JP6011387B2 - 内装成形体 - Google Patents
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Description
例えば特許文献1には、表皮材と基材とを接着した内装成形体が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
本第2発明の内装成形体は、前記第1発明において、前記内装用表皮材の前記基材側の面側に樹脂が付着されていることを要旨とする。
本第3発明の内装成形体は、内装用表皮材と、接着剤層と、基材とがこの順に積層されて構成され、プレス成形されてなる内装成形体であって、前記内装用表皮材は、織布とされており、前記内装用表皮材の前記基材側の面側に樹脂が付着されており、前記内装用表皮材のうち、前記プレス成形による伸縮変形の度合いの最も小さい部位と、その他の部位とを有し、前記最も小さい部位において、経糸方向に延びる第1仮想線と、経糸方向に延びて前記第1仮想線と平行で所定間隔L1を隔てた第2仮想線と、緯糸方向に延びる第3仮想線と、緯糸方向に延びて前記第3仮想線と平行で所定間隔L2を隔てた第4仮想線と、をとり、前記第1仮想線、前記第2仮想線、前記第3仮想線、及び前記第4仮想線により囲まれた第1領域に存在する前記経糸の本数をN1と、前記緯糸の本数をN2とした場合に、前記その他の部位において、経糸方向に延びる第5仮想線と、経糸方向に延びて第5仮想線と平行な第6仮想線と、緯糸方向に延びる第7仮想線と、緯糸方向に延びて第7仮想線と平行な第8仮想線と、し、前記第5仮想線、前記第6仮想線、前記第7仮想線、及び前記第8仮想線により囲まれた第2領域に存在する、前記経糸の本数が前記N1と同数であり、前記緯糸の本数が前記N2と同数になるように、前記第5仮想線と前記第6仮想線との間隔、及び前記第7仮想線と前記第8仮想線との間隔を調整した場合に、前記第2領域の各辺の長さが、これに対応する前記第1領域の各辺の長さの95〜250%となっており、前記織布は、未延伸糸又は半延伸糸が乾熱処理されてなる糸を用いたものであることを要旨とする。
本第4発明の内装成形体は、内装用表皮材と、クッション材と、接着剤層と、基材とがこの順に積層されて構成され、プレス成形されてなる内装成形体であって、前記内装用表皮材は、編物とされており、前記内装用表皮材のうち、前記プレス成形による伸縮変形の度合いの最も小さい部位と、その他の部位とを有し、前記最も小さい部位において、コース方向に延びる第1仮想線と、コース方向に延びて前記第1仮想線と平行で所定間隔L1を隔てた第2仮想線と、ウェール方向に延びる第3仮想線と、ウェール方向に延びて前記第3仮想線と平行で所定間隔L2を隔てた第4仮想線と、をとり、前記第1仮想線、前記第2仮想線、前記第3仮想線、及び前記第4仮想線により囲まれた第1領域に存在してコース方向に並んだループ数をN1と、ウェール方向に並んだループ数をN2とした場合に、前記その他の部位において、コース方向に延びる第5仮想線と、コース方向に延びて前記第5仮想線と平行な第6仮想線と、ウェール方向に延びる第7仮想線と、ウェール方向に延びて前記第7仮想線と平行な第8仮想線と、し、前記第5仮想線、前記第6仮想線、前記第7仮想線、及び前記第8仮想線により囲まれた第2領域に存在する、コース方向に並んだループ数が前記N1と同数であり、ウェール方向に並んだループ数が前記N2と同数になるように、前記第5仮想線と前記第6仮想線との間隔、及び前記第7仮想線と前記第8仮想線との間隔を調整した場合に、前記第2領域の各辺の長さが、これに対応する前記第1領域の各辺の長さの95〜250%となっており、前記編物は、未延伸糸又は半延伸糸が乾熱処理されてなる糸を用いたものであることを要旨とする。
本第5発明の内装成形体は、前記第4発明において、前記内装用表皮材の前記基材側の面側に樹脂が付着されていることを要旨とする。
本第6発明の内装成形体は、内装用表皮材と、接着剤層と、基材とがこの順に積層されて構成され、プレス成形されてなる内装成形体であって、前記内装用表皮材は、編物とされており、前記内装用表皮材の前記基材側の面側に樹脂が付着されており、前記内装用表皮材のうち、前記プレス成形による伸縮変形の度合いの最も小さい部位と、その他の部位とを有し、前記最も小さい部位において、コース方向に延びる第1仮想線と、コース方向に延びて前記第1仮想線と平行で所定間隔L1を隔てた第2仮想線と、ウェール方向に延びる第3仮想線と、ウェール方向に延びて前記第3仮想線と平行で所定間隔L2を隔てた第4仮想線と、をとり、前記第1仮想線、前記第2仮想線、前記第3仮想線、及び前記第4仮想線により囲まれた第1領域に存在してコース方向に並んだループ数をN1と、ウェール方向に並んだループ数をN2とした場合に、前記その他の部位において、コース方向に延びる第5仮想線と、コース方向に延びて前記第5仮想線と平行な第6仮想線と、ウェール方向に延びる第7仮想線と、ウェール方向に延びて前記第7仮想線と平行な第8仮想線と、し、前記第5仮想線、前記第6仮想線、前記第7仮想線、及び前記第8仮想線により囲まれた第2領域に存在する、コース方向に並んだループ数が前記N1と同数であり、ウェール方向に並んだループ数が前記N2と同数になるように、前記第5仮想線と前記第6仮想線との間隔、及び前記第7仮想線と前記第8仮想線との間隔を調整した場合に、前記第2領域の各辺の長さが、これに対応する前記第1領域の各辺の長さの95〜250%となっており、前記編物は、未延伸糸又は半延伸糸が乾熱処理されてなる糸を用いたものであることを要旨とする。
本第7発明の内装成形体は、前記第1、2、4又は5発明において、前記クッション材は軟質ポリウレタンフォームであり、前記接着剤はポリウレタン樹脂系接着剤であり、前記基材は半硬質ポリウレタンフォームであることを要旨とする。
本第8発明の内装成形体は、前記第3又は第6発明において、前記樹脂はポリウレタン樹脂であり、前記接着剤はポリウレタン樹脂系接着剤であり、前記基材は半硬質ポリウレタンフォームであることを要旨とする。
本第9発明の内装成形体は、前記第1発明乃至前記第8発明のいずれかにおいて、前記第1仮想線、前記第2仮想線、前記第3仮想線、及び前記第4仮想線により囲まれた前記第1領域の面積S1と、
前記第5仮想線、前記第6仮想線、前記第7仮想線、及び前記第8仮想線により囲まれた前記第2領域の面積S2のうち、最大となる面積S2maxとは、S2max/S1>1.4の関係式を満たすことを要旨とする。
本第10発明の内装成形体は、前記第1発明乃至前記第9発明において、前記乾熱処理後の糸のJIS L 1013 A法により測定した熱水寸法変化率が20%以下であり、伸び率が100〜200%であることを要旨とする。
第4発明及び第6発明の内装成形体によれば、次の作用効果を奏する。第4発明及び第6発明の内装成形体では、第1仮想線、第2仮想線、第3仮想線、及び第4仮想線により囲まれた第1領域に存在し伸縮変形の度合いの最も小さい部位において、コース方向に並んだループ数をN1と、ウェール方向に並んだループ数をN2としている。そして、その他の部位において、コース方向に延びる第5仮想線と、コース方向に延びて第5仮想線と平行な第6仮想線と、ウェール方向に延びる第7仮想線と、ウェール方向に延びて第7仮想線と平行な第8仮想線と、している。その上で、第5仮想線、第6仮想線、第7仮想線、及び第8仮想線により囲まれた第2領域に存在する、コース方向に並んだループ数がN1と同数であり、ウェール方向に並んだループ数がN2と同数になるように、第5仮想線と第6仮想線との間隔、及び第7仮想線と第8仮想線との間隔を調整する。この場合に、第2領域の各辺の長さが、これに対応する第1領域の各辺の長さの95〜250%となっていることを特徴としている。このような構成にすると、内装成形体の皺及び柄の歪みが抑制され、製品価値が向上する。また、内装用表皮材の編物が、未延伸糸又は半延伸糸が乾熱処理されてなる糸を用いることで、伸長時の変形が抑制されて、柄の歪みがより抑制される。
第9発明のように、第1仮想線、第2仮想線、第3仮想線、及び第4仮想線により囲まれた第1領域の面積S1と、第5仮想線、第6仮想線、第7仮想線、及び第8仮想線により囲まれた第2領域の面積S2のうち、最大となる面積S2maxにおいて、S1とS2maxとが、S2max/S1>1.4の関係を満たす場合には、内装成形体の皺及び柄の歪みが抑制され、製品価値が向上する。
また、第10発明のように、乾熱処理後の糸のJIS L 1013 A法により測定した熱水寸法変化率が20%以下であり、伸び率が100〜200%である場合には、以下の作用効果を奏する。この場合には、この糸を用いた内装用表皮材の基材へ対する追従性がよくなる。よって、基材が複雑な形状であっても、内装用表皮材が基材へよく追従するので、皺及び柄の歪みが抑制されて、内装成形体の見栄えがよくなる。
ここで示される事項は例示的なもの及び本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
本実施形態の内装成形体(1)は、内装用表皮材(3)と基材(5)とが積層されて構成され、プレス成形されてなり、プレス成形による伸縮変形の度合いの最も小さい部位である最小伸縮変形部位(7)と、その他の部位であるその他伸縮変形部位(9)とを有する内装成形体である(図1参照)。そして、内装用表皮材(3)は、織布である。
これら部位は、例えば自動車天井用の内装用表皮材において、天井周囲の傾斜する絞り部等の平坦でない部位が伸縮変形部位であり、その他の平坦な天井面が最小伸縮変形部位であると例示することができる。
また、最小伸縮変形部位(7)において、経糸方向に延びる第1仮想線(E1)と、経糸方向に延びて前記第1仮想線(E1)と平行で所定間隔L1を隔てた第2仮想線(E2)と、緯糸方向に延びる第3仮想線(E3)と、緯糸方向に延びて前記第3仮想線(E3)と平行で所定間隔L2を隔てた第4仮想線(E4)と、をとる(図2、図3参照)。
そして、第1仮想線(E1)、第2仮想線(E2)、第3仮想線(E3)、及び第4仮想線(E4)により囲まれた第1領域(R1)に存在する前記経糸の本数をN1と、前記緯糸の本数をN2とする(なお、本説明においては説明の便宜上、図においては、N1=6、N2=6とするが、N1、N2はこれに限定されない)。
一方、その他伸縮変形部位(9)において、経糸方向に延びる第5仮想線(E5)と、経糸方向に延びて第5仮想線(E5)と平行な第6仮想線(E6)と、緯糸方向に延びる第7仮想線(E7)と、緯糸方向に延びて第7仮想線(E7)と平行な第8仮想線(E8)、をとる(図4、図5参照)。
そして、第5仮想線(E5)、第6仮想線(E6)、第7仮想線(E7)、及び第8仮想線(E8)により囲まれた第2領域(R2)に存在する、経糸の本数がN1と同数であり、緯糸の本数がN2と同数になるように、第5仮想線(E5)と第6仮想線(E6)との間隔L3、及び第7仮想線(E7)と第8仮想線(E8)との間隔L4を調整する。
この場合に、第2領域(R2)の各辺の長さが、これに対応する第1領域(R1)の各辺の長さの95〜250%となっていることを特徴とする。
表皮材に一般に用いられる不織布は、図8(b)で模式的に示すように、一方向(例えば縦方向)に伸長した場合に、図9(b)で示すその直交方向(例えば横方向)の収縮が生じる。この伸長と直交方向の収縮が同時に発生すると内装用表皮材の柄の歪みの原因となる。
織布は、経糸と緯糸で構成されているため、直交方向の収縮は、図8(a)、図9(a)に示すように不織布の直交方向の収縮と比較して殆ど生じない。このように織布では、直交方向に収縮することが、不織布に比べて抑制されるため、内装材の柄の歪みを抑制することができる。本実施形態では、第2領域の各辺の長さが、これに対応する第1領域の各辺の長さの95〜250%となっている。このような構成にすると、内装成形体の皺及び柄の歪みが抑制され、製品価値が向上する。
また、その他伸縮変形部位(9)上の第2領域(R2)は、図4、図5に例示される領域であり略平行四辺形状の領域である。なお、この場合の平行四辺形には、当然に長方形、正方形も含まれている。更に、第2領域(R2)は、平面上でもよいし、曲面上に配置されていてもよい。
この範囲を図3、図5の各辺の長さL1、L2、L3、L4を用いて表せば次のようになる。
0.95L1≦L3≦2.50L1 (本実施形態の範囲)
0.97L1≦L3≦2.00L1 (本実施形態の好ましい範囲)
0.99L1≦L3≦1.90L1 (本実施形態の更に好ましい範囲)
0.95L2≦L4≦2.50L2 (本実施形態の範囲)
0.97L2≦L4≦2.00L2 (本実施形態の好ましい範囲)
0.99L2≦L4≦1.90L2 (本実施形態の更に好ましい範囲)
このような範囲にすると、内装成形体の皺及び柄の歪みが抑制され、製品価値が向上する。
この関係式を満たす大きな伸長が生じていても、第2領域の各辺の長さが、これに対応する第1領域の各辺の長さの前記所定比率の範囲に収まっていることで、内装成形体の皺及び柄の歪みが抑制され、製品価値が向上する。
未延伸糸であるか半延伸糸であるかは、紡糸時の巻取速度によって区別することができる。例えば、PET繊維では、巻取速度が400m/分から2500m/分未満の場合を未延伸糸とし、巻取速度が概ね2500〜5000m/分である場合を半延伸糸とすることができる。
乾熱処理の方法は特に限定されず、例えば、弛緩乾熱処理が挙げられる。この弛緩乾熱処理は、例えば、図6に示すように、糸を供給側(処理前の糸11参照)から引取側(処理後の糸13参照)へとアンダーフィード又は定長又はオーバーフィードに供給して中空ヒータで熱処理するものである。なお、図6において、符号15は中空ヒータを意味し、符号17は供給用ローラを意味し、符号19は第1引取ローラを意味し、符号20は第2引取ローラを意味し、符号21は空気交絡装置を意味し、符号23、25、27は、それぞれガイドを意味する。熱処理において、伸度の低下を抑えながら糸の沸収を下げるようにヒータ温度、加工速度、ヒータ長、ホットローラへのタッチ時間を調整する。また、熱処理は中空ヒータ中に中空糸を走行させることに限られず、ホットローラに任意の回数巻き付けて加熱することで行ってもよい。
また、この処理時のフィード率として−20〜20%、中でも−10〜10%が好ましく熱処理温度、熱処理時間により、処理後の糸の沸収及び伸び率を調整することができる。乾熱処理後の糸の沸収及び伸び率も特に限定されないが、沸収は20%以下であることが好ましく、10%以下であることがより好ましい。また、乾熱処理後の糸の伸び率は100〜200%であることが好ましく、100〜160%であることがより好ましく、120〜140%であることが特に好ましい。
尚、湿式法の場合、例えば、捲芯等に捲回された未延伸糸又は半延伸糸に水蒸気を吹き付けたり、または、捲芯等に捲回された未延伸糸又は半延伸糸を熱処理浴に浸漬したりして熱処理される。しかしながら、これらの場合には、捲きの内側と外側とで沸収及び伸び率に差が生じることがある。そのため、本実施形態では、特に乾式法を選択して熱処理することが好ましい。これによって、長さ方向に沸収及び伸び率の差がない、又は少なくとも差が小さい糸とすることができる。
尚、内装用表皮材(3)の基材(5)側の面側に樹脂が付着されているときは、接着剤層から表皮材への滲み出しを効果的に抑制できるため好ましい。
また、基材(5)を成形し、その後、内装用表皮材(3)及びクッション材(4)の予備積層体を成形しながら基材(5)に積層して、加圧することにより接合させることもできる。このとき、予備積層体を成形・加熱しながら基材(5)に積層して、加圧することにより接合させることもできる。
尚、クッション材(4)が介在せずに、内装用表皮材(3)と基材(5)とが積層されている場合には次のようにも接合できる。すなわち、内装用表皮材(3)の基材(5)側の面側に樹脂が付着されているときは、樹脂が付着された面と、基材(5)の接着剤層(6)が設けられた面とを対向させて積層し、その後、冷間プレス機の成形型間に介装させ、加圧することにより接合させることができる。このときにおいても、積層体を加熱してから、冷間プレス機の成形型間に介装させ、加圧することにより接合させることができる。
尚、クッション材(4)を介装させたときは、内装用表皮材(3)の一面側に樹脂が付着されていなくても、接着剤層(6)が内装用表皮材(3)の表面に滲み出し、内装成形体(1)の外観が損なわれることを防止することができる。
この樹脂が少なくとも付着されているとは、内装用表皮材(3)の一面側の糸に樹脂が付着しているという意味である。例えば、樹脂は内装用表皮材(3)の一面側から内部に含浸され、内部の糸にまで付着していてもよい。また、内装用表皮材(3)の略全厚さに亘って樹脂が含浸されていてもよい。このように樹脂が付着していれば、内装用表皮材(3)の剛性が高められ、取り扱い易くなる。
尚、カバーファクターは、各々の糸の繊度(dtex)の平方根と糸密度(本/25.4mm)との積を経糸及び緯糸の総和により表した数値である。
なお、本実施形態の内装成形体(1)では、基材(5)と、内装用表皮材(3)とを予め接合した後に成形してもよい。または、接合は成形と同時に行われてもよい。
次に本発明の第2実施形態の内装成形体について説明する。なお、第1実施形態と同じ構成については、同一の符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
本実施形態の内装成形体(1)は、内装用表皮材(3)と基材(5)とが積層されて構成され、プレス成形されてなり、プレス成形による伸縮変形の度合いの最も小さい部位である最小伸縮変形部位(7)と、その他の部位であるその他伸縮変形部位(9)とを有する内装成形体である(図1参照)。そして、内装用表皮材(3)は、編物である。
これら部位は、例えば自動車天井用の内装用表皮材において、天井周縁の絞り部等の平坦でない部位が伸縮変形部位であり、その他の平坦な天井面が最小伸縮変形部位であると例示することができる。
また、最小伸縮変形部位(7)において、コース方向に延びる第1仮想線(E1)と、コース方向に延びて前記第1仮想線(E1)と平行で所定間隔L1を隔てた第2仮想線(E2)と、ウェール方向に延びる第3仮想線(E3)と、ウェール方向に延びて前記第3仮想線(E3)と平行で所定間隔L2を隔てた第4仮想線(E4)と、をとる(図10、図11参照)。
そして、第1仮想線(E1)、第2仮想線(E2)、第3仮想線(E3)、及び第4仮想線(E4)により囲まれた第1領域(R1)に存在してコース方向に並んだループ数をN1と、ウェール方向に並んだループ数をN2とする(なお、本説明においては説明の便宜上、図においては、N1=6、N2=6とするが、N1、N2はこれに限定されない)。
一方、その他伸縮変形部位(9)において、コース方向に延びる第5仮想線(E5)と、コース方向に延びて第5仮想線(E5)と平行な第6仮想線(E6)と、ウェール方向に延びる第7仮想線(E7)と、ウェール方向に延びて第7仮想線(E7)と平行な第8仮想線(E8)をとる(図12、図13参照)。
そして、第5仮想線(E5)、第6仮想線(E6)、第7仮想線(E7)、及び第8仮想線(E8)により囲まれた第2領域(R2)に存在する、コース方向に並んだループ数がN1と同数であり、ウェール方向に並んだループ数がN2と同数になるように、第5仮想線(E5)と第6仮想線(E6)との間隔L3、及び第7仮想線(E7)と第8仮想線(E8)との間隔L4を調整する。
この場合に、第2領域(R2)の各辺の長さが、これに対応する第1領域(R1)の各辺の長さの95〜250%となっていることを特徴とする。
編物は、一方向(例えば縦方向)に伸長すると、その直交方向(例えば横方向)に短縮する性質がある。この伸長と短縮が同時に発生すると、内装用表皮材の柄の歪みの原因となる。本実施形態では、第2領域の各辺の長さが、これに対応する第1領域の各辺の長さの95〜250%となっている。このような構成にすると、内装成形体の柄の歪みが抑制され、製品価値が向上する。
また、その他伸縮変形部位(9)上の第2領域(R2)は、図12、図13に例示される領域であり、略平行四辺形状の領域である。なお、この場合の平行四辺形には、当然に長方形、正方形も含まれている。更に、第2領域(R2)は、平面上でもよいし、曲面上に配置されていてもよい。
この範囲を図11、図13の各辺の長さL1、L2、L3、L4を用いて表せば次のようになる。
0.95L1≦L3≦2.50L1 (本実施形態の範囲)
0.95L1≦L3≦2.00L1 (本実施形態の好ましい範囲)
0.95L1≦L3≦1.90L1 (本実施形態の更に好ましい範囲)
0.95L2≦L4≦2.50L2 (本実施形態の範囲)
0.95L2≦L4≦2.00L2 (本実施形態の好ましい範囲)
0.95L2≦L4≦1.90L2 (本実施形態の更に好ましい範囲)
このような範囲にすると、内装成形体の皺及び柄の歪みが抑制され、製品価値が向上する。
この関係式を満たす大きな伸長が生じていても、第2領域の各辺の長さが、これに対応する第1領域の各辺の長さの前記所定比率の範囲に収まっていることで、内装成形体の皺及び柄の歪みが抑制され、製品価値が向上する。
また、内装用表皮材(3)を、接着剤層(6)を介して基材(5)に接合させる方法、接着剤層(6)、基材(5)に関する記載は、第1実施形態の記載がそのまま適用される。
緯編機として24〜28ゲージが好ましい。使用糸としては50〜84dtex程度を用いることが好ましい。経編の密度としてはウェール25〜35/25.4mm、コース40〜50/25.4mmが好ましい。
次に、内装成形体(1)の製造方法について説明する。
本実施形態の製造方法では、少なくとも内装用表皮材(3)の周囲を引っ張って緊張させた状態で、基材(5)とプレス成形する。中でも金型を加熱しながらプレス成形することが、内装表皮材(3)を塑性変形させて成形後の形状を熱セットしやすくなるため、好ましい。
しわ抑え板による把持方法は、例えば、図14に例示するように、可動する上型(31)の周に沿ってしわ抑え板(33)を設けることによって行われる。この場合には、しわ抑え板(33)と、下型(35)によって、平板(30)を挟み込んで、平板(30)の周囲を引っ張って緊張させる(図15参照)。このようにすることで、プレスしても内装用表皮材(3)が上下型(31、35)の隙間内に持ち込まれることを抑制することができる(図16参照)。
しわ抑え板での引き込み量や、クリップでの引き込み量は、第2領域の各辺の長さが所定の範囲内に入るように適宜調整される。
<実施例1>
実施例1の内装成形体に用いる内装用表皮材は、加熱処理したポリエチレンテレフタレート半延伸糸(POY)の織布を用いた。
用いたポリエチレンテレフタレート半延伸糸(POY)は、繊度132dtex、48フィラメントの黒原着糸(最大応力伸度134%)である。この半延伸糸を、図6に記載のようにして長さ1m、190℃の中空ヒータ中を200m/分の速度で走行させて、延伸倍率0で乾熱処理した。そして、一時降伏点応力86cN/dtex、最大応力258cN/dtex、最大応力伸度が137%、JIS L 1013 A法により測定した沸水収縮率(沸収)が3%の加工糸とし、交絡処理をした後、巻き取った。
この予備積層体と、基材となる硬質ポリウレタンフォームシートとを、接着層を介して積層させた。そして、これを図14に例示するしわ抑え板を備える熱プレス機に配置し、130℃に加熱した金型により加熱成形した。次いで、成形品を型内から取り出した後に全外周をトリミングして、ポリウレタンフォーム層を基材とし、ポリエチレンテレフタレート織布を表皮材とする車両用天井材を製造した。
次に、その他伸縮変形部位(91)において、第5仮想線(E5)、第6仮想線(E6)、第7仮想線(E7)、及び第8仮想線(E8)により囲まれた第2領域(R2)に存在する、経糸の本数がN1と同数の19であり、緯糸の本数がN2と同数の18になるように、第5仮想線(E5)と第6仮想線(E6)との間隔L3、及び第7仮想線(E7)と第8仮想線(E8)との間隔L4を調整して第2領域(R2)とした。
このような第2領域(R2)を観察した結果、いずれの箇所でも第2領域の各辺の長さは、第1領域においてこれらに対応する各辺の長さの100〜185%であることが分かった。すなわち、L1、L2、L3、L4は、以下の式を満たすことが分かった。
1.00L1≦L3≦1.85L1
1.00L2≦L4≦1.85L2
また、本実施例では、第1領域(R1)は、16mm2である。そして、第1領域(R1)を構成する経糸及び緯糸の本数は、第2領域(R2)を構成する経糸及び緯糸の本数と同じである。よって、第1領域(R1)における内装用表皮材の質量は、当然に第2領域(R2)における内装用表皮材の質量と同じである。
本実施例において、第1領域の面積(S1)と、最も伸長している第2領域の面積(S2max)の比(S2max/S1)を求めたところ、1.9であった。
また、これらのその他伸縮変形部位では、歪みが目立つ柄はみられず、皺や表面の浮き等の外観以上もみられなかった。
また、この車両用天井材を100℃の恒温槽で24時間静置したが、前記観察した複数箇所において寸法の変化はいずれも0.5mm以下であり、歪みが目立つ箇所は特になかった。
ポリエチレンテレフタレートの半延伸糸(POY)は、繊度が97dtexのフィラメントのグレー原着糸(伸率134%)を用い、1mの中空ヒータ中(190℃)を200m/分の速度で走行させて、延伸倍率0で乾熱処理した。そして、一時降伏点応力59cN/dtex、最大応力172cN/dtex、最大応力伸度が135%、JIS L 1013 A法により測定した沸水収縮率が3%の加工糸とし、交絡処理をした後、巻き取った。これを3バーのトリコット編機(28ゲージ)を用いて、トリコットを製編した。100℃で熱セットを行いウェール密度68本/25.4mm、コース密度70本/25.4mmの編物とした。次いで、実施例1と同様に厚さ4.2mmの基材となる軟質ポリウレタンフォームシートをフレームラミネートにより接着し、その後4mmの格子模様をプリントした。
そして、実施例1と同様に熱プレス機で成形後全外周をトリミングして、車両用天井材を製造した。
この車両用天井材において、内装用表皮材の最小伸縮変形部位において、4mm角の領域を第1領域(R1)とした。また、第1領域(R1)内では、N1(コース方向に並んだループ数)=11、N2(ウェール方向に並んだループ数)=11であった。
次に、その他伸縮変形部位において、第5仮想線(E5)、第6仮想線(E6)、第7仮想線(E7)、及び第8仮想線(E8)により囲まれた第2領域(R2)に存在する、コース方向に並んだループ数がN1と同数の19であり、ウェール方向に並んだループ数がN2と同数の19になるように、第5仮想線(E5)と第6仮想線(E6)との間隔L3、及び第7仮想線(E7)と第8仮想線(E8)との間隔L4を調整して第2領域(R2)とした。
このような第2領域を観察した結果、いずれの箇所でも第2領域の各辺の長さは、第1領域においてこれらに対応する各辺の長さの95〜185%であることが分かった。すなわち、L1、L2、L3、L4は、以下の式を満たすことが分かった。
0.95L1≦L3≦1.85L1
0.95L2≦L4≦1.85L2
また、本実施例では、第1領域(R1)は、16mm2である。そして、第1領域(R1)を構成するコース方向及びウェール方向の各ループ数は、第2領域(R2)を構成するコース方向及びウェール方向の各ループ数と同じである。よって、第1領域(R1)における内装用表皮材の質量は、当然に第2領域(R2)における内装用表皮材の質量と同じである。
本実施例において、第1領域の面積(S1)と、最も伸長している第2領域の面積(S2max)の比(S2max/S1)を求めたところ、1.9であった。
また、これらのその他伸縮変形部位では、歪みが目立つ柄はみられず、皺や表面の浮き等の外観以上もみられなかった。
この車両用天井材を100℃の恒温槽で24時間静置したが、前記観察した複数箇所において寸法の変化はいずれも0.5mm以下であり、歪みが目立つ箇所は特になかった。
更に乾熱処理されてなる交絡糸を用いたことにより、優れた光沢感を有し、堅牢度が高く、多色の混色が可能である。
繊度が84dtex、24フィラメントのポリエチレンテレフタレート半延伸糸を延伸した仮撚加工糸と、繊度56dtex、24フィラメントのポリエチレンテレフタレート半延伸糸を延伸した仮撚加工糸と、を50Turn/mで甘撚りして最大応力505cN/dtex、最大応力伸度22%、沸水収縮率3%、の甘撚糸を作製した。この糸の製織と、軟質ポリウレタンフォームシートの接着とを実施例1と同様に行って平板を作製した。その後、成形時にしわ抑え板を取り外した以外は、実施例1と同様にして車両用天井材を製造した。
この比較例1の車両用天井材では、その他伸縮変形部位において皺が形成されていた。また、間隔L3が0.95L1未満となって緯糸が浮いている箇所があり内装用表皮材表面の平滑性が低下していた。
実施例2の使用糸として、繊度84dtex、36フィラメントのポリエチレンテレフタレート仮撚加工糸(最大応力295cN/dtex、最大応力伸度22%、沸水収縮率3%)を用いた。実施例1と同様に軟質ウレタンシートをフレームラミネートした。比較例1と同様に成形時にしわ抑え板を取り外した。その結果、金型の凸部にトリコットが引き込まれているものの、ニットであるため伸張方向と垂直方向に収縮し、皺なく成形され、外観は良好であった。しかし、成形前の仕上がり生地(内装用表皮材表面)に4mmの升目をプリントし、成形後の模様を測定した結果、伸張された箇所において、伸張と垂直方向に収縮しており、柄の歪みが観察された。
成形時にしわ抑え板を取り外した以外は、実施例1と同様にして車両用天井材を製造した。車両用天井材の凸部で内装用表皮材が引き込まれており、皺が発生した。
成形時にしわ抑え板を取り外した以外は、実施例2と同様にして車両用天井材を製造した。その結果、金型の凸部にトリコットが引き込まれているものの、ニットであるため伸張方向と垂直方向に収縮し、皺なく成形され、外観は良好であった。しかし、成形前の仕上がり生地(内装用表皮材表面)に4mmの升目をプリントし、成形後の模様を測定した結果、伸張された箇所において、伸張と垂直方向に収縮しており、柄の歪みが観察された。
成形時にしわ抑え板を取り付けた以外は、比較例1と同様にして車両用天井材を製造した。その結果、成形時に表皮材が破れた。このことから、比較例1の内装用表皮材(3)の端を把持して緊張状態にしても成形できないことが分かる。
<比較例6>
成形時にしわ抑え板を取り付けた以外は、比較例2と同様にして車両用天井材を製造した。その結果、成形時に表皮材が破れた。このことから、比較例2の内装用表皮材(3)の端を把持して緊張状態にしても成形できないことが分かる。
3;内装用表皮材、
4;クッション材、
5;基材、
6;接着剤層
7;最小伸縮変形部位、
9;その他伸縮変形部位、
E1;第1仮想線、
E2;第2仮想線、
E3;第3仮想線、
E4;第4仮想線、
R1;第1領域、
E5;第5仮想線、
E6;第6仮想線、
E7;第7仮想線、
E8;第8仮想線、
R2;第2領域、
11;処理前の糸、
13;処理後の糸、
15;中空ヒータ、
17;供給用ローラ、
19;第1引取ローラ、
20;第2引取ローラ、
21;空気交絡装置、
23;ガイド、
25;ガイド、
27;ガイド、
30;平板、
31;上型、
33;しわ抑え板、
35;下型。
Claims (10)
- 内装用表皮材と、クッション材と、接着剤層と、基材とがこの順に積層されて構成され、プレス成形されてなる内装成形体であって、
前記内装用表皮材は、織布とされており、
前記内装用表皮材のうち、前記プレス成形による伸縮変形の度合いの最も小さい部位と、その他の部位とを有し、
前記最も小さい部位において、経糸方向に延びる第1仮想線と、経糸方向に延びて前記第1仮想線と平行で所定間隔L1を隔てた第2仮想線と、緯糸方向に延びる第3仮想線と、緯糸方向に延びて前記第3仮想線と平行で所定間隔L2を隔てた第4仮想線と、をとり、
前記第1仮想線、前記第2仮想線、前記第3仮想線、及び前記第4仮想線により囲まれた第1領域に存在する前記経糸の本数をN1と、前記緯糸の本数をN2とした場合に、
前記その他の部位において、経糸方向に延びる第5仮想線と、経糸方向に延びて第5仮想線と平行な第6仮想線と、緯糸方向に延びる第7仮想線と、緯糸方向に延びて第7仮想線と平行な第8仮想線と、し、
前記第5仮想線、前記第6仮想線、前記第7仮想線、及び前記第8仮想線により囲まれた第2領域に存在する、前記経糸の本数が前記N1と同数であり、前記緯糸の本数が前記N2と同数になるように、前記第5仮想線と前記第6仮想線との間隔、及び前記第7仮想線と前記第8仮想線との間隔を調整した場合に、
前記第2領域の各辺の長さが、これに対応する前記第1領域の各辺の長さの95〜250%となっており、
前記織布は、未延伸糸又は半延伸糸が乾熱処理されてなる糸を用いたものであることを特徴とする内装成形体。 - 前記内装用表皮材の前記基材側の面側に樹脂が付着されている請求項1記載の内装成形体。
- 内装用表皮材と、接着剤層と、基材とがこの順に積層されて構成され、プレス成形されてなる内装成形体であって、
前記内装用表皮材は、織布とされており、
前記内装用表皮材の前記基材側の面側に樹脂が付着されており、
前記内装用表皮材のうち、前記プレス成形による伸縮変形の度合いの最も小さい部位と、その他の部位とを有し、
前記最も小さい部位において、経糸方向に延びる第1仮想線と、経糸方向に延びて前記第1仮想線と平行で所定間隔L1を隔てた第2仮想線と、緯糸方向に延びる第3仮想線と、緯糸方向に延びて前記第3仮想線と平行で所定間隔L2を隔てた第4仮想線と、をとり、
前記第1仮想線、前記第2仮想線、前記第3仮想線、及び前記第4仮想線により囲まれた第1領域に存在する前記経糸の本数をN1と、前記緯糸の本数をN2とした場合に、
前記その他の部位において、経糸方向に延びる第5仮想線と、経糸方向に延びて第5仮想線と平行な第6仮想線と、緯糸方向に延びる第7仮想線と、緯糸方向に延びて第7仮想線と平行な第8仮想線と、し、
前記第5仮想線、前記第6仮想線、前記第7仮想線、及び前記第8仮想線により囲まれた第2領域に存在する、前記経糸の本数が前記N1と同数であり、前記緯糸の本数が前記N2と同数になるように、前記第5仮想線と前記第6仮想線との間隔、及び前記第7仮想線と前記第8仮想線との間隔を調整した場合に、
前記第2領域の各辺の長さが、これに対応する前記第1領域の各辺の長さの95〜250%となっており、
前記織布は、未延伸糸又は半延伸糸が乾熱処理されてなる糸を用いたものであることを特徴とする内装成形体。 - 内装用表皮材と、クッション材と、接着剤層と、基材とがこの順に積層されて構成され、プレス成形されてなる内装成形体であって、
前記内装用表皮材は、編物とされており、
前記内装用表皮材のうち、前記プレス成形による伸縮変形の度合いの最も小さい部位と、その他の部位とを有し、
前記最も小さい部位において、コース方向に延びる第1仮想線と、コース方向に延びて前記第1仮想線と平行で所定間隔L1を隔てた第2仮想線と、ウェール方向に延びる第3仮想線と、ウェール方向に延びて前記第3仮想線と平行で所定間隔L2を隔てた第4仮想線と、をとり、
前記第1仮想線、前記第2仮想線、前記第3仮想線、及び前記第4仮想線により囲まれた第1領域に存在してコース方向に並んだループ数をN1と、ウェール方向に並んだループ数をN2とした場合に、
前記その他の部位において、コース方向に延びる第5仮想線と、コース方向に延びて前記第5仮想線と平行な第6仮想線と、ウェール方向に延びる第7仮想線と、ウェール方向に延びて前記第7仮想線と平行な第8仮想線と、し、
前記第5仮想線、前記第6仮想線、前記第7仮想線、及び前記第8仮想線により囲まれた第2領域に存在する、コース方向に並んだループ数が前記N1と同数であり、ウェール方向に並んだループ数が前記N2と同数になるように、前記第5仮想線と前記第6仮想線との間隔、及び前記第7仮想線と前記第8仮想線との間隔を調整した場合に、
前記第2領域の各辺の長さが、これに対応する前記第1領域の各辺の長さの95〜250%となっており、
前記編物は、未延伸糸又は半延伸糸が乾熱処理されてなる糸を用いたものであることを特徴とする内装成形体。 - 前記内装用表皮材の前記基材側の面側に樹脂が付着されている請求項4記載の内装成形体。
- 内装用表皮材と、接着剤層と、基材とがこの順に積層されて構成され、プレス成形されてなる内装成形体であって、
前記内装用表皮材は、編物とされており、
前記内装用表皮材の前記基材側の面側に樹脂が付着されており、
前記内装用表皮材のうち、前記プレス成形による伸縮変形の度合いの最も小さい部位と、その他の部位とを有し、
前記最も小さい部位において、コース方向に延びる第1仮想線と、コース方向に延びて前記第1仮想線と平行で所定間隔L1を隔てた第2仮想線と、ウェール方向に延びる第3仮想線と、ウェール方向に延びて前記第3仮想線と平行で所定間隔L2を隔てた第4仮想線と、をとり、
前記第1仮想線、前記第2仮想線、前記第3仮想線、及び前記第4仮想線により囲まれた第1領域に存在してコース方向に並んだループ数をN1と、ウェール方向に並んだループ数をN2とした場合に、
前記その他の部位において、コース方向に延びる第5仮想線と、コース方向に延びて前記第5仮想線と平行な第6仮想線と、ウェール方向に延びる第7仮想線と、ウェール方向に延びて前記第7仮想線と平行な第8仮想線と、し、
前記第5仮想線、前記第6仮想線、前記第7仮想線、及び前記第8仮想線により囲まれた第2領域に存在する、コース方向に並んだループ数が前記N1と同数であり、ウェール方向に並んだループ数が前記N2と同数になるように、前記第5仮想線と前記第6仮想線との間隔、及び前記第7仮想線と前記第8仮想線との間隔を調整した場合に、
前記第2領域の各辺の長さが、これに対応する前記第1領域の各辺の長さの95〜250%となっており、
前記編物は、未延伸糸又は半延伸糸が乾熱処理されてなる糸を用いたものであることを特徴とする内装成形体。 - 前記クッション材は軟質ポリウレタンフォームであり、前記接着剤はポリウレタン樹脂系接着剤であり、前記基材は半硬質ポリウレタンフォームである請求項1、2、4又は5に記載の内装成形体。
- 前記樹脂はポリウレタン樹脂であり、前記接着剤はポリウレタン樹脂系接着剤であり、前記基材は半硬質ポリウレタンフォームである請求項3又は6に記載の内装成形体。
- 前記第1仮想線、前記第2仮想線、前記第3仮想線、及び前記第4仮想線により囲まれた前記第1領域の面積S1と、
前記第5仮想線、前記第6仮想線、前記第7仮想線、及び前記第8仮想線により囲まれた前記第2領域の面積S2のうち、最大となる面積S2maxとは、
S2max/S1>1.4の関係式を満たす請求項1乃至8のいずれかに記載の内装成形体。 - 前記乾熱処理後の糸のJIS L 1013 A法により測定した熱水寸法変化率が20%以下であり、伸び率が100〜200%である請求項1乃至9のいずれかに記載の内装成形体。
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