JP6847808B2 - 需給調整システム、需給調整方法及び需給調整プログラム - Google Patents

需給調整システム、需給調整方法及び需給調整プログラム Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、系統事故後の緊急的な需給調整に際して、需給調整発電機の出力制御によって需給調整を行うシステム、方法及びプログラムに関する。
電力系統においてルート断などの系統事故が発生した場合、事故の発生した送電線すなわちブランチの潮流が迂回し、他ブランチに重畳するなど潮流変化が起きる。したがって、無効電力ロスが大量に生じて、系統の電圧安定性が脆弱となり電圧が落ち易くなる。一般に、電圧が落ちる電圧安定性低下の現象は、分オーダーで起きる。
事故が除去されたとしても、ブランチが復旧するよりも前のタイミングで、つまり通常よりもブランチが少なく迂回潮流が生じた状態のままで、需要が大きく変動したり、再生可能エネルギーの急峻な出力変動が発生したりすると、潮流の変化がさらに増大する。その結果、電力系統の電圧安定性は、より脆弱な状況に陥ることになる。
このように、系統事故後は系統の電圧安定性が脆弱化するため、電圧回復を図ることが必須である。そこで従来から、迂回した潮流自体を減らすべく、緊急的に電制、つまり発電機を停止させて、電圧安定性を維持する制御手法が知られている。さらなる電圧回復対策としては、電圧無効電力制御(VQC)のローカル制御や、オンラインで計測した潮流や電圧等の系統情報に基づく電制量補正を行うことなども提案されている。
特許第5424774号公報 特許第1867793号公報
系統事故後に、電制つまり発電機を停止させるとなると、復旧後に発電機を再稼働させることが不可欠になるが、発電機の再稼働には、時間的にも作業的にも多くのコストを要するという不具合がある。また、停止させた発電機が周波数調整対象の発電機である場合、そのような発電機を停止させることで、周波数調整源が減少してしまうといったデメリットがある。さらに、基幹系統の主要幹線ルート断などの過酷な条件では、電制だけでは調相投入量が不足して、電圧回復が不十分となるおそれがある。
本発明の実施形態は、以上の状況を鑑みて提案されたものであって、系統事故後、緊急的に需給調整を行う場合に、発電機の出力制御を行うことにより、発電機の停止を回避してコスト軽減化を実現しつつ、系統の電圧安定性を維持して電圧回復を図ることができる需給調整システム、需給調整方法及び需給調整プログラムを提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、本実施形態は、以下の構成要素(a)〜()を備える。
(a)電力系統の給電情報を取得する給電情報取得部。
(b)系統事故の事故種別を検出する事故種別検出部。
(c)前記給電情報及び前記事故種別に応じて前記電力系統に接続される需給調整発電機の出力制御プランを策定する策定部。
(d)前記出力制御プランに従って前記需給調整発電機に需給制御指令を出力する需給制御部。
(e)前記策定部は、前記給電情報及び前記事故種別に基づいて系統事故発生後の解析用系統モデルを生成する事後モデル生成部と、系統事故の発生に際して前記電力系統に接続される需給調整発電機が需給調整を実施したと仮定した際の前記各需給調整発電機の電圧感度を、前記解析用系統モデルに基づいて分析する電圧感度分析部と、を有する。
(f)前記電圧感度に基づいて前記需給調整発電機の出力制御プランを策定する。
本発明の実施形態は、上記需給調整システムにおける各部の処理をコンピュータが実行する需給調整方法の発明、上記需給調整システムにおける各部の処理をコンピュータに実行させる需給調整プログラムの発明としても、捉えることができる。
第1の実施形態のブロック図 第1の実施形態において需給調整発電機を含むブロック図 第1の実施形態の要部ブロック図 系統事故後による迂回潮流を示す図 系統事故後の電圧安定性が過酷となる潮流変化を示す図 需給調整発電機による電圧感度の差異を示す図 第1の実施形態における順位テーブルを示す図 第2の実施形態のブロック図 第2の実施形態における順位テーブル(需給制御対象フラグ・事故毎)を示す図 EDCのブロック図 LFCのブロック図 第3の実施形態のブロック図 再エネ出力変動及び需要変動の確率分布を示すグラフ
(第1の実施形態)
(構成)
以下、第1の実施形態について図1〜図7を参照して詳しく説明する。図1及び図2のブロック図は、第1の実施形態に係る需給制御システム10を構成する、主要装置の設置例を示している。電力系統5には需給調整発電機7(以下、単に発電機7と称する。図2に図示。)が複数接続されている。需給制御システム10は、系統事故の発生時に、発電機7を停止させる電制を行うのではなく、発電機7の出力制御によって、つまり発電機7を焚き増すことで、需給調整を行うシステムであり、コンピュータと、それを制御するプログラム及び周辺機器からなる。
需給制御システム10には、電力系統5の給電情報を取得するための給電情報網Nと、系統事故の事故種別を検出する事故種別検出部2と、給電情報及び事故種別に応じて各発電機7の出力制御プランを策定する策定部1と、策定した出力制御プランに従って各発電機7に需給制御指令を出力する需給制御部3とが設けられている。策定部1、事故種別検出部2及び需給制御部3は、電力系統5又は給電情報網Nに対して信号線などの通信設備9によって接続されている。
需給制御システム10では、電力系統5の接続状態や電力の需給状態などの給電情報が給電情報網N経由で収集される。給電情報網Nは、電力系統5の給電情報を策定部1に出力するネットワークである。事故種別検出部2は変電所などに設置され、需給制御部3は発電所などに設置されている。事故種別検出部2は、事故種別を含む事故情報を策定部1に出力する事故検出端末装置である。
策定部1は、給電情報網Nと接続可能な箇所、例えば中央給電指令所や基幹系統給電所等に設置される。策定部1は、策定した各発電機7の出力制御プランを需給制御部3に出力する。需給制御部3は、制御端末装置からなり、策定部1から得た出力制御プランに従って需給制御指令を生成して、当該需給制御指令を各発電機7に送信する。発電機7は需給制御指令に従って出力制御がなされる。
図3は、策定部1に含まれる構成要素を示したブロック図である。策定部1には、系統情報取得部11、事故条件設定部12、事後状態推定部13、事後モデル生成部15及び電圧感度分析部16、順位決定部17及び順位出力部18が設けられている。このうち、系統情報取得部11は、給電情報網Nを介して給電情報を取得する。事故条件設定部12は、事故種別検出部2から事故種別を含む事故情報を入力して事故条件を設定する。
事後状態推定部13は、給電情報を入力して潮流計算を行う潮流計算部131と、事故情報を入力して安定度計算を行う安定度計算部132を備えている。事後モデル生成部15は、給電情報及び事故情報に基づいて系統事故発生後の解析用系統モデルを生成する。電圧感度分析部16は、系統事故が発生した際、前記解析用系統モデルを用いて各発電機7の電圧感度Siを求める。
各発電機7の電圧感度Siとは、電力系統5上の発電機7が需給調整を行ったと仮定した時の、需給調整量に対する系統電圧の変化割合である。需給調整に対して電圧感度Siが高い状態とは、系統の電圧が上がり易い(下がり難い)という状態であり、需給調整に対して電圧感度Siが低い状態とは、需給調整に対して系統の電圧が上がり難い(下がり易い)という状態である。順位決定部17は、電圧感度分析部16が求めた各発電機7の電圧感度Siに基づいて、需給調整を行う発電機7の出力制御の順番を、降順に従って、電圧感度Siが大きい方の発電機7から順番に出力制御を優先的に行うように、順位決定する。
順位出力部18は、順位決定部17で決定した発電機7の順位に従って順次、発電機7の需給制御を行うための順位テーブルを作成して、これを需給制御部3に出力する。順位出力部18は、順位決定部17で決定した発電機7の順位のデータを、例えば図7に示すような順位テーブルを作成して、これを需給制御部3に出力する。
図7は、各発電機7の系統事故後出力、定格出力(出力上限)、電圧感度Siを、需給調整順位の昇順(1位〜4位の順)で並べた順位テーブルを示している。需給調整順位は、電圧感度Siの降順、つまり電圧感度Siが大きい方の発電機7から順番に、1位(Si=+0.32)、2位(Si=+0.10)、3位(Si=−0.03)、4位(Si=−0.41)となっている。このような順位テーブルが実質的に、策定部1が策定した発電機7の出力制御プランとなる。つまり、策定部1が策定する発電機7の出力制御プランの内容は、順位決定部17によって決められた発電機7の順位によって規定される。
需給制御部3は、順位テーブルに従って需給制御指令を生成し、当該需給制御指令を各発電機7に送信する。発電機7は需給制御指令に従って出力制御がなされる。すなわち、発電機7は、順位決定部17が決めた順位に従って順次、出力制御を行う(焚き増す)ので、発電機7自体が停止する電制を行うことはない。
(作用)
以上の構成を有する需給制御システム10において、系統事故が発生すると、系統情報取得部11は、給電情報網Nを介して給電情報を取得して、事後状態推定部13の潮流計算部131に出力する(給電情報取得処理)。また、系統事故の発生に際して、事故種別検出部2は、系統事故の事故種別を検出、判別して、事故情報を事故条件設定部12に出力する(事故種別検出処理)。
続いて、策定部1が各発電機7の出力制御プランの策定処理を実施する。まず、事故条件設定部12は、事故種別検出部2から入力された事故情報の事故条件を設定して、事後状態推定部13の安定度計算部132に出力する。事故条件には、事故点や事故様相などの情報が含まれる。事故点は、例えばA送電線における事故といった情報であり、事故様相は、例えば1LCといった情報である。
事後状態推定部13では、潮流計算部131に入力された系統情報と、安定度計算部132に入力された事故情報に基づいて、系統事故後の電力系統5の状態を推定する。すなわち、潮流計算部131では、ノードブランチデータを基に、ノードの指定されたPとQ及びPとVを制約条件として、ニュートンラフソン法・ガウスザイデル法などの数値解析手法または直流法等を用いて、潮流状態を計算する。
潮流計算では、全ノードに対して、PQ指定ノードに関してはPとQを、PV指定ノードに関してはPとVの値を、それぞれ指定する必要がある。そのため、全ノードに関して、PとQの情報が取得できない場合、及びPとVの情報が取得できない場合は、状態推定手法等を用いて、取得できなかった情報を、補完するものとする。
安定度計算部132は、潮流計算部131で算出した潮流計算結果を初期値として、事故条件設定部12で設定された事故条件に基づいて、過渡安定度計算を実施する。過渡安定度計算では、事故(外乱)発生時に発電機やその励磁制御系等の応動を考慮する必要がある。そこで、これらの動特性をモデル化した非線形微分方程式について、ルンゲクッタ法などの数値解析手法を用いて解析的に解き、発電機7の有効電力や内部位相角・ブランチ潮流などの時間的推移を評価する。
第1の実施形態では、事後状態推定部13が、潮流計算部131及び安定度計算部132を備えたことで、潮流計算と過渡安定度計算を実施して系統事故後の系統状態を推定する。ただし、事故後の系統状態を計測でき、且つ電圧感度分析部16で必要な電圧感度Siの算出に必要な系統データを、潮流計算及び過渡安定度計算無しで作成できる場合には、潮流計算及び過渡安定度計算は必ずしも実行する必要は無いものとする。
事後モデル生成部15は、事後状態推定部13が推定した事故後の系統状態を反映して、電圧感度算出用の新たな解析用系統モデル(ノードブランチデータ)を生成する。事後モデル生成部15では、解析用系統モデルの生成に際して、事故点を挟む両端の変電所の遮断器が開放された状態の系統構成も反映する。つまり、事後モデル生成部15では、系統事故後という、電圧安定性がより過酷なケースを想定した解析用系統モデルを生成する。
ここで、事故発生後から両端の変電所の遮断器が開放されるまでの、電圧安定性が脆弱な状態となる系統の状況について、図4を用いて説明する。図4では、重潮流ブランチで2回線地絡(6LG−O)が発生した場合を想定している。Phase1は事故発生前の状態を示す。Phase2は、重潮流ブランチで6LG−Oが発生した瞬間を示している。Phase3は6LG−Oの発生後に、事故点の両側の変電所にて遮断器を解放した後の状態を示す。系統事故による過渡的な動揺が収束した後は、事故前には図の上側に流れていたブランチの潮流が図の下側のブランチへと迂回して、下側のブランチに重潮流が重畳する。
すなわち、事故前(Phase1)と比較して、系統事故後には、下側のブランチだけに重潮流が重畳する。そのため、無効電力ロスがより多く発生して、電圧安定性が脆弱となる。以上のような事故後の系統の状況を鑑みて、本実施形態では、事後モデル生成部15が解析用系統モデルを生成して、電圧安定性が脆弱な状態を反映した解析を行うことができる。
電圧感度分析部16は、事後モデル生成部15が生成した解析用系統モデルを用いて、電圧安定性がより厳しくなるような潮流変化に対する各発電機7の電圧感度Siを求める。事後状態推定部13の潮流計算部131及び安定度計算部132にて潮流計算及び過渡安定度計算を実施してから、電圧感度分析部16が各発電機7の電圧感度Siを求めるまでの所要時間は、例えば10秒程度である。
図5にて、電圧安定性が過酷となる潮流変化の一例について説明する。図4のPhase3に示した事故後の系統状態においては、図5のように、迂回潮流が重畳した下側ブランチの潮流がより増加する。この場合、無効電力ロスがより多く発生するので、電圧安定性に関して過酷な潮流変化が起きたと言える。下側ブランチ潮流が増加する要因としては、図5に示すように、事故ブランチを介して右側の系統の総需要が増加する場合が考えられる。そのため、系統事故後の系統状態では、図5の右側の系統の総需要がΔP増加したと想定する。
ただし、図5に示したパターンは電圧安定性が悪化する潮流増加が明確であるが、通常は系統構成が複雑であることが多い。そのため、電圧安定性が悪化する潮流増加のパターンが、図5の例ほど明確ではなく、電圧安定性が悪化する潮流増加が解り難いことがある。このような場合は、図5の右側の系統の総需要ではなく、系統全体の総需要をΔP増加させた場合を想定するようにしてもよい。
また、オフラインの解析によって、事故パターン(解放されたブランチ)に対して、電圧安定性が厳しくなる潮流変化と、その潮流変化を生じる需要(または再生可能エネルギー)の変動を、事前に求めておいても良い。また、中央給電指令所等で潮流変化や需要変動が予測できる場合は、その予測を活用して、各発電機7の電圧感度Siを求めるようにしても良い。
電圧感度分析部16は、下記の式(1)に基づいて、需要増分ΔPに対して、各発電機7が需給調整を行った時の電圧感度Siを求める。
Si=ΔV/ΔPi…(1)
Si:需給調整発電機iの需給調整に対する電圧感度
ΔPi:需給調整発電機iの需給調整量
ΔV:総需要がΔP増加して、需給調整発電機iの需給調整を実施した場合の系統電圧変化(総需要変化後の電圧―総需要変化前の電圧)
ΔVは、系統の総需要がΔP増加して、需給調整発電機iの需給調整した場合の系統電圧変化であり、前述した潮流計算部131によって算出することができる。系統電圧の指標としては、系統全体の電圧の平均値、系統全体の電圧の最低値、もしくは電圧安定性を監視すべきノードの電圧等が考えられる。電圧感度分析部16は、上記の式(1)から導かれる電圧感度を需給調整用の発電機7全台に対して求める。
順位決定部17は、電圧感度分析部16が求めた各発電機7の電圧感度Siの降順に従って、各発電機7の制御の順番を決める。電圧感度Siの降順とは、需給調整に対する電圧上昇量が大きい順(つまり電圧を上げ易い順)、もしくは需給調整に対する電圧下降量が小さい順(つまり電圧を落とし難い順)とすることである。すなわち、順位決定部17によって決定される順位に従えば、需給調整によって電圧上昇(電圧回復)が大きい発電機7から優先的に、もしくは需給調整によって電圧下降が小さい発電機7から優先的に、需給調整を行うということになる。
発電機7の順位の決め方に関して、図6を用いて、出力の変化に対する発電機7の電圧感度Siが、高い(大きい)例と低い(小さい)例を挙げて説明する。図6では、図5に示した系統の需要増加に対して、事故点より右側の発電機7で需給調整を行った場合(1)…図6の上側と、事故点より左側の発電機7で需給調整を行った場合(2)…図6の下側を示す。
(1)では、系統の需要が増加した地域の右側の発電機7の出力を増加させることで、出力増加は需要を相殺させるような働きとなり、重潮流ブランチの潮流増加を抑制することができる。その結果、発電機7の電圧感度Siは大きくなり、系統の電圧が上がり易い状態になり、電圧回復を図ることができる。一方、(2)では、事故点より左側の発電機7の出力を増加させたので、出力増加が重潮流ブランチの潮流増加に拍車をかけることになる。そのため、発電機7の電圧感度Siは小さくなって、系統の電圧が上がり難い状態となって電圧回復は困難となる。
本実施形態では、順位決定部17が決めた順位に従って順次、発電機7の出力制御を行うので、順位の異なる発電機7が複数台同時に出力制御を行うことが無い。そのため、例えば順位が上位であるG1(図7の順位テーブルで1位)の発電機7で需給調整を行い、G1の発電機7が定格出力(出力上限)に達したら、次に、G1よりも下位のG2(図7の順位テーブルで2位)の発電機7で、需給調整を行う。
そして、G2の発電機7が定格出力(出力上限)に達したら、次の順位であるG3(図7の順位テーブルで3位)の発電機7で需給調整を行う。なお、この例では、需給調整中の発電機7が定格出力(出力上限)に達した時点で、次の順位の発電機7に移行するようにしたが、これに限らず、出力速度変化制約などの発電機7の運転制約がある場合は、それらの制約を考慮して、順位出力部18が順位テーブルを作成する。
需給制御部3は、策定部1の策定した各発電機7の出力制御プラン、つまり順位出力部18が作成した順位テーブル(図7参照)に従って、需給制御指令を生成し、生成した需給制御指令を、系統事故後の需要増加時に、電力系統5上の各発電機7に対して送信する(需給制御処理)。各発電機7は需給制御指令に基づいて、需給調整を行う。
本実施形態では、系統事故後の電圧安定性が過酷な状況(重潮流ブランチの潮流増)を想定して電圧感度Siを算出し、これに基づいて発電機7を制御する順位を決定するが、事故後に重潮流ブランチの潮流が逆に減る等電圧安定性が過酷とならないケースもある。このようなケースでは、通常の需給調整のルールを適用すればよいものとする。
(効果)
第1の実施形態に係る需給制御システム10では、事故種別検出部2が系統事故を検出して事故情報を出力すると、電圧感度分析部16が事故情報を取り込み、発電機7が需給調整を行ったと仮定した時の需給調整量に対する各発電機7の電圧感度Siを算出する。順位決定部17は、電圧感度分析部16が算出した電圧感度Siに基づいて、需給調整に用いる発電機7の順位を決定する。
したがって、事故発生から復旧までの電圧安定性が過酷な状況下において、電圧感度Siに応じた需給調整用の発電機7の制御の順番を決めることができる。そして、需給制御部3が出力制御プランつまり順位テーブルに従って発電機7に需給制御指令を出力し、需給制御指令を受けた発電機7は、順位テーブルに従って出力制御を行うので停止することはない。
このような第1の実施形態では、系統の需要増分ΔPに対する各発電機7の電圧感度Siを求め、電圧感度Siの降順に従って需給調整を行う発電機7の順位を決定して、順位に基づき、電圧感度Siが大きい方の発電機7から順次出力制御は行うことができる。これにより、系統事故時の電圧安定性維持に有効な需給調整を実施することが可能となり、系統の電圧回復を図ることができる。
第1の実施形態では、算出した電圧感度Siに従って発電機7の順位を決定するだけなので、仮に複雑な系統で、系統事故時に発電機7による需給調整が系統電圧に与える影響が把握しづらかったとしても、系統事故時の電圧安定性維持に有効となる需給調整を、的確に実施可能である。すなわち、第1の実施形態では、電圧感度分析部16が需要増分ΔPに対して電圧感度Siを解析的に求めて、順位決定部17が、電圧感度Siの降順で、需給調整の順位を決定している。このため、系統構成が複雑で発電機7の需給調整が系統電圧に与える影響が把握しづらくとも、系統構成の複雑さに惑わされることなく、系統事故時の電圧安定性の維持に有効となる需給調整を、容易に実施することができる。
また、系統事故後の電圧安定性低下の現象は、分オーダーで起きるのに対して、事後状態推定部13における潮流計算及び過渡安定度計算から、電圧感度分析部16における電圧感度Si算出までに要する時間は10秒程度で済む。したがって、発電機7の出力制御による需給調整を迅速且つ確実に実施することができる。
このような第1の実施形態によれば、系統事故後の緊急的な需給調整において、電制つまり発電機の停止を回避して、発電機7の需給調整による系統事故後の電圧安定性を維持することが可能となる。また、電制を実施する必要が無いため、復旧に際して発電機7を再稼働することが不要となり、時間的にも作業的にもコストを軽減することができる。さらに、発電機7の停止を回避したことで、周波数調整源が減る心配も無くなり、基幹系統の主要幹線ルート断などの過酷な条件下での調相投入量不足といったリスクも無くなる。
以上述べたように、策定部1によって発電機7の出力制御プランを策定する本実施形態は、電制の代替手段となって電圧安定性を維持するだけではなく、投入量に限りのある調相設備の使用の回避や、人的コストの軽減化、再稼働までの時間短縮化といった複数のメリットを発揮することができる。
さらに、順位出力部18では、順位決定部17が決めた順位に従って順次、発電機7の需給制御を行うための順位テーブルを作成するので、順位の異なる発電機7が複数台、同時に需給制御を行うことが無い。そのため、発電機7を定格出力(出力上限)まで動作させることで、需給制御を効率良く実施することができる。しかも、電圧感度分析部16では、電圧安定性がより厳しくなるような潮流変化に対する電圧感度Siを求めるので、事故後に想定しうる過酷な潮流条件に対して、発電機7による需給調整で電圧安定性を維持することが可能である。
(第2の実施形態)
(構成)
第2の実施形態の基本的な構成は、第1の実施形態のそれと同様である。そのため、以下では、第1の実施形態の構成との差異に絞り、図8〜図11を用いて第2の実施形態の構成を説明する。第2の実施形態は、定常時の需給調整、例えばLFC(負荷周波数制御)やEDC(最適経済負荷配分制御)等に対して、上記の電圧感度Siに基づいた発電機7による需給調整を反映するようにしたものである。
図8に示すように、第2の実施形態に係る需給制御システム10の策定部20には、電圧感度Siの閾値を設定する閾値設定部21と、電圧感度Siの閾値に基づいて発電機7ごとに需給調整対象フラグを決定するフラグ決定部22と、が設けられている。上記第1の実施形態の策定部1では順位決定部17が順位を決定することで発電機7の出力制御プランを策定したが、第2の実施形態の策定部20では、発電機7ごとに需給調整対象フラグ23を決定することにより発電機7の出力制御プランを策定している。
図9のテーブルに示すように、閾値設定部21にて電圧感度Siの閾値を0以上とし、フラグ決定部22では、電圧感度Siが0未満であれば需給制御対象フラグ=0(OFF)とし、電圧感度Siが0以上であれば需給制御対象フラグ=1(ON)と決めている。図9のテーブルでは、G1、G2の発電機7が需給制御対象フラグ=1(ON)となり、G3、G4の発電機7が需給制御対象フラグ=0(OFF)となっている。
需給制御対象フラグは、例えばEDC(最適経済負荷配分制御)では、図10のように反映される。EDCとは、数分先(例えば5分)に想定される総需要変動に合わせて、EDCの対象機の燃料費が低い出力配分を計算する制御である。図10では、策定部20にて策定した需給制御対象フラグ23を除いて、一般的なEDCの簡易的な制御ルーチンを示している。需給制御対象フラグ23は、EDCの対象・非対象を示すEDCのON-OFFフラグ24に乗じられる。これにより、電圧感度Siが小さくて電圧安定性を悪化させる発電機7に関しては、これをEDCの対象外とさせている。
また、需給制御対象フラグは、LFC(負荷周波数制御)に対して図11のように反映するようにしてもよい。図11は、需給制御対象フラグ23を除いて、一般的なLFC(負荷周波数制御)の制御ルーチンを示している。LFCの場合、図11のように分担比率に、策定部11で策定した需給制御対象フラグ23が乗じられる。これにより、電圧感度Siが小さくて電圧安定性を悪化させる発電機7については、LFCの対象外とさせている。第2の実施形態では、需給制御対象フラグ23を0または1としているが、0〜1の連続値として分担比率を連続的に変更させても良い。
(作用と効果)
第2の実施形態に係る需給制御システム10では、策定部20において、閾値設定部21が電圧感度Siの閾値を設定し、フラグ決定部22が需給制御対象フラグ23を決定して、前記閾値に達しない電圧感度Siを持つ発電機7を、需給調整用の発電機7から除外している。したがって、系統事故後から復旧までの電圧安定性が過酷な状況下でLFCやEDC等の定常時の需給調整を行っていることを前提として、以下の(a)、(b)に該当する発電機7の出力制御を避けることができる。
(a)需給調整にて電圧上昇(電圧回復)への寄与が小さい発電機7
(b)需給調整にて電圧下降への寄与が大きい発電機7
このような第2の実施形態によれば、LFCやEDC等の定常時の需給調整を行いつつ、系統事故後の緊急時に、電圧回復に寄与する発電機7だけに絞って、効率良く出力制御を行うことができ、系統事故後の電圧安定性が、さらに向上する。
(第3の実施形態)
(構成)
第3の実施形態の基本的な構成は、第1の実施形態のそれと同様である。そのため、以下では、第1の実施形態の構成との差異に絞り、図12及び図13を用いて第3の実施形態の構成を説明する。
図12に示すように、第3の実施形態に係る需給制御システム10では、策定部30において、再生可能エネルギー(以下、単に再エネと称する)の出力変化を推定する再エネ変化推定部32及び系統需要の変化を推定する需要変化推定部33が設けられている。再エネ変化推定部32及び需要変化推定部33は、電圧感度分析部16に接続されている。
再エネ変化推定部32及び需要変化推定部33は、過去の実績データ(変動データ)に基づいた確率分布に基づいて変化を推定する。再エネ変化推定部32及び需要変化推定部33における、過去の実績データに基づいた再エネ及び需要の確率分布のイメージを図13に示す。図13の左図が再エネの確率分布、右図が需要の確率分布を示す。
横軸の変動は、ある一定期間の変動実績を示し、ここで言う「一定期間」は、例えば発電機7の需給制御によって系統事故後の電圧安定性を維持する時間領域(数分や事故復旧までの時間)が考えられる。なお、再エネや需要の確率分布については、過去の実績データから事前に解析しておき、全時間の実績データを反映させた分布として見るようによいし、時刻ごとや季節ごとの実績データを反映させた分布として見るようにしてもよい。
再エネ変化推定部32では、再エネにおける+側変動及び−側変動の想定幅σ1、σ2を決定し、需要変化推定部33では、系統需要における+側変動及び−側変動の想定幅σ3、σ4を決定する。再エネの想定幅σ1、σ2は、代表1ヶ所の変動でも良いし、再エネ全体の合計値でも良い。再エネ全体の合計値の場合は、想定幅σ1、σ2を各機器の定格等で按分する方法等が考えられる。
需要の想定幅σ3、σ4も同様に、代表1ヶ所の変動でも良いし、総需要値でも良い。総需要値の場合は、想定幅σ3、σ4を需要家の契約電力で按分する方法等が考えられる。なお、変動を考慮したい再エネあるいは需要家が、複数個所ある場合には、複数個所分の+側変動及び−側変動を考慮すればよい。
変化推定部32、33における想定幅σ1〜σ4の決定方法は、下記(1)〜(3)のような場合が考えられる。
(1)変動の発生確率と電圧変動から決定される期待値から決定される場合
(2)より過酷なケースを想定するために広めに変動幅を想定する場合
(3)固定の標準偏差(例えば1σ、2σなど)とする場合
変化推定部32、33による想定幅σ1〜σ4の決定後、想定される想定変動パターンの組み合わせは、次の4通り、(σ1,σ3),(σ1,σ4),(σ2,σ3),(σ2,σ4)である。これらの4通りの組み合わせを、事後モデル生成部15で生成した事故後の解析用系統モデルに反映し、電圧感度分析部16は潮流計算を行って各発電機7の電圧感度Siを求めるようにする。
電圧感度分析部16は、4通りの想定変動パターンの組み合わせから最も電圧安定性が厳しいパターンを対象として、対象パターンの潮流変動を各発電機7が吸収した場合の電圧変動を電圧感度Siとして分析する。順位決定部17が、電圧感度Siに応じて発電機7の需給調整の順位を決定する手順等は、上記第1の実施形態と同等である。
(作用と効果)
第3の実施形態では、電圧感度分析部16に、再エネ変化推定部32及び需要変化推定部33を設けることで、再エネ及び需要の変動の確率分布から電圧安定性を悪化させる変動パターンを想定して、発電機7の需給調整の順位を確実に決定することができる。そのため、事故後想定しうる、電圧安定性がより過酷となる潮流条件に対しても、発電機7による需給調整で電圧安定性を維持することが可能となる。
特に、再エネは、短期間で著しく変動する可能性があり、再エネの導入量が増加するにつれて、電圧安定性に悪影響を及ぼすと考えられる。そこで、本実施形態では、再エネの変動範囲を厳しめに考慮した需給制御を実施することができ、系統事故後、更に再エネの変動が電圧安定性に対して厳しい潮流変動を引き起こした場合でも、電圧安定性が維持できる可能性を、より高めることができる。
(他の実施形態)
上記の実施形態は、一例であって、発明の範囲を限定するものではなく、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
上記の各部の処理を実行する方法、プログラム及びプログラムを記録した記録媒体も、実施形態の一態様である。また、ハードウェアで処理する範囲、プログラムを含むソフトウェアで処理する範囲をどのように設定するかは、特定の態様には限定されない。さらに、上記の各部のいずれかを、それぞれの処理を実現する回路として構成することも可能である。
例えば、上記第1の実施形態では電圧感度Siに応じて発電機7を制御する順位を決定したが、策定部に発電機7の出力持ち替え部を設けるようにしても良い。例えば、事故後の潮流変化が系統の電圧安定性を悪化させる場合、例えば電圧感度Siがマイナスの(電圧安定性を悪化させる)発電機7であれば、発電機7の出力持ち替え部は、当該発電機7の出力を下げ方向とする。
反対に、事故後の潮流変化が系統の電圧安定性を改善させる場合、例えば電圧感度Siがプラスの(電圧安定性を改善させる)発電機7であれば、発電機7の出力持ち替え部は、当該発電機7の出力は上げ方向にして発電機7の出力の持ち替えを行う。このような出力持ち替え部を有する実施形態によれば、系統事故時に、より柔軟に電圧安定性の維持を図ることが可能である。
策定部によって策定される出力制御プランは、リアルタイムの系統情報に基づいて策定するものに限らず、予め設定してデータベースなどに記憶されたものを用いるようにしてもよい。また、事故が復旧するまでの復旧時間や事故点の数などに応じて、策定部が出力制御プランの見直しを行うようにしてもよい。第3の実施形態では、第1の実施形態の構成要素に再エネ変化推定部32及び需要変化推定部33を加えたが、第2の実施形態の構成要素に再エネ変化推定部32及び需要変化推定部33を加えるようにしてもよい。
1、20、30…策定部
2…事故種別検出部
3…需給制御部
5…電力系統
N…給電情報網
7…発電機
9…通信設備
10…需給制御システム
11…系統情報取得部
12…事故条件設定部
13…事後状態推定部
131…潮流計算部
132…安定度計算部
15…事後モデル生成部
16…電圧感度分析部
17…順位決定部
18…順位出力部
21…閾値設定部
22…フラグ決定部
23…需給制御対象フラグ
24…ON-OFFフラグ
32…再エネ変化推定部
33…需要変化推定部

Claims (11)

  1. 電力系統の給電情報を取得する給電情報取得部と、
    系統事故の事故種別を検出する事故種別検出部と、
    前記給電情報及び前記事故種別に応じて前記電力系統に接続される需給調整発電機の出力制御プランを策定する策定部と、
    前記出力制御プランに従って前記需給調整発電機に需給制御指令を出力する需給制御部と、
    を備え
    前記策定部は、
    前記給電情報及び前記事故種別に基づいて系統事故発生後の解析用系統モデルを生成する事後モデル生成部と、
    系統事故の発生に際して前記電力系統に接続される需給調整発電機が需給調整を実施したと仮定した際の前記各需給調整発電機の電圧感度を、前記解析用系統モデルに基づいて分析する電圧感度分析部と、を有し、
    前記電圧感度に基づいて前記需給調整発電機の出力制御プランを策定する需給調整システム。
  2. 前記策定部は、前記電圧感度に応じて前記需給調整発電機が需給調整を実施する際の順位を決定する順位決定部を有する請求項に記載の需給調整システム。
  3. 前記順位決定部は、前記順位に基づいて順位テーブルを作成する請求項に記載の需給調整システム。
  4. 前記電圧感度分析部は、
    前記事故種別に基づいて事故条件を設定する事故条件設定部と、
    前記事故条件に基づいて電力系統の安定度を計算して当該安定度を前記事後モデル生成部に出力する安定度計算部と、を有する請求項のいずれかに記載の需給調整システム。
  5. 前記電圧感度分析部は、
    電力系統の系統情報を取得する系統情報取得部と、
    前記系統情報に基づいて系統の潮流値を計算して当該潮流値を前記安定度計算部に出力する潮流計算部と、を有する請求項に記載の需給調整システム。
  6. 前記電圧感度分析部は、系統の電圧安定性を悪化させる事故後の潮流変化に対して前記需給調整発電機が需給調整を行った際の系統の電圧感度を分析する請求項のいずれかに記載の需給調整システム。
  7. 前記策定部は、前記需給調整発電機ごとに需給調整対象フラグを決定するフラグ決定部を有する請求項1〜のいずれかに記載の需給調整システム。
  8. 前記策定部は、前記需給調整発電機の出力持ち替え部を有し、
    前記出力持ち替え部は、事故後の潮流変化が系統の電圧安定性を悪化させる場合であれば前記需給調整発電機の出力を下げ方向にするように、事故後の潮流変化が系統の電圧安定性を改善させる場合であれば前記需給調整発電機の出力を上げ方向にするように、当該需給調整発電機の出力の持ち替えを行う請求項1〜のいずれかに記載の需給調整システム。
  9. 再生可能エネルギーの出力変化を推定する再エネ出力変化推定部、及び系統需要の変化を推定する需要変化推定部のうち、少なくとも一方を有する請求項1〜のいずれかに記載の需給調整システム。
  10. 電力系統の給電情報を取得する給電情報取得処理と、
    系統事故の事故種別を検出する事故種別検出処理と、
    前記給電情報及び前記事故種別に応じて前記電力系統に接続される需給調整発電機の出力制御プランを策定する策定処理と、
    前記出力制御プランに従って前記需給調整発電機に需給制御指令を出力する需給制御処理
    を備え、
    前記策定処理は、
    前記給電情報及び前記事故種別に基づいて系統事故発生後の解析用系統モデルを生成する事後モデル生成処理と、
    系統事故の発生に際して前記電力系統に接続される需給調整発電機が需給調整を実施したと仮定した際の前記各需給調整発電機の電圧感度を、前記解析用系統モデルに基づいて分析する電圧感度分析処理と、を有し、
    前記電圧感度に基づいて前記需給調整発電機の出力制御プランの策定をコンピュータが実行する需給調整方法。
  11. 電力系統の給電情報を取得する給電情報取得処理と、
    系統事故の事故種別を検出する事故種別検出処理と、
    前記給電情報及び前記事故種別に応じて前記電力系統に接続される需給調整発電機の出力制御プランを策定する策定処理と、
    前記出力制御プランに従って前記需給調整発電機に需給制御指令を出力する需給制御処理
    を備え、
    前記策定処理は、
    前記給電情報及び前記事故種別に基づいて系統事故発生後の解析用系統モデルを生成する事後モデル生成処理と、
    系統事故の発生に際して前記電力系統に接続される需給調整発電機が需給調整を実施したと仮定した際の前記各需給調整発電機の電圧感度を、前記解析用系統モデルに基づいて分析する電圧感度分析処理と、を有し、
    前記電圧感度に基づいて前記需給調整発電機の出力制御プランの策定をコンピュータに実行させる需給調整プログラム。
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