JP2009078320A - シリンダボアのホーニング加工装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】シリンダボアの内面のホーニング加工装置において、簡易な構造の装置により、円形断面から外れた形状のシリンダボアに対しても均一な研削条痕を形成する。
【解決手段】ホーニング砥石1は、軸方向に整列する複数のホーニング砥石1a、1b、1cからなり、これらの組がホーニングヘッド本体2の周方向に複数組取り付けられる。各ホーニング砥石は径方向に摺動するプランジャ部材12に装着され、ホーニングヘッド本体の研削油室21の研削油油圧により、シリンダボアCBの内面に押圧される。各ホーニング砥石の寸法は小さく独立して摺動するから、シリンダボアの内面の形状変化に対して正確に追従し、均一なクロスハッチを形成することが可能である。加工時において研削油室21に圧送された研削油は、取付ボルト28Aの貫通路を経由してシリンダボアの内面に供給される。
【選択図】図1
【解決手段】ホーニング砥石1は、軸方向に整列する複数のホーニング砥石1a、1b、1cからなり、これらの組がホーニングヘッド本体2の周方向に複数組取り付けられる。各ホーニング砥石は径方向に摺動するプランジャ部材12に装着され、ホーニングヘッド本体の研削油室21の研削油油圧により、シリンダボアCBの内面に押圧される。各ホーニング砥石の寸法は小さく独立して摺動するから、シリンダボアの内面の形状変化に対して正確に追従し、均一なクロスハッチを形成することが可能である。加工時において研削油室21に圧送された研削油は、取付ボルト28Aの貫通路を経由してシリンダボアの内面に供給される。
【選択図】図1
Description
本発明は、エンジンのシリンダブロックに形成された円筒形のシリンダボアの内面を加工するホーニング加工装置に関するものである。
ガソリンエンジン又はディーゼルエンジン等の往復動式エンジンでは、シリンダブロックに形成されたシリンダボア内で燃料を燃焼させ、ピストンを往復動させて動力を発生する。近年、車両用のエンジンにおいては、省エネルギ、燃料消費率の向上の要請からエンジンの小型軽量化が進んでおり、シリンダブロックについても軽量化のためアルミニュウム等の軽金属の利用や薄肉化などが図られている。
シリンダボアにはピストンが挿入されており、ピストンに嵌め込まれたピストンリングがシリンダボアの内面を摺動する。シリンダボアの内面には、エンジンの潤滑油通路を介してオイルポンプからの潤滑油が供給され、ピストンリングが潤滑油の油膜の上を運動することにより、摺動摩擦抵抗を減少させている。シリンダボアの内面に適正な油膜が形成されないときは、摺動摩擦抵抗が増大する結果、エンジンの機械損失が増加して燃料消費率を悪化させることとなり、場合によっては、ピストンリングとシリンダボアの内面とが焼き付きを起こし、エンジンの重大な損傷を招く。
シリンダボアの内面に適正な油膜を形成させるよう、その内面には、一般的にホーニング加工が施される。ホーニング加工は、ホーニング砥石をシリンダボアの内面に押し付けながら、これを回転させると同時に軸方向に往復動させて、クロスハッチと呼ばれる交差した微小な研削条痕を内面に形成するものである。ホーニング加工を行うと、シリンダボア内面に供給された潤滑油がクロスハッチの微小な凹凸部に入り込んで保油性が向上するため、油膜の形成が促進される。ホーニング加工は、エンジンの長期の使用によって鏡面化したシリンダボア内面に、再度クロスハッチを設けるために実施される場合もある。
このようなホーニング加工を行う装置としては、特開2005−177912号公報に、ホーニングヘッドに装着したホーニング砥石をテーパーコーンによりシリンダボアに押圧するものが開示されている。研削用の砥石を油圧により研削面に押圧することも公知であり、例えば実開平3−82150号公報には、図4に示すように、小さく分割された砥石Xを軸方向及び周方向に複数個配置した加工ヘッドを設け、砥石Xを押圧するピストンYに外部から順次油圧を作用させながら、加工ヘッドを回転させるとともに軸方向に移動させて円筒状部材の内面を研削する装置が開示されている。
ところで、シリンダボアは断面円形の形状であるが、シリンダボアが内部応力等によって歪みその真円度が低下すると、ピストンリングの片当りが生じ摺動摩擦抵抗が増大してエンジンの機械損失が増加する。また、シリンダボアとピストンリングとのクリアランスが大きくなることから、エンジンのクランクケースに吹き抜けるブローバイガスが増加する。ブローバイガスは、HC(炭化水素)等の未燃焼成分を含むので、クランクケースから漏れ出すとエンジン排出ガスの有害成分が増大する結果となる。実際のエンジンでは、シリンダボアが設けられたシリンダブロックにはシリンダヘッドが締結ボルトによって強固に締め付けられ、かつ、高温の燃焼ガスによりシリンダブロック等の温度が上昇するから、エンジンの作動時におけるシリンダボアの真円度あるいは円筒度は、シリンダブロック製作時のものと相違することとなる。この真円度等の相違は、シリンダブロックの軽量化や薄肉化などに伴い増大する傾向にある。
本出願人は、特開2006−275760号公報に示されるように、シリンダボアの真円度あるいは円筒度を測定するにあたり、シリンダブロックを実際のエンジンの作動状態に近似させ、その状態で測定を実施してエンジンの作動状態における正確な真円度を求める測定方法を開発した。そして、この測定方法で計測した結果、シリンダヘッドの締結ボルトの締め付けによってシリンダボア上部の真円度が図5(a)のように変化し、高温状態の円筒度が図5(b)のように変化することが判明している。なお、これらの図は理解を容易とするため変形部分を拡大したものである。
特開2005−177912号公報
実開平3−82150号公報
特開2006−275760号公報
エンジンの作動状態においてシリンダボアの真円度等を確保するには、図5(a)(b)に示す変形を考慮して、シリンダブロック製作時のシリンダボアは、予めその変形を補償するような形状に設定する必要がある。つまり、このときのシリンダボアの形状は、円形断面とは僅かに相違する形状で、その相違の程度がシリンダボアの軸方向位置あるいは周方向の位置に応じて異なる複雑な形状となる。
こうした形状にシリンダボアを加工するには、例えば切削・研削加工用のNC加工機を使用し、3軸方向の工具の移動を精密に制御したり、シリンダボアの径方向の切り込み量を精密に制御して行うことができる。しかし、加工されたシリンダボア内面に均一なホーニング加工を施すには、シリンダボア内面に均等な圧力でホーニング砥石を押し付ける必要があるが、円形断面とは相違する複雑な形状であると、均等な圧力でホーニング砥石を押し付けるのは困難である。例えば、特許文献1に示される軸方向に一定の長さを有するホーニング砥石をシリンダボアに押圧するものでは、ホーニング砥石に対して凹所となる部分の内面にはクロスハッチを形成できない。
こうした形状にシリンダボアを加工するには、例えば切削・研削加工用のNC加工機を使用し、3軸方向の工具の移動を精密に制御したり、シリンダボアの径方向の切り込み量を精密に制御して行うことができる。しかし、加工されたシリンダボア内面に均一なホーニング加工を施すには、シリンダボア内面に均等な圧力でホーニング砥石を押し付ける必要があるが、円形断面とは相違する複雑な形状であると、均等な圧力でホーニング砥石を押し付けるのは困難である。例えば、特許文献1に示される軸方向に一定の長さを有するホーニング砥石をシリンダボアに押圧するものでは、ホーニング砥石に対して凹所となる部分の内面にはクロスハッチを形成できない。
複雑な形状のシリンダボア内面にホーニング加工を行う手段として、図4に示されるような、軸方向及び周方向の長さの短い砥石を複数個用い、これらの砥石を油圧によって被研削材の表面に押圧する研削装置を、シリンダボアのホーニング加工装置に応用することが考えられる。このようなホーニング装置によれば、シリンダボア内面との接触面積の小さい複数のホーニング砥石が複雑な内面形状の変化に追従するから、形成されるクロスハッチは、均一性等の面で格段に優れたものとなる。しかし、図4の研削装置は、軸方向に複数個配置した砥石を押圧するピストンに、個別の油圧管路を介して制御油圧を供給する装置であって、油圧発生のための油圧源や個別の管路を設けなければならず、加工用の装置は、複雑かつ製造等のコストが大きなものとなる。
本発明は、円形断面とは微妙に相違する複雑な形状のシリンダボアに対しても、その形状変化にホーニング砥石が追従可能な加工装置を、経済性の優れた簡易な構造とし、ホーニング加工等に要するコストを削減することを課題とする。
本発明は、円形断面とは微妙に相違する複雑な形状のシリンダボアに対しても、その形状変化にホーニング砥石が追従可能な加工装置を、経済性の優れた簡易な構造とし、ホーニング加工等に要するコストを削減することを課題とする。
上記の課題に鑑み、本発明のホーニング加工装置は、軸方向に複数に分割されたホーニング砥石をホーニングヘッドに取り付けるとともに、加工に際しシリンダボア内面に供給される研削油(切削油)により、各ホーニング砥石をシリンダボア内面に押圧するようにしたものである。すなわち、本発明は、
「エンジンのシリンダボアの内面に研削条痕を形成するホーニング加工装置であって、
前記ホーニング加工装置は、前記シリンダボアに挿入されて回転運動及び往復運動を行うホーニングヘッドを備えており、さらに、
前記ホーニングヘッドの中央には、前記シリンダボアの内面に供給される研削油を貯留する研削油室が設けられて、前記研削油室と前記ホーニングヘッドの外側との間には壁部が形成され、
前記ホーニングヘッドには、一端にホーニング砥石を装着した複数のプランジャ部材が軸方向に整列して配置されるとともに、前記プランジャ部材の各々は、前記壁部を径方向に貫通する複数の貫通孔に嵌め込まれ、かつ、
前記ホーニングヘッドには、前記軸方向に整列して配置された複数のプランジャ部材の組が、周方向に複数組取り付けられており、
前記プランジャ部材の他端に作用する前記研削油室の油圧により、前記プランジャ部材が径方向の外側に摺動し、前記ホーニング砥石を前記シリンダボアの内面に押圧する」
ことを特徴とするホーニング加工装置となっている。
「エンジンのシリンダボアの内面に研削条痕を形成するホーニング加工装置であって、
前記ホーニング加工装置は、前記シリンダボアに挿入されて回転運動及び往復運動を行うホーニングヘッドを備えており、さらに、
前記ホーニングヘッドの中央には、前記シリンダボアの内面に供給される研削油を貯留する研削油室が設けられて、前記研削油室と前記ホーニングヘッドの外側との間には壁部が形成され、
前記ホーニングヘッドには、一端にホーニング砥石を装着した複数のプランジャ部材が軸方向に整列して配置されるとともに、前記プランジャ部材の各々は、前記壁部を径方向に貫通する複数の貫通孔に嵌め込まれ、かつ、
前記ホーニングヘッドには、前記軸方向に整列して配置された複数のプランジャ部材の組が、周方向に複数組取り付けられており、
前記プランジャ部材の他端に作用する前記研削油室の油圧により、前記プランジャ部材が径方向の外側に摺動し、前記ホーニング砥石を前記シリンダボアの内面に押圧する」
ことを特徴とするホーニング加工装置となっている。
請求項2に記載のように、前記軸方向に整列して配置された複数のプランジャ部材には、軸方向位置に応じて砥石仕様の異なるホーニング砥石を装着することができる。ここで「砥石仕様」とは、砥粒の大きさ(粒度)、砥粒の結合剤及び結合度等、ホーニング加工により形成されるクロスハッチの形態に影響を与えるものをいう。
請求項3に記載のように、前記プランジャ部材をスプリングにより径方向の内側に付勢することが好ましい。この場合には、請求項4に記載のように、前記スプリングの付勢力を、前記軸方向に整列して配置された複数のプランジャ部材の各々に応じて異なるように設定することができる。
また、請求項5に記載のように、前記軸方向に整列して配置された複数のプランジャ部材の各々を、薄板のシムで連結することが好ましい。
請求項6に記載のように、前記プランジャ部材を、前記壁部を径方向に貫通する前記貫通孔に固定されたブッシュに嵌め込むようにすることができる。この場合には、請求項7に記載のように、前記ブッシュを、貫通路を有するボルトにより前記ホーニングヘッドに固定し、前記研削油室の研削油が、前記貫通路を経由して前記シリンダボアの内面に供給されるように構成することができる。
エンジンのシリンダボアの内面に研削条痕、つまりクロスハッチを創生するホーニング加工装置は、ホーニング砥石を取り付けたホーニングヘッドを備えており、これがシリンダボア内で回転運動及び往復運動を行って、クロスハッチを形成する。本発明では、複数のプランジャ部材を軸方向に整列してホーニングヘッドに配置し、これらのプランジャ部材に装着したホーニング砥石を、加工時にシリンダボアの内面に供給される研削油の油圧を利用して、シリンダボアの内面に押圧する。
ホーニング砥石は、軸方向に整列した複数のプランジャ部材にそれぞれ装着されたものであり、いわば軸方向及び周方向に細かく分割されている。各々のプランジャ部材は、独立して外側に摺動し、ホーニング砥石をシリンダボアの内面に押圧するから、内面に円形断面から外れた形状変化があったとしても、軸方向及び周方向寸法の小さいホーニング砥石が形状変化に正確に追従し、シリンダボアの内面に均一なクロスハッチを形成することが可能である。
ホーニング砥石は、軸方向に整列した複数のプランジャ部材にそれぞれ装着されたものであり、いわば軸方向及び周方向に細かく分割されている。各々のプランジャ部材は、独立して外側に摺動し、ホーニング砥石をシリンダボアの内面に押圧するから、内面に円形断面から外れた形状変化があったとしても、軸方向及び周方向寸法の小さいホーニング砥石が形状変化に正確に追従し、シリンダボアの内面に均一なクロスハッチを形成することが可能である。
また、本発明のホーニングヘッドの中央には、ホーニング加工に際してシリンダボアの内面に供給される研削油を貯留する研削油室が設けられている。そして、研削油室の周囲の壁部に形成された貫通孔に、軸方向に整列して配置された複数のプランジャ部材が嵌め込まれ、このような組となった複数のプランジャ部材が、ホーニングヘッドの周方向に複数組取り付けられている。
この構成によれば、プランジャ部材に装着されたホーニング砥石は、ホーニング加工時に加工油として研削部分に供給される研削油(切削油)を利用して、シリンダボアの内面に押し付けられる。そのため、ホーニング砥石を外側に摺動させる特別の油圧源や油圧管路を設置する必要はなく、ホーニング加工装置全体が簡易な構成となり、ホーニング加工に要するコストの削減が可能となる。複数のプランジャ部材のすべてに同一の油圧が作用するから、ホーニング砥石の押圧力を等しくすることができ、プランジャ部材の受圧面積を増減することによりホーニング砥石の押圧力の調整も容易となる。ちなみに、ホーニングヘッドが装着されるマシニングセンタなどの加工機には、主軸の軸心部に切削油用の通路を設けたものがあるので、この通路を介してホーニングヘッドの研削油室に研削油を送り込むことができる。
この構成によれば、プランジャ部材に装着されたホーニング砥石は、ホーニング加工時に加工油として研削部分に供給される研削油(切削油)を利用して、シリンダボアの内面に押し付けられる。そのため、ホーニング砥石を外側に摺動させる特別の油圧源や油圧管路を設置する必要はなく、ホーニング加工装置全体が簡易な構成となり、ホーニング加工に要するコストの削減が可能となる。複数のプランジャ部材のすべてに同一の油圧が作用するから、ホーニング砥石の押圧力を等しくすることができ、プランジャ部材の受圧面積を増減することによりホーニング砥石の押圧力の調整も容易となる。ちなみに、ホーニングヘッドが装着されるマシニングセンタなどの加工機には、主軸の軸心部に切削油用の通路を設けたものがあるので、この通路を介してホーニングヘッドの研削油室に研削油を送り込むことができる。
請求項2に記載の発明は、軸方向に整列して配置された複数のプランジャ部材に、軸方向位置に応じて砥石仕様、すなわち、砥粒の大きさである粒度やその結合度あるいは結合剤等、の異なるホーニング砥石を装着するものである。ホーニング砥石を取り付けたホーニングヘッドは、加工時にシリンダボアに挿入されて回転運動及び往復運動を行うが、シリンダボアの軸方向の端部には、軸方向に配置されたホーニング砥石の一部のもののみが通過する部分が存在する。つまり、シリンダボアの上端部の内面は、ホーニングヘッドの軸方向上部に配置されたホーニング砥石のみが通過し、下端部の内面は下部に配置されたホーニング砥石のみが通過する。エンジンのシリンダボアの上方部分は、シリンダヘッドが締結されるとともに燃焼室となる温度の高い部分であり、一方、下方部分は比較的低温の部分であって、シリンダボアの変形や摩耗の進行状況がそれぞれ相違するから、要求される潤滑油の保油性能は異なる場合がある。請求項2に記載の発明のように、ホーニング砥石の砥石仕様を軸方向で変更すると、深さや密度の異なる研削条痕が加工できるので、シリンダボアの上端及び下端にそれぞれ適切な凹凸を有するクロスハッチを形成し、ピストンリングの摺動抵抗の低減、オイル消費等の改善を図ることが可能となる。
請求項3に記載の発明は、ホーニング砥石が装着されたプランジャ部材を、スプリングにより径方向の内側に付勢するものである。ホーニング加工の準備の段階でホーニングヘッドをシリンダボアの内部に挿入するときに、ホーニング砥石が外側に突出していると、ホーニング砥石がシリンダボアの内面と衝突し、両者に損傷を与える虞れがある。スプリングによりプランジャ部材を径方向の内側に付勢したときは、準備の段階ではプランジャ部材に研削油の油圧が作用しないから、ホーニング砥石が内側に引き込まれ、シリンダボアの内面との衝突が回避される。
請求項4に記載の発明のように、請求項3の発明におけるスプリングの付勢力を、軸方向に整列して配置された複数のプランジャ部材の各々に応じて異なるように設定すると、ホーニング砥石のシリンダボア内面への押圧力を調整することができる。スプリングの付勢力の変更による押圧力の調整は、前述のプランジャ部材の受圧面積を変更するものよりも簡易な手段であり、殊に、請求項2の発明の、軸方向位置に応じて砥石仕様の異なるホーニング砥石を装着したプランジャ部材に適用したときは、押圧力を制御してシリンダボアの軸方向位置に応じて適切なクロスハッチを形成するうえで有効な手段となる。
請求項5に記載の発明は、軸方向に整列して配置された複数のプランジャ部材の各々を、薄板のシムで連結したものである。複数のプランジャ部材は、それぞれ独立して外側に摺動し、それに装着された寸法の小さいホーニング砥石がシリンダボアの内面の形状変化に追従するが、その際に、隣接するホーニング砥石に大きな段差が生じることがある。複数のプランジャ部材を薄板のシムで連結したときは、隣接するホーニング砥石の相互の動きがシムで緩やかに拘束され、基本的にはホーニング砥石の独立した摺動を損ねることなく、大きな段差の発生を防ぐことができる。また、加工中に生じることがあるホーニング砥石の旋回がシムによって防止され、創生されるクロスハッチが正確なものとなる。
請求項6に記載の発明は、プランジャ部材が嵌め込まれる貫通孔にブッシュを固定し、ブッシュ内をプランジャ部材が摺動するようにしたものである。プランジャ部材は研削油の油圧により摺動するから、プランジャ部材と貫通孔との摺動面には研削油のシール性が要求される。プランジャ部材が摺動するブッシュをホーニングヘッドに別体として設けたときは、シール性の確保が容易になるとともに、ブッシュに耐摩耗性の材料を採用し、プランジャ部材の摺動による貫通孔の摩耗を防止することができる。
請求項7に記載の発明のように、請求項6の発明のブッシュを、貫通路を有するボルトによりホーニングヘッドに固定し、研削油室の研削油がこの貫通路を経由してシリンダボアの内面に供給されるように構成したときは、貫通路の径を変更することにより、研削油室内の油圧を制御してホーニング砥石の押圧力を容易に調整できる。あるいは、貫通路にオリフィスを設置し、その径を変更するようにしてもよい。貫通路を有するボルトは、ホーニング砥石に対し、ホーニングヘッドの回転方向前方に配置することが望ましく、これにより、シリンダボア内面の研削個所に適切に研削油を噴射することが可能となる。
以下、図面に基づいて、本発明のホーニング加工装置について説明する。図1は、本発明の一実施例におけるホーニングヘッドの全体図を示すもので、図1(a)は、ホーニングヘッドがシリンダボアに挿入された状態の全体図、図1(b)は、図1(a)のA−A断面図となっている。図2は、ホーニング砥石を装着したプランジャ部材等の組立体拡大図等を示すものであり、また、図3は、ホーニングヘッド本体の単品図である。
図1(a)に示すように、ホーニング加工を施すシリンダボアCBには、複数のホーニング砥石1を取り付けたホーニングヘッド本体2が挿入される。ホーニングヘッド本体2は、取付軸3によって図示しないマシニングセンタ等の加工機の主軸に連結されており、加工機により駆動されて、シリンダボアCBの中心軸の回りを回転しながら軸方向の往復運動を行う。ホーニング砥石1は、シリンダボアCBの内面に当接した状態でホーニングヘッド本体2とともに回転運動及び往復運動を行い、シリンダボアCBの内面に交差したら線状の研削条痕、すなわちクロスハッチを形成する。
ホーニングヘッド本体2には、取付軸3の内部に設けられた通路31を介して研削油が供給される。そのため、通路31には研削油圧送装置が連結され、研削油タンクTに貯蔵された研削油が、ポンプPにより減圧弁V及び加工機主軸の給油路を経てホーニングヘッド本体2に圧送される。圧送された研削油は、後述するように、ホーニングヘッド本体2からホーニング砥石が当接するシリンダボア内面の研削個所に供給され、研削個所の冷却や潤滑等が行われることとなる。
ホーニングヘッド本体2に取り付けられたホーニング砥石は、軸方向に上下に整列した3個のホーニング砥石1a、1b、1cが組となったものであって、図1(b)に示すとおり、このようなホーニング砥石の組がホーニングヘッド本体2の周方向に4組配置されている。各々のホーニング砥石は、軸方向及び周方向の寸法の小さい四辺形の形状をなすものであり、これらが独立してシリンダボアCBの径方向に摺動可能であるよう取り付けられている。したがって、断面が円形から外れた図1(b)の実線に示すような加工が行われたシリンダボア(この図は、円形からのずれを強調したものである)であっても、あるいは軸方向に断面形状が変化するシリンダボアであっても、寸法の小さい各々のホーニング砥石が形状の変化に正確に追従して、その内面に均一なクロスハッチを創生することができる。
図2(a)に示すように、各々のホーニング砥石は砥石ホルダ11に固着され、砥石ホルダ11は、円筒形のプランジャ部材12に、頭部に六角穴を有する締結ボルト13によって結合される。プランジャ部材12の中心部には、締結ボルト13が通過する貫通孔が設けられ、締結ボルト13の頭部とプランジャ部材12との間には、スプリング受板14が挟み込まれている。また、砥石ホルダ11とプランジャ部材12との間には薄板のシム15が挟み込まれるが、この薄板のシム15は、図2(b)に示すとおり、軸方向に上下に整列した、組をなす3個のホーニング砥石1a、1b、1cに対して、締結ボルト用の3個の穴を設けた1枚のシム15を挟み込むものであり、3個のホーニング砥石はシム15により連結された状態となる。この結果、ホーニング砥石1a、1b、1cの相互の動きがシム15によって制約され、ホーニング加工中において3個のホーニング砥石に大きな段差の発生することが防止される。ただし、シム15は極めて薄いものであって、各々のホーニング砥石の形状追従性を基本的に損ねるものではない。さらに、シム15は、砥石ホルダ11の裏面に形成された浅い凹所内に入り込むように挟み込まれており、凹所の縁11aがシム15の側部に接触しているため、ホーニング加工中において各ホーニング砥石に旋回が起こるのを防止できる。
ホーニングヘッド本体2の中央部分には、圧送された研削油を貯留する断面円形の研削油室21が設けられており、研削油室21とホーニングヘッド本体2の外側との間には壁部22が形成される。壁部22には、図3に示すとおり、研削油室21からホーニングヘッド本体2の外側に到る貫通孔23が、ホーニング砥石の数に対応して形成されている。つまり、ホーニングヘッド本体2の軸方向に整列した3個の貫通孔23a、23b、23cが組をなし、この貫通孔の組がホーニングヘッド本体2の周方向に4組配置される。3個の貫通孔23a、23b、23cは、全体の軸方向の寸法を短くするよう、隣接する貫通孔との間隔をなるべく詰めた状態で形成される。各貫通孔23の両側には、小径の小貫通孔24A、24Bが設けてあり、その外方部分には取付ボルト固着のための雌ねじが形成されている。
各貫通孔23にはブッシュ25が挿入、固定(図1、図2)され、このブッシュ25にホーニング砥石1を装着した円筒形のプランジャ部材12等の組立体が嵌め込まれる。ブッシュ25の内側端面とスプリング受板14との間にはコイルスプリング26が配置される。また、軸方向に上下に整列した3個のブッシュ25の鍔部を同時に押圧してホーニングヘッド本体2に固定するため、図2(c)に示すブッシュ押え板27が、小貫通孔24A、24Bの雌ねじに締結される取付ボルト28A、28Bによってホーニングヘッド本体2の外面に固着される。ちなみに、このような組となる3個のホーニング砥石の組立体をホーニングヘッド本体2に組み付けるには、各プランジャ部材12を、コイルスプリング26、ブッシュ25、ブッシュ押え板27及びシム15に挿入したうえ、締結ボルト13で砥石ホルダ11を装着し、次いで、これらを貫通孔23a、23b、23cに挿入し、取付ボルト28A、28Bによりブッシュ押え27板をホーニングヘッド本体2に締め付ける。
取付ボルト28A、28Bのうち、ホーニング加工中にホーニングヘッド本体2の回転方向前方となる取付ボルト28Aには、これを軸方向に貫通する貫通路28Cが設けてあり、その先端部にはオリフィス28Dが設置されている。研削油室21に圧送された研削油は、貫通路28Cからシリンダボア内面に噴射され、ホーニング砥石1による研削個所の冷却、潤滑等の役目を果たす。研削油室21内の油圧を調整するにはオリフィス28Dの径を変更すればよく、あるいは、径の異なる貫通路28Cを備えた複数種類の取付ボルト28Aを、適宜使い分けるようにしてもよい。
このように、各々のホーニング砥石1a、1b、1cが装着されたプランジャ部材12は、独立してシリンダボアの径方向に摺動可能であり、均等に作用する研削油の油圧により各ホーニング砥石をシリンダボア内面に押圧する。寸法の小さい各々のホーニング砥石は、シリンダボア内面が円形断面から外れている場合でも、加工中において形状の変化に正確に追従し、内面に均一なクロスハッチを創生することができる。また、研削油は、研削個所の冷却等のためホーニング加工の際に必須のものであり、加工機には研削油供給装置が必ず装備されている。本発明では、ホーニング砥石をシリンダボア内面に押圧するための油圧源を別途用意する必要はない。
プランジャ部材12は、耐摩耗性材料で形成されたブッシュ25に嵌め込まれてその内面を摺動する。そのため、プランジャ部材12が摺動する表面の耐摩耗性、シール性が向上すると同時に、ホーニングヘッド本体2には別材料の軽金属等を使用することでその軽量化を図ることができる。プランジャ部材12とブッシュ25との間に配置されたコイルスプリング26は、研削油が供給されていない状態では、各ホーニング砥石を径方向内側に移動させて、加工前にホーニングヘッド本体2をシリンダボアCBに挿入する際に、各ホーニング砥石がシリンダボア内面と衝突するのを防止する。
ところで、ホーニングヘッド本体2が回転しながら往復動するとき、3個のホーニング砥石の中で、軸方向の上部に配置されたホーニング砥石1a(あるいは中央のホーニング砥石1b)は、シリンダボアCBの下端部を通過することはなく、同様に、軸方向の下部のホーニング砥石1cは、シリンダボアCBの上端部を通過することはない。エンジンのシリンダボアの上方部分と下方部分とは、シリンダボアの変形や摩耗の進行状況が相違するから最適なクロスハッチの深さが異なる場合があり、ホーニング砥石1aの砥石仕様とホーニング砥石1cの砥石仕様とを変えると、シリンダボアの上端及び下端にそれぞれ適切な凹凸を有するクロスハッチを形成することができる。そして、このときは砥石仕様の相違するホーニング砥石を異なる押圧力でシリンダボア内面に当接することが望ましく、本発明においては、各プランジャ部材12受圧面積を変更することにより、こうした要求に応えることができる。あるいは、プランジャ部材12を内側に付勢するコイルスプリング26の付勢力を変更すると、より簡単な手段で各ホーニング砥石の押圧力を調整できる。
以上詳述したとおり、本発明のホーニング加工装置は、軸方向に分割された複数のホーニング砥石を各々プランジャ部材に装着し、独立して径方向に摺動するようホーニングヘッド本体に取り付けるとともに、シリンダボア内面に供給される研削油により、各ホーニング砥石をシリンダボア内面に押圧するようにしたものである。上述の実施例では、軸方向に整列した3個のホーニング砥石を組みとして、これを4組ホーニングヘッド本体の周方向に配置しているが、各組のホーニング砥石の数や周方向の組の数は、シリンダボアの寸法等に応じて適宜変更できることは言うまでもない。さらに、プランジャ部材が摺動するブッシュを直接ホーニングヘッド本体に固定し、シリンダボア内面に研削油を供給する貫通路を別途壁部に形成するなど、上述の実施例に対し種々の変形を加えることができるのは明らかである。
1 ホーニング砥石
11 砥石ホルダ
12 プランジャ部材
13 締結ボルト
15 シム
2 ホーニングヘッド本体
21 研削油室
22 壁部
23 貫通孔
25 ブッシュ
26 コイルスプリング
27 ブッシュ押え板
28 取付ボルト
28C 貫通路
28D オリフィス
3 取付軸
CB シリンダボア
T 研削油タンク
11 砥石ホルダ
12 プランジャ部材
13 締結ボルト
15 シム
2 ホーニングヘッド本体
21 研削油室
22 壁部
23 貫通孔
25 ブッシュ
26 コイルスプリング
27 ブッシュ押え板
28 取付ボルト
28C 貫通路
28D オリフィス
3 取付軸
CB シリンダボア
T 研削油タンク
Claims (7)
- エンジンのシリンダボアの内面に研削条痕を形成するホーニング加工装置であって、
前記ホーニング加工装置は、前記シリンダボアに挿入されて回転運動及び往復運動を行うホーニングヘッドを備えており、さらに、
前記ホーニングヘッドの中央には、前記シリンダボアの内面に供給される研削油を貯留する研削油室が設けられて、前記研削油室と前記ホーニングヘッドの外側との間には壁部が形成され、
前記ホーニングヘッドには、一端にホーニング砥石を装着した複数のプランジャ部材が軸方向に整列して配置されるとともに、前記プランジャ部材の各々は、前記壁部を径方向に貫通する複数の貫通孔に嵌め込まれ、かつ、
前記ホーニングヘッドには、前記軸方向に整列して配置された複数のプランジャ部材の組が、周方向に複数組取り付けられており、
前記プランジャ部材の他端に作用する前記研削油室の油圧により、前記プランジャ部材が径方向の外側に摺動し、前記ホーニング砥石を前記シリンダボアの内面に押圧することを特徴とするホーニング加工装置。 - 前記軸方向に整列して配置された複数のプランジャ部材には、軸方向位置に応じて砥石仕様の異なるホーニング砥石が装着される請求項1に記載のホーニング加工装置。
- 前記プランジャ部材が、スプリングにより径方向の内側に付勢される請求項1又は請求項2に記載のホーニング加工装置。
- 前記スプリングの付勢力が、前記軸方向に整列して配置された複数のプランジャ部材の各々に応じて異なるように設定された請求項3に記載のホーニング加工装置。
- 前記軸方向に整列して配置された複数のプランジャ部材の各々が、薄板のシムで連結される請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のホーニング加工装置。
- 前記プランジャ部材が、前記壁部を径方向に貫通する前記貫通孔に固定されたブッシュに嵌め込まれる請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のホーニング加工装置。
- 前記ブッシュが、貫通路を有するボルトにより前記ホーニングヘッドに固定されており、前記研削油室の研削油が、前記貫通路を経由して前記シリンダボアの内面に供給される請求項6に記載のホーニング加工装置。
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JP2007248730A JP2009078320A (ja) | 2007-09-26 | 2007-09-26 | シリンダボアのホーニング加工装置 |
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- 2007-09-26 JP JP2007248730A patent/JP2009078320A/ja not_active Withdrawn
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