JP6011947B2 - 容積変動型凝集混和槽、およびそれを用いた制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、汚泥等の凝集混和槽の改良に関し、特に、撹拌室の容積を実質的に変動可能に構成して汚泥の滞留時間を調整することのできる容積変動型凝集混和槽、およびそれを用いた制御方法に関する。
従来、難ろ過性の有機物を含有する下水等の汚水は、凝集混和槽にて高分子凝集剤を添加するとともに撹拌混合して懸濁物質の凝集フロックを形成させた後、後段の脱水機にて固液分離処理を行い、低含水率の脱水ケーキを生成している。しかし、汚水は季節や天候により流入量や性状が変動することが知られており、低含水率の脱水ケーキを安定して生成するためには、凝集混和槽で脱水処理に適合した凝集フロックを形成することが重要となる。
引用文献1の凝集剤注入量決定装置は、機械脱水後の残渣フロックの量の測定データに基づき凝集剤注入量を調整するもので、原液性状の変動に追従した薬注量の設定が実現できる。また、必要に応じて撹拌装置の回転速度も調整することも記載されている。
また、底面から供給した原液を、密閉した槽の中心部に垂下した撹拌軸で撹拌・混合する凝集混和装置において、上下方向に多段に開設した取出口を選定することにより槽内での滞留時間を調整し、原液の凝集具合を制御する技術が引用文献2に開示されている。
特許第3967462号公報 特許第3063883号公報
原液性状の変動に応じて凝集剤注入量や凝集混和槽で撹拌機の回転数を調整する制御技術は、凝集剤の使用量を減少させる技術としてよく知られているが、流量が少なくなった場合は槽内での滞留時間が長くなり、撹拌機による長時間の撹拌作用で凝集フロックが破壊される。槽内では原液と高分子凝集剤とを撹拌混合させるため、撹拌機の回転数はある程度必要であり、撹拌機の回転速度の減少率にも限界がある。逆に、流量が多くなった場合は槽内での滞留時間が短くなり、凝集混和槽で十分な凝集フロックが形成できない状態で後段の脱水機に供給する可能性がある。
また、引用文献2の凝集混和装置は、上下方向に多段に開設した取出口を選定することにより槽内での滞留時間を調整し、原液の凝集具合を制御するものであるが、脱水機への凝集スラリーの供給配管を複数の取出口全てに連結する必要があり、その供給配管に介装する制御弁も同数だけ必要となる。また、滞留時間が短く、低い位置の取出口から凝集汚泥を排出する場合、槽内の気液体積率が変動する。具体的には気体の体積が増大し、液体の体積が減少する。気体は圧縮性流体であるため気体の体積が増大すると、取出口から排出する際の背圧が変動する。凝集混和装置からの背圧が変動すると、後段の脱水機に圧入供給する際の圧入圧力の制御が困難となり、安定した脱水処理が維持できなくなる。
本発明は、凝集混和槽内の気体容積を一定の状態で、撹拌室の容積を実質的に変動可能に構成し、原液性状に応じて槽内の滞留時間を調整することで、安定した所定の凝集フロックを生成する容積変動型凝集混和槽、およびそれを用いた制御方法を提供する。
本発明の要旨は、原汚泥と高分子凝集剤を混合撹拌して凝集フロックを形成する凝集混和槽において、密閉された円筒状の槽体と、槽体に取り付けた供給管および排出管と、槽体内部の汚泥を撹拌・混合する撹拌軸および撹拌翼と、撹拌翼を回転させるための電動機と、槽体内の撹拌室の容積を変動自在に区画する昇降板と、昇降板を昇降させる昇降装置と、供給管と昇降板を連結する連結管とを備えたもので、撹拌室の容積を変動自在に構成している。
具体的には、昇降装置をシリンダで構成し、シリンダ本体を槽体の底面に固定するとともに、ロッド先端を昇降板に連結したもので、非常にシンプルな装置で容易に撹拌室の容積を変動させることができる。
槽体を立設し、底面に供給管、上方側面に排出管をそれぞれ連結するとともに、槽体の頂部に電動機を載置し、電動機から撹拌室に垂下した撹拌軸に撹拌翼を取り付けると、撹拌室で上向流と旋回流が重複し、凝集作用を促進させる。
槽体の槽壁に複数の側板を中心方向に向かって突設し、昇降板に側板との干渉位置にスリットを設けると、側板による凝集作用を促進させるとともに、昇降板に作用する旋回力を側板で受けることができる。
昇降板に開孔を穿設して撹拌軸を挿通し、開孔を撹拌軸に近接させるとともに、昇降板の外周端を槽体の壁面に近接させたので、撹拌室で形成される凝集フロックが昇降板の隙間から下方に抜け難くなる。
容積変動型凝集混和槽を用いてスクリュープレスへの圧入圧力を一定に制御する方法であって、スクリュープレスに圧入する凝集スラリーの基準圧力と、原液供給ポンプの基準回転数と、凝集混和槽の昇降板の基準位置を設定し、段階的に、原液供給ポンプを回転数だけ、昇降板を変位量だけ増減させる値を設定するとともに、凝集スラリーの圧入圧力を測定し、圧入圧力が予め設定した基準圧力の範囲外となった時、原液供給ポンプの基準回転数と、昇降板の基準位置を段階的に増減させて、凝集スラリーの圧入圧力を基準圧力の範囲内に制御するので、原液性状に対応するだけでなく、原液流量に適した撹拌室容積にて凝集フロックを生成することができる。
本発明の容積変動型凝集混和槽は、撹拌室内の容積を実質的に変動可能に構成している。具体的には、槽底を昇降自在に構成し、原液が撹拌室内に流入して排出されるまでの滞留時間を調整するものである。流入量や原液性状に応じて槽底を調整することで、所定の時間だけ撹拌機により撹拌混合して、後段の脱水機に最適な凝集フロックを供給することができる。凝集混和槽への流入管および凝集混和槽からの排出管の位置は変動しないので、原液の貯留槽から脱水機までの配管において、複雑な管・弁の制御を必要としない。また、上記凝集混和槽を用いた制御装置は、原液流量に応じて凝集混和槽の容積を変動自在に制御するので、後段の脱水機にて低含水率の脱水ケーキを安定して生成することができる。
本発明に係る凝集混和槽を用いた原汚泥の脱水フローシート図である。 同じく、凝集混和槽の縦断面図である。 同じく、凝集混和槽の制御方法のフローチャートである。
図1は凝集混和槽を用いた原汚泥の脱水フローシート図である。原液貯留槽1の原汚泥を抜き出す原液供給管2に、定流量の原液供給ポンプSPと濃度計D及び原液流量計Fsを配設しており、原液濃度と原液流量Qsを測定している。
原液貯留槽1に併設した高分子溶解槽3に薬液供給管4を連結しており、薬液供給管4には原汚泥に凝集剤を供給する流量調整可能な薬液供給ポンプPPと凝集剤の添加量を測定する薬液流量計Fpを配設している。薬液供給管4は原液流量計Fsを配設した原液供給管2の後方に接続する。
原液供給管2に配設した濃度計D及び原液流量計Fsと、薬液供給管4に配設した薬液流量計Fpが制御装置5に接続しており、検出した原汚泥の原液濃度と原液流量Qsの検知信号を制御装置5に送信して、原液貯留槽1から定流量で抜き出す原液流量Qsの固形物量を算出し、高分子凝集剤の添加量の検知信号を制御装置5に送信して、予め設定している原汚泥の固形物量に応じて添加する高分子凝集剤の供給量と比較演算し、所定の凝集剤の添加率になるように薬液供給ポンプPPの回転数を制御して、原液供給管2の原液流量Qsに適切な添加率Aの高分子流量Qpを供給する。
原液供給管2の後端を密閉状の凝集混和槽6の槽底に連結しており、高分子凝集剤を添加した原汚泥を凝集混和槽6の底部から圧入し、撹拌機7で撹拌混合して凝集スラリーを生成させる。凝集混和槽6からタンク圧で凝集スラリーを抜き出すスラリー供給管8が脱水機9に接続しており、後段の脱水機9に凝集スラリーを連続的に供給する。なお、高分子凝集剤は凝集混和槽6を含む前段で汚泥に添加すればよく、例えば薬液供給管4を直接凝集混和槽6に接続してもよい。その場合、凝集混和槽6内に供給される原汚泥の流入口近傍に薬液供給管4を接続する。
下水処理場等の排水処理施設に流入する原汚泥は季節や天候により流入量や原液性状が変動する。原液性状の変動で原汚泥のろ過性が悪くなると、凝集スラリーの圧入圧力を下降させる。一方、原汚泥のろ過性が回復すると、凝集スラリーの圧入圧力を上昇させる。
一般的に、流入する原汚泥について濃度が高く(低く)なり原汚泥中の固形物量が増加(減少)すると、スクリュープレス9に供給する際の圧入圧力が大きく(小さく)なるため、原液供給ポンプの供給量を減少(増加)させる。
具体的には、スラリー供給管8に配設した圧力計PSの計測値Pの検知信号を制御装置5に送信し、予め設定している基準圧力P0と比較判断して、計測値Pが基準圧力P0から外れていた場合、原液供給ポンプSPに指令を与えて原液流量を増減させる。この圧入圧力を基準圧力P0に維持する制御により、凝集スラリーの固形物を安定して処理することができる。基準圧力P0は、ある程度の幅を持たせて設定することができ、圧入圧力の計測値Pがその設定幅内にある時は、現状を維持した状態で通常運転を継続する。
原液供給ポンプSPの供給量を増減すると、スクリュープレス9に供給される原汚泥の供給量が変動する。その際、凝集混和槽6を通過する原汚泥量も増減し、供給量に応じて凝集混和槽6での滞留時間が変動する。例えば、原液供給ポンプSPの供給量を増加させると原液供給管2、凝集混和槽6、スラリー供給管8を介して大流量の原汚泥がスクリュープレス9に供給され、この時の凝集混和槽6での滞留時間は短時間となる。一方、原液供給ポンプSPの供給量を減少させると原液供給管2、凝集混和槽6、スラリー供給管8を介して小流量の原汚泥がスクリュープレス9に供給され、この時の凝集混和槽6での滞留時間は長時間となる。
凝集混和槽6での滞留時間が短いと凝集フロックの形成が不十分な状態で後段のスクリュープレス9に供給することになり、凝集混和槽6での滞留時間が長いと槽内で形成した凝集フロックを過剰な撹拌により破壊した状態で後段のスクリュープレス9に供給することになる。
本発明では、原液供給ポンプSPを制御してスクリュープレス9に圧入圧力一定で原汚泥を供給しつつ、原液流量に応じて撹拌室10での原汚泥の滞留時間が最適となるように凝集混和槽6の容積を調整し、凝集混和槽6にて後段のスクリュープレス9に最適な凝集フロックを形成させるものである。
図2は凝集混和槽の縦断面図であって、密閉された円筒状の槽体11と、槽体11に取り付けた供給管12および排出管13と、槽体11内部の汚泥を撹拌・混合する撹拌軸14および撹拌翼15で構成した撹拌機7と、撹拌翼15を回転させるための電動機16と、槽体11内の撹拌部の容積を変動させる昇降板17と、昇降板17を昇降させる昇降装置18と、供給管12と昇降板17を連結する連結管19と、昇降板17で区画された撹拌室10とで構成される。
密閉された円筒状の槽体11は立設された状態で内部にて撹拌・混合処理を行う。前段の原液供給管2あるいは後段の脱水機9の供給位置に適合させる等により、必要に応じて底面に脚部21を設けてもよい。
槽体11内部と連通する供給管12と排出管13をそれぞれ底面と上方側面に取り付けている。供給管12は原液供給管2と連結し、供給管12を取り付けている底面部から原汚泥および高分子凝集剤が槽体11内部に供給される。排出管13はスラリー供給管8と連結し、槽体11内部で形成した凝集フロックを含有する凝集スラリーを後段の脱水機9に供給する。
立設した槽体11の頂面中央には電動機16を載置しており、電動機16から槽体11内部に撹拌軸14を垂下している。頂面の撹拌軸14が貫通する箇所には、必要に応じて公知の軸封装置22を設ける。撹拌軸14には上下に多段状に撹拌翼15…を取り付けており、電動機16を駆動させることにより、撹拌軸14および撹拌翼15が槽体11内部で回転する。本実施例では板状の撹拌翼15を用いているが、撹拌翼15は槽体11内部の汚泥を撹拌・混合させるものであれば何でもよく、周知の形状の撹拌翼15を用いて構わない。
槽体11内部の底面近傍には昇降自在に昇降板17を内設しており、昇降板17で区画された上方の撹拌室10では撹拌翼15を回転させることで汚泥と高分子凝集剤を混合し、凝集フロックを形成する。下方から供給された原汚泥は撹拌室10で凝集フロックを形成しつつ、上方の排出管13から排出されて後段の脱水機9に供給される。槽壁に複数の側板23…を中心方向に向かって突設すると側板23の下流域でカルマン渦が発生し、撹拌翼15の乱流作用と相まって、より凝集フロックの形成を促進する。
撹拌室10では昇降板17の位置によって原汚泥の滞留時間が変動する。具体的には、昇降板17が下方にある時は撹拌室10の容積が増大しており、原汚泥は撹拌室10に長時間滞留することになり、高分子凝集剤との混合時間が長くなる。一方、昇降板17が上方にある時は撹拌室10の容積が減少しており、原汚泥は撹拌室10に短時間滞留することになり、高分子凝集剤との混合時間が短くなる。
撹拌室10上方の空気室24に溜めている所定量の空気は、昇降板17の昇降による撹拌室10の容積変動に対して常時一定量の空気が滞留しており、後段の脱水機9に圧入供給する際に安定した圧力で凝集汚泥を供給することができる。
なお、槽体11の底面にドレン管25を連結し、必要に応じて槽底に堆積する滞留汚泥を排出する。
撹拌室10で生成された凝集フロックが容易に昇降板17の下方に流入しないように、円盤状の昇降板17の外周端は槽体11の壁面に近接させている。昇降板17の中心部は開孔26を穿設しており、撹拌軸14を挿通した状態で昇降する。昇降板17の開孔26と撹拌軸14の隙間は外周端と同様に凝集フロックが容易に流入できないよう近接させる。
なお、本実施例では昇降板17の外周端と壁面、昇降板17の開孔26と撹拌軸14との間に隙間を有しており、凝集フロック以外の液分が流出入できるように構成しているが、シール材等を固定して摺動させることにより液分の流出入を完全に防止してもよい。
昇降板17の下面には昇降装置18が連結されており、昇降装置18と制御装置5を接続して、昇降板17を昇降自在に制御することで昇降板17を所定の高さに移動し、撹拌室10の容積を調整する。本実施例では昇降装置18に電動シリンダ27を用いており、電動シリンダ27本体を槽体11の底面に固定してロッド28の先端を槽体11内の昇降板17に連結している。電動シリンダ27のロッド28を伸縮させることにより、昇降板17の位置を制御する。なお、シリンダ27は油圧式、空圧式等、周知の技術を用いることができる。また、シリンダ27の代用として昇降板17の下面に連結しているロッド28を機械式のリンク等を用いて伸縮させることで昇降装置18としてもよい。
槽体11の底面に取り付けている供給管12と、槽体11に内設している昇降板17との間には連結管19を介装しており、原汚泥は連結管19を通って昇降板17上方の撹拌室10に供給される。昇降板17は槽体11内部を昇降し、槽体11の底面からの距離が変位するため、蛇腹状に形成した連結管19を用いている。昇降板17が下方に位置している時は、連結管19の管部が長さ方向に折り畳まれて収縮し、昇降板17が上方に位置している時は、連結管19の管部が長さ方向に伸長して昇降板17の変位に追従する。
凝集混和槽6の内壁に複数の側板23…を配設している場合は、側板23との干渉位置にスリットを設けた昇降板17を用いることができる。撹拌室10で撹拌翼15の回転による旋回力を昇降板17が受けても側板23で支持することができ、昇降装置18が回転による荷重を受けることがない。
なお、撹拌機7の段数・位置等は昇降板17の変位量に応じて適宜設定する。
図3は凝集混和槽の制御方法のフローチャートである。以下、本実施例の制御方法について詳述する。
A.初期設定
本実施例では、脱水機としてスクリュープレス9を用いており、凝集スラリーをスクリュープレス9に圧入供給する際の基準圧力P0を設定する。また、最大基準圧力Pmaxと最小基準圧力Pminの間を基準圧力P0として幅を持たせている。
原液供給ポンプSPの基準回転数Ns0および段階的に増減させる回転数ns、最大回転数Nmax、最小回転数Nminを設定する。
凝集剤添加率A0(薬液供給ポンプ回転数Np、薬液流量Qp)を設定する。
凝集混和槽6の昇降板17の基準位置H0および段階的に昇降させる変位量hを設定する。
なお、上記基準値P0,Ns0,A0,H0および段階的に増減させるns,hは予想される原液性状の変動や脱水機の仕様により適宜設定する。
B.運転開始
上記基準値P0,Ns0,A0,H0にて各機器を運転する。なお、薬液供給ポンプPPは原液供給ポンプSPの原液流量Qsに従って比例制御で運転する。
C.圧入圧力比較
凝集スラリーをスクリュープレス9に圧入する際の圧入圧力を測定し、計測値Pと基準圧力P0と比較する。なお、圧入圧力の測定間隔および測定値Pの算出方法(複数回の平均値等)はスクリュープレス9の仕様に応じて適宜選択できる。
圧入圧力の計測値Pが基準圧力P0内にある場合は、各機器の運転を現状の状態で維持する。
計測値Pが基準圧力P0より小さい場合は、フローチャートのDへ移行して原液供給ポンプSPの回転数を段階的に増加させる制御を行う。
計測値Pが基準圧力P0より大きい場合は、フローチャートのHへ移行して原液供給ポンプSPの回転数を段階的に減少させる制御を行う。
D.原液供給ポンプの最大回転数比較
上記フローチャートCにおいて、圧入圧力の計測値Pが基準圧力P0より小さい場合は、圧入圧力を上昇させるために原液流量Qsを増加させるべく、段階的に増加させる原液供給ポンプSPの回転数nsを加味した回転数Ns1と最大回転数Nmaxとを比較する。
変更後の原液供給ポンプSPの回転数Ns1が最大回転数Nmaxより小さい場合は、フローチャートのEへ移行して原液供給ポンプSPの回転数を段階的に増加させる制御を行う。
変更後の原液供給ポンプSPの回転数Ns1が最大回転数Nmax以上になる場合は、フローチャートのLへ移行して、警報を発するか、あるいはスクリュープレスの運転を自動停止させる制御を行う。
E.原液供給ポンプ回転数(増)
上記フローチャートDにおいて、変更後の原液供給ポンプSPの回転数Ns1が最大回転数Nmaxより小さい場合は、予め設定した回転数nsだけ原液供給ポンプSPの回転数を増加し、原液流量Qsを増大させる制御を行う。
F.高分子添加(増)
原液供給ポンプSPの制御による原液流量Qsの増加に従って、予め設定した添加率A0を維持するように薬液供給ポンプPPを調整し、薬液供給ポンプPPの回転数Npを増加し、薬液流量Qpを増大させる制御を行う。
G.昇降板(下降)
原液供給ポンプSPの制御による原液流量Qsの増加に従って、予め設定した変位量hだけ下降するように凝集混和槽6の昇降装置18を調整し、昇降板17を下降させる制御を行う。凝集混和槽6の撹拌室10の容積が増大し、原汚泥の撹拌室10での滞留時間が長くなる。
H.原液供給ポンプの最小回転数比較
上記フローチャートCにおいて、圧入圧力の計測値Pが基準圧力P0より大きい場合は、圧入圧力を下降させるために原液流量Qsを減少させるべく、段階的に減少させる原液供給ポンプSPの回転数幅nsを加味した回転数Ns1と最小回転数Nminとを比較する。
変更後の原液供給ポンプSPの回転数Ns1が最小回転数Nminより大きい場合は、フローチャートのIへ移行して原液供給ポンプSPの回転数を段階的に減少させる制御を行う。
変更後の原液供給ポンプSPの回転数Nが最小回転数Nmin以下になる場合は、フローチャートのLへ移行して、警報を発するか、あるいはスクリュープレス9の運転を自動停止させる制御を行う。
I.原液供給ポンプ回転数(減)
上記フローチャートHにおいて、変更後の原液供給ポンプSPの回転数Ns1が最小回転数Nminより大きい場合は、予め設定した回転数nsだけ原液供給ポンプSPの回転数を減少し、原液流量Qsを減少させる制御を行う。
J.高分子添加(減)
原液供給ポンプSPの制御による原液流量Qsの減少に従って、予め設定した添加率A0を維持するように薬液供給ポンプPPを調整し、薬液供給ポンプPPの回転数Npを減少し、薬液流量Qpを減少させる制御を行う。
K.昇降板(上昇)
原液供給ポンプSPの制御による原液流量Qsの減少に従って、予め設定した変位量hだけ上昇するように凝集混和槽6の昇降装置18を調整し、昇降板17を上昇させる制御を行う。凝集混和槽6の撹拌室10の容積が減少し、原汚泥の撹拌室10での滞留時間が短くなる。
L.警報・運転停止
一定時間経過後に再度圧入圧力を測定し、計測値Pが基準圧力P0内に復帰するまで上記動作を繰り返す。原液供給ポンプSPが最大回転数Nmaxあるいは最小回転数Nminに達しても圧入圧力の計測値Pが基準値P0内に復帰しない場合は、警報を発するか、あるいはスクリュープレス9の運転を自動停止する。
本発明の容積変動型凝集混和槽、およびそれを用いた制御方法は、汚泥性状の変動に応じて昇降板を用いて撹拌室の容積を変動させることにより反応時間を調整し、後段の脱水機に最適な凝集フロックを形成させることができる。反応時間の調整は、凝集混和槽本体で制御でき、汚泥供給ポンプ、薬液供給ポンプ、撹拌羽根、供給配管あるいは排出配管に特別な改造を必要としない。したがって、機場に新設する際に容易に据え付けできるだけでなく、既設の凝集混和槽の改造時にもコストや手間が掛からず容易に更新することができるものである。
6 凝集混和槽
9 脱水機,スクリュープレス
10 撹拌室
11 槽体
12 供給管
13 排出管
14 撹拌軸
15 撹拌翼
16 電動機
17 昇降板
18 昇降装置
19 連結管
23 側板
26 開孔
27 シリンダ
28 ロッド
SP 原液供給ポンプ
Ps0 基準圧力
Ns0 基準回転数
H0 基準位置
ns 回転数
h 変位量
P 圧入圧力

Claims (6)

  1. 原汚泥と高分子凝集剤を混合撹拌して凝集フロックを形成する凝集混和槽(6)において、
    密閉された円筒状の槽体(11)と、
    槽体(11)に取り付けた供給管(12)および排出管(13)と、
    槽体(11)内部の汚泥を撹拌・混合する撹拌軸(14)および撹拌翼(15)と、
    撹拌翼(15)を回転させるための電動機(16)と、
    槽体(11)内の撹拌室(10)の容積を変動自在に区画する昇降板(17)と、
    昇降板(17)を昇降させる昇降装置(18)と、
    供給管(12)と昇降板(17)を連結する連結管(19)とを備えた
    ことを特徴とする容積変動型凝集混和槽。
  2. 前記昇降装置(18)をシリンダ(27)で構成し、
    シリンダ(27)本体を槽体(11)の底面に固定するとともに、ロッド(28)先端を昇降板(17)に連結した
    ことを特徴とする請求項1に記載の容積変動型凝集混和槽。
  3. 前記槽体(11)を立設し、
    底面に供給管(12)、上方側面に排出管(13)をそれぞれ連結するとともに、
    槽体(11)の頂部に電動機(16)を載置し、電動機(16)から撹拌室(10)に垂下した撹拌軸(14)に撹拌翼(15)を取り付けた
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の容積変動型凝集混和槽。
  4. 前記槽体(11)の槽壁に複数の側板(23…)を中心方向に向かって突設し、昇降板(17)に側板(23)との干渉位置にスリットを設けた
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の容積変動型凝集混和槽。
  5. 前記昇降板(17)に開孔(26)を穿設して撹拌軸(14)を挿通し、開孔(26)を撹拌軸(14)に近接させるとともに
    昇降板(17)の外周端を槽体(11)の壁面に近接させた
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の容積変動型凝集混和槽。
  6. 請求項1から5いずれか1項に記載の容積変動型凝集混和槽を用いてスクリュープレス(9)への圧入圧力を一定に制御する方法であって、
    スクリュープレス(9)に圧入する凝集スラリーの基準圧力(P0)と、原液供給ポンプ(SP)の基準回転数(Ns0)と、凝集混和槽(6)の昇降板(17)の基準位置(H0)を設定し、
    段階的に、原液供給ポンプ(SP)を回転数(ns)だけ、昇降板(17)を変位量(h)だけ増減させる値を設定するとともに、
    凝集スラリーの圧入圧力(P)を測定し、圧入圧力(P)が予め設定した基準圧力(P0)の範囲外となった時、
    原液供給ポンプ(SP)の基準回転数(Ns0)と、昇降板(17)の基準位置(H0)を段階的に増減させて、
    凝集スラリーの圧入圧力(P)を基準圧力(P0)の範囲内に制御する
    ことを特徴とする容積変動型凝集混和槽を用いた制御方法。
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