JP2010168227A - MnドープGaN結晶の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高抵抗材料として有用なMnドープGaN結晶のMnドープ量を制御したGaN結晶の製造方法を提供する。
【解決手段】MnドープGaN結晶の製造方法は、(a)粉末状のMnが添加されたNaとGaとの混合融液にGaN種結晶基板52が浸漬された育成容器50を用意する工程と、(b)該育成容器50を密閉して真空引きしたあと窒素ガスを導入して該育成容器内50を加圧窒素ガスの雰囲気にすると共に、育成容器50の内容物を所定の結晶成長温度に加熱しつつ攪拌することにより、GaN種結晶基板上にMnドープGaN結晶を成長させる工程と、を含むものである。この製造方法では、育成容器50を密閉して真空引きするとき、育成容器50内の粉末状のMnはNaとGaとの混合融液に添加されているため飛散することなく育成容器50内にとどまる。
【選択図】なし

Description

本発明は、MnドープGaN結晶の製造方法に関する。
携帯電話の基地局用のパワーアンプに代表される高周波デバイスとしては、現在のところ砒化ガリウム(GaAs)が用いられている。一方、窒化ガリウム(GaN)を用いた高周波デバイスは、GaAsを用いた高周波デバイスよりも、数多くの有利な特性を持っている。例えば、GaNはバンドギャップがGaAsと比べて広く絶縁破壊電界が大きいため、GaNを用いた高周波デバイスはGaAsを用いた高周波デバイスよりも高耐圧化が可能になる。その結果、高い電圧を印加して高電流を流すことが可能となり、高出力化に適している。一方、高周波デバイスに用いられるGaNは高抵抗であることが要求されるが、ノンドープGaNの比抵抗は0.1Ω・cm程度であるため、不純物ドープによる高抵抗のGaNの開発が進められている。例えば、特許文献1には、ハイドライド気相成長法(HVPE)により、基板ホルダ上のウエハ表面においてシート抵抗が1×1011Ω/□の高抵抗のFeドープGaNを得る例が開示されている。また、このほかに種々の研究グループが不純物ドープGaNの開発を進めており、例えばZnドープGaNやMgドープGaNなどが報告されている。
特開2006−24597号公報
しかしながら、今後の開発動向によっては、これまでに知られている不純物ドープGaNが高周波デバイスに適さない事情が生じることも考えられるため、新規な不純物ドープGaNの開発が望まれている。こうした中、本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、MnドープGaNが高抵抗材料として好適であることを見いだしたが、そのMnドープGaNの製造過程においてMnドープ量を制御することが困難であることが判明した。その製造過程は、まず、育成容器中に固形のNa(フラックス)と固形のGaと粉末状のMnとGaN種結晶基板を入れ、次に、その育成容器を密閉して真空引きしたあと窒素ガスを導入して育成容器内を加圧窒素ガスの雰囲気にすると共に、育成容器の内容物を所定の結晶成長温度に加熱しつつ回転させるというものである。こうすることにより、GaN種結晶基板上にMnドープGaN結晶が成長する。しかし、密閉容器を真空引きする段階で、育成容器に入れた粉末状のMnが一部飛散してしまうため、Mnのドープ量が制御できないことがわかった。MnドープGaNの比抵抗の値はMnドープ量に依存すると予測されるため、Mnドープ量を制御することは重要な課題である。
本発明は、高抵抗材料として有用なMnドープGaN結晶のMnドープ量を制御することを主目的とする。
すなわち、本発明のMnドープGaN結晶の製造方法は、
(a)粉末状のMnが添加されたNaとGaとの混合融液にGaN種結晶基板が浸漬された育成容器を用意するか又は固形のNaと粉末状のMnとが添加されたGaの融液にGaN種結晶基板が浸漬された育成容器を用意する工程と、
(b)該育成容器を密閉して真空引きしたあと窒素ガスを導入して該育成容器内を加圧窒素ガスの雰囲気にすると共に、前記育成容器の内容物を所定の結晶成長温度に加熱しつつ攪拌することにより、前記GaN種結晶基板上にMnドープGaN結晶を成長させる工程と、
を含むものである。
この製造方法では、育成容器を密閉して真空引きするとき、育成容器内の粉末状のMnはNaとGaとの混合融液又はGaの融液に添加されているため飛散することなく育成容器内にとどまる。その後、窒素ガスを導入して育成容器内を加圧窒素ガスの雰囲気にすると共に、育成容器の内容物を所定の結晶成長温度に加熱しつつ攪拌する。これにより、育成容器の内容物はNaとGaとの混合融液に粉末状のMnが分散した状態が維持される。したがって、析出してくるMnドープGaN結晶は全体に均質であり、しかもMnドープ量は当初育成容器に添加する量によって制御することができる。
本発明のMnドープGaN結晶の製造方法において、前記工程(a)では、粉末状のMnが添加されたNaとGaとの混合融液を調製するにあたり、Naの融液に粉末状のMnを添加したあとGaの融液を投入するか、Gaの融液に粉末状のMnを添加したあとNaの融液を投入するか、NaとGaとの混合融液に粉末状のMnを添加してもよい。いずれの方法で調製したとしても、工程(b)の真空引きする際に粉末状のMnが飛散することはない。
本発明のMnドープGaN結晶の製造方法において、前記工程(a)では、1モルのGaに対して0.00001〜0.02モルの粉末状のMnを添加するのが好ましい。粉末状のMnの添加量が0.00001モル未満では比抵抗が十分高くならないことがあるため好ましくなく、0.02モルを超えると育成不良が起こりやすくなるため好ましくない。
本発明のMnドープGaN結晶の製造方法において、前記工程(b)では、前記育成容器の内容物を撹拌するにあたり、前記育成容器を回転台に載せた状態で該回転台を回転させるか、前記育成容器の内容物中に撹拌媒体を入れ該撹拌媒体を回転させてもよい。こうすれば、育成容器の内容物が強制的に撹拌されるため、育成容器の内容物中のMnを均一に分散させるために必要な撹拌力を十分得ることができる。なお、例えば熱対流や自然対流を利用して育成容器の内容物を撹拌してもよいが、その場合には育成容器の内容物中のMnを均一に分散させるために必要な撹拌力が得られないおそれがある。強制攪拌にこれらの対流を併用すると一層好ましい。
結晶板製造装置10の全体の構成を示す説明図である。
本発明の高抵抗材料を製造する好適な装置について、図1及び図2を用いて以下に説明する。図1は、結晶板製造装置10の全体構成を示す説明図(断面図)である。
結晶板製造装置10は、図1に示すように、真空引きをしたり窒素ガスを供給したりすることが可能な耐圧容器12と、この耐圧容器12内で回転可能な回転台30と、この回転台30に載置されるコンテナ42とを備えている。
耐圧容器12は、上下面が円形である円筒形状に形成され、内部にヒータカバー14で囲まれた加熱空間16を有している。この加熱空間16は、ヒータカバー14の側面の上下方向に配置された上段ヒータ18a、中段ヒータ18b及び下段ヒータ18cのほか、ヒータカバー14の底面に配置された底部ヒータ18dによって内部温度が調節可能となっている。この加熱空間16は、ヒータカバー14の周囲を覆うヒータ断熱材20によって断熱性が高められている。また、耐圧容器12には、窒素ガスボンベ22の窒素ガス配管24が接続されると共に真空ポンプ26の真空引き配管28が接続されている。窒素ガス配管24は、耐圧容器12、ヒータ断熱材20及びヒータカバー14を貫通して加熱空間16の内部に開口している。この窒素ガス配管24は、途中で分岐して耐圧容器12とヒータ断熱材20との隙間にも開口している。ヒータカバー14は、完全に密閉されているわけではないが、ヒータカバー14の内外で大きな圧力差が生じないようにするために、窒素ガスをヒータカバー14の内外に供給する。窒素ガス配管24のうち加熱空間16の内部に通じている分岐管には、流量を調節可能なマスフローコントローラ25が取り付けられている。真空引き配管28は、耐圧容器12を貫通し、耐圧容器12とヒータ断熱材20との隙間に開口している。ヒータカバー14は、完全に密閉されているわけではないため、ヒータカバー14の外側が真空状態になればその内側も真空状態になる。
回転台30は、円盤状に形成され、加熱空間16の下方に配置されている。この回転台30の下面には、内部磁石32を有する回転シャフト34が取り付けられている。この回転シャフト34は、ヒータカバー14及びヒータ断熱材20を通過して、耐圧容器12の下面と一体化された筒状のケーシング36に挿入されている。ケーシング36の外周には、筒状の外部磁石38が図示しないモータによって回転可能に配置されている。この外部磁石38は、ケーシング36を介して回転シャフト34の内部磁石32と向かい合っている。このため、外部磁石38が回転するのに伴って内部磁石32を有する回転シャフト34が回転し、ひいては回転台30が回転することになる。
コンテナ42は、有底筒状でインコネル製のコンテナ本体44と、このコンテナ本体44の上部開口を閉鎖するインコネル製のコンテナ蓋46とを備えている。コンテナ蓋46には、下面中心から斜め上方に窒素導入パイプ48が取り付けられている。この窒素導入パイプ48は、回転台30の回転に伴ってコンテナ42が回転して窒素ガス配管24に最接近したとしても、窒素ガス配管24に衝突しないように設計されている。具体的には、窒素導入パイプ48が窒素ガス配管24に最接近したときの両者の距離は、数mm〜数cmに設定されている。コンテナ本体44の内部には、有底筒状でアルミナ製の育成容器50が配置されている。育成容器50には、円板状の種結晶基板52が配置されている。この種結晶基板52は、一端が支持台56に接し、他端が育成容器50の底面に接している。また、種結晶基板52は、サファイア基板の表面にGaNの薄膜が形成されたものを用いてもよいし、GaNの基板を用いてもよい。
このようにして構成された本実施形態の結晶板製造装置10の使用例について説明する。まず、図示しないグローブボックス内で金属Na(融点98℃)を加熱して融解し、育成容器50内にその融液と粉末状の金属Mn(融点1244℃)とを入れたあと、金属Ga(融点30℃)の融液を加えることにより、Mnが分散した混合融液を得る。なお、金属Gaを加熱して融解し、育成容器50内にその融液と粉末状の金属Mnとを入れたあと、金属Naの融液を加えてもよいし、あるいは、金属Naと金属Gaの混合融液を予め調製しておきそこにMnを添加して分散させてもよい。この育成容器50内で種結晶基板52を混合融液に浸漬する。続いて、コンテナ42をグローブボックスから出し、結晶板製造装置10の回転台30に載せる。真空ポンプ26により、耐圧容器12内部を10-3Pa台まで真空引きし、内部に残留する水分、酸素を低減する。その後、所定の圧力まで窒素ガスを導入し、加熱空間16が所定の結晶成長温度になるように各ヒータ18a〜18dを制御しながら混合融液に窒素ガスを供給し続ける。その後、回転台30を回転し、育成容器50の内容物を強制的に攪拌を開始する。この状態を維持することにより、混合融液中で種結晶基板52上にGaNの結晶が成長する。なお、混合融液にカーボンを適量加えると、雑晶の生成が抑制されるため好ましい。雑晶とは、種結晶基板52以外の場所に結晶化したものを意味する。育成容器50内の混合融液中で成長したMnドープGaN結晶板は、冷却後、容器に有機溶剤(例えばイソプロパノールやエタノールなどの低級アルコール)を加えて該有機溶剤にフラックスなどの不要物を溶かすことにより回収することができる。
上述したようにMnドープGaN結晶板を製造する場合、結晶成長温度は700〜950℃に設定するのが好ましく、800〜900℃に設定するのがより好ましい。加熱空間16の温度を均一にするには、上段ヒータ18a、中段ヒータ18b、下段ヒータ18c、底部ヒータ18dの順に温度が高くなるように設定したり、上段ヒータ18aと中段ヒータ18bを同じ温度T1に設定し、下段ヒータ18cと底部ヒータ18dをその温度T1よりも高い温度T2に設定したりするのが好ましい。また、窒素ガスの圧力は、2〜7MPaに設定するのが好ましく、3〜6MPaに設定するのがより好ましい。窒素ガスの圧力を調整するには、まず、真空ポンプ26を駆動して真空引き配管28を介して耐圧容器12の内部圧力を高真空状態(例えば1Pa以下とか0.1Pa以下)とし、その後、真空引き配管28を図示しないバルブによって閉鎖し、窒素ガスボンベ22から窒素ガス配管24を介して加熱空間16に窒素ガスを供給することにより行う。このとき、粉末状のMnはNaとGaとの混合融液に添加されているため、真空引きしたとしても飛散することはない。GaN結晶が成長している間、窒素ガスは混合融液に溶解して消費されて窒素ガスの圧力が低下するため、結晶成長中は加熱空間16に窒素ガスをマスフローコントローラ25により所定流量となるように供給し続ける。この間、窒素ガス配管24のうちヒータカバー14の外側に通じている分岐管は図示しないバルブにより閉鎖する。
以上詳述したように、本実施形態の結晶板製造装置10によれば、高周波デバイスに適する高抵抗のMnドープGaN結晶板を得ることができる。また、育成容器50内で粉末状のMnをGaとNaの混合融液に分散させたあと耐圧容器12の内部圧力を高真空状態とするため、育成容器50内に粉末状のMnと固形のGaと固形のNaを入れたあと耐圧容器12の内部圧力を高真空状態とする場合に比べて、Mnが飛散することがなく、ドープするMnの量を制御しやすい。更に、育成容器50内の内容物を強制的に撹拌するため、Mnが均一に分散しやすく、MnドープGaN結晶が均質になりやすい。更にまた、窒素ガス配管24と窒素導入パイプ48とを分断したため、回転台30と共にコンテナ42が回転するのをこれらの配管24やパイプ48が妨げることがない。そしてまた、上、中、下段ヒータ18a〜18cに加えて底部ヒータ18dを配置したため、加熱空間16のうち温度が不均一になりやすい底面付近も含めて全体を均一な温度に維持することができる。そして更にまた、ケーシング36の外周に配置した外部磁石38が回転するのに伴って内部磁石32と一体化された回転シャフト34が回転するようにしたため、耐圧容器12の内部を密閉状態に保ったままコンテナ42を回転させることができる。
なお、上述した実施形態では、育成容器50を回転台30に載せて回転させることにより育成容器50の内容物を強制的に撹拌したが、その代わりに、育成容器50の内部に撹拌媒体(プロペラ、羽根、邪魔板、ボールミルのボールなど)を配置し、その撹拌媒体を回転させることにより育成容器50の内容物を強制的に撹拌してもよい。この場合も、Mnが均一に分散しやすいため、MnドープGaN結晶が均質になりやすい。あるいは、育成容器50の上下に温度分布が発生するように各ヒータ18a〜18dを制御して育成容器50の内容物に熱対流を発生させることによりその内容物を撹拌してもよい。但し、Mnの添加量が多い場合には撹拌力が十分でないおそれがあるため、回転台30や撹拌媒体を利用して強制的に撹拌するのが好ましい。
(実施例1)
上述した結晶板製造装置10を用いてMnドープGaN結晶を製造した。まず、育成容器50として、内径70mm、高さ50mmで円筒平底のアルミナ製の坩堝を用意した。そして、育成原料(金属Ga:60g、金属Na:60g、顆粒状の炭素:0.1g、粉末状の金属Mn:1mg)をグローブボックス内でそれぞれ融解して坩堝内に充填した。具体的には、まず融解したNaを坩堝に充填し、続いて炭素とMnを添加し、その後融解したGaを充填することにより、Naを雰囲気から遮蔽し、酸化を防止した。この結果、坩堝内の原料の融液高さは約20mmとなった。次に坩堝内に設置した支持台56に、種結晶基板52として直径2インチのGaNテンプレート(サファイア基板の表面にGaN単結晶薄膜を8ミクロンエピタキシャル成長させたもの)を1枚、斜めに配置した。この坩堝をステンレス製のコンテナ42に入れてコンテナ蓋46を閉めた後、コンテナ42を回転台30上に設置した。続いて、耐圧容器12の内部圧力を高真空状態とした後、真空引き配管28の図示しないバルブを閉じた。続いて、窒素ガスボンベから耐圧容器12内及び加熱空間16内に窒素ガスを供給し、窒素ガス圧力を4MPaに調整した。また、コンテナの内部温度が870℃になるように各ヒータ18a〜18dの温度制御を行った。なお、温度が870℃、窒素ガス圧力が4MPaまで2時間かけて昇温加圧した。その後100時間保持し、回転台30を回転させることにより坩堝内の内容物を撹拌しながら結晶成長させた。その後10時間かけて室温まで徐冷し、結晶を回収した。育成した結晶は2インチの種結晶基板の全面に約1.5mmのGaN結晶が成長していた。結晶は血液のような赤色〜濃いオレンジ色を呈していた。面内の厚さバラツキは小さく、10%未満であった。この結晶から、6mm角、厚さ0.5mmのサンプルを切り出し、その表面を研磨し、四隅にオーミック電極をつけて、ホール測定により比抵抗を測定したところ、288Ω・cmであった。このサンプルの不純物分析をSIMS(二次イオン質量分析)により実施したところ、酸素濃度は5×1016atoms/cm3であり、珪素濃度は1×1016atoms/cm3 であった。Mn濃度は、1×1018atoms/cm3であった。
(実施例2)
Mn添加量を5mgにした以外は実施例1と同様に、結晶育成を行った。得られた結晶は実施例1と同様に血液のような赤色〜濃いオレンジ色を呈していた。面内の厚さバラツキは小さく、10%未満であった。この結晶から、6mm角、厚さ0.5mmのサンプルを切り出し、その表面を研磨し、四隅にオーミック電極をつけて、ホール測定により、比抵抗を測定したところ、10000Ω・cmであった。このサンプルの不純物分析をSIMS(二次イオン質量分析)により実施したところ、酸素濃度は5×1016atoms/cm3であり、珪素濃度は1×1016atoms/cm3 であった。Mn濃度は、5×1018atoms/cm3であった。
(比較例1)
Mnを用いなかった以外は実施例1と同様に、結晶育成を行った。得られた結晶は無色透明であった。この結晶から、6mm角、厚さ0.5mmのサンプルを切り出し、その表面を研磨し、四隅にオーミック電極をつけて、ホール測定により、比抵抗を測定したところ、0.2Ω・cmであった。このサンプルの不純物分析をSIMS(二次イオン質量分析)により実施したところ、酸素濃度は5×1016atoms/cm3であり、珪素濃度は1×1016atoms/cm3 であった。Mn濃度は、検出下限(1×1014atoms/cm3)以下であった。
10 結晶板製造装置、12 耐圧容器、14 ヒータカバー、16 加熱空間、18a 上段ヒータ、18b 中段ヒータ、18c 下段ヒータ、18d 底部ヒータ、20 ヒータ断熱材、22 窒素ガスボンベ、24 窒素ガス配管、25 マスフローコントローラ、26 真空ポンプ、28 真空引き配管、30 回転台、32 内部磁石、34 回転シャフト、36 ケーシング、38 外部磁石、42 コンテナ、44 コンテナ本体、46 コンテナ蓋、48 窒素導入パイプ、50 育成容器、52 種結晶基板、56 支持台。

Claims (4)

  1. (a)粉末状のMnが添加されたNaとGaとの混合融液にGaN種結晶基板が浸漬された育成容器を用意するか又は固形のNaと粉末状のMnとが添加されたGaの融液にGaN種結晶基板が浸漬された育成容器を用意する工程と、
    (b)該育成容器を密閉して真空引きしたあと窒素ガスを導入して該育成容器内を加圧窒素ガスの雰囲気にすると共に、前記育成容器の内容物を所定の結晶成長温度に加熱しつつ攪拌することにより、前記GaN種結晶基板上にMnドープGaN結晶を成長させる工程と、
    を含むMnドープGaN結晶の製造方法。
  2. 前記工程(a)では、粉末状のMnが添加されたNaとGaとの混合融液を調製するにあたり、Naの融液に粉末状のMnを添加したあとGaの融液を投入するか、Gaの融液に粉末状のMnを添加したあとNaの融液を投入するか、NaとGaとの混合融液に粉末状のMnを添加する、
    請求項1に記載のMnドープGaN結晶の製造方法。
  3. 前記工程(a)では、1モルのGaに対して 0.00001〜0.02モルの粉末状のMnを添加する、
    請求項1又は2に記載のMnドープGaN結晶の製造方法。
  4. 前記工程(b)では、前記育成容器の内容物を撹拌するにあたり、前記育成容器を回転台に載せた状態で該回転台を回転させるか、前記育成容器の内容物中に撹拌羽根を入れ該撹拌羽根を回転させる、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のMnドープGaN結晶の製造方法。
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