JP6006852B2 - 高抵抗材料の製造方法 - Google Patents
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プを用いることにより得られる。
上であることが好ましい。本発明の高抵抗材料は、マンガンのドープ量が多いほど比抵抗が大きくなる傾向にあり、マンガンのドープ量が1×1017atoms/cm3未満の場
合には比抵抗が十分高くならないおそれがあるからである。
磁石38は、ケーシング36を介して回転シャフト34の内部磁石32と向かい合っている。このため、外部磁石38が回転するのに伴って内部磁石32を有する回転シャフト34が回転し、ひいては回転台30が回転することになる。
6に窒素ガスをマスフローコントローラ25により所定流量となるように供給し続ける。この間、窒素ガス配管24のうちヒータカバー14の外側に通じている分岐管は図示しないバルブにより閉鎖する。
上述した結晶板製造装置10を用いてMnドープGaN結晶を製造した。まず、育成容器50として、内径70mm、高さ50mmで円筒平底のアルミナ製の坩堝を用意した。次に坩堝内に設置した支持台56に、種結晶基板52として直径2インチのGaNテンプレート(サファイア基板の表面にGaN単結晶薄膜を8ミクロンエピタキシャル成長させたもの)を1枚、斜めに配置した。そして、育成原料(金属Ga:60g、金属Na:60g、顆粒状の炭素:0.1g、粉末状の金属Mn:1mg)をグローブボックス内でそれぞれ融解して坩堝内に充填した。具体的には、まず融解したNaを坩堝に充填し、続いて炭素とMnを添加し、その後一旦Naの融点よりも温度を下げて、融解物を固化させる。その後、融解したGaをその上から充填することにより、Naを雰囲気から遮蔽し、酸化を防止した。この結果、坩堝内の原料の融液高さは約20mmとなった。この坩堝をインコネル製のコンテナ42に入れてコンテナ蓋46を閉めた後、コンテナ42を回転台30上に設置した。続いて、耐圧容器12の内部圧力を高真空状態とした後、真空引き配管28の図示しないバルブを閉じた。続いて、窒素ガスボンベから耐圧容器12内及び加熱空間16内に窒素ガスを供給し、窒素ガス圧力を4MPaに調整した。また、コンテナの内部温度が870℃になるように各ヒータ18a〜18dの温度制御を行った。なお、温度が870℃になるまで、2時間かけて昇温した。その後100時間保持し、回転台30を回転、反転させることにより坩堝内の内容物を撹拌しながら結晶成長させた。その後10時間かけて室温まで徐冷し、結晶を回収した。育成した結晶は2インチの種結晶基板の全面に約1.5mmのGaN結晶が成長していた。結晶は血液のような赤色〜濃いオレンジ色を呈していた。面内の厚さバラツキは小さく、10%未満であった。この結晶から、6mm角、厚さ0.5mmのサンプルを切り出し、その表面を研磨し、四隅にオーミック電極をつけて、ホール測定により比抵抗を測定したところ、288Ω・cmであった。このサンプルの不純物分析をSIMS(二次イオン質量分析)により実施したところ、酸素
濃度は5×1016atoms/cm3であり、珪素濃度は1×1016atoms/cm3 であった。Mn濃度は、5×1017atoms/cm3であった。蛍光顕微鏡を用い、水
銀ランプの紫外光を結晶に照射したところ、図2に示すように青色の蛍光が観察された。
Mn添加量を10mgにした以外は実施例1と同様に、結晶育成を行った。得られた結晶は実施例1と同様に血液のような赤色〜濃いオレンジ色を呈していた。面内の厚さバラツキは小さく、10%未満であった。この結晶から、6mm角、厚さ0.5mmのサンプルを切り出し、その表面を研磨し、四隅にオーミック電極をつけて、ホール測定により、比抵抗を測定したところ、約10000Ω・cmであった。このサンプルの不純物分析をSIMS(二次イオン質量分析)により実施したところ、酸素濃度は5×1016atoms/cm3であり、珪素濃度は1×1016atoms/cm3 であった。Mn濃度は、5×1018atoms/cm3であった。蛍光顕微鏡を用い、水銀ランプの紫外光を結晶に
照射したところ、実施例1と同様、青色の蛍光が観察された。
Mnを添加する代わりにSUS310Sのチップを添加した以外は実施例1と同様に、結晶育成を行った。チップの重量は100mgとした。ただし、育成後の容器下部にはチップの溶け残りが観察された。得られた結晶は実施例1と同様に血液のような赤色〜濃いオレンジ色を呈していた。面内の厚さバラツキは小さく、10%未満であった。この結晶から、6mm角、厚さ0.5mmのサンプルを切り出し、その表面を研磨し、四隅にオーミック電極をつけて、ホール測定により、比抵抗を測定したところ、約400Ω・cmであった。このサンプルの不純物分析をSIMS(二次イオン質量分析)により実施したところ、酸素濃度は5×1016atoms/cm3であり、珪素濃度は1×1016atom
s/cm3 であった。Mn濃度は、5×1018atoms/cm3であった。Cr濃度は、7×1016atoms/cm3であった。Fe濃度は1×1017atoms/cm3であった。Ca濃度は、1×1016atoms/cm3であった。蛍光顕微鏡を用い、水銀ラ
ンプの紫外光を結晶に照射したところ、実施例1と同様、青色の蛍光が観察された。
Mnを用いなかった以外は実施例1と同様に、結晶育成を行った。得られた結晶は無色透明であった。この結晶から、6mm角、厚さ0.5mmのサンプルを切り出し、その表面を研磨し、四隅にオーミック電極をつけて、ホール測定により、比抵抗を測定したところ、0.2Ω・cmであった。このサンプルの不純物分析をSIMS(二次イオン質量分析)により実施したところ、酸素濃度は5×1016atoms/cm3であり、珪素濃度
は1×1016atoms/cm3であった。Mn濃度は、検出下限(1×1014atom
s/cm3)以下であった。蛍光顕微鏡を用い、水銀ランプの紫外光を結晶に照射したと
ころ、青色の蛍光が観察された。
上段ヒータ、18b 中段ヒータ、18c 下段ヒータ、18d 底部ヒータ、20 ヒータ断熱材、22 窒素ガスボンベ、24 窒素ガス配管、25 マスフローコントローラ、26 真空ポンプ、28 真空引き配管、30 回転台、32 内部磁石、34 回転シャフト、36 ケーシング、38 外部磁石、42 コンテナ、44 コンテナ本体、46 コンテナ蓋、48 窒素導入パイプ、50 育成容器、52 種結晶基板、56 支持台。
Claims (1)
- 育成容器内で粉末状のMnをGaとNaの混合融液に分散させたあと、該育成容器を耐圧容器に入れて該耐圧容器内部を真空引きし、その後、窒素ガスを導入しながら結晶成長温度を700〜950℃に設定することにより、高抵抗材料を得る方法であって、
前記高抵抗材料は、少なくともマンガンをドープした窒化ガリウム結晶からなり、ホール測定による比抵抗が100Ω・cm以上であり、マンガンのドープ量が1×1017atoms/cm3以上5×1018atoms/cm3以下であり、波長300〜360nmの光を照射したときに黄色の蛍光を発しないものである、
高抵抗材料の製造方法。
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JP2015182504A JP6006852B2 (ja) | 2015-09-16 | 2015-09-16 | 高抵抗材料の製造方法 |
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