JP7198997B2 - スクリュープレスにおける背圧制御方法 - Google Patents
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Description
<a>
トルクの計測値が基準トルクの範囲内、あるいはケーキ厚の計測値が基準ケーキ厚以下の時は、<a>の制御方法を繰り返してスクリュープレス(1)の運転を継続し、
トルクの計測値が基準値トルクの範囲外で、且つケーキ厚の計測値が基準ケーキ厚より高い場合、プレッサーに付与する圧力を圧力幅だけ増加させた後、<b>および<c>の制御方法に移行する。
<b>
(b1)
トルクの計測値が基準値トルク以上の場合、スクリュープレスの運転を現状の状態で継続して、<a>の制御方法に移行し、
トルクの計測値が基準値トルクより低い場合、プレッサーに付与する圧力を圧力幅の2倍だけ減少させた後、(b2)の制御方法に移行し、
(b2)
トルクの計測値が基準値トルク以下の場合、プレッサーの背圧を基準圧力に調整した後、<a>の制御方法に移行し、
トルクの計測値が基準値トルクより高い場合、プレッサーに付与する圧力を圧力幅だけ減少させた後、(b2)の制御方法を繰り返す。
<c>
(c1)
流量が直前に計測した流量以上の場合、スクリュープレスの運転を現状の状態で継続して、<a>の制御方法に移行し、
流量が直前に計測した流量より低い場合、プレッサー)に付与する圧力を圧力幅の2倍だけ減少させた後、(c2)の制御方法に移行し、
(c2)
流量が直前に計測した流量以下の場合、プレッサーの背圧を基準圧力に調整した後、<a>の制御方法に移行し、
流量が直前に計測した流量より高い場合、プレッサーに付与する圧力を圧力幅だけ減少させた後、(c2)の制御方法を繰り返す。
本発明に係る運転制御方法は、スクリュープレス1を安定して運転するために、圧入圧力を一定に制御する方法と、この制御により変動する供給流量Qとスクリュー軸7のトルクT、脱水ケーキ厚Dの変動に応じてプレッサー14の背圧を調整する方法の2系統の制御を同時に行い、ろ過室内の汚泥性状の変動にリアルタイムに対応し、スクリュープレス1をさらに安定して運転することが可能とするものである。
図4はこの実施の形態に係る圧入圧力一定制御方法のフローチャートである。
スラリー供給管27には圧力計28が配設してあり、スクリュープレス1に供給される凝集スラリーの圧入圧力Pを計測している。圧入圧力Pは汚泥性状の変動により増減しており、この圧力計28で計測した圧力Pと予め設定している基準圧力P0とを比較判断して、基準圧力P0となるように供給する供給流量Qを調整する。
圧入圧力を一定に制御する運転では、スクリュープレス1から排出される脱水ケーキの含水率Wおよびケーキ厚Dが変動するとともに、スクリュープレス1に圧入供給する供給流量Qとスクリュー軸7のトルクTが変動する。そこで、圧入圧力一定制御を行いつつ、前記変動要因からろ過室内部のリアルタイムな汚泥状態を推測し、脱水工程をより安定化させるためにスクリュープレス1の背圧制御(プレッサー開口率調整)を行う。
スクリュープレス1の駆動軸系(例えばスクリュー駆動軸10)にはトルク計30が配設してあり、汚泥性状の変動により増減するスクリュー軸7のトルクTを計測している。
同様に、スクリュープレス1の排出部13近傍には、排出部13から排出された脱水ケーキのケーキ厚Dを計測するケーキ厚計33が配設してあり、汚泥性状の変動により増減する脱水ケーキのケーキ厚Dを計測している。
具体的には、トルクTが基準値外、且つケーキ厚Dが基準値より高い場合には、スクリュープレス1の排出部13を絞るべくプレッサー14の背圧を増加させる。
A.初期設定(圧力一定)
スクリュープレス1に圧入供給する際の基準圧入圧力P0と初期流量Q0、スクリュー軸7の基準トルクT0、および基準ケーキ厚D0を設定する。
また、スクリュープレス1の排出部13の開口率を決定するプレッサー14の背圧の基準圧力PP0と、段階的に増減させるプレッサー14の背圧の圧力幅pとを設定する。
なお、本実施例では、各基準値にある程度の幅を持たせている。
上記基準値および初期値にて各機器を運転し、汚泥をスクリュープレス1に供給する。本制御では、スクリュー軸7の回転数Nは予め定めた定格回転数で運転する。
スクリュープレス1の運転が開始され、安定運転となった状態にて各計測値と基準値とを比較する。スクリュープレス1に供給する汚泥の流量は、初期流量Q0を制御装置29に送信・記憶し、この初期流量Q0を初期流量Qn-1として以降の流量Qnと比較する。
スクリュープレス1の運転が開始されると、スクリュープレス1に供給される汚泥の圧入圧力Pは、圧力計28で検知されて制御装置29に送られる。
スクリュープレス1の運転中は、汚泥の性状変動による供給汚泥濃度の上昇や、外筒スクリーン5のろ過性(脱水性)の悪化等により、スクリュープレス1への負荷が増加すると、供給汚泥の圧入圧力Pが上昇する。一方、汚泥の性状変動による供給汚泥濃度の下降や、外筒スクリーン5のろ過性(脱水性)の回復等により、スクリュープレス1への負荷が減少すると、供給汚泥の圧入圧力Pが減少する。
そこで、制御装置29では、圧力計28の圧力計測値Pと予め設定した基準圧力P0とを比較判断して、基準圧力P0より高い場合は、原液供給ポンプ21の回転速度を減らすべく原液供給ポンプ21に指令を与えて供給流量Qを減少させる。一方、圧力計測値Pが基準圧力P0より低い場合は、原液供給ポンプ21の回転速度を増やすべく原液供給ポンプ21に指令を与えて供給流量Qを増加させる。
本発明に係る運転制御方法は、スクリュープレス1を安定して運転するために、原液供給ポンプ21を調整してスクリュープレス1の圧入圧力一定制御を行いつつ、トルク・流量・ケーキ厚からプレッサー14の背圧制御も同時に行う。
<D1>
スクリュープレス1の運転が開始されると、リアルタイムにトルク計30で計測したスクリュー軸7のトルクTを制御装置29に送信し、制御装置29にてトルク計30で計測したトルクTと予め設定した基準トルクT0とを比較する。
トルク計30のトルク計測値Tが基準トルクT0内にある場合は、各機器の運転を現状の状態で維持して再度トルクTを計測する。
トルク計30のトルク計測値Tが基準トルクT0外にある場合、つまり基準トルクT0より低いあるいは高い場合は、フローチャートD2に移行して、排出部13から排出される脱水ケーキのケーキ厚Dを予め設定した基準ケーキ厚D0と比較する。
リアルタイムにケーキ厚計33で計測した脱水ケーキのケーキ厚Dを制御装置29に送信し、制御装置29にてケーキ厚計33で計測したケーキ厚Dと予め設定した基準ケーキ厚D0とを比較する。
ケーキ厚計33のケーキ厚計測値Dが基準ケーキ厚D0以下の場合は、各機器の運転を現状の状態で維持してフローチャートD1に移行する。
ケーキ厚計33のケーキ厚計測値Dが基準ケーキ厚D0より高い場合は、フローチャートD3に移行して、プレッサー14の背圧を増加させるべくプレッサー14に圧力を付与するプレッサーポンプ16に指令を与える。
制御装置29により予め設定した圧力幅pだけ圧力を増加させるようにプレッサーポンプ16に指令を与え、プレッサー14の圧力を増加する。
その後、フローチャートD4およびD9に移行して、トルク制御と流量制御を同時に行う。
<D4>
リアルタイムにトルク計30で計測したスクリュー軸7のトルクTを制御装置29に送信し、制御装置29にてトルク計30で計測したトルクTと予め設定した基準トルクT0とを比較する。
トルク計30のトルク計測値Tが基準トルクT0以上の場合は、ろ過室内の汚泥圧密状態が適切であると判断し、各機器の運転を現状の状態で維持してフローチャートD1に移行し、同工程を繰り返す。
トルク計30のトルク計測値Tが基準トルクT0より低い場合は、プレッサー圧力の増加が不適切であったと判断し、増加分も含めて減少させるべくフローチャートD5に移行する。
制御装置29により予め設定した圧力幅pの2倍(2p)だけ圧力を低下させるようにプレッサーポンプ16に指令を与え、プレッサー14の圧力を減少する。その後は、フローチャートD6に移行して、リアルタイムにトルクTを計測する。
リアルタイムにトルク計30で計測したスクリュー軸7のトルクを制御装置29に送信し、制御装置29にてトルク計30で計測したトルクTと予め設定した基準トルクT0とを比較する。
トルク計30のトルク計測値Tが基準トルクT0以下の場合は、フローチャートD7に移行して、プレッサー14の背圧を基準圧力PP0に設定するべくプレッサー14に圧力を付与するプレッサーポンプ16に指令を与える。
トルク計30のトルク計測値Tが基準トルクT0より高い場合は、フローチャートD8に移行して、プレッサー14の背圧を減少させるべくプレッサー14に圧力を付与するプレッサーポンプ16に指令を与える。
制御装置29により予め設定した基準圧力PP0に設定するようにプレッサーポンプ16に指令を与え、プレッサー14の圧力を調整する。その後は、各機器の運転を現状の状態で維持してフローチャートD1に移行する。
制御装置29により予め設定した圧力幅pだけ圧力を低下させるようにプレッサーポンプ16に指令を与え、プレッサー14の圧力を減少する。その後は、フローチャートD6に移行して、リアルタイムに流量Qを計測する。
<D9>
リアルタイムに流量計24で計測した流量を制御装置29に送信し、制御装置29にて流量計24で計測した流量Qnと直前に計測した流量Qn-1とを比較する。
流量計24の流量計測値Qnが直前に計測した流量Qn-1以上の場合は、ろ過室内の汚泥圧密状態が適切であると判断し、各機器の運転を現状の状態で維持してフローチャートD1に移行し、同工程を繰り返す。
流量計24の流量計測値Qnが直前に計測した流量Qn-1より低い場合は、プレッサー圧力の増加が不適切であったと判断し、増加分も含めて減少させるべくフローチャートD5に移行する。
制御装置29により予め設定した圧力幅pの2倍(2p)だけ圧力を低下させるようにプレッサーポンプ16に指令を与え、プレッサー14の圧力を減少する。その後は、フローチャートD11に移行して、リアルタイムに流量Qを計測する。
リアルタイムに流量計24で計測した流量を制御装置29に送信し、制御装置29にて流量計24で計測した流量Qnと直前に計測した流量Qn-1とを比較する。
流量計24の流量計測値Qnが直前に計測した流量Qn-1以下の場合は、フローチャートD12に移行して、プレッサー14の背圧を基準圧力PP0に設定するべくプレッサー14に圧力を付与するプレッサーポンプ16に指令を与える。
流量計24の流量計測値Qnが直前に計測した流量Qn-1より高い場合は、フローチャートD13に移行して、プレッサー14の背圧を増加させるべくプレッサー14に圧力を付与するプレッサーポンプ16に指令を与える。
制御装置29により予め設定した基準圧力PP0に設定するようにプレッサーポンプ16に指令を与え、プレッサー14の圧力を調整する。その後は、各機器の運転を現状の状態で維持してフローチャートD1に移行する。
制御装置29により予め設定した圧力幅pだけ圧力を低下させるようにプレッサーポンプ16に指令を与え、プレッサー14の圧力を減少する。その後は、フローチャートD11に移行して、リアルタイムに流量Qを計測する。
また、流量Qの直前の計測値は、単一の計測値あるいは複数の計測値を平均化したものでもよい。
7 スクリュー軸
14 プレッサー
21 原液供給ポンプ
T スクリュー軸のトルク
D ケーキ厚
Q 供給流量
p プレッサーの背圧の圧力幅
Claims (2)
- 原液供給ポンプ(21)により供給流量を調整してスクリュープレス(1)に供給する汚泥の圧入圧力を一定に制御しつつスクリュープレス(1)のプレッサー(14)を制御する背圧制御方法において、
予めスクリュー軸(7)の基準トルク(T0)と、基準ケーキ厚(D0)と、初期流量(Q0)と、プレッサー(14)の背圧の基準圧力(PP0)と、段階的に増減させるプレッサー(14)の背圧の圧力幅(p)とを設定し、
以下の<a>~<c>の制御を行うと共に、<b>および<c>は同時にそれぞれ独立して制御することを特徴とするスクリュープレスにおける背圧制御方法。
<a>
トルクの計測値(T)が基準トルク(T0)の範囲内、あるいはケーキ厚の計測値(D)が基準ケーキ厚(D0)以下の時は、<a>の制御方法を繰り返してスクリュープレス(1)の運転を継続し、
トルクの計測値(T)が基準トルク(T0)の範囲外で、且つケーキ厚の計測値(D)が基準ケーキ厚(D0)より高い場合、プレッサー(14)に付与する圧力を圧力幅(p)だけ増加させた後、<b>および<c>の制御方法に移行する。
<b>
(b1)
トルクの計測値(T)が基準トルク(T0)以上の場合、スクリュープレス(1)の運転を現状の状態で継続して、<a>の制御方法に移行し、
トルクの計測値(T)が基準トルク(T0)より低い場合、プレッサー(14)に付与する圧力を圧力幅(p)の2倍だけ減少させた後、(b2)の制御方法に移行し、
(b2)
トルクの計測値(T)が基準トルク(T0)以下の場合、プレッサー(14)の背圧を基準圧力(PP0)に調整した後、<a>の制御方法に移行し、
トルクの計測値(T)が基準トルク(T0)より高い場合、プレッサー(14)に付与する圧力を圧力幅(p)だけ減少させた後、(b2)の制御方法を繰り返す。
<c>
(c1)
流量(Qn)が直前に計測した流量(Qn-1)以上の場合、スクリュープレス(1)の運転を現状の状態で継続して、<a>の制御方法に移行し、
流量(Qn)が直前に計測した流量(Qn-1)より低い場合、プレッサー(14)に付与する圧力を圧力幅(p)の2倍だけ減少させた後、(c2)の制御方法に移行し、
(c2)
流量(Qn)が直前に計測した流量(Qn-1)以下の場合、プレッサー(14)の背圧を基準圧力(PP0)に調整した後、<a>の制御方法に移行し、
流量(Qn)が直前に計測した流量(Qn-1)より高い場合、プレッサー(14)に付与する圧力を圧力幅(p)だけ減少させた後、(c2)の制御方法を繰り返す。 - 前記<b>および<c>の少なくとも一方の制御にて、
プレッサー(14)の背圧を基準圧力(PP0)に調整した後、<a>の制御方法に移行した場合、
それぞれの独立制御を中止して<a>の制御を行う
ことを特徴とする請求項1に記載のスクリュープレスにおける背圧制御方法。
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