JP6015043B2 - ノズル板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はノズル板の製造方法に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機等の画像形成装置として、例えばインク液滴を吐出する液体吐出ヘッド(液滴吐出ヘッド)からなる記録ヘッドを用いた液体吐出記録方式の画像形成装置としてインクジェット記録装置などが知られている。
液体吐出ヘッドは、ノズルからインクを液滴として吐出させるため、ノズルが形成されるノズル形成部材(以下、単に「ノズル板」という。)の滴吐出側表面、即ちノズル板の用紙に対向する側の表面の表面特性が滴吐出特性に大きな影響を与える。
例えば、ノズルの周辺部にインクが付着すると、液滴吐出方向が定まらないほか、ノズル径が縮小して滴吐出量(液滴の大きさ)が減少したり、あるいは滴吐出速度が不安定になる等の不具合が生じる。そのため、一般に、吐出面に撥液膜(撥水層、撥インク層、撥水膜などともいう。)を形成し、ノズル周辺部のインクの付着を防止することにより液滴吐出特性を向上することが行われている。
ところで、撥液膜を形成するとき、他の流路板との接合面(吐出面と反対側の面)に付着すると、他の部材との接合不良が発生するという問題がある。
特に、ノズル部品切断用の溝などの大きな開口がある場合には、この開口から撥液膜が接合面に回りこみ、広い範囲を汚染し、他の部材との接合が不可能となる。
そこで、従来、例えば、ノズルとなる孔を形成した部材であるノズル基材表面に撥液膜を真空蒸着法により塗布した後、酸素プラズマ処理によりノズル流路面、接合面に付着した撥液膜を除去することが知られている(特許文献1)。
また、ノズル基材の流路面をDFRでマスキングした後、撥液膜を形成して、その後にDFRを除去することも知られている(特許文献2)。
特開2010−076422号公報 特開2001−038913号公報
しかしながら、特許文献1に開示の構成にあっては、撥液膜を完全に除去することが難しく、極微量に残存した撥液膜によって、液体充填への妨げや、接着剤の硬化不良が生じるという課題がある。
また、特許文献2に開示の構成にあっても、DFR等のマスキング材を完全に除去することが難しく、ノズル上に残渣物が付着し残存し、この残渣物が接合部分に残存すると、接着剤内部に異物として入り込み、接合不良の原因になるという課題がある。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、接合面への撥液膜の付着を防止して、良好な液体充填性及び接合状態を得られるようにすることを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係るノズル板の製造方法は、
少なくとも一つのノズルとなる穴と、ノズル板外周となる位置に沿って配列された複数の貫通孔とを、ノズル基材となる板状部材に形成する工程と、
前記板状部材の一面に撥液膜を形成する工程と、
前記貫通孔同士の間を切断して個々のノズル板に分割する工程と、を行い、
前記貫通孔は、最大開口幅が前記ノズルとなる穴の吐出側表面となる面における直径以下であり、
前記貫通孔は、前記ノズル板外周となる位置に沿って複数列配列して形成する
構成とした。
本発明によれば、接合面への撥液膜の付着を防止して、良好な液体充填性及び接合状態を得られる。
本発明に係る液体吐出ヘッドの一例を示す分解斜視図である。 同ヘッドのノズル配列方向と直交する方向の断面説明図である。 同ヘッドのノズル配列方向の要部断面説明図である。 (a)は本発明の第1実施形態に係るノズル板の平面説明図、(b)はノズル板の外周部分の拡大説明図である。 本発明の第1実施形態の係るノズル板の製造方法の説明に供するノズル基材シートの平面説明図である。 図7の要部拡大説明図である。 同じく貫通孔部分の拡大説明図である。 同じくノズル基材シートの製造方法の一例の説明に供する模式的説明図である。 同じくノズル基材シートへの撥液膜の成膜方法の説明に供する模式的説明図である。 同じく分割前のノズルシートの平面説明図である。 本発明の第2実施形態の係るノズル板及びノズル板の製造方法の説明に供するノズル基材シートの要部拡大説明図である。 同じく貫通孔部分の拡大説明図である。 本発明に係る画像形成装置の機構部の一例を説明する側面説明図である。 同機構部の要部平面説明図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。まず、本発明に係る液体吐出ヘッドの一例について図1ないし図3を参照して説明する。なお、図1は同ヘッドの分解斜視説明図、図2は同ヘッドのノズル配列方向と直交する方向(液室長手方向)に沿う断面説明図、図3は同ヘッドのノズル配列方向(液室短手方向)に沿う断面説明図である。
この液体吐出ヘッドは、流路板(液室基板、流路部材)1と、この流路板1の下面に接合した振動板部材2と、流路板1の上面に接合したノズル部材であるノズル板3とを有している。
これらによって液滴(液体の滴)を吐出する複数のノズル4がそれぞれ通路5を介して通じる複数の液室(加圧液室、圧力室、加圧室、流路などとも称される。)6、液室6にインクを供給する供給路を兼ねた流体抵抗部7、この流体抵抗部7を介して液室6と連通する連通部8を形成し、連通部8に振動板部材2に形成した供給口9を介して後述するフレーム部材17に形成した共通液室10からインクを供給する。
流路板1は、シリコン基板をエッチングして通路5、液室6、流体抵抗部7などの開口をそれぞれ形成している。なお、流路板1は、例えば、SUS基板を、酸性エッチング液を用いてエッチング、あるいは打ち抜き(プレス)などの機械加工することで形成することもできる。
振動板部材2は、各液室6に対応してその壁面を形成する各振動領域(ダイアフラム部)2aを有し、振動領域2aの面外側(液室6と反対面側)に島状凸部2bが設けられ、この島状凸部2bに振動領域2aを変形させ、液滴を吐出させるエネルギーを発生する駆動素子(アクチュエータ手段、圧力発生手段)としての積層型圧電部材12、12の柱状の圧電素子(以下、「圧電柱」という。)12A、12Bの上端面(接合面)を接合している。また、積層型圧電部材12の下端面はベース部材13に接合している。
ここで、圧電部材12は、PZTなどの圧電材料層21と内部電極22a、22bとを交互に積層したものであり、内部電極22a、22bをそれぞれ端面に引き出して、この側面に形成された端面電極(外部電極)23a、23bに接続し、端面電極(外部電極)23a、23bに電圧を印加することで積層方向の変位を生じる。この圧電部材12は、ハーフカットダイシングによる溝加工を施して1つの圧電部材に対して所要数の圧電柱12A、12Bを形成したものである。
なお、圧電部材12の圧電柱12A、12Bは、同じものであるが、駆動波形を与えて駆動させる圧電柱を圧電柱12A、駆動波形を与えないで単なる支柱として使用する圧電柱を圧電柱12Bとして区別している。この場合、図3に示すように、駆動用圧電柱12Aと支柱用圧電柱12Bとを交互に使用するバイピッチ構成でも、あるいは、すべての圧電柱を駆動用圧電柱12Aとして使用するノーマルピッチ構成のいずれでも採用できる。
これにより、ベース部材13上に駆動素子としての複数の駆動用圧電柱12Aが並べて配置された駆動素子列(駆動用圧電柱12Aの列)が2列設けられた構成としている。
また、積層型圧電部材12の圧電方向としてd33方向の変位を用いて液室6内インクを加圧する構成としているが、積層型圧電部材12の圧電方向としてd31方向の変位を用いて液室6内インクを加圧する構成とすることもできる。
また、圧電部材として用いる材料についても本実施例に限られるものでなく、一般に圧電素子材料として用いられるBaTiO、PbTiO、(NaK)NbO等の強誘電体などの電気機械変換素子を用いることもできる。さらに、圧電素子に積層型のものを用いているが、単板の圧電素子を用いても良い。単板の圧電素子としては切削加工したものや、スクリーン印刷して焼結した厚膜のものや、スパッタや蒸着、或いはゾルゲル法により形成する薄膜のものでも良い。また、1つのベース部材13に設けられる積層型圧電部材12は1列としても、複数列設けられた構造としてもよい。
そして、圧電部材12の各駆動用圧電柱12Aの外部電極23aには駆動信号を与えるために半田部材で配線手段としてのFPC15を直接接続し、このFPC15には圧電部材12の各駆動用圧電柱12Aに対して選択的に駆動波形を印加するための駆動回路(ドライバIC)16が実装されている。
なお、すべての圧電柱12Aの外部電極23bは電気的に共通に接続されてFPC15の共通配線に同じく半田部材で接続される。また、ここでは、FPC15の圧電部材12と接合される出力端子部には半田メッキが施されており、半田接合を可能にしているが、FPC15ではなく圧電部材12側に半田メッキを施しても良い。また、接合方法についても半田接合の他に異方導電性膜による接合やワイヤボンディングを用いることもできる
ノズル板3は、各液室6に対応して直径10〜35μmのノズル4を構成する孔部が形成されたノズル基材31の液滴吐出側面(吐出方向の表面:吐出面、又は液室6側と反対の面、ノズル形成面)に撥液膜32を形成して構成している。
また、FPC15を実装した(接続した)圧電部材12及びベース部材13などで構成される圧電型アクチュエータユニットの外周側には、エポキシ系樹脂或いはポリフェニレンサルファイトで射出成形により形成したフレーム部材17を接合している。そして、このフレーム部材17には前述した共通液室10を形成し、更に共通液室10に外部からインクを供給するための供給口19を形成し、この供給口19は更に図示しないサブタンクやインクカートリッジなどのインク供給源に接続される。
このように構成した液体吐出ヘッドにおいては、例えば駆動用圧電柱12Aに印加する電圧を基準電位から下げることによって圧電柱12Aが収縮し、振動板部材2の振動領域2aが下降して液室6の容積が膨張することで、液室6内に液体が流入し、その後圧電柱12Aに印加する電圧を上げて圧電柱12Aを積層方向に伸長させ、振動板部材2をノズル4方向に変形させて液室6内の液体が加圧され、ノズル4から液滴が吐出(噴射)される。
そして、圧電柱12Aに印加する電圧を基準電位に戻すことによって振動板部材2が初期位置に復元し、液室6が膨張して負圧が発生するので、このとき、共通液室10から液室6内に液体が充填される。そこで、ノズル4のメニスカス面の振動が減衰して安定した後、次の液滴吐出のための動作に移行する。
なお、このヘッドの駆動方法については上記の例(引き−押し打ち)に限るものではなく、駆動波形の与えた方によって引き打ちや押し打ちなどを行なうこともできる。
次に、本発明の第1実施形態に係るノズル板について図4を参照して説明する。図4(a)は同ノズル板の平面説明図、(b)はノズル板の外周部分の拡大説明図である。
ノズル板3は、ノズル4が形成されるとともに、外周3aに沿って複数の貫通孔41が形成され、貫通孔41同士の間を切断することにより、外周3aが切り出されたものであって、貫通孔41の最大開口幅はノズル4の直径以下であり、かつ、ノズル4を形成したノズル基材31の一面に前述したように撥液膜32が形成されているものである。
なお、ノズル板3の外周3aには、図4(b)に示すように、切り出し後に貫通孔41の一部41aが残存することもある。
このように構成することで、後述するように撥液膜32を形成するときに、流路板1との接合面に撥液膜32が回り込んで付着することが防止される。これにより、流路板1などと接合してヘッドを構成したとき、良好な液体充填性及び接合状態を得ることができる。
すなわち、撥液膜32を形成する際には、ノズル4内に撥液材が侵入しないように材料物性や成膜条件を選定するが、同条件で成膜した場合に個々のノズル板間に形成された分割用の溝(貫通孔)を通って接合面に撥液材が回り込む問題が生じる。そこで、貫通孔の最大開口幅をノズルの直径以下とすることにより、撥液材の貫通孔への侵入度合いがノズルへの侵入度合いよりも小さくなる。したがって、ノズル4内に撥液材が侵入しないように選定された材料物性や成膜条件であれば、分割用の溝(貫通孔)があっても撥液材の回り込みなく塗布することができる。
次に、本発明の第1実施形態に係るノズル板の製造方法について図5以降も参照して説明する。
<ノズル基材シートの製作>
まず、板状部材であるノズル基材シートについて図5ないし図7を参照して説明する。図5はノズル基材シートの平面説明図、図6は同ノズル基材シートの要部拡大説明図、図7は同ノズル基材シートに設けられた貫通孔部分の拡大図である。
ノズル基材シート50は、多数枚分のノズル基材31を一枚のシート状に形成したものであり、ノズル4となる穴40を形成するとともに、1つのノズル板外周となる位置に沿って配列された複数の貫通孔41を形成している。
この貫通孔41の最大開口幅D2は、ノズル4となる穴40の直径をD1としたとき、直径D1以下(D1≧D2)とする。なお、貫通孔41の孔形状は円形状に限るものではなく、多角形状でもよい。
ここで、ノズル基材シートの製造方法の一例について図8を参照して説明する。図8は同製造方法の説明に供する断面説明図である。
まず、図8(a)に示すように、シリコン基板301に液体レジスト302を塗布し、図8(b)に示すように、これにノズル4となる穴40に対応する開口及び貫通孔41に対応する開口を有するマスク部材303を用いて露光、現像することによって、図8(c)に示すように、シリコン基板301上にノズル4となる穴40を形成するためのレジストパターン304、貫通孔41を形成するためのレジストパターン305を形成する。
その後、図8(d)に示すように、Ni電鋳法によってシリコン基板301上にメッキ膜306を成膜し、所定の厚み、開口幅、穴径になった時点で電鋳を停止する。
そして、図8(e)に示すように、シリコン基板301からメッキ膜306を剥離することで、ノズル4となる穴40及び貫通孔41が形成されたノズル基材シート50が得られる。
なお、貫通孔41の開口幅やノズル4となる穴40の直径は、レジストパターン304、305に対するメッキのせり出し量によって決定され、メッキせり出し量は簡便的にはメッキ膜306の厚さで概略算出することができる。
<撥液膜の成膜>
次に、ノズル基材シート50の一面に撥液膜32を形成する方法について図9を参照して説明する。図9は撥液膜の成膜方法の説明に供する模式的説明図である。
撥液膜32の成膜方法としては静電塗布法を用いている。まず、塗布空間内に、金属又は導電性を有するノズル基材シート50の撥液膜32を形成する面と反対の面(流路板1と接合する面)に、金属又は導電性を有する構造体402を密着して配置保持する。このとき、ノズル基材シート50及び構造体402はグランドに接続(接地)する。
そして、撥液剤、例えば液状シリコーン系樹脂(これに限るものではない)を、エアスプレー403により微粒子化し、微粒子化した撥液剤(撥液剤微粒子)405をアシストエアーにより噴霧する。ここでは、撥液剤を微粒子化する方法として、エアスプレーにより霧化する方法を採っているが、超音波霧化でもよいし、1流体のエアレススプレーでもよい。
次に、電極針404に、電源装置408によって例えば60kVの高電圧を印加することで、エアスプレー403とノズル基材シート50の間に高電界を発生させる。撥液剤微粒子405は、高電界領域内を通過することにより帯電する。
ここで、撥液剤微粒子405を帯電する方法は、電極針404から電界を発生させる方法を採っているが、例えば、電界をかけた構造体402の間に撥液剤を通すことで帯電させる方法でもよいし、予め撥液剤に電荷をかけてから微粒子化する方法でもよい。
帯電した撥液剤微粒子405はクーロン力によりグラウンド状態のノズル基材シート50に引き付けられ、ノズル基材シート50の滴吐出面側に衝突し、撥液膜32が成膜される。
このとき、ノズル基材シート50と構造体402を密着させることによって、ノズル4となる穴40や貫通孔41以外を閉空間として形成された空間406は、ファラデーケージ効果により電気力線が及ばない。このため、帯電した撥液剤微粒子405は前記空間406内に侵入しない。
この場合、ノズル4となる穴40の開口部直径D1や貫通孔41の開口幅D2は小さいほど空間406内に撥液剤微粒子405は侵入しにくくなるため、貫通孔41の開口幅D2はノズル4となる穴40の開口部直径D1よりも小さいことが好ましい。
これに対し、前述した従来の技術では、ノズル基材シート50のノズル4となる穴40内や流路板1と接合する接合面に撥液剤やマスキング部材の残渣が付着して、その除去が困難になる。しかし、上述したようにして撥液膜32を形成することで、ノズル4となる穴40内や流路板1と接合する接合面への撥液剤の付着を防止することができる。
このようにして、図10に示すように、ノズル基材シート50の一面に撥液膜32が形成されたノズルシート51を得る。
<分割工程>
上述したようにして得られたノズルシート51を、貫通孔41に沿って分割することで、前記第1実施形態(図4参照)で説明したようなノズル板3を得ることができる。
次に、本発明の第2実施形態に係るノズル板及びその製造方法について図11及び図12を参照して説明する。図11は同実施形態の説明に供するノズルシートの要部平面説明図、図12は同ノズルシートの貫通孔部分の拡大平面説明図である。なお、撥液膜は省略している。
本実施形態は、ノズル板3の外周となる位置に沿って複数列(ここでは、2列とするが、3列以上でもよい。)の貫通孔41を形成している。
これにより、貫通孔41の形成領域が広がり、正確に貫通孔41の形成領域内でノズル板3の分割を行なうことができる。すなわち、撥液剤の接合面への回り込みを抑えるために貫通孔41の開口幅を小さくすると、その貫通孔41を狙って切断することが困難となり、貫通孔41以外の部分を切断してしまい、外形寸法が規格外のノズル板3が形成されてしまう。しかし、本実施形態のように貫通孔41を複数列形成することにより、この間を狙って切断すれば多少切断位置がずれたとしても、ノズル板は強度が弱くなっている貫通孔41列の部分で折り取られて規定寸法のノズル板3を得ることが可能となる。
また、ノズルシート51の切断面積が広がり、切断時の応力を分散させ、平滑なノズル板3を形成することができるので、ノズル板3と流路板1との接合時に、良好な接合強度を得ることができる。
次に、本発明に係る画像形成装置の一例について図13及び図14を参照して説明する。図13は同装置の機構部の一例を説明する側面説明図、図14は同機構部の要部平面説明図である。
この画像形成装置は、シリアル型画像形成装置であり、左右の側板221A、221Bに横架したガイド部材である主従のガイドロッド231、232でキャリッジ233を主走査方向に摺動自在に保持し、図示しない主走査モータによってタイミングベルトを介して矢示方向(キャリッジ主走査方向)に移動走査する。
このキャリッジ233には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するための本発明に係る液体吐出ヘッドからなる記録ヘッド234a、234b(区別しないときは「記録ヘッド234」という。)を複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド234は、それぞれ2つのノズル列を有し、記録ヘッド234aの一方のノズル列はブラック(K)の液滴を、他方のノズル列はシアン(C)の液滴を、記録ヘッド234bの一方のノズル列はマゼンタ(M)の液滴を、他方のノズル列はイエロー(Y)の液滴を、それぞれ吐出する。
また、キャリッジ233には、記録ヘッド234のノズル列に対応して各色のインクを供給するためのヘッドタンク235a、235b(区別しないときは「ヘッドタンク35」という。)を搭載している。このサブタンク235には各色の供給チューブ36を介して、各色のインクカートリッジ210k、210c、210m、210yから各色のインクが補充供給される。
一方、給紙トレイ202の用紙積載部(圧板)241上に積載した用紙242を給紙するための給紙部として、用紙積載部241から用紙242を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)243及び給紙コロ243に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド244を備え、この分離パッド244は給紙コロ243側に付勢されている。
そして、この給紙部から給紙された用紙242を記録ヘッド234の下方側に送り込むために、用紙242を案内するガイド部材245と、カウンタローラ246と、搬送ガイド部材247と、先端加圧コロ249を有する押さえ部材248とを備えるとともに、給送された用紙242を静電吸着して記録ヘッド234に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト251を備えている。
この搬送ベルト251は、無端状ベルトであり、搬送ローラ252とテンションローラ253との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。また、この搬送ベルト251の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ256を備えている。この帯電ローラ256は、搬送ベルト251の表層に接触し、搬送ベルト251の回動に従動して回転するように配置されている。この搬送ベルト251は、図示しない副走査モータによってタイミングを介して搬送ローラ252が回転駆動されることによってベルト搬送方向に周回移動する。
さらに、記録ヘッド234で記録された用紙242を排紙するための排紙部として、搬送ベルト251から用紙242を分離するための分離爪261と、排紙ローラ262及び排紙コロ263とを備え、排紙ローラ262の下方に排紙トレイ203を備えている。
また、装置本体の背面部には両面ユニット271が着脱自在に装着されている。この両面ユニット271は搬送ベルト251の逆方向回転で戻される用紙242を取り込んで反転させて再度カウンタローラ246と搬送ベルト251との間に給紙する。また、この両面ユニット271の上面は手差しトレイ272としている。
さらに、キャリッジ233の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド234のノズルの状態を維持し、回復するための維持回復機構281を配置している。この維持回復機構281には、記録ヘッド234の各ノズル面をキャピングするための各キャップ部材(以下「キャップ」という。)282a、282b(区別しないときは「キャップ282」という。)と、ノズル面をワイピングするためのブレード部材であるワイパーブレード283と、増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け284などを備えている。
また、キャリッジ233の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける液体回収容器であるインク回収ユニット(空吐出受け)288を配置し、このインク回収ユニット288には記録ヘッド234のノズル列方向に沿った開口部289などを備えている。
このように構成したこの画像形成装置においては、給紙トレイ202から用紙242が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙242はガイド部材245で案内され、搬送ベルト251とカウンタローラ246との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド237で案内されて先端加圧コロ249で搬送ベルト251に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、帯電ローラ256に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加され、搬送ベルト251が交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト251上に用紙242が給送されると、用紙242が搬送ベルト251に吸着され、搬送ベルト251の周回移動によって用紙242が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ233を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド234を駆動することにより、停止している用紙242にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙242を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙242の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙242を排紙トレイ203に排紙する。
このように、この画像形成装置では、本発明に係る液体吐出ヘッドを備えているので、液滴吐出特性が安定し、安定して高画質画像を形成することができる。
なお、本願において、「用紙」とは材質を紙に限定するものではなく、OHP、布、ガラス、基板などを含み、インク滴、その他の液体などが付着可能なものの意味であり、被記録媒体、記録媒体、記録紙、記録用紙などと称されるものを含む。また、画像形成、記録、印字、印写、印刷はいずれも同義語とする。
また、「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与すること(単に液滴を媒体に着弾させること)をも意味する。
また、「インク」とは、特に限定しない限り、インクと称されるものに限らず、記録液、定着処理液、液体などと称されるものなど、画像形成を行うことができるすべての液体の総称として用い、例えば、DNA試料、レジスト、パターン材料、樹脂なども含まれる。
また、「画像」とは平面的なものに限らず、立体的に形成されたものに付与された画像、また立体自体を三次元的に造形して形成された像も含まれる。
また、画像形成装置には、特に限定しない限り、シリアル型画像形成装置及びライン型画像形成装置のいずれも含まれる。
1 流路部材(流路板)
2 振動板部材
3 ノズル板(ノズル形成部材)
4 ノズル
6 液室
12 圧電部材
31 ノズル基材
32 撥液膜
233 キャリッジ
234a、234b 記録ヘッド(液体吐出ヘッド)

Claims (2)

  1. 少なくとも一つのノズルとなる穴と、ノズル板外周となる位置に沿って配列された複数の貫通孔とを、ノズル基材となる板状部材に形成する工程と、
    前記板状部材の一面に撥液膜を形成する工程と、
    前記貫通孔同士の間を切断して個々のノズル板に分割する工程と、を行い、
    前記貫通孔は、最大開口幅が前記ノズルとなる穴の吐出側表面となる面における直径以下であり、
    前記貫通孔は、前記ノズル板外周となる位置に沿って複数列配列して形成する
    ことを特徴とするノズル板の製造方法。
  2. 前記板状部材は、導電性を有する材料で形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のノズル板の製造方法
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