JP2013035364A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】ステア特性を悪化させることなく、操縦安定性を向上することを可能にした空気入りラジアルタイヤを提供する。
【解決手段】ベルトカバー層20とベルト層10のうちの最外ベルト層12とのタイヤ径方向のコード間隔dC ,dI を、トレッドセンターCLからのタイヤ幅方向の距離が最大幅ベルト層11の半幅W/2の0%〜30%に相当する中央領域Cにおいて0mm以上1.0mm未満にすると共に、トレッドセンターCLからのタイヤ幅方向の距離が最大幅ベルト層11の半幅W/2の40%〜70%に相当する中間領域Iにおいて1.0mm以上4.0mm以下にする。
【選択図】図2
【解決手段】ベルトカバー層20とベルト層10のうちの最外ベルト層12とのタイヤ径方向のコード間隔dC ,dI を、トレッドセンターCLからのタイヤ幅方向の距離が最大幅ベルト層11の半幅W/2の0%〜30%に相当する中央領域Cにおいて0mm以上1.0mm未満にすると共に、トレッドセンターCLからのタイヤ幅方向の距離が最大幅ベルト層11の半幅W/2の40%〜70%に相当する中間領域Iにおいて1.0mm以上4.0mm以下にする。
【選択図】図2
Description
本発明は、空気入りラジアルタイヤに関し、更に詳しくは、ステア特性を悪化させることなく、操縦安定性を向上することを可能にした空気入りラジアルタイヤに関する。
一般に、空気入りラジアルタイヤでは、ベルト層の外周側にベルトカバー層を配置し、ベルト層端部のせり上がりを抑制することで、高速耐久性を確保しているが、この構造を採用した場合、高速耐久性については充分な性能が確保できるものの、コーナリング走行時におけるコーナリングパワーの荷重依存性が高い傾向がある。即ち、荷重の増加に伴ってコーナリングパワーが大きくなる傾向がある。そのため、特にホイールベースの短いFF車両に対してこのようなタイヤを装着した場合、エンジンが搭載されて高荷重になる前輪のコーナリングパワーが、相対的に低荷重になる後輪のコーナリングパワーより大きくなり過ぎて、実舵角(ハンドル角)を一定にした場合の旋回半径又は旋回半径を一定にした場合の実舵角(ハンドル角)が速度の上昇に伴い減少する所謂オーバーステア傾向になり、コーナリング時の操縦安定性が低下すると云う問題がある。
このような傾向を是正するために、最外ベルト層とベルトカバー層との間に間隔を設けることにより、コーナリングパワーの荷重依存性を緩和することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、このように構成した場合、全荷重域においてコーナリングパワーの絶対値が低下する傾向にあるため、特に低荷重域において充分なコーナリングパワーが得られず、操縦安定性、特に高速直進時の僅かな操舵による手応えやグリップ力が充分に得られないと云う問題がある。
本発明の目的は、上述する問題点を解決するもので、ステア特性を悪化させることなく、操縦安定性を向上することを可能にした空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、一対のビード部間にカーカス層を装架し、トレッド部における前記カーカス層の外周側に複数層のベルト層を配置すると共に、前記トレッド部にタイヤ周方向に延びる複数本の主溝を配置した空気入りラジアルタイヤにおいて、前記ベルト層の外周側にタイヤ周方向に延びるコードからなるベルトカバー層を前記ベルト層の全幅を覆うように配置し、前記ベルトカバー層と前記ベルト層のうちの最外ベルト層とのタイヤ径方向のコード間隔を、トレッドセンターからのタイヤ幅方向の距離が最大幅ベルト層の半幅W/2の0%〜30%に相当する中央領域において0mm以上1.0mm未満にすると共に、トレッドセンターからのタイヤ幅方向の距離が最大幅ベルト層の半幅W/2の40%〜70%に相当する中間領域において1.0mm以上4.0mm以下にしたことを特徴とする。
本発明は、ベルト層の外周側にベルトカバー層をベルト層の全幅を覆うように配置し、このベルトカバー層とベルト層とのコード間隔を、トレッドセンターからのタイヤ幅方向の距離が最大幅ベルト層の半幅W/2の0%〜30%に相当する中央領域において0mm以上1.0mm未満にすると共に、トレッドセンターからのタイヤ幅方向の距離が最大幅ベルト層の半幅W/2の40%〜70%に相当する中間領域において1.0mm以上4.0mm以下にすることで、低荷重域におけるコーナリングパワーを低下させることなく高荷重域におけるコーナリングパワーを低減させることが出来、コーナリングパワーの荷重依存性を緩和することが出来る。その結果、高速直進時の僅かな操舵による手応えやグリップ力を改善して操縦安定性を向上すると共に、前後輪に掛かる荷重の差に基づくステア特性を是正し、ホイールベースの短いFF車に装着した場合であっても、実舵角(ハンドル角)を一定にした場合の旋回半径又は旋回半径を一定にした場合の実舵角(ハンドル角)を速度に関係なく略一定(ニュートラルステア)に保つようにして、コーナリング走行時におけるオーバーステアを防止することが出来る。
本発明においては、トレッドセンターからのタイヤ幅方向の距離が最大幅ベルト層の半幅W/2の70%の位置よりタイヤ幅方向外側に相当する端部領域において最外ベルト層とベルトカバー層とのタイヤ径方向のコード間隔を徐々に小さくすることが好ましい。このように高速耐久性に対する寄与の大きい端部領域においてベルトカバー層とベルト層との間隔を狭くすることで、高速耐久性とステア特性を高度に両立することが出来る。
本発明においては、主溝をトレッドセンターからのタイヤ幅方向の距離が最大幅ベルト層の半幅W/2の0%〜30%及び/又は50%〜70%に相当する領域に配置することが好ましい。これにより、各領域のベルトカバー層の端部と主溝とが重複することを避けることが出来るためクラックの発生を防止することが出来る。
本発明においては、ベルトカバー層の被覆ゴムが老化防止剤を配合したゴム組成物からなることが好ましい。これにより、特にゲージが薄くなっている溝下ゴムの耐候性を改善することが出来る。
本発明においては、ベルトカバー層と主溝の溝底との間隔が0.5mm以上であることが好ましい。これにより溝下ゴムのゲージが著しく低下することを避け、クラックの発生を防止することが出来る。
本発明においては、ベルトカバー層を構成するコードが有機繊維コードであることが好ましい。このように金属コードより軽量な有機繊維コードを用いることで、タイヤ重量を低く抑えることが出来る。特に、有機繊維コードとしては、ナイロン、アラミド、ポリエステルから選択された材料を用いることが好ましい。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態からなる乗用車用空気入りラジアルタイヤ(以下「タイヤ」と称する。)を示す。また、図2は、図1のタイヤのトレッド部を拡大して示す。
図1において、1はトレッド部、2はサイドウォール部、3はビード部である。左右一対のビード部3,3間にはカーカス層4が装架されている。このカーカス層4は、タイヤ径方向に延びる複数本の補強コードを含み、各ビード部3に配置されたビードコア5の廻りにタイヤ内側から外側に折り返されている。また、ビードコア5の外周上にはビードフィラー6が配置され、このビードフィラー6がカーカス層4の本体部分と折り返し部分により包み込まれている。
一方、トレッド部1におけるカーカス層4の外周側にはスチールコードからなる2層のベルト層10(11,12)がタイヤ全周に亘って配置されている。このベルト層10(11,12)を構成するベルトコード10a(11a,12a)は、タイヤ周方向に対して傾斜しており、その傾斜角度θは0°〜30°である。また、これらベルトコード11a,12aは層間で互いに交差するように配置されている。尚、ベルト層10は、複数層が設けられていれば、図示される2層に限定されない。
更に、ベルト層10の外周側にベルトカバー層20が設けられている。このベルトカバー層20は、ベルト層10の全幅を覆うように配置されている。そして、このベルトカバー層20とベルト層10のうち最外側に位置する最外ベルト層12とのコード間隔がタイヤ幅方向の領域で異なっている。具体的には、トレッドセンターCLからのタイヤ幅方向の距離が最大幅ベルト層11の半幅W/2の0%〜30%に相当する中央領域Cにおけるコード間隔dC を0mm以上1.0mm未満にすると共に、トレッドセンターCLからのタイヤ幅方向の距離が最大幅ベルト層11の半幅W/2の40%〜70%に相当する中間領域Iにおけるコード間隔dI を1.0mm以上4.0mm以下の範囲に設定している。
このようにベルトカバー層20を構成することで、低荷重域におけるコーナリングパワーを低下させることなく高荷重域におけるコーナリングパワーを低減させることが出来、コーナリングパワーの荷重依存性を緩和することが出来る。その結果、高速直進時の僅かな操舵による手応えやグリップ力を向上すると共に、前後輪に掛かる荷重の差に基づくステア特性を是正し、ホイールベースの短いFF車に装着した場合であっても、実舵角(ハンドル角)を一定にした場合の旋回半径又は旋回半径を一定にした場合の実舵角(ハンドル角)を速度に関係なく略一定(ニュートラルステア)に保つようにして、コーナリング走行時におけるオーバーステアを防止することが出来る。
ここで、中央領域Cにおけるコード間隔dC が1.0mm以上であると、全荷重域においてコーナリングパワーが低下する傾向になるため、特に低荷重域において充分なコーナリングパワーが得られず、高速直進時の僅かな操舵による手応えやグリップ力を充分に向上することが出来ない。また、中間領域Iにおけるコード間隔dI が1.0mmより小さいと、高荷重域におけるコーナリングパワーを低減する効果が得られないので、ステア特性を是正してコーナリング走行時におけるオーバーステアを防止する効果が得られない。中間領域Iにおけるコード間隔dI が4.0mmより大きいとベルト層とベルトカバー層との間隔が開き過ぎているためベルトカバー層のせり上がりを充分に抑制できず高速耐久性が悪化する。より好ましくは、中間領域Iにおけるコード間隔dI が2.5〜3.5mm程度であると良い。
また、ベルトカバー層20とベルト層10とのコード間隔を広く設定する中間領域Iは、トレッドセンターCLからのタイヤ幅方向の距離が最大幅ベルト層11の半幅W/2の40%〜70%であるが、このコード間隔を広くする領域がタイヤ中心側にシフトした場合、低荷重域におけるコーナリングパワーが低下する傾向になり高速直進時の僅かな操舵による手応えやグリップ力が低下し、また高速耐久性が低下する。逆に、このコード間隔を広くする領域がタイヤ幅方向外側にシフトした場合、高荷重域におけるコーナリングパワーを充分に低減することが出来ないため、ステア特性を改善してコーナリング走行時におけるオーバーステアを防止することが出来ない。
尚、トレッドセンターCLからのタイヤ幅方向の距離が最大幅ベルト層11の半幅W/2の30%〜40%に相当する領域では、ベルトカバー層20とベルト層10とのコード間隔は、中央領域C側及び中間領域I側のどちらのコード間隔であっても良く、この領域内でコード間隔が変化していても構わない。例えば、図2に示すように中央領域Cにおけるコード間隔をdC を維持したまま延在するようにすることが出来る。逆に、中間領域Iにおけるコード間隔をdI を維持したまま延在するようにしても良い。また、図3に示すように、中央領域Cに含まれるベルトカバー層20C と中間領域Iに含まれるベルトカバー層20I とを結ぶように、タイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側に向かって徐々にコード間隔が大きくなるように傾斜して延在しても構わない。
本発明では、中間領域Iよりもタイヤ幅方向外側、即ち、トレッドセンターCLからのタイヤ幅方向の距離が最大幅ベルト層11の半幅W/2の70%の位置よりもタイヤ幅方向外側の端部領域Eにおいて、ベルトカバー層20とベルト層10とのコード間隔は中間領域Iにおけるコード間隔dI を維持するようにしても良いが、好ましくは、最外ベルト層12とベルトカバー層20とのタイヤ径方向のコード間隔がタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側に向かって徐々に小さくなるように配置すると良い。このとき、端部領域Eの端部におけるベルトカバー層20と最外ベルト層12とのコード間隔dE は、中間領域Iにおけるコード間隔dI の70%以下であることが好ましい。尚、図1〜3に示すように、最外ベルト層12がタイヤ内側のベルト層11よりも幅が狭い場合、コード間隔dE は最外ベルト層12の端部と対応する位置での最外ベルト層12とベルトカバー層20とのタイヤ径方向のコード間隔とする。更に、ベルトカバー層20のタイヤ幅方向の最端部において、ベルトカバー層20とベルト層10とが接触するようにしても良い。
尚、ベルトカバー層20は、中央領域Cと中間領域Iと端部領域Eとで、それぞれ別個に設けても構わないが、中央領域Cと中間領域Iと端部領域Eとで連続して設けても良い。上述のように中央領域C、中間領域I、端部領域Eにおいて、ベルトカバー層20とベルト層10とのコード間隔を設定することが出来れば、例えば、ベルトカバー層20を帯状部材を周方向に螺旋状に巻回して形成しても構わない。
本発明においては、主溝30をトレッドセンターCLからのタイヤ幅方向の距離が最大幅ベルト層11の半幅W/2の0%〜30%及び/又は50%〜70%に相当する領域に配置することが好ましい。このように中央領域Cに含まれるベルトカバー層20C 及び中間領域Iに含まれるベルトカバー層20I の端部が位置する領域、即ちトレッドセンターCLからのタイヤ幅方向の距離が最大幅ベルト層11の半幅W/2の30%〜50%に相当する領域を避けて主溝30を配置することで、クラックの発生を抑制することが出来る。トレッドセンターCLからのタイヤ幅方向の距離が最大幅ベルト層11の半幅W/2の30%〜50%に相当する領域に主溝30を設けた場合、中央領域Cに含まれるベルトカバー層20C 及び中間領域Iに含まれるベルトカバー層20I の端部が位置する領域のゴムゲージが薄くなるためクラックが発生し易くなる。
本発明においては、ベルトカバー層20の被覆ゴムが老化防止剤を配合したゴム組成物からなることが好ましい。上述のように、ベルトカバー層20とベルト層10との間に間隔を設けているため、主溝30の下からベルトカバー層20までのゴムゲージが薄くなる傾向がある。そのため、特に主溝30の下の部分において、ゴムが劣化し易くなる。そこで、ベルトカバー層20の被覆ゴムに老化防止剤を配合することで、耐候性を確保することが出来る。
本発明においては、ベルトカバー層20と主溝30の溝底との間隔dG が0.5mm以上であることが好ましい。このようにベルトカバー層20と主溝30の溝底との間隔dG 、即ち、主溝30の下からベルトカバー層20までのゴムが最も薄くなる部位のゴムゲージを規定することで、溝下ゴムのゲージ不足によるクラックを抑制することが出来る。この間隔dG が0.5mmより小さいとクラックの発生を充分に防止することが出来ない。
本発明においては、ベルトカバー層20を構成するコード20aとしてはどのような材質を用いても構わないが、好ましくは、有機繊維コードを用いると良い。特に好ましくは、ナイロン、アラミド、ポリエステルから選択される有機繊維を用いると良い。このように、有機繊維コードを用いることで、スチールコードを用いるよりもタイヤ重量の増加を抑制することが出来る。
タイヤサイズ175/65R15 84Hの空気入りタイヤにおいて、基本的なタイヤ構造を図1とし、最外ベルト層とベルトカバー層のコード間隔が小さい部分の設定位置(最大幅ベルト層の半幅W/2に対するトレッドセンターからの距離の比率)、最外ベルト層とベルトカバー層のコード間隔が大きい部分の設定位置(最大幅ベルト層の半幅W/2に対するトレッドセンターからの距離の比率)、中央領域Cにおけるコード間隔dC 、中間領域Iにおけるコード間隔dI 、端部領域Eにおけるコード間隔の変化、端部領域Eの端部におけるコード間隔dE を表1のように異ならせた従来例1、実施例1〜4、比較例1〜6の11種類の試験タイヤを製作した。
尚、従来例1は、ベルト層の全域においてベルトカバー層とベルト層とのコード間隔が一定である例である。また、従来例1、実施例1〜4、比較例1〜6の11種類の試験タイヤのベルト層は、いずれもベルトコードのタイヤ周方向に対する傾斜角度が0°であり、ベルト層の幅がタイヤ内面側から順に150mm、140mmである。
これら11種類の試験タイヤについて、下記の評価方法により高速耐久性、ステア特性、手応え・グリップ力を評価し、その結果を表1に併せて示した。
高速耐久性
各試験タイヤをリムサイズ15×5Jのアルミホイールに装着し、空気圧を230kPaにしてJIS D4230に準拠する室内ドラム試験機(ドラム径1707mm)に取付け、速度81km/hの条件で、JATMAで規定された空気圧条件に対応する荷重の88%を負荷し、120分間ならし走行した。次に3時間以上放冷した後、空気圧を210kPaに再調整し、121km/hの速度から試験を開始し、30分毎に8km/hずつ段階的に速度を上昇させ故障が発生するまで走行させ、タイヤ故障が起きるまでの走行距離を測定した。評価結果は、従来例1を100とする指数で示した。この指数値が大きいほど、高速耐久性が優れることを意味する。
各試験タイヤをリムサイズ15×5Jのアルミホイールに装着し、空気圧を230kPaにしてJIS D4230に準拠する室内ドラム試験機(ドラム径1707mm)に取付け、速度81km/hの条件で、JATMAで規定された空気圧条件に対応する荷重の88%を負荷し、120分間ならし走行した。次に3時間以上放冷した後、空気圧を210kPaに再調整し、121km/hの速度から試験を開始し、30分毎に8km/hずつ段階的に速度を上昇させ故障が発生するまで走行させ、タイヤ故障が起きるまでの走行距離を測定した。評価結果は、従来例1を100とする指数で示した。この指数値が大きいほど、高速耐久性が優れることを意味する。
ステア特性
各試験タイヤをリムサイズ15×5Jのアルミホイールに組み付けた後、空気圧230kPaを充填して1.3Lクラスの国産のFF車に装着し、テストコースにて速度80km/hでコーナリング中にアクセルオフし、車両の挙動を官能評価した。評価結果は、従来例1を±0としたときの官能評価ポイントで示した。±0がニュートラルで、負側の値がオーバーステア、正側の値がアンダーステアであることを意味し、±0以上の評価点であればステア特性が優れていることを意味する。
各試験タイヤをリムサイズ15×5Jのアルミホイールに組み付けた後、空気圧230kPaを充填して1.3Lクラスの国産のFF車に装着し、テストコースにて速度80km/hでコーナリング中にアクセルオフし、車両の挙動を官能評価した。評価結果は、従来例1を±0としたときの官能評価ポイントで示した。±0がニュートラルで、負側の値がオーバーステア、正側の値がアンダーステアであることを意味し、±0以上の評価点であればステア特性が優れていることを意味する。
手応え・グリップ力
各試験タイヤをリムサイズ15×5Jのアルミホイール組み付けた後、空気圧230kPaを充填して1.3Lクラスの国産のFF車に装着し、テストコースにて速度120km/hで、車の追い越しを想定した車線変更を行い、手応え・グリップ力を官能評価した。評価結果は、従来例1を±0としたときの官能評価ポイントで示した。±0が同等、負側の値が低下、正側の値が増加を意味し、±0以上の評価点であれば手応え・グリップ力が優れていることを意味する。
各試験タイヤをリムサイズ15×5Jのアルミホイール組み付けた後、空気圧230kPaを充填して1.3Lクラスの国産のFF車に装着し、テストコースにて速度120km/hで、車の追い越しを想定した車線変更を行い、手応え・グリップ力を官能評価した。評価結果は、従来例1を±0としたときの官能評価ポイントで示した。±0が同等、負側の値が低下、正側の値が増加を意味し、±0以上の評価点であれば手応え・グリップ力が優れていることを意味する。
表1から判るように、実施例1〜4は、いずれもベルトカバー層とベルト層とのコード間隔がベルト全幅に亘って一定である従来例1に対して、優れた高速耐久性、ステア特性、及び手応え・グリップ力を両立した。
一方、コード間隔が大きい部分の設定位置がタイヤ幅方向内側にシフトしている比較例1は高速耐久性、ステア特性、及び手応え・グリップ力を改善する効果が得られなかった。コード間隔が大きい部分の設定位置がタイヤ幅方向外側にシフトしている比較例2はステア特性を向上することが出来なかった。コード間隔が大きい部分の設定位置がタイヤ幅方向外側にシフトし、且つ中間領域におけるコード間隔が大き過ぎる比較例3は、高速耐久性及び手応え・グリップ力が低下した。
中間領域におけるコード間隔が小さ過ぎる比較例4は、高速耐久性及び手応え・グリップ力を改善する効果が得られず、更にステア特性が低下した。中間領域におけるコード間隔が大き過ぎる比較例5は、高速耐久性及び手応え・グリップ力が低下した。中間領域におけるコード間隔と中央領域におけるコード間隔との大小関係が本発明の規定と逆転している比較例6は、高速耐久性は向上するものの、ステア特性及び手応え・グリップ力が低下した。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
10 ベルト層
20 ベルトカバー層
30 主溝
CL タイヤ赤道
C 中央領域
I 中間領域
E 端部領域
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
10 ベルト層
20 ベルトカバー層
30 主溝
CL タイヤ赤道
C 中央領域
I 中間領域
E 端部領域
Claims (7)
- 一対のビード部間にカーカス層を装架し、トレッド部における前記カーカス層の外周側に複数層のベルト層を配置すると共に、前記トレッド部にタイヤ周方向に延びる複数本の主溝を配置した空気入りラジアルタイヤにおいて、
前記ベルト層の外周側にタイヤ周方向に延びるコードからなるベルトカバー層を前記ベルト層の全幅を覆うように配置し、前記ベルトカバー層と前記ベルト層のうちの最外ベルト層とのタイヤ径方向のコード間隔を、トレッドセンターからのタイヤ幅方向の距離が最大幅ベルト層の半幅W/2の0%〜30%に相当する中央領域において0mm以上1.0mm未満にすると共に、トレッドセンターからのタイヤ幅方向の距離が最大幅ベルト層の半幅W/2の40%〜70%に相当する中間領域において1.0mm以上4.0mm以下にしたことを特徴とする空気入りラジアルタイヤ。 - トレッドセンターからのタイヤ幅方向の距離が最大幅ベルト層の半幅W/2の70%の位置よりタイヤ幅方向外側に相当する端部領域において、前記最外ベルト層と前記ベルトカバー層とのタイヤ径方向のコード間隔をタイヤ幅方向内側からタイヤ幅方向外側に向かって徐々に小さくしたことを特徴とする請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤ。
- 前記主溝をトレッドセンターからのタイヤ幅方向の距離が最大幅ベルト層の半幅W/2の0%〜30%及び/又は50%〜70%に相当する領域に配置したことを特徴とする請求項1又は2に記載の乗用車用空気入りラジアルタイヤ。
- 前記ベルトカバー層の被覆ゴムが老化防止剤を配合したゴム組成物からなることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の空気入りラジアルタイヤ。
- 前記ベルトカバー層と前記主溝の溝底との間隔が0.5mm以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りラジアルタイヤ。
- 前記ベルトカバー層を構成するコードが有機繊維コードであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の空気入りラジアルタイヤ。
- 前記有機繊維コードがナイロン、アラミド、ポリエステルから選択された材料からなることを特徴とする請求項6に記載の空気入りラジアルタイヤ。
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JP2014218196A (ja) * | 2013-05-09 | 2014-11-20 | 横浜ゴム株式会社 | 空気入りラジアルタイヤ |
CN107148361A (zh) * | 2014-10-29 | 2017-09-08 | 株式会社普利司通 | 用于载客车辆的充气轮胎 |
WO2019171553A1 (ja) * | 2018-03-08 | 2019-09-12 | 横浜ゴム株式会社 | 空気入りタイヤ |
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