JP6012263B2 - 半導体記憶装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体記憶装置および半導体記憶装置の駆動方法に関する。特に、キャッシュに用いることができる半導体記憶装置およびその駆動方法に関する。
中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)の多くが演算装置の他に制御回路とキャッシュメモリと呼ばれる記憶回路を備える。中央処理装置に高速なキャッシュメモリを設けると、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の外部に設けられた低速なメインメモリにアクセスする頻度を減らすことができる。その結果、中央処理装置の処理速度を高めることができる。
キャッシュメモリの構成およびその駆動方法を、nウエイセット連想方式のキャッシュメモリを例に説明する。
nウエイセット連想方式のキャッシュメモリはセットをn個(nは自然数)と、タグを比較する比較回路をn個と、データを選択する選択回路と、を備える。なお、一のセットと一の比較回路は対をなしている。また、各セットはラインと呼ばれる複数領域を備え、各ラインはメインメモリのアドレスの第1のビット列で一意に特定しうるように、それぞれ第1のビット列があらかじめ割り当てられている。従って、ラインの数はメインメモリのアドレスの第1のビット列で特定し得る数m(mは2以上の自然数)以下となる。なお、各ラインはアドレスの第2のビット列を格納するタグフィールドと、メインメモリのコピーデータを格納するデータフィールドと、を備える。
まず、nウエイセット連想方式のキャッシュメモリに、アドレスで特定される一のデータを格納する方法の一例を説明する。中央処理装置の制御回路は、当該データのアドレスの第1のビット列を参照し、その格納先の候補として、それぞれのセットにあらかじめ1つずつ割り当てられたラインを選定する。すなわち、nウエイセット連想方式のキャッシュメモリでは、一のデータに対して合計n個のラインが選定されることになる。
次いで、制御回路は当該n個のラインの中から、最も古いデータが保存されたラインを特定し、当該ラインに一のデータを上書きする。具体的には、アドレスの第2のビット列をタグフィールドに格納し、メインメモリのコピーデータをデータフィールドに格納する。
次に、nウエイセット連想方式のキャッシュメモリから特定のデータを取り出す方法の一例を説明する。演算装置が特定のデータを制御回路に要求すると、制御回路はデータを特定するアドレスの第1のビット列と第2のビット列を用いて、該当するデータが格納されているラインを検索する。
具体的には、制御回路は、当該データを特定するアドレスの第1のビット列にあらかじめ割り当てられているn行のラインを選択する。次いで、それぞれのセットに接続された比較回路が、選択されたラインのタグフィールドに格納された第2のビット列と、当該データを特定するアドレスの第2のビット列を比較し、両者が一致する場合(キャッシュヒットという)に、選択回路がキャッシュヒット信号と共にキャッシュヒットしたラインのデータフィールドに格納されたデータを制御回路に出力する。なお、要求されたデータがn個のラインに見つからない場合(キャッシュミスという)は、選択回路がキャッシュミス信号を制御回路に出力し、中央処理装置の演算処理装置はメインメモリにデータを要求する。
また、チャネル形成領域に酸化物半導体を用いたトランジスタが知られている(特許文献1)。酸化物半導体層はスパッタリング法などを用いて比較的容易に作製できるため、チャネル形成領域に酸化物半導体を用いたトランジスタは作製が容易であるという特徴を備える。
特開2007−123861公報
キャッシュミスが発生すると、中央処理装置はDRAM等の外部に設けられた低速なメインメモリにアクセスするため処理速度が遅くなる。そこで、キャッシュミスを防ぎ、キャッシュヒットし易い構成が検討されている。その方策の一例として、セットの数を増やして、記憶容量を大きくする構成が挙げられる。
しかしながら、セットの数を増やすと、一のデータを取り出す際に検索するラインの数が増え、読み出し動作や比較動作に消費される電力が大きくなるという問題も生じる。
本発明の一態様は、このような技術的背景のもとでなされたものである。したがって、外部に設けられた低速な記憶装置へのアクセス頻度が低減され、処理速度が速く、消費電力が低減された半導体記憶装置を提供することを課題の一とする。または、外部に設けられた低速な記憶装置へのアクセス頻度が低減された処理速度が速く、消費電力が低減された半導体記憶装置の駆動方法を提供することを課題の一とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様はセットのそれぞれに設けるラインの総数と、一回の検索が対象とするラインの数に着眼して創作されたものである。そして、あらかじめアドレスの第1のビット列のいずれかが割り当てられたラインを(kは2以上の自然数)行備えるアレイがj(jは2以上の自然数)個設けられたセットをi(iは自然数)個備える記憶部、比較部並びに制御回路を有する半導体記憶装置の構成に想到した。また、比較部を用いて、目的とするアドレスの第1のビット列にあらかじめ割り当てられたi×j行のラインのタグフィールドと、目的とするアドレスの第2のビット列を1回以上j回以下比較することにより、当該アドレスで特定されるデータが格納されているラインを検索し、比較部からキャッシュミス信号若しくはキャッシュヒット信号およびメインデータを出力する半導体記憶装置の駆動方法に想到し、上記課題の解決に至った。
すなわち、本発明の一態様は、タグフィールドとデータフィールドを含むラインをk(kは2以上の自然数)行備えるアレイが、j(jは2以上の自然数)個設けられたセットを、i(iは自然数)個備える記憶部と、i個の比較回路並びにi個の比較回路およびi個のセットが接続される選択回路を備える比較部と、選択回路と接続され、アドレスまたは/およびアドレスで特定されるメインデータが入力される外部入力端子と、キャッシュミス信号若しくはキャッシュヒット信号およびメインデータを出力する外部出力端子を備える制御回路と、を有する半導体記憶装置である。そして、i個のセットとi個の比較回路はいずれも制御回路と接続され、セットと比較回路は互いに接続されてi個の対をなし、ラインはアドレスの第1のビット列のいずれかにあらかじめ割り当てられ、タグフィールドはアドレスの第2のビット列を格納し、データフィールドはアドレスで特定されるメインデータを格納するものである。そして、比較部は、制御回路が選択するラインのタグフィールドと、制御回路から入力されるアドレスの第2のビット列を比較して、一致しない場合はキャッシュミス信号を、一致する場合はキャッシュヒット信号とラインのデータフィールドに格納されたメインデータを、制御回路に出力するものである。そして、制御回路は、外部入力端子から入力されるアドレス信号または比較部から入力されるキャッシュミス信号に応じて、入力されるアドレスの第1のビット列に割り当てられたラインを選択するライン選択信号およびj個のアレイから一を順番に選択するアレイ選択信号を記憶部に出力し、入力されたアドレスの第2のビット列を比較回路に出力するものである。そして、制御回路は、アレイ選択信号をj個のアレイの全てについて出力した後に、比較部から入力されるキャッシュミス信号が入力された場合には、キャッシュミス信号を外部出力端子に出力するものである。または、制御回路は、比較部から入力されるキャッシュヒット信号が入力された場合には、キャッシュヒット信号およびメインデータを外部出力端子に出力するものである。
上記本発明の一態様の半導体記憶装置は、アドレスの第1のビット列のいずれかがあらかじめ割り当てられたk(kは2以上の自然数)行のラインを備えるアレイが、1つのセットにj(jは2以上の自然数)個設けられ、当該セットをi(iは自然数)個用いて記憶部が構成されている。また、制御回路が、キャッシュヒットもしくはキャッシュミスの判定に伴い、アドレスの第1のビット列にあらかじめ割り当てられたi×j行のラインを1回以上j回以下検索して、該当するデータを格納しているラインを特定する。
これにより、記憶部に設けたラインの検索をキャッシュヒット信号に応じて終了できる。そして、キャッシュヒットするまでに検索するラインの数を低減し、読み出し動作や比較動作に伴う消費電力を抑制することができる。その結果、外部に設けられた低速な記憶装置へのアクセス頻度が低減された処理速度が速く、消費電力が低減された半導体記憶装置を提供できる。
また、本発明の一態様は、トランジスタを用いた開閉器を介して直列に接続されたj個のアレイが設けられたセットを有する上記の半導体記憶装置である。
これにより、信号線の長さを不要に長くすることなく、必要な長さの信号線を用いて複数のアレイを接続でき、配線の長さの延長に伴う容量の増加を抑制できる。その結果、外部に設けられた低速な記憶装置へのアクセス頻度が低減された処理速度が速く、消費電力が低減された半導体記憶装置を提供できる。
また、本発明の一態様は、トランジスタ用いた開閉器を介して並列に接続されたj個のアレイが設けられたセットを有する上記の半導体記憶装置である。
これにより、信号線の長さを不要に長くすることなく、必要な長さの信号線を用いて複数のアレイを接続できる。その結果、外部に設けられた低速な記憶装置へのアクセス頻度が低減された処理速度が速く、消費電力が低減された半導体記憶装置を提供できる。
また、本発明の一態様は、チャネル形成領域に酸化物半導体層を備えるトランジスタを用いた開閉器を有する上記の半導体記憶装置である。
上記本発明の一態様の半導体記憶装置は、チャネル形成領域に酸化物半導体層を備え、オフリーク電流が極めて小さいトランジスタを用いた開閉器を有する。
これにより、複数のアレイを完全に切断できる。その結果、外部に設けられた低速な記憶装置へのアクセス頻度が低減された処理速度が速く、消費電力が低減された半導体記憶装置を提供できる。
また、本発明の一態様は、アレイが備えるラインが、複数のSRAM(Static Random Access Memory)を含む上記の半導体記憶装置である。
これにより、高速に読み出しおよび書き込みをすることができる。その結果、外部に設けられた低速な記憶装置へのアクセス頻度が低減された処理速度が速く、消費電力が低減された半導体記憶装置を提供できる。
また、本発明の一態様は、半導体記憶装置の駆動方法である。具体的には、外部入力端子と外部出力端子を備える制御回路の外部入力端子にアドレスを入力し、当該制御回路が、タグフィールドとデータフィールドを含み、外部入力端子に入力されるアドレスの第1のビット列にあらかじめ割り当てられたラインをk(kは2以上の自然数)行備えるアレイを、j(jは2以上の自然数)個設けたセットを、i(iは自然数)個有する記憶部の一のアレイを選択するアレイ選択信号と、ラインからアドレスに該当するラインを選択するライン選択信号を記憶部に出力し、i個の比較回路並びにi個の比較回路およびi個のセットが接続される選択回路を備え、i個のセットとi個の比較回路はいずれも制御回路と接続され、セットと比較回路は互いに接続されてi個の対をなしている比較部に、アドレスの第2のビット列を出力する第1のステップを有する。
次いで、比較部のi個の比較回路のそれぞれが、選択されたi個のラインのタグフィールドと第2のビット列とを比較して、一致した比較回路はキャッシュヒット信号を、一致しない比較回路はキャッシュミス信号を選択回路に出力する第2のステップを有する。
次いで、i個の比較回路のいずれかがキャッシュヒット信号を出力したときに、選択回路が、キャッシュヒット信号を出力した比較回路に接続されたセットの第2のビット列と一致するタグフィールドを含むラインのデータフィールドに格納されたメインデータを制御回路に出力して、第6のステップに進み、そのとき以外は、第4のステップに進む第3のステップを有する。
次いで、i個の比較回路のいずれもがキャッシュミス信号を出力したときに、比較部がキャッシュミス信号を制御回路に出力する第4のステップを有する。
次いで、記憶部のi個のアレイのうち未だ選択されていないアレイがあるときには、制御回路が、選択されていないアレイから一を選択するアレイ選択信号と、ライン選択信号を記憶部に出力し、比較部にアドレスの第2のビット列を出力して第2のステップに進み、記憶部のi個のアレイが全て選択された後には、第6のステップに進む第5のステップを有する。
次いで、制御回路が、選択回路から入力されたキャッシュヒット信号およびメインデータ若しくはキャッシュミス信号を外部出力端子に出力する第6のステップを有する。
上記本発明の一態様の半導体記憶装置の駆動方法は、制御回路が、キャッシュヒットもしくはキャッシュミスの判定に伴い、アドレスの第1のビット列にあらかじめ割り当てられたi×j行のラインを1回以上j回以下検索して、該当するデータを格納しているラインを特定する。
これにより、記憶部に設けたラインの検索をキャッシュヒット信号に応じて終了できる。そして、キャッシュヒットするまでに検索するラインの数を低減し、読み出し動作や比較動作に伴う消費電力を抑制することができる。その結果、外部に設けられた低速な記憶装置へのアクセス頻度が低減された処理速度が速く、消費電力が低減された半導体記憶装置の駆動方法を提供できる。
なお、本明細書において、キャッシュとは演算装置がアドレスで特定可能なデータを最初に検索する記憶装置をいう。
また、本明細書において”Low”(Lまたはロウ)とは、”High”(Hまたはハイ)よりも低い電位、例えば接地電位もしくはそれと同等の低い電位の状態をいう。また、”High”とは、”Low”より高い電位の状態をいい、任意の値に設定できる。
本発明の一態様によれば、外部に設けられた低速な記憶装置へのアクセス頻度が低減され、処理速度が速く、消費電力が低減された半導体記憶装置を提供できる。または、外部に設けられた低速な記憶装置へのアクセス頻度が低減された処理速度が速く、消費電力が低減された半導体記憶装置の駆動方法を提供できる。
実施の形態に係る半導体記憶装置の構成を説明する図。 実施の形態に係る半導体記憶装置に設けられるセットの構成を説明する図。 実施の形態に係る半導体記憶装置に設けられるセットの構成を説明する図。 実施の形態に係る半導体記憶装置に設けられるセットの構成を説明する図。 実施の形態に係る半導体記憶装置の動作を説明するタイミングチャート。 実施の形態に係る半導体記憶装置に用いることができる記憶部の構成を説明する図。 実施の形態に係るトランジスタの作製方法を説明する図。 実施の形態に係るトランジスタの作製方法を説明する図。 実施の形態に係る酸化物材料の構造を説明する図。 実施の形態に係る酸化物材料の構造を説明する図。 実施の形態に係る酸化物材料の構造を説明する図。 実施の形態に係る半導体記憶装置の動作を説明するフローチャート。
実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨およびその範囲から逸脱することなくその形態および詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する発明の構成において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
本実施の形態では、あらかじめアドレスの第1のビット列のいずれかが割り当てられたラインをk(kは2以上の自然数)行備えるアレイがj(jは2以上の自然数)個設けられたセットをi(iは自然数)個備える記憶部、比較部並びに制御回路を有する半導体記憶装置について図1乃至図3を参照して説明する。具体的には、比較部を用いて、目的とするアドレスの第1のビット列にあらかじめ割り当てられたi×j行のラインのタグフィールドと、目的とするアドレスの第2のビット列を1回以上j回以下比較することにより、当該アドレスで特定されるデータが格納されているラインを検索し、比較部からキャッシュミス信号若しくはキャッシュヒット信号およびメインデータを出力する半導体記憶装置について説明する。
<半導体記憶装置の構成>
本発明の一態様の半導体記憶装置の構成を図1に示す。図1に例示する半導体記憶装置500は、記憶部510と、比較部520と、制御回路530と、を有する。なお、半導体記憶装置500は、例えばメインメモリである主記憶装置560と共に演算装置550に接続して用いることができる。
記憶部510はメインデータを格納するものである。外部入力端子と外部出力端子を備える制御回路530には、メインデータを特定可能なアドレス10が演算装置550等から外部入力端子を介して入力される。なお、アドレス10は、k(2以上の自然数)個に分別可能な第1のビット列と、第2のビット列を含むものである。
記憶部510は、i(iは自然数)個のセット400_1〜セット400_iを備える。セットは各々j(jは2以上の自然数)個のアレイ300_1〜アレイ300_jを備える。アレイは各々k個のラインを備える。そして、ラインは各々タグフィールドとデータフィールドを備える。
なお、k個のラインの各々は、k個に分別可能なアドレスの第1のビット列のいずれか一つに対応しており、一のアドレスの第1のビット列に対応するラインを選択して、当該アドレスの第2のビット列をそのタグフィールドに格納することにより、当該アドレスの第1のビット列と第2のビット列を格納することができる。
また、当該アドレスで特定可能なメインデータは、当該ラインのデータフィールドに格納する。
比較部520は、i個の比較回路522_1〜比較回路522_iと選択回路525を備える。また、比較回路とセットは互いに接続され、計i組の対をなしている。
制御回路530は、アドレス10の第1のビット列に対応するラインを選択するライン選択信号と、j個のアレイから一を選択するアレイ選択信号を記憶部510に設けられたi個のセット全てに出力する。上述のライン選択信号とアレイ選択信号により、記憶部510に設けられたi個のセットから、計i個のラインが特定される。また、制御回路530はアドレス10の第2のビット列12を比較部520に設けられた比較回路に出力する。
比較部に設けられた比較回路522_1〜比較回路522_iの各々は、接続されたセットにおいて、ライン選択信号とアレイ選択信号により特定されるラインが備えるタグフィールドに格納された第2のビット列と、制御回路530が出力する第2のビット列12と、を比較する。両者が一致する場合はキャッシュヒット信号を、一致しない場合はキャッシュミス信号を選択回路525に出力する。
キャッシュヒット信号が入力された選択回路525は、当該キャッシュヒット信号を出力した比較回路に接続されたセットにおいて、ライン選択信号とアレイ選択信号により特定されるラインが備えるデータフィールドに格納されたメインデータを、キャッシュヒット信号と共に制御回路530に出力する。
キャッシュヒット信号を入力された制御回路530は、メインデータ30を、キャッシュヒット信号20と共に外部出力端子を介して演算装置550等に出力して動作を終了する。
なお、第1のアレイ選択信号を出力した後の制御回路530は、選択回路525からキャッシュミス信号を受け取る度にアレイ選択信号を、第2のアレイ選択信号から第jのアレイ選択信号まで順番に比較部520に、第1ビット列に対応するライン選択信号と共に出力する。
そして、比較部520が第jのアレイ選択信号に応じて出力するキャッシュミス信号より、制御回路はキャッシュミス信号を演算装置に出力する。
<セットの構成例1>
本発明の一態様の半導体記憶装置に用いることができるセットの構成を図2に示す。具体的には、トランジスタを用いた開閉器を介して複数のアレイが直列に接続されたセットの構成について説明する。
図2に例示するセット410は、第1のアレイ310a、第2のアレイ310bおよび第3のアレイ310cを備える。アレイは各々k個のラインを備える。そして、ラインは複数のセルを備える。例えばライン210はセル110を複数備える。
セルは記憶回路の単位であり、ラインに設けられるタグフィールドとデータフィールドは、いずれもセルを含む。なお、セルはさまざまな記憶素子を用いて構成することができ、極めてオフ電流の少ないトランジスタ(例えば酸化物半導体を用いたトランジスタ)と容量を用いて構成したDRAMや、例えば実施の形態2において説明するSRAMを用いることができる。
セット410の一方向にはワード線が複数配設され、他方向にはビット線が複数配設され、その交点にマトリクス状にセルが設けられている。例えば、セル110はワード線412とビット線411に接続され、ワード線412とビット線411を選択して、データの読み出しまたは書き込みを行う。なお、一のラインを構成する複数のセルは、一のワード線に接続される。具体的には、ライン210を構成する複数のセルは、ワード線412に接続される。
セット410に設けられた第1のアレイ310a、第2のアレイ310bおよび第3のアレイ310cは、トランジスタを用いた開閉器を介して互いにビット線を共有する。
具体的には、第1のアレイ310aと第2のアレイ310bの互いに対応するビット線が、複数のトランジスタを用いた開閉器415aで互いに接続され、第2のアレイ310bと第3のアレイ310cの互いに対応するビット線が、複数のトランジスタを用いた開閉器415bで互いに接続される。
このような構成を備えるセット410において、第2のアレイ310bに設けられた一のセルを選択する方法について説明する。まず、ライン選択信号と共に第2のアレイ310bを選択するアレイ選択信号をセット410に入力する。これにより、セット駆動回路419は、アレイ選択信号に応じて開閉器415aをオン状態にする信号をゲート線416aに出力し、ライン選択信号に応じて第2のアレイ310bに配設された一のワード線を選択する。
また、第3のアレイ310cに設けられた一のセルを選択する方法について説明する。まず、ライン選択信号と共に第3のアレイ310cを選択するアレイ選択信号をセット410に入力する。これにより、セット駆動回路419は、アレイ選択信号に応じて開閉器415aと開閉器415bをオン状態にする信号をゲート線416aとゲート線416bに出力し、ライン選択信号に応じて第3のアレイ310cに配設された一のワード線を選択する。
複数のアレイを直列に接続してビット線を共有すると、配線を簡略化できる。その結果、配線が占有する面積を抑制できるため、セットの小型化が容易になる。
また、アレイの間に開閉器を設けて共有されるビット線を分断可能な構成とすることができる。これにより、直列に接続されるビット線の長さを必要に応じて変えることができる。その結果、直列に接続されて長くなるビット線に生じる配線容量の影響を抑制して、例えばプリチャージにともなう電力の消費を低減できる。
<セットの構成例2>
本発明の一態様の半導体記憶装置に用いることができるセットの構成を図3に示す。具体的には、トランジスタを用いた開閉器で複数のアレイが並列に接続されたセットの構成について説明する。
図3に例示するセット420は、第1のアレイ320a、第2のアレイ320bおよび第3のアレイ320cを備える。アレイは各々k個のラインを備える。そして、ラインは複数のセルを備える。例えばライン220はセル120を複数備える。
セット420の一方向にはワード線が複数配設され、他方向にはビット線が複数配設され、その交点にマトリクス状にセルが設けられている。例えば、セル120はワード線422とビット線421に接続され、ワード線422とビット線421を選択して、データの読み出しまたは書き込みを行う。なお、一のラインを構成する複数のセルは、一のワード線に接続される。具体的には、ライン220を構成する複数のセルは、ワード線422に接続される。
セット420に設けられた第1のアレイ320a、第2のアレイ320bおよび第3のアレイ320cは各々トランジスタを用いた開閉器を介して、セット駆動回路429と互いに並列に接続される。
具体的には、第1のアレイ320aはトランジスタを用いた開閉器425aを介してセット駆動回路429と接続され、第2のアレイ320bはトランジスタを用いた開閉器425bを介してセット駆動回路429と接続され、第3のアレイ320cはトランジスタを用いた開閉器425cを介してセット駆動回路429と接続される。
このような構成を備えるセット420において、第1のアレイ320aに設けられた一のセルを選択する方法について説明する。まず、ライン選択信号と共に第1のアレイ320aを選択するアレイ選択信号をセット420に入力する。これにより、セット駆動回路429は、アレイ選択信号に応じて開閉器425aをオン状態にする信号をゲート線426aに出力し、ライン選択信号に応じて第1のアレイ320aに配設された一のワード線を選択する。
また、第2のアレイ320bに設けられた一のセルを選択する方法について説明する。まず、ライン選択信号と共に第2のアレイ320bを選択するアレイ選択信号をセット420に入力する。これにより、セット駆動回路429は、アレイ選択信号に応じて開閉器425bをオン状態にする信号をゲート線426bに出力し、ライン選択信号に応じて第2のアレイ320bに配設された一のワード線を選択する。
また、第3のアレイ320cに設けられた一のセルを選択する方法について説明する。まず、ライン選択信号と共に第3のアレイ320cを選択するアレイ選択信号をセット420に入力する。これにより、セット駆動回路429は、アレイ選択信号に応じて開閉器425cをオン状態にする信号をゲート線426cに出力し、ライン選択信号に応じて第3のアレイ320cに配設された一のワード線を選択する。
複数のアレイをセット駆動回路に並列に接続すると、いずれのアレイに配設された配線も同程度の容量となる。その結果、誤動作が抑制され信頼性の高い半導体記憶装置を提供できる。
なお、セット420がアレイとセット駆動回路を接続するビット線に開閉器を設ける構成を備える構成について説明したが、アレイとセット駆動回路を接続するワード線に開閉器を設ける構成とすることもできる。
上記本発明の一態様の半導体記憶装置は、あらかじめアドレスの第1のビット列のいずれかが割り当てられたラインをk(kは2以上の自然数)行備えるアレイが、j(jは2以上の自然数)個設けられたセットをi(iは自然数)個備える記憶部、比較部並びに制御回路を有する。また、比較部を用いて、目的とするアドレスの第1のビット列にあらかじめ割り当てられたi×j行のラインのタグフィールドと、目的とするアドレスの第2のビット列を1回以上j回以下比較することにより、当該アドレスで特定されるデータが格納されているラインを検索し、比較部からキャッシュミス信号若しくはキャッシュヒット信号およびメインデータを出力する。
これにより、キャッシュヒット信号の出力に応じて記憶部に設けられたラインの検索を終了できる。そして、キャッシュヒットするまでに検索するラインの数を低減し、読み出し動作や比較動作に伴う消費電力を抑制することができる。その結果、外部に設けられた低速な記憶装置へのアクセス頻度が低減された処理速度が速く、消費電力が低減された半導体記憶装置を提供できる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、あらかじめアドレスの第1のビット列のいずれかが割り当てられたラインをk(kは2以上の自然数)行備えるアレイがj(jは2以上の自然数)個設けられたセットをi(iは自然数)個備える記憶部、比較部並びに制御回路を有する半導体記憶装置の駆動方法について、説明する。具体的には、実施の形態1で説明した半導体記憶装置の比較部を用いて、目的とするアドレスの第1のビット列にあらかじめ割り当てられたi×j行のラインのタグフィールドと、目的とするアドレスの第2のビット列を1回以上j回以下比較することにより、当該アドレスで特定されるデータが格納されているラインを検索し、比較部からキャッシュミス信号若しくはキャッシュヒット信号およびメインデータを出力する半導体記憶装置の駆動方法について図4、図5および図12を参照して説明する。特に、SRAMを用いて構成されたセルを備える本発明の一態様の半導体記憶装置の動作について説明する。
<セルの構成>
本実施の形態で例示する半導体記憶装置が備えるセルの構成を図4(A)に示す。セル111は、SRAMを用いて構成される。セル111は第1のインバータ101と、第2のインバータ102と、第1のトランジスタ103と、第2のトランジスタ104と、を有する。第1のインバータ101と第2のインバータ102とは、インバータ・ループを構成している。また、セル111はワード線451と、ワード線451と交差する一対のビット線401aおよび反転ビット線401bに接続されている。
<セットの構成>
本実施の形態で例示する半導体記憶装置が備えるセットの構成を図4(B)に示す。セット400はトランジスタを用いた開閉器で複数のアレイが直列に接続されている。セットには並行するワード線が複数配設され、該ワード線と交差する一対のビット線と反転ビット線が複数配設されている。そして、その交点にマトリクス状にセルが設けられている。
例えば、セル111はワード線451と一対のビット線401aおよび反転ビット線401bに接続され、セル112はワード線451と一対のビット線402aおよび反転ビット線402bに接続されている。また、セル121はワード線461と一対のビット線401aおよび反転ビット線401bに接続され、セル122はワード線461と一対のビット線402aおよび反転ビット線402bに接続されている。
セット400に設けられた第1のアレイ300aと第2のアレイ300bは、トランジスタを用いた開閉器を介して互いにビット線および反転ビット線を共有する。
具体的には、第1のアレイ300aと第2のアレイ300bの互いに対応するビット線および反転ビット線が、複数のトランジスタを用いた開閉器で互いに接続される。
また、セット400はセット駆動回路490を備える。セット駆動回路490は、アレイ選択信号に応じて開閉器をオン状態にする信号をゲート線に出力し、ライン選択信号に応じて選択されたアレイに配設された一のワード線を選択する。
なお、セット駆動回路490には、ラインを特定する行デコーダの他、読み出し用にプリチャージ回路や差動増幅回路や、書き込み用にバッファ回路を、設けることができる。
<第1のステップ>
はじめに、演算装置が第1のビット列と、第2のビット列を含むアドレスを本発明の一態様の半導体記憶装置に出力する。
制御回路は、第1のビット列に対応するラインを選択するライン選択信号と、第1のアレイを選択する第1のアレイ選択信号を記憶部に出力する。また、第2のビット列を比較部に設けられたi個の比較回路に出力する。
記憶部に設けられたi個のセットのそれぞれにおいて、第1のアレイが、第1のアレイ選択信号により選択される。また、第1のアレイ選択信号により選択されたアレイの第1のラインが、ライン選択信号により選択される。
セット400の動作を、図5に示すタイミングチャートおよび図12に示すフローチャートを用いて説明する。なお、図5において、信号1501は第1のワード線451を、信号1502は第2のワード線461を、信号1503は第1のゲート線450aを流れる信号に対応する。また、信号1504は第1のビット線401aを、信号1505は第1の反転ビット線401bを、信号1506は第2のビット線402aを、信号1507は第2の反転ビット線402bを流れる信号に対応する。また、信号1508は第1の出力信号線118から、信号1509は第2の出力信号線119から出力される信号に、信号1510は第1の入力信号線125、信号1511は第2の入力信号線126に入力される信号に対応する。
また、初期状態として、図4(A)に例示されるセル111の第1のノード105には”High”(H)(第2のノード106には”Low”(L))のデータが格納され、セル112の第1のノード105にはL(第2のノード106にはH)のデータが格納され、セル121の第1のノード105にはL(第2のノード106がH)のデータが格納され、セル122の第1のノード105にはH(第2のノード106がL)のデータが、格納されている場合について説明する。
時刻T1以前に、あらかじめ第1のビット線401a(信号1504)と第1の反転ビット線401b(信号1505)および第2のビット線402a(信号1506)と第2の反転ビット線402b(信号1507)を中間電位に設定(プリチャージともいう)しておく。
時刻T1から時刻T2の間、第1のワード線451(信号1501)をHとする。これにより、第1のセル111の第1のノード105の電位(H)に対応して第1のビット線401a(信号1504)がHに、第2のノード106の電位(L)に対応して第1の反転ビット線401b(信号1505)がLに変化する。また、第2のセル112の第1のノード105の電位(L)に対応して、第2のビット線402a(信号1506)がLに、第2のノード106の電位(H)に対応して、第2の反転ビット線402b(信号1507)がHに変化する。
時刻T2において、セット駆動回路490は第1のビット線401a(信号1504)と第1の反転ビット線401b(信号1505)の信号を取り込み、対応するデータ(H)を第1の出力信号線118(信号1508)に出力する。セット駆動回路490は同様に、第2のビット線402a(信号1506)と第2の反転ビット線402b(信号1507)の信号を取り込み、対応するデータ(L)を第2の出力信号線119(信号1509)に出力する。セット駆動回路490は、このようにして第1のアレイの第1のラインに格納されたデータを読み出す(図12における第1の読み出し51)。なお、第1のラインのタグフィールドに格納されたデータは、第1のセルに接続された比較回路に出力される。
<第2のステップ>
比較部に設けられたi個の比較回路の各々は、アドレスの第1のビット列に対応するラインのタグフィールドから読み出されたデータと、第1のステップで制御回路が出力したアドレスの第2のビット列を比較する(図12における比較52)。
タグフィールドから読み出されたデータとアドレスの第2のビット列が一致した比較回路はキャッシュヒット信号を出力し、一致しない比較回路はキャッシュミス信号を選択回路に出力する。
<第3のステップ>
選択回路は、キャッシュヒット信号を出力した比較回路が接続されたセットのアレイに設けられた該当するラインのデータフィールドからメインデータを、キャッシュヒット信号と共に制御回路に出力し第6のステップに進む(図12におけるメインデータ出力53)。そのとき以外は、第4のステップに進む。
<第4のステップ>
また、比較部に設けられた比較回路に接続されたセットのいずれにおいても、タグフィールドに格納されたデータと第2のビット列が一致するラインが見つからない場合は、比較回路がキャッシュミス信号を制御回路に出力する。
<第5のステップ>
i個のアレイのうち未だ選択されていないアレイがあるときは、制御回路はキャッシュミス信号に応じて、選択されていないアレイから一を選択するアレイ選択信号を記憶部に出力し、アドレスの第2のビット列を比較部に出力して第2のステップに進む。具体的には、第1のアレイ選択信号に選択されたアレイがキャッシュミス信号を出力した場合は、第2のアレイ選択信号を出力して、第2のステップに進む。また、第2のアレイ選択信号に選択されたアレイがキャッシュミス信号を出力した場合は、第3のアレイ選択信号を出力して、第3のステップに進む。このようにして、第jのアレイ選択信号まで順番にアレイ選択信号を比較部に出力し、上述の第2のステップに戻る動作を繰り返す(図12における判定54および第p(pは1以上j以下の自然数)の読み出し55)。なお、検索するアドレスは同じであるため、あらためてライン選択信号を出力しなおさなくてもよいが、アレイ選択信号を出力する度にライン選択信号を出力しなおしてもよい。また、記憶部のi個のアレイが全て選択された後は、第6のステップに進む。
なお、本実施の形態で例示するセット400は、複数のアレイがトランジスタを用いた開閉器で直列に接続されている。このような構成のセットから、第2のアレイ乃至第jのアレイのいずれか一を選択する場合は、目的とするアレイのビット線と反転ビット線がセット駆動回路490と接続されるように、トランジスタを用いた開閉器を制御するゲート信号を、アレイ選択信号と共に出力する。
例えば、第2のアレイ300bを選択する際には、時刻T3から時刻T4の間に第1のゲート線450a(信号1503)をHとして、第1のアレイ300aと第2のアレイ300bを直列に接続する(図5参照)。
また、第1のビット線401a(信号1504)と第1の反転ビット線401b(信号1505)および第2のビット線402a(信号1506)と第2の反転ビット線402b(信号1507)を中間電位に設定しておく。
次いで、時刻T4から時刻T5の間、第2のワード線461(信号1502)をHとする。これにより、第3のセル121の第1のノード105の電位(L)に対応して第1のビット線401a(信号1504)がLに、第2のノード106の電位(H)に対応して第1の反転ビット線401b(信号1505)がHに変化する。また、第4のセル122の第1のノード105の電位(H)に対応して、第2のビット線402a(信号1506)がHに、第2のノード106の電位(L)に対応して、第2の反転ビット線402b(信号1507)がLに変化する。
時刻T5において、セット駆動回路490は第1のビット線401a(信号1504)と第1の反転ビット線401b(信号1505)の信号を取り込み、対応するデータ(L)を第1の出力信号線118(信号1508)に出力する。セット駆動回路490は同様に、第2のビット線402a(信号1506)と第2の反転ビット線402b(信号1507)の信号を取り込み、対応するデータ(H)を第2の出力信号線119(信号1509)に出力する。セット駆動回路490は、このようにして第2のアレイの第1のラインに格納されたデータを読み出す。なお、第1のラインのタグフィールドに格納されたデータは、第1のセルに接続された比較回路に出力される。
比較部に設けられたi個の比較回路の各々は、アドレスの第1のビット列に対応するラインのタグフィールドから読み出されたデータと、第1のステップで制御回路が出力したアドレスの第2のビット列を比較して、第2のステップから第3のステップに進む。
<第6のステップ>
選択回路からキャッシュヒット信号およびメインデータが入力されたときは、制御回路は外部出力端子にキャッシュヒット信号およびメインデータを出力する。
また、第1のアレイ乃至第jのアレイのいずれのアレイを選択しても、キャッシュミス信号が比較回路から選択回路に入力される場合について説明する。制御回路は、最後に選択したアレイ(具体的には第jのアレイ)を選択する選択信号に応じてキャッシュミス信号が選択回路から入力されたときは、制御回路はキャッシュミス信号を演算装置に出力する(図12におけるミス信号出力56)。
上記本発明の一態様の半導体記憶装置の駆動方法は、制御回路が、キャッシュヒットもしくはキャッシュミスの判定に伴い、アドレスの第1のビット列にあらかじめ割り当てられたi×j行のラインを1回以上j回以下検索して、該当するデータを格納しているラインを特定する。
これにより、記憶部に設けたラインの検索をキャッシュヒット信号またはキャッシュミス信号に応じて終了できる。そして、キャッシュヒットするまでに検索するラインの数を低減し、読み出し動作や比較動作に伴う消費電力を抑制することができる。その結果、外部に設けられた低速な記憶装置へのアクセス頻度が低減された処理速度が速く、消費電力が低減された半導体記憶装置の駆動方法を提供できる。
<ラインへの書き込み動作>
なお、i×j行のいずれのラインにも該当するデータが格納されておらず、演算装置にキャッシュミス信号を出力した場合、演算装置はメインメモリからデータを取得する。そして、本発明の一態様の半導体記憶装置は、いずれかのセットの該当するラインを選択し、メインメモリから取得した新たなデータを書き換えてもよい(図12における書き替え判定57)。データを書き換えるセットの選択方法としては、最も過去に使用されたラインを格納先として確定し、当該ラインに新たなデータを上書きするLRU(Least Recently Used)方式や、最も使用頻度が少ないセットを選択するLFU(Least Frequently Used)方式、または最初にデータが格納されたセットを選択するFIFO(First In First Out)方式などの書き換えアルゴリズムを用いることができる。いずれの方式を用いる場合も、書き替えないセットはデータを保持(図12におけるデータ保持58)し、書き替えるセットは新しいデータを書き込む(図12におけるデータ書込動作59)。
次に、本発明の一態様の半導体記憶装置に用いることができるセットへの書き込み動作について説明する。あらかじめ第1のビット線401a(信号1504)と第1の反転ビット線401b(信号1505)および第2のビット線402a(信号1506)と第2の反転ビット線402b(信号1507)を中間電位に設定しておく。
例えば、第1のセル111と第2のセル112にいずれもHを書き込む場合、第1のノード105の電位をいずれもHに、第2のノード106の電位をいずれもLとする。
時刻T7から時刻T8の間、第1のビット線401a(信号1504)をHとし、第1の反転ビット線401b(信号1505)をLとする。また、第2のビット線402a(信号1506)をHとし、第2の反転ビット線402b(信号1507)をLとする。そして、第1のワード線451(信号1501)をHとする。
これにより、第1のアレイ300aの第1のラインに設けられた第1のセル111と第2のセル112にデータを格納することができる。
また、例えば、第3のセル121と第4のセル122にいずれもLを書き込む場合、第1のノード105の電位をいずれもLに、第2のノード106の電位をいずれもHとする。
まず、時刻T8から時刻T9の間に第1のゲート線450a(信号1503)をHとして、第1のアレイ300aと第2のアレイ300bを直列に接続する。
次に、時刻T9から時刻T10の間、第1のビット線401a(信号1504)をLとし、第1の反転ビット線401b(信号1505)をHとする。また、第2のビット線402a(信号1506)をLとし、第2の反転ビット線402b(信号1507)をHとする。そして、第2のワード線461(信号1502)をHとする。
これにより、第2のアレイ300bの第1のラインに設けられた第3のセル121と第4のセル122にデータを格納することができる。
上記本発明の一態様の半導体記憶装置は、あらかじめアドレスの第1のビット列のいずれかが割り当てられたラインをk(kは2以上の自然数)行備えるアレイがj(jは2以上の自然数)個設けられたセットをi(iは自然数)個備える記憶部、比較部並びに制御回路を有する。また、比較部を用いて、目的とするアドレスの第1のビット列にあらかじめ割り当てられたi×j行のラインのタグフィールドと、目的とするアドレスの第2のビット列を1回以上j回以下比較することにより、当該アドレスで特定されるデータが格納されているラインを検索し、比較部からキャッシュミス信号若しくはキャッシュヒット信号およびメインデータを出力する。
これにより、キャッシュヒット信号の出力に応じて記憶部に設けられたラインの検索を終了できる。そして、キャッシュヒットするまでに検索するラインの数を低減し、読み出し動作や比較動作に伴う消費電力を抑制することができる。その結果、外部に設けられた低速な記憶装置へのアクセス頻度が低減された処理速度が速く、消費電力が低減された半導体記憶装置を提供できる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、本発明の一態様の半導体記憶装置に用いることができる記憶部の構成について、図6を参照して説明する。具体的には、複数のアレイに重ねて設けられたトランジスタを備える開閉器により、当該複数のアレイを直列に接続する構成について説明する。
本発明の一態様に用いることができる記憶部の断面図を図6に示す。具体的には、第1のアレイ730aに設けられたセルのトランジスタ710aと、第2のアレイ730bに設けられたセルのトランジスタ710bと、がトランジスタ720を備える開閉器750により直列に接続されている構成を示す。
本実施の形態で例示する記憶部のアレイ(具体的には第1のアレイ730a、第2のアレイ730b)に設けられたセルはSRAMを備える。また、当該SRAMは酸化物半導体以外の半導体層をチャネル形成領域に備えるトランジスタで構成されている。具体的には、第1のアレイ730aおよび第2のアレイ730bに設けられたセルが、いずれもシリコン単結晶の基板701に形成され、第1のアレイ730aはトランジスタ710aを含むSRAMを、第2のアレイ730bはトランジスタ710bを含むSRAMを備える。
なお、酸化物半導体以外の半導体材料としては、例えば、シリコン、ゲルマニウム、シリコンゲルマニウム、炭化シリコン、またはガリウムヒ素等を用いることができる。また、有機半導体材料などを用いてもよい。
また、いずれの半導体材料も非結晶状態を含んでいても、結晶状態を含んでいてもよいが、単結晶半導体基板を用いると、高速に動作可能なトランジスタを作製できるため好ましい。
また、SOI基板などを適用することができる。一般に「SOI基板」は、絶縁表面上にシリコン半導体膜が設けられた構成の基板をいうが、本明細書等においては、絶縁表面上にシリコン以外の材料からなる半導体膜が設けられた構成の基板も含む。つまり、「SOI基板」が有する半導体膜は、シリコン半導体膜に限定されない。また、SOI基板には、ガラス基板などの絶縁基板上に絶縁層を介して半導体膜が設けられた構成のものが含まれるものとする。
また、本実施の形態で例示する開閉器750が備えるトランジスタ720は、チャネル形成領域にバンドギャップがシリコン半導体の1.12eVよりも大きな半導体材料を備える。例えば、バンドギャップが2.5eV以上、好ましくは3.0eV以上の半導体材料をチャネル形成領域に備えるトランジスタ、具体的には酸化物半導体、窒化物半導体、酸窒化物半導体、炭化物半導体、半導体特性を示すダイヤモンド薄膜等をチャネル形成領域に備えるトランジスタを用いることができる。バンドギャップが2.5eV以上の半導体材料をチャネル形成領域に備えるトランジスタは、バンドギャップが1.12eVのシリコン半導体をチャネル形成領域に備えるトランジスタよりもオフリーク電流を小さくできる。
トランジスタ710aとトランジスタ710bは、素子分離絶縁層702に囲まれ、トランジスタ710aとトランジスタ720の間およびトランジスタ710bとトランジスタ720の間には、絶縁層703および絶縁層704が設けられている。
絶縁層703および絶縁層704には、トランジスタ710aのソース電極またはドレイン電極の一方に達する開口部と、トランジスタ710bのソース電極またはドレイン電極の一方に達する開口部と、が設けられている。そして、トランジスタ720の第1の電極726aとトランジスタ710aのソース電極またはドレイン電極の一方と、が開口部を介して接続され、トランジスタ720の第2の電極726bとトランジスタ710bのソース電極またはドレイン電極の一方と、が開口部を介して接続されている。
なお、第1のアレイ730aに配設された図示されない一方のビット線は、トランジスタ720の第1の電極726aと電気的に接続されている。また、第2のアレイ730bに配設された図示されない他方のビット線は、トランジスタ720の第2の電極726bと電気的に接続されている。そのため、トランジスタ720をオン状態とすると、一方のビット線を他方のビット線に電気的に接続できる。
本実施の形態で例示する記憶部は、酸化物半導体以外の半導体を用いたトランジスタが形成された基板上に、酸化物半導体層を備えるトランジスタを用いた開閉器が設けられている。このような構成とすることにより、例えば酸化物半導体以外の半導体を用いて、例えば高速に動作するトランジスタと、オフリーク電流が低減された酸化物半導体を用いたトランジスタを組み合わせて利用できる。その結果、酸化物半導体以外の半導体とオフリーク電流が低減された酸化物半導体の長所を生かした開閉器、および当該開閉器をそなえる記憶部を提供できる。
これにより、外部に設けられた低速な記憶装置へのアクセス頻度が低減された処理速度が速く、消費電力が低減された半導体記憶装置を提供できる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、本発明の一態様の半導体記憶装置が備える開閉器に用いることができるバンドギャップが2.5eV以上の半導体材料をチャネル形成領域に備えるトランジスタの構成について説明する。なお、本実施の形態で例示するトランジスタの作製方法は実施の形態5で説明する。
本実施の形態で例示するトランジスタの構成を、図7(D)を用いて説明する。図7(D)はトランジスタの断面を表している。
本実施の形態で例示するトランジスタ710は、基板701上に下地となる絶縁層704と、酸化物半導体層713と、ゲート絶縁層712と、ゲート電極711と、ソース電極またはドレイン電極として機能する電極751と電極752と、トランジスタを保護する絶縁層705と、を有する。
<下地となる絶縁層の構成>
下地となる絶縁層704は絶縁性の表面を有し、チャネルが形成される酸化物半導体層713の下地となる。
下地となる絶縁層704は、例えば酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、窒化酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化ガリウムなどから選ばれた一または複数の材料を含む層の単層構造であっても、2層以上の積層構造であってもよい。
<酸化物半導体層>
チャネルが形成される酸化物半導体層713は、ゲート絶縁層712を介してゲート電極711と重なり、ゲート電極711を挟んで設けられた電極751と電極752と、電気的に接続されている。なお、電極751と電極752は、ソース電極またはドレイン電極として機能する。
チャネルが形成される酸化物半導体層713の厚さは、2nm以上200nm以下、好ましくは5nm以上30nm以下とする。
なお、酸化物半導体層713は島状に加工されていなくてもよい。
酸化物半導体層713は単結晶でも、非単結晶でもよい。後者である場合、アモルファスを含んでいても、結晶性を有する部分を含んでいても、アモルファス中に結晶性を有する部分を含む構造でもよい。また、アモルファスでも、多結晶でも、非アモルファスでもよい。
結晶性を有する酸化物半導体層の一例としては、c軸配向結晶(CAAC:c−axis aligned crystals)を有する酸化物半導体層が挙げられる。なお、c軸配向結晶を有する酸化物半導体層の詳細は実施の形態7で説明する。
酸化物半導体層713は、その化学量論比に対し、酸素を過剰に含む構成が好ましい。酸素を過剰にすることにより金属酸化物層の酸素欠損に起因するキャリアの生成を抑制することができる。
酸化物半導体層713は、少なくともインジウム(In)あるいは亜鉛(Zn)を含むことが好ましい。特にInとZnを含むことが好ましい。
また、該酸化物半導体を用いたトランジスタの電気特性のばらつきを減らすためのスタビライザーとして、それらに加えてガリウム(Ga)を有することが好ましい。また、スタビライザーとしてスズ(Sn)を有することが好ましい。また、スタビライザーとしてハフニウム(Hf)を有することが好ましい。また、スタビライザーとしてアルミニウム(Al)を有することが好ましい。
また、他のスタビライザーとして、ランタノイドである、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)のいずれか一種あるいは複数種を有してもよい。
例えば、酸化物半導体として、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、二元系金属の酸化物であるIn−Zn系酸化物、Sn−Zn系酸化物、Al−Zn系酸化物、Zn−Mg系酸化物、Sn−Mg系酸化物、In−Mg系酸化物、In−Ga系酸化物、三元系金属の酸化物であるIn−Ga−Zn系酸化物(IGZOとも表記する)、In−Al−Zn系酸化物、In−Sn−Zn系酸化物、Sn−Ga−Zn系酸化物、Al−Ga−Zn系酸化物、Sn−Al−Zn系酸化物、In−Hf−Zn系酸化物、In−La−Zn系酸化物、In−Ce−Zn系酸化物、In−Pr−Zn系酸化物、In−Nd−Zn系酸化物、In−Sm−Zn系酸化物、In−Eu−Zn系酸化物、In−Gd−Zn系酸化物、In−Tb−Zn系酸化物、In−Dy−Zn系酸化物、In−Ho−Zn系酸化物、In−Er−Zn系酸化物、In−Tm−Zn系酸化物、In−Yb−Zn系酸化物、In−Lu−Zn系酸化物、四元系金属の酸化物であるIn−Sn−Ga−Zn系酸化物、In−Hf−Ga−Zn系酸化物、In−Al−Ga−Zn系酸化物、In−Sn−Al−Zn系酸化物、In−Sn−Hf−Zn系酸化物、In−Hf−Al−Zn系酸化物を用いることができる。
ここで、例えばIn−Ga−Zn−O系の材料とは、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、亜鉛(Zn)を有する酸化物、という意味であり、その組成比は問わない。また、InとGaとZn以外の金属元素が入っていてもよい。例えば、SiOが入っていても良い。
また、酸化物半導体として、InMO(ZnO)(m>0、且つ、mは整数でない)で表記される材料を用いてもよい。なお、Mは、Ga、Fe、MnおよびCoから選ばれた一の金属元素または複数の金属元素を示す。また、酸化物半導体として、InSnO(ZnO)(n>0、且つ、nは整数)で表記される材料を用いてもよい。
しかし、これらに限られず、必要とする半導体特性(移動度、しきい値、ばらつき等)に応じて適切な組成のものを用いればよい。また、必要とする半導体特性を得るために、キャリア濃度や不純物濃度、欠陥密度、金属元素と酸素の原子数比、原子間結合距離、密度等を適切なものとすることが好ましい。
<ゲート絶縁層>
ゲート絶縁層712は酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、酸化ガリウム、酸化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、酸化タンタルなどを用いることができる。
ゲート絶縁層712は高誘電率(high−k)材料を用いることもできる。高誘電率材料としては、酸化ハフニウム、酸化イットリウム、酸化ランタン、ハフニウムシリケート(HfSi(x>0、y>0))、ハフニウムアルミネート(HfAl(x>0、y>0))、窒素が添加されたハフニウムシリケート(HfSi(x>0、y>0、z>0))、窒素が添加されたハフニウムアルミネート(HfAl(x>0、y>0、z>0))などをその例として挙げられる。
ゲート絶縁層712は単層構造であっても、積層構造であっても良い。例えば、high−k材料を含む層と、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、酸化アルミニウムなどから選ばれた材料を含む層との積層構造としてもよい。
ゲート絶縁層712はその厚さを薄くするか、上述したhigh−k材料をその材料に用いると、動作特性を損なうことなくトランジスタを微細化できる。
例えば、酸化シリコンを用いる場合には、1nm以上100nm以下、好ましくは10nm以上50nm以下とすることができる。
一方、high−k材料を用いる場合には、その厚さをトンネル効果などに起因するゲートリークが発生する程度に薄くすることなく、トランジスタを微細化できる。
なお、ゲート絶縁層712に第13族元素および酸素を含む絶縁材料を適用できる。なお、第13族元素を含む絶縁材料とは、絶縁材料に一または複数の第13族元素を含むことを意味する。
例えば、酸化ガリウム、酸化アルミニウム、酸化アルミニウムガリウム、酸化ガリウムアルミニウムなどが、第13族元素および酸素を含む絶縁材料の一例として挙げられる。ここで、酸化アルミニウムガリウムとは、ガリウムの含有量(原子%)よりアルミニウムの含有量(原子%)が多いものを示し、酸化ガリウムアルミニウムとは、ガリウムの含有量(原子%)がアルミニウムの含有量(原子%)以上のものを示す。
酸化物半導体材料には第13族元素を含むものが多く、第13族元素を含む絶縁材料は酸化物半導体材料との相性が良い。したがって、第13族元素および酸素を含む絶縁材料を酸化物半導体層に接する絶縁層に用いることで、酸化物半導体層との界面の状態を良好に保つことができる。
例えば、ガリウムを含有する酸化物半導体層に接してゲート絶縁層を形成する場合に、ゲート絶縁層に酸化ガリウムを含む材料を用いることで酸化物半導体層とゲート絶縁層の界面特性を良好に保つことができる。
また、酸化物半導体層と酸化ガリウムを含む絶縁層とを接して設けることにより、酸化物半導体層と絶縁層の界面における水素のパイルアップを低減することができる。
例えば、酸化アルミニウムを含む材料を用いて絶縁層を形成することも有効である。なお、酸化アルミニウムは、水を透過させにくいという特性を有しているため、当該材料を用いることは、酸化物半導体層への水の侵入防止という点においても好ましい。
このように、絶縁層に酸化物半導体の成分元素と同じ族の元素を用いる場合には、同様の効果を得ることが可能である。
<ゲート電極>
ゲート電極711はゲート絶縁層712を介して酸化物半導体層713と重なり、トランジスタ710のゲート電極として機能する。
ゲート電極711は導電材料を含む層の単層構造であっても、2層以上の積層構造であってもよい。
導電材料は熱処理工程に耐えられる材料であればよく、例えばモリブデン、チタン、タンタル、タングステン、アルミニウム、銅、ネオジム、スカンジウム等から選ばれた一の金属、またはこれらから選ばれた一を含む合金を用いることができる。
また、リン等の不純物元素をドーピングした多結晶シリコン層に代表される半導体層、ニッケルシリサイドなどのシリサイド層を用いてもよい。
<ゲート電極上の絶縁層および側壁>
ゲート電極上の絶縁層714aは、ゲート電極711と重なり、絶縁性を有する。
側壁714bは、ゲート絶縁層712、ゲート電極711、およびゲート電極上の絶縁層714aの積層体の側面に接し、絶縁性を有する。
<ソース電極およびドレイン電極>
電極751と電極752は、いずれも酸化物半導体層713と電気的に接続し、当該トランジスタのソース電極およびドレイン電極として機能する。
ソース電極またはドレイン電極として機能する電極は導電材料を含む層の単層構造であっても、2層以上の積層構造であってもよい。
導電材料は熱処理工程に耐えられる材料であればよく、例えばアルミニウム、クロム、銅、チタン、タンタル、モリブデンおよびタングステンから選ばれた一の金属、またはこれらから選ばれた一を含む合金を用いることができる。また、マンガン、マグネシウム、ジルコニウム、ベリリウム、ネオジムおよびスカンジウムから選ばれた一の金属、またはこれらから選ばれた一を含む合金を用いることもできる。
また、導電材料は金属窒化物を用いることができる。具体的には、窒化チタン、窒化モリブデン、窒化タングステン等をその例に挙げることができる。
また、導電材料は導電性の金属酸化物を用いることができる。具体的には、酸化インジウム、酸化スズ、インジウム−スズ酸化物(ITOともいう)、インジウム−亜鉛酸化物、酸化亜鉛、ガリウムまたはアルミニウムが添加された酸化亜鉛、またはこれらの金属酸化物材料に酸化シリコンを含ませたものを用いることができる。
また、導電材料はグラフェンなどを用いることができる。
例えば、チタンや窒化チタンからなる単層構造、シリコンを含むアルミニウムの単層構造、アルミニウム層上にチタン層が積層された2層構造、窒化チタン層上にチタン層が積層された2層構造、チタン層とアルミニウム層とチタン層とが積層された3層構造などが挙げられる。
なお、トランジスタのチャネル長(L)は酸化物半導体層に接するソース電極の端部と酸化物半導体層に接するドレイン電極の端部の間隔によって決定される。
<トランジスタを保護する絶縁層>
トランジスタを保護する絶縁層705は水分等の不純物が外部から侵入する現象を防いで、トランジスタを保護する層である。
絶縁層705の厚みは、少なくとも1nm以上とする。
絶縁層705はバリア性を有する絶縁体を含む層の単層構造であっても、2層以上の積層構造であってもよい。
特に、酸化アルミニウムを含む構成が好ましく、酸化アルミニウム層と、他の無機絶縁材料を含む層との積層構造としてもよい。酸化アルミニウムは、水分、酸素、その他の不純物を透過させにくいからである。
また、絶縁層705は酸素過剰領域を有する酸化物絶縁層と、酸化アルミニウム層の積層体であって、酸化物半導体層側に酸素過剰領域を有する酸化物絶縁層を設ける構成としてもよい。
酸素過剰領域を有する酸化物絶縁層は、例えば、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜等を用いることができる。
本実施の形態は、他の実施の形態に記載した構成と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態5)
本実施の形態では、実施の形態4で説明したバンドギャップが2.5eV以上の半導体材料をチャネル形成領域に備えるトランジスタ710の作製方法について、図7を用いて説明する。
<下地となる絶縁層の形成>
はじめに、チャネルが形成される酸化物半導体層の下地となる絶縁層704を形成する。下地となる絶縁層704は、基板701上にプラズマCVD法またはスパッタリング法等により形成する。
基板701は下地となる絶縁層を形成する工程以後の工程において、処理に耐えうる程度の耐熱性を有すれば良く、その大きさには制限はない。
基板701はあらかじめ他の半導体素子が設けられていてもよい。
基板701として、例えば、バリウムホウケイ酸ガラスやアルミノホウケイ酸ガラスなどのガラス基板、セラミック基板、石英基板、サファイア基板などを用いることができる。また、シリコンや炭化シリコンなどの単結晶半導体基板、多結晶半導体基板、シリコンゲルマニウムなどの化合物半導体基板、SOI基板などを適用することもできる。
基板701として、可撓性を有する基板を用いてもよい。可撓性基板上にトランジスタを直接作製してもよいし、他の作製基板上にトランジスタを作製し、その後可撓性基板に剥離、転置してもよい。なお、作製基板から可撓性基板に剥離、転置する場合は、作製基板と酸化物半導体層を含むトランジスタとの間に剥離層を設けるとよい。
<酸化物半導体層の形成>
次に、チャネルが形成される酸化物半導体層713を下地となる絶縁層704上に形成する。
酸化物半導体層は、スパッタリング法、分子線エピタキシー法、原子層堆積法またはパルスレーザー蒸着法により成膜できる。
例えば、酸化物半導体としてIn−Ga−Zn−O系の材料を用いる場合、ターゲットを用いて作製することができる。ターゲットの材料およびその組成比は様々なものを用いることが可能であり、例えば、InとGaとZnOを1:1:1[mol数比](=In:Ga:ZnO)の割合で含む酸化物ターゲットを用いることができる。また、例えば、InとGaとZnOを1:1:2[mol数比](=In:Ga:ZnO)の割合で含む酸化物ターゲットを用いることもできる。
また、酸化物半導体としてIn−Zn−O系の材料を用いる場合、用いるターゲット中の金属元素の原子数比は、In:Zn=50:1〜1:2(モル数比に換算するとIn:ZnO=25:1〜1:4)、好ましくはIn:Zn=20:1〜1:1(モル数比に換算するとIn:ZnO=10:1〜1:2)、さらに好ましくはIn:Zn=15:1〜1.5:1(モル数比に換算するとIn:ZnO=15:2〜3:4)とする。例えば、In−Zn−O系酸化物半導体の形成に用いるターゲットは、原子数比がIn:Zn:O=X:Y:Zのとき、Z>1.5X+Yとする。
また、例えば、酸化物半導体としてIn−Sn−Zn−O系の材料を用いる場合、ターゲットを用いて作製することができる。ターゲットの組成比は、様々なモノを用いることが可能であり、例えば、InとSnとZnを原子数比で1:2:2(=In:Sn:Zn)の割合で含む酸化物ターゲットを用いることができる。また、例えば、InとSnとZnを原子数比で2:1:3(=In:Sn:Zn)の割合で含む酸化物ターゲットを用いることができる。また、例えば、InとSnとZnを原子数比で1:1:1(=In:Sn:Zn)の割合で含む酸化物ターゲットを用いることができる。また、例えば、InとSnとZnを原子数比で20:45:35(=In:Sn:Zn)の割合で含む酸化物ターゲットを用いることができる。
なお、ターゲットの相対密度は90%以上100%以下、好ましくは95%以上99.9%以下である。相対密度の高いターゲットを用いることにより、成膜した酸化物半導体層は緻密な膜とすることができる。
また、酸化物半導体層はキャリア密度を低減し実質的にI型とすることができる。その方法の詳細は、実施の形態6で説明する。
次に、フォトリソグラフィ工程によりレジストマスクを形成し、該レジストマスクを用いて、酸化物半導体層を選択的にエッチングして島状に形成する(図7(A)参照)。
なお、該レジストマスクを後退させつつエッチングすると、酸化物半導体層の端部をテーパ形状にできる。島状の酸化物半導体層の端部をテーパ形状にすると、本工程以降に形成される層の断切れを防止し、被覆性を向上できる。
<ゲート絶縁層、ゲート電極およびゲート電極上の絶縁層の形成>
次に、ゲート絶縁層712、ゲート電極711、およびゲート電極上の絶縁層714aの積層体を酸化物半導体層713上に形成する。
ゲート絶縁層となる絶縁層およびゲート電極上の絶縁層となる絶縁層は、プラズマCVD法やスパッタリング法等を用いて成膜する。
ゲート電極となる導電層はスパッタリング法等を用いて成膜する。
次に、フォトリソグラフィ工程によりレジストマスクを形成し、該レジストマスクを用いて、ゲート絶縁層となる絶縁層、ゲート電極となる導電層およびゲート電極上の絶縁層となる絶縁層をエッチングしてゲート絶縁層712、ゲート電極711、およびゲート電極上の絶縁層714aの積層体を形成する。
<側壁の形成>
次に、側壁714bをゲート絶縁層712、ゲート電極711、およびゲート電極上の絶縁層714aの積層体の側面に接して形成する。
側壁となる絶縁層は、プラズマCVD法やスパッタリング法等を用いて成膜する。
次に、異方性のエッチングを行い、積層体の側面に接する絶縁層を残して側壁を形成する(図7(B)参照)。
<ソース電極またはドレイン電極として機能する電極の形成>
次に、ソース電極またはドレイン電極として機能する電極751、電極752を形成する。
ソース電極またはドレイン電極となる導電材料を含む層は、スパッタリング法などを用いて成膜する。
次に、フォトリソグラフィ工程によりレジストマスクを形成し、該レジストマスクを用いて、導電材料を含む層を選択的にエッチングして電極751、電極752を形成する(図7(C)参照)。なお、同じ導電材料を含む層からなる配線等(図示せず)も同一の工程で形成する。
なお、チャネル長(L)を10nm以上1000nm(1μm)以下、特に25nm未満のトランジスタを形成する場合、波長が数nm〜数十nmの短い超紫外線(Extreme Ultraviolet)を用いてマスクを形成すると好ましい。超紫外線を用いると、解像度が高く焦点深度も大きいからである。
なお、ソース電極またはドレイン電極として機能する電極の端部をテーパ形状に形成するとよい。ソース電極またはドレイン電極として機能する電極の端部をテーパ形状にすると、本工程以降に形成される層(例えばゲート絶縁層)の断切れを防止し、被覆性を向上できる。なおテーパ角は、例えば、30°以上60°以下とすることが好ましい。
なお、導電材料を含む層をチタン層や窒化チタン層の単層構造とする場合には、テーパ形状を有するソース電極およびドレイン電極への加工が容易である。
<トランジスタを保護する絶縁層の形成>
次に、トランジスタを保護する絶縁層705を形成する。
トランジスタを保護する絶縁層は、プラズマCVD法やスパッタリング法等を用いて成膜する。
以上の工程により、チャネルが形成される領域に酸化物半導体材料を用いたトランジスタ710を作製できる。
なお、本実施の形態において用いるレジストマスクは、フォトリソグラフィ工程により形成されるものに限られない。フォトリソグラフィ法の他に、インクジェット法、印刷法等を適宜用いて形成できる。フォトマスクを使用することなくレジストマスクを形成すると、半導体装置の製造コストを低減することができる。
本実施の形態は、他の実施の形態に記載した構成と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態6)
本実施の形態では、本発明の一態様の半導体記憶装置が備える開閉器に用いることができるトランジスタに適用可能な酸化物半導体層の形成方法について説明する。具体的には、キャリア密度が低減され、実質的にI型の酸化物半導体層の作製方法について、図8を用いて説明する。
<下地となる絶縁層の構成およびその作製方法>
基板501に絶縁層504を形成する。チャネルが形成される酸化物半導体層の下地となる絶縁層504の少なくとも酸化物半導体層に接する領域は、熱処理により酸素が脱離する絶縁層を含む構成が好ましい。なぜなら、絶縁層504が酸素過剰領域を有すると、酸化物半導体層から絶縁層504に酸素が移動する現象を防ぐことができ、且つ後に説明する熱処理を施すことで、絶縁層504から酸化物半導体層に、酸素を供給できるからである。
下地となる絶縁層が積層構造である場合、酸素過剰領域を有する酸化物絶縁層を酸化物半導体層側に備える構成がより好ましい。
例えば、下地となる絶縁層は、酸化物半導体層側から、酸素過剰領域を有する酸化シリコン層と、酸化アルミニウム層と、の積層構造とする構成が好ましい。
なお、本明細書等において、「熱処理により酸素が脱離する」とは、TDS(Thermal Desorption Spectroscopy:昇温脱離ガス分光法)分析にて、酸素原子に換算した酸素の脱離量(または放出量)が1.0×1018cm−3以上、好ましくは3.0×1020cm−3以上であることをいう。また、「熱処理により酸素が脱離しない」とは、TDS分析にて、酸素原子に換算した酸素の脱離量(または放出量)が1.0×1018cm−3未満であることをいう。
熱処理により酸素が脱離する絶縁層を作製する方法としては、酸素雰囲気下にて成膜する方法、または、成膜後に酸素(少なくとも、酸素ラジカル、酸素原子、酸素イオンのいずれかを含む)を注入する方法等を挙げることができる。
酸素の注入方法としては、イオン注入法、イオンドーピング法、プラズマイマージョンイオンインプランテーション法、プラズマ処理などを用いることができる。
<不純物濃度が低減された酸化物半導体層の形成方法1:成膜方法>
酸化物半導体層413aを、下地となる絶縁層504上に形成する(図8(A)参照)。酸化物半導体層413aは、後にチャネルが形成される酸化物半導体層となるため、水素原子を含む不純物を極力排除されるように形成する。なぜなら、水素原子を含む不純物は、酸化物半導体層にドナー準位を形成し易いからである。
水素原子を含む不純物が低減された酸化物半導体層を作製する方法としては、スパッタリング法を用いて成膜するのが好ましい。特に、大気に暴露されていない絶縁層を下地として、該絶縁層に連続して酸化物半導体層を成膜する方法が好ましい。
例えば、基板表面に付着した水素を含む不純物を、熱処理またはプラズマ処理で除去した後、大気に解放することなく下地となる絶縁層を形成し、続けて大気に解放することなく酸化物半導体層を形成してもよい。このようにすることで、下地となる絶縁層の表面に付着した水素を含む不純物を低減し、また、基板と下地となる絶縁層との界面、および、下地となる絶縁層と酸化物半導体層との界面に、大気成分が付着する現象を抑制できる。
なお、スパッタリング法を用いて酸化物半導体層を成膜する前に、処理室にアルゴンガスを導入してプラズマを発生させる逆スパッタリングを行い、下地となる絶縁層の表面に付着している粉状物質(パーティクル、ごみともいう)を除去することが好ましい。
逆スパッタリングとは、ターゲット側に電圧を印加せずに、アルゴン雰囲気下で基板側にRF電源を用いて電圧を印加して基板近傍にプラズマを形成して表面を改質する方法である。なお、アルゴン雰囲気に代えて窒素、ヘリウム、酸素などを用いてもよい。
また、酸化物半導体層を、リークレートが小さい処理室を用いて成膜する方法が好ましい。具体的には、スパッタリング装置の処理室のリークレートを1×10−10Pa・m/秒以下とすることで、成膜途中における酸化物半導体層中へ、アルカリ金属、水素化物等の不純物の混入を低減することができる。
また、酸化物半導体層を吸着型の真空ポンプ(例えば、クライオポンプなど)を用いて排気されたスパッタリング装置の処理室で成膜する方法が好ましい。排気系からアルカリ金属、水素原子、水素分子、水、水酸基、または水素化物等の不純物の逆流を低減することができる。
また、酸化物半導体層を、スパッタリング装置の処理室内に高純度の雰囲気ガスを供給して、成膜する方法が好ましい。具体的には、水、水酸基を含む化合物または水素化物などの不純物が除去された高純度の希ガス(代表的にはアルゴン)、酸素、または希ガスと酸素との混合ガスを適宜用いるものとする。
例えば、アルゴンの純度を、9N(99.9999999%)以上(HOは、0.1ppb未満、Hは、0.5ppb未満)とし、露点−121℃とする。また、酸素の濃度は、8N(99.999999%)以上(HOは、1ppb未満、Hは、1ppb未満)とし、露点−112℃とする。
また、希ガスと酸素の混合ガスを用いる場合には、酸素の流量比率を大きくすることが好ましい。
《酸化物半導体層の成膜条件の一例。》
成膜条件の一例としては、基板とターゲットの間との距離を100mm、圧力0.6Pa、直流(DC)電源0.5kW、酸素(酸素流量比率100%)雰囲気下の条件が適用される。なお、パルス直流(DC)電源を用いると、成膜時に発生する塵埃が軽減でき、膜厚分布も均一となるために好ましい。
<不純物濃度が低減された酸化物半導体層の形成方法2:第1の熱処理>
水素原子を含む不純物が極力排除された酸化物半導体層413bを形成する(図8(B)参照)。
水素原子を含む不純物が低減された酸化物半導体層を作製する方法としては、酸化物半導体層中の水分または水素などの不純物を低減(脱水化または脱水素化ともいう)するために、酸化物半導体層に第1の熱処理を施す方法が好ましい。
第1の熱処理を行う場合、酸化物半導体層に接する絶縁層は、熱処理により酸素が脱離する絶縁層を用いることが好ましい。なぜなら、第1の熱処理を行うと、水素原子を含む不純物とともに、酸素も酸化物半導体層から放出されてしまうからである。酸素が放出された酸化物半導体層に生じる酸素欠損の一部がドナーとなり、酸化物半導体層にキャリアが発生し、トランジスタの特性に影響を与えるおそれがある。
第1の熱処理の温度は、例えば、150℃以上基板歪み点温度未満、好ましくは250℃以上450℃以下、さらに好ましくは300℃以上450℃以下とする。
第1の熱処理の時間は3分〜24時間とする。24時間を超える熱処理は生産性の低下を招くため好ましくない。
第1の熱処理は酸化性雰囲気または不活性雰囲気で行う。ここで、酸化性雰囲気は、酸素、オゾンまたは窒化酸素などの酸化性ガスを10ppm以上含有する雰囲気をいう。また、不活性雰囲気は、前述の酸化性ガスが10ppm未満であり、その他、窒素または希ガスで充填された雰囲気をいう。
例えば、減圧雰囲気下、窒素や希ガスなどの不活性ガス雰囲気下、酸素ガス雰囲気下、または超乾燥エア(CRDS(キャビティリングダウンレーザー分光法)方式の露点計を用いて測定した場合の水分量が20ppm(露点換算で−55℃)以下、好ましくは1ppm以下、より好ましくは10ppb以下の空気)雰囲気下とする。
また、窒素、またはヘリウム、ネオン、アルゴン等の希ガスに、水、水素などが含まれないことが好ましい。または、熱処理装置に導入する窒素、またはヘリウム、ネオン、アルゴン等の希ガスの純度を、6N(99.9999%)以上好ましくは7N(99.99999%)以上(即ち不純物濃度を1ppm以下、好ましくは0.1ppm以下)とすることが好ましい。
第1の熱処理に用いる加熱装置は特別に限定されない。当該加熱装置は抵抗発熱体などの発熱体からの熱伝導または熱輻射によって、被処理物を加熱する装置を備えていてもよい。
例えば、電気炉や、LRTA(Lamp Rapid Thermal Anneal)装置、GRTA(Gas Rapid Thermal Anneal)装置等のRTA(Rapid Thermal Anneal)装置を用いることができる。LRTA装置は、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、キセノンアークランプ、カーボンアークランプ、高圧ナトリウムランプ、高圧水銀ランプなどのランプから発する光(電磁波)の輻射により、被処理物を加熱する装置である。GRTA装置は、高温のガスを用いて熱処理を行う装置である。
以上の第1の熱処理を施すことにより、酸化物半導体層から水素(水、水酸基を含む化合物)を放出させられる。また、第1の熱処理によって、不純物が低減され、i型(真性)または実質的にi型の酸化物半導体層を形成できる。
第1の熱処理によって、酸化物半導体層から不安定なキャリア源である水素を脱離させることができるため、トランジスタのしきい値電圧がマイナス方向へ変動する現象を抑制できる。さらに、トランジスタの信頼性を向上できる。
<変形例>
第1の熱処理の後、酸化物半導体層に酸素(少なくとも、酸素ラジカル、酸素原子、酸素イオンのいずれかを含む)を注入してもよい。
酸素の注入方法としては、イオン注入法、イオンドーピング法、プラズマイマージョンイオンインプランテーション法、プラズマ処理などを用いることができる。
<ゲート絶縁層の構成およびその作製方法>
チャネルが形成される酸化物半導体層513を覆うゲート絶縁層512の少なくとも酸化物半導体層に接する領域は、熱処理により酸素が脱離する絶縁層を含む構成が好ましい。なぜなら、ゲート絶縁層512が酸素過剰領域を有すると、酸化物半導体層513からゲート絶縁層512に酸素が移動する現象を防ぐことができ、且つ後に説明する第2の熱処理を施すことで、ゲート絶縁層512から酸化物半導体層513に、酸素を供給できるからである。
チャネルが形成される酸化物半導体層を覆う絶縁層が積層構造である場合、酸素過剰領域を有する酸化物絶縁層を酸化物半導体層側に備える構成がより好ましい。
例えば、チャネルが形成される酸化物半導体層を覆う絶縁層は、酸化物半導体層側から、酸素過剰領域を有する酸化シリコン層と、酸化アルミニウム層と、の積層構造とする構成が好ましい。
酸化アルミニウム層は、水素、水分などの不純物、および酸素の両方を透過させない効果、言い換えると遮断効果(ブロック効果)が高く、酸化アルミニウム層を成膜後に第2の熱処理を行うと、酸化物半導体層からの酸素の放出を防止できるからである。
<ゲート絶縁層、ゲート電極およびゲート電極上の絶縁層の形成>
次に、ゲート絶縁層512、ゲート電極511、およびゲート電極上の絶縁層514aの積層体を酸化物半導体層513上に形成する。
ゲート絶縁層となる絶縁層およびゲート電極上の絶縁層となる絶縁層は、プラズマCVD法やスパッタリング法等を用いて成膜する。
ゲート電極となる導電層はスパッタリング法等を用いて成膜する。
次に、フォトリソグラフィ工程によりレジストマスクを形成し、該レジストマスクを用いて、ゲート絶縁層となる絶縁層、ゲート電極となる導電層およびゲート電極上の絶縁層となる絶縁層をエッチングしてゲート絶縁層512、ゲート電極511、およびゲート電極上の絶縁層514aの積層体を形成する。
<側壁の形成>
次に、絶縁層514bをゲート絶縁層512、ゲート電極511、およびゲート電極上の絶縁層514aの積層体の側壁に接して形成する。
側壁となる絶縁層は、プラズマCVD法やスパッタリング法等を用いて成膜する。
次に、異方性のエッチングを行い、積層体の側面に接する絶縁層を残して側壁を形成する。
<酸素が供給された酸化物半導体層の作製方法1:第2の熱処理>
チャネルが形成される酸化物半導体層513は、酸素が供給された酸化物半導体層が好ましい。特に、酸素欠損が補填された酸化物半導体層が好ましい。なぜなら、酸素欠損の一部がドナーとなって酸化物半導体層にキャリアが発生し、トランジスタの特性に影響を与えるおそれがあるからである。
酸素が供給された酸化物半導体層を作製する方法としては、熱処理により酸素が脱離する絶縁層とチャネルが形成される酸化物半導体層が接した状態で、第2の熱処理を施す方法が挙げられる。具体的には、熱処理により酸素が脱離する絶縁層を用いて下地となる絶縁層または/およびチャネルが形成される領域を覆う絶縁層を形成し、第2の熱処理を施して酸化物半導体層に酸素を供給すればよい(図8(C)参照)。
なお、第2の熱処理は、酸化物半導体層のチャネルが形成される領域に熱処理により酸素が脱離する絶縁層を含む絶縁層が接して形成された後であれば、いずれかの工程の後であっても効果を奏する。
特に、酸化物半導体層側から、酸素過剰領域を有する酸化シリコン層と、遮断効果(ブロック効果)が高い酸化アルミニウム層と、の積層構造とし、酸化アルミニウム層が形成された状態で第2の熱処理を施す方法が好ましい。
第2の熱処理は、窒素、酸素、超乾燥空気(水の含有量が20ppm以下、好ましくは1ppm以下、より好ましくは10ppb以下の空気)、または希ガス(アルゴン、ヘリウムなど)の雰囲気下で行えばよいが、上記窒素、酸素、超乾燥空気、または希ガス等の雰囲気に水、水素などが含まれないことが好ましい。また、熱処理装置に導入する窒素、酸素、または希ガスの純度を、6N(99.9999%)以上好ましくは7N(99.99999%)以上(即ち不純物濃度を1ppm以下、好ましくは0.1ppm以下)とすることが好ましい。
《酸素原子に換算した酸素の脱離量の測定方法。》
以下、酸素の放出量をTDS分析で酸素原子に換算して定量する方法について説明する。
TDS分析したときの気体の脱離量は、スペクトルの積分値に比例する。このため、絶縁層のスペクトルの積分値と、標準試料の基準値に対する比とにより、気体の脱離量を計算することができる。標準試料の基準値とは、所定の原子を含む試料の、スペクトルの積分値に対する原子の密度の割合である。
例えば、標準試料である所定の密度の水素を含むシリコンウェハのTDS分析結果、および絶縁層のTDS分析結果から、絶縁層の酸素分子の脱離量(NO2)は、数式1で求めることができる。ここで、TDS分析で得られる質量数32で検出されるスペクトルの全てが酸素分子由来と仮定する。質量数32のものとしてCHOHがあるが、存在する可能性が低いものとしてここでは考慮しない。また、酸素原子の同位体である質量数17の酸素原子および質量数18の酸素原子を含む酸素分子についても、自然界における存在比率が極微量であるため考慮しない。
O2=NH2/SH2×SO2×α (数式1)
H2は、標準試料から脱離した水素分子を密度で換算した値である。SH2は、標準試料をTDS分析したときのスペクトルの積分値である。ここで、標準試料の基準値を、NH2/SH2とする。SO2は、絶縁層をTDS分析したときのスペクトルの積分値である。αは、TDS分析におけるスペクトル強度に影響する係数である。数式1の詳細に関しては、特開平6−275697公報を参照できる。なお、上記した酸素の脱離量の数値は、電子科学株式会社製の昇温脱離分析装置EMD−WA1000S/Wを用い、標準試料として1×1016cm−3の水素原子を含むシリコンウェハを用いて測定した数値である。
また、TDS分析において、酸素の一部は酸素原子として検出される。酸素分子と酸素原子の比率は、酸素分子のイオン化率から算出することができる。なお、上述のαは酸素分子のイオン化率を含むため、酸素分子の脱離量を評価することで、酸素原子の脱離量についても見積もることができる。
なお、NO2は酸素分子の脱離量である。絶縁層においては、酸素原子に換算したときの酸素の脱離量は、酸素分子の脱離量の2倍となる。
熱処理により酸素が脱離する層の一例として、酸素が過剰な酸化シリコン(SiOx(x>2))がある。酸素が過剰な酸化シリコン(SiOx(x>2))とは、シリコン原子数の2倍より多い酸素原子を単位体積当たりに含むものである。単位体積当たりのシリコン原子数および酸素原子数は、ラザフォード後方散乱法により測定した値である。
<ソース電極またはドレイン電極として機能する電極の形成>
次に、ソース電極またはドレイン電極として機能する電極551、電極552を形成する。
ソース電極またはドレイン電極となる導電材料を含む層は、スパッタリング法などを用いて成膜する。
次に、フォトリソグラフィ工程によりレジストマスクを形成し、該レジストマスクを用いて、導電材料を含む層を選択的にエッチングして電極551、電極552を形成する。なお、同じ導電材料を含む層からなる配線等(図示せず)も同一の工程で形成する。
なお、チャネル長(L)を10nm以上1000nm(1μm)以下、特に25nm未満のトランジスタを形成する場合、波長が数nm〜数十nmの短い超紫外線(Extreme Ultraviolet)を用いてマスクを形成すると好ましい。超紫外線を用いると、解像度が高く焦点深度も大きいからである。
なお、ソース電極またはドレイン電極として機能する電極の端部をテーパ形状に形成するとよい。ソース電極またはドレイン電極として機能する電極の端部をテーパ形状にすると、本工程以降に形成される層(例えばゲート絶縁層)の断切れを防止し、被覆性を向上できる。なおテーパ角は、例えば、30°以上60°以下とすることが好ましい。
なお、導電材料を含む層をチタン層や窒化チタン層の単層構造とする場合には、テーパ形状を有するソース電極およびドレイン電極への加工が容易である。
<トランジスタを保護する絶縁層の形成>
次に、トランジスタを保護する絶縁層505を形成する。
トランジスタを保護する絶縁層は、プラズマCVD法やスパッタリング法等を用いて成膜する(図8(D)参照)。
以上のように、チャネルが形成される酸化物半導体層のキャリアの生成を抑制できるため、トランジスタの特性の変動を抑制できる。また、オフリーク電流がチャネル幅1μmあたり1×10−17A以下に抑制できる。
本実施の形態は、他の実施の形態に記載した構成と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態7)
本実施の形態では、本発明の一態様の半導体記憶装置が備える開閉器に用いることができるトランジスタに適用可能な酸化物半導体層について説明する。具体的には、c軸配向結晶を有する酸化物半導体層について説明する。
本実施の形態では、c軸配向し、かつab面、表面または界面の方向から見て三角形状または六角形状の原子配列を有し、c軸においては金属原子が層状または金属原子と酸素原子とが層状に配列しており、ab面においてはa軸またはb軸の向きが異なる(c軸を中心に回転した)結晶(CAAC:C Axis Aligned Crystalともいう。)を含む酸化物について説明する。
CAACを含む酸化物とは、広義に、非単結晶であって、そのab面に垂直な方向から見て、三角形、六角形、正三角形または正六角形の原子配列を有し、かつc軸方向に垂直な方向から見て、金属原子が層状、または金属原子と酸素原子が層状に配列した相を含む酸化物をいう。
CAACは単結晶ではないが、非晶質のみから形成されているものでもない。また、CAACは結晶化した部分(結晶部分)を含むが、1つの結晶部分と他の結晶部分の境界を明確に判別できないこともある。
CAACに酸素が含まれる場合、酸素の一部は窒素で置換されてもよい。また、CAACを構成する個々の結晶部分のc軸は一定の方向(例えば、CAACが形成される基板面、CAACの表面などに垂直な方向)に揃っていてもよい。または、CAACを構成する個々の結晶部分のab面の法線は一定の方向(例えば、CAACが形成される基板面、CAACの表面などに垂直な方向)を向いていてもよい。
CAACは、その組成などに応じて、導体であったり、半導体であったり、絶縁体であったりする。また、その組成などに応じて、可視光に対して透明であったり不透明であったりする。
このようなCAACの例として、膜状に形成され、膜表面または形成される基板面に垂直な方向から観察すると三角形または六角形の原子配列が認められ、かつその膜断面を観察すると金属原子または金属原子および酸素原子(または窒素原子)の層状配列が認められる結晶を挙げることもできる。
CAACについて図9乃至図11を用いて詳細に説明する。なお、特に断りがない限り、図9乃至図11は上方向をc軸方向とし、c軸方向と直交する面をab面とする。なお、単に上半分、下半分という場合、ab面を境にした場合の上半分、下半分をいう。また、図9において、丸で囲まれたOは4配位のOを示し、二重丸は3配位のOを示す。
図9(A)に、1個の6配位のInと、Inに近接の6個の4配位の酸素原子(以下4配位のO)と、を有する構造を示す。ここでは、金属原子が1個に対して、近接の酸素原子のみ示した構造を小グループと呼ぶ。図9(A)の構造は、八面体構造をとるが、簡単のため平面構造で示している。なお、図9(A)の上半分および下半分にはそれぞれ3個ずつ4配位のOがある。図9(A)に示す小グループは電荷が0である。
図9(B)に、1個の5配位のGaと、Gaに近接の3個の3配位の酸素原子(以下3配位のO)と、Gaに近接の2個の4配位のOと、を有する構造を示す。3配位のOは、いずれもab面に存在する。図9(B)の上半分および下半分にはそれぞれ1個ずつ4配位のOがある。また、Inも5配位をとるため、図9(B)に示す構造をとりうる。図9(B)に示す小グループは電荷が0である。
図9(C)に、1個の4配位のZnと、Znに近接の4個の4配位のOと、を有する構造を示す。図9(C)の上半分には1個の4配位のOがあり、下半分には3個の4配位のOがある。または、図9(C)の上半分に3個の4配位のOがあり、下半分に1個の4配位のOがあってもよい。図9(C)に示す小グループは電荷が0である。
図9(D)に、1個の6配位のSnと、Snに近接の6個の4配位のOと、を有する構造を示す。図9(D)の上半分には3個の4配位のOがあり、下半分には3個の4配位のOがある。図9(D)に示す小グループは電荷が+1となる。
図9(E)に、2個のZnを含む小グループを示す。図9(E)の上半分には1個の4配位のOがあり、下半分には1個の4配位のOがある。図9(E)に示す小グループは電荷が−1となる。
ここでは、複数の小グループの集合体を中グループと呼び、複数の中グループの集合体を大グループ(ユニットセルともいう。)と呼ぶ。
ここで、これらの小グループ同士が結合する規則について説明する。図9(A)に示す6配位のInの上半分の3個のOは下方向にそれぞれ3個の近接Inを有し、下半分の3個のOは、上方向にそれぞれ3個の近接Inを有する。図9(B)に示す5配位のGaの上半分の1個のOは下方向に1個の近接Gaを有し、下半分の1個のOは上方向に1個の近接Gaを有する。図9(C)に示す4配位のZnの上半分の1個のOは下方向に1個の近接Znを有し、下半分の3個のOは、上方向にそれぞれ3個の近接Znを有する。この様に、金属原子の上方向の4配位のOの数と、そのOの下方向にある近接金属原子の数は等しく、同様に金属原子の下方向の4配位のOの数と、そのOの上方向にある近接金属原子の数は等しい。Oは4配位なので、下方向にある近接金属原子の数と、上方向にある近接金属原子の数の和は4になる。従って、金属原子の上方向にある4配位のOの数と、別の金属原子の下方向にある4配位のOの数との和が4個のとき、金属原子を有する二種の小グループ同士は結合することができる。その理由を以下に示す。例えば、6配位の金属原子(InまたはSn)が下半分の4配位のOを介して結合する場合、4配位のOが3個であるため、5配位の金属原子(GaまたはIn)、または4配位の金属原子(Zn)のいずれかと結合することになる。
これらの配位数を有する金属原子は、c軸方向において、4配位のOを介して結合する。また、このほかにも、層構造の合計の電荷が0となるように複数の小グループが結合して中グループを構成する。
図10(A)に、In−Sn−Zn−O系の層構造を構成する中グループのモデル図を示す。図10(B)に、3つの中グループで構成される大グループを示す。なお、図10(C)は、図10(B)の層構造をc軸方向から観察した場合の原子配列を示す。
図10(A)においては、簡単のため、3配位のOは省略し、4配位のOは個数のみ示し、例えば、Snの上半分および下半分にはそれぞれ3個ずつ4配位のOがあることを丸枠の3として示している。同様に、図10(A)において、Inの上半分および下半分にはそれぞれ1個ずつ4配位のOがあり、丸枠の1として示している。また、同様に、図10(A)において、下半分には1個の4配位のOがあり、上半分には3個の4配位のOがあるZnと、上半分には1個の4配位のOがあり、下半分には3個の4配位のOがあるZnとを示している。
図10(A)において、In−Sn−Zn−O系の層構造を構成する中グループは、上から順に4配位のOが3個ずつ上半分および下半分にあるSnが、4配位のOが1個ずつ上半分および下半分にあるInと結合し、そのInが、上半分に3個の4配位のOがあるZnと結合し、そのZnの下半分の1個の4配位のOを介して4配位のOが3個ずつ上半分および下半分にあるInと結合し、そのInが、上半分に1個の4配位のOがあるZn2個からなる小グループと結合し、この小グループの下半分の1個の4配位のOを介して4配位のOが3個ずつ上半分および下半分にあるSnと結合している構成である。この中グループが複数結合して大グループを構成する。
ここで、3配位のOおよび4配位のOの場合、結合1本当たりの電荷はそれぞれ−0.667、−0.5と考えることができる。例えば、In(6配位または5配位)、Zn(4配位)、Sn(5配位または6配位)の電荷は、それぞれ+3、+2、+4である。従って、Snを含む小グループは電荷が+1となる。そのため、Snを含む層構造を形成するためには、電荷+1を打ち消す電荷−1が必要となる。電荷−1をとる構造として、図9(E)に示すように、2個のZnを含む小グループが挙げられる。例えば、Snを含む小グループが1個に対し、2個のZnを含む小グループが1個あれば、電荷が打ち消されるため、層構造の合計の電荷を0とすることができる。
具体的には、図10(B)に示した大グループが繰り返されることで、In−Sn−Zn−O系の結晶(InSnZn)を得ることができる。なお、得られるIn−Sn−Zn−O系の層構造は、InSnZn(ZnO)(mは0または自然数。)とする組成式で表すことができる。
また、このほかにも、四元系金属の酸化物であるIn−Sn−Ga−Zn−O系酸化物や、三元系金属の酸化物であるIn−Ga−Zn−O系酸化物(IGZOとも表記する。)、In−Al−Zn−O系酸化物、Sn−Ga−Zn−O系酸化物、Al−Ga−Zn−O系酸化物、Sn−Al−Zn−O系酸化物や、In−Hf−Zn−O系酸化物、In−La−Zn−O系酸化物、In−Ce−Zn−O系酸化物、In−Pr−Zn−O系酸化物、In−Nd−Zn−O系酸化物、In−Sm−Zn−O系酸化物、In−Eu−Zn−O系酸化物、In−Gd−Zn−O系酸化物、In−Tb−Zn−O系酸化物、In−Dy−Zn−O系酸化物、In−Ho−Zn−O系酸化物、In−Er−Zn−O系酸化物、In−Tm−Zn−O系酸化物、In−Yb−Zn−O系酸化物、In−Lu−Zn−O系酸化物や、二元系金属の酸化物であるIn−Zn−O系酸化物、Sn−Zn−O系酸化物、Al−Zn−O系酸化物、Zn−Mg−O系酸化物、Sn−Mg−O系酸化物、In−Mg−O系酸化物や、In−Ga−O系酸化物などを用いた場合も同様である。
例えば、図11(A)に、In−Ga−Zn−O系の層構造を構成する中グループのモデル図を示す。
図11(A)において、In−Ga−Zn−O系の層構造を構成する中グループは、上から順に4配位のOが3個ずつ上半分および下半分にあるInが、4配位のOが1個上半分にあるZnと結合し、そのZnの下半分の3個の4配位のOを介して、4配位のOが1個ずつ上半分および下半分にあるGaと結合し、そのGaの下半分の1個の4配位のOを介して、4配位のOが3個ずつ上半分および下半分にあるInと結合している構成である。この中グループが複数結合して大グループを構成する。
図11(B)に3つの中グループで構成される大グループを示す。なお、図11(C)は、図11(B)の層構造をc軸方向から観察した場合の原子配列を示している。
ここで、In(6配位または5配位)、Zn(4配位)、Ga(5配位)の電荷は、それぞれ+3、+2、+3であるため、In、ZnおよびGaのいずれかを含む小グループは、電荷が0となる。そのため、これらの小グループの組み合わせであれば中グループの合計の電荷は常に0となる。
また、In−Ga−Zn−O系の層構造を構成する中グループは、図11(A)に示した中グループに限定されず、In、Ga、Znの配列が異なる中グループを組み合わせた大グループも取りうる。
本発明の一態様に用いるトランジスタを、チャネル形成領域にCAACを含む酸化物半導体層が適用された構成とすることで、高い信頼性が期待でき、好ましい。
本実施の形態は、他の実施の形態に記載した構成と適宜組み合わせて実施することが可能である。
10 アドレス
12 ビット列
20 キャッシュヒット信号
30 メインデータ
101 インバータ
102 インバータ
103 トランジスタ
104 トランジスタ
105 ノード
106 ノード
110 セル
111 セル
112 セル
118 出力信号線
119 出力信号線
120 セル
121 セル
122 セル
125 入力信号線
126 入力信号線
210 ライン
220 ライン
300_1〜300_j アレイ
300a アレイ
300b アレイ
310a アレイ
310b アレイ
310c アレイ
320a アレイ
320b アレイ
320c アレイ
400 セット
400_1〜400_i セット
401a ビット線
401b 反転ビット線
402a ビット線
402b 反転ビット線
410 セット
411 ビット線
412 ワード線
413a 酸化物半導体層
413b 酸化物半導体層
415a 開閉器
415b 開閉器
416a ゲート線
416b ゲート線
419 セット駆動回路
420 セット
421 ビット線
422 ワード線
425a 開閉器
425b 開閉器
425c 開閉器
426a ゲート線
426b ゲート線
426c ゲート線
429 セット駆動回路
450a ゲート線
451 ワード線
461 ワード線
490 セット駆動回路
500 半導体記憶装置
501 基板
504 絶縁層
505 絶縁層
510 記憶部
511 ゲート電極
512 ゲート絶縁層
513 酸化物半導体層
514a 絶縁層
514b 絶縁層
520 比較部
522_1〜522_i 比較回路
525 選択回路
530 制御回路
550 演算装置
551 電極
552 電極
560 主記憶装置
701 基板
702 素子分離絶縁層
703 絶縁層
704 絶縁層
705 絶縁層
710 トランジスタ
710a トランジスタ
710b トランジスタ
711 ゲート電極
712 ゲート絶縁層
713 酸化物半導体層
714a 絶縁層
714b 側壁
720 トランジスタ
726a 電極
726b 電極
730a アレイ
730b アレイ
750 開閉器
751 電極
752 電極
1501 信号
1502 信号
1503 信号
1504 信号
1505 信号
1506 信号
1507 信号
1508 信号
1509 信号
1510 信号
1511 信号

Claims (5)

  1. タグフィールドとデータフィールドを含むラインをk(kは2以上の自然数)行備えるアレイが、j(jは2以上の自然数)個設けられたセットを、i(iは自然数)個備える記憶部と、
    i個の比較回路と、i個の前記比較回路およびi個の前記セットが接続される選択回路と、を備える比較部と、
    前記選択回路と接続され、アドレスまたは/およびアドレスで特定されるメインデータが入力される外部入力端子と、キャッシュミス信号若しくはキャッシュヒット信号およびメインデータを出力する外部出力端子と、を備える制御回路と、を有し、
    i個の前記セットの各々は、前記制御回路と接続され、
    i個の前記比較回路の各々は、前記制御回路と接続され、
    i個の前記セットの一は、i個の前記比較回路の一と接続されてi個の対をなし、
    前記ラインは、前記アドレスの第1のビット列のいずれかにあらかじめ割り当てられ、
    前記タグフィールドは、前記アドレスの第2のビット列を格納し、
    前記データフィールドは、前記アドレスで特定されるメインデータを格納し、
    前記比較部は、前記制御回路が選択するラインのタグフィールドと、前記制御回路から入力されるアドレスの第2のビット列を比較して、一致しない場合はキャッシュミス信号を、一致する場合はキャッシュヒット信号と前記ラインのデータフィールドに格納されたメインデータを、前記制御回路に出力する機能を有し
    前記制御回路は、
    前記外部入力端子から入力されるアドレス信号または前記比較部から入力される前記キャッシュミス信号に応じて、前記入力されるアドレスの第1のビット列に割り当てられたラインを選択するライン選択信号およびj個の前記アレイから一を順番に選択するアレイ選択信号を記憶部に出力し、前記入力されアドレスの第2のビット列を前記比較回路に出力する機能と
    前記アレイ選択信号をj個の前記アレイの全てについて出力した後に前記比較部から入力される前記キャッシュミス信号に応じて、キャッシュミス信号を前記外部出力端子に出力する機能と
    前記比較部から入力される前記キャッシュヒット信号に応じて、前記キャッシュヒット信号および前記メインデータを前記外部出力端子に出力する機能と、を有し
    j個の前記アレイは、開閉器を介して直列に接続され、
    j個の前記アレイの一に含まれる第1のトランジスタは、前記開閉器に含まれる第2のトランジスタを介して、j個の前記アレイの別の一に含まれる第3のトランジスタと電気的に接続され、
    前記第1のトランジスタのチャネル形成領域と、前記第3のトランジスタのチャネル形成領域とは、シリコン単結晶基板に設けられ、
    前記第2のトランジスタは、絶縁層を介して、前記第1のトランジスタ上および前記第3のトランジスタ上に設けられ、
    前記第2のトランジスタは、酸化物半導体層と、前記酸化物半導体層と接する領域を有する第1の電極と、前記酸化物半導体層と接する領域を有する第2の電極と、を有し、
    前記第1の電極は、前記絶縁層に設けられた第1の開口を介して、前記第1のトランジスタのソース電極またはドレイン電極と電気的に接続され、
    前記第2の電極は、前記絶縁層に設けられた第2の開口を介して、前記第3のトランジスタのソース電極またはドレイン電極と電気的に接続されることを特徴とする半導体記憶装置。
  2. 請求項1において、
    記ライン、複数のSRAMを含むことを特徴とする半導体記憶装置。
  3. 請求項1において、
    前記ラインは、DRAMを含み、
    前記DRAMは、酸化物半導体を用いたトランジスタと、容量と、を有することを特徴とする半導体記憶装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一において、
    前記絶縁層は、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、窒化酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化ガリウムから選ばれた一または複数の材料を含み、
    前記酸化物半導体層は、前記絶縁層上に接して設けられていることを特徴とする半導体記憶装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一において、
    前記第2のトランジスタ上の酸化物絶縁層と、前記酸化物絶縁層上の酸化アルミニウム層と、を有することを特徴とする半導体記憶装置。
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