JP4318690B2 - 不整地走行用空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、不整地走行時の操縦性を向上させた空気入りタイヤに関する。
トレッド部にブロックパターンを採用した自動二輪車用の不整地走行用空気入りタイヤでは、従来、操縦安定性とトラクション性との両立を図るために、トレッドゴムを、トレッド面をなすキャップゴム層とその内側のベースゴム層との二層構造で構成している。
この二層構造では、例えばキャップゴム層にモジュラスの高い高弾性ゴムを使用して、ブロックエッジでの路面引っ掻き効果を高めるとともに、ベースゴム層にモジュラスの低い低弾性ゴムを使用して、ブロックに適度な変形を与え、旋回走行中のグリップを確保しやすく構成している。また逆に、キャップゴム層に底弾性ゴムを使用し、路面/トレッド面間の摩擦力を高めてグリップ力を確保するとともに、ベースゴム層に高弾性ゴムを使用して、ブロック剛性を確保する構造も提案されている。
しかし前者の場合、ベースゴム層のモジュラスが低すぎると、ブロック剛性が不足してブロック変形が大となり、スライド時のコントロール性や操縦安定性を低下させるという問題があり、又後者の構造の場合、ベースゴム層のモジュラスが高すぎると、ブロック変形が過度に抑えられて接地性が悪化し、路面との摩擦力を著しく低下させるという問題がある。このように二層構造では、モジュラスに大きな制約があり、操縦安定性とトラクション性とを高レベルで両立させることを困難なものとしていた。
そこで本発明は、キャップゴム層と中間ゴム層とべースゴム層との三層構造を採用し、かつ100%モジュラスを、べースゴム層>キャップゴム層>中間ゴム層の順で設定することを基本として、操縦安定性とトラクション性とを高レベルで両立させた不整地走行用空気入りタイヤを提供することを目的としている。
特開平10ー181311号公報 特開平11ー245619号公報 特開2004―50963号公報
前記目的を達成するために、本願請求項1の発明は、トレッド部に、複数個のブロックを形成した不整地走行用空気入りタイヤであって、
タイヤ赤道からトレッド端までの範囲でトレッド面を等巾に3分割する分割点を通りかつトレッド面と直角な分割線により、トレッド半部分を、タイヤ赤道側のクラウン領域と、トレッド端側のショルダ領域と、その間のミドル領域とに仮想区分するとともに、
少なくとも前記クラウン領域に配されるブロックは、トレッド面をなすキャップゴム層と、その内側に設けられる中間ゴム層と、そのさらに内側に設けられるべースゴム層とからなる三層ゴムブロックからなり、 しかも前記キャップゴム層の100%モジュラス(M100c)と、前記中間ゴム層の100%モジュラス(M100m)と、前記べースゴム層の100%モジュラス(M100 b)とが次式(1)の関係を有することを特徴としている。
M100b > M100c > M100m −−−−(1)
又請求項2の発明では、前記三層ゴムブロックは、前記中間ゴム層の100%モジュラス(M100m)を、キャップゴム層の100%モジュラス(M100c)の0.1〜0.8倍としたことを特徴としている。
又請求項3の発明では、前記三層ゴムブロックは、前記べースゴム層の100%モジュラス(M100 b)を、キャップゴム層の100%モジュラス(M100c)の1.5〜10.0倍としたことを特徴としている。
又請求項4の発明では、前記三層ゴムブロックは、このブロックの体積Vに対する、前記キャップゴム層の体積Vcの比Vc/V、前記中間ゴム層の体積Vmの比Vm/V、及び前記べースゴム層の体積Vbの比Vb/Vを、それぞれ0.2以上としたことを特徴としている。
又請求項5の発明では、前記クラウン領域とミドル領域とショルダ領域とに、前記三層ゴムブロックが配されるとともに、
クラウン領域の三層ゴムブロックにおける、ブロックの体積Viに対するベースゴム層の体積Vibの比Vib/Vi、ミドル領域の三層ゴムブロックにおける、ブロックの体積Vnに対するベースゴム層の体積Vnbの比Vnb/Vn、及びショルダ領域の三層ゴムブックにおける、ブロックの体積Voに対するベースゴム層の体積Vobの比Vob/Voは、次式(2)の関係を有することを特徴としている。
Vib/Vi ≧ Vnb/Vn ≧ Vob/Vo −−−−(2)
又請求項6の発明では、前記クラウン領域とミドル領域とに、前記三層ゴムブロックが配され、かつショルダ領域には、前記キャップゴム層と中間ゴム層とからなる二層ゴムブロックが配されることを特徴としている。
又請求項7の発明では、前記ミドル領域に前記三層ゴムブロックが配されるとともに、この三層ゴムブロックは、タイヤ赤道側のブロック側壁面の法線に対する角度θ1を、トレッド端側のブロック側壁面の法線に対する角度θ2より小としたことを特徴としている。
本明細書において「トレッド端」とは、タイヤ赤道からタイヤ軸方向に最も離れたブロックにおけるタイヤ軸方向外側縁の位置を意味する。又前記「100%モジュラス」は、JISK6251「加硫ゴムの引張試験方法」に記載の試験方法に準拠して測定した、温度25℃における値である。
本発明は叙上の如く、ブロックをキャップゴム層と中間ゴム層とべースゴム層との三層構造とし、かつ各ゴム層の100%モジュラスを、べースゴム層>キャップゴム層>中間ゴム層の順に設定している。従って、キャップゴム層に非常に高弾性のゴムを使用し、ブロックエッジでの路面引っ掻き効果を大幅に高める場合にも、中間ゴム層のゴム弾性を大幅に下げることで、路面状態にあったブロック初期変形が容易となる。その結果、接地性が高まり、キャップゴム層による路面引っ掻き効果を最大限に発揮しうるなど、グリップを向上することができる。又中間ゴム層のゴム弾性を大幅に下げことによるブロック剛性の低下は、べースゴム層に最も高弾性のゴムを採用することにより防止できる。
即ち、べースゴム層に最も高弾性のゴムを採用し、ブロック剛性を確保することで、ブロックに高い応力が作用した際にブロックが変形し過ぎてスライド時のコントロール性や操縦安定性が低下するのを抑制しうる。他方、応力の低いブロック初期変形においては、中間ゴム層が支配的となってブロックに適度のしなやかさを付与でき、路面状態にあったブロック変形を容易としキャップゴム層による路面引っ掻き効果を最大限に発揮させることが可能となる。従って、操縦安定性とトラクション性とをより高いレベルで両立させることが可能となる。
以下、本発明の実施の一形態を、図示例とともに説明する。
図1に示すように、不整地用空気入りタイヤ1(以下タイヤ1という)は、トレッド部2からサイドウォール部3を経てビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、このカーカス6のタイヤ半径方向外側かつ前記トレッド部2の内部に配されたブレーカ7とを具える。本例では、タイヤ1がオフロード用の自動二輪車用タイヤである場合を例示しており、子午断面において、トレッド面2Sは、凸円弧状に滑らかに湾曲し、かつトレッド縁E、E間の巾がタイヤ最大巾になるよう形成している。これにより高い旋回性能を確保している。
前記カーカス6は、有機繊維のカーカスコードを、タイヤ周方向に対して本例では15〜45°の角度で配列した複数枚(例えば2枚)のカーカスプライ6Aから形成される。このカーカスプライ6Aは、カーカスコードがプライ間相互で互いに交差するクロスプライ構造をなすことにより、タイヤ剛性を高めている。なおカーカス6としては、例えばカーカスコードをタイヤ周方向に対して75〜90゜の角度で配列したラジアル構造を採用することもできる。又カーカスプライ6Aは、その両端がビードコア5の周りでタイヤ軸方向内側から外側に折り返されることにより、該ビードコア5に固定される。
前記ブレーカ7は、本例の如きクロスプライ構造の場合には、主としてカーカス6を外傷から保護する目的で使用される。係る場合には、通常、ブレーカコードをタイヤ周方向に対して例えば15〜45°の角度で配列した1〜2枚のブレーカプライによって形成されるが、必要に応じて省略することもできる。又前記ラジアル構造の場合には、前記ブレーカ7は、ブレーカコードをタイヤ周方向に対して例えば0〜30°の角度で配列した1〜2枚のブレーカプライによって形成され、トレッド部2をタガ効果を有して補強し、かつ必要なタイヤ剛性を確保する。
次に、トレッド部2には、複数個のブロックBを突設したブロックパターンが採用される。このブロックパターンは、特に規制されないが、本例では、平面に展開した図2に示すように、タイヤ赤道C上に配列する第1のブロックB1の列R1と、その外側で周方向に配列する第2のブロックB2の列R2と、そのさらに外側で周方向に配列する第3のブロックB3の列R3と、そのさらに外側で周方向に配列する第4のブロックB4の列R4と、そのさらに外側で周方向に配列する第5のブロックB5の列R5と、そのさらに外側で周方向に配列する第6のブロックB6の列R6との合計11本のブロック列から構成されている。なおブロックBのブロック高さは6〜18mmであるが、不整地走行用の場合には、13〜18mmが好ましく使用される。又ブロック形状としては、トラクション性の観点から、タイヤ周方向のブロック端縁を、タイヤ軸方向と平行に向けた矩形形状のものが、主として使用される。
次に、図1に示す如く、タイヤ赤道Cからトレッド端Eまでの範囲でトレッド面2Sを等巾に3分割する分割点Pを通りかつトレッド面2Sと直角な分割線PLにより、トレッド半部分を、タイヤ赤道C側のクラウン領域Yiと、トレッド端E側のショルダ領域Yoと、その間のミドル領域Ynとに仮想区分する。なおトレッド面2Sとは、各ブロックBの表面を滑らかに継いだトレッド輪郭面を意味する。
そして本発明では、少なくとも前記クラウン領域Yiに配されるブロックBを、三層ゴムブロック10にて形成している。
本例では、前記クラウン領域Yiと、ミドル領域Ynと、ショルダ領域Yoとに配されるブロックB、即ち全ブロックBを三層ゴムブロック10にて形成した場合を例示する。なお、ブロックBが2つの領域Yに跨って配される場合、即ち分割線PL上にブロックBが配される場合には、この分割線PLによって2分割されるブロック片の体積の大小を比較し、体積が大な方の領域Yに配されると定義する。従って本例では、前記第1、第2のブロックB1、B2が前記クラウン領域Yiに配されると見なされ、第3、第4のブロックB3、B4が前記ミドル領域Ynに配されると見なされ、かつ第5、第6のブロックB5、B6が前記ショルダ領域Yoに配されると見なされる。
次に、三層ゴムブロック10とは、図3に第1のブロックB1の断面図(図2のA−A線断面図)を示すように、前記トレッド面2Sをなすキャップゴム層Gcと、その内側に設けられる中間ゴム層Gmと、そのさらに内側に設けられるべースゴム層Gbとの三層構造によって構成されたブロックを意味する。なおブロックBは、ブロック底面BSから隆起した部分で定義され、従って、三層ゴムブロック10は、ブロック底面BSよりも半径方向外側において三層構造をなすことが必要である。従って、図4(A)に示すように、ブロック底面BSより半径方向内側では三層構造をなすが、半径方向外側では二層構造をなすもの、及び図4(B)に示すように、ブロック底面BS下も二層構造をなすものは、二層ゴムブロック11に含まれる。
そして三層ゴムブロック10では、前記キャップゴム層Gcの100%モジュラスをM100c、前記中間ゴム層Gmの100%モジュラスをM100m、前記べースゴム層Gbの100%モジュラスをM100 bとしたとき、次式(1)の関係を充足している。
M100b > M100c > M100m −−−−−(1)
この三層ゴムブロック10では、接地に際してのブロック初期変形時には、最も低弾性の中間ゴム層Gmが変形を受け持つ。そのため、キャップゴム層Gcが高弾性であっても、ブロックBの路面状態にあった変形を容易とするなど接地性を高めることができ、前記キャップゴム層Gcによる路面引っ掻き効果を最大限に発揮させることができる。又中間ゴム層Gmのゴム弾性を下げたことによるブロック剛性の低下は、べースゴム層Gbに最も高弾性のゴムを採用することにより防止できる。従って、ブロックBに高い応力が作用した際のブロックBの過度の変形を抑制でき、スライド時のコントロール性や操縦安定性を高く確保することができる。
このような効果をうるためには、前記中間ゴム層Gmの100%モジュラス(M100m)を、キャップゴム層Gcの100%モジュラス(M100c)の0.1〜0.8倍とすることが好ましく、又べースゴム層Gbの100%モジュラス(M100 b)を、前記キャップゴム層Gcの100%モジュラス(M100c)の1.5〜10.0倍とするのが好ましい。比M100m/M100 cが0.1を下回ると、未加硫時のゴム粘度差が大きくなりすぎてゴム流れ不良となり、必要なゴムゲージが確保し難くなる。又比M100m/M100 cが0.8を上回る、及び比M100b/M100 cが1.5を下回ると、本発明の作用効果を不充分なものとする。又比M100b/M100 cが10.0を超えると、ベースゴムの破断伸びが極端に小さくなり、ブロックに大きな力が作用したときの変形にベースゴムが耐えられなくなる。その結果、ベースゴムからクラックが発生しやすくなる。このような観点から、前記比M100m/M100 cの下限は、0.2以上が好ましく、又上限は0.7以下が好ましい。前記比M100b/M100 cの下限は、1.8以上が好ましく、又上限は5.0以下が好ましい。
なおキャップゴム層Gcの100%モジュラス(M100c)は、2.0〜8.0MPaの範囲が上記効果のために好ましい。
次に、前記各ゴム層Gc、Gm、Gbの体積が偏り過ぎても、本発明の効果を充分に発揮することが難しい。そのために、三層ゴムブロック10の体積Vに対する、前記キャップゴム層Gcの体積Vcの比Vc/V、前記中間ゴム層Gmの体積Vmの比Vm/V、及び前記べースゴム層Gbの体積Vbの比Vb/Vを、それぞれ0.2以上とするのが好ましい。即ち、Vc/V>0.2、かつ Vm/V>0.2、かつ Vb/V>0.2 とする。この範囲から外れると、バランスが崩れて、本発明の効果が充分に発揮されなくなる。なおソフトな路面走行用のタイヤの場合、ブロックが受ける応力が少ないため、前記範囲内にて、中間ゴム層Gmの体積Vmを相対的に高め、比Vm/Vbを1.0より大、好ましくは1.5以上、さらに好ましくは2.0以上とするのが良い。、逆にハードな路面走行用のタイヤの場合、中間ゴム層Gmの体積Vmを相対的に減じ、前記範囲内にて、比Vm/Vbを1.0より小、好ましくは0.7以下、さらに好ましくは0.5以下とするのが良い。
又本例では、前述した如く、前記クラウン領域Yiと、ミドル領域Ynと、ショルダ領域Yoとに配されるブロックBを全て三層ゴムブロック10にて形成した場合を例示している。この場合、クラウン領域Yiに配される三層ゴムブロック10iにおいてその体積Viに対するべースゴム層Gbの体積Vibの比Vib/Vi、ミドル領域Ynに配される三層ゴムブロック10nにおいてその体積Vnに対するべースゴム層Gbの体積Vnbの比Vnb/Vn、及びショルダ領域Yoに配される三層ゴムブロック10oにおいてその体積Voに対するべースゴム層Gbの体積Vobの比Vob/Voを、等しく設定することができる。
ここで自動二輪車用タイヤにおいては、直進走行時のトラクションはクラウン領域Yiとミドル領域Ynとのブロックが受け持ち、旋回時のグリップはミドル領域Ynとショルダ領域Yoとのブロックが受け持ち、又制動はクラウン領域Yiのブロックが受け持つ。即ちブロック剛性が必要な順序としては、クラウン領域Yi≧ミドル領域Yn>ショルダ領域Yo となる。しかも直進走行時間が旋回走行時間よりも長くなることから接地による発熱の観点から、走行中のトレッドゴムの温度は、クラウン領域Yi>ミドル領域Yn>ショルダ領域Yoの順に高く、又この順に温度によるゴムの軟化が強くなる。
従って、前記べースゴム層Gbの体積比として、次式(2)の関係を満たすことが好ましい。
Vib/Vi ≧ Vnb/Vn ≧ Vob/Vo −−−−(2)
特に、次式(2A)、
Vib/Vi ≧ Vnb/Vn > Vob/Vo −−−−(2A)
さらには、次式(2B)を満たすのが好ましい。
Vib/Vi > Vnb/Vn > Vob/Vo −−−−(2B)
又他の手段として、図4(A)に示すように、ショルダ領域YoのブロックBにおいて、ベースゴム層Gbの体積Vobを0にする。即ち、前記クラウン領域Yiとミドル領域Ynとにのみ三層ゴムブロック10i、10nを配し、ショルダ領域Yoには、前記キャップゴム層Gcと中間ゴム層Gmとからなる二層ゴムブロック11を形成する。斯かる場合にも、次式(3)の関係、さらには次式(3A)の関係を満たすことが好ましい。
Vib/Vi ≧ Vnb/Vn −−−−(3)
Vib/Vi > Vnb/Vn −−−−(3B)
又本例では図5に概念的に示すように、前記ミドル領域Ynに配される三層ゴムブロック10nにおいて、そのタイヤ子午線方向の断面形状を以下のように規制している。具体的には、ブロック10nのタイヤ軸方向両側のブロック側壁面S1、S2において、タイヤ赤道側のブロック側壁面S1の法線に対する角度θ1を、トレッド端側のブロック側壁面S2の法線に対する角度θ2よりも小に設定している。これは、自動二輪車用タイヤでは、タイヤを大きく傾斜させて旋回するため、旋回時の横力Fによって、ブロック10nは、一点鎖線のように変形する。このとき、θ1<θ2 とすることで変形時のブロック断面形状は、左右対称形状に近づく。そしてこの左右対称形状において、縦荷重が作用するため、ブロックの接地圧が均一化し、本発明の三層ゴム構造と相俟って、グリップ性能、及び操縦安定性をいっそう向上させることができる。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、自動二輪車用タイヤ以外にも、四輪車用タイヤにも採用しうるなど種々の態様に変形して実施しうる。
図2のトレッドパターンを有しかつ図1に示す内部構造を有するタイヤサイズ110/90−19の自動二輪車用タイヤを、表1の仕様に基づき試作するとともに、後輪に装置して各試供タイヤのスライドコントロール性、旋回時のグリップ性について実車評価した。なお各タイヤとも、トレッドゴム以外は、実質的に同仕様である。
(1)スライドコントロール性、及び旋回時のグリップ性:
タイヤを、リム(WM2.15×19)、内圧(80kPa)にて250ccのオフロード二輪車の後輪に装着し、オフロードを走行したときのスライドコントロール性、及び旋回時のグリップ性をドライバーの官能評価にて、比較例1を100とする指数で表示した。指数の大きい方が良好である。なお前輪には、80/100−21サイズのタイヤでブロックが一層ゴム構造のものを使用した。
又後輪のみを三層ゴム構造にしているが、前輪にも三層ゴム構造を採用するとより効果が出る。
(2)耐クラック性、及び耐摩耗性:
上記オフロードを30km走行した後のタイヤを検査し、ブロックにおけるクランクの発生の有無を調査した。又走行後のタイヤの摩耗状況を調査し、△−−普通、○−−良い、◎−−非常に良い、にて評価した。
Figure 0004318690
本発明の不整地走行用空気入りタイヤの一実施例を示す断面図である。 そのトレッドパターンを示す展開図である。 三層ゴムブロックを示す図2のA−A線断面図である。 (A)、(B)は二層ゴムブロックの一例を示す断面図である。 ミドル領域に配される三層ゴムブロックの断面形状を説明する断面図である。
符号の説明
2 トレッド部
2S トレッド面
10 三層ゴムブロック
12 二層ゴムブロック
B ブロック
C タイヤ赤道
Gc キャップゴム層
Gb べースゴム層
Gm 中間ゴム層
P 分割点
PL 分割線
S1、S2 ブロック側壁面
Te トレッド端
Yi クラウン領域
Yo ショルダ領域
Yn ミドル領域

Claims (7)

  1. トレッド部に、複数個のブロックを形成した不整地走行用空気入りタイヤであって、
    タイヤ赤道からトレッド端までの範囲でトレッド面を等巾に3分割する分割点を通りかつトレッド面と直角な分割線により、トレッド半部分を、タイヤ赤道側のクラウン領域と、トレッド端側のショルダ領域と、その間のミドル領域とに仮想区分するとともに、
    少なくとも前記クラウン領域に配されるブロックは、トレッド面をなすキャップゴム層と、その内側に設けられる中間ゴム層と、そのさらに内側に設けられるべースゴム層とからなる三層ゴムブロックからなり、 しかも前記キャップゴム層の100%モジュラス(M100c)と、前記中間ゴム層の100%モジュラス(M100m)と、前記べースゴム層の100%モジュラス(M100 b)とが次式(1)の関係を有することを特徴とする不整地走行用空気入りタイヤ。
    M100b > M100c > M100m −−−−(1)
  2. 前記三層ゴムブロックは、前記中間ゴム層の100%モジュラス(M100m)を、キャップゴム層の100%モジュラス(M100c)の0.1〜0.8倍としたことを特徴とする請求項1記載の不整地走行用空気入りタイヤ。
  3. 前記三層ゴムブロックは、前記べースゴム層の100%モジュラス(M100 b)を、キャップゴム層の100%モジュラス(M100c)の1.5〜10.0倍としたことを特徴とする請求項1又は2記載の不整地走行用空気入りタイヤ。
  4. 前記三層ゴムブロックは、このブロックの体積Vに対する、前記キャップゴム層の体積Vcの比Vc/V、前記中間ゴム層の体積Vmの比Vm/V、及び前記べースゴム層の体積Vbの比Vb/Vを、それぞれ0.2以上としたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の不整地走行用空気入りタイヤ。
  5. 前記クラウン領域とミドル領域とショルダ領域とに、前記三層ゴムブロックが配されるとともに、
    クラウン領域の三層ゴムブロックにおける、ブロックの体積Viに対するベースゴム層の体積Vibの比Vib/Vi、ミドル領域の三層ゴムブロックにおける、ブロックの体積Vnに対するベースゴム層の体積Vnbの比Vnb/Vn、及びショルダ領域の三層ゴムブックにおける、ブロックの体積Voに対するベースゴム層の体積Vobの比Vob/Voは、次式(2)の関係を有することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の不整地走行用空気入りタイヤ。
    Vib/Vi ≧ Vnb/Vn ≧ Vob/Vo −−−−(2)
  6. 前記クラウン領域とミドル領域とに、前記三層ゴムブロックが配され、かつショルダ領域には、前記キャップゴム層と中間ゴム層とからなる二層ゴムブロックが配されることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の不整地走行用空気入りタイヤ。
  7. 前記ミドル領域に前記三層ゴムブロックが配されるとともに、この三層ゴムブロックは、タイヤ赤道側のブロック側壁面の法線に対する角度θ1を、トレッド端側のブロック側壁面の法線に対する角度θ2より小としたことを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の不整地走行用空気入りタイヤ。
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