JP6005403B2 - 系統安定化装置及び系統安定化装置の制御方法 - Google Patents

系統安定化装置及び系統安定化装置の制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6005403B2
JP6005403B2 JP2012122522A JP2012122522A JP6005403B2 JP 6005403 B2 JP6005403 B2 JP 6005403B2 JP 2012122522 A JP2012122522 A JP 2012122522A JP 2012122522 A JP2012122522 A JP 2012122522A JP 6005403 B2 JP6005403 B2 JP 6005403B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control
information
circuit
control target
terminal device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012122522A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013247842A (ja
Inventor
泰典 井上
泰典 井上
嵐 洪
嵐 洪
祐二 石原
祐二 石原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2012122522A priority Critical patent/JP6005403B2/ja
Publication of JP2013247842A publication Critical patent/JP2013247842A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6005403B2 publication Critical patent/JP6005403B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)

Description

本発明の実施形態は、電力系統の事故によって発生する系統脱調、電圧異常、周波数異常、過負荷等の不安定現象を安定化するために、事前に遮断発電機、投入または開放する調相設備、遮断負荷等の制御対象機器を選択する事前演算型の系統安定化装置及び系統安定化装置の制御方法に関する。
電力系統内に事故が発生した場合、これを放置すると系統設備の損傷を招くばかりでなく、系統全体の運転維持が困難な事態を生じかねない。このため、電力系統には系統事故発生時に事故設備を系統から迅速に切り離し、事故設備の損傷の軽減と系統の安定運転の維持を目的とした保護リレーシステムが設置されている。この保護リレーシステムは事故除去リレーシステムと事故波及防止リレーシステムに大別される。
事故除去リレーシステムは系統設備毎に設置され、事故区間を速やかに系統から除去することを目的としている。一方、事故区間を系統から除去しても何らかの原因により事故の影響が系統脱調、電圧異常、周波数異常、設備過負荷などの様々な異常現象を引き起こし、系統全体に波及拡大する場合がある。このような異常現象に対して、送電線などの設備の拡充やPSSなどの制御装置の導入などによる系統自体の強化を図るとともに、最適な緊急制御を行うことにより、異常現象が系統全体に波及することを防止する事故波及防止リレーシステムが知られている。このような事故波及防止リレーシステムは、系統安定化装置とも呼ばれる。
系統安定化装置に適用する演算方式の一つとしてオンライン事前演算方式がある。オンライン事前演算方式を適用した系統安定化装置(以下、オンライン事前演算型の系統安定化装置、または単に、事前演算型の系統安定化装置と称す)は、電力系統の発電機や送電線の遮断器および断路器等の各種機器のオン、オフ情報(機器情報)、発電機や送電線の電圧、電流潮流等の電気量情報を常時オンラインで取得し、取得したオンライン情報を用いて分オーダの周期で想定事故について安定度を繰り返し計算する。また、この種の系統安定化装置は、安定度を維持するために必要な電源制限を行う発電機を予め事故種別に応じて設定しておき、実際に事故が発生した場合、設定内容と事故情報とを照合し、即座に対象の制御対象の制御を実施する。
また、従来の系統安定化装置では、正確な安定度の計算には時間がかかる。そのため、最近では、系統変化が起った場合には、その系統変化が安定度計算に反映されるまでの間は、演算方式が簡易的であるが高速な演算部にて得られる選択結果に切替える。これにより、系統変化をいち早く演算結果に反映できる系統安定化装置も提案されている。
特開平11−299097号公報 特開2004−328864号公報
前述のように、オンライン事前演算型の系統安定化装置においては、系統変化が発生した場合、演算結果への反映に時間が掛かってしまうこと、また、その欠点を補う方法として系統変化を検出した場合には高速な演算による選択結果に切り替える装置もあるが、従来提案されている切り替え型の装置は、演算方式が簡易的なため、安全面に必要以上の余裕度を持った制御となり、高精度な安定度計算が行えないことが課題であった。
本発明の実施形態は以上の問題点を解決するために提案されたものである。本発明の目的は、高精度な安定度計算による制御を基本としながら、系統変化が伴わない条件変化によって制御可否条件が成立から不成立に変化した制御対象機器について、高速に代替選択を行うことが可能な系統安定化装置及び系統安定化装置の制御方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の実施形態は、電力系統の系統事故発生時に電力系統を安定化させるための安定化制御を行う系統安定化装置において、次のような構成を有することを特徴とする。
(1)電気系統で想定される事故地点及び事故様相と、その事故が起こった際に安定度を維持するために必要な制御対象機器を記憶する記憶部。
(2)電力系統からの情報に基づいて安定度計算を行い、この計算に基づいて前記記憶部に記憶されている制御機器を選択し、その選択結果を出力する演算部。
(3)電力系統からの情報に基づいて、制御対象機器が制御できるか否かを判定し、その判定結果を制御判定結果として出力する制御可否判定回路。
(4)前記演算部からの選択結果と前記制御可否判定回路からの制御判定結果を入力し、演算部で選択された制御対象機器が前記制御可否判定回路において制御「否」と判定された場合に、その制御対象機器の代わりの制御対象機器を選択する代替選択し、その代替選択結果を出力する代替選択回路。
(5)選択結果及び代替選択結果を記憶する選択結果テーブル。
(6)電力系統の保護装置からの事故情報を入力し、その事故情報に基づいて事故種別を判定し、事故種別情報として出力する制御判定回路。
(7)前記制御判定回路から前記事故種別情報を入力し、前記選択結果テーブルに記憶してある選択結果または代替選択結果から該当する制御対象機器を選択し、その制御対象機器を選択結果として出力する選択回路。
(8)前記選択回路から入力した制御対象機器に対して、系統制御を実施する制御信号を出力する制御出力回路。
第1の実施形態の系統安定化装置の構成を示すブロック図である。 第1の実施形態において、制御対象機器が遮断器である場合の制御可否の判定を行うロジック回路を示すブロック図である。 第1の実施形態において、制御対象機器が発電機である場合の制御可否の判定を行うロジック回路を示すブロック図である。 第1の実施形態において、電力系統での系統変化が起った際の代替選択の手順を示す図である。 第2の実施形態の系統安定化装置の構成を示すブロック図である。 第3の実施形態の系統安定化装置の構成を示すブロック図である。 第3の実施形態において、制御対象機器が発電機である場合の制御可否の判定を行うロジック回路を示すブロック図である。 第4の実施形態の系統安定化装置の構成を示すブロック図である。 第4の実施形態において、制御対象機器が発電機である場合の制御可否の判定を行うロジック回路を示すブロック図である。 第5の実施形態の系統安定化装置の構成を示すブロック図である。 第5の実施形態において、制御対象機器が発電機である場合の制御可否の判定を行うロジック回路を示すブロック図である。 第6の実施形態の系統安定化装置の構成を示すブロック図である。 第6の実施形態において、制御対象機器が発電機である場合の制御可否の判定を行うロジック回路を示すブロック図である。 第7の実施形態の系統安定化装置の構成を示すブロック図である。 第7の実施形態において、制御対象機器が発電機である場合の制御可否の判定を行うロジック回路を示すブロック図である。 第8の実施形態の系統安定化装置の構成を示すブロック図である。 従来の系統安定化装置の構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態の系統安定化装置について、図1〜16を参照して具体的に説明する。
[1.第1の実施形態]
[1−1.構成]
第1の実施形態に係る系統安定化装置を、図1を参照しつつ、詳細に説明する。図1は、
本実施形態に係る安定化装置を示すブロック図である。
本実施形態の系統安定化装置は、中央演算装置2、演算制御装置3からなる。
中央演算装置2は、演算部21、記憶部22から構成される。演算部21には、電力系統4の情報及び電力系統4に設けられた制御機器の情報が入力される。電力系統4の情報とは電力量、電圧値、電流値などの「電気量」である。制御機器とは、送電線に設置された遮断器や発電機などであり、電力系統4に設けられた制御機器の情報とは、遮断器や発電機などから出力される「制御対象使用条件」「遮断器情報」である。
演算部21は、入力された情報を用いて、所定の周期で安定度計算を行う。すなわち、演算部21は、入力された電力系統4の情報及び電力系統4に設けられた制御対象の情報に基づいて安定度の計算を行う。安定度とは、電力系統の負荷変化や、故障等の擾乱に対して、各発電機電圧が一定の相差角を保ち、同期回転を維持できる度合いである。演算部21は、この安定度の計算結果に基づいて電力系統に設けられたどの制御対象機器4aを選択するかの選択結果21aを演算制御装置3に対して出力する。この演算部21には、記憶部22が接続される。記憶部22には、電気系統4の事故地点と事故様相の全てを想定した事故と、その事故が起こった際に安定度を維持するために必要な制御対象機器4aとが関連付けて記憶される。
演算制御装置3には、電力系統4の情報、電力系統の制御機器からの情報、及び保護装置5から送られる事故情報5aが入力される。保護装置5の一例としては、演算制御装置3の外部にある送電線保護継電装置や母線保護継電装置等である。事故情報5aの一例としては、保護装置5の制御の可否の情報である。演算制御装置3は、前記のような保護装置5からの事故情報5aを用いて事故地点や事故様相を判定し、制御対象機器4aによる制御が必要であるか否かを判定する。そして、中央演算装置2の選択結果21aに基づいて、選択された制御対象機器4aに対して制御信号を出力する。
そのため、演算制御装置3は、制御可否判定回路32、代替選択回路33、選択結果テーブル34、制御判定回路35、選択回路36、制御出力回路37を有する。
制御可否判定回路32は、制御対象機器4aの制御判定を行うロジック回路を備え、このロジック回路により、制御対象機器4aの制御が可能であるか否かを判定する。制御可否判定回路には、電力系統4の情報及び電力系統4に設けられた制御機器からの情報が入力される。これらの情報を元に、制御可否判定回路32では、制御対象機器4aの制御が「可」であるのか、制御が「否」であるかを判定し、その判定結果を制御判定結果32aとして出力する。制御可否判定回路32は、代替選択回路33と接続され、制御判定結果32aを代替選択回路33に出力する。
制御可否判定回路32のロジック回路の一例を、図2、図3を参照して説明する。図2は、制御対象機器4aが遮断器である場合を示す図であり、この遮断器に対する制御可否を判定するロジック回路の一例である。図3は、制御対象機器4aが発電機であり、この発電機に対する制御可否を判定するロジック回路の一例である。
図2に示すように、制御対象機器4aが遮断器である場合には、電力系統に設けられた遮断器からの情報より、
(1)制御対象使用条件、
(2)遮断器情報、
を抽出し、ロジック回路に入力する。
(1)制御対象使用条件は、遮断器が使用されているか否かを「使用」「不使用」により示す。(2)遮断器情報は、遮断器が投入されているか否かを「入」「遮断」により示す。ロジック回路では、制御対象使用条件「使用」、且つ、遮断器情報「入」の場合に、遮断器の制御が「可」であると判定する。一方、制御対象使用条件「不使用」または遮断器情報「遮断」の場合には、遮断器の制御は「否」であると判定する。制御の「可」「否」は、制御判定結果33aとして出力される。
制御対象機器4aが発電機である場合には、図3に示すように、電力系統に設けられた遮断器からの情報より、
(1)制御対象使用条件、
(2)遮断器情報、
(3)発電機出力の情報、
を抽出し、ロジック回路に入力する。
(3)発電機出力は、制御対象機器4aとなる発電機の出力が一定値以上であるか否かを「一定以上」「一定未満」で示す。ロジック回路では、制御対象使用条件「使用」、遮断器情報「入」、且つ、発電機出力「一定以上」の場合に、制御対象機器4aとなる発電機の制御が「可」であると判定する。一方、制御対象使用条件「不使用」、遮断器情報「遮断」、及び発電機出力「一定値未満」のうち少なくとも1つでも該当する場合に制御対象機器4aとなる発電機の制御が「否」であると判定する。制御の「可」「否」は、制御判定結果33aとして出力する。
制御可否判定回路32で判定する制御対象機器4aとしては、遮断器及び発電機以外でも種々の機器を対象とすることができる。また、制御可否判定回路32に入力する電力系統4の情報及び電力系統4に設けられた制御機器からの情報としては、電力系統4及び電力系統4に設けられた制御機器からの情報の他にも種々の情報を採用することができ、適用するシステムに応じて適した情報を採用することができる。この制御可否判定回路32での判定に要する時間は、10秒程度の極短時間である。
代替選択回路33は、演算部21、制御可否判定回路32及び選択結果テーブル34に接続される。代替選択回路33には、演算部21が出力する選択結果21aと、制御可否判定回路32が出力する制御判定結果32aが入力される。選択結果21aは、演算部21から出力され、選択結果21aを選択テーブル34に記憶したものを用いても良い。代替選択回路33は、この選択結果21aと制御判定結果32aとから制御対象機器4aの代替選択を行う。
この代替選択の方法としては、種々の方法があり、適用するシステムに応じて適した方法を採用することができる。例えば、代替選択する際には、制御「否」と判定された制御対象機器4aが設置されている電気所と同じ電気所に設置されている制御効果が同等またはそれ以上の制御対象機器4aを選択することが適切である。また、同じ電気所内で代替選択が可能な制御対象機器4aがない場合には、近接する他の電気所内の制御可能な制御対象機器4aを代替選択するなども、代替選択の方法の一例である。
表1は、代替選択の一例を示す表である。表1では、制御対象機器4aである発電機1〜5における、各発電機の出力、選択結果21aにおける選択の有無、制御可否判定回路における判定結果、及び選択テーブルに対して出力する代替選択結果を示した表である。
Figure 0006005403
表1では、選択結果21aにおいて制御対象機器4aとして出力が300MWである発電機3が選択されている。ここで、発電機3について制御可否判定回路での判定結果が制御「可」から制御「否」となったとする。その場合に、演算部21からの次回の選択結果21bが得られる前に、発電機3を選択する必要がある対象事故が発生すると、現在の選択結果21aに基づいて発電機3が選択される。しかしながら、発電機3は制御対象機器4aとして選択できない状態であるため、制御量が不足する。そこで、制御可否判定回路32の判定結果が制御「可」から制御「否」となった発電機3の代わりに、現在の選択結果21aにおいて選択されておらず、制御可否判定回路の判定結果が制御「可」である発電機1,2,4,5の中から適宜選択する代替選択を行う。選択の方法としては、次のパターン1,2の方法がある。
バターン1としては、制御可否判定回路32の判定結果が制御「可」から制御「否」となった発電機3の代わりとして発電機1と発電機2を代替選択する。すなわち、選択できなくなった発電機3の出力300MWに対して、出力100MWの発電機1と出力200MWの発電機2とを代替として選択するパターンである。この場合、発電機の遮断台数は2台となるが、制御量は代替選択前と等しくなる。
このように制御量が代替選択前と代替選択後で同じくなるように、制御対象機器4aを選択できるケースは極めて少ない。同じ制御量となる制御対象機器4aがすでに選択結果21aにて選択されている場合や、制御対象機器4a自体の組み合わせに限りがある場合などは、代替選択前と代替選択後で制御量を同じくすることは困難である。
バターン2としては、制御可否判定回路32での判定結果が制御「可」から制御「否」となった発電機3の代わりに発電機4を代替選択する。すなわち、発電機3の出力300MWに対して、出力400MWの発電機4を代替選択するパターンである。この場合、代替選択前の制御量を上回る制御量を確保する。
パターン1,2は、代替選択の指標として制御対象機器4aである発電機の制御量を指標とした例であるが、代替選択の指標としては、システムの設置目的および制御対象機器4aの種類に応じて適宜選択することも可能である。
選択テーブル34は、代替選択回路33と選択回路36とに接続される。この選択テーブル34には、演算部21が選択した選択結果21a、及び代替選択回路33にて代替選択をした場合には代替選択結果33aが入力される。選択テーブル34は、これらの選択結果を記憶する。
制御判定回路35は、保護装置5及び選択回路36とに接続される。制御判定回路35には、電力系統で事故が発生すると、保護装置5から事故情報5aが入力される。制御判定回路35は、事故情報5aを用いて、発生した事故が制御対象機器による制御が必要な種別の事故であるか否かの判定を行う。制御が必要な種別の事故であると判定した場合には、事故種別35aを選択回路36に対して出力する。
選択回路36は、制御判定回路35、選択結果テーブル34、制御出力回路37が接続される。選択回路36には、制御判定回路35から事故種別35aが入力される。選択回路36は、事故種別35aに対応する事故地点と事故様相を判定し、その事故種別に対応する選択結果21aまたは代替選択結果を選択結果テーブル34から選択する。そして、この選択結果21aまたは代替選択結果により選択された制御対象機器4aに対する制御信号36aを制御出力回路37に対して出力する。
制御出力回路37は、選択回路36及び制御対象機器4aと接続される。この制御出力回路37には、制御信号36aが入力される。制御出力回路37は、当該制御対象機器4aを制御するための制御指令37aを制御対象機器4aに対して出力する。
[1−2.作用]
以上のような構成を有する系統安定化装置では、電力系統での系統変化が起った際に、次のように安定化の制御を実施する。図4は、本実施形態の作用を示す概略図である。
(1)安定度に基づく制御指令
中央演算装置2の演算部21には、前述したとおり電力系統4の情報及び電力系統4に設けられた制御機器の情報が入力される。初めに、演算部21に入力する情報を電力系統4の情報(1)とする。演算部21では、電力系統4の情報(1)を用いて安定度(1)の計算を行う。安定度の計算は、所定の周期で行われる。1回の安定度の計算に5〜10分係る場合、安定度の計算の周期は、5〜10分である。
そして、演算部21において、電力系統4の情報(1)に基づく安定度(1)を維持するために必要な被制御対象機器4aを選択する。その選択結果を選択結果(1)として選択テーブルに記憶する。選択回路では、選択結果(1)に基づいて制御対象機器を選択し、制御出力回路では、制御対象機器に対して制御を実施するために制御指令(1)を出力する。
演算部21は、安定度(1)の計算が終了すると、安定度(1)の計算終了時の電力系統4の情報及び電力系統4に設けられた制御機器の情報を入力する。この時の情報を電力系統の情報(2)とする。そして、電力系統の情報(1)の時と同様に安定度(2)の計算を行い、安定度(2)を維持するために必要な制御対象機器を選択する。選択回路では、選択結果(2)に基づいて制御対象機器を選択し、制御出力回路では、制御対象機器に対して制御を実施するために制御指令(2)を出力する。
その後、電力系統4において事故が発生すると、事故発生により電力系統の情報(2)が電力系統の情報(3)に変化する。演算部21では、安定度(2)の計算が終了すると、電力系統の情報(3)を入力する。電力系統の情報(1)の時と同様に安定度(3)の計算を行い、安定度(3)を維持するために必要な被制御対象機器を選択する。その選択結果を選択結果(3)として選択テーブルに記憶する。選択回路では、選択結果(3)に基づいて制御対象機器を選択し、制御出力回路では、制御対象機器に対して制御を実施するために制御指令(3)を出力する。
(2)代替選択に基づく制御指令
演算制御装置3は、電力系統4において事故が発生した場合に、事故により変化した電力系統の情報に基づく選択結果が計算されるまでは、選択テーブルに記憶されている選択結果の代替選択をし、この代替選択結果に基づいて制御を実施するために制御指令を出力する。
すなわち、電力系統4の際、事故が発生し電力系統の情報(2)から電力系統の情報(3)に変化する。電力系統の情報(3)は、制御可否判定回路32に入力する。制御可否判定回路32では、電力系統の情報(3)に基づいて、制御対象機器の制御が可能であるか否かを判定し、その判定結果を制御判定結果32aとして代替選択回路33に出力する。代替選択回路33では、制御判定結果32aに基づいて選択結果(1)の代替選択を行うかを決定する。代替選択を行う場合は、その結果を代替選択結果(a)として選択テーブルに記憶する。
事故が発生すると、制御判定回路35では事故種別を判定し、事故種別を選択回路に出力する。選択回路では、事故種別に応じた選択結果(1)または代替選択結果(a)で選択された制御対象機器を選択し、制御出力回路では、制御対象機器に対して制御を実施するために制御指令(a)を出力する。
(3)制御対象機器の制御
以上のような構成を有する本実施形態の系統安定化装置は、安定度に基づく制御指令と代替選択に基づく制御指令とを組み合わせて、制御対象機器の制御を実施する。すなわち、電力系統の情報(2)に基づく安定度の計算中に事故が発生した場合には、安定度(2)の計算が終了した後に、安定度(3)を求めることになる。事故発生直後から、この安定度(3)の計算結果が終了し、その安定度(3)に基づいた被制御対象の選択結果が選択されるまでは、代替選択結果(a)を制御実施する機器に対して制御指令(a)を出力する。この制御指令(a)によって対象となる制御対象の遮断を実施し、事故後の電力系統を安定な状態に維持する。
[1−3.効果]
以上のような、本実施形態の系統安定化装置は、電力系統での事故が発生すると各制御対象機器4aの制御が可能か否かの判定を行う。選択結果11aで選択済みの制御対象機器4aのうち制御ができないと判定された制御対象機器4aがある場合には、その制御対象機器4aについて速やかに代替選択することができる。これによって、高精度な安定度計算の延長で、制御可否条件の変化を選択結果に高速に反映することが可能となる。
[2.第2の実施形態]
[2−1.構成]
第2の実施形態は、第1の実施形態の系統安定化装置に、端末装置6を1つ以上加えたものである。第2の実施形態に係る系統安定化装置を、図5を参照しつつ、詳細に説明する。図5は、本実施形態に係る安定化装置を示すブロック図である。
図5に示すように、系統安定化装置は、中央演算装置2、演算制御装置3、端末装置6とからなる。中央演算装置2、演算制御装置3については、前記第1の実施形態と同様な構成を有するものであるから、重複する部分についての説明は省略する。
端末装置6は、電力系統4の情報及び電力系統4に設けられた制御対象機器4aの情報を入力することができる箇所に設置される。一例としては、電力系統4を制御するための機器を設置した電気所に設置される。この電力系統4の情報とは「電気量」であり、電力系統4に設けられた制御対象機器4aの情報とは、「制御対象使用条件」「遮断器情報」「発電機出力」「事故情報」である。
この端末装置6は、送信回路61及び受信回路62を備える。端末装置6には、電力系統4の情報及び電力系統4に設けられた制御対象機器4aの情報が入力される。端末装置6は、入力した情報を送信回路61により伝送路を介して演算制御装置3に出力する。また、受信回路62では、演算制御装置が出力した制御指令29を受信する。受信した制御指令29は、電力系統の制御対象機器4aに転送される。制御対象機器4aでは、制御指令29に基づいて遮断などの制御を実施する。
本実施形態の演算制御装置3は、受信回路31と送信回路38を備える。受信回路38は、端末装置6の送信回路61から出力される情報を受信するものである。端末装置6が複数設置される場合には、複数の端末からの情報を受信する。この受信回路31は、制御可否判定回路32と制御判定回路35とに接続される。受信回路31は、受信した情報のうち「制御対象使用条件」「遮断器情報」「発電機出力」を制御可否判定回路32に出力する。また、受信した情報のうち「事故情報」については、制御判定回路35に出力する。
制御可否判定回路32は、端末装置6からの「遮断器情報」「発電機出力」「制御対象使用条件」が入力される。この情報に基づき、制御可否判定回路32内部のロジック回路において、制御対象機器4aの制御が可能であるか否かを判定する。
送信回路38は、制御出力回路37と接続される。送信回路38には、制御出力回路37から出力される制御指令37aが入力され、この制御指令37aを端末装置6の受信回路62に対して出力する。
[2−2.作用]
以上のような構成を有する系統安定化装置では、電力系統4での事故により系統変化が起った際には、第1の実施形態と同様に、安定度に基づく制御指令と代替選択に基づく制御指令とを組み合わせて、制御対象機器4aの制御を実施する。安定度に基づく制御指令は、第1の実施形態と同様に行われる。
一方、電力系統4において事故が発生した場合に、事故により変化した電力系統の情報に基づく代替選択に基づく制御指令が行われる。この代替選択では、端末装置6を複数の電気所に設置した場合には、制御可否判定回路22において、1箇所の電気所の制御対象機器4aにとどまらず、複数の電気所に設置された制御対象機器4aの制御が可能か否かの判定を行う。すなわち、代替選択回路33では、複数の電気所の制御対象機器4aを対象とした代替選択を行う。
制御可否判定回路32には、複数の端末装置からの「制御対象使用条件」「遮断器情報」「発電機出力」が入力される。その端末装置毎に、端末装置に属する制御対象機器の制御が可能であるか否かの判定を制御可否判定回路22のロジック回路にて行う。
代替選択回路33では、端末装置6からの情報に基づいて代替選択を行う。端末装置6が複数の電気所に設置される場合には、複数電気所を跨る代替選択を行う。このため、代替選択の指標としては、電力系統内の位置や、想定事故毎の制御効果の大小など、考慮すべき新たな項目がある。この点に関しては適用システム毎に個別に指針が設けられる内容である。例えば、制御「可」が不成立となったことで選択できなくなった制御対象機器4aの代わりに、同等の制御効果が得られる制御対象機器4aを選択する場合には、発電機出力値の代替であることに加えて、近接する電気所の制御対象機器4aを優先することが有効と考えられる。
[2−3.効果]
以上のような、本実施形態の系統安定化装置によれば、制御対象機器4aが複数の電気所に設置された機器であっても、第1の実施形態と同様の効果を奏することが可能である。すなわち、電力系統での事故により、選択結果11aで選択済みの制御対象機器4aについて、制御対象使用条件が「使用」から「不使用」に変化することにより制御「可」が不成立となった場合でも、その代わりとなる制御対象機器4aを速やかに代替選択することができる。これによって、高精度な安定度計算の延長で、制御可否条件の変化を選択結果に高速に反映することが可能となる。
[3.第3の実施形態]
[3−1.構成]
第3の実施形態に係る系統安定化装置を、図6を参照しつつ、詳細に説明する。図6は、本実施形態に係る安定化装置を示すブロック図である。第3の実施形態は、第2の実施形態の系統安定化装置の端末装置6の構成を変更したものである。第3の実施形態では、前記第2の実施形態と同様な構成を有する部分もあるため、重複する部分についての説明は省略する。
本実施形態の端末装置6は、当該端末に属する制御対象機器が使用可能であるか否かを判定するし、その結果を「端末使用条件」として出力する端末使用可否判定回路を備える。「端末装置使用条件」は、「使用」と「ロック」とで表わされる。「端末装置使用条件」での「使用」は、その端末装置6に属する制御機器の制御が「可」であることを示す。また、「ロック」は、その端末装置6に属する制御機器の使用が「否」であることを示す。この「端末装置使用条件」は、端末装置6に所属する制御対象機器に共通する制御条件である。
また、本実施形態の送信回路61には、「制御対象使用条件」「遮断器情報」「発電機出力」「電気量」「事故情報」に加えて「端末装置使用条件」が入力される。送信回路61は、これらの情報を伝送路を介して演算制御装置3に出力する。
本実施形態の演算制御装置3は、受信回路31と送信回路38を備える。この受信回路31は、端末装置6の送信回路61から出力される情報を受信するものである。受信回路31は、受信した情報のうち
(1)制御対象使用条件、
(2)遮断器情報、
(3)発電機出力、
(4)端末装置使用条件、
を制御可否判定回路32に出力する。また、受信した情報のうち、
(5)事故情報、
については、制御判定回路35に出力する。
制御可否判定回路32には、複数の端末装置6からの「遮断器情報」「発電機出力」「制御対象使用条件」「端末装置使用条件」が入力される。この情報に基づき、制御可否判定回路32内部のロジック回路において、制御対象機器の制御が可能であるか否かを判定する。
本実施形態における制御可否判定回路32のロジック回路の一例を、図7を参照して説明する。制御可否判定回路32では、第1の実施形態と同様に、制御対象機器が遮断器の場合でも、発電機の場合でも制御可否の判定を行うことができるが、以下では制御対象機器が発電機の場合について説明する。
図7に示すように、電力系統に設けられた遮断器からの情報より、
(1)制御対象使用条件、
(2)遮断器情報、
(3)発電機出力、
(4)端末使用条件、
を抽出し、ロジック回路に入力する。ロジック回路では、制御対象使用条件「使用」、遮断器情報「入」、発電機出力「一定以上」、且つ、端末装置使用条件「使用」の場合に、制御対象となる発電機の制御が「可」であると判定する。一方、制御対象使用条件「不使用」、遮断器情報「遮断」、発電機出力「一定値未満」及び端末装置使用条件「ロック」のうち少なくとも1つでも該当する場合に制御対象となる発電機の制御が「否」であると判定する。制御の「可」「否」は、制御判定結果33aとして出力する。
[3−2.作用]
以上のような構成を有する系統安定化装置では、電力系統4での事故により系統変化が起った際には、第1の実施形態と同様に、安定度に基づく制御指令と代替選択に基づく制御指令とを組み合わせて、制御対象機器4aの制御を実施する。安定度に基づく制御指令は、第1の実施形態と同様に行われる。
一方、電力系統4において事故が発生した場合に、事故により変化した電力系統の情報に基づく代替選択に基づく制御指令が行われる。この制御指令においては、制御可否判定回路32における制御対象の制御可否の判定において、第2の実施形態での条件に加えて「端末装置使用条件」を含めたものである。
「端末装置使用条件」は端末装置6に所属する制御対象機器の制御可否条件であるため、1つの制御対象機器において、制御対象使用条件が「使用」から「ロック」に変化した場合には、当該端末装置6に属する制御対象機器の全てが一斉に制御「否」となる。つまり、選択結果21aにおいて、当該端末装置6に属する制御機器が選択されていた場合には、その代替選択が必要となる。そこで代替選択回路33では、他の端末装置6に属する制御対象のうち制御「可」のものの中から、所定の代替選択の指標に基づいて代替の制御対象を選択する。
[3−3.効果]
本実施形態によれば、前記各実施形態の効果に加えて、制御対象機器の状態に基づく「端末装置使用条件」により端末装置毎が「使用」及び「ロック」であるかを判定する。これにより、端末装置6が「ロック」と判定された場合には、その端末に属する制御対象機器の制御を「否」とすることができ、制御可否判定回路での判定を素早く行うことが可能となる。
[4.第4の実施形態]
[4−1.構成]
第4の実施形態に係る系統安定化装置を、図8を参照しつつ、詳細に説明する。図8は、本実施形態に係る安定化装置を示すブロック図である。第4の実施形態は、第3の実施形態の系統安定化装置の端末装置6の構成を変更したものである。第4の実施形態では、前記第3の実施形態と同様な構成を有する部分もあるため、重複する部分についての説明は省略する。
本実施形態の端末装置6は、監視機能を有する監視回路64を備える。この監視回路64は、当該端末を監視し、当該端末において不良を検出した場合に、その結果を「端末装置不良情報」として出力する。「端末装置不良情報」は、「正常」と「不良」とで表わされる。「端末装置不良情報」での「正常」は、その端末装置6に正常に動作していることを示す。また、「不良」は、その端末装置6に正常に動作していないことを示す。監視回路64は、送信回路61と接続され、監視回路64での監視結果は、「端末装置不良情報」として送信回路61に出力する。
送信回路61には、「制御対象使用条件」「遮断器情報」「発電機出力」「電気量」「事故情報」「端末装置使用条件」に加えて、「端末装置不良情報」が入力される。送信回路61は、これらの情報を伝送路を介して演算制御装置3に出力する。
演算制御装置3の受信回路31は、受信した情報のうち、
(1)制御対象使用条件、
(2)遮断器情報、
(3)発電機出力、
(4)端末装置使用条件、
(5)端末装置不良情報、
を制御可否判定回路32に出力する。また、受信した情報のうち、
(6)事故情報、
については、制御判定回路35に出力する。制御可否判定回路32では、入力した情報に基づき、制御可否判定回路32内部のロジック回路において、制御対象機器の制御が可能であるか否かを判定する。
本実施形態における制御可否判定回路32のロジック回路の一例を、図9を参照して説明する。制御可否判定回路32では、第1の実施形態と同様に、制御対象機器が遮断器の場合でも、発電機の場合でも制御可否の判定を行うことができるが、以下では制御対象機器が発電機の場合について説明する。
図9は、制御対象機器が発電機であり、この発電機に対する制御可否の判定するロジック回路の一例である。制御対象機器が発電機である場合には、図9に示すように、電力系統に設けられた遮断器からの情報より、
(1)制御対象使用条件、
(2)遮断器情報、
(3)発電機出力、
(4)端末使用条件、
(5)端末装置不良情報、
を抽出し、ロジック回路に入力する。
ロジック回路では、制御対象使用条件「使用」、遮断器情報「入」、発電機出力「一定以上」、端末装置使用条件「使用」、且つ、端末装置不良情報「正常」の場合に、制御対象となる発電機の制御が「可」であると判定する。一方、制御対象使用条件「不使用」、遮断器情報「遮断」、発電機出力「一定値未満」、端末装置使用条件「ロック」及び端末装置不良情報「不良」のうち少なくとも1つでも該当する場合に制御対象となる発電機の制御が「否」であると判定する。制御の「可」「否」は、制御判定結果33aとして出力する。
[4−2.作用]
以上のような構成を有する系統安定化装置では、電力系統4での事故により系統変化が起った際には、第1の実施形態と同様に、安定度に基づく制御指令と代替選択に基づく制御指令とを組み合わせて、制御対象機器4aの制御を実施する。安定度に基づく制御指令は、第1の実施形態と同様に行われる。
一方、電力系統4において事故が発生した場合に、事故により変化した電力系統の情報に基づく代替選択に基づく制御指令が行われる。この制御指令においては、制御可否判定回路32における制御対象機器の制御可否の判定に際して、第3の実施形態での条件に加えて「端末装置不良情報」を含める。
この端末装置不良情報は当該端末装置6の不良の有無に基づく情報である。そのため、端末装置不良情報が「正常」から「不良」に変化した場合には、当該端末装置6に属する制御対象機器の全てが一斉に制御「否」とみなされる。そのため、選択結果21aにおいて、当該端末装置6に属する制御対象機器が選択されていた場合には、その代替選択が必要となる。そこで代替選択回路33では、他の端末装置6に属する制御対象機器のうち制御「可」のものの中から、所定の代替選択の指標に基づいて代替の制御対象機器を選択する。
[4−3.効果]
本実施形態によれば、前記各実施形態の効果に加えて、端末装置6の不良を検出することにより、制御対象機器の制御の可否を判定することができる。すなわち、端末の不良を検出することにより、その端末に属する制御対象機器の制御を「否」とすることができ、制御可否判定回路での判定を素早く行うことが可能となる。
[5.第5の実施形態]
[5−1.構成]
第5の実施形態に係る系統安定化装置を、図10を参照しつつ、詳細に説明する。図10は、本実施形態に係る安定化装置を示すブロック図である。第5の実施形態は、第4の実施形態の系統安定化装置の端末装置6及び送信回路61の構成を変更したものである。第5の実施形態では、前記第4の実施形態と同様な構成を有する部分もあるため、重複する部分についての説明は省略する。
本実施形態の監視回路64は、端末装置6の送信回路61における入力部の状態を監視する。入力部には、複数の端子が設けられ、その端子毎に電力系統4の情報及び電力系統4に設けられた制御対象機器4aの情報が入力する。監視回路64は、この入力部の端子毎の状態を監視し、その入力部の端子において不良を検出した場合に、その結果を「入力部監視不良情報」として出力する。「入力部監視不良情報」は、「正常」と「不良」とで表わされる情報である。「入力部監視不良情報」での「正常」は、その端末装置6の入力部が正常に機能していることを示す。また、「不良」は、端末装置6の入力部に不具合があることを示す。
監視回路64は、このように入力部以外の状態を監視し、その結果を「端末装置不良情報」として出力する。つまり、監視回路64は、送信回路61と接続され、監視回路64での監視結果は、「端末装置不良情報」及び「入力部監視不良情報」として送信回路61に出力する。
送信回路61には、「制御対象使用条件」「遮断器情報」「発電機出力」「電気量」「事故情報」「端末装置使用条件」「端末装置不良情報」に加えて、「入力部監視不良情報」が入力される。送信回路61は、これらの情報を伝送路を介して演算制御装置3に出力する。
演算制御装置3の受信回路31は、受信した情報のうち、
(1)制御対象使用条件、
(2)遮断器情報、
(3)発電機出力、
(4)端末装置使用条件、
(5)端末装置不良情報、
(6)入力部監視不良情報、
を制御可否判定回路32に出力する。また、受信した情報のうち、
(7)事故情報、
については、制御判定回路35に出力する。制御可否判定回路32では、入力した情報に基づき、制御可否判定回路32内部のロジック回路において、制御対象機器の制御が可能であるか否かを判定する。
本実施形態における制御可否判定回路32のロジック回路の一例を、図11を参照して説明する。制御可否判定回路32では、第1の実施形態と同様に、制御対象が遮断器の場合でも、発電機の場合でも制御可否の判定を行うことができるが、以下では制御対象が発電機の場合について説明する。
図11は、制御対象機器が発電機であり、この発電機に対する制御可否の判定するロジック回路の一例である。制御対象機器が発電機である場合には、図11に示すように、電力系統に設けられた遮断器からの情報より、
(1)制御対象使用条件、
(2)遮断器情報、
(3)発電機出力、
(4)端末使用条件、
(5)端末装置不良情報、
(6)入力部監視不良情報、
を抽出し、ロジック回路に入力する。
ロジック回路では、制御対象使用条件「使用」、遮断器情報「入」、発電機出力「一定以上」、端末装置使用条件「使用」、端末装置不良情報「正常」且つ、入力部監視不良情報「正常」の場合に、制御対象となる発電機の制御が「可」であると判定する。一方、制御対象使用条件「不使用」、遮断器情報「遮断」、発電機出力「一定値未満」、端末装置使用条件「ロック」端末装置不良情報「不良」及び入力部監視不良情報「不良」のうち少なくとも1つでも該当する場合に制御対象となる発電機の制御が「否」であると判定する。制御可否判定回路32での制御の「可」「否」は、制御判定結果33aとして出力する。
[5−2.作用]
以上のような構成を有する系統安定化装置では、電力系統4での事故により系統変化が起った際には、第1の実施形態と同様に、安定度に基づく制御指令と代替選択に基づく制御指令とを組み合わせて、制御対象機器4aの制御を実施する。安定度に基づく制御指令は、第1の実施形態と同様に行われる。
一方、電力系統4において事故が発生した場合に、事故により変化した電力系統の情報に基づく代替選択に基づく制御指令が行われる。この制御指令においては、制御可否判定回路32における制御対象機器の制御可否の判定に際して、第4の実施形態での条件に加えて「入力部監視不良情報」を含める。
この入力部監視不良情報は当該端末装置6の入力部の不良の有無に基づく情報である。そのため、端末装置不良情報が「正常」から「不良」に変化した場合には、当該端末装置6の入力部に入力する情報が正常に入力されていないことを示し、その入力部に接続する制御対象機器の制御「否」とみなされる。そのため、選択結果21aにおいて、当該入力部に接続する制御対象機器が選択されていた場合には、その代替選択が必要となる。そこで代替選択回路33では、他の端末装置6に属する制御対象機器のうち制御「可」のものの中から、所定の代替選択の指標に基づいて代替の制御対象機器を選択する。
[5−3.効果]
本実施形態によれば、前記各実施形態の効果に加えて、入力部監視不良情報により端末装置6の入力部の状態を監視する。この監視は、入力部も受けられた端子毎に行われるため、端子1つに対して「不良」と判定された場合でも、他の端子に属する制御対象機器の制御が「否」と判定されない。そのため、入力部の不具合による代替選択の範囲の極小化することができると共に、代替選択の際に候補として選択される制御対象機器の数の減少を抑制することができる。
[6.第6の実施形態]
[6−1.構成]
第6の実施形態に係る系統安定化装置を、図12を参照しつつ、詳細に説明する。図12は、本実施形態に係る安定化装置を示すブロック図である。第6の実施形態は、第4の実施形態の演算制御装置3の受信回路31の構成を変更したものである。第6の実施形態では、前記第4の実施形態と同様な構成を有する部分もあるため、重複する部分についての説明は省略する。
本実施形態の演算制御装置3は、第4の実施形態の演算制御装置3の構成に加えて、受信回路31と制御可否判定回路32とに接続される監視回路39を備える。また、本実施形態の受信回路31は、伝送不良の有無を示す伝送不良情報を監視回路39へ出力する。監視回路39では、入力された伝送不良情報に基づいて上がり伝送不良を検出し、その結果を「上がり伝送不良情報」として出力する。この「上がり伝送不良情報」は、「正常」と「不良」とで表わされる情報である。「上がり伝送不良情報」での「正常」は、端末装置6からの伝送情報が正常に伝送されていることを示す。また、「不良」は、端末装置6からの伝送情報が正常に伝送されていないことを示す。この「上がり伝送不良情報」は、端末装置6に所属する制御対象機器に共通する制御条件である。
本実施形態の制御可否判定回路32のロジック回路の一例を、図13を参照して説明する。制御可否判定回路32では、第1の実施形態と同様に、制御対象が遮断器の場合でも、発電機の場合でも制御可否の判定を行うことができるが、以下では制御対象機器が発電機の場合について説明する。
図13は、制御対象機器4aが発電機であり、この発電機に対する制御可否の判定するロジック回路の一例である。制御対象機器4aが発電機である場合には、図13に示すように、電力系統に設けられた遮断器からの情報より、
(1)制御対象使用条件、
(2)遮断器情報、
(3)発電機出力、
(4)端末使用条件、
(5)端末装置不良情報、
を抽出し、ロジック回路に入力する。同時に、監視回路39からの、
(6)上がり伝送不良情報、
をロジック回路に入力する。
ロジック回路では、制御対象使用条件「使用」、遮断器情報「入」、発電機出力「一定以上」、端末装置使用条件「使用」、端末装置不良情報「正常」且つ、上がり伝送不良情報「正常」の場合に、制御対象機器となる発電機の制御が「可」であると判定する。一方、制御対象使用条件「不使用」、遮断器情報「遮断」、発電機出力「一定値未満」、端末装置使用条件「ロック」端末装置不良情報「不良」及び上がり伝送不良情報「不良」のうち少なくとも1つでも該当する場合に制御対象機器となる発電機の制御が「否」であると判定する。制御可否判定回路32での制御の「可」「否」は、制御判定結果33aとして出力する。
[6−2.作用]
以上のような構成を有する系統安定化装置では、電力系統4での事故により系統変化が起った際には、第1の実施形態と同様に、安定度に基づく制御指令と代替選択に基づく制御指令とを組み合わせて、制御対象機器4aの制御を実施する。安定度に基づく制御指令は、第1の実施形態と同様に行われる。
一方、電力系統4において事故が発生した場合に、事故により変化した電力系統の情報に基づく代替選択に基づく制御指令が行われる。この制御指令においては、制御可否判定回路32における制御対象機器の制御可否の判定に際して、第4の実施形態での条件に加えて「上がり伝送不良情報」を含める。
この上がり伝送不良情報は当該演算制御装置の受信回路31に入力する端末装置毎の情報の伝送不良の有無に基づく情報である。そのため、上がり伝送不良情報が「正常」から「不良」に変化した場合には、当該受信回路31に入力する端末装置6からの情報が正常に伝送されていないことを示す。この場合、上がり伝送不良情報が「不良」と判定された端末装置6に属する制御対象機器の制御「否」とみなされる。そのため、選択結果21aにおいて、当該入力部に接続する制御対象機器が選択されていた場合には、その代替選択が必要となる。そこで代替選択回路33では、他の端末装置6に属する制御対象機器のうち制御「可」のものの中から、所定の代替選択の指標に基づいて代替の制御対象機器を選択する。
[6−3.効果]
本実施形態によれば、前記各実施形態の効果に加えて、「上がり伝送不良情報」により、端末装置6からの伝送情報状態に基づいて、制御対象機器の制御の可否を判定することができる。これにより、制御可否判定回路での判定を素早く行うことが可能となる。
[7.第7の実施形態]
[7−1.構成]
第7の実施形態に係る系統安定化装置を、図14を参照しつつ、詳細に説明する。図14は、本実施形態に係る安定化装置を示すブロック図である。第7の実施形態は、第6の実施形態の端末回路6の受信回路62と演算制御装置3の受信回路31の構成を変更したものである。第7の実施形態では、前記第6の実施形態と同様な構成を有する部分もあるため、重複する部分についての説明は省略する。
本実施形態の監視回路64は、端末装置6の受信回路62から出力される伝送不良情報を入力する。この伝送不良情報は、演算制御装置からの制御指令の伝送状態に基づく情報である。「伝送不良情報」は、「正常」「不良」で表される情報である。この情報は、監視回路64に出力される。監視回路64では、この「伝送不良情報」に基づいて、端末装置6の受信回路62の状態を監視する。すなわち、受信回路62からの「伝送不良情報」が「正常」である場合には、受信回路62で正常に伝送が行われていると判定し、受信回路62からの「伝送不良情報」が「不良」である場合には、受信回路62で正常に伝送が行われていないと判定する。その結果は、「下り伝送不良情報」として出力される。この「下り伝送不良情報」は、「正常」と「不良」とで表わされる情報であり、端末装置6に所属する制御対象機器に共通する制御条件である。
送信回路61には、「制御対象使用条件」「遮断器情報」「発電機出力」「電気量」「事故情報」「端末装置使用条件」「端末装置不良情報」に加えて、「下り伝送不良情報」が入力される。送信回路61は、これらの情報を伝送路を介して演算制御装置3に出力する。
演算制御装置3の受信回路31は、受信した情報のうち、
(1)制御対象使用条件、
(2)遮断器情報、
(3)発電機出力、
(4)端末装置使用条件、
(5)端末装置不良情報、
(6)入力部監視不良情報、
(7)下り伝送不良情報、
を制御可否判定回路32に出力する。また、受信した情報のうち、
(8)事故情報、
については、制御判定回路35に出力する。制御可否判定回路32では、入力した情報に基づき、制御可否判定回路32内部のロジック回路において、制御対象機器の制御が可能であるか否かを判定する。
本実施形態における制御可否判定回路32のロジック回路の一例を、図15を参照して説明する。制御可否判定回路32では、第1の実施形態と同様に、制御対象が遮断器の場合でも、発電機の場合でも制御可否の判定を行うことができるが、以下では制御対象が発電機の場合について説明する。
図15は、制御対象機器が発電機であり、この発電機に対する制御可否の判定するロジック回路の一例である。制御対象機器が発電機である場合には、図15に示すように、電力系統に設けられた遮断器からの情報より、
(1)制御対象使用条件、
(2)遮断器情報、
(3)発電機出力、
(4)端末装置使用条件、
(5)端末装置不良情報、
(6) 下り伝送不良情報、
を抽出し、ロジック回路に入力する。同時に、監視回路29からの
(7)上がり伝送不良情報、
をロジック回路に入力する。
ロジック回路では、制御対象使用条件「使用」、遮断器情報「入」、発電機出力「一定以上」、端末装置使用条件「使用」、端末装置不良情報「正常」且つ、上がり伝送不良情報「正常」の場合に、制御対象となる発電機の制御が「可」であると判定する。一方、制御対象使用条件「不使用」、遮断器情報「遮断」、発電機出力「一定値未満」、端末装置使用条件「ロック」端末装置不良情報「不良」及び上がり伝送不良情報「不良」のうち少なくとも1つでも該当する場合に制御対象となる発電機の制御が「否」であると判定する。制御可否判定回路32での制御の「可」「否」は、制御判定結果33aとして出力する。
[7−2.作用]
以上のような構成を有する系統安定化装置では、電力系統4での事故により系統変化が起った際には、第1の実施形態と同様に、安定度に基づく制御指令と代替選択に基づく制御指令とを組み合わせて、制御対象機器4aの制御を実施する。この安定度に基づく制御指令は、第1の実施形態と同様に行われる。
一方、電力系統4において事故が発生した場合に、事故により変化した電力系統の情報に基づく代替選択に基づく制御指令が行われる。この制御指令においては、制御可否判定回路32における制御対象機器の制御可否の判定に際して、第5の実施形態での条件に加えて「下り伝送不良情報」を含める。
この下り伝送不良情報は端末装置6の受信回路62からの情報に基づく情報である。そのため、下り伝送不良情報が「正常」から「不良」に変化した場合には、当該端末装置6の受信回路62が正常に作動せず、演算装置制御装置からの制御指令が正常に伝送されていないことを示す。この場合、下り伝送不良情報が「不良」と判定された端末装置6に属する制御対象機器の制御「否」とみなされる。そのため、選択結果21aにおいて、当該入力部に接続する制御対象機器が選択されていた場合には、その代替選択が必要となる。そこで代替選択回路33では、他の端末装置6に属する制御対象機器のうち制御「可」のものの中から、所定の代替選択の指標に基づいて代替の制御対象機器を選択する。
[7−3.効果]
本実施形態によれば、前記各実施形態の効果に加えて、「下り伝送不良情報」により、端末装置6からの伝送情報状態に基づいて、制御対象機器の制御の可否を判定することができる。これにより、制御可否判定回路での判定を素早く行うことが可能となる。
[8.第8の実施形態]
[8−1.構成]
第8の実施形態に係る系統安定化装置を、図16を参照しつつ、詳細に説明する。図16は、本実施形態に係る安定化装置を示すブロック図である。第8の実施形態は、第7の実施形態の中央演算装置の構成を変更したものである。第7の実施形態では、前記第4の実施形態と同様な構成を有する部分もあるため、重複する部分についての説明は省略する。
本実施形態の中央演算装置2は、前記第7の実施形態の演算部21の構成を変更したものである。すなわち、演算部21は、制御対象機器4a対して代替選択時の候補となる優先度及び優先条件を定めた代替選択優先テーブル22bを作成する。この代替選択優先テーブルは、その都度、演算により求めても、中央演算装置2に設けた記憶部22に記憶しているものを演算部21が選択しても良い。演算部21は、代替選択優先テーブ22bルを演算制御装置3に対して出力する。
本実施形態の演算制御装置3では、代替選択優先テーブル22bを制御可否判定回路32または選択結果テーブル34に入力する。代替選択回路33では、制御判定結果32aに基づいて選択結果21aの代替選択を行う。この際の代替選択の際に、代替選択される制御対象機器4aを代替選択優先テーブル22bに基づいて選択する。すなわち、代替選択を行う際に、制御可否判定部で制御「可」と判定された制御対象機器4aのうち、代替選択優先テーブルにおいて優先度の高い制御対象機器4aから選択する。
[8−2.作用]
以上のような構成を有する系統安定化装置では、電力系統4での事故により系統変化が起った際には、第1の実施形態と同様に、安定度に基づく制御指令と代替選択に基づく制御指令とを組み合わせて、制御対象機器4aの制御を実施する。この安定度に基づく制御指令は、第1の実施形態と同様に行われる。
一方、電力系統4において事故が発生した場合に、事故により変化した電力系統の情報に基づく代替選択に基づく制御指令が行われる。この代替選択時において、代替選択優先テーブルに定められた、優先度または優先条件に基づいて代替選択を行う。また、第1の実施形態の代替選択時のみでなく、前記各実施形態での代替選択回路での代替選択の方法として適用することも可能である。
すなわち、電力系統毎に最適な代替選択の方法があるため、それぞれの電力系統毎に代替選択の優先度や優先条件は異なる。たとえば、代替選択前後で、制御対象機器4aの制御量を等しくすることを優先する場合や、代替選択する制御対象機器4aとして同じ電気所内に設置された制御対象機器4aを優先する場合など様々な条件に基づいて代替選択を行うことができる。
[8−3.効果]
本実施形態によれば、前記各実施形態の効果に加えて、選択結果において選択済みの制御対象機器4aが選択できなく場合に備えて、代替選択の優先度及び優先条件を定める。これによって、代替選択時に、代りとなる制御対象機器4aを効率良く選択することができるので、従来技術での安定サイドの多め制御ではなく、高精度な安定度計算の延長で、制御可否条件の変化を選択結果に高速に反映することが可能となる。
[9.他の実施形態]
なお、本明細書においては、本発明に係る複数の実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであって、発明の範囲を限定することを意図していない。具体的には、制御可否判定回路32、代替選択回路33、制御判定回路35、選択回路36、制御出力回路37、送信回路38、監視回路39、送信回路61、受信回路62、端末使用可否判定回路63、監視回路64においては、各回路と同様の機能をソフトウェアやプログラム等を利用することにより実現しても良い。すなわち、本願の請求項においては、回路と表現されている構成要素においては、回路に限定されることなく、回路と同等の作用を奏する部材に置換することもできる。
以上のような実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の範囲を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…系統安定化装置
2…中央演算装置
21…演算部
21a…選択結果
22…記憶部
3…演算制御装置
31…受信回路
32…制御可否判定回路
33…代替選択回路
33a…代替選択結果
34…選択結果テーブル
35…制御判定回路
36…選択回路
37…制御出力回路
38…送信回路
38a…制御指令
39…監視回路
5…保護装置
5a…事故情報
6…端末装置
61…送信回路
62…受信回路
63…端末使用可否判定回路
64…監視回路

Claims (9)

  1. 電力系統の系統事故発生時に電力系統を安定化させるための安定化制御を行う系統安定化装置において、
    電気系統で想定される事故が起こった際に安定度を維持するために必要な制御対象機器を記憶する記憶部と、
    電力系統からの情報に基づいて安定度計算を行い、この計算に基づいて前記記憶部に記憶されている制御機器を選択し、その選択結果を出力する演算部と、
    電力系統からの情報に基づいて、制御対象機器が制御できるか否かを判定し、その判定結果を制御判定結果として出力する制御可否判定回路と、
    前記選択結果と前記制御判定結果を入力し、その選択結果で選択された制御対象機器が前記制御可否判定回路において制御「否」と判定された場合に、その制御対象機器の代わりの制御対象機器を選択する代替選択し、その代替選択結果を出力する代替選択回路と、
    前記選択結果及び前記代替選択結果を記憶する選択結果テーブルと、
    電力系統の保護装置からの事故情報を入力し、その事故情報に基づいて事故種別を判定し、事故種別情報として出力する制御判定回路と、
    前記制御判定回路から前記事故種別情報を入力し、前記選択結果テーブルに記憶してある選択結果または代替選択結果から該当する制御対象機器を選択し、その制御対象機器を選択結果として出力する選択回路と、
    前記選択回路から入力した制御対象機器に対して、系統制御を実施する制御信号を出力する制御出力回路と、
    を備えたことを特徴とする系統安定化装置。
  2. 電力系統から制御対象使用条件、遮断器情報、電気量及び事故情報を入力し、送信回路により演算制御装置に対して出力する送信回路と、
    前記演算制御装置から出力された制御指令を入力し、その制御指令を電力系統の制御機器に対して転送する受信回路と、を有する端末装置を備え、
    前記制御可否判定回路は、前記制御対象使用条件に基づいて制御対象機器が制御できるか否かを判定し、
    前記制御判定回路は、前記端末装置が出力した事故情報に基づいて事故種別を判定することを特徴とする請求項1に記載の系統安定化装置。
  3. 前記端末装置は、当該端末装置に接続する制御対象機器が使用可能であるか否かを判定し、その結果を端末装置使用条件として出力する端末使用可否判定部を備え、
    送信回路は、制御対象使用条件、遮断器情報、電気量、端末装置使用条件及び事故情報を演算制御装置に対して出力し、
    前記制御可否判定回路は、前記制御対象使用条件及び端末装置使用条件に基づいて制御対象機器が制御できるか否かを判定することを特徴とする請求項2に記載の系統安定化装置。
  4. 前記端末装置は、当該端末装置の不良を検出し、その結果を端末装置不良情報として出力する監視回路を備え、
    制御対象使用条件、遮断器情報、電気量、端末装置使用条件、端末装置不良情報及び事故情報を送信回路により演算制御装置に対して出力し、
    前記制御可否判定回路では、前記制御対象使用条件、端末装置使用条件及び端末装置不良情報に基づいて前記制御対象機器が制御できるか否かを判定することを特徴とする請求項3に記載の系統安定化装置。
  5. 前記端末装置は、前記制御対象機器と接続する当該端末装置の入力部の不良を検出し、その結果を入力部監視不良情報として出力する監視回路を備え、
    制御対象使用条件、遮断器情報、電気量、端末装置使用条件、端末装置不良情報、入力部監視不良情報及び事故情報を送信回路により演算制御装置に対して出力し、
    前記制御可否判定回路では、前記制御対象使用条件、端末装置使用条件、端末装置不良情報及び入力部監視不良情報に基づいて前記制御対象機器が制御できるか否かを判定することを特徴とする請求項4に記載の系統安定化装置。
  6. 前記演算制御装置は、受信回路と監視回路とを備え、
    前記監視回路は、前記受信回路から出力された信号に伝送不良があるか否かを判定し、その結果を上がり伝送不良情報として出力し、
    前記制御可否判定回路では、前記制御対象使用条件、端末装置使用条件、端末装置不良情報及び上がり伝送不良情報に基づいて前記制御対象機器が制御できるか否かを判定することを特徴とする請求項4に記載の系統安定化装置。
  7. 前記端末装置前記監視回路は、当該端末の受信回路より出力された伝送不良情報より伝送不良を検出し、その結果を下り伝送不良情報として前記送信回路に対して出力し、
    前記送信回路は、制御対象使用条件、遮断器情報、電気量、端末装置使用条件、端末装置不良情報、入力部監視不良情報、下り伝送不良情報及び事故情報を演算制御装置に対して出力し、
    前記制御可否判定回路では、前記制御対象使用条件、端末装置使用条件、端末装置不良情報、上がり伝送不良情報及び下り伝送不良情報に基づいて前記制御対象機器が制御できるか否かを判定することを特徴とする請求項6に記載の系統安定化装置。
  8. 前記演算部は、演算結果で選択した制御機器の制御が「否」と判定された場合に、代替選択の優先条件を指定する代替選択優先テーブルを作成し、代替選択回路に対して出力することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の系統安定化装置。
  9. 電力系統の系統事故発生時に電力系統を安定化させるための安定化制御を行う系統安定化装置の制御方法において、
    電力系統からの情報に基づいて安定度計算を行い、この安定度を維持するために必要な制御対象機器を選択し、その選択結果を出力する演算ステップと、
    電力系統からの情報に基づいて、制御対象機器が制御できるか否かを判定し、制御判定結果として出力する制御可否判定ステップと、
    前記選択結果と、前記制御判定結果を入力し、その選択結果で選択された制御対象機器が前記制御可否判定ステップにおいて制御「否」と判定された場合に、その制御対象機器の代わりの制御対象機器を選択する代替選択し、その代替選択結果を出力する代替選択ステップと、
    前記選択結果及び前記代替選択結果を記憶する選択結果記憶ステップと、
    電力系統の保護装置からの事故情報を入力し、その事故情報に基づいて事故種別を判定し、事故種別情報として出力するする制御判定ステップと、
    前記事故種別情報を入力し、前記選択結果または前記代替選択結果から該当する選択結果を選択し、それらの選択結果で選択された制御対象機器に対する制御信号を出力する選択ステップと、
    前記制御信号に従って系統制御を実施する制御出力ステップと、
    を備えたことを特徴とする系統安定化装置の制御方法。
JP2012122522A 2012-05-29 2012-05-29 系統安定化装置及び系統安定化装置の制御方法 Active JP6005403B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012122522A JP6005403B2 (ja) 2012-05-29 2012-05-29 系統安定化装置及び系統安定化装置の制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012122522A JP6005403B2 (ja) 2012-05-29 2012-05-29 系統安定化装置及び系統安定化装置の制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013247842A JP2013247842A (ja) 2013-12-09
JP6005403B2 true JP6005403B2 (ja) 2016-10-12

Family

ID=49847216

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012122522A Active JP6005403B2 (ja) 2012-05-29 2012-05-29 系統安定化装置及び系統安定化装置の制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6005403B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101773454B1 (ko) * 2010-08-06 2017-08-31 풀 부르스 에스.에이. 분배 슈트

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6847808B2 (ja) * 2017-10-19 2021-03-24 株式会社東芝 需給調整システム、需給調整方法及び需給調整プログラム
JP7225072B2 (ja) * 2019-10-02 2023-02-20 株式会社東芝 系統安定化システム

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07298498A (ja) * 1994-04-25 1995-11-10 Hitachi Ltd 電力系統の安定化方法および装置
JP3497295B2 (ja) * 1995-09-08 2004-02-16 株式会社日立製作所 電力系統安定化方法および装置
JP4094206B2 (ja) * 2000-06-07 2008-06-04 株式会社日立製作所 電力系統安定化装置
JP2001352680A (ja) * 2000-06-08 2001-12-21 Hitachi Ltd 系統安定化制御方法
JP2004328864A (ja) * 2003-04-23 2004-11-18 Tm T & D Kk 系統安定化装置
JP2010183759A (ja) * 2009-02-06 2010-08-19 Toshiba Corp 系統安定化装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101773454B1 (ko) * 2010-08-06 2017-08-31 풀 부르스 에스.에이. 분배 슈트

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013247842A (ja) 2013-12-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2862252B1 (en) A power bay protection device and a method for protecting power bays
JP6119383B2 (ja) 電力供給システム及び電力の需給調整方法
CA3068231C (en) Communication-based permissive protection scheme for power distribution networks
JP6005403B2 (ja) 系統安定化装置及び系統安定化装置の制御方法
CN109274078A (zh) 一种安全稳定控制装置的线路故障稳控判据方法、装置及设备
JP2017017832A (ja) サーバー装置
Fani et al. A fault-clearing algorithm supporting the MAS-based protection schemes
EP2549609A2 (en) Protection coordination system with current limiter
CN105098747A (zh) 故障电流限制器
KR101618627B1 (ko) 전력계통에서 거리 계전기의 동작 협조 방법, 이를 수행하기 위한 기록 매체 및 시스템
JP2017169360A (ja) 系統擾乱時の運転継続制御装置及びその運転継続制御方法
JP2011097797A (ja) ループ系統の保護システム
JP5075590B2 (ja) 母線地絡保護継電装置および順序遮断方法
JP2017060249A (ja) 系統安定化システム
KR101549583B1 (ko) 부하 전원의 이중화 구성을 위한 링 리엑터 장치
JP5383580B2 (ja) 遮断器制御装置
JP2013215051A (ja) 発電設備制御システム及びシステム制御方法
JP2012157133A (ja) 遮断制御装置、遮断制御プログラム、遮断制御方法
JP6540082B2 (ja) 単独運転発電所の制御システムおよび制御プログラム
CN106684840B (zh) 一种直流极控制系统中直流保护均不可用时出口方法
JP2014017947A (ja) ネットワークプロテクタ
JP2005312180A (ja) ディジタル保護リレーシステム
JP6219085B2 (ja) 電力系統安定化システムおよび電力系統安定化方法
JP2013162614A (ja) Ngr自動投入システム
KR20200025391A (ko) 디지털보호계전기 내부연산오류에 의한 오동작을 방지하는 비율차동보호 장치 및 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150512

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160229

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160315

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160426

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160524

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160712

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160809

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160907

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6005403

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151