JP6009748B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
従来、車両の操縦安定性の向上を図る手段の一つとして、トレッドラジアスの大きいタイヤを採用することがなされている。トレッドラジアスを大きくすることにより、トレッド部の接地幅が大きくなり、接地面積の拡大が可能となる。トレッドラジアスとは、タイヤの子午線方向の断面における、トレッドセンタ(タイヤの赤道面とトレッド面との交点)からショルダー部にかけての、トレッド面のなす円弧の曲率半径を意味する。
一般に、トレッドセンタからショルダー部にかけて、異なる曲率半径であるトレッドラジアスを有する複数種類の円弧が組み合わされる。狙っているキャンバー量に対して、トレッドセンタを含む第一円弧のトレッドラジアス(第一トレッドラジアスと呼ぶ)が大きすぎると、隣接する第二円弧(第二トレッドラジアスを有する円弧)が小さくならざるを得ない。上記「キャンバー量」とは、トレッドのショルダー部において、トレッドセンタとトレッド表面との、タイヤ半径方向の距離を意味する。隣接する円弧同士のトレッドラジアスTR1、TR2の差が大きくなる。その結果、隣接する円弧同士の接点(トレッドラジアスの変更点)のタイヤ幅方向左右において、タイヤの接地面圧の分布が不均一になるおそれがある。また、タイヤの実際の接地面の外周形状(接地形状)が、上記変更点近傍において凹凸になるおそれがある。接地面圧の分布が不均一であったり、接地形状Sに大きな凹凸が生じるようなタイヤであれば、操縦安定性を損なったり、タイヤの偏摩耗が生じるおそれがある。
図7及び図8に示されるように、上記の問題は、第一及び第二のトレッドラジアスTR1、TR2の大きさのみならず、トレッド面52における変更点Pの位置によっても発生するおそれがある。図7に示されたタイヤ51では、第一円弧53と第二円弧54との接点(変更点P)が、タイヤ51の周方向に沿って形成された主溝55内に位置している。図7(a)は、タイヤ51の子午線方向に切った断面図であり、図7(b)は、このタイヤ51の接地形状Sを示す平面図である。従って、図7(a)では点として表される変更点Pが、図7(b)では線として表される。この線を変更線PLと呼ぶ。
主溝55の部分はトレッド58の肉厚が薄いので曲げ剛性が低い。また、タイヤ51が路面に押し付けられたとき、トレッド面52は、変更点Pの左右両側部分も含めて路面に沿って平面(トレッドラジアスTR1、TR2が無限大)になろうとする。トレッド面52が単一のトレッドラジアスになろうとする。換言すれば、トレッド58は、変更点Pを支点として折れ曲がろうとする。従って、変更点Pが主溝55内に位置している場合、タイヤ51は、変更点Pを支点として主溝55部分から折れ曲がりやすくなる。また、図7(b)に示されるように、このタイヤの接地形状Sの外周線における外側の主溝55近傍に大きな凹凸が生じている。
図8に示されたタイヤ56では、第一円弧53と第二円弧54との変更点Pが、外側の主溝55よりタイヤ幅方向外方のショルダー部59寄りに位置している。図8(a)は、タイヤ56の子午線方向に切った断面図であり、図8(b)は、このタイヤ56の接地形状Sを示す平面図である。従って、図8(a)では点として表される変更点Pが、図8(b)では線として表される。変更点Pが外側の主溝55より外方のショルダー部59寄りに位置している場合、タイヤ56が路面に押し付けられたとき、変更点P付近における接地形状のせり出し、高い接地圧等により、操縦安定性の低下、偏摩耗の発生等の原因になるおそれがある。また、図8(b)に示されるように、このタイヤの接地形状Sの外周線における外側の主溝55近傍に大きな凹凸が生じている。
特開平5−229308号公報には、異なるトレッドラジアスの円弧の配置を考慮することにより、タイヤのバックリングの解消、操縦性の安定を図った空気入りラジアルタイヤが開示されている。特開2002−316510公報には、異なるトレッドラジアスの円弧の配置を考慮することにより、高速耐久性能、耐偏摩耗性能、耐グルーブクラック性能等の向上を図った空気入りラジアルタイヤが開示されている。しかし、上記のいずれのタイヤも、円弧の配置に対し、トレッドに形成された溝は考慮されていない。
特開平5−229308号公報 特開2002−316510公報
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、操縦安定性及びタイヤの偏摩耗の抑制効果の向上が期待できる空気入りタイヤを提供することを目的としている。
本発明に係る空気入りタイヤは、
その外面がトレッド面をなすトレッドを有しており、
上記トレッド面に、溝と溝間のリブとが形成されており、
トレッドの子午線方向に切った断面において、
トレッド面が、その幅方向中心から幅方向端部に向けて、連続する第一円弧及び第二円弧を含んでおり、
各円弧が異なる曲率半径である第一及び第二のトレッドラジアスTR1、TR2を有しており、
これらのトレッドラジアスの大きさが、TR1>TR2とされており、
第一円弧の中心はタイヤの赤道面上にあり、
第一円弧と第二円弧との接点である変更点が上記リブ上にある。
本発明の空気入りタイヤによれば、接地面圧の分布の均一化、及び、接地形状の局所的凹凸の発生防止が図られる。
好ましくは、上記トレッドの両端から半径方向内向きに延びるサイドウォールと、サイドウォールから半径方向内向きに延びるビードと、トレッド及びサイドウォールの内側に沿って両ビード間に掛け渡されたカーカスと、カーカスに積層される外層ベルト及び内層ベルトとをさらに備えており、
トレッドの幅方向中心から、上記変更点までの軸方向距離をLとし、上記外層ベルトの軸方向幅をBWとしたとき、
0.10×BW ≦ L ≦ 0.23×BW
である。
好ましくは、上記トレッドの両端から半径方向内向きに延びるサイドウォールと、サイドウォールから半径方向内向きに延びるビードと、トレッド及びサイドウォールの内側に沿って両ビード間に掛け渡されたカーカスと、カーカスに積層される外層ベルト及び内層ベルトとをさらに備えており、
上記第一トレッドラジアスTR1と、第二トレッドラジアスTR2との関係が、
0.48 ≦ TR2/TR1 ≦ 0.65
である。
好ましくは、上記溝が、タイヤの周方向に延びる3本の主溝を含んでおり、
上記3本のうちの1本の主溝が、トレッドの幅方向中心に位置しており、他の2本が、トレッドの幅方向中心を中心として左右対称に、互いに離間して位置しており、
上記変更点が、上記リブ上に位置している。
好ましくは、上記変更点が、上記リブの幅方向中間部に位置している。
本発明によれば、タイヤの接地面圧の分布の均一化、及び、接地形状の局所的凹凸の発生防止により、タイヤを装着した車両の操縦安定性の向上、及び、タイヤの偏摩耗の抑制効果の向上が期待できる。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの一部を示す、子午線方向に切った断面図である。 図2は、図1のタイヤのトレッドラジアスの配置を示す、子午線方向に切った断面図である。 図3(a)は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤのトレッド部の形状を示す子午線方向の断面図であり、図3(b)は、このタイヤの接地面圧の分布を示す平面図である。 図4(a)は、本発明の他の実施形態に係る空気入りタイヤのトレッド部の形状を示す子午線方向の断面図であり、図4(b)は、このタイヤの接地面圧の分布を示す平面図である。 図5(a)は、比較形態に係る空気入りタイヤのトレッド部の形状を示す子午線方向の断面図であり、図5(b)は、このタイヤの接地面圧の分布を示す平面図である。 図6(a)は、他の比較形態に係る空気入りタイヤのトレッド部の形状を示す子午線方向の断面図であり、図6(b)は、このタイヤの接地面圧の分布を示す平面図である。 図7(a)は、従来のタイヤの一例におけるトレッド部の形状を示す子午線方向の断面図であり、図7(b)は、このタイヤの接地形状を示す平面図である。 図8(a)は、従来のタイヤの他の例におけるトレッド部の形状を示す子午線方向の断面図であり、図8(b)は、このタイヤの接地形状を示す平面図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤ1の一部を示す、子午線方向に切った断面図である。図1において、上下方向が半径方向であり、左右方向が軸方向(幅方向)であり、紙面に垂直な方向が周方向である。このタイヤ1は、図1中の中心線CLに関してほぼ左右対称の形状を呈する。この中心線CLは、トレッドセンターラインとも呼び、タイヤ1の赤道面を表す。このタイヤ1は、トレッド2、サイドウォール3、ビード4、カーカス5及びベルト6を備えている。このタイヤ1は、チューブレスタイプである。このタイヤ1は乗用車に装着される。このタイヤ1は、その呼称幅が195mm以下で、偏平率が65%以上のものである。偏平率とは、タイヤ幅Wに対するタイヤ高さHの割合を百分率で示したものである。
トレッド2は耐摩耗性に優れた架橋ゴムからなる。トレッド2はトレッド面7を備えている。トレッド面7は、タイヤ1の子午線方向に切った断面において、半径方向外向きに凸な形状を呈している。このトレッド面7は路面と接地する。トレッド面7には、周方向に延びる複数本の主溝8が刻まれている。本実施形態では、主溝8は3本形成されている。この主溝8により、トレッドパターンが形成されている。サイドウォール3は、トレッド2の端から半径方向略内向きに延びている。このサイドウォール3は架橋ゴムからなる。
トレッド面7とトレッドセンターラインCLとの交点、すなわちトレッド面7の幅方向中心をトレッドセンタTCと呼ぶ。図1及び図2に示されるように、3本のうちの1本の主溝8は、トレッドセンタTC上に形成されている。残りの2本の主溝8は、トレッドセンタTCを中心とした中心振り分けで左右に1本ずつ形成されている。これらの主溝8の配置は、トレッドセンタTCを中心として左右対称である。トレッドセンタTC上の1本の主溝を中央主溝8aと呼び、幅方向外側の2本の主溝を外主溝8bと呼ぶ。しかし、本発明ではかかる本数には限定されない。主溝8a、8b同士の間は周方向に延びるリブ15として形成されている。リブ15の形状は、トレッドセンタTCを中心として左右対称である。トレッド2における、外主溝8bより外方(ショルダー部16側)の部分は、ショルダーブロックであり、ここではリブとして分類しない。
図1に示されるように、ビード4は、サイドウォール3よりも半径方向略内側に位置している。ビード4は、コア10と、このコア10から半径方向外向きに延びるエイペックス11とを備えている。コア10は、タイヤの周方向に沿ってリング状を呈している。コア10は、非伸縮性ワイヤーが巻かれてなる。典型的には、コア10にスチール製ワイヤーが用いられる。エイペックス11は半径方向外向きに先細りである。エイペックス11は高硬度な架橋ゴムからなる。
カーカス5はカーカスプライ12からなる。カーカスプライ12は、両側のビード4の間に架け渡されており、トレッド2及びサイドウォール3の内側に沿っている。カーカスプライ12は、コア10の周りを、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。図示されていないが、カーカスプライ12は、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。各コードが赤道面CLに対してなす角度の絶対値は、通常は70°から90°である。換言すれば、このカーカス5はラジアル構造を有する。
ベルト6はカーカス5の半径方向外側に位置している。ベルト6はカーカス5に積層されている。ベルト6はカーカス5を補強する。ベルト6は、内層ベルト13及び外層ベルト14からなる。図示されていないが、内層ベルト13及び外層ベルト14のそれぞれは、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。各コードは、赤道面CLに対して傾斜している。傾斜角度の絶対値は、10°以上35°以下である。内層ベルト13のコードの傾斜方向は、外層ベルトのコードの傾斜方向とは逆である。
図2は、上記タイヤ1のトレッドラジアスTR1、TR2の配置を示す、子午線方向に切った断面図である。図2が参照されつつ、図1のタイヤ1のトレッド面7の形状が説明される。トレッド面7は、2つの異なる曲率半径(トレッドラジアス)の円弧21、22の組み合わせからなる部分を含む。トレッド面7は半径方向外向きに凸な形状を呈している。このような円弧21、22の組み合わせは、タイヤ1の成形金型の設計において規定される。第一円弧21の中心O1はトレッドセンターライン(赤道面)CL上にある。円弧21、22の配置はトレッドセンタTCを中心として左右対称である。
トレッド面を構成する円弧が1つのみであれば、タイヤ設計の自由度が大幅に制限される。トレッド面を構成する円弧が4つ以上であれば、タイヤの排水性、排土性、スノー性能等の確保のために、変更点がショルダー部16寄りに位置してしまう可能性が高くなる。かかる理由から、トレッドパターン設計に制約が生じるおそれがある。
第一円弧21の曲率半径が第一トレッドラジアスTR1であり、第二円弧22の曲率半径が第二トレッドラジアスTR2である。第一トレッドラジアスTR1は第二トレッドラジアスTR2より大きい。第二円弧22は第一円弧21に内接している。
図2において、第一円弧21と第二円弧22との接点を変更点Pと呼ぶ。図2のようにタイヤ1の子午線方向に切った断面では、変更点Pは点である。しかし、図3(b)、図4(b)、図5(b)、図6(b)のようなタイヤの接地面を示す平面図では、各変更点Pに対応する部位は線状で表れる。これらを変更線PLと呼ぶ。
上記変更点P(変更線PL)は上記リブ15上に位置している。従って、タイヤ1が路面に押し付けられたときのトレッド2の変形が一箇所に集中しない。トレッド2は、タイヤ1が路面に押し付けられたときに変更点を支点として折れ曲がろうとする。リブ15部分は、溝8部分に較べて肉厚が厚いので、曲げ剛性が高く、折れ曲がりにくい。従って、トレッド2の変形がタイヤ幅方向に沿って大きく変動しない。しかし、主溝8より外方のショルダー部16寄りの部分では、たとえ肉厚が厚くても、接地面圧が高いショルダー部16に変更点があるので、応力が集中しやすく、偏摩耗という問題が生じやすい。
図3及び図4には、二種類の実施形態に係るタイヤのトレッド2の断面(図3(a)、図4(a))、及び、このタイヤの路面に対する接地面圧の分布図(図3(b)、図4(b))が示されている。図5及び図6には、二種類の比較形態に係るタイヤのトレッド58の断面(図5(a)、図6(a))、及び、このタイヤの路面に対する接地面圧の分布図(図5(b)、図6(b))が示されている。接地面圧の分布図は、有限要素法によって算出された接地面圧をグラフに示したものであり、平面図に相当する。図中の左右方向がタイヤの軸方向であり、上下方向がタイヤの周方向である。図中の格子は、有限要素法による演算時のメッシュである。接地面圧の分布図(図3(b)、図4(b)、図5(b)、図6(b))における、着色部分が接地範囲であり、接地範囲の外形が接地形状Sである。また、接地面圧の分布図において、着色部分の色の濃淡は面圧の高低を表している。また、接地面積(着色部分の面積)の広狭により、その部分の接地面圧の程度が表されている。
図3(a)に示された実施形態に係るタイヤでは、変更点Pがリブ15のほぼ幅方向中間部に位置している。この幅方向中間部とは、リブ15の幅を三等分したうちの中央部分を意味する。図4(a)に示された実施形態に係るタイヤでは、変更点Pが、リブ15の外方端部の近傍に位置している。この外方端部の近傍とは、リブ15の幅を三等分したうちの外方側の部分を意味する。図5(a)に示された比較形態1(後述の比較例3に相当)に係るタイヤでは、変更点Pが外側の主溝55内に位置しており、図6(a)に示された比較形態2(後述の比較例2に相当)に係るタイヤでは、変更点Pが主溝55より外方のショルダー部59寄りに位置している。
図5(b)の比較形態1では、変更点P近傍、すなわち主溝55近傍の部分における接地範囲が周方向にせり出している。接地面圧も高くなっている。その結果、トレッドセンタTCからショルダー部59にかけて、接地面圧の分布が不均一である。図6(b)の比較形態2でも、変更点P近傍、すなわち主溝55より外方のショルダー部59寄りの部分における接地範囲が周方向にせり出している。接地面圧も高くなっている。その結果、トレッドセンタTCからショルダー部59にかけて、接地面圧の分布が不均一である。一方、図3(b)の実施形態では、ショルダー部16における接地範囲の周方向へのせり出しが緩和されている。その結果、トレッドセンタTCからショルダー部16にかけて、接地面圧の分布の不均一が大幅に改善されている。図4(b)の実施形態でも、ショルダー部16における接地範囲の周方向へのせり出しが緩和されている。その結果、トレッドセンタTCからショルダー部16にかけての接地面圧の分布の不均一が大幅に改善されている。
以上のとおり、変更点Pが曲げ剛性の高いリブ15に位置することにより、接地時のタイヤの変形が小さくなり、滑り量も小さくなる。その結果、接地面圧の均一化、接地形状の局所的凹凸の発生防止が図られ、当該タイヤを装着した車両の操縦安定性の向上が期待できる。また、タイヤの偏摩耗の抑制効果の向上も期待できる。
図2に示されるように、変更点PのトレッドセンターラインCLからの軸方向距離が変更点距離Lとされている。外層ベルト14の軸方向幅がBWとされている。このとき、LとBWとの関係は、
0.10×BW ≦ L ≦ 0.23×BW
とされるのが好ましい。変更点距離Lの範囲を定めるのに、外層ベルト14の軸方向幅BWを基準としたのは、外層ベルト14はサイズ呼称幅に対する比率によって設計されるため、呼称幅が変更されても容易に変更点距離Lの範囲を定めることができるという理由からである。
変更点距離Lが0.10×BWより小さく設定されると、変更点PがトレッドセンタTC側に寄る。このため、ショルダー部16側のトレッドラジアスTR2が大きくならざるを得ない。その結果、接地端部(トレッド面7のショルダー部16側にある)における接地面圧が高くなるおそれがある。また、変更点Pが中央主溝8a内に位置してしまうおそれもある。一方、変更点距離Lが0.23×BWより大さく設定されると、変更点Pがショルダー部16側に寄る。このため、ショルダー部16側のトレッドラジアスTR2が小さくならざるを得ない。その結果、ショルダー部16側における接地面積が減少しすぎるおそれがある。タイヤの接地端部側の接地面圧が高すぎたり低すぎたりすると、接地面圧の分布が不均一となる。変更点Pがショルダー部16側に寄ってしまうと、接地形状Sに大きな凹凸が生じるおそれがある。接地面圧の分布が不均一であったり、接地形状Sに大きな凹凸が生じるようなタイヤであれば、操縦安定性を損なったり、タイヤの偏摩耗が生じるおそれがある。
第一トレッドラジアスTR1と第二トレッドラジアスTR2との比は、
0.48 ≦ TR2/TR1 ≦ 0.65
とされるのが好ましい。
上記比(TR2/TR1)が0.48より小さく設定されると、第一及び第二のトレッドラジアスTR1、TR2同士の差が大きくなる。このため、接地面圧の分布が大きく変動する(不均一になる)ことが懸念される。一方、比(TR2/TR1)が0.65より大きく設定されると、第二トレッドラジアスTR2が大きくなる。このため、トレッド面7のセンター部分17と較べてミドル部(センター部分17とショルダー部16との中間部分)18での接地面圧が高くなるおそれがある。そうなると、接地面圧の分布が大きく変動する(不均一になる)ことになる。
以上の変更点距離Lとベルト幅BWとの関係、及び、トレッドラジアスの比に関する規定は、呼称幅が195mm未満であり、偏平率が60%以上であるタイヤに適用するのが好ましい。なぜなら、呼称幅が195以上になると、実接地幅が大きくなるため、第三のトレッドラジアスを設定するほうが好ましくなるからであり、偏平率が55以下のタイヤについても同様の理由からである。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
実施例1として、トレッド面のトレッドセンタTCから外方端部にかけての円弧の個数(シングル又はダブル)、第一トレッドラジアスTR1、第二トレッドラジアスTR2、第一トレッドラジアスTR1と第二トレッドラジアスTR2との比TR2/TR1、及び、外層ベルト幅BWに対する変更点距離Lの比L/BW、の各諸元が表1に示された数値であるタイヤが用意された。このタイヤは図1及び図2に示される基本構造を有している。変更点Pは、リブ15に位置している。このタイヤのサイズは、195/65R15である。このタイヤの各部の寸法は金型図面中に規定されている。195はタイヤ幅(mm)を示し、65は偏平率(%)を示し、Rはラジアルタイヤであることを示し、15はリム径(インチ)を示す。
[実施例2]
実施例2として、下記表1に示される諸元以外は、上記実施例1のタイヤと同一の仕様のタイヤが用意された。すなわち、接地端部におけるトレッドプロファイルのキャンバー量、トレッド部からサイドウォールにかけてのゴム厚さ、溝8の位置及び形状、その他の構造は上記実施例1のタイヤと同一である。変更点Pはリブ15に位置している。
[実施例3]
実施例3として、下記表1に示される諸元以外は、上記実施例1のタイヤと同一の仕様のタイヤが用意された。すなわち、接地端部におけるトレッドプロファイルのキャンバー量、トレッド部からサイドウォールにかけてのゴム厚さ、溝8の位置及び形状、その他の構造は上記実施例1のタイヤと同一である。変更点Pはリブ15に位置している。
[比較例1]
比較例1として、下記表1に示される諸元以外は、上記実施例1のタイヤと同一の仕様のタイヤが用意された。すなわち、接地端部におけるトレッドプロファイルのキャンバー量、トレッド部からサイドウォールにかけてのゴム厚さ、溝8の位置及び形状、その他の構造は上記実施例1のタイヤと同一である。トレッド面を構成する円弧は一つのみであり、変更点Pは存在しない。
[比較例2]
比較例2として、下記表1に示される諸元以外は、上記実施例1のタイヤと同一の仕様のタイヤが用意された。すなわち、接地端部におけるトレッドプロファイルのキャンバー量、トレッド部からサイドウォールにかけてのゴム厚さ、溝8の位置及び形状、その他の構造は上記実施例1のタイヤと同一である。変更点Pは主溝8より外方のショルダー部16寄りに位置している。
[比較例3]
比較例3として、下記表1に示される諸元以外は、上記実施例1のタイヤと同一の仕様のタイヤが用意された。すなわち、接地端部におけるトレッドプロファイルのキャンバー量、トレッド部からサイドウォールにかけてのゴム厚さ、溝8の位置及び形状、その他の構造は上記実施例1のタイヤと同一である。変更点Pは主溝8内に位置している。
[タイヤの性能の机上評価]
実施例1から3及び比較例1から3の各タイヤの性能評価のために、内圧230kpa及び鉛直荷重4.20kNの条件下、有限要素法により、各タイヤの路面に対する接地形状、接地面圧の分布、接地長さ、接地幅、接地面積が算出された。接地面圧の分布については、その均一性が5段階評価された。数値が高いほど、均一性が高いことを示す。接地形状については、局所的な凹凸の発生の度合いが5段階評価された。数値が高いほど、局所的凹凸が少なく良好であることを示す。接地長さ、接地幅及び接地面積については、比較例1の結果を100とした指数値によって示されている。この数値が大きいほど良好である。
[操縦安定性の官能試験]
日本製四輪乗用車に、実施例1から3及び比較例1から3の各タイヤを順次装着し、ドライバーを含めて2名乗車して、これらのタイヤの操縦安定性の官能試験が行われた。エンジンの排気量は3500ccである。乗用車は、上記エンジンを前部に搭載した後輪駆動車である。各タイヤの内圧は230kpaとされた。コーナリング時の操縦安定性について、ドライバーによる官能評価がなされた。評価は5段階評価とされ、数値が高いほど操縦安定性が良好であることを示す。
Figure 0006009748
表1に示されるように、実施例1、2、3では、比較例1、2、3に対して全ての評価項目について良好な結果が得られている。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
本発明に係る空気入りタイヤは、種々の車両に適している。
1・・・タイヤ
2・・・トレッド
3・・・サイドウォール
4・・・ビード
5・・・カーカス
6・・・ベルト
7・・・トレッド面
8・・・主溝
10・・・コア
11・・・エイペックス
12・・・カーカスプライ
13・・・内層ベルト
14・・・外層ベルト
15・・・リブ
16・・・ショルダー部
17・・・センター部
18・・・ミドル部
21・・・第一円弧
22・・・第二円弧
BW・・・ベルト外層の軸方向幅
CL・・・中心線(トレッドセンターライン)
H・・・タイヤ高さ
L・・・変更点距離
O1・・・第一円弧の中心
P・・・変更点
PL・・・変更線
S・・・接地形状
TC・・・トレッドセンタ
TR1・・・第一トレッドラジアス
TR2・・・第二トレッドラジアス
W・・・タイヤ幅

Claims (3)

  1. その外面がトレッド面をなすトレッドを有しており、
    上記トレッド面に、溝と溝間のリブとが形成されており、
    トレッドの子午線方向に切った断面において、
    トレッド面が、その幅方向中心から幅方向端部に向けて、連続する第一円弧及び第二円弧を含んでおり、
    第一円弧及び第二円弧が、互いに異なる大きさの曲率半径である第一トレッドラジアスTR1及び第二トレッドラジアスTR2を有しており、
    これらのトレッドラジアスの大きさが、TR1>TR2とされており、
    第一円弧の中心はタイヤの赤道面上にあり、
    第一円弧と第二円弧との交点である変更点が上記リブ上にあり、
    上記溝が、タイヤの周方向に延びる一又は複数の主溝を含んでおり、
    それぞれの主溝が、軸方向において、第一円弧の両端の間又は第二円弧の両端の間に位置しており、
    上記トレッドの両端から半径方向内向きに延びるサイドウォールと、サイドウォールから半径方向内向きに延びるビードと、トレッド及びサイドウォールの内側に沿って両ビード間に掛け渡されたカーカスと、カーカスに積層される外層ベルト及び内層ベルトとをさらに備えており、
    トレッドの幅方向中心から、上記変更点までの軸方向距離をLとし、上記外層ベルトの軸方向幅をBWとしたとき、
    0.10×BW ≦ L ≦ 0.23×BW
    であり、
    上記第一トレッドラジアスTR1と、第二トレッドラジアスTR2との関係が、
    0.48 ≦ TR2/TR1 ≦ 0.65
    である、空気入りタイヤ。
  2. 上記溝が、タイヤの周方向に延びる3本の主溝を含んでおり、
    上記3本のうちの1本の主溝が、トレッドの幅方向中心に位置しており、他の2本が、トレッドの幅方向中心を中心として左右対称に、互いに離間して位置しており、
    上記変更点が、上記リブ上に位置している請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 上記変更点が、上記リブの幅方向中間部に位置している請求項に記載の空気入りタイヤ。
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