JP2016141307A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Haruna Mizushima
春菜 水島
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Abstract

【課題】タイヤ周方向に延びる複数本の主溝とタイヤ幅方向に延びる複数本のラグ溝とで区画された複数個のブロックを有する空気入りタイヤであって、優れた操縦安定性能を維持しながら、排水性能および耐偏摩耗性能を向上することを可能にした空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】主溝10とラグ溝30とにより区画されたブロック40が鋭角部40Aと鈍角部40Bとを有し、鋭角部40Aに隣接する主溝10の溝壁のトレッド部1の踏面に対する傾斜角度をθaとし、鈍角部40Bに隣接する主溝10の溝壁のトレッド部1の踏面に対する傾斜角度をθbとしたとき、角度θbを鋭角にし、角度θaを角度θbよりも大きくし、鋭角部40Aと鈍角部40Bとを結ぶ辺に隣接する主溝10の溝壁のトレッド部1の踏面に対する傾斜角度を鈍角部40B側から鋭角部40A側に向かって漸増させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、タイヤ周方向に延びる複数本の主溝とタイヤ幅方向に延びる複数本のラグ溝とで区画された複数個のブロックを有する空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、優れた操縦安定性能を維持しながら、排水性能および耐偏摩耗性能を向上することを可能にした空気入りタイヤに関する。
従来、空気入りタイヤでは、排水性能や操縦安定性能を向上するために、タイヤ周方向に延びる複数本の主溝とタイヤ幅方向に延びる複数本のラグ溝とで複数個のブロックを区画形成したブロックパターンが採用される。このようなブロックパターンにおいて、特にラグ溝がタイヤ幅方向に対して傾斜していると、ブロックの角部においてラグ溝と主溝とのなす角が鋭角である鋭角部が形成されるが、このような鋭角部はブロックの他の部位に比べて剛性が低くなり、偏摩耗を生じ易いという問題がある。
このような偏摩耗を防止するために、例えば特許文献1は、ブロックに隣接する主溝やラグ溝の溝壁がトレッド部の踏面の法線方向となす角度を上述の鋭角部に向けて漸増させることで、鋭角部の剛性を高めて、この部位の偏摩耗を抑制することを提案している。しかしながら、特許文献1に記載される発明では、溝底に向かって溝幅が漸減する一般的な形状の溝において溝壁面の傾斜角度を変化させているため、溝壁がトレッド部の踏面の法線方向となす角度が大きい部位では溝容積を充分に確保することが難しくなり、排水性能が低下する虞がある。また、溝壁の角度の変化量が限られるため、ブロックの剛性を充分に均一化することができず、偏摩耗を必ずしも充分に抑制することができないという問題がある。
特開2008‐222071号公報
本発明の目的は、タイヤ周方向に延びる複数本の主溝とタイヤ幅方向に延びる複数本のラグ溝とで区画された複数個のブロックを有する空気入りタイヤであって、優れた操縦安定性能を維持しながら、排水性能および耐偏摩耗性能を向上することを可能にした空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部を備え、該トレッド部にタイヤ周方向に延びる複数本の主溝とタイヤ幅方向に延びる複数本のラグ溝が形成され、これら主溝およびラグ溝により複数個のブロックが区画された空気入りタイヤにおいて、前記複数個のブロックのうち少なくとも1つのブロックにおいて前記主溝に隣接する2つの角部の一方は前記ラグ溝と前記主溝とのなす角度が鋭角である鋭角部であり、他方は前記ラグ溝と前記主溝とのなす角度が鈍角である鈍角部であり、前記鋭角部に隣接する前記主溝の溝壁のトレッド部の踏面に対する傾斜角度をθaとし、前記鈍角部に隣接する前記主溝の溝壁のトレッド部の踏面に対する傾斜角度をθbとしたとき、前記角度θbが鋭角であり、前記角度θaが前記角度θbよりも大きく、前記鋭角部と前記鈍角部とを結ぶ辺に隣接する前記主溝の溝壁のトレッド部の踏面に対する傾斜角度が前記鈍角部側から前記鋭角部側に向かって漸増することを特徴とする。
本発明では、上述のように鋭角部と鈍角部とを結ぶ辺に隣接する主溝の溝壁のトレッド部の踏面に対する傾斜角度を鈍角部側から鋭角部側に向かって漸増させているので、鋭角部と鈍角部が存在するブロックにおいて鋭角部と鈍角部との剛性差が緩和され、このブロックの鋭角部と鈍角部との間の部分における剛性をタイヤ周方向に均一化することができ、耐偏摩耗性能を向上することができる。その一方で、鈍角部に隣接する主溝の溝壁のトレッド部の踏面に対する傾斜角度θbが鋭角であるので、溝壁の傾斜角度が変化しても、溝容積を充分に確保することができ、優れた排水性能を発揮することができる。
本発明では、角度θbが60°≦θb<90°の範囲を満たすことが好ましい。このように角度θbを設定することで、角度θbが過大になり鈍角部の剛性が低下することを回避して操縦安定性能を維持しながら、溝容積を適度に増加させて優れた排水性能を発揮することが可能になる。
本発明では、角度θaが70°≦θa≦110°の範囲を満たすことが好ましい。このように角度θaを設定することで、溝容積を確保して優れた排水性能を発揮するには有利になる。
本発明では、角度θaと角度θbとが0°<θa−θb≦50°の関係を満たすことが好ましい。このように角度θaおよび角度θbを設定することで、鋭角部と鈍角部との剛性差を適切な範囲に収めることができるので、ブロックの鋭角部と鈍角部との間の部分における剛性をタイヤ周方向に均一化して、耐偏摩耗性能を向上するには有利になる。
本発明では、鋭角部に、鋭角部の先端に向かってブロックの高さを漸減させる面取り部を設けることが好ましい。このように面取り部を設けることで、鋭角部の剛性を高め、操縦安定性能や耐偏摩耗性能を向上するには有利になる。
本発明では、ラグ溝の溝底に、鋭角部に向かって溝深さを漸減させる底上げ部を設けることが好ましい。このように底上げ部を設けることで、鋭角部の剛性を高め、操縦安定性能や耐偏摩耗性能を向上するには有利になる。
本発明の実施形態からなる空気入りタイヤの子午線断面図である。 本発明の実施形態からなる空気入りタイヤのトレッド部を示す正面図である 。 本発明の実施形態からなるブロックおよび主溝の一部を拡大して示す説明図 である。 図3の主溝の溝壁の傾斜角度の説明する子午線断面図である。 本発明の別の実施形態からなるブロックおよび主溝の一部を拡大して示す説 明図である。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1において、符号CLはタイヤ赤道を表わす。本発明の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部1と、トレッド部1の両側に配置された一対のサイドウォール部2と、これらサイドウォール部2のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部3とから構成される。左右一対のビード部3間にはカーカス層4が装架されている。このカーカス層4は、タイヤ径方向に延びる複数本の補強コードを含み、各ビード部3に配置されたビードコア5の廻りに車両内側から外側に折り返されている。また、ビードコア5の外周上にはビードフィラー6が配置され、このビードフィラー6がカーカス層4の本体部と折り返し部とにより包み込まれている。一方、トレッド部1におけるカーカス層4の外周側には複数層(図1では2層)のベルト層7,8が埋設されている。各ベルト層7,8は、タイヤ周方向に対して傾斜する複数本の補強コードを含み、かつ層間で補強コードが互いに交差するように配置されている。これらベルト層7,8において、補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は例えば10°〜40°の範囲に設定されている。更に、ベルト層7,8の外周側にはベルト補強層9が設けられている。ベルト補強層9は、タイヤ周方向に配向する有機繊維コードを含む。ベルト補強層9において、有機繊維コードはタイヤ周方向に対する角度が例えば0°〜5°に設定されている。
本発明は、このような一般的な空気入りタイヤに適用されるが、その断面構造は上述の基本構造に限定されるものではない。
本発明の空気入りタイヤは、図1および図2に示すように、トレッド部1にタイヤ周方向に延びる4本の主溝10が設けられている。これら4本の主溝10は、タイヤ赤道CLの両側に2本ずつが配置されている。これら主溝10のうち、タイヤ赤道CL側に配置される主溝10を内側主溝11とし、タイヤ幅方向外側に配置される主溝10を外側主溝12とする。
図2に示すように、これら主溝10(内側主溝11および外側主溝12)により、トレッド部1には複数列(図2の例では5列)の陸部20が区画される。これら陸部20のうち、一対の内側主溝11間に位置する陸部20をセンター陸部21とし、内側主溝11と外側主溝12との間に位置する陸部20を中間陸部22とし、外側主溝12のタイヤ幅方向外側に位置する陸部20をショルダー陸部23とする。
各陸部20にはタイヤ幅方向に延びる複数本のラグ溝30がタイヤ周方向に間隔をおいて設けられる。図2の例では、センター陸部21にはラグ溝30は形成されず、中間陸部22とショルダー陸部23のみラグ溝30が形成されている。これらラグ溝30のうち、中間陸部22に形成されたラグ溝30を中間ラグ溝32とし、ショルダー陸部23に形成されたラグ溝30をショルダーラグ溝33とする。中間ラグ溝32は、タイヤ幅方向に対して傾斜して延在し、中間陸部22に隣接する内側主溝11および外側主溝12の両者に開口する。ショルダーラグ溝33は、図2の例では、形状の異なる2種類がタイヤ周方向に交互に配置される。2種類のショルダーラグ溝33のうち、一方のショルダーラグ溝33Aは一端が外側主溝12に開口し、他端がショルダー陸部23内で終端すると共に、中間ラグ溝32の延長線に沿って延在している。これに対して、他方のショルダーラグ溝33Bは、一端が外側主溝12に開口し、他端がショルダー陸部23のタイヤ幅方向外側に開口している。ショルダーラグ溝33(一方のショルダーラグ溝33Aおよび他方のショルダーラグ溝33B)も中間ラグ溝32と同様にタイヤ幅方向に対して傾斜して延在している。
上述のようにラグ溝30が設けられることで、ラグ溝30が形成された陸部20(中間陸部22およびショルダー陸部23)は、複数のブロック40に区画される。各ブロック40は、ラグ溝30がタイヤ幅方向に対して傾斜して延在しているため、トレッド部1の踏面側から見た形状が略平行四辺形になる。ブロック40のうち、中間陸部22に含まれるものを中間ブロック42とし、ショルダー陸部23に含まれるものをショルダーブロック43とする。中間ブロック42は、内側主溝11および外側主溝12とタイヤ周方向に隣り合う2本の中間ラグ溝32とにより区画されている、これに対して、ショルダーブロック43は、外側主溝12と隣り合う2本の他方のショルダーラグ溝33Bとによって区画されている。そのため、各ショルダーブロック43に一方のショルダーラグ溝33Aが1本ずつ形成されることになる。
このようにブロック40が、略平行四辺形を有するため、各ブロック40には主溝10とラグ溝30とのなす角度が鋭角である鋭角部40Aと、主溝10とラグ溝30との成す角度が鈍角である鈍角部40Bとが形成される。具体的には、中間ブロック42には、内側主溝11および外側主溝12のそれぞれと中間ラグ溝32とのなす角度が鋭角である一対の鋭角部42Aと、内側主溝11および外側主溝12のそれぞれと中間ラグ溝32とのなす角度が鈍角である一対の鈍角部42Bとが形成される。また、ショルダーブロック43には、外側主溝12とショルダーラグ溝33とのなす角度が鋭角である鋭角部43Aと、外側主溝12とショルダーラグ溝33とのなす角度が鈍角である鈍角部43Bとが形成される。
図3および図4に示すように、鋭角部40Aに隣接する主溝10の溝壁のトレッド部1の踏面に対する傾斜角度をθaとし、鈍角部40Bに隣接する主溝10の溝壁のトレッド部1の踏面に対する傾斜角度をθbとしたとき、本発明では、角度θbを鋭角に設定すると共に、角度θaを角度θbよりも大きくし、且つ、鋭角部40Aと鈍角部40Bとを結ぶブロック40の辺に隣接する主溝10の溝壁の傾斜角度を鈍角部40A側から鋭角部40B側に向かって漸増させている。これら図3,4では、溝壁の傾斜角度の変化が判別し易いように、鋭角部40Aと鈍角部40Bとを結ぶブロック40の辺の中途部における溝壁の傾斜角度θ1、θ2も示しているが、これら角度はθb<θ2<θ1<θaという大小関係になる。尚、本発明において、溝壁の傾斜角度とは図4に示すような子午線断面における角度である。図3の一点鎖線A〜Dに沿って切断した子午線断面が図4のA〜Dに対応している。
このように鋭角部40Aと鈍角部40Bとを結ぶブロック40の辺に隣接する主溝10の溝壁の傾斜角度を鈍角部40B側から鋭角部40A側に向かって漸増させているので、鋭角部40Aと鈍角部40Bが存在するブロック40において剛性の低い部位(鋭角部40A)と剛性の高い部位(鈍角部40B)との剛性差が緩和され、このブロック40の鋭角部40Aと鈍角部40Bとの間の部分における剛性をタイヤ周方向に略均一化することができ、耐偏摩耗性能を向上することができる。その一方で、鈍角部40Bに隣接する主溝10の溝壁のトレッド部1の踏面に対する傾斜角度θbが鋭角であるので、鋭角部40Aから鈍角部40Bに向かうに従ってブロック40の溝底側が抉れたような形状になり、溝壁の傾斜角度が変化しても溝容積を充分に確保することができ、優れた排水性能を発揮することが可能になる。
このとき、溝壁の傾斜角度の変化の傾向が異なると(例えば、鈍角部40B側から鋭角部40A側に向かって漸減すると)、剛性差を緩和することができず、耐偏摩耗性能を向上することができない。また、角度θbが鈍角であると、溝壁の傾斜角度を鈍角部40B側から鋭角部40A側に向かって漸増させることで、溝容積が減少して排水性能を確保することが難しくなる。
尚、このような溝壁の傾斜角度の設定は、鋭角部40Aと鈍角部40Bとを有する略平行四辺形状のブロック40に隣接する主溝10であれば、いずれの溝壁に対して行ってもよい。即ち、図2の例では、内側主溝11の中間ブロック42側の溝壁、外側主溝12の中間ブロック42側の溝壁、外側主溝12のショルダーブロック43側の溝壁において、上述の溝壁の傾斜角度を採用することができる。勿論、センター陸部21にもラグ溝30が設けられて、センター陸部21に隣接する主溝10(内側主溝11)とラグ溝30とにより鋭角部40Aおよび鈍角部40Bが形成されていれば、同様に上述の溝壁の傾斜角度を採用することができる。
角度θbは上述のように鋭角に設定されるが、好ましくは60°≦θb<90°の範囲、より好ましくは70°≦θb≦80°の範囲を満たすとよい。このように角度θbを設定することで、角度θbが過小になり鈍角部40Bの剛性が低下することを回避して操縦安定性能を維持しながら、溝容積を適度に増加させて優れた排水性能を発揮することが可能になる。角度θbが60°よりも小さいと、鈍角部40B側においてブロック40の溝底側が大きく抉れることになり、鈍角部40B側の剛性が大幅に低下することになり、操縦安定性を維持することが難しくなる。角度θbが90°以上であると上述のように溝容積が減少して排水性能を確保することが難しくなる。
角度θaは上述のように角度θbよりも大きく設定されるが、好ましくは70°≦θa≦110°の範囲、より好ましくは90°≦θa≦100°の範囲を満たすとよい。このように角度θaを設定することで、溝容積を確保して優れた排水性能を発揮するには有利になる。角度θaが70°よりも小さいと、鈍角部40B側に対して鋭角部40A側の剛性を充分に高めることができず、耐偏摩耗性能を充分に向上することができない。角度θaが110°よりも大きいと、鋭角部40A側において溝容積が減少して排水性能を確保することが難しくなる。
角度θaおよび角度θbはそれぞれ上述のように設定するとよいが、これら角度θaと角度θbとの差θa−θbが、0°<θa−θb≦50°の関係を満たすことが好ましい。より好ましくは、差θa−θbが、10°≦θa−θb≦30°の関係を満たすとよい。このように角度θaと角度θbとの関係を設定することで、鋭角部40Aと鈍角部40Bとの剛性差を適切な範囲に収めることができるので、ブロック40の鋭角部40Aと鈍角部40Bとの間の部分における剛性をタイヤ周方向に均一化して、耐偏摩耗性能を向上するには有利になる。角度差θa−θbが50°よりも大きいと、剛性差を充分に均一化することができず、耐偏摩耗性能を充分に向上することが難しくなる。
本発明では、溝壁の傾斜角度を上述のように設定すればよいが、鋭角部40Aの剛性を補うための他の構成を組み合わせてもよい。即ち、図5に例示するように、鋭角部40Aに、鋭角部40Aの先端に向かってブロック40の高さを漸減させる面取り部50を設けたり、ラグ溝30の溝底に、鋭角部40Aに向かって溝深さを漸減させる底上げ部51を設けたりすることができる。面取り部50および底上げ部51のいずれを設けた場合でも、面取り部50または底上げ部51によって、鋭角部40Aの剛性を高めることができるので、操縦安定性能や耐偏摩耗性能を向上するには有利になる。
タイヤサイズが255/30R20であり、図1に例示する基本構造を有すると共に、図2に例示するトレッドパターンを有し、中間ブロックの内側主溝側の鋭角部および鈍角部に関して、鋭角部に隣接する主溝の溝壁のトレッド部の踏面に対する傾斜角度θa、鈍角部に隣接する主溝の溝壁のトレッド部の踏面に対する傾斜角度θb、角度θaと角度θbとの差θa−θb、鋭角部の面取りの有無、鋭角部に隣接するラグ溝における底上げ部の有無をそれぞれ表1のように設定した従来例1、比較例1〜2、実施例1〜9の12種類の空気入りタイヤを作製した。
これら12種類の空気入りタイヤについて、下記の評価方法により操縦安定性能、排水性能、耐偏摩耗性能を評価し、その結果を表1に併せて示した。
操縦安定性能
各試験タイヤをリムサイズ20×9.0Jのホイールに組み付けて、空気圧を240kPaとして、排気量が1.8Lである前輪駆動の乗用車に装着し、テストコースにてテストドライバーによる試験走行を実施し、その際の操縦安定性能を官能評価した。評価結果は、従来例1を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど操縦安定性が優れていることを意味する。
排水性能
各試験タイヤをリムサイズ20×9.0Jのホイールに組み付けて、空気圧を240kPaとして、排気量が1.8Lである前輪駆動の乗用車に装着し、直進路上で水深10mmのプールに進入するようにした走行試験を実施し、プールへの進入速度を徐々に増加させ、ハイドロプレーニング現象が発生する限界速度を測定した。評価結果は、従来例1を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど排水性が優れることを意味する。
耐偏摩耗性能
各試験タイヤをリムサイズ20×9.0Jのホイールに組み付けて、空気圧を240kPaとして、排気量が1.8Lである前輪駆動の乗用車に装着し、テストコースにて20000kmの走行試験を実施した後の中間ブロックに発生する偏摩耗量を測定した。評価結果は、従来例1を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど耐偏摩耗性能が優れていることを意味する。
Figure 2016141307
表1から明らかなように、実施例1〜9はいずれも従来例1に対して、操縦安定性能、排水性能、および耐偏摩耗性能を向上した。一方、角度θbが鈍角である比較例1,2は、溝容積を充分に確保できないため排水性能が悪化した。
尚、図2のトレッドパターンにおいて、他の鋭角部および鈍角部(即ち、中間ブロックの外側主溝側の鋭角部および鈍角部、ショルダーブロックの外側主溝側の鋭角部および鈍角部)に関して同様の設定にした場合も、同様の結果が得られた。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7,8 ベルト層
9 ベルト補強層
10 主溝
11 内側主溝
12 外側主溝
20 陸部
21 センター陸部
22 中間陸部
23 ショルダー陸部
30 ラグ溝
32 中間ラグ溝
33 ショルダーラグ溝
40 ブロック
40A 鋭角部
40B 鈍角部
42 中間ブロック
42A 鋭角部
42B 鈍角部
43 ショルダーブロック
43A 鋭角部
43B 鈍角部
50 面取り
51 底上げ部
CL タイヤ赤道

Claims (6)

  1. タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部を備え、該トレッド部にタイヤ周方向に延びる複数本の主溝とタイヤ幅方向に延びる複数本のラグ溝が形成され、これら主溝およびラグ溝により複数個のブロックが区画された空気入りタイヤにおいて、
    前記複数個のブロックのうち少なくとも1つのブロックにおいて前記主溝に隣接する2つの角部の一方は前記ラグ溝と前記主溝とのなす角度が鋭角である鋭角部であり、他方は前記ラグ溝と前記主溝とのなす角度が鈍角である鈍角部であり、前記鋭角部に隣接する前記主溝の溝壁のトレッド部の踏面に対する傾斜角度をθaとし、前記鈍角部に隣接する前記主溝の溝壁のトレッド部の踏面に対する傾斜角度をθbとしたとき、前記角度θbが鋭角であり、前記角度θaが前記角度θbよりも大きく、前記鋭角部と前記鈍角部とを結ぶ辺に隣接する前記主溝の溝壁のトレッド部の踏面に対する傾斜角度が前記鈍角部側から前記鋭角部側に向かって漸増することを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記角度θbが60°≦θb<90°の範囲を満たすことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記角度θaが70°≦θa≦110°の範囲を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記角度θaと前記角度θbとが0°<θa−θb≦50°の関係を満たすことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記鋭角部に、前記鋭角部の先端に向かって前記ブロックの高さを漸減させる面取り部を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記ラグ溝の溝底に、前記鋭角部に向かって溝深さを漸減させる底上げ部を設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018039482A (ja) * 2016-09-09 2018-03-15 株式会社ブリヂストン タイヤ

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