JP6011140B2 - 画像読取装置 - Google Patents

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Description

本発明は画像読取装置に関し、詳しくは、CIS等の読取部にシート状の原稿を搬送する搬送装置と読取部を移動させるキャリッジとを一つのモータでの動力で動作させる画像読取装置に関する。
従来、キャリッジに搭載されて、読取位置が移動するCIS等の読取光学系(読取部)を備えた画像読取装置として、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。この画像読取装置では、キャリッジが所定のホームポジションに位置していることが検出される。そして、キャリッジが所定のホームポジションに位置しているときに読取可能な位置に設けられ、所定の基準白画像を形成する基準白画像部の濃度レベルが検出され、検出された濃度レベルに基づいて読取った画像データが補正される。
特開2010−68397号公報
しかしながら、読取部にシート状の原稿を搬送する搬送装置と読取部を移動させるキャリッジとを一つのモータでの動力で動作させる画像読取装置では、モータの動力を伝達する対象を搬送装置とキャリッジとで切替える場合、モータのトルクが不足すること等によって、キャリッジが想定した位置に位置しないことがある。この場合、キャリッジを用いた読取り(移動読取)を行う際に、読取りの開始位置がずれるという不都合が生じることとなった。
そこで、本発明は、搬送装置とキャリッジとを一つのモータでの動力で動作させる画像読取装置において、適切にキャリッジの位置調整を行うことのできる画像読取装置を提供するものである。
本明細書によって開示される画像読取装置は、原稿の画像を読取る読取部と、原稿を搬送する搬送部と、前記読取部を保持し、所定の方向に移動するキャリッジと、第一方向、及び前記第一方向とは逆方向の第二方向に回転するモータと、前記モータが供給する動力を伝達するモータ側伝達ギアと、前記搬送部によって搬送される原稿を読取る搬送読取の際に、前記搬送部に前記動力を伝達する搬送部側伝達ギアと、前記キャリッジを移動させて画像を読取る移動読取の際に、前記キャリッジに前記動力を伝達するキャリッジ側伝達ギアと、前記搬送読取の際に、前記キャリッジが原稿読取位置である搬送読取位置にある状態で、前記モータ側伝達ギアと前記搬送部側伝達ギアとを連結する搬送部側位置で前記搬送部側伝達ギアと噛合い、前記移動読取の際に、前記モータ側伝達ギアと前記キャリッジ側伝達ギアとを連結するキャリッジ側位置で前記キャリッジ側伝達ギアと噛合うように切替わる切替ギアと、前記キャリッジの移動範囲内であって、前記読取部と対向可能な位置に配置される位置調整部と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記モータを前記第一方向に回転させることで前記切替ギアの位置を前記搬送部側位置に切り替える、もしくは、前記モータを前記第二方向に回転させることで前記切替ギアの位置を前記キャリッジ側位置に切替える切替処理と、前記切替ギアを前記キャリッジ側位置に切り替えた状態で、前記モータを前記第一方向あるいは前記第二方向に回転させることで前記キャリッジを移動させ、前記読取部に前記位置調整部を読み取らせることにより、前記移動読取を実行するための予め定められた待機位置に前記キャリッジが位置するように、前記キャリッジの位置を調整する位置調整処理と、を実行可能であり、前記制御部は、前記切替処理により、前記切替ギアを前記搬送部側位置から前記キャリッジ側位置へ切替えた後、前記位置調整処理とを実行するように構成されている。
本構成によれば、移動読取と搬送読取とを、ギア切替えによって一つのモータで行う画像読取装置において、各読取毎ではなく、必要な場合にのみキャリッジの位置調整処理を実行できる。
上記画像読取装置において、切替ギアが搬送部側位置からキャリッジ側位置に切替えられた場合、モータトルクの変動等によって、キャリッジが所定位置、例えば、移動読取開始位置に位置しない可能性が考えられる。しかしながら、切替ギアが搬送部側位置からキャリッジ側位置に切替えられた後、位置調整処理を行うことによって、移動読取の際に、確実にキャリッジを所定位置に移動させることができる。すなわち、搬送装置とキャリッジとを一つのモータでの動力で動作させる画像読取装置において、適切にキャリッジの位置調整を行うことができる。それによって、移動読取の開始位置がずれてしまうことが防止される。
また、上記画像読取装置において、前記読取部は、前記移動読取の際に、前記キャリッジが移動する方向である副走査方向と直交する主走査方向に沿って並ぶ複数の読取素子を備え、前記位置調整部は、前記副走査方向に沿って並べられた所定の基準白画像からなる基準白背景部、及び所定の基準黒画像からなる基準黒背景部で構成され、前記制御部は、前記位置調整処理において、前記読取部により読み取られた画像のデータが黒から白、または白から黒に変化する位置に基づいて、前記キャリッジの位置を調整するようにしてもよい。
本構成によれば、キャリッジの位置調整とともに、白補正データを取得できる位置にキャリッジ、すなわち読取部を移動させることができる。それによって、白補正データの取得に要する時間を短縮できることが期待できる。
また、上記画像読取装置において、前記制御部は、前記切替処理により、前記モータを前記第二方向に回転させることにより、前記切替ギアを前記搬送部側位置から前記キャリッジ側位置へ切替えた後、さらに前記モータを前記第二方向に回転させることによって、前記キャリッジを、前記位置調整部を通過させる通過処理を実行し、前記通過処理を実行後、前記位置調整処理において、前記モータの回転方向を前記第一方向に切替えることによって、前記キャリッジを前記位置調整部に戻るように移動させるようにしてもよい。
切替ギアのキャリッジ側位置への切替えを行った際、キャリッジが位置調整部を超えて移動したり、位置調整部を超えなかったりすることがあるため、キャリッジの位置調整制御が複雑になる。そのため、キャリッジが確実に位置調整部基準白背景部を超えた位置からキャリッジの位置調整を開始することにより、キャリッジの位置調整制御が複雑になることを防止できる。
また、上記画像読取装置において、前回の読取方法として、前記搬送読取、及び前記移動読取のうちのいずれかを示す前回読取情報が記憶される情報記憶部を備え、前記制御部は、前記移動読取の開始指示が入力された場合、前記前回読取情報として、前記搬送読取を行ったことが前記情報記憶部に記憶されているか否かを判断する判断処理を実行するように構成され、前記判断処理において、前記搬送読取を行ったことが前記情報記憶部に記憶されていると判断した場合、前記切替処理により前記切替ギアを前記搬送部側位置から前記キャリッジ側位置へ切替えた後、前記位置調整処理を実行するようにしてもよい。
本構成によれば、搬送部側位置からキャリッジ側位置への切替ギアの切替えがあったことを示す前回読取情報を記憶しておくことによって、切替ギアが搬送部側位置からキャリッジ側位置に切替えられたことを正確に判断でき、より確実に位置調整処理を実行できる。
また、上記画像読取装置において、前記モータはステッピングモータであり、
前記制御部は、前記位置調整処理の実行の際に、前記モータの駆動ステップ数を制御して、前記キャリッジを、前記位置調整部を読取可能な位置へ移動させるようにしてもよい。
本構成によれば、単に駆動ステップ数によってキャリッジの位置調整を行うことができ、キャリッジの位置調整に関する制御を簡略化することができる。
本発明によれば、搬送部とキャリッジとを一つのモータでの動力で動作させる画像読取装置において、適切にキャリッジの位置調整を行うことができる。
画像読取装置を含む複合機の外観を示す斜視図 実施形態1の画像読取装置の概略的な断面図 遊星ギアがFB側位置にある場合を示す説明図 遊星ギアがADF側位置にある場合を示す説明図 複合機の電気的構成を概略的に示すブロック図 実施形態1における読取処理を示すフローチャート 実施形態2における読取処理を示すフローチャート 実施形態3における読取処理を示すフローチャート
<実施形態1>
次に実施形態1について図1から図6を参照して説明する。
1.複合機の外観構成
図1に示される複合機1は、プリンタ機能、スキャナ(原稿読取)機能、コピー機能、ファクシミリ機能などを備えた多機能周辺装置である。
複合機1は、図1に示すように、本体部2の上方に原稿を読取るための画像読取装置3を備えている。画像読取装置3は、図2に示されるように、読取部30、キャリッジ34、自動原稿給紙(ADF)装置40、原稿載置部50、および読取駆動部60(図5参照)等を含む。画像読取装置3は、画像読取方法として、キャリッジ34を移動させて画像を読取る移動読取(以下、「FB(フラットベッド)読取」と記す)と、搬送部44,44A,45(図2参照)によって搬送される原稿5を読取る搬送読取(以下、「ADF読取」と記す)とを有する。なお、画像読取装置3は、複合機1の一部には限られない。例えば、画像読取装置は、単独のスキャナ装置あるいはコピー機であってもよい。
原稿載置部50は、図2に示されるように、台枠51、透明なガラス板からなる第1プラテンガラス52、第2プラテンガラス53、およびガラス52、53の中間に配置された中間枠54を含む。第1プラテンガラス52の上面は、回動可能な原稿カバー48によって覆われている。
また、中間枠54にはホームポジション検出用マーク(位置調整部の一例)55が設けられ、当該マーク55は、例えば、副走査方向に並べられる白テープ(基準白背景部の一例)55Aと黒テープ55Bとから構成される。読取部30によって読取られたデータが黒から白(あるいは白から黒)に変化する位置がホームポジションHP(所定位置の一例)として検出される。ここでホームポジションHPは、読取部30が第1プラテンガラス52に載置されている原稿5の画像を読取る画像読取処理を実行していない時に、読取部30が待機する位置となる場合があり、また、FB(フラットベッド)読取動作を行う際の、キャリッジ34の移動制御の基準位置とされる。
すなわち、読取部30によるホームポジションHPの検出がなされてからのモータ62を駆動する駆動量(本実施形態では駆動ステップ数)が所定の駆動量に到達すると、読取部30による第1プラテンガラス52に載置されている原稿5の読取走査が開始される。言い換えれば、モータ62が所定のFB読取開始ステップ数だけ駆動されて、読取部30がホームポジションHPから図2に示される読取開始位置PSに達した際に、読取部30は原稿5の読取走査を開始する。また、モータ62が所定のFB読取終了ステップ数だけ駆動されて、読取部30がホームポジションHPから図2に示される読取終了位置PEに達した際に、読取部30は原稿5の読取走査を終了する。このように、ホームポジションHPは、読取部30が読取走査を行う際の基準位置とされる。そのため、読取部30の初期化処理の一例として、ホームポジションHPの検出処理が行われる。
原稿カバー48は、第1プラテンガラス52を覆う閉姿勢と第1プラテンガラス52を開放する開姿勢とに回動可能に、複合機1の本体部2の後側上方(操作部11、表示部12等が設けられる側を前側とする)に連結されている。原稿カバー48上に、ADF装置40が設けられている。また、本体部2の上方には、原稿カバー48の開閉状態を検知するカバーセンサ13が設けられている(図1参照)。
ADF装置40は、図2に示されるように、ADFカバー41、原稿トレイ42、搬送路43、搬送ローラ44、給紙ローラ44A、排紙ローラ45等の各種のローラ、および原稿カバー48の上面を利用した排紙トレイ46を含む。ADF装置40は、原稿トレイ42に載置されている原稿5を一枚ずつ搬送して第2プラテンガラス53上を通過させ、排紙トレイ46に排出する。さらに、搬送ローラ44によって搬送される原稿5を検出するための、フォトセンサ等のリアセンサ(センサの一例)47と、原稿トレイ42にセットされた原稿5を検出するための、フォトセンサ等のフロントセンサ49が設けられている。
リアセンサ47は、搬送路43内において、読取部30よりも原稿搬送上流側に設けられている。また、原稿トレイ42には、原稿5が複数枚の場合、一枚目の原稿5と、一枚目の原稿に後続する後続原稿5とが載置される。ここで、搬送ローラ44、給紙ローラ44A、および排紙ローラ45は、原稿5を搬送する搬送部の一例に相当する。
読取部30は、図2に示されるように、原稿載置部50の下方に設けられている。読取部30は、ここではCIS(Contact Image Sensor)方式で原稿を読取るように構成されている。読取部30は、複数の受光素子が紙面垂直方向に直線状に配列されているリニアイメージセンサ33、RGB3色の発光ダイオードなどで構成される光源31、原稿5等で反射された反射光をリニアイメージセンサ33の各受光素子に結像させるロッドレンズアレイ32を含む。読取部30を保持するキャリッジ34は、タイミングベルト35に結合され、タイミングベルト35の移動に伴って、矢印A方向またはB方向に移動する。タイミングベルト35は、スプロケット等(図示せず)を介して、後述する読取駆動部60によって駆動される。なお、読取部30はCIS方式に限られず、縮小光学系およびCCD(電荷結合素子)イメージセンサを用いた、いわゆるCCD方式であってもよい。
読取部30は、第1プラテンガラス12に載置されている原稿5を読取るとき、すなわち、FB読取を実行する時は、タイミングベルト35に結合したキャリッジ34によって、ホームポジションHPから第1プラテンガラス52の盤面に平行な方向(図2中のA方向)に一定速度で搬送されながら原稿5を読取る。その際、搬送方向での読取範囲は、例えば、図2に示される読取開始位置PSから読取終了位置PEまでとされる。
一方、読取部30は、ADF装置40によって搬送される原稿5を読取るとき、すなわち、ADF読取を実行するときは、キャリッジ34によって第2プラテンガラス53の直下の搬送読取位置(ADF読取位置)RPに保持されて原稿5を読取る。すなわち、本実施形態では、キャリッジ34は、ADF読取位置RPから読取終了位置PEに至る経路を移動する。
さらに、複合機1の前側には、図1に示されるように、各種のボタンからなる操作部(受付部の一例)11、および例えば、液晶ディスプレイからなる表示部12が設けられている。操作部11は読取動作を開始させるスタートボタン11A、複合機1の電源をオン・オフする電源ボタン11Bを含む。
2.読取駆動部の構成
次に、図3から図5を参照して、読取駆動部60について説明する。読取駆動部60は、モータ駆動部61、モータ62、およびギア部70を含む。
モータ62はステッピングモータであり、モータ駆動部61は、CPU20の制御に応じて、モータ62をステップ駆動するための駆動信号を生成する。ギア部70は、モータ側伝達ギア71、キャリッジ側伝達ギア72、搬送部側伝達ギア73、遊星ギア機構74を含む。遊星ギア機構74は、伝達ギア74A、太陽ギア74B、および遊星ギア74Cによって構成される。
モータ側伝達ギア71はモータ62の回転軸に連結されるとともに、遊星ギア機構74の伝達ギア74Aと結合している。そのため、モータ側伝達ギア71は、モータ62の回転に応じて、モータ62が供給する動力を伝達ギア74Aに伝達する。太陽ギア74Bと伝達ギア74Aとは同軸上に規制され、太陽ギア74Bは、伝達ギア74Aの回転に応じて、すなわちモータ側伝達ギア71の回転に応じて回転する。
遊星ギア74Cは、太陽ギア74Bと結合され、太陽ギア74Bの回転に応じて自転および公転する。遊星ギア74Cの位置は、該遊星ギア74Cがキャリッジ側伝達ギア72と結合し、モータ側伝達ギア71とキャリッジ側伝達ギア72とを、伝達ギア74Aおよび太陽ギア74Bを介して連結するキャリッジ側位置(以下「FB側位置」と記す)と、該遊星ギア74Cが搬送部側伝達ギア73と結合し、モータ側伝達ギア71と搬送部側伝達ギア73とを、同じく伝達ギア74Aおよび太陽ギア74Bを介して連結する搬送部側位置(以下「ADF側位置」と記す)とに切替わる。図3は遊星ギア74CがFB側位置にある場合を示し、図4は遊星ギア74CがADF側位置にある場合を示す。
なお、各位置において読取を実行する際、遊星ギア74Cは、所定の阻止機構(図示せず)によって公転が阻止され、各位置に保持された状態で、太陽ギア74Bの回転に応じて自転するものとする。また、遊星ギア74Cの位置が切替えられる際には、遊星ギア74Cは、阻止機構による公転の阻止が解除された状態で、太陽ギア74Bの回転に応じて公転するものとする。
キャリッジ側伝達ギア72は、図3に示されるように、遊星ギア74CがFB側位置にある場合、すなわちFB読取の実行時に、タイミングベルト35を介してキャリッジ34にモータ62からの動力を伝達する。それによってキャリッジ34が移動される。
搬送部側伝達ギア73は、図4に示されるように、遊星ギア74CがADF側位置にある場合、すなわちADF読取の実行時に、所定のギア機構(図示せず)等を介して、搬送ローラ44,排紙ローラ45にモータ62からの動力を伝達する。それによって原稿5が搬送される。
以下、読取駆動部60の動作をより詳細に説明する。なお、図3および図4において、X方向の回転方向を時計回りの回転方向とし、Y方向の回転方向を反時計回りの回転方向とする。また、モータ側伝達ギア71は、モータ62のX方向の回転にしたがってX方向に回転し、モータ62のY方向の回転にしたがってY方向に回転するものとする。
2−1.モータの回転と各ギアの回転
例えば、遊星ギア74Cがキャリッジ側伝達ギア72にも搬送部側伝達ギア73にも結合していない位置において、モータ62がX方向に回転することにより、モータ側伝達ギア71はX方向に回転し、それに伴って伝達ギア74Aおよび太陽ギア74BはY方向に回転する。太陽ギア74BのY方向の回転に伴って遊星ギア74Cは、X方向に自転しつつL方向に公転する。そして、図3に示すように、遊星ギア74Cがキャリッジ側伝達ギア72と結合してFB側位置となると、遊星ギア74CはX方向に自転するが、キャリッジ側伝達ギア72によって遊星ギア74CのL方向の公転が阻止される。このとき、所定の規制部材(図示せず)によるキャリッジ34の規制は解除される。また、キャリッジ側伝達ギア72はY方向に回転し、それに伴って、タイミングベルト35は、図2のA方向、すなわち、読取開始位置PSから読取終了位置PEへの方向にキャリッジ34を移動させる方向に移動する。
一方、キャリッジ34がADF読取位置RP以外の位置に有るときにモータ62がY方向に回転することにより、モータ側伝達ギア71はY方向に回転し、それに伴って伝達ギア74Aおよび太陽ギア74BはX方向に回転する。太陽ギア74BのX方向の回転に伴って遊星ギア74Cは、Y方向に自転するが、阻止機構によってR方向への公転は阻止される。このとき、キャリッジ側伝達ギア72はX方向に回転し、それに伴って、タイミングベルト35は、図2のB方向、すなわち、読取終了位置PEから読取開始位置PSへの方向にキャリッジ34を移動させる方向に移動する。
そして、図2のB方向に移動されたキャリッジ34がADF読取位置RPに到達したときに、規制部材、例えば、キャリッジ34をプラテンガラス52,53方向(AおよびB方向と垂直方向)に付勢する弾性体(例えば、コイルばね)によって、キャリッジ34のAおよびB方向への移動が規制される。また、阻止機構による遊星ギア74CのR方向への公転の阻止が解除され、遊星ギア74CはY方向に自転しつつR方向に公転する。そして、図4に示すように、遊星ギア74Cが搬送部側伝達ギア73と結合してADF側位置となると、遊星ギア74CはY方向に自転するが、搬送部側伝達ギア73によって遊星ギア74CのR方向の公転が阻止される。このとき、遊星ギア74CのY方向の自転に伴って搬送部側伝達ギア73はX方向に回転する。搬送部側伝達ギア73のX方向の回転に伴って、搬送ローラ44および排紙ローラ45が回転する。
一方、モータ62がX方向に回転することにより、モータ側伝達ギア71はX方向に回転し、それに伴って伝達ギア74Aおよび太陽ギア74BはY方向に回転する。太陽ギア74BのY方向の回転に伴って遊星ギア74CはR方向への公転の阻止が解除され、X方向に自転しつつL方向に公転する。
なお、本実施形態では、モータ62のX方向の回転方向が第2回転方向に相当し、モータ62のY方向の回転方向が第1回転方向に相当する。これに限定されず、モータ62のX方向の回転方向を第1回転方向とし、モータ62のY方向の回転方向を第2回転方向とする構成であってもよい。
2−2.ADF読取に係る各ギアの動作
ADF読取では、遊星ギア74CがY方向に自転して搬送部側伝達ギア73に結合するR方向に公転するように、モータ62をY方向(反時計回り)へ回転させた場合、遊星ギア74Cが搬送部側伝達ギア73に結合後もモータ62をY方向へ回転させ続けると、搬送ローラ44と排紙ローラ45が、原稿5を原稿トレイ42から排紙トレイ46へ搬送する方向に回転する。
また、遊星ギア74Cが搬送部側伝達ギア73に結合後にモータ62を、X方向に回転させた場合、遊星ギア74CがX方向に自転して、結合していた搬送部側伝達ギア73から離れるL方向に公転する。なお、搬送部側伝達ギア73は、X方向のみに回転する。
2−3.FB読取に係る各ギアの動作
FB読取では、遊星ギア74CがX方向に自転してキャリッジ側伝達ギア72に結合するL方向に公転するように、モータ62をX方向へ回転させた場合、遊星ギア74Cがキャリッジ側伝達ギア72に結合後もモータ62をX方向へ回転させ続けると、タイミングベルト35が図2のA方向にキャリッジ34を移動させるように、Y方向にキャリッジ側伝達ギア72を駆動する。
また、遊星ギア74Cがキャリッジ側伝達ギア72に結合後にモータ62を、X方向からY方向に逆回転させた場合、遊星ギア74CがY方向に自転する。しかしながら、結合していたキャリッジ側伝達ギア72から離れるR方向に遊星ギア74Cが公転することを阻止する阻止機構により、遊星ギア74CはR方向に公転することなくY方向に自転する。このとき、キャリッジ側伝達ギア72がX方向に逆回転し、それによってタイミングベルト35が、図2のB方向にキャリッジ34を移動させる方向に駆動される。
タイミングベルト35が、図2のB方向にキャリッジ34を移動させる方向に駆動され、キャリッジ34が、物理的に移動できない位置、ここではADF読取位置RPに到達すると、阻止機構による遊星ギアの公転の阻止が解除され、上記ADF読取に係る各ギアの動作が始まる。
なお、阻止機構については、例えば、上記従来技術文献に記載されているような、遊星ギア74Cを軸支するレバー、レバーの揺動を規制する溝カム、伝達ギア73の状態を維持するスプリング等で構成することにより、実現できる。
3.複合機の電気的構成
複合機1は、図5に示すように、CPU20(制御部の一例)、ROM21、RAM(切替記憶部および情報記憶部の一例)22、NVRAM(不揮発RAM)23、ネットワークインターフェイス(受付部の一例)24、およびファクシミリインターフェイス25を備え、これらに画像形成部27、読取部30、操作部11、表示部12、リアセンサ47、フロントセンサ49、および読取駆動部60等が接続される。
ROM21には、複合機1の動作を制御するための各種のプログラムが記憶されており、CPU20は、ROM21から読み出したプログラムに従って、その処理結果をRAM22またはNVRAM23に記憶させながら、各部の制御を行う。また、例えば、ROM(記憶部の一例)21には、解像度等の読取パラメータが記憶されている。また、RAM22は、後述する前回読取情報を記憶する読取方法領域22Rを含む。
ネットワークインターフェイス24は、通信回線(図示せず)を介して外部のコンピュータ等に接続され、ネットワークインターフェイス24を介して相互のデータ通信が可能となる。なお、ネットワークインターフェイス24を介して、外部のコンピュータから読取開始指示を受付けることも可能である。
ファクシミリインターフェイス25は、電話回線(図示せず)に接続され、ファクシミリインターフェイス25を介して外部のファクシミリ装置等とファクシミリデータの通信が可能となる。画像形成部27は、周知の、帯電部、露光部、感光体、現像部、転写部、および定着部を含み、画像読取装置3によって読取られた画像(原稿)の画像データに基づいて、画像を用紙上に形成する。
CPU20は、複合機1に係る各種処理を制御する。また、CPU20は、画像読取装置3に係る処理として、以下に説明する読取処理を実行する。読取処理において、CPU20は、ホームポジションHPにキャリッジ34を移動させる位置調整処理と、前回の読取から位置調整処理を実行するまでの間における遊星ギア74Cの切替えの有無と、今回の読取方法との組み合わせに基づき、位置調整処理を実行するか否を判断する調整判断処理とを実行する。
上記画像読取装置3の構成において、CPU20が、図2の移動方向Bにキャリッジ34を移動させるために、モータ62をY方向に回転させる場合、キャリッジ34は、最大移動距離として、原稿の読取りを終了する読取終了位置PEから、原稿の読取りを開始する読取開始位置PSを経由して、遊星ギア74CをFB側位置からADF側位置に切替える切替位置まで移動する(図2参照)。この切替位置は、本実施形態ではADF読取位置RPとされる。なお、切替位置はこれに限られない。
また、上記のように、キャリッジ34は、ADF読取位置RPに到達した際に、規制部材により移動を規制される。そして、遊星ギア74Cは、キャリッジ34が規制部材により移動を規制された後、FB側位置からADF側位置に切替えを開始し、搬送部44,44A,45は、遊星ギア74CがADF側位置にあるとき、原稿5を搬送する方向に回転動作する。
4.読取処理
次に図6を参照して、実施形態1における読取処理を説明する。読取処理は、例えば、複合機1の電源ボタン11Bがオンされ、画像読取装置3への電源供給が開始された場合に実行される。また、読取処理に係る各処理は、例えば、ROM21等に格納された所定の制御プログラムにしたがって、CPU20によって実行される。
実施形態1の読取処理においては、遊星ギア74Cの待機位置が前回の読取りに対応した位置とされる場合が示される。すなわち、前回の読取りがADF読取の場合、遊星ギア74Cの待機位置はADF側位置とされ、前回の読取りがFB読取の場合、遊星ギア74Cの待機位置はFB側位置とされる。
読取処理において、CPU20は、図6に示されるように、まず、初期処理として、キャリッジ34の位置調整(ステップS105)と、例えば、RAM22の前回読取情報(前回読取方法の一例)を記憶する読取方法領域22Rに前回読取情報として「FB読取」を記憶する処理(ステップS110)とを行う。ここで、初期位置調整では、例えば、キャリッジ34がホームポジションHPに位置するように、キャリッジ34の位置が調整される。
次いで、CPU20は読取開始の指示(読取の指示の一例)があるまで待機する。そして、例えばスタートボタン11Aがオンされ、読取開始指示(今回の読取開始指示に相当)があった場合、その読取開始指示が、FB読取開始指示であるか否かを判断する(ステップS115)。この判断において、例えば、スタートボタン11Aがオンされた際に、スタートボタン11Aがオンされる直前にカバーセンサ13によって原稿カバー48の開閉が検知されている場合、FB読取開始指示であると判断される。また、例えば、スタートボタン11Aがオンされる直前にフロントセンサ49によって原稿5が検出されている場合、ADF読取開始指示であると判断される。
読取開始指示がFB読取開始指示であると判断した場合、すなわち、今回の読取方法がFB読取であると判断した場合(ステップS115:YES)、前回読取情報(前回読取方法の一例)が「FB読取」であるか否かを、RAM22内の読取方法領域22Rを参照して判断する(ステップS120:調整判断処理の一例)。
読取方法領域22Rに記憶された前回読取情報が「FB読取」であると判断した場合(ステップS120:YES)、CPU20は、モータ62をX方向へ回転させてキャリッジ34をホームポジションHPからA方向(図2参照)に移動させることによって、今回のFB読取を行う(ステップS140)。そして、FB読取が終了すると、モータ62をY方向へ回転させてキャリッジ34をB方向(図2参照)に移動させることによって、キャリッジ34をホームポジションHPに移動させる(ステップS145)。そして、CPU20は、読取方法領域22Rに、前回読取情報として「FB読取」を記憶して(ステップS150)、次の読取開始指示を待機する。
一方、ステップS120において、前回読取情報が「FB読取」でない、すなわち、前回読取情報が「ADF読取」である判断した場合(ステップS120:NO)、遊星ギア74CはADF側位置にあるため、CPU20は、モータ62を所定ステップ数、Y方向へ回転させて、遊星ギア74CをADF側位置からFB側位置に切替える(ステップS125:第1切替処理の一例)。さらに、モータ62を所定ステップ数、X方向へ回転させて、キャリッジ34をADF読取位置RPからA方向へ移動させて、位置調整開始位置まで移動させる(ステップS130:通過処理の一例)。ここで、位置調整開始位置は、ホームポジション検出用マーク55の位置よりもA方向側の位置とされ、例えば、第1プラテンガラス52とキャリッジ34とが対向する位置とされる。
そして、CPU20は、FB読取を開始するために、キャリッジ位置調整を行う(ステップS135)。キャリッジ位置調整において、CPU20は、モータ62を、ADF側位置からFB側位置に遊星ギア74Cを切替える方向、すなわち、Y方向へ回転させて、キャリッジ34を位置調整開始位置からB方向に移動させ、例えば、キャリッジ34をホームポジションHPに位置させる。そして、ホームポジションHPをFB読取の基準位置として、上記ステップS140以下の処理を行う。
なお、キャリッジ34をホームポジションHPに位置させる際に、モータ62のY方向へ回転によって、ホームポジション検出用マーク55の位置よりもB方向側の位置にキャリッジ34を移動させ、さらに、モータ62をX方向へ回転させて、キャリッジ34をA方向に移動させて、キャリッジ34をホームポジションHPに位置させるようにしてもよい。
また、ステップS115の処理に戻って、読取開始指示がFB読取開始指示でないと判断した場合、すなわち、今回の読取方法がADF読取であると判断した場合(ステップS115:NO)、ステップS120と同様に、前回読取情報(前回読取方法の一例)が「FB読取」であるか否かを判断する(ステップS160)。
読取方法領域22Rに記憶された前回読取情報が「FB読取」でない、すなわち、前回読取情報が「ADF読取」であると判断した場合(ステップS160:NO)、CPU20は、モータ62をY方向へ回転させて搬送ローラ44および排紙ローラ45を駆動して、今回のADF読取を行う(ステップS175)。そして、ADF読取が終了すると、CPU20は、読取方法領域22Rに、前回読取情報として「ADF読取」を記憶させて(ステップS180)、次の読取開始指示があるまで待機する。
一方、ステップS160において、前回読取情報が「FB読取」であると判断した場合(ステップS160:YES)、遊星ギア74CはFB側位置にあるため、CPU20は、まず、モータ62を所定ステップ数、Y方向へ回転させて、キャリッジ34をADF読取位置RPに移動させる(ステップS165)。次いで、さらに、モータ62を所定ステップ数、Y方向へ回転させて、遊星ギア74CをFB側位置からADF側位置に切替え(ステップS170)、上記ステップS175以後の処理を行う。
5.実施形態1の効果
上記したように、CPU20は、前回の読取から位置調整処理(ステップS135)を実行するまでの間における遊星ギア74Cの切替えの有無と、今回の読取方法との組み合わせに基づき、位置調整処理を実行するか否を判断する。そのため、FB読取とADF読取とを、遊星ギア74Cの切替えによって一つのモータ62で行う画像読取装置3において、読取毎ではなく、必要な場合にのみキャリッジ34の位置調整処理を実行できる。
また、遊星ギア74CがADF側位置からFB側位置に切替えられた場合、モータトルクの変動等によって、キャリッジ34がホームポジションHPに位置しない可能性が考えられる。しかしながら、遊星ギア74CがADF側位置からFB側位置に切替えられていること、およびFB読取が指示されたことを条件に、位置調整処理を行うことによって、FB読取の際に、確実にキャリッジ34をホームポジションHPに移動させることができる。すなわち、搬送部44,44A,45とキャリッジ34とを一つのモータでの動力で動作させる画像読取装置3において、適切にキャリッジ34の位置調整を行うことができる。それによって、FB読取の開始位置がずれてしまうことが防止される。
また、位置調整処理の際の所定位置として、ホームポジション検出用マーク(位置調整部の一例)55が設けられた位置、すなわち、ホームポジションHPにキャリッジ34が移動させる。そのため、キャリッジ34の位置調整とともに、白補正データを取得できる位置にキャリッジ34、すなわち読取部30を移動させることができる。それによって、白補正データの取得に要する時間を短縮できることが期待できる。なお、位置調整部は、ホームポジション検出用マーク55に限られない。また、位置調整処理の際の所定位置は、ホームポジションHPに限られない。
また、遊星ギア74CのFB側位置への切替えを行った際、キャリッジ34がホームポジション検出用マーク55を超えて移動したり、同検出用マーク55を超えなかったりすることがあるため、キャリッジ34の位置調整制御が複雑になる。そのため、本実施形態では、CPU20は、位置調整処理(ステップS135)の実行の前に、X方向(搬送部側位置からキャリッジ側位置に切替ギアを切替える方向)にモータ62を所定ステップ数回転させることによって、キャリッジ34を、ADF読取位置RPからA方向(図2参照)に移動させて、ホームポジション検出用マーク55を通過させる。そのため、キャリッジ34が確実にホームポジション検出用マーク55を超えた位置からキャリッジ34の位置調整を開始することにより、キャリッジ34の位置調整制御が複雑になることを防止できる。
また、CPU20は、ADF読取の終了後にFB読取が指示された際に、遊星ギア74CをADF側位置からFB側位置に切替える第1切替処理(ステップS125)を実行し、第1切替処理の後に位置調整処理(ステップS135)を実行する。そのため、ADF読取の終了後に遊星ギア74CがADF側位置からFB側位置に切替えられる画像読取装置3において、今回の読取としてFB読取が指示された場合に、確実に位置調整処理を実行できる。
その際、CPU20は、FB読取が指示された際に、前回読取情報として、ADF読取を前回行ったことがRAM22に記憶されているか否かを判断する第1判断処理(ステップS120)をさらに実行し、第1判断処理において、ADF読取を前回行ったことがRAM22に記憶されていると判断した場合(ステップS120:NO)、第1切替処理および位置調整処理を実行する。このように、FB側位置かADF側位置への遊星ギア74Cの切替えがあったことを示す前回読取情報を記憶しておくことによって、今回、遊星ギア74CがADF側位置からFB側位置に切替えられることを正確に判断でき、より確実に位置調整処理を実行できる。
<実施形態2>
次に図7を参照して、実施形態2を説明する。実施形態1とは読取処理のみが異なり、その相違点を以下に説明する。そのため、実施形態1と同一の構成には同一の符号を付し、また同一の処理には同一のステップ番号を付し、それぞれ、その説明を省略する。
実施形態2の読取処理においては、遊星ギア74Cの待機位置が、前回の読取方法に係わらずFB側位置とされる。すなわち、前回の読取りがADF読取であった場合であっても、遊星ギア74CはADF側位置からFB側位置に切替えられる。
すなわち、実施形態2の読取処理において、図7に示されるように、CPU20は、ADF読取(ステップS175)の後に、モータ62を所定ステップ数、X方向へ回転させて、遊星ギア74CをADF側位置からFB側位置に切替える(ステップS205:第1切替処理の一例)。そして、CPU20は、読取方法領域22Rに、前回読取情報として「ADF読取」を記憶させて(ステップS180)、次の読取開始指示があるまで待機する。
そのため、実施形態2では、今回、FB読取の指示があり(ステップS115:YES)、前回がADF読取である場合(ステップS120:NO)、キャリッジ位置調整(ステップS135)は行われるが、その際、図6のステップS125の処理は省略される。
6.実施形態2の効果
CPU20は、ADF読取(ステップS175)の終了後、遊星ギア74CをADF側位置からFB側位置に切替える第1切替処理(ステップS205)を実行し、第1切替処理の後にFB読取が指示された際(ステップS115:YES)に、位置調整処理(ステップS135)を実行する。そのため、ADF読取の終了後に遊星ギア74CがADF側位置からFB側位置に切替えられる画像読取装置3において、今回の読取としてFB読取が指示された場合に、確実に位置調整処理を実行できる。
その際、CPU20は、第1切替処理の後に読取が指示された際に、第1切替処理が実行されたことを示す第1前回切替情報がRAM22に記憶されているか否かを判断する第1判断処理(ステップS120)をさらに実行し、第1判断処理において、第1前回切替情報がRAM22に記憶されていると判断した場合(ステップS120:NO)、位置調整処理を実行する。そのため、ADF側位置からFB側位置への遊星ギア74Cの切替えがあったことを示す第1前回切替情報を記憶しておくことによって、遊星ギア74CがADF側位置からFB側位置に切替えられたことを正確に判断でき、より確実に位置調整処理を実行できる。
<実施形態3>
次に図8を参照して、実施形態3を説明する。実施形態1とは読取処理のみが異なり、その相違点を以下に説明する。そのため、実施形態1と同一の構成には同一の符号を付し、また同一の処理には同一のステップ番号を付し、それぞれ、その説明を省略する。
実施形態3の読取処理においては、遊星ギア74Cの待機位置が、前回の読取方法に係わらずADF側位置とされる。すなわち、読取りがFB読取であった場合であっても、遊星ギア74CはFB側位置からADF側位置に切替えられる。
すなわち、実施形態3の読取処理において、図8に示されるように、CPU20は、初期処理として、モータ62を所定ステップ数、Y方向へ回転させて、遊星ギア74CをFB側位置からADF側位置に切替える(ステップS305)。
また、今回、FB読取の指示がある場合(ステップS115:YES)、前回の読取方法に係わらず、遊星ギア74CのADF側位置からFB側位置への切替えが行われ(ステップS125)、それに伴って、キャリッジ位置調整処理が行われる(ステップS135)。
そして、FB読取の終了後において、キャリッジ34をホームポジションHPに移動させた(ステップS145)後、CPU20は、モータ62を所定ステップ数、Y方向へさらに回転させて、キャリッジ34をADF読取位置RPに移動させる(ステップS310)。次いで、CPU20は、さらに、モータ62を所定ステップ数、Y方向へ回転させて、遊星ギア74CをFB側位置からADF側位置に切替え(ステップS315)、次の読取開始指示があるまで待機する。
一方、今回、ADF読取の指示がある場合(ステップS115:NO)、遊星ギア74CがADF側位置にあるため、前回の読取方法に係わらず、CPU20は、モータ62をY方向へ回転させて、ADF読取を行う(ステップS175)。
7.実施形態3の効果
CPU20は、FB読取(ステップS140)の終了後、遊星ギア74CをFB側位置からADF側位置に切替える第2切替処理(ステップS315)を実行し、第2切替処理の後にFB読取が指示された際(ステップS115:YES)に、遊星ギア74CをADF側位置からFB側位置へ切替え(ステップS125)、位置調整処理(ステップS135)を実行する。そのため、FB読取の終了後に遊星ギア74CがFB側位置からADF側位置に切替えられる画像読取装置3において、今回の読取としてFB読取が指示された場合に、遊星ギア74CをADF側位置からFB側位置へ切替え、確実に位置調整処理を実行できる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態3において、CPU20は、第2切替処理(ステップS315)の後にFB読取が指示された際に、第2切替処理が実行されたことを示す第2前回切替情報がRAM22に記憶されているか否かを判断する第2判断処理をさらに実行し、第2判断処理において、第2前回切替情報がRAM22に記憶されていると判断した場合、遊星ギア74CをADF側位置からFB側位置へ切替え、位置調整処理を実行するようにしてもよい。
この場合、FB側位置からADF側位置への遊星ギア74Cの切替えがあったことを示す第2前回切替情報を記憶しておくことによって、遊星ギア74CがFB側位置からADF側位置に切替えられたことを正確に判断でき、より確実に、遊星ギア74CをADF側位置からFB側位置へ切替え、位置調整処理を実行できる。
(2)上記各実施形態においては、切替ギアとして、遊星ギア機構74における遊星ギア74Cを使用する例を示したが、これに限られない。切替ギアとして、モータ側伝達ギア71とキャリッジ側伝達ギア72とを連結するキャリッジ側位置(FB側位置)と、モータ側伝達ギア71と搬送部側伝達ギア73とを連結する搬送部側位置(ADF側位置)とに切替わる他の周知の構成が使用されてもよい。
3…画像読取装置、5…原稿、20…CPU、30…読取部、34…キャリッジ、42…原稿トレイ、43…搬送路、44…搬送ローラ、44A…給紙ローラ、45…排紙ローラ、47…リアセンサ、49…フロントセンサ、55…ホームポジション検出用マーク、55A…白テープ、55B…黒テープ、62…モータ、71…モータ側伝達ギア、72…キャリッジ側伝達ギア、73…搬送部側伝達ギア、74C…遊星ギア

Claims (5)

  1. 原稿の画像を読取る読取部と、
    原稿を搬送する搬送部と、
    前記読取部を保持し、所定の方向に移動するキャリッジと、
    第一方向、及び前記第一方向とは逆方向の第二方向に回転するモータと、
    前記モータが供給する動力を伝達するモータ側伝達ギアと、
    前記搬送部によって搬送される原稿を読取る搬送読取の際に、前記搬送部に前記動力を伝達する搬送部側伝達ギアと、
    前記キャリッジを移動させて画像を読取る移動読取の際に、前記キャリッジに前記動力を伝達するキャリッジ側伝達ギアと、
    前記搬送読取の際に、前記キャリッジが原稿読取位置である搬送読取位置にある状態で、前記モータ側伝達ギアと前記搬送部側伝達ギアとを連結する搬送部側位置で前記搬送部側伝達ギアと噛合い、前記移動読取の際に、前記モータ側伝達ギアと前記キャリッジ側伝達ギアとを連結するキャリッジ側位置で前記キャリッジ側伝達ギアと噛合うように切替わる切替ギアと、
    前記キャリッジの移動範囲内であって、前記読取部と対向可能な位置に配置される位置調整部と、
    制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記モータを前記第一方向に回転させることで前記切替ギアの位置を前記搬送部側位置に切り替える、もしくは、前記モータを前記第二方向に回転させることで前記切替ギアの位置を前記キャリッジ側位置に切替える切替処理と、
    前記切替ギアを前記キャリッジ側位置に切り替えた状態で、前記モータを前記第一方向あるいは前記第二方向に回転させることで前記キャリッジを移動させ、前記読取部に前記位置調整部を読み取らせることにより、前記移動読取を実行するための予め定められた待機位置に前記キャリッジが位置するように、前記キャリッジの位置を調整する位置調整処理と、を実行可能であり、
    前記制御部は、
    前記切替処理により、前記切替ギアを前記搬送部側位置から前記キャリッジ側位置へ切替えた後、前記位置調整処理を実行するように構成されている、画像読取装置。
  2. 請求項1に記載の画像読取装置において、
    前記制御部は、
    前記切替処理により、前記モータを前記第二方向に回転させることにより、前記切替ギアを前記搬送部側位置から前記キャリッジ側位置へ切替えた後、さらに前記モータを前記第二方向に回転させることによって、前記キャリッジを、前記位置調整部を通過させる通過処理を実行し、
    前記通過処理を実行後、前記位置調整処理において、前記モータの回転方向を前記第一方向に切替えることによって、前記キャリッジを前記位置調整部に戻るように移動させる、画像読取装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の画像読取装置において、
    前回の読取方法として、前記搬送読取、及び前記移動読取のうちのいずれかを示す前回読取情報が記憶される情報記憶部を備え、
    前記制御部は、
    前記移動読取の開始指示が入力された場合、前記前回読取情報として、前記搬送読取を行ったことが前記情報記憶部に記憶されているか否かを判断する判断処理を実行するように構成され、
    前記判断処理において、前記搬送読取を行ったことが前記情報記憶部に記憶されていると判断した場合、前記切替処理により前記切替ギアを前記搬送部側位置から前記キャリッジ側位置へ切替えた後、前記位置調整処理を実行する、画像読取装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の画像読取装置において、
    前記読取部は、前記移動読取の際に、前記キャリッジが移動する方向である副走査方向と直交する主走査方向に沿って並ぶ複数の読取素子を備え、
    前記位置調整部は、前記副走査方向に沿って並べられた所定の基準白画像からなる基準白背景部、及び所定の基準黒画像からなる基準黒背景部で構成され、
    前記制御部は、
    前記位置調整処理において、前記読取部により読み取られた画像のデータが黒から白、または白から黒に変化する位置に基づいて、前記キャリッジの位置を調整する、画像読取装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の画像読取装置において、
    前記モータはステッピングモータであり、
    前記制御部は、前記位置調整処理の実行の際に、前記モータの駆動ステップ数を制御して、前記キャリッジを、前記位置調整部を読取可能な位置へ移動させる、画像読取装置。
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