JP6471254B1 - 試料ホルダー - Google Patents

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Abstract

【課題】試料を加熱・冷却する際に発生する熱ドリフトの影響を抑制又は抑止し、高精度が求められる画像形成装置又は解析装置に利用可能な試料ホルダーを提供する。【解決手段】試料ホルダー10は、試料及び/又は試料メッシュ設置部1を有する試料ホルダー軸部3と、試料ホルダー軸部3を格納可能な外筒部2と、試料ホルダー軸部3の熱膨張係数とは異なる熱膨張係数を有する素材からなり、試料ホルダー軸部3と一部接触した熱ドリフト調節部4と、熱ドリフト調節部4の試料中心方向への移動を制御する制御手段とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、試料の可視化、画像形成、又は解析に用いる試料ホルダーに関し、特に、熱ドリフト調節可能な試料ホルダーに関するものである。
分子や原子のレベルで試料を観察・解析する必要性から、現在では、過酷条件下での高精度な画像形成技術及び解析技術を組み合わせた電子顕微鏡観察が求められている。近年、極低温化での観察に応じて、種々の低温試料ホルダーが開発されている。
例えば、透過型電子顕微鏡の観察位置に試料を位置させるための試料ホルダーとして、内部に段差を有する第1の開口が形成された試料ホルダー本体と、前記段差によってその周縁の一部が支持されることにより前記第1の開口内に回転可能に収納されかつ中心部に前記試料を保持するための第2の開口を有する試料保持部材と、前記第2の開口を少なくとも一部を残して被覆する非晶質材料膜を備えたカバー部材と、を備える、透過型電子顕微鏡の試料ホルダーが知られている(特許文献1)。
また、例えば、イメージングと解析用装置の少なくとも一つにおいて試料を収容し、冷却し、位置を定める低温試料ホルダーであって、前記試料を収容し保持する容器と、液体冷却媒体のためのコレクションポイントのある液体冷却媒体の保存用の貯蔵容器と、前記液体冷却媒体の容器内量と前記貯蔵容器の空間方向に関係なく、前記液体冷却媒体と前記容器と熱接触している熱伝導体であって、前記コレクションポイントで前記液体冷却媒体と隣接面接触をしている前記熱伝導体と、前記イメージングと解析装置の少なくとも一つ内の予め選んだ場所に前記試料を位置づけるために前記貯蔵容器と前記容器の間に取り付けられた細長バレルと、を有することを特徴とする低温試料ホルダーが知られている(特許文献2)。
特開2007−179805号公報 特表2013−537689号公報
しかしながら、特許文献1のものを含む従来の試料ホルダーでは、試料ホルダーのX軸駆動の作用点と、試料の位置との間に、試料ホルダーの主軸の一部である部材が介在する(以下、この部材の範囲、すなわち、X軸駆動の作用点と試料の位置との間をX駆動遠隔距離間ともいう。)ので、前記のX駆動遠隔距離間の部材が、温度の変動を受けた場合、前記部材は、軸上の熱膨張または熱収縮が発生し、その結果、試料ホルダーの長手方向の軸上にて伸縮を起こし、試料の位置が電子線位置について、相対ズレを起こすことになる。
また、試料ホルダーのX軸駆動させるリンク部材は、試料ホルダー保持筒に装着されているので、試料ホルダー保持筒自体が、温度の変動を受けた場合、結果的にX軸駆動の作用点は、試料ホルダー保持筒と共に、膨張または熱収縮を起こし、試料ホルダーの主軸の一部である部材に有する試料の位置が電子線位置に対して相対ズレを起こすことになるという問題もある。
特に、試料を試料ホルダーに装着する作業において、一般的には、室内の雰囲気中で行うので、試料ホルダーの主軸部材の温度は、当該室温影響下にあるが、試料取り付け後に電子顕微鏡(以下、「電顕」ともいう。)に装着すると、今度は、電顕内部の温度の環境下に移行し、温度の差異が平衡状態になるまで、X駆動遠隔距離間は、変化し続けることになる。
なお、電顕は、電子線を収束制御するために、多数の電子線集束レンズコイルを用い常にジュール熱を発生しているので、前記の熱を逃がすために、電子線集束レンズコイルに冷却水を流し緩和している。しかしながら、一般的な電顕筐体内部の温度は室温より高いので、電顕に試料ホルダー装着した場合、試料ホルダーの主軸の部材の温度は上昇し始めて、温度平衡に至るまで熱膨張を続ける。
つまり温度の差異が生じている間は、X駆動遠隔距離間は伸び続けるので、試料の位置が電子線位置とに相対的にズレ続けることになり、利用者は、試料ドリフトが利用可能なレベルまでに収まるのを待たねばならない問題がある。
通常、試料ドリフトが収まるまでの待ち時間は、取得したい分解能(倍率)に依存するが、高分解能のナノレベルでのデータ取得の場合、ナノレベルの試料ドリフトでも問題となるので、そのため数時間待つ場合もある。
さらに、試料駆動装置は、室温変動の影響により、試料駆動装置の主部材が熱膨張変化を伴う為、結果的に試料ドリフトを起こすので、電顕利用者は、電顕設置室の室温を一定に保つ(通常の理想的な電顕室は、室温20℃、変動範囲±0.1℃以下)必要があり、利用者は、可能な限り、電顕設置環境の恒温室化を配慮しているが、前記制御は、一般的に室温20℃±0.1℃の制御ですら限界である。
さらに、実際に電顕を使用する場合、試料交換作業や、当該装置のオペレーション(操作)の為、電顕設置されている部屋に入出、及び滞在することになるので、設置環境から、室温を一定に保つ恒温を要求されるが、ドアの開閉や、滞在人員の人数(発熱量)の変化影響により、実質的な室温を、20℃±0.1℃に保つのは不可能である。
さらに、当該装置のオペレーションを行う人体の発熱の影響により、電顕設置室の空気の流れの安定を乱す要因で、結果的に電顕に備わる試料駆動装置の近傍の気温の安定を乱す要因である。
また、上記特許文献2のものも含め、従来の試料ホルダーの温度制御には、熱伝導用のホルダー軸にヒーターを配し、ホルダー軸を加熱することでホルダー先端部の温度コントロールを行っているものがある。
さらに、従来技術(既存)のホルダーは、温度が安定するまで何時間も待ち、さらに熱平衡するのを待ち、液体窒素が無くなる瞬間(冷やす能力がなくなった瞬間)でしか、原子分解能の像は取得できなかった。従来技術のホルダーでは、どんなに短くても3時間ぐらいかかる。原子分解能で、エネルギー分散型X線分光器(以下、「EDS」という。)によるEDS分析(通称EDSマッピング・カラムマッピング)を行うにはドリフトがあると取得できない。このEDS分析を行うのに少なくとも、1時間以上はドリフトゼロ状態を保つ必要があるため、既存のホルダーではEDS分析取得できていなかった。
また、透過電子顕微鏡(TEM)像はナノオーダー像の観察を行うため、先端部付近は、ホルダーフレームに対して、しっかり保持する必要があるが、従来技術の保持手段は、ホルダフレームからの熱流入により、温度安定性が悪いという問題があった。
また、従来の冷却ホルダーはX軸傾斜をTEMで行う必要があった場合、ホルダーをTEM側の装置で傾けるため、液体窒素の入ったタンクも一緒に傾いてしまう。そうすると、液体窒素が揺れ、暖かい部分に液体窒素が触れるため、蒸発してバブリング現象を引き起こし、像がゆれる問題が生じていた。また、タンクに液体窒素が入っているため、X軸傾斜角度を高傾斜(例えば、60度)まで傾斜させると、液体窒素がこぼれてしまうなど、冷却時のホルダーのX軸傾斜は問題が多く存在した。
そこで、上記問題点を解決すべく、本発明は、試料を加熱・冷却する際に発生する熱ドリフトの影響を抑制又は抑止し、高精度が求められる画像形成装置又は解析装置に利用可能な試料ホルダーを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明者は、冷却・加熱中の熱ドリフトのレスポンス向上を含めた試料ホルダーの構造について鋭意検討を行った結果、本発明を見出すに至った。
すなわち、本発明の試料ホルダーは、試料及び/又は試料メッシュ設置部を有する試料ホルダー軸部と、前記試料ホルダー軸部を格納可能な外筒部と、前記試料ホルダー軸部を構成する材料の熱膨張係数に比較して高い熱膨張係数を有する素材からなり、前記試料ホルダー軸部と一部接触した熱ドリフト調節部と、前記熱ドリフト調節部の前記試料中心方向への移動を制御する制御手段とを有する試料ホルダーであって、前記制御手段は硬球であり、前記硬球は前記外筒部と接触するものであり、かつ、前記熱膨張ドリフト調節部を構成する材料の縮みに対して、前記試料ホルダー軸部を後方から前記試料中心方向へ押し出すことが可能な押出手段を有することを特徴とする。
また、本発明の試料ホルダーの好ましい実施態様において、さらに、前記外筒部の内壁には、前記制御手段に接触するテーパー部を有することを特徴とする。
また、本発明の試料ホルダーの好ましい実施態様において、前記試料ホルダー軸部は、前記試料ホルダー軸を中心に回転可能であることを特徴とする。
また、本発明の試料ホルダーの好ましい実施態様において、前記回転により、前記試料及び/又は試料メッシュ設置部は、前記試料ホルダー軸部の軸周りに回転可能か、又は前記試料ホルダー軸部の軸方向に直交する軸周りに回転可能であることを特徴とする。
また、本発明の試料ホルダーの好ましい実施態様において、前記試料ホルダー軸部の軸方向に直交する軸周りに回転は、オフセットカム機構を介して行われることを特徴とする。
また、本発明の試料ホルダーの好ましい実施態様において、前記試料ホルダー軸部の外側と前記外筒部との間には、さらに内部筒部を有し、前記熱ドリフト調節部は、前記内部筒部と一部接触していることを特徴とする。
また、本発明の試料ホルダーの好ましい実施態様において、さらに、前記試料ホルダー軸を冷却することが可能な冷却手段を有することを特徴とする。
また、本発明の試料ホルダーの好ましい実施態様において、前記試料ホルダー軸部の外壁面、及び前記外筒部の内壁面は、鏡面仕上げであることを特徴とする。
また、本発明の真空引きの方法は、本発明の試料ホルダ―を電子顕微鏡内で真空引きする方法であって、前記電子顕微鏡側の真空排気を利用して、真空引きすることを特徴とする。
なお、本発明の試料ホルダーは、電子顕微鏡を一例とする画像形成装置又は解析装置に利用可能である。
本発明の試料ホルダーによれば、冷却・加熱のレスポンスが良く熱ドリフトの影響を極力抑えることができるという有利な効果を奏する。また、本発明の試料ホルダーによれば、熱ドリフトの影響を極力抑え、試料ホルダー軸部内の真空度を同一に保てるので、試料ホルダーを用いる画像形成装置や解析装置周辺からの輻射熱のムラによる実用上の影響がないという有利な効果を奏する。また、本発明の試料ホルダーには、軸部内にシール部を用いることなく、テーパー面に接するボールなどを利用すれば、点での接触を用いることができ、試料ホルダーへの入熱を非常に少なくできるという有利な効果を奏する。
また、本発明の試料ホルダーによれば、熱ドリフト抑制を保持しながら、二軸傾斜ホルダーとして利用できるという有利な効果を奏する。
図1は、本発明の一実施態様における試料ホルダーの側方断面を示し、図1(1)は、当該試料ホルダーの熱ドリフト調節部の側方断面の拡大図であり、図1(2)は、当該試料ホルダー全体の側方断面を示す。 図2は、本発明の一実施態様における試料ホルダーの側方断面を示す。 図3は、本発明の一実施態様における試料ホルダーの熱ドリフト調節部の拡大図である。図3(1)は、試料設置部をY軸傾斜させていない状態の部分拡大平面を示し、図3(2)は、試料設置部をY軸傾斜させていない状態の側方断面を示す。図3(3)は、試料設置部をY軸傾斜させた状態の部分拡大平面を示し、図3(4)は、試料設置部をY軸傾斜させた状態の側方断面を示す。 図4は、本発明の一実施態様における試料ホルダーの熱ドリフト調節部の拡大図である。図4(1)は、試料設置部をX軸傾斜させていない状態の部分拡大平面を示し、図4(2)は、試料設置部をX軸傾斜させていない状態の側方断面を示す。図4(3)は、試料設置部をX軸傾斜させた状態の部分拡大平面を示し、図4(4)は、試料設置部をX軸傾斜させた状態の側方断面を示す。図4(5)は、試料設置部をX軸傾斜させた状態の断面を示す。 図5は、本発明の一実施態様における試料ホルダーにおける真空引きの概要図である。 図6は、従来技術の試料ホルダーにおける真空引きの概要図である。
本発明の試料ホルダーは、試料及び/又は試料メッシュ設置部を有する試料ホルダー軸部と、前記試料ホルダー軸部を格納可能な外筒部と、当該試料ホルダー軸部の熱膨張係数とは異なる熱膨張係数を有する素材からなり、前記試料ホルダー軸部と一部接触した熱ドリフト調節部と、前記熱ドリフト調節部の前記試料中心方向への移動を制御する制御手段とを備えるものである。試料及び/又は試料メッシュ設置部を有する試料ホルダー軸部については、特に限定されず、試料を設置する試料設置部のみを有してもよい。本発明においては、当該試料ホルダー軸部の熱膨張係数とは異なる熱膨張係数を有する素材からなる熱ドリフト調節部を有する。これは、熱膨張係数の違いを利用して、前記試料及び/又は試料メッシュ設置部において生じる熱ドリフトの変化を、相殺又は軽減することを狙ったものである。本発明においては、当該試料ホルダー軸部の熱膨張係数とは異なる熱膨張係数を有する素材からなる熱ドリフト調節部を備えることにより、例えば、一定の熱膨張係数を有する素材の選択によって、観察対象の観察精度の需要に応じて、ラフな調節から、きめ細かい調節まで、所望の熱ドリフトを、抑制することを可能とする。
本発明においては、前記熱ドリフト調節部の前記試料中心方向への移動を制御する制御手段とを備える。試料ホルダーにおいて、熱ドリフトが生じると、前記熱ドリフト調節部も熱膨張又は熱収縮する。当該制御手段によって、前記熱ドリフト調節部の動き、例えば、前記試料中心方向への移動を制御することによって、前記試料及び/又は試料メッシュ設置部の熱ドリフトによる動きの方向とは、反対の方向への動きに変換することが可能である。前記熱ドリフト調節部の動きの程度は、一定の熱膨張係数を有する素材の選択によって調節することができる。
したがって、本発明は材料の熱膨張係数の差を利用して熱ドリフトを止める構造を提供することができる。試料ホルダー、例えば、冷却ホルダーは原子分解能像取得時にいかに熱ドリフトを抑えることができるかが課題となる。例えば、図1において、試料ホルダー軸部3の材料を材料Aとして、熱ドリフト調節部の材料を材料Bとする場合、材料Aと材料Bの熱膨張係数(例えば、熱収縮)時の比率と、材料長αと材料長βの比率を対比させることができる。例えば、材料Aの熱膨張係数:6. 0×10-6/℃ 、材料Bの熱膨張係数:17 . 3×10-6 /℃の材料を選定したとすると、熱膨張の比率は6:17. 3である。材料Bが良く縮み、材料Aが縮みにくいことがわかる。材料Bが良く縮むが、もともと顕微鏡等の中心部へ真空引きしている場合や、後方(試料ホルダーの取っ手側)に設置可能なスプリングなどの弾性部材で縮んだ分、顕微鏡等の中心方向に試料ホルダー軸部を押し出す構造になっている。
したがって、材料Bが押し出す(縮んだ距離)と材料Aが縮む距離が同じになるように、材料長AとBを決定することができるし、観察対象に要求される精度に応じて、誤差の範囲内であれば、当該距離を厳密に同一とする必要はない。したがって、多少距離が異なっても、熱ドリフトを軽減する目的は達成可能である。
本発明において、伸びる量+縮む量=0はドリフトが無くなることを示す。ジオメトリー上材料Aの長さはある程度決定する必要があり、材料Aの長さを一定長とした場合材料Bの長さが決定し、基準面の位置も決定できる。
なお、本発明による機構は熱膨張係数の違いを利用した手法であるため、熱膨張係数を有する素材、材料は特に限定されない。
また、前記熱ドリフト調節部は、前記試料ホルダー軸部の一部と接触・固定し、当該接触・固定のおかげで、試料ホルダー軸と同程度の温度設定とすることが可能であり、前記試料及び/又は試料メッシュ設置部の熱ドリフトによる動きの方向とは、反対の方向への動きに変換することをスムーズに行うことが可能である。
また、本発明の試料ホルダーの好ましい実施態様において、前記制御手段は、硬球である。硬球は、ある程度の硬度を備え、熱伝導の低いものが好ましい。例えば、ジルコニア、64チタン、セラミックスなどの硬度を有し、熱膨張が少なく、かつ熱伝導の低い材料が、硬球には好ましい。しかしながら、ボール形状であれば、特に材料は限定せず、硬球として樹脂ボールやガラスボールでもよい。硬球の硬度は、試料ホルダーの構造上の安定性の範囲で設定され得る。
また、本発明の試料ホルダーは、好ましい実施態様において、前記試料ホルダー軸部を、前記試料中心方向へ押し出すことが可能な押出手段を有する。押出手段としては、前記試料ホルダー軸部を、前記試料中心方向へ押し出すことが可能であれば、特に限定されない。顕微鏡等に適用する場合には、一般に、顕微鏡の中心方向へ、試料ホルダーが真空引きされているので、用途により押出手段は不要であるが、当該押出手段によって、より精度を向上させることができる。押出手段としては、特に限定されないが、例えば、スプリング、コイルばね、板ばね、プランジャーなどの弾性部材を挙げることができる。
本発明において、さらに、前記外筒部の内壁には、前記制御手段に接触するテーパー部を有することができる。前記制御手段によって、前記熱ドリフト調節部の動き、例えば、前記試料中心方向への移動を制御することができるが、前記制御手段に接触するテーパー部を設置することがで、より軸を安定させて制御することが可能となる。例えば、熱吸収した分を押し出すスプリング等によって、試料中心方向へ押し出された試料ホルダー軸の動きを止めることができ、熱収縮の基準とすることができる。さらに、テーパー部にボールなどの制御手段が食い込むことで、しっかりと試料ホルダーの先端を保持し、液体窒素のバブリングなどの外的影響による振動の影響を止め、 高分解能中のナノレベルの振動も抑制することができる。また、制御手段において、熱絶縁性の高い制御手段を使うことで、熱絶縁が高く、試料ホルダーフレームと接触している箇所が少なくなり、特にボール形状のものを用いると、点あたりとなり、ホルダーフレームからの熱流入を可能な限り抑えることが可能となり熱の安定性を向上させることができる。TEM像はナノオーダー像の観察を行うため、先端部付近は、試料ホルダーフレームに対して、しっかり保持する必要があるが、全く異なる手法で保持していたため、試料ホルダーフレームからの熱流入により、温度安定性が悪い問題があった。本発明の手法は当該問題点を解決することができる。
好ましい実施態様において、本発明においては、前記試料ホルダー軸部は、前記試料ホルダー軸を中心に回転可能とすることができる(X軸傾斜、α傾斜、一軸傾斜ともいう。一般には、TEM側の装置を使って行うことができるが、本発明においては、試料ホルダー側でもX軸傾斜が可能である。)。前記試料ホルダー軸を中心に回転可能とすることで、前記試料及び/又は試料メッシュ設置部をも試料ホルダー軸を中心に回転可能とすることができ、試料等を回転させた状態での観察を可能とする。回転は、常法により特に限定されないが、例えば、試料ホルダーの取っ手を利用して回転させることができる。
また、本発明において、前記回転により、前記試料及び/又は試料メッシュ設置部は、上述のように前記試料ホルダー軸部の軸周りに回転可能にできるほか、前記試料ホルダー軸部の軸方向に直交する軸周りに回転可能である。前記試料ホルダー軸部の軸方向に直交する軸周りに回転可能な機構も、常法により特に限定されない。好ましい実施態様において、前記試料ホルダー軸部の軸方向に直交する軸周りに回転は、オフセットカム機構を介して行うことが可能である。
また、本発明の試料ホルダーの好ましい実施態様において、さらに、本発明においては、前記試料ホルダー軸を冷却することが可能な冷却手段を有することができる。冷却手段の配置位置については特に限定されないが、例えば、試料ホルダーの取っ手方向に配置することができる。冷却手段においては、具体的には、液体窒素、液体ヘリウム等を利用して、試料ホルダー軸、ひいては、試料を冷却することが可能となる。
また、本発明の試料ホルダーの好ましい実施態様において、前記冷却手段は、試料を効率よく冷却させるという観点から、前記試料ホルダー軸部を冷却することが可能であることを特徴とする。
また、本発明の試料ホルダーの好ましい実施態様において、前記冷却手段は、前記試料ホルダー軸部へ熱を伝導する熱伝導部を有することを特徴とする。このような熱伝導部の存在によって、液体窒素等を利用した場合には、冷却手段を構成して、液体窒素を入れる容器底と試料ホルダー軸とを熱伝導性部材からなる熱伝導部で、つないでおけば、液体窒素がなくなる最後まで、液体窒素温度を試料ホルダー軸、ひいては試料へ伝えることが可能とする。
本発明において、熱伝導部は熱を効率よく伝導可能であれば、特に限定されず、例えば、銅合金、純銅、A7075等を挙げることができる。その他、(STC)カーボンを混ぜた銅、熱伝導率の良い材料で、機械加工が可能なものであれば何でも良い。
また、本発明において、液体窒素等が入った冷却手段と、試料ホルダー軸部(取っ手側)との間において、熱伝搬用クランプ部材を用いてもよい。
本発明の好ましい実施態様において、前記試料ホルダー軸部の外壁面、及び前記外筒部の内壁面は、鏡面仕上げが好ましい。本願発明の試料ホルダー軸部の外壁面、及び前記外筒部の内壁面は、鏡面仕上げとすることができ、このような構成を採用することによって、以下のような利点を有することができる。
既存の冷却ホルダー(試料ホルダー)のDewar部の真空方法は、以下の通りである。1 .ゼオラムを真空で引きながら、約3時間加熱する。常温に戻るまで、約3時間待つ。2.TEM等に試料ホルダーを挿入する。3. 液体窒素を冷却用容器に入れる。4.液体窒素を入れることで、ゼオラム(ゼオライト) が分子を吸着し、Dewarの真空度を上げることで、真空絶縁し冷却している。
既存のDewar部の真空保持方法の問題点は以下の通りである。1.冷却時間とともに、ゼオラムの吸着能力が次第に低下する。液体窒素の再充填可能回数に限界がある。2.真空度が安定しないため、軸へのかかる輯射熱にムラが生じて、熱ドリフトが安定しないため、TEM等での高分解能(原子分解能)時では熱ドリフトによってデーターの取得が困難である。3.また、TEM側とDewar側で、真空絶縁する必要があり、そのため、必ずシール部材が必要であるが、当該シール部より軸へ熱が流入し、これも熱ドリフトの影響となる。 また、入熱があるため、冷却到達時間および、到達温度が悪くなる。4.ゼオラムの吸着が飽和するため、観察終了後、ゼオラムの真空加熱作業が必要となり、次の観察まで約6時間を要する。
これに対して、本発明における一例の試料ホルダーを用いるDewar真空方法はTEM等で全ての真空を引くことが可能となる。すなわち、本発明の真空引きの方法は、本発明の試料ホルダ―を電子顕微鏡内で真空引きする方法であって、前記電子顕微鏡側の真空排気を利用して、真空引きすることを特徴とする。
本発明の一例の試料ホルダーを用いる真空方法の有利な点は以下の通りである。1.シール部を使用する必要がなく、真空を冷却側と、試料ホルダー先端部側とで、各々真空引きをする必要がなく、ひいては全てが同一の真空度を保つことが出来るため、輻射熱(外部環境からの熱)のムラによる影響がない。(全て均一な輻射熱となる。)2. 途中にシール部が無いため、TEM等の装置側からの入熱が非常に少ない。3.前述した材料違いの収縮面にスプリングで押し当てることができるが、制御手段として接触面の少ないものを利用することができ、やはりTEM等の装置側からの入熱の影響は非常に少ない。4.上記に示した利点から、熱を伝える軸の温度安定性能が格段に向上し、熱ドリフトの影響が少なくなる。この真空方法で入熱、輻射熱の影響を減らし、材料による熱収縮を利用したドリフト抑制機構をくみあわせることで、冷却時にも安定して高分解能像が取得できる。5.補足効果:TEM等で、全ての真空をひくため、予備準備であったゼオラムの過熱真空引きが不要になる。これまで、1サンプルを観察したら、次のサンプルを観察するのに6時間必要なため、一日1サンプルしか観察できなかったが、常温戻し後すぐに冷却できるので、一日に何度も観察が可能となる。
以下、本発明の試料ホルダーの実施例を説明するが、本発明は、それら実施例に限定して解釈されるものではない。また、本発明の要旨を逸脱することなく、適宜変更することが可能であることは言うまでもない。
実施例1
以下、図面を参照して、本発明の試料ホルダーの一実施例を以下に説明する。
図1は、本発明の一実施態様における一例の試料ホルダー10の断面図を示す図である。図1において、1は試料設置部、2は試料ホルダーの外筒部、3は試料ホルダー軸部、4は熱ドリフト調節部、5は硬球、6は押圧部材、7は冷却手段、8は冷媒をそれぞれ示す。試料設置部1は、試料設置部1は、代替的に試料メッシュ設置部であってもよく、試料設置部と試料メッシュ設置部との組み合わせであってもよい。
第一の実施例において、硬球5は、熱ドリフト調節部4の試料中心1cの方向への移動を制御する制御手段の一例である。
第一の実施例において、押圧部材6は、試料ホルダー軸部3を試料中心1cの方向(図(1)中の矢印の方向)へ押し出す作用をなすもので、例えば、ばね、弾性部材を用いることができる。
第一の実施例において、硬球5は、熱収縮した分を押圧部材6(例えば、スプリング)で押し出された試料ホルダー軸部3を止める熱収縮の基準となることができる。外筒部2の内面に形成されたテーパーアングル(又はテーパー部)に硬球5を押し当てることで、基準となる。さらに、テーパー部にボールが食い込むことで、しっかりと先端を保持し、液体窒素のバブリングなどの外的影響による振動の影響を止め、高分解能中のナノレベルの振動も抑制することができる。なお、この例においては、試料ホルダー軸部3に、凹凸部を備えることができ、硬球5を受け止める形としてもよい。
また、硬球5として、ある程度の硬度を備え、熱伝導の低い(又は熱絶縁性の高い)ボール形状とした部材を用いることで、熱絶縁性を高める。硬球5は、外筒部2のテーパー部と接触している部位が点接触となり、外筒部2経由の熱流入を可能な限り抑えるので、試料ホルダー10における温度安定性が向上する。硬球の材料として、ジルコニア、TI(チタン)64、セラミックスなどの硬度を有し、熱膨張が少なく、かつ熱伝導の低い材料が好ましい。しかしながら、ボール形状であれば、特に材料は限定せず、樹脂ボールやガラスボールでも可能である。硬球の硬度は、試料ホルダーの構造上の安定性の範囲で設定され得る。
また、第一の実施例において、冷却手段7の容器内には、冷媒8として、液体窒素を用いてもよい。
また、第一の実施例において、少なくとも外筒部2の内面は、鏡面仕上げとしてもよい。例えば、表面粗さのパラメータの値として、Ra値は、0.2um以下とすることができる。
実施例2
図2は、第二の実施例を示す。この第二の実施例では、試料ホルダー軸部は、冷却手段を横断するように設けた。そして、この態様では、試料ホルダー軸部は、試料設置部1に隣接して熱伝導回転兼Y軸傾斜カムシャフト31と、冷却手段7側の熱伝導回転駆動シャフト33とを備える。そして、熱伝導回転駆動シャフト33は、冷媒8を収容する容器と熱伝搬クランプ部材35を介して接続されてある。熱伝搬クランプ部材35は、冷媒(例えば、液体窒素)の温度を試料ホルダー軸部3に伝える。また、図2の試料ホルダーは、試料ホルダー軸部3の一端にY軸傾斜駆動モーター9を備える。X軸傾斜を行う場合には、当該Y軸傾斜駆動モータ―9をX軸傾斜駆動モータ―として用いてもよく、当該駆動モーターによって、X軸又はY軸傾斜用に、試料ホルダー軸を回転させることができる。
第二の実施例においても、硬球5を含んだ、外筒部2における試料ホルダー軸部3の保持構造は、温度安定性の達成に貢献している。
そして、本発明の試料ホルダーは、材料の熱膨張係数の差を利用して熱ドリフトを抑制又は抑止する熱ドリフト調節部4を備える。熱ドリフトの調節の基本的な例1を次に説明する。
熱ドリフト調節の例1
(1)試料ホルダー軸の材料Aと熱ドリフト調節部の材料Bの熱膨張係数(熱収縮)時の比率と、材料Aの長さαと材料Bの長さβの比率を対比させる(図1(1)を参照。後述する図3(2)又は図4(2)も同様。)。
(2)一例として、材料Aの熱膨張係数:6.0×10−6/℃、材料Bの熱膨張係数:17.3×10−6/℃であるとすると、材料Aと材料Bの熱膨張の比率は6:17.3である。
(3)この例の場合、材料Bが相対的に縮みやすく、材料Aが相対的に縮みにくいといえる。本発明の試料ホルダーは、材料Bの縮みに対して、後ろから押圧部材6で縮んだ分を試料設置部方向に出す構造を備える(図1(1)中の矢印を参照。後述する、図3(2)及び図4(2)も同様。)。
(4)そこで、一例として、材料Bの縮んだ分を押し出す距離と材料Aが縮む距離が同じになるように、材料Aの長さαと材料Bの長さβを決定する。
(5)すなわち、伸びる量+縮む量=0と設定すると、計算上ドリフトが無くなる。
ここで、設計(ジオメトリー)上材料Aの長さαをある程度決定しておく必要がある。この場合の熱ドリフト抑制の例2を次に説明する。
熱ドリフト調節の例2
(1)試料ホルダー軸の材料Aの長さαを23mmとすることで、熱ドリフト調節部の材料Bの長さβを求められ、基準面(試料ホルダー軸部3を止める熱収縮の基準となる、硬球5が接する面)の位置も決定できる。
(2)先端冷却時の温度を輻射熱や入熱を考慮して、−170℃と仮定する。そして、室温を+20℃と仮定すると、材料Aの長さαが23mmである場合の−170℃時の縮み量は、
6.0(−170−20)×10−6×23 = −0.02622mm
である。
この時、材料Bの縮む量を−0.02622mmとする場合を、以下の等式で示す。
17.3(−170−20)×10−6×材料Bの長さβ=−0.02622
この式から、材料Bの長さβとして、7.977mmが得られる。
このように、例えば、材料Aの長さを23mm、材料Bの長さを7.977mmで作製すれば、材料Aが縮む距離、材料Bが押し出る距離が一定となりドリフトを抑制することができる。既存のホルダーは温度が安定するのに、何時間も待ち、熱平衡するのを待ち、液体窒素が無くなる瞬間(冷やす能力がなくなった瞬間)でしか、原子分解能の像は取得できず、どんなに早くても延べ3時間ぐらいかかっていた。しかしながら、本発明においては、本構造は、所望により、つねに熱収縮の影響をゼロにすることも可能であるため、冷やし出し直後からでも高い倍率での像が取得できることが大きな特徴といえる。したがって、本発明によれば、データー取得までの時間を非常に短くすることができ、生産性を圧倒的に向上させることが可能である。
また、従来においては、原子分解能像でEDS分析(通称EDSマッピング・カラムマッピング)を行うにはドリフトがあると取得できないという問題があった。EDS分析を行うのに少なくとも、1時間以上はドリフトゼロ状態を保つ必要があるため、上記理由により既存のホルダーでは EDS分析取得できていないが、本発明の構造ではEDSマッピングの取得も可能となり、研究発展に大きな貢献が期待できる機構である。
なお、上記例1及び例2のように熱変動による熱ドリフトを厳格にプラスマイナスゼロにせずに、試料の可視化、画像形成、又は解析の実用上有効な範囲を、熱ドリフト調節量を適宜設定してもよい。また、上記例2では、冷却によるドリフト調節を説明したが、冷却に限らず、加熱によるドリフト調節に応用できる。
なお、本発明の試料ホルダーの熱ドリフト調節は熱膨張係数の違いを利用した手法であり、材料A及び材料Bは、適宜選択可能であり、限定されない。
実施例3
図3は、本発明の第三の実施例を示す。この第三の実施例は、図1及び図2に示す試料ホルダー10と同様の熱ドリフト抑制機構に加えて、試料設置部1のY軸傾斜(試料ホルダー軸部の軸方向に直交する軸周りに回転する傾斜。二軸傾斜、β傾斜ともいう。)を実施する機構を備えるものである。この試料ホルダーでは、熱伝導回転駆動シャフト31は、試料ホルダー軸部を兼ねることができる。この例において、前記熱伝導回転駆動シャフトの外側と、外筒部2との間には、内部筒部40を有する。内部筒部40は、前記熱伝導回転駆動シャフトが、回転可能に設置されており、かつ前記シャフトの熱も内部筒部40へ伝導可能となっている(図3(1)及び図3(2))。上述の実施例1の試料ホルダー軸部の役割を果たす内部筒部40の熱は、当該内部筒部40の外側に配置された熱ドリフト調節部41へ伝わる。試料ホルダーは、熱伝導回転兼Y軸傾斜カムシャフト31の中心軸からオフセットされたクランクピン11を備えるので、熱伝導回転兼Y軸傾斜カムシャフト31が回転すると、試料設置部1の試料中心1cにおけるY軸が傾斜する。いいかえると、この試料ホルダーは、熱ドリフト抑制機構を備える、2軸傾斜冷却ホルダーとしての応用が可能となるものである。図3(3)及び図3(4)は、熱伝導回転兼Y軸傾斜カムシャフト31が90度回転したときの試料設置部1の傾斜イメージを示す。この例の場合、試料ホルダー軸部の役割を果たす内部筒部40と、熱ドリフト調節部41とが、一部接触・固定の構造を取る。
なお、32の接触面を増やすことで、熱伝導回転駆動シャフトから材料AとBに熱を伝える効率を上げることが可能となる。また、34等の面、凹凸形状を設けることにより押出手段の圧力を材料A及びBを伝えることができ、さらに接触面が増えるために材料A及びBへの熱を伝える効率も上げることができる。
また、この例においては、図1の試料ホルダー軸部に対応する内部筒部40に、凹凸部を備えることができ、硬球5を受け止める形としてもよい。
実施例4
図4は、本発明の第四の実施例を示す。この第四の実施例は、熱ドリフト調節部51を備えた試料ホルダー機構の応用例として、通常TEM装置で行う試料傾斜(X軸傾斜であり、試料ホルダー軸部の軸周りに回転する傾斜をいう。一軸傾斜、α傾斜ともいう。通常、TEM側の装置において傾斜可能となっている。)を試料ホルダーで実施可能としたものである。この例において、熱ドリフト調節部51に加えて回転機構を備える。この構造により、試料ホルダー全体を回転させることなく、内部の軸のみを回転させて、試料を傾斜させることが可能となる。さらに、回転角度に制限が無いため、高傾斜(トモグラフィーデータ取得)はもちろん、初期観察面の裏側の面も冷却しながら観察することが可能となる。また、この例においては、図1の試料ホルダー軸部に対応する内部筒部50に、凹凸部を備えることができ、硬球5を受け止める形としてもよい。また、この例の場合、試料ホルダー軸部の役割を果たす内部筒部50と、熱ドリフト調節部51とが、一部接触・固定の構造を取る。
上述のように、X軸傾斜は、本来は、TEM等のゴニオ(ステージ)で制御することができるが、本発明の試料ホルダーの有利は以下の通りである。TEMで傾斜させた場合、液体窒素のタンクも一緒に傾くため、液体窒素がこぼれたり、バブリングしたりするため、高傾斜は不可能であったが、本発明の試料ホルダーのように、当該試料ホルダー内の軸を回転させることで、タンク等を傾けることなしに、高傾斜が可能となる点である。すなわち、本発明においては、液体窒素をこぼさずにX軸傾斜が可能となる。
第四の実施例としてのX軸傾斜型試料ホルダーにおいては、軸受37として利用することができる(図4(2))。軸受37により、安定した状態で試料ホルダー軸部の回転が可能となる。
次に、本発明の試料ホルダー10をTEMに用いて、いわゆる真空引きを実施する態様について説明する。図5において、グレーの領域は、本発明の試料ホルダー10においてデュワー真空方法を実施する場合に真空が及ぶエリアを示す。試料ホルダー10では、TEMで全ての真空引きを実施すると、デュワー筐体内部から、軸部と外筒部との間の領域全てにおいて実用上同一の真空度を保つことができるので、輻射熱のムラによる影響がない。いいかえると、試料ホルダー10が受ける輻射熱は、実質均一となる。そして、外筒部内に、従来技術におけるシール部91(図6)がないため、試料ホルダー10へのTEM等の装置からの入熱を非常に少なくできる。さらに、従来技術において、予備準備であったゼオラム95の加熱真空引きは、本発明の試料ホルダー10では不要となる。
本発明の試料ホルダー10において、少なくとも外筒部2の内面を鏡面仕上げとすると、TEM側での真空排気を利用した真空引きが可能になる。
以上のように、本発明の試料ホルダーでは、熱収縮の影響を実用上不便のない程度又はゼロにできるため、冷やし出し直後からでも高い倍率での像が取得できることが大きな特徴で、データ取得までの時間を非常に短くすることができ、生産性を圧倒的に向上させることが可能である。本発明の試料ホルダーでは、EDSマッピングの取得も可能となり、研究発展に大きな貢献が期待できる機構である。
このような、Y軸又はX軸の回転機構を持ち冷却等が可能な試料ホルダーは、従来得られなかった。さらに、本発明の試料ホルダーは、熱ドリフト調節を実現して熱ドリフトの悪影響を抑制又は抑止するので、試料の可視化、画像形成又は分析において高分解能も取得可能なホルダーとなる。
本発明の試料ホルダーは、熱ドリフト調節がされるものであるため、広範な範囲での分野において有益であることが期待できる。本発明の試料ホルダーにより、EDSマッピングなど試料の高精度の可視化、画像形成又は解析を可能都市、研究発展に大きな貢献が期待できる。
1 試料及び/又は試料メッシュ設置部
1c 試料中心
2 試料ホルダーの外筒部
3、50 試料ホルダー軸部
3’ 試料ホルダー軸部(取っ手側)
4、41、51 熱ドリフト調節部
5 硬球
6 押出手段(押圧手段、又は押圧部材)
7 冷却手段
8 冷媒
9 Y軸傾斜駆動モーター
10 試料ホルダー
31 熱伝導回転兼Y軸傾斜カムシャフト
32 接触面
33 熱伝導回転駆動シャフト
34 面
35 熱伝搬クランプ部材
36 熱伝導回転兼X軸傾斜カムシャフト
37 軸受
40 内部筒部
71 回転駆動部シール
90 従来の冷却ホルダー
91 シール部
93 液体窒素
95 ゼオラム
A 材料Aからなる部分
B 材料Bからなる部分
V 真空引きの及ぶエリア
α 材料Aの長さα
β 材料Bの長さβ

Claims (9)

  1. 試料及び/又は試料メッシュ設置部を有する試料ホルダー軸部と、前記試料ホルダー軸部を格納可能な外筒部と、前記試料ホルダー軸部を構成する材料の熱膨張係数に比較して高い熱膨張係数を有する素材からなり、前記試料ホルダー軸部と一部接触した熱ドリフト調節部と、前記熱ドリフト調節部の前記試料中心方向への移動を制御する制御手段とを有する試料ホルダーであって、前記制御手段は硬球であり、前記硬球は前記外筒部と接触するものであり、かつ、前記熱膨張ドリフト調節部を構成する材料の縮みに対して、前記試料ホルダー軸部を後方から前記試料中心方向へ押し出すことが可能な押出手段を有することを特徴とする試料ホルダー。
  2. さらに、前記外筒部の内壁には、前記制御手段に接触するテーパー部を有することを特徴とする請求項1記載の試料ホルダー。
  3. 前記試料ホルダー軸部は、前記試料ホルダー軸を中心に回転可能である請求項1又は2に記載の試料ホルダー。
  4. 前記回転により、前記試料及び/又は試料メッシュ設置部は、前記試料ホルダー軸部の軸周りに回転可能か、又は前記試料ホルダー軸部の軸方向に直交する軸周りに回転可能である請求項3記載の試料ホルダー。
  5. 前記試料ホルダー軸部の軸方向に直交する軸周りに回転は、オフセットカム機構を介して行われる請求項4記載の試料ホルダー。
  6. 前記試料ホルダー軸部の外側と前記外筒部との間には、さらに内部筒部を有し、前記熱ドリフト調節部は、前記内部筒部と一部接触している請求項4又は5に記載の試料ホルダー。
  7. さらに、前記試料ホルダー軸を冷却することが可能な冷却手段を有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の試料ホルダー。
  8. 前記試料ホルダー軸部の外壁面、及び前記外筒部の内壁面は、鏡面仕上げである請求項1〜7のいずれか1項に記載の試料ホルダー。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の試料ホルダ―を電子顕微鏡内で真空引きする方法であって、前記電子顕微鏡側の真空排気を利用して、真空引きすることを特徴とする方法。
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