JP7200471B2 - スクリュープレスにおける背圧制御方法 - Google Patents
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Description
<a>
トルクの計測値、含水率の計測値、ケーキ厚の計測値の少なくとも1つがそれぞれ基準トルク、基準含水率、基準ケーキ厚の範囲内の時は、スクリュープレスの運転を現状の状態で継続して、<a>の制御方法を繰り返し、
トルクの計測値が基準値トルクの範囲外で、且つ含水率の計測値が基準含水率より低い場合、プレッサーに付与する圧力を圧力幅だけ減少させた後、スクリュープレスの運転を継続し、
トルクの計測値が基準値トルクの範囲外で、含水率の計測値が基準含水率より高く、且つケーキ厚の計測値が基準ケーキ厚より高い場合、プレッサーに付与する圧力を圧力幅だけ増加させた後、<b>の制御方法に移行し、
トルクの計測値が基準値トルクの範囲外で、含水率の計測値が基準含水率より高く、且つケーキ厚の計測値が基準ケーキ厚より低い場合、プレッサーに付与する圧力を圧力幅だけ減少させた後、<c>の制御方法に移行し、
<b>
(b1)
流量が直前に計測した流量以上の場合、スクリュープレスの運転を現状の状態で継続して、<a>の制御方法に移行し、
流量が直前に計測した流量より低い場合、プレッサーに付与する圧力を圧力幅の2倍だけ減少させた後、(b2)の制御方法に移行し、
(b2)
流量が直前に計測した流量以下の場合、プレッサーの背圧を基準圧力に調整した後、<a>の制御方法に移行し、
流量が直前に計測した流量より高い場合、プレッサーに付与する圧力を圧力幅だけ減少させた後、(b2)の制御方法を繰り返し、
<c>
(c1)
流量が直前に計測した流量以上の場合、スクリュープレスの運転を現状の状態で継続して、<a>の制御方法に移行し、
流量が直前に計測した流量より低い場合、プレッサーに付与する圧力を圧力幅の2倍だけ増加させた後、(c2)の制御方法に移行し、
(c2)
流量が直前に計測した流量以下の場合、プレッサーの背圧を基準圧力に調整した後、<a>の制御方法に移行し、
流量が直前に計測した流量より高い場合、プレッサーに付与する圧力を圧力幅だけ増加させた後、(c2)の制御方法を繰り返すもので、供給流量およびスクリュー軸のトルクに応じてスクリュープレスの背圧を制御するので、汚泥の性状変動に対して安定した脱水ケーキを排出できる。
本発明に係る運転制御方法は、スクリュープレス1を安定して運転するために、圧入圧力を一定に制御する方法と、この制御により変動する供給流量Qとスクリュー軸7のトルクT、脱水ケーキの含水率W、ケーキ厚Dの変動に応じてプレッサー14の背圧を調整する方法の2系統の制御を同時に行い、ろ過室内の汚泥性状の変動にリアルタイムに対応し、スクリュープレス1をさらに安定して運転することが可能とするものである。
図4はこの実施の形態に係る圧入圧力一定制御方法のフローチャートである。
スラリー供給管27には圧力計28が配設してあり、スクリュープレス1に供給される凝集スラリーの圧入圧力Pを計測している。圧入圧力Pは汚泥性状の変動により増減しており、この圧力計28で計測した圧力Pと予め設定している基準圧力P0とを比較判断して、基準圧力P0となるように供給する供給流量Qを調整する。
圧入圧力を一定に制御する運転では、スクリュープレス1から排出される脱水ケーキの含水率Wおよびケーキ厚Dが変動するとともに、スクリュープレス1に圧入供給する供給流量Qとスクリュー軸7のトルクTが変動する。そこで、圧入圧力一定制御を行いつつ、前記変動要因からろ過室内部のリアルタイムな汚泥状態を推測し、脱水工程をより安定化させるためにスクリュープレス1の背圧制御(プレッサー開口率調整)を行う。
スクリュープレス1の駆動軸系(例えばスクリュー駆動軸10)にはトルク計30が配設してあり、汚泥性状の変動により増減するスクリュー軸7のトルクTを計測している。
具体的には、トルクTが基準値外、且つ含水率Wが基準値より低い場合には、ろ過室内の汚泥とスクリュー軸7の供回りを防止するためにプレッサー14の背圧を減少させる。ろ過室内の汚泥がプレッサー14から受ける圧力が減少し、固液分離作用を抑えられることで適正な含水率となった汚泥が排出される。
逆に、トルクTが基準値外、含水率Wが基準値より高い、且つケーキ厚Dが基準値より低い場合には、スクリュープレス1の排出部13を拡げるべくプレッサー14の背圧を減少させる。
具体的には、プレッサー14の背圧を増加後に供給流量Qが減少傾向であれば、ろ過室内の汚泥が超過に圧密であると判断してプレッサー14の背圧を減少し、プレッサー14の背圧を減少後に供給流量Qが減少傾向であれば、脱水が不十分な状態で脱水ケーキが排出されており、スクリュー羽根6により搬送効率が低下することによって供給流量Qが低下したと判断してプレッサー14の背圧を増加する。
A.初期設定
スクリュープレス1に圧入供給する際の基準圧入圧力P0、初期流量Q0、スクリュー軸7の基準トルクT0、基準含水率W0、および基準ケーキ厚D0を設定する。
また、スクリュープレス1の排出部13の開口率を決定するプレッサー14の背圧の基準圧力PP0と、段階的に増減させるプレッサー14の背圧の圧力幅pとを設定する。
なお、本実施例では、各基準値にある程度の幅を持たせている。
上記基準値および初期値にて各機器を運転し、汚泥をスクリュープレス1に供給する。本制御では、スクリュー軸7の回転数は予め定めた定格回転数で運転する。
スクリュープレス1の運転が開始され、安定運転となった状態にて各計測値と基準値とを比較する。スクリュープレス1に供給する汚泥の流量は、初期流量Q0を制御装置に送信・記憶し、この初期流量Q0を初期流量Qn-1として以降の流量Qnと比較する。
スクリュープレス1の運転が開始されると、スクリュープレス1に供給される汚泥の圧入圧力Pは、圧力計28で検知されて制御装置29に送られる。
スクリュープレス1の運転中は、汚泥の性状変動による供給汚泥濃度の上昇や、外筒スクリーン5のろ過性(脱水性)の悪化等により、スクリュープレス1への負荷が増加すると、供給汚泥の圧入圧力Pが上昇する。一方、汚泥の性状変動による供給汚泥濃度の下降や、外筒スクリーン5のろ過性(脱水性)の回復等により、スクリュープレス1への負荷が減少すると、供給汚泥の圧入圧力Pが減少する。
そこで、制御装置29では、圧力計28の圧力計測値Pと予め設定した基準圧力P0とを比較判断して、基準圧力P0より高い場合は、原液供給ポンプ21の回転速度を減らすべく原液供給ポンプ21に指令を与えて供給流量Qを減少させる。一方、圧力計測値Pが基準圧力P0より低い場合は、原液供給ポンプ21の回転速度を増やすべく原液供給ポンプ21に指令を与えて供給流量Qを増加させる。
本発明に係る運転制御方法は、スクリュープレス1を安定して運転するために、原液供給ポンプ21を調整してスクリュープレス1の圧入圧力一定制御を行いつつ、トルク・流量・脱水ケーキの含水率・ケーキ厚からプレッサー14の背圧制御も同時に行う。
<D1>
スクリュープレス1の運転が開始されると、リアルタイムにトルク計30で計測したスクリュー軸7のトルクTを制御装置29に送信し、制御装置29にてトルク計30で計測したトルクTと予め設定した基準トルクT0とを比較する。
トルク計30のトルク計測値Tが基準トルクT0内にある場合は、各機器の運転を現状の状態で維持して再度トルクを計測する。
トルク計30のトルク計測値Tが基準トルクT0外にある場合、つまり基準トルクT0より低いあるいは高い場合は、フローチャートD2に移行して、スクリュープレス1から排出される脱水ケーキの含水率Wを予め設定した基準含水率W0と比較する。
リアルタイムに含水率計32で計測した脱水ケーキの含水率Wを制御装置29に送信し、制御装置29にて含水率計32で計測した含水率Wと予め設定した基準含水率W0とを比較する。
含水率計32の含水率計測値Wが基準含水率W0内の場合は、各機器の運転を現状の状態で維持してフローチャートD1に移行する。
含水率計32の含水率計測値Wが基準含水率W0より高い場合は、フローチャートD3に移行して、排出部13から排出される脱水ケーキのケーキ厚Dを予め設定した基準ケーキ厚D0と比較する。
含水率計32の含水率計測値Wが基準含水率W0より低い場合は、フローチャートD6に移行して、プレッサー14の背圧を減少させるべくプレッサー14に圧力を付与するプレッサーポンプ16に指令を与える。
リアルタイムにケーキ厚計33で計測した脱水ケーキのケーキ厚Dを制御装置29に送信し、制御装置29にてケーキ厚計33で計測したケーキ厚Dと予め設定した基準ケーキ厚D0とを比較する。
ケーキ厚計33のケーキ厚計測値Dが基準ケーキ厚D0内の場合は、各機器の運転を現状の状態で維持してフローチャートD1に移行する。
ケーキ厚計33のケーキ厚計測値Dが基準ケーキ厚D0より高い場合は、フローチャートD4に移行して、プレッサー14の背圧を増加させるべくプレッサー14に圧力を付与するプレッサーポンプ16に指令を与える。
ケーキ厚計33のケーキ厚計測値Dが基準ケーキ厚D0より低い場合は、フローチャートD5に移行して、プレッサー14の背圧を減少させるべくプレッサー14に圧力を付与するプレッサーポンプ16に指令を与える。
制御装置29により予め設定した圧力幅pだけ圧力を増加させるようにプレッサーポンプ16に指令を与え、プレッサー14の圧力を増加する。その後は、フローチャートD7に移行して、リアルタイムに流量を計測する。
制御装置29により予め設定した圧力幅pだけ圧力を減少させるようにプレッサーポンプ16に指令を与え、プレッサー14の圧力を減少する。その後は、フローチャートD12に移行して、リアルタイムに流量を計測する。
制御装置29により予め設定した圧力幅pだけ圧力を減少させるようにプレッサーポンプ16に指令を与え、プレッサー14の圧力を減少する。その後は、フローチャートD1に移行して、リアルタイムにトルクTを計測する。
<D7>
リアルタイムに流量計24で計測した流量を制御装置29に送信し、制御装置29にて流量計24で計測した流量Qnと直前に計測した流量Qn-1とを比較する。
流量計24の流量計測値Qnが直前に計測した流量Qn-1以上の場合は、ろ過室内の汚泥圧密状態が適切であると判断し、各機器の運転を現状の状態で維持してフローチャートD1に移行し、同工程を繰り返す。
流量計24の流量計測値Qnが直前に計測した流量Qn-1より低い場合は、プレッサー圧力の増加が不適切であったと判断し、増加分も含めて減少させるべくフローチャートD8に移行する。
制御装置29により予め設定した圧力幅pの2倍(2p)だけ圧力を低下させるようにプレッサーポンプ16に指令を与え、プレッサー14の圧力を減少する。その後は、フローチャートD9に移行して、リアルタイムに流量を計測する。
リアルタイムに流量計24で計測した流量を制御装置29に送信し、制御装置29にて流量計24で計測した流量Qnと直前に計測した流量Qn-1とを比較する。
流量計24の流量計測値Qnが直前に計測した流量Qn-1以下の場合は、フローチャートD10に移行して、プレッサー14の背圧を基準圧力PP0に設定するべくプレッサー14に圧力を付与するプレッサーポンプ16に指令を与える。
流量計24の流量計測値Qnが直前に計測した流量Qn-1より高い場合は、フローチャートD11に移行して、プレッサー14の背圧を減少させるべくプレッサー14に圧力を付与するプレッサーポンプ16に指令を与える。回転数が増加傾向になるまで本フローを繰り返す。
制御装置29により予め設定した基準圧力PP0に設定するようにプレッサーポンプ16に指令を与え、プレッサー14の圧力を調整する。その後は、各機器の運転を現状の状態で維持してフローチャートD1に移行する。
制御装置29により予め設定した圧力幅pだけ圧力を低下させるようにプレッサーポンプ16に指令を与え、プレッサー14の圧力を減少する。その後は、フローチャートD9に移行して、リアルタイムに流量を計測する。
<D12>
リアルタイムに流量計24で計測した流量を制御装置29に送信し、制御装置29にて流量計24で計測した流量Qnと直前に計測した流量Qn-1とを比較する。
流量計24の流量計測値Qnが直前に計測した流量Qn-1以上の場合は、ろ過室内の汚泥圧密状態が適切であると判断し、各機器の運転を現状の状態で維持してフローチャートD1に移行し、同工程を繰り返す。
流量計24の流量計測値Qnが直前に計測した流量Qn-1より低い場合は、プレッサー圧力の減少が不適切であったと判断し、減少分も含めて増加させるべくフローチャートD13に移行する。
制御装置29により予め設定した圧力幅pの2倍(2p)だけ圧力を増加させるようにプレッサーポンプ16に指令を与え、プレッサー14の圧力を増加する。その後は、フローチャートD14に移行して、リアルタイムに流量を計測する。
リアルタイムに流量計24で計測した流量を制御装置29に送信し、制御装置29にて流量計24で計測した流量Qnと直前に計測した流量Qn-1とを比較する。
流量計24の流量計測値Qnが直前に計測した流量Qn-1以下の場合は、フローチャートD15に移行して、プレッサー14の背圧を基準圧力PP0に設定するべくプレッサー14に圧力を付与するプレッサーポンプ16に指令を与える。
流量計24の流量計測値Qnが直前に計測した流量Qn-1より高い場合は、フローチャートD16に移行して、プレッサー14の背圧を増加させるべくプレッサー14に圧力を付与するプレッサーポンプ16に指令を与える。回転数が増加傾向になるまで本フローを繰り返す。
制御装置29により予め設定した基準圧力PP0に設定するようにプレッサーポンプ16に指令を与え、プレッサー14の圧力を調整する。その後は、各機器の運転を現状の状態で維持してフローチャートD1に移行する。
制御装置29により予め設定した圧力幅pだけ圧力を増加させるようにプレッサーポンプ16に指令を与え、プレッサー14の圧力を増加する。その後は、フローチャートD14に移行して、リアルタイムに流量を計測する。
また、スクリュー軸7の回転数の直前の計測値は、単一の計測値あるいは複数の計測値を平均化したものでもよい。
7 スクリュー軸
14 プレッサー
21 原液供給ポンプ
T スクリュー軸のトルク
W 含水率
D ケーキ厚
Q 供給流量
p プレッサーの背圧の圧力幅
Claims (1)
- 原液供給ポンプ(21)により供給流量を調整してスクリュープレス(1)に供給する汚泥の圧入圧力を一定に制御しつつスクリュープレス(1)のプレッサー(14)を制御する背圧制御方法において、
予めスクリュー軸(7)の基準トルク(T0)と、基準含水率(W0)と、基準ケーキ厚(D0)と、初期流量(Q0)と、プレッサー(14)の背圧の基準圧力(PP0)と、段階的に増減させるプレッサー(14)の背圧の圧力幅(p)とを設定し、
<a>
トルクの計測値(T)、含水率の計測値(W)、ケーキ厚の計測値(D)の少なくとも1つがそれぞれ基準トルク(T0)、基準含水率(W0)、基準ケーキ厚(D0)の範囲内の時は、スクリュープレス(1)の運転を現状の状態で継続して、<a>の制御方法を繰り返し、
トルクの計測値(T)が基準トルク(T0)の範囲外で、且つ含水率の計測値(W)が基準含水率(W0)より低い場合、プレッサー(14)に付与する圧力を圧力幅(p)だけ減少させた後、スクリュープレス(1)の運転を継続し、
トルクの計測値(T)が基準トルク(T0)の範囲外で、含水率の計測値(W)が基準含水率(W0)より高く、且つケーキ厚の計測値(D)が基準ケーキ厚(D0)より高い場合、プレッサー(14)に付与する圧力を圧力幅(p)だけ増加させた後、<b>の制御方法に移行し、
トルクの計測値(T)が基準トルク(T0)の範囲外で、含水率の計測値(W)が基準含水率(W0)より高く、且つケーキ厚の計測値(D)が基準ケーキ厚(D0)より低い場合、プレッサー(14)に付与する圧力を圧力幅だけ減少させた後、<c>の制御方法に移行し、
<b>
(b1)
流量(Qn)が直前に計測した流量(Qn-1)以上の場合、スクリュープレス(1)の運転を現状の状態で継続して、<a>の制御方法に移行し、
流量(Qn)が直前に計測した流量(Qn-1)より低い場合、プレッサー(14)に付与する圧力を圧力幅(p)の2倍だけ減少させた後、(b2)の制御方法に移行し、
(b2)
流量(Qn)が直前に計測した流量(Qn-1)以下の場合、プレッサー(14)の背圧を基準圧力(PP0)に調整した後、<a>の制御方法に移行し、
流量(Qn)が直前に計測した流量(Qn-1)より高い場合、プレッサー(14)に付与する圧力を圧力幅(p)だけ減少させた後、(b2)の制御方法を繰り返し、
<c>
(c1)
流量(Qn)が直前に計測した流量(Qn-1)以上の場合、スクリュープレス(1)の運転を現状の状態で継続して、<a>の制御方法に移行し、
流量(Qn)が直前に計測した流量(Qn-1)より低い場合、プレッサー(14)に付与する圧力を圧力幅(p)の2倍だけ増加させた後、(c2)の制御方法に移行し、
(c2)
流量(Qn)が直前に計測した流量(Qn-1)以下の場合、プレッサー(14)の背圧を基準圧力(PP0)に調整した後、<a>の制御方法に移行し、
流量(Qn)が直前に計測した流量(Qn-1)より高い場合、プレッサー(14)に付与する圧力を圧力幅(p)だけ増加させた後、(c2)の制御方法を繰り返す
ことを特徴とするスクリュープレスにおける背圧制御方法。
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