JP6011729B2 - クロマトグラフ用データ処理装置及びクロマトグラフ用データ処理方法 - Google Patents
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Description
本発明は、クロマトグラフで試料を分析することにより得られた時間、波長及び強度の関係を表す3次元データを処理するためのクロマトグラフ用データ処理装置及びクロマトグラフ用データ処理方法に関するものである。
液体クロマトグラフやガスクロマトグラフなどにおいては、例えばセル内の試料に測定光を照射し、試料からの透過光を検出器で検出することにより、時間と強度(吸光度など)との関係を表すクロマトグラムのデータを得ることができる。検出器としてPDA検出器(Photodiode Array Detector)を用いた場合には、例えば回折格子により分光した試料からの光を複数のフォトダイオードで波長ごとに検出することができ、これにより、時間、波長及び強度の関係を表す3次元データを得ることができる。
この種のクロマトグラフを用いて医薬品の不純物分析を行う際などには、試料に含まれる主成分に対する不純物の割合を分析する場合がある。このような場合、試料中における成分の濃度差が大きいときには、濃度が低い成分(不純物)を精度よく検出しようとすると濃度が高い成分(主成分)の信号が飽和してしまい、濃度が高い成分(主成分)を精度よく検出しようとすると濃度が低い成分(不純物)がノイズに埋もれてしまうという問題がある。
例えば、下記非特許文献1の「アセチルシステイン 純度試験(6) 類縁物質」(pp.311-312)では、測定波長220nmの紫外吸光光度計を用いた液体クロマトグラフで試験を行った場合、アセチルシステイン以外のピークの面積がそれぞれ0.3%以下、合計面積が0.6%以下となることが記載されている。
第十六改正日本薬局方,[online],2011年3月24日,厚生労働省,[平成24年9月25日検索],インターネット<URL: http://jpdb.nihs.go.jp/jp16/>
図8は、従来のクロマトグラムの表示又は印刷の態様について説明するための図である。試料の分析時に得られたクロマトグラムのデータを表示又は印刷する際、従来は、得られたデータをそのまま表示又は印刷していた。
そのため、主成分のピークP101が飽和した場合には、図8(a)に示すように、当該ピークP101におけるクロマトグラムが途中で切れてしまい、ピークP101を良好に確認することができないという問題があった。また、主成分のピークP101を飽和しないようにした場合には、図8(b)に示すように、不純物などの微小ピークP102が小さすぎて確認しづらくなる。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、ピークを良好に確認することができるクロマトグラフ用データ処理装置及びクロマトグラフ用データ処理方法を提供することを目的とする。
本発明に係るクロマトグラフ用データ処理装置は、クロマトグラフで試料を分析することにより得られた時間、波長及び強度の関係を表す3次元データを処理するためのクロマトグラフ用データ処理装置であって、目的波長でのクロマトグラムにおいて強度が所定の閾値を超えるピークを補正対象ピークとして検出する補正対象ピーク検出部と、前記目的波長とは異なる補正基準波長でのクロマトグラムにおける前記補正対象ピークに対応するピークの高さ及び面積の少なくとも一方を補正基準値として算出する補正基準値算出部と、前記補正対象ピークの保持時間とは異なる時間におけるスペクトルに基づいて、前記目的波長での強度と前記補正基準波長での強度との比を感度係数として算出する感度係数算出部と、前記補正基準値と前記感度係数とに基づいて、前記補正対象ピークを補正するピーク補正処理部と、前記ピーク補正処理部により前記補正対象ピークが補正された前記目的波長におけるクロマトグラムを表示又は印刷させる出力処理部とを備えたことを特徴とする。
このような構成によれば、目的波長でのクロマトグラムにおいて強度が所定の閾値を超えるピーク(補正対象ピーク)を補正基準値と感度係数とに基づいて補正し、補正後のクロマトグラムを表示又は印刷させることができる。これにより、補正対象ピークが飽和した場合であっても、当該ピークにおけるクロマトグラムが途中で切れないように補正した状態で表示又は印刷させることができる。
したがって、クロマトグラムを表示又は印刷させる際に、微小ピークが小さくなり過ぎるのを防止しつつ、補正対象ピークが途中で切れるのを防止することができるため、ピークを良好に確認することができる。その結果、補正されたピーク(補正対象ピーク)と補正されていないピーク(微小ピーク)とをクロマトグラムを見て比較することができるため、試料の分析を良好に行うことができる。
前記出力処理部は、前記ピーク補正処理部により補正された前記補正対象ピークを、クロマトグラムにおける他の部分とは異なる表示態様又は印刷態様で出力することが好ましい。
このような構成によれば、補正されたピーク(補正対象ピーク)をクロマトグラムにおける他の部分と明確に区別することができる。補正されたピークについては、補正されていないピークと比べて信頼度が低いため、クロマトグラムにおける他の部分と明確に区別することにより、補正されたピークであることを予め認識した上で良好に分析を行うことができる。
前記出力処理部は、前記ピーク補正処理部により補正された前記補正対象ピークの色又は線種を、クロマトグラムにおける他の部分とは異なる表示態様又は印刷態様で出力するものであってもよい。
本発明に係るクロマトグラフ用データ処理方法は、クロマトグラフで試料を分析することにより得られた時間、波長及び強度の関係を表す3次元データを処理するためのクロマトグラフ用データ処理方法であって、目的波長でのクロマトグラムにおいて強度が所定の閾値を超えるピークを補正対象ピークとして検出する補正対象ピーク検出ステップと、前記目的波長とは異なる補正基準波長でのクロマトグラムにおける前記補正対象ピークに対応するピークの高さ及び面積の少なくとも一方を補正基準値として算出する補正基準値算出ステップと、前記補正対象ピークの保持時間とは異なる時間におけるスペクトルに基づいて、前記目的波長での強度と前記補正基準波長での強度との比を感度係数として算出する感度係数算出ステップと、前記補正基準値と前記感度係数とに基づいて、前記補正対象ピークを補正するピーク補正処理ステップと、前記ピーク補正処理ステップで前記補正対象ピークが補正された前記目的波長におけるクロマトグラムを表示又は印刷させる出力処理ステップとを含むことを特徴とする。
前記出力処理ステップでは、前記ピーク補正処理ステップで補正された前記補正対象ピークの表示態様又は印刷態様を、クロマトグラムにおける他の部分とは異なる表示態様又は印刷態様で出力することが好ましい。
本発明によれば、クロマトグラムを表示又は印刷させる際に、微小ピークが小さくなり過ぎるのを防止しつつ、補正対象ピークが途中で切れるのを防止することができるため、ピークを良好に確認することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るデータ処理装置1の構成例を示すブロック図である。このデータ処理装置1は、クロマトグラフ2で試料を分析することにより得られたデータを処理するためのクロマトグラフ用データ処理装置であり、処理後のデータを表示部3に表示させたり、プリンタ4で印刷させたりすることができる。クロマトグラフ2は、液体クロマトグラフであってもよいし、ガスクロマトグラフであってもよい。
クロマトグラフ2には、例えばPDA検出器21が備えられている。試料の分析時には、例えばセル内の試料に測定光が照射され、試料からの透過光がPDA検出器21で検出される。PDA検出器21には、受光素子として複数のフォトダイオードが備えられており、例えば回折格子により分光した試料からの光を複数のフォトダイオードで波長ごとに検出することにより、時間、波長及び強度(例えば吸光度)の関係を表す3次元データをデータ処理装置1に入力することができる。ただし、クロマトグラフ2に備えられた検出器は、PDA検出器21に限らず、他の検出器であってもよい。
データ処理装置1は、例えばCPU(Central Processing Unit)を備えたコンピュータにより構成されている。本実施形態におけるデータ処理装置1は、CPUがプログラムを実行することにより、補正対象ピーク検出部11、補正基準値算出部12、感度係数算出部13、ピーク補正処理部14及び出力処理部15などとして機能するようになっている。
図2は、クロマトグラフ2で試料を分析することにより得られる3次元データについて説明するための図である。この例では、ある波長λ1でのクロマトグラムにおいて、時間T1に比較的強度が高いピークP1が現れている。このような場合、ピークP1が飽和し、表示部3に表示されるクロマトグラムや、プリンタ4で印刷されるクロマトグラムが、途中で切れてしまう場合がある。
そこで、本実施形態では、上記波長λ1を目的波長として、当該目的波長λ1とは異なる波長(補正基準波長λ2)でのクロマトグラムにおけるピーク1に対応するピークP11と、ピークP1の保持時間T1とは異なる時間TsにおけるスペクトルSPとに基づいて、補正対象ピークとしてのピークP1を補正し、ピークP1が補正されたクロマトグラムを表示又は印刷させることができるようになっている。
再び図1を参照して、補正対象ピーク検出部11は、クロマトグラフ2のPDA検出器21から入力される3次元データに基づいて、所定の閾値を超えるピークの有無を検出する。そして、目的波長λ1でのクロマトグラムにおいて強度が所定の閾値を超えるピークが存在すれば、そのピークが補正対象ピークP1として検出される。上記閾値は、ピークが飽和する強度よりも小さい値に予め設定することができる。
補正基準値算出部12は、目的波長λ1とは異なる波長(補正基準波長λ2)でのクロマトグラムにおける補正対象ピークP1に対応するピークP11について、そのピークP11の高さH1及び面積A1を補正基準値として算出する(図2参照)。補正基準波長λ2としては、例えばPDA検出器21により検出される強度と濃度の直線性が得られる波長が選択される。ここで、補正対象ピークP1に対応するピークP11とは、補正対象ピークP1と同じ保持時間(時間T1)で現れるピークであり、補正対象ピークP1と同一の成分についてのピークである。
感度係数算出部13は、補正対象ピークP1の保持時間T1とは異なる時間TsにおけるスペクトルSPに基づいて、補正対象ピークP1を補正するために用いられる感度係数Rを算出する。上記時間Tsとしては、図2に例示されるように、補正対象ピークP1の裾野に対応する時間が選択される。上記感度係数Rは、補正対象ピークP1の裾野で切り出したスペクトルSPにおいて、目的波長λ1での強度I1と補正基準波長λ2での強度I2との比として算出される(図2参照)。
ピーク補正処理部14は、補正基準値算出部12により算出された補正基準値(ピークP11の高さH1及び面積A1)と、感度係数算出部13により算出された感度係数Rとに基づいて、補正対象ピークP1に相当するピーク高さH2及びピーク面積A2を算出する。そして、これらのピーク高さH2及びピーク面積A2が、補正対象ピークP1のピーク高さ及びピーク面積として置き換えられることにより、補正対象ピークP1が補正される。
出力処理部15は、表示部3又はプリンタ4にデータを出力することにより、目的波長λ1におけるクロマトグラムを表示又は印刷させる。このとき、出力処理部15は、補正対象ピーク検出部11により検出された補正対象ピークP1がピーク補正処理部14により補正されたクロマトグラムを、表示部3に表示させたり、プリンタ4で印刷させたりすることができる。また、出力処理部15は、クロマトグラムの表示態様又は印刷態様を変更することもできる。
図3〜図5は、補正対象ピークP1を補正する際の態様について具体的に説明するための図であり、図3は補正対象ピークP1の保持時間T1におけるスペクトル、図4は補正基準波長λ2でのクロマトグラム、図5は補正対象ピークP1の保持時間T1とは異なる時間TsにおけるスペクトルSPをそれぞれ示している。
まず、補正基準波長λ2を求める際には、図3に示すような補正対象ピークP1の保持時間T1におけるスペクトルを用いる。具体的には、当該スペクトルにおいて、所定の補正基準強度となる波長λ2が補正基準波長として求められる。なお、上記補正基準強度は、補正対象ピークP1を検出する際の閾値よりも小さい強度として予め定められた値である。
その後、図4に示すような補正基準波長λ2でのクロマトグラムを用いて補正基準値が算出される。すなわち、当該クロマトグラムにおける補正対象ピークP1に対応するピークP11の高さH1及び面積A1が補正基準値として算出される。感度係数Rの算出に用いられるスペクトルSPを抽出する際の基準となる時間Ts(補正対象ピークP1の保持時間T1とは異なる時間)は、当該クロマトグラムにおいて所定のスペクトル抽出強度となる時間として求めることができる。
上記のようにして求めた時間Tsに基づいて、図5に示すような当該時刻TsにおけるスペクトルSPが抽出され、このスペクトルSPを用いて感度係数Rが算出される。具体的には、当該スペクトルSPにおける目的波長λ1での強度I1と、補正基準波長λ2での強度I2とに基づいて、下記式(1)により感度係数Rを算出することができる。
感度係数R=強度I1/強度I2 ・・・(1)
感度係数R=強度I1/強度I2 ・・・(1)
本来、スペクトルは成分固有の形状であり、その濃度の大小によって形状が変化するものではない。このスペクトル形状の相似性により、クロマトグラムにおいても、1つのスペクトルピークに属する各波長のクロマトグラムピークの高さや面積は、互いに一定の関係を有している。
そこで、下記式(2)及び式(3)のように、補正基準波長λ2でのクロマトグラムを用いて算出された補正基準値(ピークP11の高さH1及び面積A1)に、上記のようにして求めた感度係数Rを乗算することにより、補正対象ピークP1のピーク高さH2及びピーク面積A2を補正値として算出することができる。
ピーク高さH2=ピーク高さH1×感度係数R ・・・(2)
ピーク面積A2=ピーク面積A1×感度係数R ・・・(3)
ピーク高さH2=ピーク高さH1×感度係数R ・・・(2)
ピーク面積A2=ピーク面積A1×感度係数R ・・・(3)
図6は、補正対象ピークP1が補正されたクロマトグラムの表示態様又は印刷態様の一例を示す図である。このクロマトグラムでは、分析対象となる主成分のピーク(補正対象ピークP1)と、不純物成分などのピーク(微小ピークP2)とが現れている。
図6に示すクロマトグラムでは、補正対象ピークP1(ピークの開始時間T11から終了時間T12まで)が補正されているため、図8(a)のように主成分のピークP101が飽和して途中で切れたり、図8(b)のように微小ピークP102が小さすぎて確認しづらくなったりすることがない。
このように、本実施形態では、目的波長λ1でのクロマトグラムにおいて強度が所定の閾値を超えるピーク(補正対象ピークP1)を補正基準値(ピークP11の高さH1及び面積A1)と感度係数Rとに基づいて補正し、補正後のクロマトグラムを表示又は印刷させることができる。これにより、補正対象ピークP1が飽和した場合であっても、当該ピークP1におけるクロマトグラムが途中で切れないように補正した状態で表示又は印刷させることができる。
したがって、クロマトグラムを表示又は印刷させる際に、微小ピークP2が小さくなり過ぎるのを防止しつつ、補正対象ピークP1が途中で切れるのを防止することができるため、ピークP1,P2を良好に確認することができる。その結果、補正されたピーク(補正対象ピークP1)と補正されていないピーク(微小ピークP2)とをクロマトグラムを見て比較することができるため、試料の分析を良好に行うことができる。
本実施形態では、図6に示すように、補正された補正対象ピークP1が、クロマトグラムにおける他の部分のような実線とは異なり、破線で表示又は印刷されるようになっている。ただし、補正された補正対象ピークP1が、クロマトグラムにおける他の部分とは異なる表示態様又は印刷態様で出力されるような構成であれば、破線に限らず、例えば他の線種(線の太さなども含む。)で表示又は印刷されてもよいし、異なる色で表示又は印刷されてもよい。
これにより、補正されたピーク(補正対象ピークP1)をクロマトグラムにおける他の部分と明確に区別することができる。補正されたピークについては、補正されていないピークと比べて信頼度が低いため、クロマトグラムにおける他の部分と明確に区別することにより、補正されたピークであることを予め認識した上で良好に分析を行うことができる。
図7は、補正対象ピークP1が補正されたクロマトグラムを表示又は印刷させる際のデータ処理装置1による処理の一例を示すフローチャートである。データ処理装置1は、クロマトグラフ2のPDA検出器21から3次元データを取得した後(ステップS101)、その3次元データの目的波長λ1に所定の閾値を超えるピークがあるか否かを判定する(ステップS102)。
所定の閾値を超えるピークを検出しなかった場合には(ステップS102でNo)、取得した3次元データをそのまま用いて、目的波長λ1におけるクロマトグラムが表示又は印刷される(ステップS107)。閾値を超えるような強度の高いピークが存在しない場合には、そのままクロマトグラムを表示又は印刷させても、ピークが飽和してクロマトグラムが途中で切れてしまうことがない。
一方、所定の閾値を超えるピークを検出した場合には(ステップS102でYes)、そのピークが補正対象ピークP1として検出される(ステップS103:補正対象ピーク検出ステップ)。そして、目的波長λ1とは異なる補正基準波長λ2でのクロマトグラムにおける補正対象ピークP1に対応するピークP11の高さH1及び面積A1が、補正基準値として算出される(ステップS104:補正基準値算出ステップ)。
その後、補正対象ピークP1の保持時間T1とは異なる時間TsにおけるスペクトルSPに基づいて、目的波長λ1での強度I1と補正基準波長λ2での強度I2との比が、感度係数Rとして算出される(ステップS105:感度係数算出ステップ)。このようにして算出された補正基準値(ピークP11の高さH1及び面積A1)と感度係数Rとに基づいて、補正対象ピークP1が補正され(ステップS106:ピーク補正処理ステップ)、補正対象ピークP1が補正されたクロマトグラムが表示又は印刷される(ステップ107:出力処理ステップ)。
以上の実施形態では、補正基準値として、目的波長λ1とは異なる補正基準波長λ2でのクロマトグラムにおける補正対象ピークP1に対応するピークP11について、その高さH1及び面積A1の両方を算出する場合について説明した。しかし、このような構成に限らず、ピークP11の高さH1又は面積A1のいずれか一方のみを補正基準値として算出し、その補正基準値と感度係数Rとに基づいて、補正対象ピークP1を補正するような構成であってもよい。
また、以上の実施形態では、クロマトグラムを表示部3に表示させたり、プリンタ4で印刷させたりすることができるような構成について説明したが、出力処理部15は、表示部3又はプリンタ4のいずれか一方にのみデータを出力可能な構成であってもよい。
1 データ処理装置
2 クロマトグラフ
3 表示部
4 プリンタ
11 補正対象ピーク検出部
12 補正基準値算出部
13 感度係数算出部
14 ピーク補正処理部
15 出力処理部
21 PDA検出器
P1 ピーク(補正対象ピーク)
P11 ピーク
SP スペクトル
H1 高さ
A1 面積
I1 強度
I2 強度
2 クロマトグラフ
3 表示部
4 プリンタ
11 補正対象ピーク検出部
12 補正基準値算出部
13 感度係数算出部
14 ピーク補正処理部
15 出力処理部
21 PDA検出器
P1 ピーク(補正対象ピーク)
P11 ピーク
SP スペクトル
H1 高さ
A1 面積
I1 強度
I2 強度
Claims (4)
- クロマトグラフで試料を分析することにより得られた時間、波長及び強度の関係を表す3次元データを処理するためのクロマトグラフ用データ処理装置であって、
目的波長でのクロマトグラムにおいて強度が所定の閾値を超えるピークを補正対象ピークとして検出する補正対象ピーク検出部と、
前記目的波長とは異なる補正基準波長でのクロマトグラムにおける前記補正対象ピークに対応するピークの高さ及び面積の少なくとも一方を補正基準値として算出する補正基準値算出部と、
前記補正対象ピークの保持時間とは異なる時間におけるスペクトルに基づいて、前記目的波長での強度と前記補正基準波長での強度との比を感度係数として算出する感度係数算出部と、
前記補正基準値と前記感度係数とに基づいて、前記補正対象ピークを補正するピーク補正処理部と、
前記ピーク補正処理部により前記補正対象ピークが補正された前記目的波長におけるクロマトグラムを表示又は印刷させる出力処理部とを備えたことを特徴とするクロマトグラフ用データ処理装置。 - 前記出力処理部は、前記ピーク補正処理部により補正された前記補正対象ピークを、クロマトグラムにおける他の部分とは異なる表示態様又は印刷態様で出力することを特徴とする請求項1に記載のクロマトグラフ用データ処理装置。
- クロマトグラフで試料を分析することにより得られた時間、波長及び強度の関係を表す3次元データを処理するためのクロマトグラフ用データ処理方法であって、
目的波長でのクロマトグラムにおいて強度が所定の閾値を超えるピークを補正対象ピークとして検出する補正対象ピーク検出ステップと、
前記目的波長とは異なる補正基準波長でのクロマトグラムにおける前記補正対象ピークに対応するピークの高さ及び面積の少なくとも一方を補正基準値として算出する補正基準値算出ステップと、
前記補正対象ピークの保持時間とは異なる時間におけるスペクトルに基づいて、前記目的波長での強度と前記補正基準波長での強度との比を感度係数として算出する感度係数算出ステップと、
前記補正基準値と前記感度係数とに基づいて、前記補正対象ピークを補正するピーク補正処理ステップと、
前記ピーク補正処理ステップで前記補正対象ピークが補正された前記目的波長におけるクロマトグラムを表示又は印刷させる出力処理ステップとを含むことを特徴とするクロマトグラフ用データ処理方法。 - 前記出力処理ステップでは、前記ピーク補正処理ステップで補正された前記補正対象ピークを、クロマトグラムにおける他の部分とは異なる表示態様又は印刷態様で出力することを特徴とする請求項3に記載のクロマトグラフ用データ処理方法。
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