JP6008965B2 - 改良型低温試料ホルダ - Google Patents

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Description

本発明は、可視化中、画像形成中、又は解析中に、試料を低温に保つための試料ホルダに関する。もっと具体的に述べると、本発明は、透過型電子顕微鏡検査に使用されるホルダに関し、特に、液体窒素を収容し、その後において、引き込み式カートリッジ上に配置され低温冷却シールド内に位置決めされたTEM試料を冷却するために使用されるデュワー瓶に関する。
分子及び/又は原子レベルで試料を観察し解析するための様々な画像化技術が開発されている。これらの技術は、画像形成技術及び解析技術が組み合わされた、光学顕微鏡検査、電子顕微鏡検査、X線顕微鏡検査、及び光子顕微鏡検査を含むものである。低温電子顕微鏡検査すなわちクライオEMは、凍結された水和生物試料を透過型電子顕微鏡検査により研究するための強力な技術である。人為的影響を最小にした状態で結果を生成するために、試料は急速に凍結され、次いで、完全に水和した状態で撮像される。このことは、より大気温に近い温度で顕微鏡用試料を準備する場合に一般的に使用される固定剤又は染色剤の悪影響を低減する。クライオEMは、蛋白質、ウイルス、高分子集合体、小胞/リポソーム、細胞小器官、及び細胞を、より自然な状態で調べるのに非常に有用である。TEM画像を得るために、試料は、試料を通して電子を透過させることが可能な程度に十分に薄くする必要がある。従来の全てのTEM画像形成技術におけると同様に、TEM画像は、電子が試料との間で相互作用することによって形成される。TEM画像の品質及び有用性は、解像度が改善されるほど高くなる。生物試料の品質は、調製方法に大きく依存する。典型的な調製方法には、懸濁液の薄膜を、液体エタンのような超低温物質内で凍結させることによって急速にガラス化することが含まれる。試料は、凍結状態で、一貫して低温のもとでTEMに移送され、次いで、試料は、完全に水和した状態で調べられる。代替的に、バルク試料を、低温保護し、高圧凍結し、低温で切片に切断し、画像形成装置又は解析装置に移送することも可能である。試料の搭載/支持及び試料のTEMへの移送、例示的な事例として、後工程での画像形成のためのTEMへの移送は、典型的には低温移送用試料ホルダを用いて行われてきた。これらの従来技術によるTEM試料ホルダは、TEM試料ホルダについて常に当て嵌まることであるが、一般的に、一端近くで試料を支持し搭載するための所定長さの縦方向ロッドを備える。TEM試料ホルダのロッド側端部は、顕微鏡に挿入され、電子光学系構成要素の間に位置決めされる。当業者にとって周知のように、これらの構成部品においては、物理的必要性のために、その上に収めることが可能な試料又は支持体は、微小で寸法的に制限されたもののみとなる。生物試料の場合には、試料は更に、前述したように、移送、画像形成、及び解析の過程で、かつ、顕微鏡の制限された空間内に配置されている間に、低温、好ましくは摂氏−155度以下に保たれる必要がある。これは、試料の氷成分を摂氏−155度以下のアモルファス状態に保つことが望ましいからである。摂氏−155度以上では、氷成分が結晶状態となり、画像化及び解析にとって有害になる。更に、試料は、物理的損傷及び環境による損傷を受け易く、及び/又は、水蒸気及び他の源からの汚染に対して非常に弱いので、移送中に、及び試料ホルダが画像形成装置又は解析装置に挿入されていない間に、試料を物理的に保護することが重要である。
例えば、試料ホルダを受け入れて保持する顕微鏡の物理的ポートは、ゴニオメータとして知られている。ゴニオメータは、試料ホルダ、従って試料自体を、X,Y,Z軸、及びα、β傾斜方向に移動させるためのマイクロマニピュレータである。この移動は、試料を電子ビームの焦点に位置合わせして、試料の所望の領域を試料の関連特性を観察するのに必要な正確な角度/方向に向けることができるようにすることの助けとなる。すでに述べたように、ゴニオメータは、顕微鏡の鏡筒内部で、撮像用電子ビームに対して試料ホルダの傾斜を調整するために使用される。顕微鏡内に搭載された状態で試料を角度方向に変位させることは、生命科学用途の3次元情報すなわち3D情報を得るためのクライオトモグラフィーにとって非常に重要な機能である。これと同様の手法は、物理科学に適用可能である。3D情報を生成するために、標本が様々な傾斜角度及び/又は方向で撮像される。次いで、2次元投影像が再結合されて、合成3D画像が生成される。
試料は、試料ホルダに搭載されている間、試料ホルダの一部分及び試料自体の温度を低減するための冷却媒体の使用により、要求される低温に保たれる。この冷却媒体、典型的には液体窒素は、試料ホルダの一端に設けられ一般的にデュワー瓶として識別される断熱容器内に保管される。デュワー瓶は、試料ホルダの一構成要素であり、真空ハウジングにより囲まれた高度に反射性の内側容器を備える。装置を構築するために使用される材料に連結された真空ハウジング内の真空は、内側容器をハウジングから熱的に遮断する。ロッド又は他の熱伝導体組立体が、試料とデュワー瓶内に存在する冷却媒体のための受け部との間の熱接触を提供する。熱伝導体は、典型的には、銀又は銅のような高い熱伝導率の材料で構成される。冷却媒体は、試料支持体及び試料から熱を除去して、これらを必要とされる低温に保つために使用される。
現代の透過型電子顕微鏡は、原子スケールの解像度を達成することができる。しかしながら、画像品質及び解像度は、画像形成中又は解析中に、ホルダにより引き起こされる振動及びドリフトによる試料変位の低減に大幅に依存している。実際上、これらの環境条件その他の条件は、最適な解像度を実現するために最小にする必要がある。液体窒素は、大気圧において摂氏−196度で沸点に達する。多くの従来技術の試料ホルダ設計においては、ホルダ内の中実の熱伝導性ロッドが、デュワー瓶及び受け部先端部の形態の試料支持体と接触している。液体窒素又は他の冷却媒体は、周辺大気条件下で蒸発するので、冷却媒体の乱流による振動が発生する。伝導性ロッドが、この振動を試料チップに直接伝え、結果的に、画像形成及び解析中に、試料が振動する。更に、従来技術装置におけるデュワー瓶と冷却組立体との間の剛的な接触は、熱膨張及び熱収縮の際に、装置の物理的応力を発生させる。
多くのデュワー瓶装置は、外気に開放しており、液体媒体の蒸発を許容し、膨張した暖気媒体の保持を最小にするように構成されており、これは、容器内の圧力に関して有害である。装置は剛性構造であり、試料ホルダのどのような変位も試料の対応する変位をもたらす。断層撮影法では、撮像中における試料の傾斜角度が大きい程、より正確で詳細な3D再構成が得られる。しかしながら、試料ホルダの傾斜を大きくすることができる程度は、デュワー瓶から液体媒体が流出する可能性並びに容器壁部に誘起された温度勾配により、不満足な結果、すなわち、振動、ドリフト、及び試験室内に液体窒素が流出する潜在的な可能性を含む不満足な結果がもたらされることのために、制限される。この状態を回避することが、試料を傾斜させる機能を実質的に制限する。
従来技術の低温試料ホルダ設計の別の欠点は、装置自体の熱変形を抑制する能力である。熱変形は、材料の膨張又は収縮につながる。デュワー瓶と試料カートリッジとの間に存在する距離及び時間の関数としての温度勾配、並びに、ホルダの長手方向に沿って変化する環境条件が、予測不可能な動的寸法変化を生じさせ、画像形成装置内における本来の位置からの試料のドリフトという結果をもたらす。従って、最小の温度勾配で、一定かつ低い定常状態の温度に組立体を保つことが望ましい。更に、外側ホルダバレル内に延びているが該外側ホルダバレルとは寸法的に分離したものである熱伝導性組立体と外側ホルダバレルとの間の熱接触により、システム内で更なる熱的変動又は最低にみても温度変化が誘起される可能性がある。加えて、外側ホルダバレルは、撮像中に顕微鏡ゴニオメータと接触しているので、熱伝導組立体と外側ホルダバレルとの間のこのような接触のいずれも、大きな高温ヒートシンクである顕微鏡から試料への望ましくない熱経路を生成させ、更なるドリフトを引き起こす。
更に、試料の撮像中及び解析中における、冷却媒体の定常的な蒸発が、デュワー瓶内に存在する液体の量の低下を引き起こす。このことにより、冷却組立体とデュワー瓶との間の物理的界面は、冷却媒体と直接接触する可能性が最も高い位置である、デュワー瓶の底部にある必要がある。いずれの時点においても、温度勾配は、デュワー瓶の壁部に沿って存在し、冷却媒体に直接隣接する点で温度が最も低く、冷却媒体の表面からの距離が増加するとともに温度が上昇する。冷却組立体とデュワー瓶との間の界面の直ぐ隣の位置にある冷却媒体との直接接触の損失により、組立体内の温度が上昇し、更に、撮像中における試料のドリフトを悪化させる。
Swann他による米国特許第5,753,924号明細書に記載されているような、標本を所望の温度に保ち、移送中に試料上に霜が形成されることを防止するための低温移送用ホルダが開発されている。Swann他の図1に示されているように、該ホルダ10は、ホルダ本体12と、先端部のための冷却源を有する試料用先端部14とを含む。試料用先端部14は、熱伝導材料からなる試料支持グリッド16と、試料用先端部に固定されるようになっているタブ部24(図5を参照)とを含む。低温シールドが試料用先端部14内の開口部によって形成される。試料支持グリッド16をホルダ本体12の先端部14に装着するために、タブ部24が、試料用低温シールドを形成する試料用先端部14内のスロット40(図4を参照)を通して挿入される。試料支持グリッド16は、試料支持グリッド16と熱接触し、ホルダ本体12の長手方向軸に沿って延びるドローバー46により伸長位置から引込位置に動かされる。
Swann他の低温移送用ホルダには、幾つかの欠点がある。この設計においては、ドローバーは、試料支持グリッド及び試料ホルダ先端部と剛に熱接触し、これによって、熱負荷の潜在的な供給源として作用する。このことにより、組立体全体を所望の温度に冷却するのに大量のエネルギー抽出が必要とされる。外部からの熱が、冷却ロッド及びドローバーの熱膨張及び熱収縮を引き起こす可能性がある。剛的な接触は、このような全ての動きを直接的に試料に伝達し、ドリフト及び振動による画像解像度の損失を生じる。最後に、試料支持グリッドの固有の設計は、グリッドを低温移送用ホルダに固定するために、タブ部の挿入を必要とし、システムを、現在使用されているか又は開発中の直径3mm又は他のいずれかの形状の、独立した標準的透過型電子顕微鏡の試料ディスクと両立しないものにしている。
Gallagher他による米国特許第5,302,831号明細書に記載されている形式のデュワー瓶組立体は、液体窒素供給源と低温フィンガー組立体との間に一定した接触を保つことの試みとして開発されたものである。Gallagher他の図2は、低温フィンガー組立体14を有する、台形又は三角錐台形状のデュワー瓶50を示す。銅製の編組ストラップ122が、一端においてラグ部118を介して液体窒素容器の底壁部94に固定される。銅製の編組ストラップ122の他端部は、ラグ部を通して低温フィンガー組立体114の一部に固定される。三角形デュワー瓶50は底部がテーパー付けされ、液体窒素が常に、前壁部98と底壁部94との交差点に隣接する容器90の前面部を満たすようになっている。デュワー瓶50は、液体窒素が、低温フィンガー組立体114及びストラップ122と定常的に接触しているデュワー瓶50の一部に強制されるように、0度から60度の範囲の固定角度で角度付けされる。容器90の上壁部102は、液体窒素をデュワー瓶50に補充するための開口部103を有する。
Gallagher他の明細書に記載されているデュワー瓶は、放射線検出器用低温フィンガー部を冷却するために使用されるものであり、この放射線検出器用低温フィンガー部は、TEM試料ホルダとは異なる物理的制約条件を有しており、最も重要なことは、それによって試料が冷却されるものではなく、単に検出器が冷却されるということが、この制約条件に含まれる、ということである。このデュワー瓶は、適切なTEM画像形成に必要な試料の振動及びドリフト要求条件のいずれも満たすように構成されていない。更に、放射線検出器は、デュワー瓶が低温フィンガー部の長手方向軸に対して傾斜することを必要とするものではなく、或いはそのような傾斜を許容するものでもない。Gallagher他の台形状のデュワー瓶は、大きな傾斜角度で液体窒素を収容するものではなく、液体窒素が沸点に達し流出して、実質的な標本ドリフトが引き起こされる。更に、デュワー瓶のネック部近傍に存在する3個の角部が窒素ガスを閉じ込めて振動を生じさせ、その結果として、画像解像度を制限することにもなる。
米国特許第5753924号明細書 米国特許第5302831号明細書
従って、ホルダの長手方向軸周りに回転するように適応され、液体冷却媒体と試料との間で常に理想的な熱伝導を保ちながら、顕微鏡内において試料が傾斜するのを助けるように構成された低温ホルダについての必要性が残されている。試料支持カートリッジは、冷却媒体から振動的に遮断される必要があり、ホルダの外側セクションが冷却媒体から熱的に遮断され、標本ドリフト及び振動の更なる低減が実現され、装置内の熱応力が低減されるようにする必要がある。加えて、標準的な大きさの試料を受け入れ、移送中、随意的及び制御可能に試料をシールドして汚染を防止するように構成されたカートリッジ型試料用チップを含むホルダについての必要性がある。
様々な撮像及び解析目的の装置のための低温試料ホルダが開示される。ホルダは、ホルダのドリフト及び振動に関する主要な課題を克服することによって画像及び解析情報の品質を改良する。本発明の一実施形態によれば、試料ホルダは、液体窒素のような冷却媒体を受け取り、収容するためのデュワー瓶を含む。デュワー瓶は、内側液体支持容器と外側保護用ハウジングとの間に介在する部分真空を有する従来の真空フラスコとして構成される。可撓性であることが好ましい、熱伝導性リボン、組み紐、又は同様のものの、或いはそれらの組み合わせを含む組が、試料から熱を取り出す熱伝達システムに組み込まれる。一実施形態においては、このような部材の1つが、デュワー瓶の最も低い点に取り付けられる。この組立体の他端は、標本カートリッジと熱接触する熱伝導性ロッドに接続される。類似のフレキシブル組立体により、熱伝導性ロッドとカートリッジハウジングとの間における熱接触を形成することができる。熱伝導性リボンの各々は、例えば、好ましい実施形態において冷却組立体の様々な構成要素間で振動ダンパーを形成する。更に、試料の冷却を助長するために、熱接触する別の接点を使用することができる。好ましい実施形態においては、二次的な断熱性冷却導管が、ホルダ軸の長さ全体に通して延びる、少なくとも1つの、構造部材でないチューブから形成される。試料の長手方向の操作は、別個に冷却される操作ロッドを用いて行われ、この操作ロッドは、主冷却用導管内に延びて、試料ステージのための追加の冷却機能を提供する。操作組立体の機構は、デュワー瓶との熱接触を保ちながら操作ロッドの長手方向移動を可能にする。操作組立体の機構は、好ましくはラック及びピニオンギア機構であり、更に代替的に、カム作動機構と連結したベローズのような弾性部材を含むものとすることができる。操作ロッドは、可撓性の熱伝導性リボン又は周囲の支持体によって能動的に冷却することができる。デュワー瓶の内側容器は、好ましくは円筒形であり、ホルダ回転のための長手方向軸及びデュワー瓶自体の外側保護用ハウジングの両方に対し固定の傾斜角度だけオフセットして位置決めされる。この容器は、好ましい実施形態において、内側容器の弧状V字形状底面を形成し、この底面は、ホルダ組立体が傾斜するときに、方位において寸法的に変化しない。可撓性で熱伝導性のリボンは、該リボンが内側容器と円筒形状の弧状底面の底部で接触するように取り付けられる。結果的に、冷却媒体は、使用中容量が減少するにも拘らず、常に、熱伝導リボンのデュワー瓶への取付位置と接触する。しかしながら、熱伝導体に隣接する位置に液体冷却媒体を収容する状態を達成することができる、任意の形状又は構成が受け入れ可能である。従って、デュワー瓶は、0度から+/−90度にわたる傾斜角度範囲で、そして殆どの用途では、+/−80度までの傾斜角度範囲において安定した動作条件を保証するものとなり、この傾斜角度は、デュワー瓶における開口部の設計によってのみ制限される。従って、デュワー瓶の独特の外面形状設計により、付加的な角度変位が可能になり、この設計は、特定の用途に適用可能である。
別の実施形態においては、内側容器のネック部は、ホルダの傾斜範囲にわたり、窒素ガスを全く閉じ込めないような形状にされる。更に、容器設計は、大きいホルダ傾斜角度においても液体窒素がこぼれるのを防止するようにされる。これは、安定的な振動のない動作条件を提供するものとなる。
ホルダは更に、ホルダ先端部内に配置された低温冷却シールド内に引き込むことができる標本カートリッジを含むものとすることができる。更に、標本カートリッジは、モジュラー式とし、ホルダ内の支持体キャリアから取り外し可能にすることができる。引込位置にあるとき、カートリッジは、低温標本の周りで熱シールドとして動作し、標本の汚染及び損傷を防止する。従って、この標本ホルダは、低温で準備された標本を、搭載機構又は収納機構から電子顕微鏡まで移送するために首尾よく使用でき、この低温で準備された標本は、限定的な意味ではないが、現在の標準の3mmディスクを含む、どのような形状又は構成でもよい。更に、モジュラー式標本カートリッジは、試料を有するホルダを所定の位置に挿入する前に、搭載その他の方法で操作することができる。電子顕微鏡の保護された環境に挿入した後に、カートリッジは、顕微鏡内での観察のために、作動位置まで伸長させることができる。好ましい標本用先端部は、標準的な大きさ及び形状の標本及び/又は試料を受け取り拘束するようになっており、当業者に周知のグリッドを含む。
別の実施形態においては、引き込み式カートリッジには、該カートリッジを操作ロッド並びにホルダ先端部内の軸全体に搭載する場合に、ばね負荷が与えられる。このことにより、カートリッジは、初期の熱サイクル中において、応力のない平衡位置に落ち着き、関連する構成要素の間での熱接触及び熱伝達を改善することができる。別の実施形態において、ばねは、ホルダの外側バレルからの完全な熱的遮断をもたらす断熱材料で形成された一対のローラーにカートリッジを押し付ける。更なる振動減衰を与えるために、カートリッジと冷却伝導ロッドとの間の熱接触が、可撓性の熱伝導性リボン組立体によりもたらされる。可撓性リボンは更に、様々な熱応力及び歪みによる冷却ロッド組立体の寸法変化を補償する。
ホルダは、その特定の形状及び利点と併せて、以下の詳細な説明から、及び添付図面を参照することにより明らかになる。
本発明の試料ホルダの側面図である。 本発明の試料ホルダの第2の実施形態の斜視図である。 本発明の試料ホルダの第1の実施形態を側方から見た断面図である。 本発明の試料ホルダの第2の実施形態の一部を側方から見た断面図である。 本発明の試料ホルダの第3の実施形態の一部を側方から見た断面図である。 本発明の試料ホルダの第3の実施形態の一部を側方から見た断面図である。 本発明の試料ホルダの第3の実施形態の一部の斜視断面図である。 本発明の試料ホルダの斜視図である。 本発明の第1の実施形態の操作組立体を側方から見た断面図である。 本発明の試料ホルダの第2の実施形態の一部の長手方向断面図である。 本発明の試料ホルダの第3の実施形態の一部の長手方向断面図である。 標本カートリッジが伸長位置にある場合の試料ホルダ先端部の第1の実施形態を側方から見た断面図である。 標本カートリッジが引込位置にある場合の試料ホルダ先端部の第1の実施形態を側方から見た断面図である。 試料ホルダ先端部の第1の実施形態の端面図である。 標本カートリッジが引込位置にある場合の試料ホルダ先端部の第2の実施形態の斜視断面図である。 標本カートリッジが伸長位置にある場合の試料ホルダ先端部の第2の実施形態の斜視断面図である。 液体冷却媒体を含むデュワー瓶内側容器をある傾斜角度で示す斜視図である。 液体冷却媒体を含むデュワー瓶内側容器を別の傾斜角度で示す斜視図である。 液体冷却媒体を含むデュワー瓶内側容器を更に別の傾斜角度で示す斜視図である。 液体冷却媒体を含むデュワー瓶内側容器を更に別の傾斜角度で示す斜視図である。 液体冷却媒体を含むデュワー瓶内側容器を更に別の傾斜角度で示す斜視図である。 液体冷却媒体を含むデュワー瓶内側容器を更に別の傾斜角度で示す斜視図である。
ここで図1及び図1aを参照すると、ホルダ200は、全体が3つの主要セクションで構成される。ハウジング202が、デュワー瓶組立体を支持しており、該ハウジング202には、液体冷却媒体の補充及びガスの排出のための延長部が設けられ、この延長部は、ネック部207及び開口部209により形成される。ホルダ中央バレル210が中央セクションを形成し、該中央セクションが、前面バレル212と共にゴニオメータに挿入され該ゴニオメータにより拘束されるようになっている。更に、中央バレル210及び前面バレル212は、顕微鏡内の適切な位置に試料を配置する大きさ及び形状に設計される。バレル構成要素の大きさ及び具体的な配列は、様々な製造業者によって製造された顕微鏡の物理的制約条件に基づいて変わるものであることに特に留意されたい。前面バレル212は、中央バレル210からハウジング202とは反対の方向に外向きに延び、試料カートリッジを収容する。図1aに示すように、ハウジング202に組み合わせて前面セクション202Aが設けられ、該前面セクション202Aは、ハウジング202及び中央バレル210からの特定形状の遷移部を有する。この特定形状は、軽量を保つと同時に、構造的一体性を高めるように意図したものである。
ここで図1、図1a、及び図3を参照すると、ハウジング202は更に、ハウジング202内の断熱空間を真空排気するために使用されるバルブを備えており、該バルブは、図2及び図2aを参照して更に説明される。図2を参照して詳細に説明される内部加熱組立体502a及び内部温度センサ246のそれぞれと、外部監視/制御装置(図示せず)との間の電気接続を可能にするために、電気コネクタ502、509が設けられている。図2d、3a、3b、3c、及び4を参照して以下に詳細に説明されるように、前面バレル212に対する試料ホルダカートリッジ組立体の長手方向の変位を与えるために、操作組立体249が設けられる。操作組立体249は、当業者にとって互換性あるものと認識されている、摺動的に変位可能なアーマチャを含む任意の公知の設計、或いは、ギア又はカムシステムの回転ノブ248により構成することができる。
ここで図2、2a、2b、及び2cを参照すると、デュワー瓶組立体は、ハウジング202内の一連の構成要素から構成されており、これらは、第2及び第3の実施形態に示すように、追加部品である構造支持用ドーム型後壁部を備えることができる。全ての実施形態において、内側容器204は、ハウジング202内に、全体が真空空間211内に配置される。内側容器204には、ハウジング202内における放射熱の影響を最小にするための高反射性外面が設けられる。内側容器204は、液体窒素などの液体冷却媒体を受け取り収容する。内側容器204の内面は、高度に研磨されるか、平滑化され、或いは被覆されて、気泡形成の核形成点となる表面の凹凸が回避される。吸着媒体又は吸着性材料を内側容器204内に取り付けて、冷却媒体を特定の位置に保持する作用を改善することができる。冷却媒体とハウジング202との間の断熱性を与えるために、当業者にとって周知のように、真空排気された空間211内に真空が生成される。この真空は、ハウジング202の外側の外気と冷却媒体との間の熱対流による熱作用を最小にすることによって、安定性能を強化する。内側容器204は、以下に詳細に説明するように、開口部209に配置された凹入形状の蛇行チューブ208による、ハウジング202への接続によって全体が支持される。内側容器204及び凹入形状チューブ208の最上部は、シールされ、接着剤、はんだ、溶接、及び同様のものを含む任意の公知の形式のものから構成できる接合部209aによって、開口部209に固定されている。この凹入形状のチューブ208は、あらゆる物理的接触を最小にするものであり、熱伝達を可能にする恐れのある内側容器204とハウジング202との間に、低熱伝導性材料を使用して、長い経路長の接続部を形成する。内側容器204は、ゼオライトのような、真空吸着媒体501で囲まれる。更に、加熱組立体502aが、ハウジング202内に設けられ、内側容器204に固定される。真空吸着媒体501は、真空排気された空間211内に存在するあらゆる湿気を吸着する。加熱組立体502aは、真空吸着媒体501を急速に加熱するために使用され、これによって、真空吸着媒体が吸着した蒸気を放出し、真空空間211内における真空の質を向上させるのを補助するように作用する。バルブ504は、加熱中に、真空排気目的で、真空空間211を、ポート504aを介して外部真空システム(図示せず)に、選択的に接続する。バルブ504は、取付け用フランジ504b及び取り外し可能なバルブ本体504cから構成され、バルブ構成要素の交換及び/又は修理を容易にする。真空排気工程は、ホルダが使用中でないときに周期的に実行され、真空条件を最適化するのを助ける。ハウジング202は、以下に詳細に説明するように、操作ロッド240を固定するための付加的な機構を含む。
内側容器204は、ホルダの長手方向軸に対して一定の角度、例えば20度で、ハウジング202内に取り付けられる。この角度は、10度から50度の範囲とすることができる。内側容器204の円筒形状は、その軸を外した取付けと相俟って、傾斜角度が大きい場合においても、液体窒素の残量のすべてが、不変の重心を弧状底面の底部に沿った最も低い位置、又は内側容器204の他の集積点の付近に維持することを可能にする。これによって、ゴニオメータに対称的な荷重分布が加えられるようになり、傾斜中におけるホルダの性能を改善する。
ハウジング202は、内側容器204内に液体窒素を充填するための開口部209を有する。凹入形状のチューブ208は、内側容器204をハウジング202に接続する。この凹入形状のチューブ208は、長い断熱経路を構成し、外気温にあるハウジング202から低温に保たれた内側容器204への熱利得を最小にする。より詳細に述べると、凹入形状のチューブ208は、複数の同軸円筒形部品から形成され、これらの部品は、該円筒形部品の上端部及び底部において交互に接合されて、曲がりくねった支持体を形成する。ネック部508は、図5を付加的に参照してより詳細に示すように、窒素ガスにとって、内側容器204から開口部209を通して漏れ出る円滑な移動が可能になるように設計される。この設計は、ホルダ200が約80度の角度まで傾けられる場合においても、内側容器204が液体窒素気泡を閉じ込めることがないことを確実にする。閉じ込められた液体窒素気泡をなくすことにより、画像解像度に悪影響をもたらす振動を防止することができる。内側容器204は、約200mlの液体窒素を保持するように設計されている。内側容器の設計は、傾斜角度+/−80度までの傾斜で、流出を生じることなく、容量の80%までの液体窒素を保持することの助けとなる。
再び、図2、2a、2b、2cを参照すると、熱伝導性リボン組立体214の1端が、内側容器204の底部周辺面の底部弧状セクション206に接続され、他端が、第1の実施形態では熱伝導性ロッド505に、第2の実施形態では熱伝導性導管505aに、第3の実施形態では操作機構ハウジング1002に接続される。熱伝導性導管505aは、好ましくは銀又は他の高熱伝導性材料で構成される。第2の実施形態において、熱伝導性ロッド505は、リボン組立体214に取り付けられたリボン214aにより別個に冷却される。熱伝導性ロッド505は更に、以下に説明するように、試料移動用の操作ロッドとしての役割を果たすことができる。結果的に、内側容器204内に存在する液体窒素は、ホルダ角度にかかわらず常に、内側容器204の壁部を通してリボン組立体214と界面接触する。従って、装置は、傾斜角度が大きい場合における安定した動作条件を確実なものとする。更に、リボン組立体214の可撓性は、冷却媒体、又は何らかの環境条件、例えば音響ノイズによって生成される振動を最小にする。リボン組立体214は更に、熱変化に起因する冷却ロッド組立体の長さ変化を補償し、装置全体の歪みを低減する。
リボン組立体214は、内側容器204の弧状セクション206から延び、この弧状セクション206において、前述したように、溶接又は熱伝導を保証する類似の接合によって、熱伝導性ロッド505又は熱伝導性ロッド505aの1つに取り付けられる。ユニット式又はモジュラー式構造で構成できる熱伝導性ロッド505は、中央バレル210及び前面バレル212の本体を通して延びる。第1の実施形態において、熱放射シールド218が、熱伝導性ロッド505を、その長手方向の十分な部分に沿って同軸状に囲み、シールしているが、熱伝導性ロッド505と物理的又は熱的に接触しておらず、それらとの間に真空排気された空間を形成する。熱放射シールド218は、薄肉のステンレス鋼チューブ、又は、低温伝導性ロッド505に付加的な断熱機能を与える他の低熱伝導体から構成される。熱放射シールド218及び熱伝導性ロッド505は、中央バレル210及び前面バレル212内に取り付けられるが、それらとは物理的又は熱的に接触していない。図2aの第2の実施形態に示すように、熱伝導性ロッド505に対して間隙を介して位置する関係の複数の熱放射シールド218aが、中央バレル210内に配置される。これらは、好ましくは、3個の同心配置の同軸シールドを含む。凹入形状チューブ208におけると同様に、熱放射シールド218aは、各々の端部で交互に接続され、長い遠回り経路を構成し、それにより、中央バレル210内の熱伝導性導管505aが熱的に遮断され構造的に支持される。再び図4aを参照すると、熱伝導性ロッド505は、次いで第2のリボン組立体214aを使用してホルダ先端部230において試料カートリッジハウジング506に結合される。このリボン組立体214aは、リボン組立体214と同様に作動し、内側容器204と試料との間に付加的な振動減衰を与える。図2aに示す実施形態を参照すると、熱伝導性ロッド505は、熱伝導性導管505a内で軸方向に取り付けられ、リボン組立体214aにより独立に冷却される。第3の実施形態においては、図2cに示すように、熱放射シールドが存在しない。
再び図2aに示す第2の実施形態を参照すると、熱伝導性ロッド505及び熱伝導性導管は、ベローズ組立体511により受けられ支持される。ベローズ組立体511は、可撓性の断熱組立体であり、先端部端部508aにおいて熱伝導性導管505aのデュワー瓶側端部を、支持体端部508bにおいてバレル210、212内の熱伝導性ロッド505のデュワー瓶側端部を、構造的に支持する。加えて、ベローズ組立体511は、真空排気された空間211をホルダの残りの部分から分離させることが意図されている。この真空排気された空間211は、バルブ504を介してユーザにより制御される真空を含む。バレル210、212は、ホルダが使用されていないときに、外気圧に対して交互に通気され、ホルダがゴニオメータに挿入され使用されているときに、バレル210、212の内部空間が顕微鏡ポンプ機構により真空排気される。
ここで図4aから4eまでを参照すると、前面バレル212には、前面バレル212から空間的に隔てられた独立の前面断熱チューブ258が設けられ、この断熱チューブは、好ましくは、スペシャル・メタルズ・コーポレーションにより製作されたインコネルのような非磁性ニッケル・クロム合金で構成される。
図4aから4cまでに示す実施形態においては、ホルダ先端部230は試料カートリッジ232を含み、この試料カートリッジ232は、カートリッジハウジング506内に摺動可能に取り付けられ、該ハウジングと良好に熱接触する。以下において詳細に説明するように、ばね用くぼみ部236c内において試料カートリッジ232とカートリッジハウジング506との間にばね236bが介在し、操作ピン242により制御される滑り以外に対して、それらの間の滑りに抵抗する摩擦接触面を形成する。試料カートリッジ232とカートリッジハウジング506とは、共に断熱性取付け用ブロック255と断熱性ロッド238との間に介在する。断熱性取付け用ブロック255は、それ自体が、断熱性ロッド238とともに、前面断熱チューブ258内でばね236bによってばね付勢される。断熱性ロッド238及び断熱性取付け用ブロック255は共同して、前面断熱チューブ258及び装置の残りの部分からカートリッジハウジング506を熱的に遮断するように作用する。更に、前面断熱チューブ258が、試料カートリッジ232を熱的に遮断する。試料カートリッジ232の遠位端には、顕微鏡システム内で観察又は撮像される試料235を受け取り拘束するための支持面234を含む陥凹部形成用試料カップ233が配置される。支持面234は、直径3mmの標準的な円形グリッド、或いは電子顕微鏡検査又は他の画像形成用途に適した他の試料を受け取るようになっている。図4d及び図4eに示す第2の実施形態においては、前面断熱チューブ258は、別のカートリッジホルダ506‘を受け取り、それを支持するように構成されており、このカートリッジホルダ506‘は、幾つかの構成要素で構成するか、又は一体的に形成することができ、銀又は他の高熱伝導性材料で構成することが好ましい。これらの各々は、必要に応じて圧入又は溶接することができる。図4d及び図4eに示すように、前面断熱チューブ258は、熱伝導性鞘部材260を受けて、それを支持する。熱伝導性鞘部材260は、先端部が端部キャップ259によって閉じられ、熱伝導性支持体261を支持することによって軸方向内向きに延びる。
更に、カートリッジホルダ506‘は、熱伝導性支持体261を介して、銀又は他の高熱伝導性材料で構成される熱伝導性支持体505bと、前面バレル212内の軸上の位置で摺動可能に取り付けられた先端部230とを受け、それらを支持する。熱伝導性支持体505bは、バレル210、212内の軸上の位置で熱伝導性導管505a、及び温度センサ246を支持する。端部キャップ259にはベント部259aが設けられ、このベント部は、カートリッジ232がホルダ内部から延びる経路を構成する。端部キャップ259は、カートリッジ232の緊密嵌合端部と連結され、前面バレル212内において外気流に対する実質的なバリアを形成する。ベント部259aは、カートリッジ232との間において、緊密で低摩擦の接触を形成するような大きさ及び形状である。全ての構成要素は、独立した動き又は振動を、除去できないとしても、それらを最小にすることができるように、摺動可能に圧入係合される大きさ及び形状である。波形ばね236cは、内向きの力を先端部230に作用させて振動を更に低減し、熱伝導性ロッド505の軸方向移動における適切な位置決めを確実にする。
図4a及び図4eに示す前方位置、すなわち作動位置においては、カートリッジ232の横方向左側の端、従って、試料カップ233及び試料235は、前面バレル212から外向きに延びる。図4aから図4cまでに示す実施形態においては、前面断熱チューブ258及び前面バレル212の内側に配置されたカートリッジ232及びカートリッジハウジング506は、ばね236aの力によって、断熱性ロッド238に対して押し付けられる。ばね236a及び236bは、好ましくはベリリウム銅のような非磁性材料で形成される。ばね236a及び236bは、それらの各々が、圧縮力を断熱性取付け用ブロック255及び試料カートリッジ232のそれぞれに作用させて、構成要素の望ましくない変位を最小にすることに加えて、試料カートリッジ232に誘起される漂遊振動を減衰させる作用を果たすように位置合わせされる。加えて、ばね236a及び236bは、試料カートリッジ232が、最初の熱サイクル中に、応力のない平衡位置に安定することを可能にする。図4d及び図4eに示す実施形態においては、ばね236cは、先端部230に同様な力を作用させる。
試料カートリッジ232は、ホルダ200の長手方向軸に平行な方向に変位することができ、従って、図において横方向に左右に移動する。図4b及び図4dに示す引込位置において、試料カートリッジ232、従って試料カップ233、支持面234、及び試料235は、図4bの実施形態ではカートリッジハウジング506の内側の位置にあり、図4dでは端部キャップ259内に位置する。図4a及び図4bには、2つのばね236a及び236bを有するホルダ先端部230が示されているが、ホルダ先端部230には、本発明の範囲を逸脱することなく別のばねを設けることができることを、当業者は理解するであろう。温度センサ246は、図4aないし図4cではカートリッジハウジング506に、図4eでは熱伝導性支持体505bに直接取り付けられ、試料235の温度を監視する。ここで図4aないし図4cのみを参照すると、カートリッジハウジング506に対する試料カートリッジ232の変位を助長するために、操作ピン242が試料カートリッジ232内のスロット242aに挿入される。操作ピン242は、ホルダ200の長さ全体にわたって延びる操作ロッド240に取り付けられる。
ここで図4d及び図4eを参照すると、試料カートリッジ232‘は、試料カートリッジ232‘を受けるために先端部230に設けられた取付け用舌状部230aに固定される。これらの間には、ばね236dが介在し、各構成要素間に適度の堅さの嵌合を与え、2つの構成要素の振動及び独立した動き低減させる。試料カートリッジ232‘は、蝶番を有する2枚貝状設計であり、この構造は、開閉するように枢動可能であり、試料カートリッジ内の支持面234上に試料235を搭載することができるように構成される。カートリッジ基部232aが、先端部230との界面を提供し、支持面234が、カートリッジ基部に配置される。カートリッジクランプ232bは、蝶番結合され、枢動して舌状部230aにスナップ嵌合状態で係合し、ロッド232cにより閉位置に保持される。前述した構成要素におけると同様に、試料カートリッジの構成要素は、振動及び独立した動きを除去できないとしても、これらを最小にするような緊密な締り嵌めを確実にするする大きさである。
図2、3、及び3aを付加的に参照すると、操作組立体249の第1の実施形態が、ハウジング202の近傍で、操作ロッド240の端部に取り付けられる。操作ロッド240は、任意ではあるが、複数の構成要素又はモジュールを互いに結合することにより構成でき、中央バレル210及び前面バレル212の内部空間内を延び、装置の作動端に位置する操作ピン242を端部に有し、試料カートリッジ232を変位させることができる。当業者には理解されることであるが、このような変位は、どの方向にも、又はどの大きさ範囲にもすることができる。試料カートリッジ232は、回転ノブ248を回転させることによって操作ロッド240に横方向の力が加えられたとき、カートリッジハウジング506に対し出入りするように、横方向に摺動的に変位するようになっている。回転ノブ248は、ハンドル部249内に回転可能に取り付けられた操作軸252に取り付けられる。真空条件下にあるホルダ組立体200の内部を外気から分離させるために、Oリングシール251が使用される。操作軸252は、カム253と係合し、操作ロッド240に対して該カム253を回転させて調整し、回転ノブ248の回転動作は、Oリングシール251の効果的な密封性を保ちながら、操作ロッド240の横方向変位を生じさせることに留意されたい。操作ロッド240は、所定の位置に拘束され、断熱性ロッド238a及び操作用断熱性ブロック238bによって熱的に遮断される。カム253及び操作ロッド240は、操作ピン242が、試料カートリッジ232の最終的な伸長位置及び引込位置でカートリッジと物理的に接触しないように設計されている。このことは、熱流の主要な源を排除して、カートリッジ温度を一層安定させることの助けとなる。
図2a及び3bを参照すると、操作組立体249の第2の実施形態が、ハウジング202の近傍でベローズ組立体511及び熱伝導性ロッド505の端部に取り付けられる。熱伝導性ロッド505は、任意ではあるが、相互に結合された複数の構成要素又はモジュールから構成でき、中央バレル210及び前面バレル212の内部空間内を延びて、先端部230で終端し、試料カートリッジ232を変位させる。当業者には理解されることであるが、この変位は、どの方向にすることもでき、又はどのような大きさにすることもできる。試料カートリッジ232は、回転ノブ248を回転させることによって熱伝導性ロッド505に横方向の力が加えられたとき、端部キャップ259に対し出入りするように、横方向に摺動的に変位するように構成されている。回転ノブ248は、ハンドル部249内に回転可能に取り付けられた操作軸252に取り付けられる。真空条件下にあるホルダ組立体200の内部を外気から分離させるために、Oリングシール251が使用される。操作軸252は、カム253と係合して該カムを回転させ、該カムを熱伝導性ロッド505に対して調整し、回転ノブ248の回転動作は、Oリングシール251の密封効果を保ちながら、熱伝導性ロッド505の横方向変位を生じさせることに留意されたい。熱伝導性ロッド505は、摺動可能に支持され、操作用断熱性ブロック238bによって熱的に遮断される。回転ノブ248及びアクチュエータ軸252の回転動作は、カム253をホルダ200の軸に沿って横方向に移動させる。従って、操作ピン242は、横方向に変位してベローズ組立体511と係合する。このような変位により、ベローズ組立体511は伸長方向に圧縮される。
図2bないし2d、及び図3cに示す操作組立体249の第3の実施形態においては、操作組立体249は、ハウジング202の近傍で熱伝導ロッド505の端部に取り付けられる。回転ノブ248は、回転可能に取り付けられた操作軸252に取り付けられる。真空条件下にあるホルダ組立体200の内部を外気から分離させるために、Oリングシール251’が使用される。操作軸252は、ラックギア1004に対してピニオンギア1001を回転させて、該ラックギア1004を調整するように、該ピニオンギア1001と係合し、回転ノブ248の回転動作は、ラックギア1004、熱伝導性ロッド505、及びクランプ232bによりラックギア1004に取り付けられた熱伝導遮断ロッド238cの横方向変位を生じさせることに留意されたい。熱伝導性ロッド505は、摺動可能に支持され、熱伝導遮断ロッド238cによって熱的に遮断される。Oリングシール1003が、操作ハウジング1002の内部とホルダ200の内部との間におけるシール用界面を構成する。操作ハウジング1002の内部は、TEM装置によって真空排気され、ホルダ200の内部は、前述のように真空排気される。Oリングシール1003は、外気温度に近い温度に保持され、操作用断熱性ブロック238bによりエラストマー材料の凍結効果が最小になるように構成される。リボン組立体214aは、図2c及び3cに示すように、ユニット式構造又は複数部分構造として構成することができる。図示のように、コネクタ1006は、ボルト、ナット、ワッシャーなどの任意の公知の設計で構成でき、構成要素を取り付けるために使用することができる。
熱伝導性リボン組立体214は、カートリッジハウジング506に接続される。該リボン組立体214は、内側容器204から、接続ロッド505及び熱伝導性導管505aを通り、第1の実施形態ではカートリッジハウジング506に至り、第2の実施形態では先端部230に至り、次いで試料カートリッジ232に至る熱伝導経路を構成する。その結果、図4aないし図4cの実施形態において、ホルダ先端部230の残りの構成要素、例えば、操作ロッド240、操作ピン242、ばね付勢された断熱性ロッド238及び238a、並びに前面バレル212は、外気温に保たれる。前述した従来技術の事例とは異なり、リボン組立体214は、カートリッジハウジング506のみを冷却し、その結果として試料カートリッジ232を冷却する。このことにより、効率的な冷却システムがもたらされる。加えて、ホルダ先端部230の多くの構成要素の熱的遮断は、温度勾配の悪影響を大幅に低減し、試料のドリフトを排除するのに役立つ。
ここで図5aから図5fまでを参照すると、種々の量の液体冷却媒体を収容する内側容器204が示される。図5a及び図5bにおいては、0度傾斜で直立中立位置にある内側容器204が示される。液体冷却媒体は、内側容器204の定格容量の80%に相当するレベルまで満たされ、この液体冷却媒体の表面は、符号Aによって示される。ここで図5cを参照すると、ホルダと関連する機能上及び実用上の制約条件にほぼ相当する傾斜角度まで傾斜した内側容器204が示されている。図は、液体冷却媒体の表面Aが、最大傾斜角度においてさえも、流出することなく内側容器204内に残ることを示す。ここで図5d及び図5eを参照すると、0度傾斜で直立中立位置にある内側容器204が示されている。液体冷却媒体は、内側容器204の定格容量の10%に相当するレベルまで満たされており、この液体冷却媒体の表面は、符号Bによって示される。最後に、図5fは、10%レベルの冷却媒体の表面Bを有する最大傾斜角度の内側容器204を示す。図5dから図5fまでは、装置を長時間にわたり使用した後における内側容器204の可能性のある状態、及び沸騰による液体冷却媒体の対応する減少を示す。図面は、残りの液体冷却媒体の大部分と、熱伝導性リボン(図示せず)に隣接した内側容器204の底部弧状セクション206との間の実質的な程度の接触を示す。冷却媒体の全ての傾斜位置及び全てのレベルにおいて、冷却媒体と内側容器204の底部弧状セクション206の集積点との実質的な接触が得られ、冷却媒体と、この集積点に隣接して取り付けられた熱伝導性リボンとの間の最大限の熱移動が促進されることに留意されたい。
作動に際して、液体窒素は、開口部209を通して内側容器204に配置される。内側容器204及びネック部508の特別な設計は、液体窒素を収容しながら、内側容器204内に窒素ガスを閉じ込めることなく、大きなホルダ傾斜角度を得るのに役立つ。
操作者は、低温保護された環境内で標準の3mmグリッド上に試料235を準備する。更に、他の種類の試料も又、この技術の利益を受けることができ、試料カップ233内に容易に配置ことができる。試料カップ233は更に、関連する画像形成装置の物理的制約条件に従う限り、試料カップの形状を調整して他の形状の試料を受け入れるようにすることができる。このような試料の準備及び搭載、及びこれらの作業を実行するための適切な低温チャンバは、当業者にとって周知であり、ここでは説明しない。次いで、試料235は、試料カートリッジ232が図4a及び4dに示す前方位置にある状態で、試料カップ233の支持面234上に配置される。その後で、操作者は、2つの実施形態の各々に関して前述したように、回転ノブ248(図2)を回転させて、操作ロッド240又は熱伝導性ロッド505のいずれかに横方向の力を加える。この力は、特に図4b及び図4eに示すように、試料カートリッジ232を、前面バレル212に対して横方向かつほぼ平行に、右方の引込位置に移動させる。このようにして、試料カートリッジ232は、第1の実施形態ではカートリッジハウジング506内に、第2の実施形態では熱伝導性鞘部材260内に収容される。カートリッジハウジング506及び熱伝導性鞘部材260は、試料のために、保護を与え熱的に冷却された環境を提供し、ホルダ200は、電子顕微鏡のような関連する画像形成装置又は解析装置に移送することができる。
顕微鏡内に置かれた時点で、操作者は、回転ノブ248を使用して試料カートリッジ232に横方向の力を加え、電子光学系に対して適切な位置に、試料カートリッジを移動させる。第1の実施形態では、最終の伸長位置において、操作用カム253を使用して、カートリッジから操作ピン242を切り離す。次いで、試料は、電子顕微鏡その他の画像形成装置又は解析装置によって撮像される。
本明細書において用いられる用語及び表現は、限定としてではなく説明のための用語として用いられるものであり、このような用語及び表現を用いることは、図示し説明した特徴又はそれらの一部の均等物を排除することを意図するものではなく、本発明の特許請求の範囲内で様々な修正が可能であることを理解すべきである。本発明の特定の実施形態は前述の詳細な説明で示されているが、本発明は、単に開示された実施形態に限定されず、多くの再構成、修正、及び置換が可能であるということを更に理解されたい。
200 ホルダ
202 ハウジング
207 ネック部
209 開口部
210 中央バレル
212 前面バレル
502 電気コネクタ
504 バルブ

Claims (33)

  1. 試料を受け取り、冷却し、画像形成装置及び解析装置の少なくとも1つにおいて該試料を位置決めする低温試料ホルダであって、該ホルダは、
    前記試料を受け取り、支持するためのリセプタクルと、
    体冷却媒体を収納するためのリザーバと、
    記リセプタクル前記リザーバの間に、熱的な接続の少なくとも一部を形成する可撓性熱伝導体と、
    前記画像形成装置及び解析装置の前記少なくとも1つ内における予め選定された位置に前記試料を位置決めするための、前記リザーバと前記リセプタクルとの間に取り付けられた細長いバレルと、
    前記リセプタクルに熱的及び物理的に取り付けられ、前記リザーバの外部に取り付けられ、前記細長いバレルの内側で熱的に遮断され、前記リセプタクルと前記リザーバの間に、熱的な接続の少なくとも一部を形成する熱伝導性連結ロッドと、
    前記連結ロッドを前記バレル内で選択的に軸線方向に変位させるために前記連結ロッドに取り付けられ、前記リセプタクルの前記バレル外への選択的伸長、及び前記リセプタクルの前記バレル内への選択的引き込みのために、前記リセプタクルを軸線方向に変位させる操作部と、
    を備える、低温試料ホルダ。
  2. 前記リザーバは更に、集積点が配置された弧状セクションを備える、請求項に記載の低温試料ホルダ。
  3. 前記試料ホルダは、前記細長いバレルの長手方向軸周りに回転して、前記試料を画像形成装置及び解析装置の前記少なくとも1つに対して傾斜するように変位させるように構成された、請求項1に記載の低温試料ホルダ。
  4. 前記ホルダは、直立位置からプラス又はマイナス90度までの範囲で回転するようになった、請求項に記載の低温試料ホルダ。
  5. 前記リザーバは更に、前記液体冷却媒体を受け、前記ホルダの前記長手方向軸に沿った回転中に該液体冷却媒体を収納する、前記長手方向軸線に対して傾斜した少なくとも1つの傾斜壁を備える、請求項に記載の低温試料ホルダ。
  6. 前記リザーバは、形状が円筒形であり、前記冷却媒体を導入するための開口部を備え、前記少なくとも1つの傾斜壁は、前記円筒形リザーバの壁部及び前記開口部から延びている、請求項に記載の低温試料ホルダ。
  7. 更に、前記リザーバを取り囲むハウジングを備え、前記リザーバは、真空空間によって前記ハウジングから分離されている、請求項1に記載の低温試料ホルダ。
  8. 更に、前記リザーバを取り囲むハウジングを備え、前記リザーバは、前記リザーバと前記ハウジングとの間の熱伝導を最小にする細長いコネクタのみを介して前記ハウジング内に取り付けられている、請求項1に記載の低温試料ホルダ。
  9. 前記細長いコネクタは曲りくねった渦巻形状を備える、請求項に記載の低温試料ホルダ。
  10. 前記リセプタクルは、前記バレル内に摺動可能に取り付けられ、前記バレルから熱的に遮断されている、請求項1に記載の低温試料ホルダ。
  11. 独立に準備された試料を、受け取り、支持し、画像形成装置及び解析装置の少なくとも1つにおいて位置決めする低温試料ホルダであって、該ホルダは、
    液体冷却媒体の保管のためのリザーバと、
    前記独立に準備された試料を受け取り、前記液体冷却媒体に対し熱的に接続された状態で支持するためのリセプタクルと、
    前記画像形成装置内の予め選定された位置に前記試料を位置決めするための、前記リザーバと前記リセプタクルとの間に取り付けられた細長いバレルと、
    を備え、前記リセプタクルは、前記細長いバレル内に摺動可能に取り付けられ、作動モードにおいて前記バレルの外に伸長し、非作動モードにおいて前記バレル内に引き込まれるようになった、
    低温試料ホルダ。
  12. 前記試料ホルダは、前記細長いバレルの長手方向軸周りに回転して、前記試料を前記画像形成装置及び解析装置の前記少なくとも1つに対して傾斜するように変位させるようになっている、請求項11に記載の低温試料ホルダ。
  13. 前記ホルダは、直立位置からプラス又はマイナス90度まで回転するようになった、請求項に記載の低温試料ホルダ。
  14. 前記細長バレルと前記リセプタクルとの間に介在する弾性部材を更に備える、請求項11に記載の低温試料ホルダ。
  15. 前記弾性部材はばねから構成される、請求項14に記載の低温試料ホルダ。
  16. 前記リセプタクルは、更に、支持面、及び枢動可能に取り付けられた熱移動クランプ部品を備える、請求項11に記載の低温試料ホルダ。
  17. 前記リセプタクルは更に、固定ハウジング内に取り付けられた摺動可能カートリッジを備える、請求項16に記載の低温試料ホルダ。
  18. 前記摺動可能カートリッジと前記固定ハウジングとの間に介在する弾性部材を更に備える、請求項17に記載の低温試料ホルダ。
  19. 前記弾性部材は、ばねから構成される、請求項18に記載の低温試料ホルダ。
  20. 前記弾性部材は、前記摺動可能カートリッジと前記固定ハウジングとの間の接触力を増加させ、前記摺動可能カートリッジと前記固定ハウジングとの間の熱移動を改善するようになった、請求項18に記載の低温試料ホルダ。
  21. 前記リセプタクルと前記リザーバとは、前記バレル内に延びる熱伝導体により熱的に接続されるようになった、請求項11に記載の低温試料ホルダ。
  22. 前記熱伝導体は更に、少なくとも1つの可撓性部材を備える、請求項21に記載の低温試料ホルダ。
  23. 前記リセプタクルに対し熱的に接続された温度センサを更に備える、請求項11に記載の低温試料ホルダ。
  24. 前記リセプタクルは、前記細長いバレルから熱的に遮断されている、請求項11に記載の低温試料ホルダ。
  25. 前記リセプタクルは、固定ハウジング内に取り付けられた摺動可能カートリッジ上に位置決めされており、該ハウジングは、前記細長いバレルから前記ハウジングを熱的及び振動的に遮断する複数の遮断部材の間に位置させられている、請求項11に記載の低温試料ホルダ。
  26. 前記細長いバレル内に取り付けられ、前記細長いバレル内の摺動可能カートリッジの遠方への変位のために前記摺動可能カートリッジと物理的に接触する操作アームを更に備える、請求項11に記載の低温試料ホルダ。
  27. 前記細長いバレル内に摺動可能に取り付けられた操作アームを更に備え、該操作アームは、前記摺動可能カートリッジと物理的に接触し、前記カートリッジを、前記作動モードにおいて前記バレルに対し外方に伸長させ、前記非作動モードにおいて前記バレル内に引き込ませるようになった、請求項17に記載の低温試料ホルダ。
  28. 前記操作アームは、前記摺動可能カートリッジの受け入れ用スロット内に摺動可能に配置されている、請求項26に記載の低温試料ホルダ。
  29. 前記操作アームは、前記リセプタクルから熱的及び振動的に遮断されている、請求項26に記載の低温試料ホルダ。
  30. 前記操作アームは更に、前記操作アームを変位させるための制御組立体を備える、請求項26に記載の低温試料ホルダ。
  31. 前記制御組立体は、更に、前記ホルダ内の真空環境と外気との間のバリアを備え、該バリアは、更に、シールされた回転制御部を備える、請求項30に記載の低温試料ホルダ。
  32. 前記リザーバは更に、記リザーバ内の特定の位置に、前記液体冷却媒体を吸着する吸着材料及び吸収する材料のうちの一つを備える、請求項1に記載の低温試料ホルダ。
  33. 前記リザーバは更に、記リザーバ内の特定の位置に、前記液体冷却媒体を吸着する吸着材料及び吸収する吸収材料のうちの一つを備える、請求項19に記載の低温試料ホルダ。
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