JP6015083B2 - 感圧圧着製品及び感圧圧着製品の確認方法 - Google Patents

感圧圧着製品及び感圧圧着製品の確認方法 Download PDF

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Description

本発明は、不透明基材の片面に、通常の状態では接着性を示さずに、接着剤の塗布面同士を対向させて加圧することにより、剥離可能に接着する感圧接着層を設けた感圧圧着製品と、その感圧圧着製品が不正に剥がされて再接着されたかを確認する方法に関わるものである。
従来から、特定の人にしか教えないで、その他の人たちには、隠蔽させたい個人情報を伝達する場合に、その個人情報を記載した書類を封書にして送付することが行なわれている。しかし、封書は、はがきに比べて送付料金が高いために、大量の送付物を発送する企業などにとって、大きな負担になっていた。
それに対して、個人情報などをはがきに内包して外から判読できない状態で、送付できる圧着はがきが利用されるようになった。この圧着はがきは、貼り合せる予定の面に、剥離可能な感圧接着剤が塗布され、またその貼り合わせる面に個人情報をプリントして、圧力を非常に高くした条件である特殊な圧着装置で、前記感圧接着剤の塗布された面同士を圧着して、はがきの形態にして送付し使用される。
このはがきを受け取った人は、圧着されたはがきの端から、貼り合わせ面を剥離して個人情報を読み取っている。しかし、このはがきにプリントされた個人情報が送付されている途中で盗み見され、不正に利用される事件が発生してきた。それに対して、特許文献1、2にあるように、他人がカバーシートを剥離して盗み見た場合、剥離した部分を再度、接着しても、それを(剥離したことを)検知することができる秘匿情報隠蔽シートが提案されている。
上記の秘匿情報隠蔽シートでは、剥離されるカバーシートに断続切込みが施されていて、剥離した時に、その切込み部分が破れて、それまで接着していた本体側に移行して、剥離したことを知らせるものである。しかし、この秘匿情報隠蔽シートでは切込みの加工は、専用装置が必要であり、また、その秘匿情報隠蔽シートを受け取る人にとって、隠蔽シートを剥離して、隠蔽されていた情報を読み取った場合、秘匿情報隠蔽シートの一部分でも破れた部分が生じて体裁が悪く、これに代わるものが必要とされている。
特開2003−72264号公報 特開2010−143083号公報
したがって、上記の問題を解決するために本発明の目的は、不透明基材の片面に、感圧接着層を設けた感圧圧着製品で、その感圧接着層が不透明基材等と接触しても接着せずに、感圧接着層同士が接着し、しかも剥離し、再接着可能で、その接着して貼り合わせられた面に記載された個人情報を隠蔽し、さらにその情報を盗み見ようとした場合、その不正を容易に証明できて、不正行為の防止を確実に実施できる感圧圧着製品の確認方法を提供することである。
上記目的は以下の本発明によって達成される。即ち、本発明は、不透明基材の折畳み予定線を境にして、一方の片と他方の片に区分けされ、前記折畳み予定線を境にして対向する面に設けられた感圧接着層同士は加圧により接着し剥離可能であり、かつ再接着可能であり、前記感圧接着層は互いに最初に加圧し接着させる圧力よりも、剥離されて再接着させるために必要な圧力の方が大きい特性をもち、記不透明基材の一方の片の片面に、前記感圧接着層、電子受容性顕色剤を含有する顕色剤層が順に設けられ、前記不透明基材の他方の片の片面に、前記感圧接着層、電子供与性発色剤を内包したマイクロカプセルを含有する発色剤層が順に設けられ、前記発色剤層は最初の加圧により前記マイクロカプセルの一部が破壊され、破壊されていないマイクロカプセルが再接着のための圧力により破壊される特性をもつことを特徴とする感圧圧着製品である。
上記の感圧圧着製品によれば、不透明基材の中央部に位置する折畳み予定線で、折られて、一方の片と他方の片とが、感圧接着層同士が重なって、加圧され、接着される、つまり圧着されるものであり、その圧着面に記載された個人情報などの隠蔽性が高いものとなる。さらにその情報を盗み見ようとして、圧着面を剥がして、最初に圧着させた時の加圧条件よりも、大きい圧力で再接着させることになり、その発色剤層は最初の加圧によりマイクロカプセルの一部が破壊され、破壊されていないマイクロカプセルが再接着のための圧力により破壊されて、一方の片の顕色剤層と反応して、発色することで、その不正行為を証明させるものである。
本発明の圧着された感圧圧着製品が不正に剥がされて再接着されたかを確認する方法は、以下の通りである。
上記に記載の感圧圧着製品が圧着後に、不正に剥がされて再接着されたかを確認する方法であって、
前記の圧着された感圧圧着製品の圧着面を剥離して現れる前記顕色剤層の発色状態が均一でない、あるいはムラが生じていることにより、
前記感圧圧着製品が不正に剥がされて再接着されたことを確認する
ことを特徴とする。
上記の確認方法であれば、圧着された感圧圧着製品の圧着面を剥離して現れる顕色剤層の発色状態が均一でない、あるいはムラが生じていることにより、感圧圧着製品が不正に取り扱われ、隠蔽すべき情報が盗み見られた恐れが高いことを認識することができる。
本発明の感圧圧着製品の確認方法は、圧着されて貼り合わせられた面に記載された個人情報を確実に隠蔽し、さらにその情報を盗み見ようとした場合、その不正を容易に証明できて、不正行為の防止を確実に実施できるものである。
本発明の感圧圧着製品の一つの実施形態を示す概略図である。 本発明の感圧圧着製品の他の実施形態を示す概略図である。 本発明の感圧圧着製品の不正に剥がされて再接着されたかを確認する方法を示すフローチャートである。
次に、発明の実施の形態について、詳述する。
図1は本発明の感圧圧着製品の一つの実施形態を示し、図1(1)に感圧圧着製品1の圧着前の概略平面図を示した。感圧圧着製品1の中央部に折畳み予定線6として、ミシン目を有しており、そのミシン目を境界として、感圧圧着製品1は一方の片7と他方の片8に区分されている。感圧圧着製品1は、不透明基材2の一方の面の全面に、感圧接着層3が塗布されており、前記の一方の片7の外辺を構成する箇所に、発色剤層5が逆コの字形で設けられている。また、他方の8の外辺を構成する箇所に、顕色剤層4がコの字形で設けられている。
図1(1)で、A−Aの位置における断面の概略図を図1(2)に示した。図1(1)における感圧圧着製品1の中央部に位置する折畳み予定線6で折り曲げる状態を示した概略の説明図を、図1(3)に示した。折畳み予定線6で折ると、一方の片7と、他方の片8は双方の外辺が一致した位置で重なって、また一方の片7と他方の片8の感圧接着層同士が重なって、加圧により接着して、図1(1)で示した感圧圧着製品1の外形である長方形の長辺の長さLの半分のサイズ(L/2)の幅を有する圧着された製品が得られる。
そして、一方の片7と他方の片8が重なって圧着された感圧圧着製品1は、一方の片7に有する発色剤層5と、他方の片に有する顕色剤層4とが接して、圧着時の圧力で、発色剤層に含まれる電子供与性発色剤を内包したマイクロカプセルが破壊し、顕色剤層に含有する電子受容性顕色剤と反応して、発色する。この顕色剤層における発色は、圧着された製品の圧着面を剥離することにより認識することができる。また、その圧着面に記載された個人情報などを盗み見るために、圧着面を剥がして、そして再度圧着して元に戻す行為を行なうと、上記の顕色剤層における発色が一度目に剥がして見た時よりも、濃度の高い状態で発色している、あるいは発色が均一でなく、ムラが生じているので、上記の不正行為を証明することができる。
図1(3)で示した圧着された状態での感圧圧着製品1のB−Bの位置における断面の概略図を図1(4)に示した。図示したように、感圧圧着製品1の中央部に位置する折畳み予定線6で折られて、一方の片と他方の片とが、感圧接着層同士が重なって、加圧され、接着するものであるが、詳しくは、一方の片と他方の片の両方の外辺を構成する箇所は、一方の片の外辺に発色剤層を有し、他方の片の外辺に顕色剤層を有しているので、感圧接着層同士の接着はされない。しかし、その外辺を除く箇所では感圧接着層同士が剥離可能に接着する形態である。
図2は本発明の感圧圧着製品の他の実施形態を示し、顕色剤層4と発色剤層5とが、感圧圧着製品の中央部に位置する折畳み予定線6に対して、対称の位置に、アルファベット文字で「DNP」が繰り返し、設けられている。すなわち、発色剤層5が「DNP」のパターンで形成され、顕色剤層4が「DNP」の鏡像のパターンで形成され、一方の片に有する発色剤層5を、他方の片に有する顕色剤層4と重なるように、折畳み予定線6を基準にして折って、加圧することで、発色剤層に含まれる電子供与性発色剤を内包したマイクロカプセルが破壊し、顕色剤層に含有する電子受容性顕色剤と反応して、顕色剤層4のパターンが発色して判読できるようになる。
図2の場合は、顕色剤層4と発色剤層5とが、折畳み予定線6に対して、対称の位置に、アルファベットのパターンで形成されたもので、感圧圧着製品の情報を記録する箇所と重ならない位置に、顕色剤層4と発色剤層5を形成することが好ましい。尚、図1では感圧圧着製品の外辺に沿って、顕色剤層4と発色剤層5とをベタ状に形成したものである。いずれにしても、本発明の感圧圧着製品では、顕色剤層と発色剤層とを、折畳み予定線に対して、対称の位置に、設けることで、折畳み予定線で折って重ねて加圧して、顕色剤層が発色するものである。
図1、2に示した顕色剤層と発色剤層の形成したものに限らず、他のパターン、あるいは感圧接着層の上で、一方の片の全面に、発色剤層を形成し、他方の片の全面に、顕色剤層を形成してもよい。この全面に形成する場合、発色剤層と顕色剤層ともに、それらの厚さを少なくして、感圧接着層同士の接着性を持たせられる条件となる。実用上は、顕色剤層と発色剤層とを感圧接着層の上の一部に設けることが好ましい。
以下、感圧圧着製品を構成する各要素について、詳細に説明する。
(不透明基材)
本発明の感圧圧着製品の不透明基材2は、圧着後の製品で、圧着面に記載された個人情報などの情報を、透かして見ることができないように、隠蔽させるために不透明性を有するものである。不透明基材としては、例えば、上質紙、アート紙、コート紙、キャストコート紙、合成樹脂又はエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、セルロース繊維紙等の紙類、または基材内部に微細空隙(ミクロボイド)を有するフィルム(いわゆる合成紙)等を使用することができる。
不透明基材の厚さは20〜300μmのものが好ましい。また上記の不透明基材の中でも、紙類が特に好ましい。それは、折畳み予定線で折って重ねて、感圧接着層同士を接着させる際の折適性、接着適性が良好であるからである。
(感圧接着層)
感圧接着層3は、その感圧接着層が不透明基材等と接触しても接着せずに、感圧接着層同士が加圧接触してはじめて接着し、しかも再剥離ができるように調整されたものである。但し、その際の加圧条件は約50kg/cm2〜200kg/cm2の強圧条件であり、感圧圧着製品の圧着したものを剥がして、情報を盗み見た場合、また再接着するには手で加圧した程度では接着しなく、強い圧力をかけて処理する専用のシーラーが必要である。このような圧着条件を2回以上行なうと、圧着する回数が多くなり、顕色剤層における発色濃度が高くなり、上記の盗み見た不正行為を裏付けるものとなる。さらに詳細には、感圧接着層同士がはじめて圧着後、その圧着したものを剥がした後に、再度圧着させる際に、最初に圧着させた時の加圧条件よりも、圧力をより大きくしないと、感圧接着層同士が接着しないものである。
本発明で適用される感圧接着層を構成する感圧接着剤は、従来の感圧タイプの折り畳みのメールフォームで利用されているものが使用できる。一般的に、粘着主剤、粘着力調整剤、添加物等で構成した塗工液を不透明基材に塗工して、感圧接着層を形成できる。上記の感圧接着剤に用いられる接着剤ベースポリマーとしては、天然ゴム、変性天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴムなどの合成ゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、アクリル酸エステル樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂などが溶液あるいはエマルジョンの形で、さらにカゼイン、ゼラチン等のプロテイン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、酸化デンプン、エステル化デンプン等のサッカロースのような水溶性天然高分子化合物、更に、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、スチレン−ブタジエンラテックス、ポリビニルピロリドン、アクリロニトリル−ブタジエンラテックス、スチレン−無水マイレン酸共重合体等のような水溶性合成高分子化合物やラテックス類が併用できる。
さらに、接着性を制御する目的で、シリカ、カオリン、クレー、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、メラミン樹脂粒子、ベンゾグアナミン樹脂粒子、澱粉粒子などを併用することができる。また、剥離性を制御する目的で離型剤を併用することも可能で、例えば、各種パラフィン、ワックス、脂肪酸またはその誘導体、高級アルコール類、金属石鹸類、シリコーン樹脂類などを接着性を損なわない範囲で用いることができる。さらに、本発明に用いる感圧接着剤には、必要により帯電防止剤、増粘剤、分散剤、防腐剤、酸化防止剤、老化防止剤、紫外線防止剤、消泡剤などを添加することができる。
感圧接着層は、上記に挙げた材料の塗工液を調整して、各種ブレードコーター、ロールコーター、エアナイフコーター、バーコーター、カーテンコーター、グラビアコーター、ゲートロールコーターなどの公知の塗工装置を用いて形成することができる。感圧接着層の厚みは、接着性と剥離性との調和がとれるように、乾燥状態で5g/m2〜30g/m2程度が、好ましい。
(顕色剤層)
顕色剤層4に含有する電子受容性顕色剤としては、粘土類(例えば、活性白土、酸性白土、アタパルジャイト、ベントナイト、コロイダルシリカ、硅酸アルミニウムなど)、有機酸(例えば、サリチル酸の如き芳香族カルボキシ化合物またはこれらの金属塩など)、有機酸と金属化合物の混合物、酸性重合体(例えば、フェノ−ル/ホルムアルデヒド樹脂、サリチル酸系樹脂またはこれらの亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、チタン、マンガン、スズ、ニッケルなどの多価金属塩など)などが使用できる。
上記の電子受容性である顕色剤に、スターチやポリビニルアルコール等のバインダー成分や、シリコーンオイル、パラフィン、ステアリン酸アミド、ポリエチレンワックス等の従来から公知の離型剤を添加したり、酸化チタン、炭酸カルシウム、酸化亜鉛等の白色顔料等を必要に応じて、加えて混合して、調整した塗液を、感圧圧着製品の不透明基材の感圧接着層の上に印刷、塗布して形成される。顕色剤層は、グラビア印刷、スクリーン印刷、バーコートなど公知の方法で、印刷して形成することができる。顕色剤層の厚さは、乾燥状態で、0.1g/m2〜10g/m2程度である。
(発色剤層)
上記の顕色剤と反応して発色させる発色剤を含有する発色剤層5を設けている。この発色剤層としては、クリスタルバイオレットラクトン、ベンゾイルロイコメチレンブルー等の発色剤を、界面重合法、インサイチュ法、相分離法、コアセルベーション法等のカプセル化方法で生成した発色剤内包マイクロカプセル生成液に、ポリビニルアルコール、スターチ、天然ゴムラテックスといったバインダー成分やデンプン粉、タルクなどのカプセル保護剤を混合して得た塗液を、感圧圧着製品の不透明基材の感圧接着層の所定の上に、印刷、塗布して形成される。発色剤層は、スクリーン印刷、バーコート印刷など公知の方法で、印刷して形成することができる。発色剤層の厚さは、乾燥状態で、0.1g/m2〜10g/m2程度である。
発色剤層で利用する発色剤は公知のもので、例えば、クリスタルバイオレットラクトン等の青系発色剤、2−アニリノ−3−メチル−6−N−メチル−ペンチルアミノフルオラン等の黒系発色剤、2−クロロ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン等の赤系発色剤あるいは、2−ジベンジルアミノ−6−ジエチルアミノフルオラン等の緑系発色剤等を任意に選択できる。
本発明の感圧圧着製品では、一方の片に有する発色剤層と、他方の片に有する顕色剤層とが接して、圧着時の圧力で、発色剤層に含まれる電子供与性発色剤を内包したマイクロカプセルが破壊し、顕色剤層に含有する電子受容性顕色剤と反応して、発色するものであるが、その圧着面に記載された個人情報などを盗み見るために、圧着面を剥がして、そして再度圧着して元に戻す行為を行なうと、上記の顕色剤層における発色が一度目に剥がして見た時よりも、濃度の高い状態で発色する、あるいは発色が均一でなく、ムラが生じる。この現象を発生させるために、発色剤層は一度目の加圧時に、その発色剤層に含有する電子供与性発色剤を内包したマイクロカプセルは全て破壊しないことが要件である。圧着面を剥がして、その圧着面に記載された個人情報などを盗み見て、再度圧着した行為(不正行為)を行なうと、上記の発色剤層で、一度目に破壊してないマイクロカプセルが破壊して、顕色剤層と反応し、一度目の圧着時の発色濃度よりも高い濃度で発色することになる。
また、感圧接着層の説明で記載したように、圧着したものを剥がした後に、再度圧着させる際に、最初に圧着させた時の加圧条件よりも、圧力をより大きくしないと、感圧接着層同士が接着しないので、顕色剤層と発色剤層との接触する面に、より大きな圧力がかかる。これにより、発色剤層のマイクロカプセルが1度目の圧着時で破壊されていない部分が破壊されて、顕色剤層と反応して、より高い発色濃度となる。
上記の発色機能を発揮させるために、発色剤層にはマイクロカプセルの粒径が比較的小さいもので、平均粒径で2μm〜7μmのものを、一般的な感圧紙(ノーカーボン紙)に使用される割合よりも、発色剤層中に2割から5割程度多く含有させることが好ましい。
(感圧圧着製品の圧着確認方法)
感圧圧着製品の圧着確認方法を図3のフローチャートにより説明する。
感圧圧着製品の不正使用がなされたかの確認する方法の開始として、感圧圧着製品の圧着予定面に個人情報などの情報が記録される。(S101)
その記録された情報を隠蔽して、指定した人に送付(配布)するために、折畳み予定線で折り、一方の片と他方の片に設けている感圧接着層同士が接触して接着するように、加圧される。この処理は1回目の圧着である。(S102)
次に、S102で圧着された感圧圧着製品の圧着面を剥がす。(S105)
上記のS102で圧着されて、発色剤層との反応により顕色剤層が発色した濃度を発色濃度Aとする。
上記のS105で圧着面を剥がした後に、その剥がされた面の顕色剤層における発色状態を見て確認する。(S106)その発色の濃度が発色濃度Aであれば(YES)、正しい取扱いがされた、すなわち正規のものであり、指定されたエンドユーザーが剥がされた面に記録された情報内容を確認できる。(S107)
上記の1回目の圧着処理(S102)の後に、その感圧圧着製品に記録された個人情報の対象者本人(以下、指定されたエンドユーザーと略す)ではない第3者が圧着された感圧圧着製品の圧着面を剥がして、圧着面に記録された情報を盗み見た。これは不正行為である。(S103)
上記の第3者は折畳み予定線で折り、一方の片と他方の片に設けている感圧接着層同士が接触して接着するように、加圧する。(S104)この処理は2回目の圧着であり、S102で行なった1回目の圧着の時の圧力よりも大きな圧力で圧着がなされる。このS104で圧着されて、発色剤層との反応により顕色剤層が発色した濃度を発色濃度Bとすると、1回目の圧着による発色濃度Aと比べ、B>Aの関係となる。つまり、2回目の圧着の方が、1回目の圧着と比べ、加えられた圧力が大きく、また顕色剤層における発色濃度も高くなる。
上記のS104で圧着された感圧圧着製品の圧着面を、指定された人であるエンドユーザーが、手で剥がす。(S105)
上記のS105で圧着面を剥がした後に、その剥がされた面の顕色剤層における発色状態を見て確認する。(S106)その発色の濃度が発色濃度Aでなく(NO)、発色濃度Aよりも高い濃度である発色濃度Bであり、その感圧圧着製品が不正に取り扱われ、隠蔽すべき情報が盗み見られた恐れが高いことを認識し、所定の連絡先に、上記の被害内容を通知して、しかるべく処置をとる。(S108)この処置は、使用している指定口座の番号を変更するなど、上記連絡先の担当者と相談して適切な対応をとる。上記の場合、所定発色濃度がAの場合、正しい取扱いがされ、不正行為はなされなかったと判定する。また所定発色濃度がBの場合、その感圧圧着製品が不正に取り扱われたと判定する。
次に実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明する。以下、特に断りのない限り、部又は%は質量基準である。
(実施例1)
不透明基材として、坪量80g/m2(厚さ72μm)の上質紙の片面の全面に、下記の感圧接着層塗工液を用いて、グラビア印刷にして、乾燥状態で10g/m2で感圧接着層を形成した。
(感圧接着層塗工液)
アクリル酸エステル系エマルジョン;(日本合成ゴム株式会社製 AE−923):
85部
カオリン;(エンゲルハルト社製、ウルトラホワイト−90): 35部
でんぷん粒子; 30部
水: 180部
上記の不透明基材の中央部に位置する折畳み予定線を境にして、一方の片と他方の片に区分けして、その一方の片で、上記の感圧接着層の上に、下記の顕色剤層塗工液により、乾燥時で厚さ7g/m2の顕色剤層を、グラビア印刷にて図1に示すようなパターンで形成した。
(顕色剤層塗工液)
ポリビニルアルコール(クラレ社製、ポバールPVA−110) 5部
顕色剤(アルキルフェノール樹脂の金属塩及びサリチル酸誘導体金属塩を含有) 2部
水 50部
上記の他方の片で、上記の感圧接着層の上に、下記の発色剤層塗工液により、乾燥時で厚さ10g/m2の発色剤層を、スクリーン印刷にて図1に示すようなパターンで形成し、実施例1の感圧圧着製品を作製した。
(発色剤層塗工液)
赤色の電子供与性発色剤を内包したマイクロカプセル(マイクロカプセルの平均粒径4μm) 10部
ポリビニルアルコール(日本合成化学工業(株)製 GL−05) 2部
タルク 0.5部
水 37.5部
上記の感圧圧着製品の顕色剤層、発色剤層が設けられた面に、電子写真記録方式で、個人情報を含む情報を記録した。上記の折畳み予定線は、予めミシン目による加工を施してあり、そのミシン目で折って、一方の片と他方の片に設けている感圧接着層同士が接触して接着するように、専用のシーラー(大日本印刷株式会社製MS−9100)にて、加圧条件は200kg/cm2で、圧着した。
その圧着後、感圧圧着製品に記録された個人情報の対象者本人が、手で圧着面を剥がして、顕色剤層の発色状態を見ると、その圧着面に予め印刷して示していた発色濃度Aと同等であった。これは圧着後に、圧着部を不正に剥がして、圧着面に記載された情報を盗み見られたことがなく、正しい取扱いがされたことを証明するものであり、また、その感圧圧着製品に記録された個人情報の対象者本人のみが、圧着面を剥がして、隠蔽されていた情報内容を確認できた。
(実施例2)
上記の実施例1と同様に、感圧圧着製品を作製し、また実施例1と同様に、その感圧圧着製品の顕色剤層、発色剤層が設けられた面に、電子写真記録方式で、個人情報を含む情報を記録した。上記の折畳み予定線は、予めミシン目による加工を施してあり、そのミシン目で折って、一方の片と他方の片に設けている感圧接着層同士が接触して接着するように、専用のシーラー(大日本印刷株式会社製MS−9100)にて、加圧条件は200kg/cm2で、圧着した。
その圧着後、その感圧圧着製品に記録された個人情報の対象者本人ではない第3者が圧着された感圧圧着製品の圧着面を手で剥がして、圧着面に記録された情報を盗み見た。その後に、上記の第3者が剥がされた上記の圧着面を、再度圧着した。この時の圧着の際の加圧条件は250kg/cm2であった。その再度圧着された感圧圧着製品の圧着面を、上記の個人情報の対象者本人が、手で剥がした。その剥がされた面の顕色剤層における発色状態を見ると、上記の発色濃度Aよりも高い濃度である発色濃度Bであり、その感圧圧着製品が不正に取り扱われ、隠蔽すべき情報が盗み見られた恐れが高いことを認識した。個人情報の対象者本人は、所定の連絡先に、上記の被害内容を通知して、しかるべく処置をとり、その対象者の損害を未然に防止することが出来た。
1 感圧圧着製品
2 不透明基材
3 感圧接着層
4 顕色剤層
5 発色剤層
6 折畳み予定線
7 一方の片
8 他方の片

Claims (3)

  1. 不透明基材の折畳み予定線を境にして、一方の片と他方の片に区分けされ、
    前記折畳み予定線を境にして対向する面に設けられた感圧接着層同士は加圧により接着し剥離可能であり、かつ再接着可能であり、
    前記感圧接着層は互いに最初に加圧し接着させる圧力よりも、剥離されて再接着させるために必要な圧力の方が大きい特性をもち、
    記不透明基材の一方の片の片面に、前記感圧接着層、電子受容性顕色剤を含有する顕色剤層が順に設けられ、前記不透明基材の他方の片の片面に、前記感圧接着層、電子供与性発色剤を内包したマイクロカプセルを含有する発色剤層が順に設けられ、
    前記発色剤層は最初の加圧により前記マイクロカプセルの一部が破壊され、破壊されていないマイクロカプセルが再接着のための圧力により破壊される特性をもつ
    ことを特徴とする感圧圧着製品。
  2. 前記顕色剤層と前記発色剤層とが、前記折畳み予定線に対して、対称の位置であって、
    かつ、前記感圧接着層の上の一部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載する感圧圧着製品。
  3. 請求項1または2に記載の感圧圧着製品が圧着後に、不正に剥がされて再接着されたかを確認する方法であって、
    前記の圧着された感圧圧着製品の圧着面を剥離して現れる前記顕色剤層の発色状態が均一でない、あるいはムラが生じていることにより、
    前記感圧圧着製品が不正に剥がされて再接着されたことを確認する
    ことを特徴とする感圧圧着製品の確認方法。
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