JPH05146072A - 発電機の動作模擬及び制御装置 - Google Patents

発電機の動作模擬及び制御装置

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JPH05146072A
JPH05146072A JP3303042A JP30304291A JPH05146072A JP H05146072 A JPH05146072 A JP H05146072A JP 3303042 A JP3303042 A JP 3303042A JP 30304291 A JP30304291 A JP 30304291A JP H05146072 A JPH05146072 A JP H05146072A
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JP3303042A
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Shigeru Tamura
田村  滋
Yasushi Harada
泰志 原田
Takaharu Ishida
隆張 石田
Junzo Kawakami
潤三 川上
Toshiyuki Fujikawa
歳幸 藤川
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】電力系統の系統設備事故後の発電機の動作模擬
・制御を高速に行い得る装置の提供。 【構成】少なくとも事故後の経過時間毎の系統内20に
おける各発電機101の出力変化量及び前記系統を複数
の特定地域毎に分割し当該分割された各地域毎の発電機
の出力変化量の総和のうちいずれか一方を予め記憶する
記憶手段13と、前記記憶手段13に記憶された内容に
基づいて前記系統内に設備事故が発生した場合の前記各
発電機の動作の模擬を行う動作模擬手段11を発電機の
動作模擬装置内に設けた。 【効果】本発明によれば、複数の系統設備事故後の発電
機の動作模擬及び動作制御を高速に行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電力系統の発電機の動作
模擬及び制御装置に係り、特に、電力系統の系統設備事
故後の発電機の出力変化を模擬及び制御する装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、電力系統の系統設備事故後の発電
機の動作模擬方法としては、電気学会論文誌、昭和48
年、pp323−330に記載されているように、一つの
系統設備事故に対して潮流ネックや復旧操作(系統構成
の変更)を考慮しながら、発電機の動作模擬を行ってい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】電力系統の上位系統
(超高圧系統)の供給信頼度を計算機でオンライン評価
する上では、一つの系統設備想定事故に対してのみ発電
機の動作模擬を行うだけではなく、考えうる多数の想定
系統設備事故に対して発電機の動作模擬を高速に行う必
要がある。上記従来技術はこのような多数の想定系統設
備事故に対する処理の高速化については考慮されておら
ず、供給信頼度をオンライン評価する場合には、多大の
時間がかかってしまうという問題があった。また、上記
従来技術を実際の系統設備事故時の発電機の動作制御に
用いる場合にも、同様に、多大の時間がかかってしまう
という問題があったものである。
【0004】本発明の目的は、系統設備事故に対して発
電機の動作模擬及び制御を高速に行い得る発電機の動作
模擬装置及び動作模擬装置を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、電力系統の系統設備事故後における複数
の発電機の動作を模擬する装置において、少なくとも事
故後の経過時間毎の各発電機の出力変化及び前記複数の
発電機で構成される系統を複数の特定地域毎に分割し当
該分割された各地域毎の発電機の出力変化の総和のうち
いずれか一方を予め記憶する記憶手段と、前記記憶手段
に記憶された内容に基づいて前記系統内に設備事故が発
生した場合の前記各発電機の動作の模擬を行う動作模擬
手段を設けたものである。
【0006】また本発明は、電力系統の系統設備事故後
における複数の発電機の動作を制御する装置において、
少なくとも事故後の経過時間毎の各発電機出力変化及び
前記複数の発電機で構成される系統を複数の特定地域毎
に分割し当該分割された各地域毎の発電機の出力変化の
総和のうちいずれか一方を予め記憶する第1の記憶手段
と、前記系統内の送電線の最大許容有効電力を規定する
系統運用制約データを記憶する第2の記憶手段と、前記
第1の記憶手段に記憶された内容に基づいて前記系統運
用制約データを満足する前記各発電機の出力増加量を求
め当該各発電機の動作を制御する動作制御手段を設けた
ものである。
【0007】
【作用】電力系統からのオンライン情報より各発電機の
系統設備事故後の経過時間毎の出力変化量及び複数の発
電機で構成される系統を特定の地域毎に分割しこの分割
された地域毎の発電機の出力変化量の合計量があらかじ
め演算され記憶される。各種の系統事故における事故後
の各発電機の模擬の際、前記記憶された各発電機の出力
変化量及び地域毎の発電機の出力変化量の合計値を用い
て模擬が行われるため、多数の想定事故に対する模擬が
高速に行われる。
【0008】また、電力系統からのオンライン情報より
各発電機の系統設備事故後の経過時間毎の出力変化量及
び複数の発電機で構成される系統を特定の地域毎に分割
しこの分割された地域毎の発電機の出力変化量の合計量
があらかじめ演算され記憶され、且つ、系統内の送電線
の最大許容有効電力を規定する系統運用制約データが記
憶される。各種の系統事故における事故後の各発電機の
出力制御の際、前記記憶された各発電機の出力変化量及
び地域毎の発電機の出力合計値を用いて前記系統制約デ
ータを満足するよう各発電機の出力変化量が求められる
ため、多数の想定事故においても各発電機に対する動作
制御が高速に行われる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。
【0010】図1において、発電機の動作模擬・制御装
置10は、想定事故時の発電機動作を模擬したり、事故
時の発電機動作を制御するものであり、処理装置11,
データベース12,記憶装置13よりなる。なお、発電
機の動作模擬・制御装置10は制御用計算機の一部の機
能か、またはそれのみで一つの計算機であってもよい。
処理装置11は、系統設備事故後の経過時間毎の出力変
化量及び地域毎のその合計量をあらかじめ演算する前処
理装置14と、発電機の動作模擬・制御の演算を行う演
算装置15とからなる。また、処理装置11は、入力装
置30より伝送路31を介して電力系統20のオンライ
ン情報を入力し、処理装置11の結果を表示入力装置5
0に表示したり、処理装置11の結果より伝送路61を
介して出力装置60より電力系統20へオンライン発電
機制御情報を出力する。入力装置30は、電力系統20
の発電所101,発電所102,……より伝送路101
1,伝送路1021,……を介して、各発電所の出力値
を特定時間間隔で取り込む。さらに、入力装置30は、
電力系統20の変電所201,変電所202,……より
伝送路2011,伝送路2021,……を介して、各変
電所におけるCBやLSの状態や送電線の有効電力など
の測定値を特定時間間隔で取り込む。なお、入力装置3
0は、これらの状態・測定値を取り込むほかに、CBや
LSの状態より系統構成を認識する機能,系統構成認識
結果より各々の発電機を地域毎に割り当てる機能,特定
時間間隔の測定値を平滑化する機能,誤測定値を認識し
正しい測定値に修正する機能を含んでいる。これらの機
能は、Boseらによって調査開発されているものであり、
その詳細は文献(Real−Time Modeling of PowerNetwor
ks,Proceedings of The IEEE,Vol.75,No.12,1
987)に記載されているため、ここでは省略する。デ
ータベース12には、どの設備の事故を想定するかの想
定事故データ,発電機の出力変化速度,出力上限値,出
力下限値などの各発電機の特性データ,各送電線の最大
許容有効電力などの系統運用制約データ、送電線が作業
などの理由で使用できないなどの送電線作業データ,発
電機が作業などの理由で出力を変化させることができな
いなどの発電機運用制約データが保存されている。デー
タベース中の想定事故データとは、送電線名,母線名な
どの、発電機の動作模擬及び制御の対象とする事故設備
のデータである。前処理装置14は、入力装置30から
のオンライン情報とデータベース12を用いて、発電機
の動作模擬・制御計算を行うためのデータを記憶装置1
3に格納する。演算装置15は、記憶装置13のそのデ
ータとデータベース12より、発電機の動作模擬・制御
計算を実施する。その計算結果は表示入力装置50によ
り電力系統運用者に提示される。また、処理装置11の
制御計算結果は、伝送路1012,伝送路1022,…
…を介して発電所101,発電所102,……へ送ら
れ、各発電所の発電機出力を制御する。なお、表示入力
装置50は、処理装置11の計算結果を表示するだけで
なく、データベース12の修正や処理装置11の実行指
示などにも用いられる。
【0011】次に、事故時の発電機動作の概要を説明す
る。図2の簡単な電力系統において、発電機1,発電機
2,発電機3,発電機4,発電機5及び発電機6より、
負荷1,負荷2及び負荷3に電力を供給しているとす
る。なお、発電機5は電力系統に接続していなく、その
出力値は0MWであるとする。また、発電機1,発電機
2,発電機3,発電機4及び発電機6の出力,負荷1,
負荷2及び負荷3の消費電力の例を表1に示す。
【0012】
【表1】
【0013】これらの値は電力系統20の各発電所より
入力装置30を介して処理装置11に入力されたものと
する。なお、本実施例では、電力系統の送電線の電力の
損失はないものとして扱う。
【0014】また、入力装置30において、各変電所か
ら取り込まれた変電所や送電線のCB,LS情報をもと
に、図2の系統構成を認識したとする。さらに、入力装
置30は、その系統構成認識結果とデータベース12の
想定事故データより、各発電機を地域毎に割り当てる機
能を有しているものとする。
【0015】本実施例では、データベース12の発電機
の特性データに、表2に示す発電機1から発電機6の特
性データが格納されているとする。
【0016】
【表2】
【0017】表2中、最低出力とは設備的にこれ以上下
げられない出力値,最高出力とは設備的にこれ以上上げ
られない出力値、出力変化速度とは1分あたりの出力変
化量,出力変化開始までに要する時間とは各発電機に出
力変化の指令を出してから実際にその指令が実行される
までに設備的にかかる時間である。
【0018】ここで、データベース12の想定事故デー
タには、送電線1の事故と送電線2の事故の二つの事故
が登録されているとする。
【0019】表1より、需給バランスは保たれており、
したがって周波数は基準周波数となっている。送電線1
の電力の向きは、発電機1及び発電機2より負荷2及び
発電機6の方向で、1000MWの有効電力が流れてい
る。送電線1の事故とは、この運用状態において、送電
線1で地絡事故が発生し、電力系統が地域1と地域2の
二つに分離された状況を考慮する。実際の電力系統にお
いては、各送電線は多数回線を用いて構成されているた
め、ここではそれら数回線の送電線が自然現象(たとえ
ば雷)などの影響により短絡あるいは地絡事故が発生し
た場合を考慮する。このような場合には、通常、電力系
統保護装置が働き、送電線1を開放した後再閉路するよ
うに動作するが、事故状況により再閉路できない場合が
ある。本実施例では、再閉路できない場合を考慮し、し
たがって先に述べたように電力系統が二つに分離された
とする。事故が発生すると、送電線1の有効電力は発電
機1及び発電機2より負荷2の方向へ1000MWであ
るため、地域1では1000MWの電力が余り、地域2では
1000MWの電力が不足する。その結果、地域1では
周波数が上昇し、地域2では周波数が低下する。そこ
で、周波数を元の基準周波数にするために、地域1では
発電機出力を1000MW減少させ、地域2では発電機
出力を1000MW増加させ、需給バランスを保たせる
ように復旧させる。復旧時の発電機動作は上で述べた各
発電機の特性データなどで決定される。また、送電線2
の事故とは、送電線2で送電線1と同様の事故が発生し
た場合を想定する。この場合には、負荷2及び発電機6
より発電機3,発電機4,発電機5及び負荷3の方向に
600MWの電力が流れていることより、地域3は電力
が600MW余り周波数が上昇し、地域4は電力が60
0MW不足し周波数が低下する。復旧時の発電機動作に
ついて、本実施例では特に周波数低下側について説明す
る。したがって、本実施例では、図2の地域2及び地域
4の発電機の動作模擬・制御について説明する。周波数
上昇側の発電機動作も低下側と同様に模擬・制御を行う
ことができる。
【0020】なお、入力装置30は、先に述べたよう
に、系統構成認識結果と先の想定事故データより各発電
機を地域毎に割り当てるものとし、その結果は、送電線
1の事故に対しては表3、送電線2の事故に対しては表
4となる。
【0021】
【表3】
【0022】
【表4】
【0023】図2の電力系統においては、送電線の作業
はなく、どの送電線も利用できるものとする。また、発
電機の作業もなく、どの発電機も利用できるものとす
る。すなわち、送電線作業データ及び発電機運用制約デ
ータはないものとする。
【0024】以上の電力系統の状況において、まず処理
装置11による発電機の動作模擬を説明する。その計算
フローを図3に示す。図3中、ステップ111では入力
装置30の結果に基づき発電機の動作模擬のためのデー
タをあらかじめ作成し、記憶装置13に格納しておく。
ステップ112では記憶装置13のそのデータを用い
て、表示入力装置50の要求に応じてあるいは特定時間
間隔毎に発電機の動作模擬計算を行い、表示入力装置5
0に出力、表示する。ステップ111は前処理装置14
で、ステップ112は演算装置15で実行される。
【0025】ステップ111の詳細フローを図4に示
す。ステップ1111で、事故後の経過時間毎の各々の
発電機の出力変化の特定の地域毎の合計を表す配列GS
UMを0クリアーする。ステップ1112では、対象の
発電機全てに対して処理を実施するために、発電機番号
をiとし、iを1にセットする。ステップ1113で
は、発電機番号iより、対象の発電機全てに対して処理
を実施したかどうか判断し、していない場合にはステッ
プ1114へ、した場合には処理を終了する。ステップ
1114では、データベース12の発電機運用制約デー
タより、i番目の発電機は動作が可能であるかどうかを
発電機運用制約データより判断し、不可能である場合に
はiを一つ増やしステップ1113へ戻る。可能である
場合には、ステップ1115で、時間(分)jを1にセ
ットする。ステップ1116では、データベース12中
の発電機の特性データより、i番目の発電機のj分後の
増加量を記憶装置13のG(i)(j)に格納する。さら
に、ステップ1117では、各々の地域kに対してj分
後のそれらの合計GSUM(k)(j)を作成し、記憶装置
13に格納する。ステップ1118では、jが設定した
値より大きいかどうか判断し、大きくなければjを一つ
増やしステップ1116へ戻り、大きければiを一つ増
やしステップ1113へ戻る。ここでは、設定値は10
とする。
【0026】図2の電力系統に対して、図4のフローを
実施した結果が表5,表6,表7である。
【0027】
【表5】
【0028】
【表6】
【0029】
【表7】
【0030】表5は、各発電機の出力増加量で、G(3)
(j),G(4)(j),G(5)(j),G(6)(j)はそれぞれ
j分後の発電機3,発電機4,発電機5及び発電機6の
出力増加量である。なお、表5におけるG(3)(j),G
(4)(j),G(5)(j),G(6)(j)の出力増加量の限度
がそれぞれ、200MW,400MW,500MW,2
00MWとなっているのは、表1に示す各発電機の事故
前の消費電力と表2に示す各発電機の最高出力との差分
まで、即ち最高出力まで出力増加を行ったことを示すも
のである。表6のGSUM(2)(j),表7のGSUM
(4)(j)は、それぞれ地域2(図2及び表3に示す)の
発電機の出力増加合計量,地域4(図2及び表4に示
す)の発電機の出力増加合計量である。従ってGSUM
(2)(j)は、G(3)(j),G(4)(j),G(5)(j)及び
G(6)(j)の合計量であり、GSUM(4)(j)は、G(3)
(j),G(4)(j)及びG(5)(j)の合計量である。
【0031】以上の結果より、図3中のステップ112
を説明する。ステップ112を詳細に表したものが図5
である。ステップ1121では、時間(分)jを1にセ
ットする。ステップ1122では、GSUM(k)(j)が
復旧に必要な電力量P以上かどうか判断し、電力量P以
上であればステップ1123へ進み、復旧時間j及び地
域kに対する各発電機G(i)(j)の出力を表示する。G
SUM(k)(j)が復旧に必要な電力量Pより小さけれ
ば、jを一つ増やし、もう一度ステップ1122を実行
する。
【0032】図2の電力系統の送電線1の事故の場合
は、Pは1000MWであるので、図5のフロー及び地
域2に対する表6より(GSUM(2)(j)が1000M
Wとなるのはj=7のとき)、復旧時間(基準周波数に
復帰するまでの時間)jは7分、その時の各発電機の出
力増加量は表5より、発電機3の出力増加量G(3)(7)
は200MW,発電機4の出力増加量G(4)(7)は40
0MW,発電機5の出力増加量G(5)(7)は200M
W,発電機6の出力増加量G(6)(7)は200MWであ
ることがわかる。また、送電線2の事故の場合は、Pは
600MWであるので、図5のフロー及び地域4に対す
る表7より(GSUM(4)(j)が600MWとなるのは
j=5のとき)、復旧時間(基準周波数に復帰するまで
の時間)jは5分、その時の各発電機の出力増加量は表
5より、発電機3の出力増加量G(3)(5)は200M
W,発電機4の出力増加量G(4)(5)は400MW,発
電機5の出力増加量G(5)(5)は0MWであることがわ
かる。
【0033】したがって、送電線1の事故あるいは送電
線2の事故を想定した場合の、事故後の各発電機の復旧
の動作を高速に模擬することができる。
【0034】次に、図2の電力系統において、実際に送
電線1の事故が発生した場合の処理装置11による発電
機の動作制御装置を図6を用いて説明する。図6中、ス
テップ111は先に説明したものと同じものであり、表
3,表5,表6が記憶装置13に格納されている。ここ
ではステップ113を説明する。ステップ113は演算
装置115で実行される。なお、ここでは、図2におい
て、送電線3の最大許容有効電力は300MWであると
いう系統運用制約データがデータベース12にあるとす
る。この系統運用制約データを考慮しない場合、先の結
果から、送電線3を流れる有効電力潮流は発電機4の出
力値500MW(事故前出力100MW(表1参照)+
事故後出力増加量400MW)表5より、G(4)(7)は4
00))となり、系統運用制約データを違反する(違反量は
200MWである)。これを違反しないようにステップ
113で演算する。ステップ113の詳細を図7に示
す。
【0035】図7中、ステップ1131では、時間
(分)であるjを1にセットする。ステップ1132で
は、記憶装置13より、GSUM(k)(j)が復旧に必要
な電力量P以上かどうか判断し、電力量Pより小さけれ
ばjを一つ増やし、もう一度ステップ1132を実行す
る。GSUM(k)(j)が復旧に必要な電力量Pより大き
ければ、ステップ1133へ進み、復旧時間j及び地域
kに対する各発電機G(i)(j)の出力を求め、データベ
ース12中の系統運用制約データを違反していないかど
うかを判断する。違反していなければ処理を終了し、違
反していれば違反量PVを求める。PVに基づき、ステ
ップ1135では、違反対象発電機の出力増加量を決定
する。ステップ1136では、P+PV以上となるGS
UM(k)(j)のjを求める。送電線1の事故の場合には
先に述べた結果より、ステップ1132より復旧時間jは7
分となるが、ステップ1133及びステップ1134よ
り、送電線3でPVが200MWであることがわかる。
したがって、ステップ1135で、違反対象発電機であ
る発電機4の出力増加量は200MWとなり、ステップ
1136で1200MW(P+PV)となるGSUM
(k)(j)を求める。表5及び表6より、復旧時間(基準
周波数に復帰するまでの時間)jは9分となり、その時
の各発電機の出力増加量は、発電機3の出力増加量G
(3)(9)は200MW,発電機5の出力増加量G(5)
(9)は400MW,発電機6の出力増加量G(6)(9)は
200MWであることがわかる。以上の発電機3,発電
機5,発電機6の出力増加量及び発電機4の出力増加量
は、処理装置11より伝送路61を介して、出力装置6
0より伝送路1012,伝送路1022,……を介して
発電所101,発電所102,……へ送られ、各発電所の発
電機出力を制御する。したがって、本実施例の場合で
は、この制御の結果、系統運用制約を違反しないように
復旧される。
【0036】また、系統運用制約データがある場合の復
旧時の発電機動作の模擬も、図7のフローを図3のステ
ップ112で用いることにより行うことができる。
【0037】本実施例では、表2のように発電機の出力
変化速度を一定としたが、発電機の出力幅によって出力
変化速度が異なる場合も同様に扱うことができる。
【0038】記憶装置13に格納される以上の内容は、
想定事故後の発電機の動作模擬を実施する特定時間周期
毎に、電力系統20からのオンライン情報をもとに更新
する。また、電力系統20の電力潮流状態や系統構成状
況が変化した場合や、発電機の出力状況や発電機の接続
状態が変化した場合に更新する。この更新により、事故
時の発電機の動作の模擬や制御を正確に実施する。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、一つの系統設備事故後
の発電機の動作模擬を高速に行えるだけでなく、複数の
系統設備事故後の発電機の動作模擬を高速に行うことが
できる。また、実際の系統設備事故後の発電機の動作制
御を高速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す構成図である。
【図2】本発明が適用された電力系統の構成説明図であ
る。
【図3】本発明の発電機の動作模擬フローを説明するた
めの図である。
【図4】本発明の発電機動作模擬のためのデータ作成フ
ローを説明するための図である。
【図5】本発明の発電機の動作模擬計算フローを説明す
るための図である。
【図6】本発明の発電機の動作制御フローを説明するた
めの図である。
【図7】本発明の発電機の動作制御計算フローを説明す
るための図である。
【符号の説明】
10…発電機の動作模擬・制御装置、11…処理装置、
111…前処理装置、112…演算装置、12…データ
ベース、13…記憶装置、20…電力系統、30…入力
装置、31…伝送路、50…表示入力装置、60…出力
装置、61…伝送路、101,102…発電所、20
1,202…変電所、1011,1021,2011,20
21…伝送路、1012,1022…伝送路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川上 潤三 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 藤川 歳幸 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電力系統の系統設備事故後における複数の
    発電機の動作を模擬する装置において、少なくとも事故
    後の経過時間毎の各発電機の出力変化及び前記複数の発
    電機で構成される系統を複数の特定地域毎に分割し当該
    分割された各地域毎の発電機の出力変化の総和のうちい
    ずれか一方を予め記憶する記憶手段と、前記記憶手段に
    記憶された内容に基づいて前記系統内に設備事故が発生
    した場合の前記各発電機の動作の模擬を行う動作模擬手
    段とを設けたことを特徴とする発電機の動作模擬装置。
  2. 【請求項2】請求項1の発電機の動作模擬装置におい
    て、前記動作模擬手段は、前記記憶手段に記憶された内
    容に基づいて前記系統の復旧に要する時間及び当該復旧
    時間に対応する前記各発電機の出力増加量を求めること
    を特徴とする発電機の動作模擬装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2において、前記記憶手段に
    記憶された内容は、少なくとも前記系統の潮流状態、前
    記系統の構成状況及び前記複数の発電機の接続状態の変
    化のうちいずれか一つに応じて更新されることを特徴と
    する発電機の動作模擬装置。
  4. 【請求項4】電力系統の系統設備事故後における複数の
    発電機の動作を制御する装置において、少なくとも事故
    後の経過時間毎の各発電機出力変化及び前記複数の発電
    機で構成される系統を複数の特定地域毎に分割し当該分
    割された各地域毎の発電機の出力変化の総和のうちいず
    れか一方を予め記憶する第1の記憶手段と、前記系統内
    の送電線の最大許容有効電力を規定する系統運用制約デ
    ータを記憶する第2の記憶手段と、前記第1の記憶手段
    に記憶された内容に基づいて前記系統運用制約データを
    満足する前記各発電機の出力増加量を求め当該各発電機
    の動作を制御する動作制御手段を設けたことを特徴とす
    る発電機の動作制御装置。
  5. 【請求項5】請求項4の発電機の動作制御装置におい
    て、前記動作制御手段は、前記第1の記憶手段に記憶さ
    れた内容に基づいて前記系統の復旧時間及び当該復旧時
    間に対応する前記各発電機の出力増加量を求め、当該求
    めた出力増加量が前記系統運用制約データを違反してい
    る場合には当該違反量を求め、前記違反量を打ち消すよ
    う再度前記各発電機の出力増加量を求めることを特徴と
    する発電機の動作制御装置。
  6. 【請求項6】請求項4又は5において、前記第1の記憶
    手段に記憶された内容及び前記第2の記憶手段に記憶さ
    れた系統運用制約データは、前記系統の潮流状態、前記
    系統の構成状況および前記複数の発電機の接続状態の変
    化のうちいずれか一つに応じて更新されることを特徴と
    する発電機の制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007259545A (ja) * 2006-03-22 2007-10-04 Tokyo Electric Power Co Inc:The 需給制御システムの系統周波数緊急補正方式
JP2019080364A (ja) * 2017-10-19 2019-05-23 株式会社東芝 需給調整システム、需給調整方法及び需給調整プログラム

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