JP6011623B2 - エレベータの制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、エレベータの制御装置に関するものである。
従来におけるエレベータの制御装置においては、乗場と乗りかご内にそれぞれアンテナを取り付け、タグを携帯した利用者が乗場の検知エリアに入ったときにかご呼びを、乗りかごの検知エリアに入ったときに行先階登録をそれぞれ自動で行うものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、利用者が所持しID情報を常時無線送信するタグと、各サービス階床に設置され、ID情報を受信する複数の受信手段と、ID情報内の特定コードから利用者の行先階情報を認識する行先情報認識手段と、行先階情報に応答して事前に行先呼びを登録する事前呼び登録手段と、行先呼びに応答する号機を決定する呼び割当手段とを備えたものも従来において知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、利用者が所持するカードに行先階数を入力する手段と行先階数の表示部とを設け、カードと電磁的な通信により利用者固有の識別番号を制御装置へと送信し、カードから送信された情報に基づいて行先階を登録するものも従来において知られている(例えば、特許文献1参照)。
日本特開2005−255320号公報 日本特開2003−341945号公報 国際公開WO01/002279号
特許文献1や特許文献2に示された従来におけるエレベータの制御装置においては、利用者がボタン操作を行うことなく、行先階が自動的に決定される。しかしながら、この際に自動的に決定される行先階は予め定められた1つの階床であって、他の階床を行先階としたい場合には、乗場や乗りかご内に設置された操作盤のボタンを操作しなくてはならず煩雑であるという課題がある。
また、特許文献3に示された従来におけるエレベータの制御装置では、利用者が所持するカードから遠隔で所望の行先階を登録することができるが、カードに設けられたボタンを常に操作することが必要であって煩雑であるという課題がある。
この発明は、このような課題を解決するためになされたもので、利用者は、ボタン操作を伴うことなく、複数の行先階の選択肢のうちから所望する行先階を選択することができるエレベータの制御装置を得るものである。
この発明に係るエレベータの制御装置においては、エレベータの乗場へと進入する利用者が通過する位置に設けられ、前記利用者が所持する情報記録媒体に記録されている識別情報を無線通信により読み取る複数の読取部と、前記識別情報と1以上の前記読取部との組み合わせ毎に、行先階を関連付けて記憶する記憶部と、前記読取部により読み取られた識別情報と当該識別情報を読み取った1以上の前記読取部との組み合わせに対して関連付けられた行先階を前記記憶部から取得し、当該識別情報の利用者の行先階を決定する行先階決定部と、を備えた構成とする。
この発明に係るエレベータの制御装置においては、利用者は、ボタン操作を伴うことなく、複数の行先階の選択肢のうちから所望する行先階を選択することができるという効果を奏する。
この発明の実施の形態1に係るエレベータの制御装置の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1に係るエレベータの制御装置が適用されるエレベータの乗場の平面図である。 この発明の実施の形態1に係る行先階決定テーブルの内容の一例を示す図である。 この発明の実施の形態1に係るICタグを示す図である。 この発明の実施の形態1に係るエレベータの制御装置の動作を示すフロー図である。 この発明の実施の形態1に係るエレベータの制御装置のICタグ、割当号機決定部、記憶部(行先階決定テーブル)及び行先階学習部の関係を説明する図である。 この発明の実施の形態1に係るエレベータの制御装置の行先階決定テーブルの更新処理を示すフロー図である。 この発明の実施の形態2に係るエレベータの制御装置が適用されるエレベータの乗場の平面図である。 この発明の実施の形態2に係る行先階決定テーブルの内容の一例を示す図である。
この発明を添付の図面に従い説明する。各図を通じて同符号は同一部分又は相当部分を示しており、その重複説明は適宜に簡略化又は省略する。
実施の形態1.
図1から図7は、この発明の実施の形態1に係るもので、図1はエレベータの制御装置の構成を示すブロック図、図2はエレベータの制御装置が適用されるエレベータの乗場の平面図、図3は行先階決定テーブルの内容の一例を示す図、図4はICタグを示す図、図5はエレベータの制御装置の動作を示すフロー図、図6はエレベータの制御装置のICタグ、割当号機決定部、記憶部(行先階決定テーブル)及び行先階学習部の関係を説明する図、図7はエレベータの制御装置の行先階決定テーブルの更新処理を示すフロー図である。
図1において、1は、エレベータの乗りかごである。ここで、設置されるエレベータの号機の数は2以上であり、各号機に1台ずつの乗りかご1が設置されることから、乗りかご1の数は2以上である。乗りかご1が停止する階床のそれぞれには、エレベータの利用者が乗りかご1に乗り降りするための乗場2が設けられている。
エレベータの利用者は、ICタグ3を所持している。ICタグ3は、いわゆるアクティブ型のRFID(Radio Frequency IDentification)タグである。したがって、ICタグ3には、このICタグ3から無線信号を発信するための電力を供給する電池が内蔵されている。
このICタグ3には、複数の利用者の各々を一意に識別可能な識別情報が予め記録されている。乗場2には、ICタグ受信装置4が設置されている。このICタグ受信装置4は、ICタグ3に記録された識別情報を無線通信により読み取るためのものである。すなわち、ICタグ3から発信される無線信号には、このICタグ3自身に記録された識別情報が含まれている。そして、ICタグ受信装置4は、このICタグ3から発信された無線信号を受信して、ICタグ3に記録されている識別情報を取得する。
1つの乗場2に設置されるICタグ受信装置4の数は2以上である。1つの乗場2におけるICタグ受信装置4の設置位置及びICタグ受信装置4とICタグ3との通信可能範囲(タグ検出範囲)との関係について、図2を参照しながら説明する。ここでは、エレベータが設置された建物のエントランス階の乗場2を例として示す。また、乗場2にはA号機からH号機までの8の号機の乗りかご1の出入口が設けられているとする。
図2の図面に向かった下方が建物のエントランスである。ICタグ受信装置4は、エントランスから乗場2へと通じる箇所における乗場2へと進入する利用者が通過する位置に配設されている。ここでは、ICタグ受信装置4は、例えば、第1のICタグ受信装置41、第2のICタグ受信装置42及び第3のICタグ受信装置43の3つが設置されている。
それぞれのICタグ受信装置4によるICタグ3の検出範囲は、乗場2へと進入してくる利用者が所持するICタグ3の識別情報を読み取ることができるように設定される。また、この際、各ICタグ受信装置4のタグ検出範囲(受信エリアという)は、互いに隣接し、かつ、なるべく互いに重なり合うことがないように設定される。
具体的に図2の例で説明すると、第1のICタグ受信装置41によるICタグ3の検出範囲は、第1の受信エリア51である。第2のICタグ受信装置42によるICタグ3の検出範囲は、第2の受信エリア52である。第3のICタグ受信装置43によるICタグ3の検出範囲は、第3の受信エリア53である。そして、第1の受信エリア51、第2の受信エリア52及び第3の受信エリア53がこの順で隣接して設定されている。
なお、各ICタグ受信装置4によるタグ検出範囲は、厳密に言えば、ICタグ受信装置4を中心とした略球形状を呈する三次元空間的な領域となる。ただし、ここでは、説明上の便宜のため、各ICタグ受信装置4によるタグ検出範囲(受信エリア)を、図中の矢印でもって示されるある一定の幅をもった領域として簡易的に表現している。
各ICタグ受信装置4の受信エリア内に利用者が携行するICタグ3が入ると、ICタグ3はICタグ3自身に記録されている識別情報を無線通信によりICタグ受信装置4へと送信する。ICタグ受信装置4はICタグ3から送信された識別情報を受け取る。したがって、利用者2がICタグ3を所持した状態でICタグ受信装置4の受信エリア内に入るだけで、ICタグ受信装置4によるICタグ3の識別情報の取得が行われる。
具体的に図2の例で説明すると、ICタグ3が第1の受信エリア51内に入ると、第1のICタグ受信装置41により当該ICタグ3の識別情報が読み取られる。また、ICタグ3が第2の受信エリア52内に入ると、第2のICタグ受信装置42により当該ICタグ3の識別情報が読み取られる。同様に、ICタグ3が第3の受信エリア53内に入ると、第3のICタグ受信装置43により当該ICタグ3の識別情報が読み取られる。
なお、ICタグ3は、利用者が所持し、識別情報が記録され、無線通信により識別情報が読み取られる情報記録媒体の一例である。ここで挙げたICタグ3は、このような情報記録媒体として、通信可能距離の観点から、前述したようにアクティブ型のRFIDタグを用いている。なお、ICタグ3として、アクティブ型RFIDタグのうち、特に待受通信方式(タグがタグ検出範囲内に入った必要時のみタグから無線信号が発信される方式)を採用したものを用いることでICタグ3に内蔵された電池の消費を抑えることができる。
ICタグ受信装置4により読み取られたICタグ3の識別情報は、ICタグ情報認証装置6へと送られる。なお、ICタグ受信装置4からICタグ情報認証装置6への識別情報の送信は、ICタグ受信装置4によりICタグ3が検出されれば即座に行われるようにしてもよいし、ICタグ受信装置4が所定の一定時間以上連続してICタグ3を検出した場合に行われるようにしてもよい。
ICタグ情報認証装置6は、ICタグ受信装置4から送られてきた識別情報に基づいて、当該識別情報の利用者がエレベータを利用する権限を有する者であるか否かの認証を行う。ICタグ情報認証装置6には、エレベータの利用が許可された識別情報が予め記憶されている。ICタグ情報認証装置6は、ICタグ受信装置4により読み取られた識別情報を、エレベータの利用が許可された識別情報のリストと照合することにより、認証を実施する。
照合の結果、ICタグ受信装置4により読み取られた識別情報が、エレベータの利用を許可されたものであった場合には、認証成功となる。認証に成功すると、当該認証に成功した識別情報と当該識別情報が読み取られたICタグ受信装置4に関する情報が、ICタグ情報認証装置6から群管理制御装置7へと送られる。
前述したように、エレベータは複数の号機を有している。これらの複数の号機は一群としてその運行が管理される。この複数の号機を一群として取り扱う運行管理を司るのが群管理制御装置7である。この群管理制御装置7は、通信部71、受信情報解析部72、行先階決定部73、記憶部74、割当号機決定部75及び行先階学習部76を備えている。
通信部71は、群管理制御装置7とICタグ情報認証装置6との間の通信処理を制御するものである。受信情報解析部72は、通信部71を介して受信したICタグ情報認証装置6からの情報を解析して、認証に成功した識別情報と当該識別情報を読み取ったICタグ受信装置4に関する情報を取得する。
行先階決定部73は、受信情報解析部72により取得された識別情報及び当該識別情報を読み取ったICタグ受信装置4に関する情報に基づいて、記憶部74に記憶された情報を参照し、当該識別情報の利用者の行先階を決定する。記憶部74には、識別情報のそれぞれに対応して自動的に登録する行先階を決定するための行先階決定テーブルが記憶されている。この行先階決定テーブルにおいては、1つの識別情報に対して、複数あるICタグ受信装置4毎に異なる行先階を対応させることができるようになっている。
この、記憶部74における行先階決定テーブルの内容について、図3を参照しながら具体的な例を挙げて説明する。記憶部74に記憶される行先階決定テーブルは、識別情報、ICタグ受信装置及び行先階の対応関係が2次元の行列形式で配列されたものである。ここでは、テーブルの「行」に、利用者の識別情報が配置され、テーブルの「列」には、識別情報を受信したICタグ受信装置4が配置されている。このような行列形式で記憶された記憶部74の行先階決定テーブルにおいて、識別情報及びICタグ受信装置4の両方を指定することで、行先階を一意に定めることができる。
具体的に図3の例で言えば、識別情報が利用者Aのものであり、当該識別情報を読み取ったICタグ受信装置4が第1のICタグ受信装置41である場合には、行先階は「5F」に定まる。同じく識別情報が利用者Aのものである場合では、識別情報を読み取ったICタグ受信装置4が第2のICタグ受信装置42である場合には行先階は「8F」、第3のICタグ受信装置43である場合には行先階は「10F」とそれぞれ定まる。
同様にして、利用者Bの識別情報が、第1のICタグ受信装置41により読み取られた場合には行先階は「6F」、第2のICタグ受信装置42により読み取られた場合には行先階は「9F」、第3のICタグ受信装置43により読み取られた場合には行先階は「11F」である。利用者Cの識別情報が、第1のICタグ受信装置41により読み取られた場合には行先階は「7F」、第2のICタグ受信装置42により読み取られた場合には行先階は「10F」、第3のICタグ受信装置43により読み取られた場合には行先階は「12F」である。
このように、記憶部74は、識別情報とICタグ受信装置4との組み合わせのそれぞれに対して行先階を関連付けたものを行先階決定テーブルとして記憶している。行先階決定部73は、記憶部74に記憶された行先階決定テーブルの内容を参照して、識別情報と当該識別情報を読み取ったICタグ受信装置4とから、行先階を決定する。
群管理制御装置7は、行先階決定部73により決定された行先階への呼びを登録する。そして、群管理制御装置7が備える割当号機決定部75は、当該行先階への呼びに対して割り当てる号機を決定する。この呼びに対して割り当てる号機は、群管理制御装置7が一群として管理する複数の号機のうちから決定される。
このようにして、乗場2へと進入する利用者が所持するICタグ3の識別情報をICタグ受信装置4により読み取ることによって、利用者がボタン操作等を行わなくとも自動的に利用者毎に設定された行先階への呼びを登録することができる。また、この際、利用者が所持するICタグ3の識別情報をどのICタグ受信装置4が読み取ったかによって、自動的に登録される行先階を変えることが可能である。すなわち、ICタグ3を所持する利用者は、乗場2への進入時にどのICタグ受信装置4の受信エリア内を通過するかによって、自動的に呼び登録される行先階を選択することができる。したがって、ICタグ受信装置4の数を増やせば、その分だけ利用者が行先階とする階床の選択肢の数を増やすことができる。
ここで、利用者によって所望する行先階が異なれば、割り当てられる号機も利用者によって異なることになる。このため、割当号機決定部75により決定された割当号機に関する情報は利用者毎に知らせることが必要である。また、ICタグ3の識別情報を読み取ったICタグ受信装置4がどれであるかによって自動的に呼び登録される行先階が異なってくるため、ICタグ3を所持する利用者に、複数あるICタグ受信装置4のうちのどのICタグ受信装置4によりICタグ3の識別情報が読み取られたのかという情報や、結果的に呼びが登録された行先階はどの階床であるのかという情報を知らせることができるようになっていることが好ましいと言える。
そこで、利用者が所持するICタグ3には、図4に示すような各種の情報表示部である検出装置番号表示部31、登録行先階表示部32及び割当号機表示部33が備えられている。検出装置番号表示部31は、当該ICタグ3の識別情報を読み取ったICタグ受信装置4の番号を表示する。これは、例えば、ICタグ受信装置4がICタグ3の識別情報を読み取った際に、当該ICタグ3の識別情報を読み取ったICタグ受信装置4の番号についての情報を含む信号を当該ICタグ3へと無線信号により送信することで実現できる。
登録行先階表示部32は、当該ICタグ3の識別情報がICタグ受信装置4により読み取られた結果として登録された呼びの行先階を表示する。また、割当号機表示部33は、登録行先階表示部32に表示された行先階に対して割り当てられた号機を表示する。
前述したように、群管理制御装置7の行先階決定部73は、ICタグ受信装置4によりICタグ3の識別情報が読み取られると、記憶部74に記憶された情報を参照して、当該識別情報についての行先階を決定する。そして、割当号機決定部75が、この行先階に割り当てる号機を決定する。
こうして行先階決定部73により決定された行先階に関する情報と割当号機決定部75により決定された割当号機に関する情報は、通信部71からICタグ受信装置4を経て、ICタグ3へと無線信号により送信される。こうして送信された行先階と割当号機に関する情報を受信したICタグ3は、受信した情報を登録行先階表示部32及び割当号機表示部33のそれぞれに表示する。
また、ICタグ3には、キャンセルボタン34が備えられている。利用者がキャンセルボタン34を操作すると、ICタグ3からキャンセル要求信号が送信される。このキャンセル要求信号はICタグ受信装置4により受信され、群管理制御装置7へと送られる。そして、キャンセル要求を受けた群管理制御装置7は、キャンセル要求が指令する行先階への呼び登録をキャンセルする。したがって、利用者は、意図するものと異なる行先階が登録行先階表示部32に表示された場合には、キャンセルボタン34を操作することで、この意図しない行先階への呼び登録をキャンセルすることができる。
行先階への呼び登録のキャンセルを可能とする別の方法としては、乗場2のほぼ全域をタグ検出範囲とするICタグ受信装置を設ける方法もある。この方法では、利用者の行先階を登録して号機を割り当てた後、割当号機に当該利用者が乗り込む前に、乗場2全域をカバーするICタグ受信装置が当該利用者のICタグ3を検出しなくなった場合に、登録されている行先階呼びをキャンセルするようにする。
なお、ある利用者、例えば利用者A、が所持するICタグ3の登録行先階表示部32及び割当号機表示部33に行先階及び割当号機がそれぞれ表示された後、他の利用者のICタグ3の識別情報がICタグ受信装置4に読み取られる等によって呼びの登録状態が変化し、結果として利用者Aの行先階に割り当てられる号機が変更された場合には、利用者Aが所持するICタグ3の割当号機表示部33の表示内容もこれに合わせて変更される。この際、ICタグ3の各表示部の表示内容が更新されたことを利用者に知らせるため、表示内容の更新時に報知音を鳴らすようにしてもよい。
また、利用者が乗りかご1内に乗車したことを検知すると、当該利用者が所持するICタグ3の各表示部の表示を消すようにしてもよい。
群管理制御装置7には、行先階学習部76が備えられている。行先階学習部76は、利用者毎の過去の利用履歴に基づいて、利用者毎の行動パターンの特徴や傾向を学習する。そして、学習した結果によって、記憶部74に記憶されている行先階決定テーブルの内容を更新する。
利用者の行動パターンを構成する要素としては、具体的に例えば、ある階床を行先階として選択した頻度がある。あるいは、一度ある階床を行先階として選択した後、その行先階をキャンセルした頻度や、ある階床を行先階として選択した後に行先階を別の階床に変更した頻度も、行動パターンを構成する要素となり得る。
ところで、このような利用者による行先階の選択や行先階のキャンセル又は変更は、利用者が受信エリアを通過した移動軌跡と関連する。この意味で、利用者による行先階の選択や行先階のキャンセル又は変更のパターンを以後「動線」と呼ぶことがある。この「動線」の語を用いると、行先階学習部76は、利用者毎の過去の動線に基づいて、記憶部74に記憶されている行先階決定テーブルの内容を更新するものであるといえる。
なお、さらに、利用者の行動パターンを時間帯や曜日と結び付けて分析、学習することもできる。この場合、記憶部74に記憶される行先階決定テーブルは、時間帯毎、曜日毎に存在することになる。そして、行先階を決定する際には、その時点が属する時間帯や、その時点の曜日に応じて、行先階の決定に用いられる行先階決定テーブルを変更する。
図5のフロー図は、この実施の形態におけるエレベータの制御装置の動作を示すものである。
まず、ステップS1において、ICタグ受信装置4(第1のICタグ受信装置41、第2のICタグ受信装置42及び第3のICタグ受信装置43)のいずれかが利用者が所持するICタグ3を検出すると、ステップS2へと進む。
このステップS2においては、ICタグ情報認証装置6によりステップS1で検出されたICタグ3の識別情報の認証を行う。そして、この認証の結果、ICタグ3の識別情報がエレベータを利用することが許可されていないものである場合には、一連の動作フローは終了する。一方、認証の結果、ICタグ3の識別情報がエレベータを利用することが許可されているものである場合にはステップS3へと進む。
ステップS3においては、行先階決定部73は、記憶部74に記憶されている識別情報、ICタグ受信装置4及び行先階の対応関係に基づいて、ステップS1で検出されたICタグ3の持ち主である利用者の行先階を決定する。そして、続くステップS4において、割当号機決定部75は、ステップS3で決定された行先階に対して割り当てる号機(割当号機)を決定する。また、割当号機が決定された段階で、行先階学習部76は、ここまでの利用者の行動パターン(動線)を学習する。
続くステップS5において、利用者が所持するICタグ3の割当号機表示部33にステップS4で決定された割当号機を表示する。そして、ステップS6へと進み、登録されている行先階に対するキャンセル要求を検出したか否かを確認する。そして、キャンセル要求を検出した場合には、ステップS7へと進む。このステップS7においては、まず、キャンセル要求に従って行先階及びこの行先階への号機の割り当てをキャンセルする。その上で、行先階学習部76は、このキャンセルを含む利用者の行動パターンを学習する。そして、一連の動作フローを終了する。
ステップS6においてキャンセル要求を検出しなかった場合には、ステップS8へと進む。このステップS8においては、ステップS1で検出したICタグ受信装置4とは別のICタグ受信装置4により、利用者のICタグ3を再度検出したか否かを確認する。利用者のICタグ3を再度検出しない場合は、一連の動作フローを終了する。
一方、利用者のICタグ3を再度検出した場合には、ステップS9へと進む。このステップS9においては、まず、先のステップS3で決定した行先階への呼び登録をキャンセルし、当該行先階への号機の割り当てをキャンセルする。そして、行先階決定部73は、利用者毎に登録する行先階を、記憶部74の行先階決定テーブルを参照して再度決定する。
ステップS9の後はステップS10へと進む。このステップS10においては、割当号機決定部75は、ステップS9で決定した行先階へと割り当てる号機を決定する。また、併せて、行先階学習部76は、ここまでの利用者の行動パターン(動線)を学習する。
ステップS10の後はステップS11へと進み、利用者が所持するICタグ3の割当号機表示部33にステップS10で決定された割当号機を表示し、一連の動作フローを終了する。
以上で説明した利用者が所持するICタグ3を中心とした、記憶部74の行先階決定テーブル、行先階学習部76、並びに、行先階決定部73及び割当号機決定部75の関係をまとめたものが図6である。利用者の所持するICタグ3が複数のICタグ受信装置4のいずれかの受信エリア内に入ると、ICタグ受信装置4により当該ICタグ3の識別情報が読み取られる。読み取られた識別情報はICタグ情報認証装置6での認証を経て、群管理制御装置7へと送られる。
群管理制御装置7においては、行先階決定部73が、記憶部74の行先階決定テーブルを参照することで、識別情報(及び読み取ったICタグ受信装置4の情報)に基づいて、呼び登録する行先階が決定する。
割当号機決定部75は、行先階決定部73により決定された行先階へと割り当てる号機を決定する。そして、割当号機決定部75により決定された割当号機の情報はICタグ3へと送られ、ICタグ3の割当号機表示部33に表示される。
また、ICタグ3を利用して行先階が登録された際の動線情報は、行先階学習部76で用いられる。ここで、動線情報は、前述したように、利用者によるICタグ3を用いた行先階の選択や行先階のキャンセル又は変更に関する行動パターンの情報である。行先階学習部76は、ICタグ3を利用して行先階が登録された際の動線情報や利用頻度を基づく学習を実施する。そして、この学習の結果を記憶部74の行先階決定テーブルの内容に反映する。
この行先階学習部76における学習結果を行先階決定テーブルへと反映する処理について、図7を参照しながら説明する。
まず、ステップS21において、行先階学習部76の学習結果において、現時点の行先階決定テーブルを参照することにより初めに決定された行先階に対して、行先階の変更又はキャンセルが行われたか否かを確認する。決定された行先階に対して行先階の変更又はキャンセルがない場合には、行先階決定テーブルの内容は更新されずに処理は終了する。
一方、決定された行先階に対して行先階の変更又はキャンセルがあった場合には、ステップS22へと進む。このステップS22においては、行先階の変更又はキャンセルが、予め定められた規定回数以上、連続して発生したか否かを確認する。行先階の変更又はキャンセルが、予め定められた規定回数以上、連続して発生していた場合には、行先階決定テーブルの内容を更新して処理を終了する。
一方、行先階の変更又はキャンセルが、予め定められた規定回数以上、連続して発生していなかった場合には、ステップS23へと進む。このステップS23においては、現時点の行先階決定テーブルを参照することにより初めに決定された行先階への利用回数と、当該行先階に対して行先階の変更又はキャンセルが行われた回数とを比較する。
そして、現時点の行先階決定テーブルを参照することにより決定された行先階への利用回数よりも当該行先階に対して行先階の変更又はキャンセルが行われた回数が多い場合には、行先階決定テーブルの内容を更新して処理を終了する。
一方、現時点の行先階決定テーブルを参照することにより決定された行先階への利用回数よりも当該行先階に対して行先階の変更又はキャンセルが行われた回数が少ない、あるいは、これらの回数が同じであった場合には、行先階決定テーブルの内容を更新せずに処理を終了する。
このように、行先階学習部76は、記憶部74の行先階決定テーブルを参照することにより決定された行先階の利用者毎の履歴から、利用者毎の動線や行先パターンを学習する。そして、行先階学習部76は、この学習結果に基づいて、発生する頻度の高い行動パターンに適合するように、記憶部74の行先階決定テーブルの内容を更新する。したがって、利用者の行動パターンを自動的に行先階決定テーブルへと反映し、利用者にとってより使いやすい呼び登録装置を提供することが可能となる。
以上のように構成されたエレベータの制御装置は、エレベータの乗場へと進入する利用者が通過する位置に設けられ、利用者が所持する情報記録媒体に記録されている識別情報を無線通信により読み取る複数の読取部であるICタグ受信装置と、識別情報と1以上の読取部との組み合わせ毎に、行先階を関連付けて行先階決定テーブルとして記憶する記憶部と、読取部により読み取られた識別情報と当該識別情報を読み取った1以上の読取部との組み合わせに対して関連付けられた行先階を記憶部から取得し、当該識別情報の利用者の行先階を決定する行先階決定部と、を備えている。
このため、利用者は、ボタン操作を伴うことなく、複数の行先階の選択肢のうちから所望する行先階を選択することができるので、利用者にとっての利便性を向上することができる。
実施の形態2.
図8及び図9は、この発明の実施の形態2に係るもので、図8はエレベータの制御装置が適用されるエレベータの乗場の平面図、図9は行先階決定テーブルの内容の一例を示す図である。
前述した実施の形態1においては、各ICタグ受信装置の受信エリアのそれぞれは、互いに重なり合うことがないように配置されていた。ここで説明する実施の形態2は、各ICタグ受信装置の受信エリア同士の一部が、互いに重なり合うように配置したものである。
この実施の形態2におけるエントランス階の乗場の平面図を図8に示す。図8の図面に向かった下方が建物のエントランスである。複数のICタグ受信装置4は、エントランスから乗場2へと通じる箇所における乗場2へと進入する利用者が通過する位置に配設されている。ここでは、ICタグ受信装置4は、例えば、第1のICタグ受信装置41、第2のICタグ受信装置42及び第3のICタグ受信装置43の3つが設置されている。
それぞれのICタグ受信装置4によるICタグ3の検出範囲は、乗場2へと進入してくる利用者が所持するICタグ3の識別情報を読み取ることができるように設定される。具体的には、第1のICタグ受信装置41によるICタグ3の検出範囲は、第1の受信エリア51である。第2のICタグ受信装置42によるICタグ3の検出範囲は、第2の受信エリア52である。第3のICタグ受信装置43によるICタグ3の検出範囲は、第3の受信エリア53である。
そして、互いに隣接する受信エリア同士の一部が重ね合わされることで、受信エリアの全体は、5つの設定エリアに区分される。すなわち、具体的には、第1の受信エリア51のみの部分(第1の受信エリア51のうち、第2の受信エリア52と重なっていない部分)が第1の設定エリア81である。また、第1の受信エリア51と第2の受信エリア52との重ね合わされた部分が第2の設定エリア82である。
また、第2の受信エリア52のみの部分(第2の受信エリア52のうち、第1の受信エリア51とも第3の受信エリア53とも重なっていない部分)が第3の設定エリア83である。また、第2の受信エリア52と第3の受信エリア53との重ね合わされた部分が第4の設定エリア84である。そして、第3の受信エリア53のみの部分(第3の受信エリア53のうち、第2の受信エリア52と重なっていない部分)が第5の設定エリア85である。
各ICタグ受信装置4の受信エリア内に利用者が携行するICタグ3が入ると、ICタグ3はICタグ3自身に記録されている識別情報を無線通信によりICタグ受信装置4へと送信する。ICタグ受信装置4はICタグ3から送信された識別情報を受け取る。したがって、利用者2がICタグ3を所持した状態でICタグ受信装置4の受信エリア内に入るだけで、ICタグ受信装置4によるICタグ3の識別情報の取得が行われる。
具体的に図8の例で説明すると、ICタグ3が第1の設定エリア81内に入ると、ICタグ3が第1の受信エリア51内のみに入ることになるため、第1のICタグ受信装置41のみにより当該ICタグ3の識別情報が読み取られる。また、ICタグ3が第2の設定エリア82内に入ると、ICタグ3が第1の受信エリア51内かつ第2の受信エリア52内に入ることになるため、第1のICタグ受信装置41及び第2のICタグ受信装置42の双方により当該ICタグ3の識別情報が読み取られる。
また、ICタグ3が第3の設定エリア83内に入ると、ICタグ3が第2の受信エリア52内のみに入ることになるため、第2のICタグ受信装置42のみにより当該ICタグ3の識別情報が読み取られる。また、ICタグ3が第4の設定エリア84内に入ると、ICタグ3が第2の受信エリア52内かつ第3の受信エリア53内に入ることになるため、第2のICタグ受信装置42及び第3のICタグ受信装置43の双方により当該ICタグ3の識別情報が読み取られる。そして、ICタグ3が第5の設定エリア85内に入ると、ICタグ3が第3の受信エリア53内のみに入ることになるため、第3のICタグ受信装置43のみにより当該ICタグ3の識別情報が読み取られる。
行先階決定部73は、ICタグ受信装置4により読み取られた識別情報及び当該識別情報を読み取ったICタグ受信装置4に関する情報に基づいて、記憶部74に記憶された行先階決定テーブルを参照し、当該識別情報の利用者の行先階を決定する。
この実施の形態における、記憶部74における行先階決定テーブルの内容について、図9を参照しながら具体的な例を挙げて説明する。記憶部74に記憶される行先階決定テーブルは、識別情報、ICタグ受信装置の読取結果及び行先階の対応関係が2次元の行列形式で配列されたものである。ICタグ受信装置の読取結果とは、どのICタグ受信装置4がICタグ3の識別情報を読み取ったのかということである。ICタグ受信装置の読取結果は、ICタグ3の識別情報を読み取った1以上のICタグ受信装置4の組み合わせと言い換えることもできる。
ここでは、第1の受信エリア51と第2の受信エリア52とが重ね合わされて第2の設定エリア82を形成しているため、ICタグ3の識別情報を読み取ったICタグ受信装置4の組み合わせとして、第1のICタグ受信装置41及び第2のICタグ受信装置42という組み合わせが成立し得る。また、同様に、第2の受信エリア52と第3の受信エリア53とが重ね合わされて第4の設定エリア84を形成しているため、ICタグ3の識別情報を読み取ったICタグ受信装置4の組み合わせとして、第2のICタグ受信装置42及び第3のICタグ受信装置43という組み合わせが成立し得る。
ここでは、テーブルの「行」に、利用者の識別情報が配置され、テーブルの「列」には、識別情報を受信した1以上のICタグ受信装置4の組み合わせが配置されている。このような行列形式で記憶された記憶部74の行先階決定テーブルにおいて、識別情報及びICタグ受信装置4の読取結果(ICタグ受信装置4の組み合わせ)の両方を指定することで、行先階を一意に定めることができる。
具体的に図9の例で説明する。まず、識別情報が利用者Aのものであった場合について述べる。この場合、当該識別情報を読み取ったICタグ受信装置4が第1のICタグ受信装置41のみである場合には、行先階は「5F」に定まる。また、識別情報を読み取ったICタグ受信装置4が第1のICタグ受信装置41及び第2のICタグ受信装置42の両方である場合には行先階は「8F」である。
また、識別情報を読み取ったICタグ受信装置4が第2のICタグ受信装置42のみである場合には行先階は「10F」である。また、識別情報を読み取ったICタグ受信装置4が第2のICタグ受信装置42及び第3のICタグ受信装置43の両方である場合には行先階は「11F」である。そして、識別情報を読み取ったICタグ受信装置4が第3のICタグ受信装置43のみである場合には行先階は「12F」となる。
同様にして、ICタグ受信装置4により受信された識別情報が利用者Bのものであった場合については、次のようになる。すなわち、識別情報を読み取ったICタグ受信装置4が第1のICタグ受信装置41のみである場合には、行先階は「6F」に定まる。また、識別情報を読み取ったICタグ受信装置4が第1のICタグ受信装置41及び第2のICタグ受信装置42の両方である場合には行先階は「9F」である。
また、識別情報を読み取ったICタグ受信装置4が第2のICタグ受信装置42のみである場合には行先階は「11F」である。また、識別情報を読み取ったICタグ受信装置4が第2のICタグ受信装置42及び第3のICタグ受信装置43の両方である場合には行先階は「13F」である。そして、識別情報を読み取ったICタグ受信装置4が第3のICタグ受信装置43のみである場合には行先階は「14F」となる。
最後に、ICタグ受信装置4により受信された識別情報が利用者Cのものであった場合について述べる。この場合、識別情報を読み取ったICタグ受信装置4が第1のICタグ受信装置41のみである場合には、行先階は「7F」に定まる。また、識別情報を読み取ったICタグ受信装置4が第1のICタグ受信装置41及び第2のICタグ受信装置42の両方である場合には行先階は「10F」である。
また、識別情報を読み取ったICタグ受信装置4が第2のICタグ受信装置42のみである場合には行先階は「12F」である。また、識別情報を読み取ったICタグ受信装置4が第2のICタグ受信装置42及び第3のICタグ受信装置43の両方である場合には行先階は「14F」である。そして、識別情報を読み取ったICタグ受信装置4が第3のICタグ受信装置43のみである場合には行先階は「15F」となる。
このように、記憶部74は、識別情報と1以上のICタグ受信装置4との組み合わせのそれぞれに対して行先階を関連付けたものを行先階決定テーブルとして記憶している。行先階決定部73は、記憶部74に記憶された行先階決定テーブルの内容を参照して、識別情報と当該識別情報を読み取ったICタグ受信装置4とから、行先階を決定する。
ここで、各ICタグ受信装置4の受信エリア同士の一部が重ね合わされているため、この受信エリアが重ね合わされた部分においては、ICタグ受信装置4の読取結果として、複数のICタグ受信装置4の組み合わせが得られることになる。ICタグ受信装置4の読取結果として複数のICタグ受信装置4の組み合わせが得られた場合と、ICタグ受信装置4の読取結果として単一のICタグ受信装置4が得られた場合とは区別することができる。このため、ある1人の利用者に対する行先階の選択肢を、ICタグ受信装置4の設置数よりも多く設定することが可能である。
具体的にここで説明した例においては、3つのICタグ受信装置4によって、5つの設定エリアを設けることができる。そして、1つの設定エリアに対して1つの行先階の選択肢を割り当てることができるため、3つのICタグ受信装置4を設置することで、行先階の選択肢として5つの階床を設定することが可能である。
なお、他の構成や動作については実施の形態1と同様であるため、その詳細な説明は省略する。
以上のように構成されたエレベータの制御装置においては、ICタグ受信装置4の受信エリア同士の一部を重ね合わせて配置している。したがって、ICタグ受信装置4の読取結果として異なる複数のICタグ受信装置4の組み合わせが得られる場合がある。そして、このような場合に対応して、記憶部74の行先階決定テーブルにおける行先階の関係付けの対象であるICタグ受信装置4の読取結果に、異なる複数のICタグ受信装置4の組み合わせが含まれるように設定される。このため、より少ないICタグ受信装置4の設置数でもって、より多くの設定エリア、すなわち、行先階の選択肢を設定することが可能である。
この発明は、利用者が所持する情報記録媒体から無線通信により読み取った識別情報に基づいて、行先階呼びを自動的に登録するエレベータの制御装置に利用できる。
1 乗りかご
2 乗場
3 ICタグ
31 検出装置番号表示部
32 登録行先階表示部
33 割当号機表示部
34 キャンセルボタン
4 ICタグ受信装置
41 第1のICタグ受信装置
42 第2のICタグ受信装置
43 第3のICタグ受信装置
51 第1の受信エリア
52 第2の受信エリア
53 第3の受信エリア
6 ICタグ情報認証装置
7 群管理制御装置
71 通信部
72 受信情報解析部
73 行先階決定部
74 記憶部
75 割当号機決定部
76 行先階学習部
81 第1の設定エリア
82 第2の設定エリア
83 第3の設定エリア
84 第4の設定エリア
85 第5の設定エリア

Claims (7)

  1. エレベータの乗場へと進入する利用者が通過する位置に設けられ、前記利用者が所持する情報記録媒体に記録されている識別情報を無線通信により読み取る複数の読取部と、
    前記識別情報と1以上の前記読取部との組み合わせ毎に、行先階を関連付けて記憶する記憶部と、
    前記読取部により読み取られた識別情報と当該識別情報を読み取った1以上の前記読取部との組み合わせに対して関連付けられた行先階を前記記憶部から取得し、当該識別情報の利用者の行先階を決定する行先階決定部と、を備えたことを特徴とするエレベータの制御装置。
  2. 複数の前記読取部は、前記情報記録媒体に記録されている識別情報の読取可能範囲が互いに重ならないように配置され、
    前記記憶部は、ある前記識別情報について、行先階を、単一の前記読取部に対して関連付けて記憶することを特徴とする請求項1に記載のエレベータの制御装置。
  3. 複数の前記読取部は、前記情報記録媒体に記録されている識別情報の読取可能範囲の一部が互いに重なるように配置され、
    前記記憶部は、ある前記識別情報について、行先階を、単一の前記読取部及び複数の前記読取部の組み合わせのいずれかに対して関連付けて記憶することを特徴とする請求項1に記載のエレベータの制御装置。
  4. 前記行先階決定部により決定された行先階の前記利用者毎の履歴に基づいて、前記記憶部に記憶された前記識別情報及び前記読取部の組み合わせと行先階との関連付けを更新する行先階学習部を備えたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のエレベータの制御装置。
  5. 前記記憶部は、前記識別情報及び前記読取部の組み合わせと行先階との関連付けを、曜日毎について記憶し、
    前記行先階学習部は、曜日毎について、前記行先階決定部により決定された行先階の前記利用者毎の履歴に基づいて、前記記憶部に記憶された前記識別情報及び前記読取部の組み合わせと行先階との関連付けを更新することを特徴とする請求項4に記載のエレベータの制御装置。
  6. 前記記憶部は、前記識別情報及び前記読取部の組み合わせと行先階との関連付けを、時間帯毎について記憶し、
    前記行先階学習部は、時間帯毎について、前記行先階決定部により決定された行先階の前記利用者毎の履歴に基づいて、前記記憶部に記憶された前記識別情報及び前記読取部の組み合わせと行先階との関連付けを更新することを特徴とする請求項4に記載のエレベータの制御装置。
  7. 前記情報記録媒体は、ICタグであり、
    前記ICタグは、前記行先階決定部により決定された行先階を表示する表示部を備えたことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のエレベータの制御装置。
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