JP2011000817A - 情報隠蔽帳票とその使用方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】情報の漏洩と誤配を防止して個人情報の保護を図る。
【解決手段】下紙3と上紙4の対向面に感熱発色層9を設け、感熱接着層10を紙面の両側縁部に沿って設けるとともに、少なくとも感熱発色層9の上に上紙4を重ねた領域の一部を隠蔽層7によって情報隠蔽部12とした情報隠蔽帳票1を使用し、この情報隠蔽帳票1をサーマルプリンタで加熱して印字する際に、上紙4の上から感熱接着層10の全部又は一部を選択的に加熱して下紙3と上紙4を剥離可能に接着するようにした。
【選択図】図3

Description

本発明は、個人情報を保護するのに好適な情報隠蔽帳票とその使用方法に関する。
従来、例えば水道、電気、あるいはガス等の検針システムでは、検針員が契約者の家庭を巡回してメーターの数値を読み取り、ハンディターミナルに内蔵されたサーマルプリンタで印字した検針票を各家庭に配達して検針結果を通知している。下記の特許文献1にはサーマル印字用紙を使用した検針票が開示されているが、このような従来の検針票の多くは、印字した情報が外部から丸見えの状態で各家庭のポストに投函されていた。このため、検針票に印字された情報を第三者が盗み見ることが可能であり、個人情報の適切な保護を図ることができない。
また、近年では個人情報を保護する観点から、検針票に印字される住所や契約者名以外の情報(例えば使用量や請求金額等の情報)については隠蔽して配達することが求められている。ところが、検針票に印字した情報をすべて隠蔽した場合には、検針票を後から見た時に宛先などの配達情報がまったく分からなくなる。したがって、発行した検針票を検針員が誤って別の契約者の家庭に配達する恐れがあり、このような誤配が起こった場合には、契約者の個人情報が外部に漏洩してしまうという問題があった。
特開2003−54166号公報
本発明は上記のような問題を解決するためになされたものであり、他人に知られたくない情報を隠蔽しつつ配達に必要な情報を表示することにより、情報の漏洩と誤配を防止して個人情報の保護を図ることを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、情報隠蔽帳票とその使用方法を提供するものである。すなわち、本発明に係る情報隠蔽帳票は、下紙の上に上紙が重ねられ、下紙と上紙の対向面に、加熱により発色する感熱発色層が設けられているとともに、通常状態では粘着性及び接着性を示さず加熱により粘着性又は接着性を示す感熱接着層が紙面の両側縁部に沿って設けられてなり、少なくとも感熱発色層上に上紙が重ねられた領域の一部が情報隠蔽部とされていることを特徴とする。また、本発明に係る情報隠蔽帳票の使用方法は、下紙の上に上紙が重ねられ、下紙と上紙の対向面に、加熱により発色する感熱発色層が設けられているとともに、通常状態では粘着性及び接着性を示さず加熱により粘着性又は接着性を示す感熱接着層が紙面の両側縁部に沿って設けられてなり、少なくとも感熱発色層上に上紙が重ねられた領域の一部が情報隠蔽部とされている情報隠蔽帳票を使用し、この情報隠蔽帳票をサーマルプリンタで加熱して印字する際に、上紙の上から感熱接着層の全部又は一部を選択的に加熱することによって下紙と上紙を剥離可能に接着することを特徴とする。
ここで、本発明において、感熱接着層を構成する感熱接着剤は、印字時に熱やエネルギーによって接着することができ、かつ、接着後に手で剥がせる程度の剥離性を有するものが好ましく、例えばヒートシール性接着剤やディレードタック性接着剤を使用することができる。ヒートシール性接着剤は感熱型の粘・接着剤であり、熱を加えると溶融して接着力を有し、冷却すると固化する性質のものをいい、ディレードタック性接着剤は主にラベル用に使用される感熱型の粘・接着剤であり、エネルギーを加えると活性化(タック発現)して一定期間その粘着性を持続(ディレード)するものをいう。
また、感熱発色層は、発色剤層と顕色剤層を別々に塗布した2層タイプのものと、発色剤と顕色剤を混合して塗布した1層タイプのもののいずれを採用しても良い。2層タイプの感熱発色層は、発色剤を内包したマイクロカプセルを上紙の裏面に塗布した発色剤層と、発色剤と化学反応して呈色する顕色剤を下紙の表面に塗布した顕色剤層とにより構成される。これに対して、1層タイプの感熱発色層は、発色剤と顕色剤を樹脂バインダ中に分散させた感熱発色剤溶液を下紙の表面に塗布することにより構成される。
また、上記の構成からなる情報隠蔽帳票において、上紙が透明な紙材又は樹脂フィルムからなり、少なくとも上紙の裏面の一部に濃色系インキを塗布した隠蔽層が設けられていても良い。この場合、上紙を剥がさなくても下紙に正しく印字されているかどうかや発色濃度が十分に得られているかどうか等の印字状況を確認することができ、隠蔽層を設けた部分については印字した情報を確実に隠蔽することができる。また、上紙の裏面に隠蔽層を設けることにより、印字時にサーマルヘッドで隠蔽層が擦り取られたりサーマルヘッドにインキが付着して汚れたりすることが無いという利点がある。
また、上記の構成からなる情報隠蔽帳票において、下紙と上紙が部分的に完全接着されていると、感熱接着層を加熱して接着するまでの間、下紙と上紙がバラバラにならないので、サーマルプリンタにセットする際に好都合である。
本発明によれば、秘密にすべき情報をサーマルプリンタで上紙を介して感熱発色層に印字し、これと同時に感熱接着層の全部又は一部に熱やエネルギーを加えて下紙に上紙を貼り合わせることによって、情報隠蔽部に印字された情報を上紙で覆い隠すようにした。これにより、印字しながら貼り合わせ作業を行うことができるため、事前の仮接着等の工程が廃止され、製造工程を短縮化することができる。また、帳票の形態や使用目的に応じて感熱接着層の加熱部分を選択して設定することにより、上紙と下紙との貼り合わせ部分の面積を可変させて隠蔽度を調節することができるので、帳票の汎用性が高まる。更に、秘密にすべき情報が外部に漏れることが無く、開示しても良い情報は情報隠蔽部以外の部分に印字することで配達の際に必要な情報を視認することができるので、誤配を防ぎ、個人情報の適切な保護を図ることができる。
本発明に係る情報隠蔽帳票を連続用紙の表側から見た外観図である。 本発明に係る情報隠蔽帳票を連続用紙の裏側から見た外観図である。 情報隠蔽帳票の拡大平面図である。 図3のA−A線断面図である。 図3のB−B線断面図である。 情報隠蔽帳票に印字しつつ感熱接着層を全部接着した時の状態を示す説明図である。 情報隠蔽帳票に印字しつつ感熱接着層を部分的に接着した時の状態を示す説明図である。 情報隠蔽帳票を開封した時の状態を示す説明図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。図1及び図2は本発明の情報隠蔽帳票の外観図、図3は同帳票の拡大平面図、図4及び図5は同帳票の断面図、図6〜8は同帳票の使用方法を示す説明図である。なお、以下では、本発明に係る情報隠蔽帳票を検針票に適用した実施例を挙げて説明するが、これはあくまで一例であり、本発明の用途は以下の実施例に限定されない。
(構成について)
図1に示すように、本実施例の情報隠蔽帳票(以下「検針票」という)1は、ハンディターミナルに内蔵されたサーマルプリンタで連続して印字できるように連続用紙2で作製されており、長尺状の下紙3とそれよりサイズの小さな単片状の上紙4からなり、下紙3の上に上紙4を部分的に貼り合わせて構成されている。下紙3の長手方向には所定間隔毎に切り取り用のミシン目5,5,…が設けられており、これらのミシン目5を介して複数枚の検針票1,1,…が切り離し可能に連接されている。
検針票1,1,…を連接してなる連続用紙2は、ハンディターミナルにセットできるように、上紙4を表側に向けてロール状に巻き取られた形態を有している。また、図2に示すように、下紙3の裏面には検針票1,1,…毎に印字の開始位置と終了位置を示すタイミングマーク6が印刷されており、ハンディターミナルはこのタイミングマーク6を検知して連続用紙2の紙送り量を制御し、検針票1にサーマルプリンタで印字する際の位置決めを行う。なお、連続用紙2は上紙4を裏側に向けて巻き取られていても良く、また連続用紙2の形態は図示したロール状に限らず、例えばミシン目5,5,…で山折りと谷折りを交互に繰り返してジグザグに折り畳んだ形態であっても良い。
図3に示すように、下紙3は、適度な厚みと隠蔽性を持たせるため、上質紙からなる紙材で構成されている。これに対して、上紙4は透明性を有する紙材で構成されており、下紙3の表面を透かして見ることができるようになっている。このような紙材として、本実施例では上紙4にグラシン紙を使用している。グラシン紙は紙厚が50μm以下であり、上質紙等の通常の紙材に比べはるかに薄くて熱伝導性に優れ、かつ、透明度が高いことが特徴である。また、本実施例では上紙4にグラシン紙を使用していることから、部分的に隠蔽性を持たせる必要がある。そこで、上紙4の裏面と下紙3の裏面について、両者の同じ位置に透過防止加工を施した隠蔽層7,7が設けられている。この隠蔽層7は、例えば黒色や紺色等の濃色系の印刷インキを用いて、地紋や迷彩模様等の部分印刷を施すことにより形成されている。
図4に示すように、下紙3と上紙4の一部は強接着層8により完全接着されている。強接着層8は上紙4の裏面の一辺に沿って強力な接着剤を塗布したものである。使用する接着剤はサーマルプリンタでの搬送中に容易に剥がれない程度の接着力を有するものが好ましく、例えば酢酸ビニル・アクリル酸エステル共重合水性エマルジョンからなる強接着粘着糊を使用することができる。このように上紙4の一辺を完全接着しておくことで、下紙3と上紙4がバラバラになることが無く、ハンディターミナルにセットする際に単片形態はもちろんのこと、本実施例のようにロール形態とすることが可能になる。また、サーマルプリンタでの搬送中に上紙4が捲れ上がらないように、強接着層8により完全接着する一辺は搬送方向の前方側に設定するのが好ましい。
図5に示すように、下紙3と上紙4の対向面には、加熱により発色する感熱発色層9が設けられている。本実施例の感熱発色層9は、発色剤層9aと顕色剤層9bからなる2層タイプのものを採用している。発色剤層9aは、無色のロイコ染料等の発色剤を内包したマイクロカプセルを上紙裏面の隠蔽層7の上から全面に塗布することにより構成されている。顕色剤層9bは、発色剤と化学反応して呈色するフェノール系化合物等の顕色剤を発色剤層9aと対応する下紙3の表面領域に塗布することにより構成されている。この感熱発色層9を加熱すると、発色剤層9aのマイクロカプセルが破壊され、カプセル内の発色剤が染み出して顕色剤層9bの顕色剤と化学反応して発色し、下紙3の表面領域に印字が施される。
また、下紙3と上紙4の対向面には、感熱接着剤を塗布した感熱接着層10が設けられている。感熱接着剤は通常状態では粘着性及び接着性を示さず加熱により粘着性又は接着性を示す接着剤であり、本実施例ではこのような感熱接着剤を上紙裏面の発色剤層9aの上から紙面の両側縁部に沿って塗布することにより2本の帯状の感熱接着層10,10が形成されている。
感熱接着剤はサーマル印字時のエネルギーや熱で接着することができ、かつ、接着後に手で剥がせる程度の剥離性を有するものが好ましく、例えばヒートシール性接着剤やディレードタック性接着剤を使用することができる。ヒートシール性接着剤は感熱型の粘・接着剤であり、熱を加えると溶融して接着力を有し、冷却すると固化する性質のものをいい、市販の製品では例えば「FB−100」(株式会社大創、製品名)等が挙げられる。ディレードタック性接着剤は主にラベル用に使用される感熱型の粘・接着剤であり、エネルギーを加えると活性化(タック発現)して一定期間その粘着性を持続(ディレード)するものをいい、市販の製品では例えば「QY−01 DT」(クォーユー化成有限会社、製品名)等が挙げられる。
図3において、下紙3の上に上紙4を重ねた部分のうち、隠蔽層7を設けていない領域は情報開示部11になっている。この情報開示部11は、検針票1に印字する情報の中で開示しても良く配達時に最低限必要となる情報(例えば住所や契約者名)を印字するための領域である。また、これらの情報を印字する印字欄や、「使用水量のお知らせ」なる表題のほか、水道局の連絡先などのいわゆる不変情報は、下紙3の上に予め印刷インキで印刷されていても良く、サーマルプリンタによる情報の印字と同時に感熱発色層9に印刷しても良い。
下紙3の上に上紙4を重ねた部分のうち、隠蔽層7を設けた領域は情報隠蔽部12になっている。この情報隠蔽部12は、検針票1に印字する情報の中でも特に他人に知られたくない情報(例えば上下水道の使用期間、使用量、請求金額、口座振替済領収書など)を印字するための領域である。これらの情報を印字する印字欄もまた、下紙3の上に予め印刷インキで印刷されていても良く、サーマルプリンタによる情報の印字と同時に感熱発色層9に印刷しても良い。
(使用方法について)
以上が本実施例の検針票1の構成であるが、次にその使用方法を説明する。まず、検針員が契約者の家庭を巡回して検針作業を実施した後、ハンディターミナルのサーマルプリンタを使って個別の検針票1を発行する。具体的には、図6に示すように、配達時に必要な住所や契約者名等の配達情報Xを情報開示部11に印字するとともに、個人的な情報である上下水道の使用期間、使用量、請求金額等の検針情報Yと、口座振替済領収書の領収金額を情報隠蔽部12に印字する。
配達情報Xと検針情報Yの印字は、上紙4の上からサーマルヘッドで加熱することにより行う。上紙4は熱伝導性に優れたグラシン紙で構成されているため、サーマルヘッドの熱が上紙4を通して発色剤層9aに素早く伝わる。これにより発色剤層9aのマイクロカプセルが破壊され、マイクロカプセルから染み出した発色剤が顕色剤層9bの顕色剤と化学反応して発色し、下紙3の表面領域に印字が施される。ここで、情報開示部11に印字された配達情報Xは、透明なグラシン紙からなる上紙4の上から透かして見えるようになっている。これに対して、情報隠蔽部12に印字された検針情報Yは、上紙4の裏面に設けられた隠蔽層7で遮蔽されているので読み取ることはできず、また検針票1の裏側から透かして見ようとしても、下紙3の裏面に設けられた隠蔽層7で同様に遮蔽されているので読み取ることはできない。また、隠蔽層7は上紙4の裏面に設けられていてサーマルヘッドに直接触れることが無いので、印字時にサーマルヘッドで隠蔽層7が擦り取られたりサーマルヘッドにインキが付着して汚れたりするのを防ぐことができる。
また、上記のようにサーマルプリンタで印字する際に、同時にサーマルヘッドで感熱接着層10の全部又は一部を選択的に加熱することにより、下紙3と上紙4を剥離可能に接着することができる。すなわち、図6に示すように、搬送方向の両側縁部に帯状に塗布された感熱接着層10,10に対し、エネルギーや熱を加えると感熱接着剤が活性化して接着力を持つようになる。このため、サーマルヘッドの熱エネルギーを感熱接着層10,10のすべての部分に加えれば、下紙3と上紙4が両側縁部に沿って貼り合わされる。このように印字しながら同時に貼り合わせ作業を行うことにより、事前の仮接着等の工程を省略でき、製造工程の短縮化を図ることができる。また、図7に示すように、それぞれの感熱接着層10,10に対して間隔を空けた加熱パターンにより部分的に熱エネルギーを加えれば、下紙3と上紙4を両側縁部に沿って点状に貼り合わせることも可能である。この場合、下紙3と上紙4が部分的に貼り合わされるので、検針票1の紙面にシワが発生するのを防止することができる。
このように、本実施例によれば、使用量や請求金額等の検針情報Yを情報隠蔽部12に印字して外部から読み取れない状態で検針票1を配達するようにしたので、個人情報の保護を図ることができる。一方、情報開示部11に印字された配達情報Xは上紙4を通して透かして見えるようになっているので、下紙3に正しく印字されているかどうかや発色濃度が十分に得られているかどうか等の印字状態を確認することができるとともに、契約者名や住所等の配達時に必要な情報を目で見て確認することもできるので、検針票1を誤って別の契約者の家庭に配達するといった誤配を防止することができる。なお、検針票1を受け取った契約者は、図8に示すように下紙3に貼り合わされている上紙4を剥がして開封し、その内容を確認すれば良い。すなわち、上紙4をめくると感熱接着層10と顕色剤層9bの境界面で剥離され、情報隠蔽部12が現れて使用量や請求金額等の検針情報Yや口座振替済領収書の領収金額等を確認することができる。また、上紙4の一辺が下紙3に完全接着されているので、剥がした上紙4がゴミにならないという利点もある。
(変形例について)
以上の通り、本発明の一実施例の構成とその使用方法を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲内で以下のような各種の変形が可能である。
上紙4の素材として、グラシン紙に代えてパラフィン紙のような他の透明な紙材や、アクリル樹脂やポリプロピレン樹脂などの透明な樹脂フィルムを使用することもできる。ただし、樹脂フィルムを使用する場合には、上紙4がサーマルヘッドにより加熱されることを考慮して低融点の樹脂フィルムは避けるべきである。低融点とは120℃以下のものを指し、望ましくは融点が180〜300℃程度のものを用いるようにする。また、透明な紙材や樹脂フィルムに限らず、上質紙やその他の紙材を使用しても良い。この場合、サーマルヘッドの出力を大幅に上げなくても印字できるように紙厚が薄いものが好ましいが、薄すぎると透過し易く隠蔽機能を損なうので、上紙4の紙厚は約15〜100μm(より好ましくは64μm程度)の範囲内のものが好適である。
強接着層8については、サーマルプリンタでの使用を考慮して上紙4の一辺に沿って帯状に塗布してあるが、部分的に塗布してあっても良く、また用途によっては必ずしも設ける必要が無い。
感熱発色層9については、発色剤層9aと顕色剤層9bからなる2層タイプのものを採用したが、これに代えて、発色剤と顕色剤を樹脂バインダ中に分散させた感熱発色剤溶液を使用し、この溶液を下紙3の表面に塗布してなる1層タイプの感熱発色層(図示略)を採用することもできる。
感熱接着層10については、上紙4の裏面に塗布した発色剤層9aの上に設けたが、これとは逆に下紙3の表面に塗布した顕色剤層9bの上に設けても良い。また、感熱接着層10を紙面の両側縁部に沿って設けてあるが、より隠蔽性を高めるために強接着層8の反対側の残り一辺に感熱接着剤を塗布し、情報隠蔽部12の周りを囲むように「コ」の字型に感熱接着層(図示略)を設けることもできる。また、サーマルヘッドの加熱パターンを任意に設定することにより、帳票の形態や使用目的に応じて感熱接着層10の加熱部分を自由に選ぶことができるので、下紙3と上紙4との貼り合わせ部分の面積を可変させて隠蔽度を調節することができる。
情報隠蔽部12の隠蔽性をより高めたい場合には、地紋や迷彩模様などの部分印刷による隠蔽層7に代えて、ベタ塗りによる全面印刷を施した隠蔽層(図示略)を設けるようにする。また、隠蔽層7を設ける箇所については適宜変更することが可能であり、求められる隠蔽度に応じて上紙4の裏面と下紙3の裏面だけでなく、上紙4の表面にも隠蔽層7を設けるようにしても良い。
1…情報隠蔽帳票(検針票)
2…連続用紙
3…下紙
4…上紙
5…ミシン目
6…タイミングマーク
7…隠蔽層
8…強接着層
9…感熱発色層
9a…発色剤層
9b…顕色剤層
10…感熱接着層
11…情報開示部
12…情報隠蔽部

Claims (7)

  1. 下紙の上に上紙が重ねられ、下紙と上紙の対向面に、加熱により発色する感熱発色層が設けられているとともに、通常状態では粘着性及び接着性を示さず加熱により粘着性又は接着性を示す感熱接着層が紙面の両側縁部に沿って設けられてなり、少なくとも感熱発色層上に上紙が重ねられた領域の一部が情報隠蔽部とされていることを特徴とする情報隠蔽帳票。
  2. 感熱接着層の全部又は一部が選択的に加熱されることにより、下紙と上紙が剥離可能に接着されることを特徴とする請求項1に記載の情報隠蔽帳票。
  3. 感熱接着層がヒートシール性接着剤又はディレードタック性接着剤で構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報隠蔽帳票。
  4. 感熱発色層が上紙の裏面に塗布された発色剤層と下紙の表面に塗布された顕色剤層とから構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報隠蔽帳票。
  5. 上紙が透明な紙材又は樹脂フィルムからなり、少なくとも上紙の裏面の一部に濃色系インキを塗布した隠蔽層が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の情報隠蔽帳票。
  6. 下紙と上紙が部分的に完全接着されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の情報隠蔽帳票。
  7. 下紙の上に上紙が重ねられ、下紙と上紙の対向面に、加熱により発色する感熱発色層が設けられているとともに、通常状態では粘着性及び接着性を示さず加熱により粘着性又は接着性を示す感熱接着層が紙面の両側縁部に沿って設けられてなり、少なくとも感熱発色層上に上紙が重ねられた領域の一部が情報隠蔽部とされている情報隠蔽帳票を使用し、この情報隠蔽帳票をサーマルプリンタで加熱して印字する際に、上紙の上から感熱接着層の全部又は一部を選択的に加熱することによって下紙と上紙を剥離可能に接着することを特徴とする情報隠蔽帳票の使用方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014122795A1 (ja) * 2013-02-08 2014-08-14 トッパン・フォームズ株式会社 ラベル

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