JP6007665B2 - 吸放湿性材料 - Google Patents

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Description

本発明は、環境に追随して吸湿・放湿特性を示す有機系吸放湿材料に関する。
有機系の吸湿剤としては、ポリアクリロニトリル誘導体系やポリアクリロアミド系及びポリアクリル酸塩系等の吸水性高分子が知られている(例えば、特許文献1及び2を参照)。
特開2008−86874号公報 特開2004−10768号公報
しかし、吸水性高分子は、吸水能力は大きいが、一旦吸水した水分を放出する速度が著しく低い。
本発明が解決しようとする課題は、有機系吸放湿材料であって、環境に追随して吸湿・放湿特性を示し、かつ、吸湿速度及び放湿速度が高い吸放湿材料を提供することである。
本発明は、ジアミン構成単位が下記一般式(1)で表されるポリエーテルジアミン化合物(A−1)及びキシリレンジアミン(A−2)に由来し、ジカルボン酸構成単位が炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸に由来するポリエーテルポリアミドを含有する吸放湿材料であって、23℃、80%RHに保持した際の飽和吸湿率を100%として正規化した場合に、23℃、80%RHの環境下に吸湿率が飽和状態となるまで保持した後、更に23℃、50%RHの環境下に60分保持した後の正規化吸湿率が1〜50%である、吸放湿材料を提供する。
Figure 0006007665
(式中、x+zは1〜60、yは1〜50を表し、R1はプロピレン基を表す。)
本発明の吸放湿材料は、吸湿速度及び放湿速度が高い。そのため、マット、カーテン、カーペット、壁紙等のインテリア用途に用いた場合には、室内を調湿することができる。また、化粧品、半導体製品、機械部品等の製品の内部やその包装体の内部に配置することで、製品の吸湿または乾燥による劣化を防ぐとともに、適度な湿度を与えることができる。
実施例におけるフィルムの正規化吸湿率の経時変化を示すグラフである(実施例1〜4及び比較例1)。 実施例におけるフィルムの正規化吸湿率の経時変化を示すグラフである(実施例5〜8及び比較例2)。
本発明の吸放湿材料は、ジアミン構成単位が下記一般式(1)で表されるポリエーテルジアミン化合物(A−1)及びキシリレンジアミン(A−2)に由来し、ジカルボン酸構成単位が炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸に由来するポリエーテルポリアミドを含有する。
Figure 0006007665
(式中、x+zは1〜60、yは1〜50を表し、R1はプロピレン基を表す。)
<ポリエーテルポリアミド>
本発明に用いられるポリエーテルポリアミドは、ジアミン構成単位が上記一般式(1)で表されるポリエーテルジアミン化合物(A−1)及びキシリレンジアミン(A−2)に由来し、ジカルボン酸構成単位が炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸に由来する。
(ジアミン構成単位)
ポリエーテルポリアミドを構成するジアミン構成単位は、上記一般式(1)で表されるポリエーテルジアミン化合物(A−1)及びキシリレンジアミン(A−2)に由来する。
ポリエーテルジアミン化合物(A−1)
ポリエーテルポリアミドを構成するジアミン構成単位は、上記一般式(1)で表されるポリエーテルジアミン化合物(A−1)に由来する構成単位を含む。上記一般式(1)における(x+z)の数値は1〜60であり、好ましくは2〜40、より好ましくは2〜30、更に好ましくは2〜20である。また、yの数値は1〜50であり、好ましくは1〜40、より好ましくは1〜30、更に好ましくは1〜20である。x、y、zの値が上記範囲より大きい場合、溶融重合の反応途中に生成するキシリレンジアミンとジカルボン酸とからなるオリゴマーやポリマーとの相溶性が低くなり、重合反応が進行しづらくなる。
また、上記一般式(1)におけるR1はいずれもプロピレン基を表す。−OR1−で表されるオキシプロピレン基の構造は、−OCH2CH2CH2−、−OCH(CH3)CH2−、−OCH2CH(CH3)−のいずれであってもよい。
ポリエーテルジアミン化合物(A−1)の重量平均分子量は、好ましくは180〜5700、より好ましくは200〜4000、更に好ましくは300〜3000、より更に好ましくは400〜2000、より更に好ましくは500〜1800である。ポリエーテルジアミン化合物の平均分子量が上記範囲内であれば、柔軟性やゴム弾性等のエラストマーとしての機能を発現するポリマーを得ることができる。
キシリレンジアミン(A−2)
ポリエーテルポリアミドを構成するジアミン構成単位は、キシリレンジアミン(A−2)に由来する構成単位を含む。キシリレンジアミン(A−2)としては、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン又はこれらの混合物であることが好ましく、メタキシリレンジアミン、又はメタキシリレンジアミンとパラキシリレンジアミンとの混合物であることがより好ましい。
キシリレンジアミン(A−2)がメタキシリレンジアミンに由来する場合、得られるポリエーテルポリアミドは、柔軟性、結晶性、溶融成形性、成形加工性、強靭性、バリア性に優れたものとなり、それを含有する吸放湿材料は、吸放湿特性に優れると共に、それ自身で形状を維持するに可能な剛性・柔軟性等を兼ね備えることから、構造材・包装材として好適である。さらにバリア性が必要な部位に好ましく使用することができる。
キシリレンジアミン(A−2)が、メタキシリレンジアミンとパラキシリレンジアミンとの混合物に由来する場合、得られるポリエーテルポリアミドは柔軟性、結晶性、溶融成形性、成形加工性、強靭性、バリア性に優れ、パラキシリレンジアミン量が多いほど、さらに高耐熱性、高弾性率を示す。それを含有する吸放湿材料は、吸放湿特性に優れると共に、それ自身で形状を維持するに可能な剛性・柔軟性等を兼ね備えることから、構造材・包装材として好適である。
キシリレンジアミン(A−2)として、メタキシリレンジアミンとパラキシリレンジアミンとの混合物を用いる場合には、メタキシリレンジアミン及びパラキシリレンジアミンの総量に対するパラキシリレンジアミンの割合は、好ましくは90モル%以下であり、より好ましくは1〜80モル%、更に好ましくは5〜70モル%である。パラキシリレンジアミンの割合が上記範囲であれば、得られるポリエーテルポリアミドの融点が、該ポリエーテルポリアミドの分解温度に近接せず、好ましい。なお、バリア性を重視する場合は、メタキシリレンジアミンの割合が高いほうが好ましい。
ジアミン構成単位中のキシリレンジアミン(A−2)に由来する構成単位の割合、すなわち、ジアミン構成単位を構成するポリエーテルジアミン化合物(A−1)とキシリレンジアミン(A−2)との総量に対する、キシリレンジアミン(A−2)の割合は、好ましくは50〜99.8モル%、より好ましくは50〜99.5モル%、更に好ましくは50〜99モル%である。ジアミン構成単位中のキシリレンジアミン(A−2)に由来する構成単位の割合が上記範囲内であれば、得られるポリエーテルポリアミドは溶融成形性に優れており、さらに強度、弾性率等の機械的物性が優れたものとなる。
ポリエーテルポリアミドを構成するジアミン構成単位は、上述したように、前記一般式(1)で表されるポリエーテルジアミン化合物(A−1)及びキシリレンジアミン(A−2)に由来するが、本発明の効果を損なわない範囲であれば、その他のジアミン化合物に由来する構成単位を含んでもよい。
ポリエーテルジアミン化合物(A−1)及びキシリレンジアミン(A−2)以外のジアミン構成単位を構成しうるジアミン化合物としては、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、2−メチルペンタンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−トリメチル−ヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ジアミン;1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(アミノメチル)デカリン、ビス(アミノメチル)トリシクロデカン等の脂環族ジアミン;ビス(4−アミノフェニル)エーテル、パラフェニレンジアミン、ビス(アミノメチル)ナフタレン等の芳香環を有するジアミン類等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
(ジカルボン酸構成単位)
ポリエーテルポリアミドを構成するジカルボン酸構成単位は、炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸に由来する。炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸としては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,11−ウンデカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸等を例示できるが、これらの中でも結晶性、高弾性、バリア性の観点からアジピン酸及びセバシン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく使用される。これらのジカルボン酸は、単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
ポリエーテルポリアミドを構成するジカルボン酸構成単位は、上述したように、炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸に由来するが、本発明の効果を損なわない範囲であれば、その他のジカルボン酸に由来する構成単位を含んでもよい。
炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸以外のジカルボン酸構成単位を構成しうるジカルボン酸としては、シュウ酸、マロン酸等の脂肪族ジカルボン酸;テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸類等を例示できるが、これらに限定されるものではない。
ジカルボン酸成分として、炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸とイソフタル酸との混合物を使用する場合、ポリエーテルポリアミドの成形加工性は向上し、また、ガラス転移温度が上昇し、それにより耐熱性も向上させることができる。炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸とイソフタル酸とのモル比(炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸/イソフタル酸)は、50/50〜99/1が好ましく、70/30〜95/5がより好ましい。
(ポリエーテルポリアミドの物性)
本発明に用いられるポリエーテルポリアミドは、キシリレンジアミン(A−2)と炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸とから形成される高結晶性のポリアミドブロックをハードセグメントとし、ポリエーテルジアミン化合物(A−1)由来のポリエーテルブロックをソフトセグメントとすることで、吸湿速度及び放湿速度が高い。ポリマー中で、ポリエーテルジアミン化合物(A−1)由来部分の親水性と、キシリレンジアミン(A−2)及び炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸に由来する部分の疎水性とが適度にバランスし、優れた吸放湿特性を有するものと想定される。
ポリエーテルポリアミドの相対粘度は、成形性及び他の樹脂との溶融混合性の観点から、好ましくは1.1〜3.0の範囲、より好ましくは1.1〜2.9の範囲、更に好ましくは1.1〜2.8の範囲である。当該相対粘度は実施例に記載の方法により測定される。
ポリエーテルポリアミドの融点は、耐熱性の観点から、好ましくは170〜270℃の範囲、より好ましくは175〜270℃の範囲、更に好ましくは180〜270℃、更に好ましくは180〜260℃の範囲である。当該融点は実施例に記載の方法により測定される。
ポリエーテルポリアミドの引張破断伸び率(測定温度23℃、湿度50%RH)は、柔軟性の観点から、好ましくは100%以上、より好ましくは200%以上、更に好ましくは250%以上、更に好ましくは300%以上である。
ポリエーテルポリアミドの引張弾性率(測定温度23℃、湿度50%RH)は、柔軟性及び機械強度の観点から、好ましくは100MPa以上、より好ましくは200MPa以上、更に好ましくは300MPa以上、更に好ましくは400MPa以上、好ましくは500MPa以上である。
(ポリエーテルポリアミドの製造)
ポリエーテルポリアミドの製造は、特に限定されるものではなく、任意の方法、重合条件により行うことができる。例えば、ジアミン成分(ポリエーテルジアミン化合物(A−1)及びキシリレンジアミン(A−2)等のジアミン)とジカルボン酸成分(炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸等のジカルボン酸)とからなる塩を水の存在下に加圧状態で昇温し、加えた水及び縮合水を除きながら溶融状態で重合させる方法によりポリエーテルポリアミドを製造することができる。また、ジアミン成分(ポリエーテルジアミン化合物(A−1)及びキシリレンジアミン(A−2)等のジアミン)を溶融状態のジカルボン酸成分(炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸等のジカルボン酸)に直接加えて、常圧下で重縮合する方法によってもポリエーテルポリアミドを製造することができる。この場合、反応系を均一な液状状態で保つために、ジアミン成分をジカルボン酸成分に連続的に加え、その間、反応温度が生成するオリゴアミド及びポリアミドの融点よりも下回らないように反応系を昇温しつつ、重縮合が進められる。
この際、ジアミン成分のうち、ポリエーテルジアミン化合物(A−1)については、ジカルボン酸成分とともに予め反応槽内に仕込んでおいてもよい。ポリエーテルジアミン化合物(A−1)を予め反応槽内に仕込んでおくことで、ポリエーテルジアミン化合物(A−1)の熱劣化を抑制することができる。その場合もまた、反応系を均一な液状態で保つために、ポリエーテルジアミン化合物(A−1)以外のジアミン成分をジカルボン酸成分に連続的に加え、その間、反応温度が生成するオリゴアミド及びポリアミドの融点よりも下回らないように反応系を昇温しつつ、重縮合が進められる。
ジアミン成分(ポリエーテルジアミン化合物(A−1)及びキシリレンジアミン(A−2)等のジアミン)と、ジカルボン酸成分(炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸等のジカルボン酸)とのモル比(ジアミン成分/ジカルボン酸成分)は、好ましくは0.9〜1.1の範囲、より好ましくは0.93〜1.07の範囲、更に好ましくは0.95〜1.05の範囲、更に好ましくは0.97〜1.02の範囲である。モル比が上記範囲内であれば、高分子量化が進行しやすくなる。
重合温度は、好ましくは150〜300℃、より好ましくは160〜280℃、更に好ましくは170〜270℃である。重合温度が上記温度範囲内であれば、重合反応が速やかに進行する。また、モノマーや重合途中のオリゴマー、ポリマー等の熱分解が起こりにくいため、得られるポリマーの性状が良好なものとなる。
重合時間は、ジアミン成分を滴下し始めてから通常1〜5時間である。重合時間を上記範囲内とすることにより、ポリエーテルポリアミドの分子量を十分に上げることができ、さらに得られたポリマーの着色が抑えることができる。
ポリエーテルポリアミドは、リン原子含有化合物を添加して溶融重縮合(溶融重合)法により製造されることが好ましい。溶融重縮合法としては、常圧で溶融させたジカルボン酸成分中にジアミン成分を滴下し、縮合水を除きながら溶融状態で重合させる方法が好ましい。
ポリエーテルポリアミドの重縮合系内には、その特性が阻害されない範囲で、リン原子含有化合物を添加できる。添加できるリン原子含有化合物としては、ジメチルホスフィン酸、フェニルメチルホスフィン酸、次亜リン酸、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム、次亜リン酸リチウム、次亜リン酸エチル、フェニル亜ホスホン酸、フェニル亜ホスホン酸ナトリウム、フェニル亜ホスホン酸カリウム、フェニル亜ホスホン酸リチウム、フェニル亜ホスホン酸エチル、フェニルホスホン酸、エチルホスホン酸、フェニルホスホン酸ナトリウム、フェニルホスホン酸カリウム、フェニルホスホン酸リチウム、フェニルホスホン酸ジエチル、エチルホスホン酸ナトリウム、エチルホスホン酸カリウム、亜リン酸、亜リン酸水素ナトリウム、亜リン酸ナトリウム、亜リン酸トリエチル、亜リン酸トリフェニル、ピロ亜リン酸等が挙げられ、これらの中でも特に次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム、次亜リン酸リチウム等の次亜リン酸金属塩がアミド化反応を促進する効果が高く、かつ着色防止効果にも優れるため好ましく用いられ、特に次亜リン酸ナトリウムが好ましい。本発明で使用できるリン原子含有化合物はこれらの化合物に限定されない。重縮合系内に添加するリン原子含有化合物の添加量は、良好な外観及び成形加工性の観点から、ポリエーテルポリアミド中のリン原子濃度換算で、好ましくは1〜1000ppm、より好ましくは5〜1000ppm、更に好ましくは10〜1000ppmである。
また、ポリエーテルポリアミドの重縮合系内には、リン原子含有化合物と併用してアルカリ金属化合物を添加することが好ましい。重縮合中のポリマーの着色を防止するためにはリン原子含有化合物を十分な量存在させる必要があるが、場合によってはポリマーのゲル化を招くおそれがあるため、アミド化反応速度を調整するためにもアルカリ金属化合物を共存させることが好ましい。アルカリ金属化合物としては、アルカリ金属水酸化物やアルカリ金属酢酸塩が好ましい。本発明で用いることのできるアルカリ金属化合物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸ルビジウム、酢酸セシウム等が挙げられるが、これらの化合物に限定されることなく用いることができる。重縮合系内にアルカリ金属化合物を添加する場合、該化合物のモル数をリン原子含有化合物のモル数で除した値が0.5〜1となるようにすることが好ましく、より好ましくは0.55〜0.95であり、更に好ましくは0.6〜0.9である。上記範囲内であると、リン原子含有化合物のアミド化反応促進を抑制する効果が適度であるので、反応を抑制しすぎることにより重縮合反応速度が低下し、ポリマーの熱履歴が増加してポリマーのゲル化が増大することを避けることができる。
ポリエーテルポリアミドの硫黄原子濃度は、好ましくは1〜200ppm、より好ましくは10〜150ppm、更に好ましくは20〜100ppmである。上記の範囲であると、製造時にポリエーテルポリアミドの黄色度(YI値)の増加を抑えることができるばかりでなく、ポリエーテルポリアミドを溶融成形する際のYI値の増加を抑えることができ、得られた成形品のYI値を低くすることができる。
さらに、ジカルボン酸としてセバシン酸を使用する場合には、その硫黄原子濃度が1〜500ppmであることが好ましく、より好ましくは1〜200ppm、更に好ましくは10〜150ppm、特に好ましくは20〜100ppmである。上記の範囲であると、ポリエーテルポリアミドを重合する際のYI値の増加を抑えることができる。また、ポリエーテルポリアミドを溶融成形する際のYI値の増加を抑えることができ、得られる成形品のYI値を低くすることができる。
同様に、ジカルボン酸としてセバシン酸を使用する場合には、そのナトリウム原子濃度が1〜500ppmであることが好ましく、より好ましくは10〜300ppm、更に好ましくは20〜200ppmである。上記の範囲であると、ポリエーテルポリアミドを合成する際の反応性が良く、適切な分子量範囲にコントロールしやすく、さらに、前述のアミド化反応速度調整の目的で配合するアルカリ金属化合物の使用量を少なくすることができる。また、ポリエーテルポリアミドを溶融成形する際に粘度増加を抑制することができ、成形性が良好となると共に成形加工時にコゲの発生を抑制できることから、得られる成形品の品質が良好となる傾向にある。
このようなセバシン酸は、植物由来のものであることが好ましい。植物由来のセバシン酸は、不純物として硫黄化合物やナトリウム化合物を含有することから、植物由来のセバシン酸に由来する単位を構成単位とするポリエーテルポリアミドは、酸化防止剤を添加しなくてもYI値が低く、また、得られる成形品のYI値も低い。また、植物由来のセバシン酸は、不純物を過度に精製することなく使用することが好ましい。過度に精製する必要が無いので、コスト的にも優位である。
植物由来の場合のセバシン酸の純度は、99〜100質量%が好ましく、99.5〜100質量%がより好ましく、99.6〜100質量%が更に好ましい。この範囲であると、得られるポリエーテルポリアミドの品質が良く、重合に影響を及ぼさないため好ましい。
例えば、セバシン酸に含まれる他のジカルボン酸(1,10−デカメチレンジカルボン酸等)は、0〜1質量%が好ましく、0〜0.7質量%がより好ましく、0〜0.6質量%が更に好ましい。この範囲であると、得られるポリエーテルポリアミドの品質が良く、重合に影響を及ぼさないため好ましい。
また、セバシン酸に含まれるモノカルボン酸(オクタン酸、ノナン酸、ウンデカン酸等)は、0〜1質量%が好ましく、0〜0.5質量%がより好ましく、0〜0.4質量%が更に好ましい。この範囲であると、得られるポリエーテルポリアミドの品質が良く、重合に影響を及ぼさないため好ましい。
セバシン酸の色相(APHA)は、100以下が好ましく、75以下がより好ましく、50以下が更に好ましい。この範囲であると、得られるポリエーテルポリアミドのYI値が低いため、好ましい。なお、APHAは、日本油化学会(Japan Oil Chemist’s Society)の基準油脂分析試験法(Standard Methods for the Analysis of Fats,Oils and Related Materials)により測定することができる。
溶融重縮合で得られたポリエーテルポリアミドは、一旦取り出され、ペレット化された後、乾燥して使用される。また更に重合度を高めるために固相重合してもよい。乾燥乃至固相重合で用いられる加熱装置としては、連続式の加熱乾燥装置やタンブルドライヤー、コニカルドライヤー、ロータリードライヤー等と称される回転ドラム式の加熱装置及びナウタミキサーと称される内部に回転翼を備えた円錐型の加熱装置が好適に使用できるが、これらに限定されることなく公知の方法、装置を使用することができる。また、乾燥はペレット化する際に押出機の真空ベントなどで減圧することで行うこともできる。
本発明の吸放湿材料中におけるポリエーテルポリアミドの含有量は、好ましくは20〜100質量%、より好ましくは50〜100質量%、80〜100質量%、更に好ましくは実質的に100質量%である。
<その他の成分>
本発明の吸放湿材料には、その特性が阻害されない範囲で、艶消剤、紫外線吸収剤、核剤、可塑剤、難燃剤、帯電防止剤、着色防止剤、ゲル化防止剤等の添加剤を、必要に応じて配合することができる。
また、本発明の吸放湿材料には、その特性が阻害されない範囲で、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂等の熱可塑性樹脂を、必要に応じて配合することができる。また、他の樹脂にポリエーテルポリアミドを分散させた形状で使用することができる。
本発明の吸放湿材料は、23℃、80%RHに保持した際の飽和吸湿率を100%として正規化した場合に、23℃、80%RHの環境下に吸湿率が飽和状態となるまで保持した後、更に23℃、50%RHの環境下に60分保持した後の正規化吸湿率が、1〜50%、好ましくは1〜45%、より好ましくは1〜20%である。60分後の正規化吸湿率が低いほど、水分の放出量が多く、放湿速度が高いことを示す。60分後の正規化吸湿率が上記数値範囲内であれば、放湿速度が高く、好ましい。
また、本発明の吸放湿材料は、23℃、80%RHに保持した際の飽和吸湿率が、好ましくは2%以上、より好ましくは3%以上、更に好ましくは4%以上である。飽和吸湿率が高いほど、水分の吸収量が多く、吸湿速度が高いことを示す。飽和吸湿率が2%以上であれば、吸湿速度が高く、好ましい。飽和吸湿率の上限は特に限定されず高いほど好ましいが、例えば50%以下であり、また10%以下であれば十分である。ここで、飽和吸湿率は、実施例に記載の方法により測定される。
[成形品]
本発明の吸放湿材料は、従来公知の成形方法により、各種形態の成形品に成形することができる。成形法としては、例えば、射出成形、ブロー成形、押出成形、圧縮成形、真空成形、プレス成形、ダイレクトブロー成形、回転成形、サンドイッチ成形及び二色成形等の成形法を例示することができる。本発明の吸放湿材料は、好ましくはフィルム形状、板状、粒子状であり、マット、カーテン、カーペット、壁紙等に用いることができる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。なお、本実施例において各種測定は以下の方法により行った。
1)相対粘度(ηr)
試料0.2gを精秤し、96%硫酸20mlに20〜30℃で撹拌溶解した。完全に溶解した後、速やかにキャノンフェンスケ型粘度計に溶液5mlを取り、25℃の恒温槽中で10分間放置後、落下時間(t)を測定した。また、96%硫酸そのものの落下時間(t0)も同様に測定した。t及びt0から下式により相対粘度を算出した。
相対粘度=t/t0
2)数平均分子量(Mn)
まず試料をフェノール/エタノール混合溶媒、及びベンジルアルコール溶媒にそれぞれ溶解させ、カルボキシル末端基濃度とアミノ末端基濃度を塩酸及び水酸化ナトリウム水溶液の中和滴定により求めた。数平均分子量は、アミノ末端基濃度及びカルボキシル末端基濃度の定量値から次式により求めた。
数平均分子量=2×1,000,000/([NH2]+[COOH])
[NH2]:アミノ末端基濃度(μeq/g)
[COOH]:カルボキシル末端基濃度(μeq/g)
3)示差走査熱量測定(ガラス転移温度、結晶化温度及び融点)
示差走査熱量の測定はJIS K7121、K7122に準じて行った。示差走査熱量計((株)島津製作所製、商品名:DSC−60)を用い、各試料をDSC測定パンに仕込み、窒素雰囲気下にて昇温速度10℃/分で300℃まで昇温し、急冷する前処理を行った後に測定を行った。測定条件は、昇温速度10℃/分で、300℃で5分保持した後、降温速度−5℃/分で100℃まで測定を行い、ガラス転移温度Tg、結晶化温度Tch及び融点Tmを求めた。
4)吸放湿性
(吸湿率、飽和吸湿率)
測定用試料(吸放湿材料)を厚さ100μmのフィルムに加工し、50mm×50mmの形状に加工した後、速やかにフィルム質量を測定し絶対乾燥状態の質量とした。次に23℃80%RHの環境下に3日間保存し水分を飽和させ、飽和吸湿率を求めた。続いて、前記試料を23℃50%RHの環境下に静置して、一定時間経過後(5分後、10分後、20分後、40分後及び60分後)に試料の質量を測定し、質量変化を測定した。この測定結果から、以下の式を用いて、23℃50%RHにおける吸湿率を算出した。
吸湿率(%)=[{(23℃50%RH所定時間経過後の質量)−(絶対乾燥時の質量)}/絶対乾燥時の質量]×100
(正規化吸湿率)
さらに、23℃50%RHの条件下に所定時間静置した際の吸湿率の値を、以下の式を用いて、23℃80%RHの飽和吸湿率(すなわち、経時時間0分のときの吸湿率)を100%として正規化した。
正規化吸湿率(%)=〔23℃50%RH所定時間経過後の吸水率/経時時間0分のときの吸湿率〕×100
実施例1
撹拌機、窒素ガス導入口、縮合水排出口を備えた容積約3Lの反応容器にセバシン酸809.00g、次亜リン酸ナトリウム一水和物0.6367g及び酢酸ナトリウム0.4435gを仕込み、容器内を十分窒素置換した後、窒素ガスを20ml/分で供給しながら170℃で溶融させた。260℃まで徐々に昇温しながら、そこへメタキシリレンジアミン(MXDA)(三菱ガス化学(株)製)539.35gとポリエーテルジアミン(米国HUNTSMAN社製、商品名:ED−900。米国HUNTSMAN社のカタログによれば、前記一般式(1)におけるx+zの概数は6.0、yの概数は12.5、概略重量平均分子量は900である。)36.00gの混合液を滴下し約2時間重合を行い、ポリエーテルポリアミドを得た。ηr=1.81、[COOH]=83.89μeq/g、[NH2]=40.93μeq/g、Mn=16024、Tg=54.0℃、Tch=103.0℃、Tm=190.7℃。
得られたポリエーテルポリアミドを、温度250℃で押出成形を行い、厚さ約100μmの無延伸フィルムを作成した。
得られたフィルムを用いて、前記吸放湿性の測定を行った。結果を表1及び2に示す。
実施例2〜4
実施例1におけるポリエーテルジアミンの添加量を各々表1に記載のとおりに変更したこと以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得、前記吸放湿性の測定を行った。結果を表1及び2に示す。
比較例1
撹拌機、窒素ガス導入口、縮合水排出口を備えた容積約3Lの反応容器にセバシン酸809.0g、次亜リン酸ナトリウム一水和物0.6210g及び酢酸ナトリウム0.4325gを仕込み、容器内を十分窒素置換した後、窒素ガスを20ml/分で供給しながら170℃で溶融させた。260℃まで徐々に昇温しながら、そこへメタキシリレンジアミン(MXDA)(三菱ガス化学(株)製)544.80gを滴下し約2時間重合を行い、ポリアミドを得た。ηr=1.80、[COOH]=88.5μeq/g、[NH2]=26.7μeq/g、Mn=17300、Tg=61.2℃、Tch=114.1℃、Tm=191.5℃。
得られたポリアミドを、温度220℃で押出成形を行い、厚さ約100μmの無延伸フィルムを作成した。
得られたフィルムを用いて、前記吸放湿性の測定を行った。結果を表1及び2に示す。
実施例5
撹拌機、窒素ガス導入口、縮合水排出口を備えた容積約3Lの反応容器にセバシン酸829.23g、次亜リン酸ナトリウム一水和物0.6526g及び酢酸ナトリウム0.4546gを仕込み、容器内を十分窒素置換した後、窒素ガスを20ml/分で供給しながら170℃で溶融させた。260℃まで徐々に昇温しながら、そこへメタキシリレンジアミン(MXDA)(三菱ガス化学(株)製)386.99gとパラキシリレンジアミン(PXDA)(三菱ガス化学(株)製)165.85g(モル比(MXDA/PXDA=70/30))、及びポリエーテルジアミン(米国HUNTSMAN社製、商品名:ED−900)36.90gの混合液を滴下し約2時間重合を行い、ポリエーテルポリアミドを得た。ηr=1.81、[COOH]=53.34μeq/g、[NH2]=82.12μeq/g、Mn=14765、Tg=58.0℃、Tch=96.8℃、Tm=211.3℃。
得られたポリエーテルポリアミドを、温度270℃で押出成形を行い、厚さ約100μmの無延伸フィルムを作成した。
得られたフィルムを用いて、前記吸放湿性の測定を行った。結果を表1及び2に示す。
実施例6〜8
実施例5におけるポリエーテルジアミンの添加量を各々表1に記載のとおりに変更したこと以外は、実施例5と同様にしてフィルムを得、前記吸放湿性の測定を行った。結果を表1及び2に示す。
比較例2
撹拌機、窒素ガス導入口、縮合水排出口を備えた容積約3Lの反応容器にセバシン酸829.2g、次亜リン酸ナトリウム一水和物0.6365g及び酢酸ナトリウム0.4434gを仕込み、容器内を十分窒素置換した後、窒素ガスを20ml/分で供給しながら170℃で溶融させた。260℃まで徐々に昇温しながら、そこへメタキシリレンジアミン(MXDA)(三菱ガス化学(株)製)390.89gとパラキシリレンジアミン(PXDA)(三菱ガス化学(株)製)167.53g(モル比(MXDA/PXDA=70/30))の混合液を滴下し約2時間重合を行い、ポリアミドを得た。ηr=2.20、[COOH]=81.8μeq/g、[NH2]=26.9μeq/g、Mn=18400、Tg=65.9℃、Tch=100.1℃、Tm=213.8℃。
得られたポリアミドを、温度240℃で押出成形を行い、厚さ約100μmのフィルムを作成した。
得られたフィルムを用いて、前記吸放湿性の測定を行った。結果を表1及び2に示す。
Figure 0006007665
Figure 0006007665
また、表2の結果をプロットした図を示す。図1及び2は、実施例におけるフィルムの正規化吸湿率の経時変化を示すグラフである。図1は、実施例1〜4及び比較例1に関し、図2は、実施例5〜8及び比較例2に関する。
表1〜2及び図1〜2の結果より、本発明の吸放湿材料が、環境に追随して吸湿・放湿特性を示し、かつ、吸湿速度及び放湿速度が高いことがわかる。具体的には、実施例1〜8の吸放湿材料は、23℃、50%RHの環境下に60分保持した後の正規化吸湿率が50%以下であり、放湿速度が高い。特に、ポリエーテルジアミン化合物(A−1)の添加量が10モル%又は15モル%である実施例3、4、7及び8の吸放湿材料は、正規化吸湿率が20%以下であり、放湿速度が非常に高い。また、表1の結果から、実施例2〜4及び6〜8の吸放湿材料は、23℃、80%RHに保持した際の飽和吸湿率(すなわち、経時時間0分のときの吸湿率)が2%以上であり、吸湿速度も高いことがわかる。
本発明の吸放湿材料は、吸湿速度及び放湿速度が高く、マット、カーテン、カーペット、壁紙等のインテリア用途に好適に適用できる。

Claims (9)

  1. ジアミン構成単位が下記一般式(1)で表されるポリエーテルジアミン化合物(A−1)及びキシリレンジアミン(A−2)に由来し、ジカルボン酸構成単位が炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸に由来するポリエーテルポリアミドを含有する吸放湿材料であって、23℃、80%RHに保持した際の飽和吸湿率を100%として正規化した場合に、23℃、80%RHの環境下に吸湿率が飽和状態となるまで保持した後、更に23℃、50%RHの環境下に60分保持した後の正規化吸湿率が1〜50%である、吸放湿材料。
    Figure 0006007665
    (式中、x+zは1〜60、yは1〜50を表し、R1はプロピレン基を表す。)
  2. 炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸が、アジピン酸及びセバシン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載の吸放湿材料。
  3. キシリレンジアミン(A−2)が、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン又はこれらの混合物である、請求項1又は2に記載の吸放湿材料。
  4. キシリレンジアミン(A−2)が、メタキシリレンジアミンである、請求項1〜3のいずれかに記載の吸放湿材料。
  5. キシリレンジアミン(A−2)が、メタキシリレンジアミンとパラキシリレンジアミンとの混合物である、請求項1〜3のいずれかに記載の吸放湿材料。
  6. メタキシリレンジアミン及びパラキシリレンジアミンの総量に対するパラキシリレンジアミンの割合が90モル%以下である、請求項5に記載の吸放湿材料。
  7. ジアミン構成単位中のキシリレンジアミン(A−2)に由来する構成単位の割合が50〜99.8モル%である、請求項1〜6のいずれかに記載の吸放湿材料。
  8. フィルムである、請求項1〜7のいずれかに記載の吸放湿材料。
  9. 23℃、80%RHに保持した際の飽和吸湿率が2%以上である、請求項1〜8のいずれかに記載の吸放湿材料。
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