JP7198995B2 - スクリュープレスにおける背圧制御方法 - Google Patents
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Description
<a>
トルクの計測値とスクリュー軸の回転数がそれぞれ直前に計測したトルクより低く、スクリュー軸の回転数より高い場合、プレッサーに付与する圧力を圧力幅だけ減少させた後、<b>の制御方法に移行し、
トルクの計測値とスクリュー軸の回転数がそれぞれ直前に計測したトルクより高くスクリュー軸の回転数より低い場合、プレッサーに付与する圧力を圧力幅だけ増加させた後、<a>の制御方法を繰り返し、
トルクの計測値とスクリュー軸の回転数が上記条件を満足していない場合、スクリュープレスの運転を継続するべく、<a>の制御方法を繰り返す。
<b>
トルクの計測値とスクリュー軸の回転数(Nn)がそれぞれ直前に計測したトルクより高くスクリュー軸の回転数より低い場合、プレッサーに付与する圧力を圧力幅だけ減少させた後、<b>の制御方法を繰り返し、
トルクの計測値とスクリュー軸の回転数がそれぞれ直前に計測したトルクより低くスクリュー軸の回転数より高い場合、プレッサーに付与する圧力を圧力幅だけ増加させ、<a>の制御方法に移行し、
トルクの計測値とスクリュー軸の回転数が上記条件を満足していない場合、スクリュープレスの運転を継続するべく、<b>の制御方法を繰り返す。
本発明に係る運転制御方法は、スクリュープレス1を安定して運転するために、圧入圧力を一定に制御する方法と、この制御により変動するスクリュー軸7の回転数NとトルクTの変動に応じて、プレッサー14の背圧を調整する方法の2系統の制御を同時に行うことで、ろ過室内の汚泥性状の変動にリアルタイムに対応し、スクリュープレス1をさらに安定して運転することが可能とするものである。
図4はこの実施の形態に係る圧入圧力一定制御方法のフローチャートである。
スラリー供給管27には圧力計28が配設してあり、スクリュープレス1に供給される凝集スラリーの圧入圧力PSを計測している。圧入圧力は汚泥性状の変動により増減しており、この圧力計28で計測した圧力Pと予め設定している基準圧力P0とを比較判断して、基準圧力P0となるようにスクリュー軸7の回転数Nを調整する。
圧入圧力を一定に制御する運転では、スクリュープレス1のスクリュー軸7の回転数Nと、スクリュー軸7のトルクTが変動する。そこで、圧入圧力一定制御を行いつつ、スクリュー軸7のトルクTと回転数Nからろ過室内部のリアルタイムな汚泥状態を推測し、脱水工程をより安定化させるためにスクリュープレス1の背圧制御(プレッサー開口率調整)を行う。
スクリュープレス1の駆動軸系(例えばスクリュー駆動軸10)にはトルク計30および回転計31が配設してあり、汚泥性状の変動により増減するスクリュー軸7のトルクTおよび回転数Nを計測している。このトルク計30で計測したトルクTと回転計31で計測した回転数Nに応じてプレッサー14の圧力(背圧)を調整する。
A.初期設定
スクリュープレス1に圧入供給する際の初期圧入圧力P0、スクリュー軸7の初期回転数N0、スクリュー軸7の初期トルクT0を設定する。
また、スクリュープレス1の排出部13の開口率を決定するプレッサー14の背圧の基準圧力PP0と、段階的に増減させるプレッサー14の背圧の圧力幅pとを設定する。
上記基準値および初期値にて各機器を運転し、汚泥をスクリュープレス1に供給する。本制御では、原液供給ポンプ21の回転数は予め定めた定格回転数で運転する。
スクリュープレス1の運転が開始され、安定運転となった状態にてトルク計30で計測したスクリュー軸7の初期トルクT0を制御装置29に送信し記憶する。この初期トルクT0を初期値Tn-1とし、以降のトルクTnと比較する。
同様に、安定運転となった状態にて回転計31で計測したスクリュー軸7の回転数N0を制御装置29に送信し記憶する。この初期回転数N0を初期回転数Nn-1とし、以降の回転数Nnと比較する。
スクリュープレス1の運転が開始されると、スクリュープレス1に供給される汚泥の圧入圧力Pは、圧力計28で検知されて制御装置29に送られる。
スクリュープレス1の運転中は、汚泥の性状変動による供給汚泥濃度の上昇や、外筒スクリーン5のろ過性(脱水性)の悪化等により、スクリュープレス1への負荷が増加すると、供給汚泥の圧入圧力Pが上昇する。一方、汚泥の性状変動による供給汚泥濃度の下降や、外筒スクリーン5のろ過性(脱水性)の回復等により、スクリュープレス1への負荷が減少すると、供給汚泥の圧入圧力Pが減少する。
そこで、制御装置29では、圧力計28の圧力計測値Pと予め設定した基準圧力P0とを比較判断して、基準圧力P0より高い場合は、スクリュー軸7の回転数Nを増やすべくスクリュー駆動機12に指令を与えてケーキ排出量を増加させる。一方、圧力計測値Pが基準圧力P0より低い場合は、スクリュー軸7の回転数Nを減らすべくスクリュー駆動機12に指令を与えてケーキ排出量を減少させる。
本発明に係る運転制御方法は、スクリュープレス1を安定して運転するために、スクリュー軸7の回転数Nを調整してスクリュープレス1の圧入圧力一定制御を行いつつ、トルク・スクリュー軸の回転速度からプレッサー14の背圧制御も同時に行う。
<D1>
リアルタイムにトルク計30で計測したスクリュー軸7のトルクTを制御装置29に送信し、制御装置29にてトルク計30で計測したトルクTnと直前に計測したトルクTn-1とを比較する。
トルク計30のトルク計測値Tnが直前に計測したトルクTn-1と同等の場合は、各機器の運転を現状の状態で維持して再度トルクTを計測する。なお、同等との判断について、ある程度の幅をもたせてもよい。
トルク計30のトルク計測値Tnが直前に計測したトルクTn-1より高い場合は、フローチャートD2に移行して、スクリュー軸7の回転数Nnを直前に計測したスクリュー軸7の回転数Nn-1と比較する。
トルク計30のトルク計測値Tnが直前に計測したトルクTn-1より低い場合は、フローチャートD3に移行して、スクリュー軸7の回転数Nnを直前に計測したスクリュー軸7の回転数Nn-1と比較する。
リアルタイムに回転計31で計測したスクリュー軸7の回転数Nを制御装置29に送信し、制御装置29にて回転計31で計測した回転数Nnと直前に計測した回転数Nn-1とを比較する。
回転計31の計測値Nnが直前に計測した回転数Nn-1以上の場合は、各機器の運転を現状の状態で維持してフローチャートD1に移行する。
回転計31の計測値Nnが直前に計測した回転数Nn-1より低い場合は、トルクTと回転数Nが比例しており、ろ過室内の汚泥圧密状態が不適切であると判断し、フローチャートD4に移行して、プレッサー14の背圧を増加させるべくプレッサー14に圧力を付与するプレッサーポンプ16に指令を与える。
リアルタイムに回転計31で計測したスクリュー軸7の回転数Nを制御装置29に送信し、制御装置29にて回転計31で計測した回転数Nnと直前に計測した回転数Nn-1とを比較する。
回転計31の計測値Nnが直前に計測した回転数Nn-1以下の場合は、各機器の運転を現状の状態で維持してフローチャートD1に移行する。
回転計31の計測値Nnが直前に計測した回転数Nn-1より高い場合は、トルクTと回転数Nが比例しており、ろ過室内の汚泥圧密状態が不適切であると判断し、フローチャートD5に移行して、プレッサー14の背圧を減少させるべくプレッサー14に圧力を付与するプレッサーポンプ16に指令を与える。
制御装置29により予め設定した圧力幅pだけ圧力を増加させるようにプレッサーポンプ16に指令を与え、プレッサー14の圧力を増加する。その後、各機器の運転を現状の状態で維持してフローチャートD1に移行し、トルクTおよび回転数Nが最適値の範囲内に復帰しているか確認する。
制御装置29により予め設定した圧力幅pだけ圧力を減少させるようにプレッサーポンプ16に指令を与え、プレッサー14の圧力を減少する。その後、フローチャートD6に移行して、リアルタイムにトルク計30で計測したトルクTnと直前に計測したトルクTn-1とを比較し、トルクTおよび回転数Nが最適値の範囲内に復帰しているか確認する。工程<a>の制御で背圧を減少させた場合、工程<b>に移行して工程<b>の背圧制御を行う。
<D6>
リアルタイムにトルク計30で計測したスクリュー軸7のトルクTを制御装置29に送信し、制御装置29にてトルク計30で計測したトルクTnと直前に計測したトルクTn-1とを比較する。
トルク計30のトルク計測値Tnが直前に計測したトルクTn-1と同等の場合は、各機器の運転を現状の状態で維持して再度トルクTを計測する。なお、同等との判断について、ある程度の幅をもたせてもよい。
トルク計30のトルク計測値Tnが直前に計測したトルクTn-1より高い場合は、フローチャートD7に移行して、スクリュー軸7の回転数Nnを直前に計測したスクリュー軸7の回転数Nn-1と比較する。
トルク計30のトルク計測値Tnが直前に計測したトルクTn-1より低い場合は、フローチャートD8に移行して、スクリュー軸7の回転数Nnを直前に計測したスクリュー軸7の回転数Nn-1と比較する。
リアルタイムに回転計31で計測したスクリュー軸7の回転数Nを制御装置29に送信し、制御装置29にて回転計31で計測した回転数Nnと直前に計測した回転数Nn-1とを比較する。
回転計31の計測値Nnが直前に計測した回転数Nn-1以上の場合は、各機器の運転を現状の状態で維持してフローチャートD6に移行する。
回転計31の計測値Nnが直前に計測した回転数Nn-1より低い場合は、トルクTと回転数Nが比例しており、ろ過室内の汚泥圧密状態が不適切であると判断し、フローチャートD9に移行して、プレッサー14の背圧を減少させるべくプレッサー14に圧力を付与するプレッサーポンプ16に指令を与える。
リアルタイムに回転計31で計測したスクリュー軸7の回転数Nを制御装置29に送信し、制御装置29にて回転計31で計測した回転数Nnと直前に計測した回転数Nn-1とを比較する。
回転計31の計測値Nnが直前に計測した回転数Nn-1以下の場合は、各機器の運転を現状の状態で維持してフローチャートD6に移行する。
回転計31の計測値Nnが直前に計測した回転数Nn-1より高い場合は、トルクTと回転数Nが比例しており、ろ過室内の汚泥圧密状態が不適切であると判断し、フローチャートD10に移行して、プレッサー14の背圧を増加させるべくプレッサー14に圧力を付与するプレッサーポンプ16に指令を与える。
制御装置29により予め設定した圧力幅pだけ圧力を減少させるようにプレッサーポンプ16に指令を与え、プレッサー14の圧力を減少する。その後、フローチャートD6に移行して、リアルタイムにトルク計30で計測したトルクTnと直前に計測したトルクTn-1とを比較し、トルクTおよび回転数Nが最適値の範囲内に復帰しているか確認する。
制御装置29により予め設定した圧力幅pだけ圧力を増加させるようにプレッサーポンプ16に指令を与え、プレッサー14の圧力を増加する。その後、各機器の運転を現状の状態で維持してフローチャートD1に移行し、トルクTおよび回転数Nが最適値の範囲内に復帰しているか確認する。工程<b>の制御で背圧を増加させた場合、工程<a>に移行して工程<a>の背圧制御を行う。
また、トルクTおよびスクリュー軸7の回転数の直前の計測値は、単一の計測値あるいは複数の計測値を平均化したものでもよい。
7 スクリュー軸
14 プレッサー
T スクリュー軸のトルク
N スクリュー軸の回転数
p プレッサーの背圧の圧力幅
Claims (1)
- スクリュー軸(7)の回転数を調整してスクリュープレス(1)に供給する汚泥の圧入圧力を一定に制御しつつスクリュープレス(1)のプレッサー(14)を制御する背圧制御方法において、
予めスクリュー軸(7)の初期トルク(T0)と、スクリュー軸(7)の初期回転数(N0)と、段階的に増減させるプレッサー(14)の背圧の圧力幅(p)とを設定し、以下の<a>または<b>を行うことを特徴とするスクリュープレスにおける背圧制御方法。
<a>
トルクの計測値(Tn)とスクリュー軸(7)の回転数(Nn)がそれぞれ直前に計測したトルク(Tn-1)より低く、スクリュー軸(7)の回転数(Nn-1)より高い場合、プレッサー(14)に付与する圧力を圧力幅(p)だけ減少させた後、<b>の制御方法に移行し、
トルクの計測値(Tn)とスクリュー軸(7)の回転数(Nn)がそれぞれ直前に計測したトルク(Tn-1)より高くスクリュー軸(7)の回転数(Nn-1)より低い場合、プレッサー(14)に付与する圧力を圧力幅(p)だけ増加させた後、<a>の制御方法を繰り返し、
トルクの計測値(Tn)とスクリュー軸(7)の回転数(Nn)が上記条件を満足していない場合、スクリュープレス(1)の運転を継続するべく、<a>の制御方法を繰り返す。
<b>
トルクの計測値(Tn)とスクリュー軸(7)の回転数(Nn)がそれぞれ直前に計測したトルク(Tn-1)より高くスクリュー軸(7)の回転数(Nn-1)より低い場合、プレッサー(14)に付与する圧力を圧力幅(p)だけ減少させた後、<b>の制御方法を繰り返し、
トルクの計測値(Tn)とスクリュー軸(7)の回転数(Nn)がそれぞれ直前に計測したトルク(Tn-1)より低くスクリュー軸(7)の回転数(Nn-1)より高い場合、プレッサー(14)に付与する圧力を圧力幅(p)だけ増加させ、<a>の制御方法に移行し、
トルクの計測値(Tn)とスクリュー軸(7)の回転数(Nn)が上記条件を満足していない場合、スクリュープレス(1)の運転を継続するべく、<b>の制御方法を繰り返す。
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2020
- 2020-01-31 JP JP2020014940A patent/JP7198995B2/ja active Active
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