JP6007076B2 - 減速機付きモータ - Google Patents

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本発明は、減速機付きモータに関するものである。
例えば、自動車等の車両に搭載されるパワーウィンド装置のアクチュエータとしては、ドア内に収納可能な小型の駆動源によってウィンドガラスの開閉を可能とするため、回転軸の回転力を高出力化させる減速機構を備えた減速機付モータが用いられる。この減速機付モータは、駆動源としての電動モータと、電動モータの回転軸に一体的に設けられたウォーム、及びウォームと噛み合うウォームホイールを備えた減速機構と、を有している(例えば、特許文献1参照)。
また、減速機構は、ウォームホイールを回転可能に支持する支持軸に同軸上に装着されるとともに、ウォームホイールと一体に回転する出力ギヤ(ピニオンギヤ)を備えている。そして、この出力ギヤがウィンドガラスを開閉するウィンドレギュレータの駆動ギヤ(セクタギヤ)に噛み合っている。
この構成によれば、電動モータが駆動すると、その回転力が減速機構により減速された後、出力ギヤを介してウィンドレギュレータの駆動ギヤに伝達されることで、ウィンドレギュレータが作動するようになっている。
特表2009−116640号公報
ところで、近時ではウィンドレギュレータのさらなる小型軽量化を図るために、減速機付きモータの出力ギヤの小型化が検討されている。この構成によれば、出力ギヤの小型化に伴い、出力ギヤに噛み合う駆動ギヤを小型化できるので、駆動ギヤを支持するアームの小型軽量化を図り、ウィンドレギュレータの小型軽量化を実現できるとされている。
ここで、出力ギヤの小型化を図る構成として、出力ギヤのモジュール(ピッチ円直径/歯数)を小さくすることが検討されている。パワーウィンド装置に搭載される減速機付きモータの出力ギヤは、大きさと強度のバランスにより一般的にモジュールが2のものを採用することが多く、モジュールを小さく(例えば、モジュール1.5)することで、歯数を維持した上で、出力ギヤを小型化することができる。
しかしながら、モジュールを小さくすると、出力ギヤを支持軸に装着するための装着孔の内面と歯底との間の肉厚(歯底厚)が薄くなり、強度が低下するという問題がある。
これに対して、モジュールを維持したまま歯数を増加することで、歯底厚を確保する構成も考えられるが、所望の減速比を維持するためには出力ギヤの歯数の増加に合わせて、駆動ギヤの歯数も増加させる必要が生じる。そのため、ウィンドレギュレータの小型軽量化を図るのが難しい。
そこで、本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、出力ギヤの強度を確保した上で、出力ギヤ及びそれに噛み合う被駆動部材の小型軽量化を図ることができる減速機付きモータを提供するものである。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、電動モータの駆動力を減速した後、被駆動部材に出力する減速機構を有する減速機付きモータにおいて、前記減速機構は、前記電動モータのヨークに取り付けられたギヤフレームと、前記ギヤフレームに固定された支持軸と、前記支持軸に回転可能に支持されるとともに、前記被駆動部材の駆動ギヤに噛合されて前記被駆動部材を駆動させる出力ギヤと、を備え、前記出力ギヤには、前記支持軸が挿入される貫通孔が形成されるとともに、モジュールmが1.5以下に設定され、前記出力ギヤの歯底には、前記歯底を径方向に拡大する歯底拡大部が形成され、前記出力ギヤは、前記駆動ギヤとの噛合い率が1.2以上の範囲で正転位し、前記歯底拡大部は、前記出力ギヤの歯底厚が前記モジュールmの標準ギヤを正転位したときの転位歯底厚よりも大きくなるように構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、モジュールmを維持した上で、貫通孔の内面と歯底との間の歯底厚を拡大できるため、本発明の出力ギヤのように支持軸に挿入される貫通孔を有する場合であっても、出力ギヤの強度を確保できる。これにより、出力ギヤの小型軽量化が可能になる。
その結果、出力ギヤに噛合される駆動ギヤを小型化できるので、被駆動部材の小型軽量化が可能になる。
また、出力ギヤの全体を正転位した上で、歯底厚のみが標準歯底厚に対してさらに厚肉に形成されることになるので、出力ギヤと駆動ギヤとの噛み合いを維持した上で、出力ギヤの強度を最大限に確保できる。
本発明に係る減速機付きモータによれば、出力ギヤの強度低下を抑制した上で、出力ギヤ及びそれに噛み合う被駆動部材の小型軽量化を図ることができる。
実施形態における減速機付きモータを備えたドアの斜視図である。 リフトアームの平面図である。 減速機付きモータの斜視図である。 ピニオンギヤの平面図である。 小径ギヤ部の部分平面図である。 ピニオンギヤ(小径ギヤ部)の歯底厚に対する、ピニオンギヤに作用する圧力値(最大応力)と、噛合い率εと、の関係を示すグラフである。 ピニオンギヤの他の構成を示す斜視図である。
以下、本実施形態の減速機付きモータについて、図面を参照して説明する。図1は、減速機付きモータを備えたドアの斜視図である。
図1に示す符号1は、車両の車体を構成するドア(例えば、フロントドア)であり、このドア1には、ドア1の窓を開閉するウィンドガラス2が設けられている。このウィンドガラス2は、ドア1の内部に設けられた一対のガイドユニット3により支持され、これらガイドユニット3に沿って車両の上下方向に移動可能となっている。そして、ドア1の内部には、ウィンドガラス2を移動させるパワーウィンド装置5が搭載されている。
(パワーウィンド装置)
パワーウィンド装置5は、ウィンドレギュレータ(被駆動部材)11、及び減速機付きモータ12を備え、減速機付きモータ12によりウィンドレギュレータ11を作動させてウィンドガラス2をガイドユニット3に沿って移動させる構造となっている。
(ウィンドレギュレータ)
図2はリフトアームの平面図である。
図1、図2に示すように、ウィンドレギュレータ11は、Xアーム式となっており、リフトアーム13、及びイコライザアーム14を備えている。そして、リフトアーム13、及びイコライザアーム14は、それぞれの長手方向中央部が連結軸17によりドア1に軸支されており、この連結軸17回りに揺動可能に構成されている。
リフトアーム13は鋼板により形成された長尺状の板材であり、その長手方向の基端部(図1中下端部)がセクタギヤ(駆動ギヤ)15を介して減速機付きモータ12に支持される一方、先端部(図1中上端部)が図示しないローラを介してウィンドガラス2の下端に固定された第1ローラガイド16上を移動可能に支持されている。
セクタギヤ15は、扇状の平歯車であり、外周縁に形成された歯部15aを外側に向けた状態で、リフトアーム13の基端部に固定されている。セクタギヤ15は、減速機付きモータ12の後述するピニオンギヤ(出力ギヤ)35(小径ギヤ部44)に噛合され、減速機付きモータ12の駆動力をリフトアーム13に伝達するようになっている。なお、セクタギヤ15は、噛合される小径ギヤ部44に対応して、例えば歯数z1=105、モジュールm1=1.5に設定されている。
一方、図1に示すように、イコライザアーム14は、上述したリフトアーム13と同様に鋼板により形成された長尺状の板材であり、リフトアーム13と交差するように配置されている。イコライザアーム14の長手方向に沿う基端部(図1中下端部)は、図示しないローラを介してドア1に固定された第2ローラガイド18上を移動可能に支持され、先端部(図1中上端部)は図示しないローラを介して上述した第1ローラガイド16上を移動可能に支持されている。
そして、本実施形態のパワーウィンド装置5では、減速機付きモータ12の駆動力によりリフトアーム13が連結軸17回りに揺動すると、これに連動してイコライザアーム14も連結軸17回りに揺動することで、ウィンドガラス2がガイドユニット3に沿って上下方向に移動するようになっている。
(減速機付きモータ)
図3は、減速機付きモータの斜視図である。
図3に示すように、減速機付きモータ12は、電動モータ21と、電動モータ21の駆動力を減速した後、上述したウィンドレギュレータ11に出力する減速機構22と、を備えている。
電動モータ21は、図示しないブラシを用いてアーマチュアに電力を給電する、いわゆるブラシ付モータであって、有底筒状のヨーク23を備えている。このヨーク23の内側にアーマチュアが回転可能に設けられており、このアーマチュアが減速機構22に駆動力を伝達する。また、ヨーク23の開口部側には、不図示の外部電源とブラシとを電気的接続するためのコネクタ24が設けられている。
減速機構22は、開口部25aを有する有底筒状のギヤフレーム25を有しており、このギヤフレーム25の一側に上述した電動モータ21が取り付けられている。また、ギヤフレーム25の底部25bにおける径方向中央部には、開口部25a側(図3中上方)に向けて延びる支持軸26が固定されている。この支持軸26は、ギヤフレーム25の開口縁よりも外側に向けて突出している。なお、以下の説明では、ギヤフレーム25の支持軸26の軸心Oの軸方向に沿う開口部25a側を軸方向一端側、底部25b側を軸方向他端側という。また、支持軸26は、ギヤフレーム25に一体的に形成しても構わない。
ギヤフレーム25には、開口部25aを閉塞するカバー27が装着されている。このカバー27は、円板状の部材であり、その外周縁にはギヤフレーム25の外周面に係止される係止片28が周方向に沿って複数形成されている。また、カバー27の径方向中央部には、軸方向に沿って貫通する貫通孔29が形成され、この貫通孔29の内側に上述した支持軸26が遊挿されている。そして、カバー27とギヤフレーム25とに囲まれるギヤ収納部31内には、歯車群32が収納されている。
歯車群32は、図示しないアーマチュアの回転軸と同軸上に連結されたウォーム軸(不図示)と、ウォーム軸に噛合するウォームホイール33と、ウォームホイール33と同軸上に設けられたロックプレート34と、このロックプレート34に保持されたピニオンギヤ35と、を有している。
ウォームホイール33は、支持軸26に挿入され、ギヤ収納部31内で支持軸26回りに回転可能に構成されている。
ロックプレート34は、上述した支持軸26に挿入された段付きの環状部材であり、ウォームホイール33を軸方向一端側から覆う大径部41と、大径部41の径方向中央部から軸方向一端側に向けて突出する小径部42と、を有している。
ロックプレート34の大径部41には、上述したウォームホイール33に係合する図示しない係合部が形成されており、これによりロックプレート34は支持軸26回りにウォームホイール33と一体に回転するようになっている。
小径部42は、上述したカバー27の貫通孔29内に遊挿されており、その軸方向一端面は支持軸26の軸方向一端面よりも下方に位置している。また、小径部42における径方向中央部には、ピニオンギヤ35を収容する収容孔40が形成されている。この収容孔40は、ピニオンギヤ35の後述する大径ギヤ部43の平面視形状に対応して形成されるとともに、軸方向に沿う長さが大径ギヤ部43と同等に形成されている。
(ピニオンギヤ)
図4は、ピニオンギヤの平面図である。
図3、図4に示すように、ピニオンギヤ35は、軸方向他端側から軸方向一端側に向かうに従い段々と縮径する段付きギヤであり、軸方向他端側に位置する大径ギヤ部43と、軸方向一端側に位置する小径ギヤ部44と、が一体的に形成されている。また、ピニオンギヤ35の径方向中央部には、軸方向に貫通する貫通孔45が形成されており、この貫通孔45内に上述した支持軸26が挿入される。なお、上述した支持軸26のうち、ピニオンギヤ35よりも軸方向一端側に位置する部分には、図示しないCリング等のストッパ部材が装着される。
大径ギヤ部43は、その外周面に歯部43aが形成された平歯車であり、上述したロックプレート34の収容孔40内に収容されている。この場合、大径ギヤ部43の歯部43aは収容孔40の内面に係合されることで、ピニオンギヤ35は、ロックプレート34(ウォームホイール33)の回転に同期して、ロックプレート34と一体に回転するようになっている。なお、大径ギヤ部43は、例えば歯数z2=7、モジュールm2=2に設定されている。
小径ギヤ部44は、上述した大径ギヤ部43と同様に、その外周面に歯部44aが形成された平歯車である。小径ギヤ部44の歯部44aは、大径ギヤ部43の歯部43aと軸方向で重なる位置で、同ピッチに形成されている。小径ギヤ部44は、ロックプレート34よりも軸方向一端側に向けて突出しており、上述したウィンドレギュレータ11におけるセクタギヤ15の歯部15aに噛合している。これにより、電動モータ21の駆動力が小径ギヤ部44を介してウィンドレギュレータ11に伝達されるようになっている。なお、小径ギヤ部44及びセクタギヤ15は、小径ギヤ部44の歯先と、セクタギヤ15の歯底と、の間に径方向にクリアランスCLを設けた状態で噛合している(図4参照)。
図5は、小径ギヤ部の部分平面図である。
ここで、図3〜図5に示すように、本実施形態の小径ギヤ部44は、例えば歯数z=7、モジュールm=1.5に設定されるとともに、小径ギヤ部44の全体を正転位(転位係数xa)している。さらに、小径ギヤ部44の歯底44bには、小径ギヤ部補強用の歯底拡大部51が形成されている。
歯底拡大部51は、本実施形態の小径ギヤ部44の歯底厚s1(貫通孔45の内面と歯底44bの外周面との間の径方向の厚さ)が、モジュールmの標準ギヤを正転位したときの転位歯底厚(転位歯底厚s2)よりも厚肉になるように形成されている(s1>s2)。なお、図5における小径ギヤ部44の輪郭線のうち、実線は本実施形態の小径ギヤ部44を示し、二点鎖線はモジュールm=1.5の標準ギヤ(転位、及び歯底拡大部51を有さない小径ギヤ部)を示し、細実線はモジュールm=1.5を転位させた転位ギヤを示している。
すなわち、本実施形態の小径ギヤ部44は、全体を正転位した上で、歯底拡大部51により歯底厚s1のみがさらに厚肉に形成されている。なお、本実施形態の歯底拡大部51による歯底厚補正量Δs(Δs=s1−s2)は、セクタギヤ15の歯部15aとの噛合い率(作用線上の噛み合い長さを法線ピッチで除した値)ε=1.2以上を確保できる範囲内で設定されている。これにより、小径ギヤ部44とセクタギヤ15との噛み合いを維持した上で、歯底厚s1を拡大できる。
このように、本実施形態では、小径ギヤ部44の歯底44bを補強するための歯底拡大部51を形成する構成とした。
この構成によれば、モジュールmを維持した上で、貫通孔45の内面と歯底44bとの間の歯底厚s1を拡大できるため、本実施形態のピニオンギヤ35のように径方向中央部に貫通孔45が形成されている場合であっても、小径ギヤ部44の強度を確保できる。これにより、小径ギヤ部44(ピニオンギヤ35)の小型軽量化が可能になる。
その結果、小径ギヤ部44に噛合されるセクタギヤ15を小型化できるので、ウィンドレギュレータ11の小型軽量化が可能になる。なお、図2中鎖線は、モジュールm1=2のセクタギヤ150を示している。この場合、図2に示すように、セクタギヤ15を小型化することで、リフトアーム13の揺動範囲を縮小できるので、ドア1内部でのレイアウト性の向上も図ることができる。
特に、本実施形態では、小径ギヤ部44とセクタギヤ15との噛合い率εを1.2以上に設定した上で、小径ギヤ部44を正転位する構成とした。
この構成によれば、小径ギヤ部44の全体を正転位した上で、歯底厚s1のみをさらに厚肉に形成することで、小径ギヤ部44とセクタギヤ15との噛み合いを維持した上で、小径ギヤ部44の強度を最大限に確保できる。
また、本実施形態では、ピニオンギヤ35を段付き形状に形成するとともに、そのうち減速機構22から外部に突出する小径ギヤ部44のみを小型化することで、ピニオンギヤ35全体を小型化する構成に比べて、ピニオンギヤ35の強度低下を抑制できる。
さらに、減速機構22内に配置される大径ギヤ部43を従来と同様のモジュールm2=2としておくことで、ロックプレート34の設計変更を伴わずに小径ギヤ部44の小型化を実現できる。これにより、低コスト化を図った上で、ピニオンギヤ35の小型軽量化が可能になる。
ここで、本願発明者は、パワーウィンド装置5を駆動させる際に、ピニオンギヤ35(小径ギヤ部44)の歯底厚s1に対する、ピニオンギヤ35に作用する圧力値と、噛合い率εと、の関係について測定する試験を行った。
本試験では、実施例の小径ギヤ部44として、上述した本実施形態の小径ギヤ部44を用い、各実施例において歯底拡大部51による歯底厚補正量Δsを一定にした状態で、転位係数(転位量)xaを変化させた。一方、比較例の小径ギヤ部44として、モジュールm=2の小径ギヤ部44(比較例1)と、モジュールm=1.5の標準ギヤを転位した小径ギヤ部44(比較例2)と、を用いた。その他の具体的なパラメータは、表1の通りである。
Figure 0006007076
なお、表1において、ギヤ間ピッチは、小径ギヤ部44とセクタギヤ15のそれぞれのピッチ円直径から決定される値であり、また補正前歯底厚は、歯底厚(上述した歯底厚s1等に相当)から歯底拡大部51による歯底厚補正量Δsを差し引いた値を示している。また、セクタギヤとのCLとは、上述したセクタギヤ15の歯底と小径ギヤ部44の歯先との間のクリアランスCLを示している。
図6は、ピニオンギヤ35(小径ギヤ部44)の歯底厚に対するピニオンギヤ35に作用する圧力値(最大応力)と、噛合い率εと、の関係を示すグラフである。なお、図6では、比較例1の応力値、及び噛合い率εについては省略している。
比較例1の構成(モジュールm=2)では、歯底厚を確保できるため、ピニオンギヤ35に作用する応力値は小さく抑えることができるものの、ピニオンギヤ35(ピッチ円直径)が比較的大きくなり、ギヤ間ピッチが大きくなる。そのため、ピニオンギヤ35の小型化は望めない。
一方、図6に示す比較例2の構成では、ピニオンギヤ35(ピッチ円直径)を小さくして、ギヤ間ピッチの増大を抑えることができるものの、所望の歯底厚を確保することができない。そのため、ピニオンギヤ35に作用する応力が大きく、歯底44bに集中する結果となった。
これに対して、図6に示す実施例1〜3から分かるように、本実施形態のように小径ギヤ部44の歯底44bに歯底拡大部51を形成することで、ピニオンギヤ35に作用する応力を低減し、歯底44bに作用する応力を低減できた。特に、実施例1〜3のように、歯底44bに歯底拡大部51を形成した上で、小径ギヤ部44の転位係数xaを増加させることで、歯底44bに作用する応力をさらに低減できることが確認できた。
但し、セクタギヤ15との噛み合いを考慮すると、上述したように噛合い率εが1.2以上であることが好ましい。以上により、小径ギヤ部44とセクタギヤ15との噛み合いを維持した上で、小径ギヤ部44の強度を最大限に確保して歯底44bへの応力集中を抑制できる構成としては、実施例2の構成が特に好ましい。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上述した実施形態では、ピニオンギヤ35を段付き形状に形成したが、これに限らず、図7に示すように、全体がモジュールm=1.5のピニオンギヤ35としても構わない。
また、上述した実施形態では、小径ギヤ部44のモジュールmを1.5に設定した場合について説明したが、これに限らず、モジュールmが1.5以下であれば、適宜設計変更が可能である。
さらに、歯車群32やセクタギヤ15の歯数等は、適宜設計変更が可能である。
また、上述した実施形態では、本発明の減速機付きモータ12をパワーウィンド装置5に適用した場合について説明したが、これに限らず、さまざまな装置の駆動源として減速機付きモータ12を採用することができる。
また、上述した実施形態では、ギヤフレーム25を有底筒状に形成した場合について説明したが、これに限らず、支持軸26が固定されていれば、枠状等、適宜設計変更が可能である。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した変形例を適宜組み合わせてもよい。
11…ウィンドレギュレータ(被駆動部材) 12…減速機付きモータ 15…セクタギヤ(駆動ギヤ) 21…電動モータ 22…減速機構 23…ヨーク 25…ギヤフレーム 26…支持軸 35… ピニオンギヤ(出力ギヤ) 44…小径ギヤ部 44b…歯底 51…歯底拡大部 m…モジュール s1…歯底厚

Claims (1)

  1. 電動モータの駆動力を減速した後、被駆動部材に出力する減速機構を有する減速機付きモータにおいて、
    前記減速機構は、前記電動モータのヨークに取り付けられたギヤフレームと、
    前記ギヤフレームに固定された支持軸と、
    前記支持軸に回転可能に支持されるとともに、前記被駆動部材の駆動ギヤに噛合されて前記被駆動部材を駆動させる出力ギヤと、を備え、
    前記出力ギヤには、前記支持軸が挿入される貫通孔が形成されるとともに、モジュールmが1.5以下に設定され、
    前記出力ギヤの歯底には、前記歯底を径方向に拡大する歯底拡大部が形成され
    前記出力ギヤは、前記駆動ギヤとの噛合い率が1.2以上の範囲で正転位し、
    前記歯底拡大部は、前記出力ギヤの歯底厚が前記モジュールmの標準ギヤを正転位したときの転位歯底厚よりも大きくなるように構成されていることを特徴とする減速機付きモータ。
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