JP6005320B1 - 老朽化した金属・frp製タンクの再生方法と再生タンク - Google Patents

老朽化した金属・frp製タンクの再生方法と再生タンク Download PDF

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【課題】交換することなく、老朽化した金属製・FRP製タンクの再生方法と再生タンクの利用。【解決手段】老朽化した金属製・FRP製タンクを再利用するため、外壁面については、錆を除去し、孔食がある場合にはパテで充填し、不陸調整等の下地処理後、下塗り、中塗り、上塗り塗装を行い、内壁面については、錆を除去し、孔食がある場合には、その大きさに合わせ溶接又はパテで充填し、不陸調整等の下地処理後、プライマーにて下塗りし、FRPライニングをする、老朽化した金属製タンク及びFRP製タンクの修理・再生方法。【選択図】図2

Description

本発明は、老朽化した金属製タンク及びFRP製タンクの再生方法と再生したタンクに関する。
学校等の公共施設の給水・貯水槽、プール設備、環境設備等の維持管理を業とする企業を運営している本発明者は、それらの付帯設備である金属製あるいはFRP製のタンクの交換等を請け負うことも多くある。中でも、プール関連の設備では、消毒に次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム、塩素化イソシアヌル酸等を使用するため、塩素イオンによる金属製あるいはFRP製タンクの劣化が著しく、短期間でその交換を余儀なくされる。こうしたタンクを新しく交換し、その配管工事等を行うと数千万円以上の予算が必要となる。地方財政は厳しく、かかる経費を捻出できないのが現状である。そこで、新たなタンクに交換するのではなく、老朽化した金属製タンクやFRP製タンクを修理・再生し、再利用することが求められている。しかし、再利用するためには、いうまでもなく、所定の品質を長期間維持することができる耐久性を必要とし、安易な修理方法では長期間の利用は期待できない。
これまで、前述のように、公共施設の維持管理をしてきた本発明者は、これに関連する特許出願等(特許第5665244号他)をしてきた。その経験から、プール設備に付帯する金属製タンクやFRP製タンクの耐久性が維持できる修理・再生方法を確立してきた。その方法は、プール関連施設だけでなく、通常使用される金属製タンクやFRP製タンクにも適用できるものであり、本願を出願する次第である。
これまでの先行技術を検索すると、以下のような文献が見受けられる。
燃料タンクや溶剤タンクにおいて、燃料や溶剤に対するバリア層の耐久性と耐透過性が優れ、かつプライマー層がバリア層や下地との間で剥離しないタンクライニング施工方法とタンク内表面ライニング構造を提供するため、タンク内表面の下地処理及びプライマー塗装の後、繊維補強樹脂シート層(FRP層)と、扁平な流体不透過性フレーク材が層方向に配向して分散したフレーク含有樹脂シート層とをそれぞれ1層又は2層以上含んでなる複合バリア層を形成するタンクライニング施工方法、及びタンク内表面ライニング構造(特許文献1)。
埋設タンクや、地上用タンク、縦置き型タンクに形成された開口部を介して内部に入り、例えば埋設タンクのメンテナンスを行う際、埋設タンクのクリーニング処理の後、埋設タンクの補修、改修を行い、埋設タンク内をFRP(プリプレグシート)によるライニング施工を行うものであり、このように構成することにより、より確実な埋設タンクの補修、修正処理を行い、長期間使用可能な各種タンクを提供するタンク内の補修方法、及びその補修構造(特許文献2及び特許文献3 同一出願人)。
埋設タンクや地上タンクの補修処理に関し、既設鋼製貯油埋設タンクに形成された開口部を介し、クリーニングを行う構成であり、クリーニング作業は、水で薄めた洗剤(界面活性剤入り)を攪拌機を使って白く泡立たせ、洗浄機を使って埋設タンク内水面に散布(投入)し、この泡が白色になるまで洗剤の投入を続ける。次に、埋設タンク内の油分を分離した水を水中ポンプで汲み出し、油水分離槽を介して排水溝に放流する。さらに、水で薄めた中和剤を、高圧洗浄機を使って埋設タンク鋼板内側に吹き掛けることで、埋設タンク鋼板の表面に付着している油分及び揮発性ガスを除去し、埋設タンク内の錆、スラッジ及び洗浄汚水はバキュームポンプを使って汲み出し一括処分する既設鋼製貯油埋設タンク内のクリーニング方法(特許文献4)。
耐食性、防水性が必要とされるコンクリート製のタンク等を保護する目的で行う短波長光硬化性プリプレグシートを用いるFRPライニングの施工方法で、(A)不飽和ポリエステル樹脂等のラジカル重合性樹脂:100重量部、(B)500nm以上波長の領域に感光性を有する光重合開始剤と、500nm未満の領域に感光性を有する光重合開始剤のみを合わせた2種以上の光重合開始剤:0.01〜10重量部及び(C)充填材:100重量部以下を含有する樹脂組成物を繊維強化材に含浸して、該組成物中のラジカル重合性不飽和基の一部を予備重合して、Bステージ化して光硬化性プリプレグシートとしたあと、該プリプレグシートを、コンクリート表面に水系エマルジョン樹脂プライマーで下地を作り、さらにプライマーを塗布した下地に貼り付け、プリプレグシートの端部およびプリプレグシートの間の隙間を光硬化性・熱硬化性樹脂で封止するもの(特許文献5)。
特許文献1は、フレーク含有樹脂シート層をライニングするものであり、特許文献2、3は、埋設タンク内をFRP(プリプレグシート)によるライニング施工を行うものであり、いずれも老朽化したタンクの外面及び内面を全般的に補修・再生し再利用を目的とする本願とは異なる。また、特許文献4は、埋設タンクや地上タンクの補修処理に関し、既設鋼製貯油埋設タンクに形成された開口部を介し、クリーニングを行う方法であり、特許文献5は、コンクリート製のタンク等を保護する目的で行う短波長光硬化性プリプレグシートを用いるFRPライニングの施工方法であり、それぞれ本願とは目的・手段が異なるものである。
特開2008−189330号公報 特開2003−341791号公報 特開2001−348089号公報 特開2006−231153号公報 特開2004−181934号公報
本願の解決しようとする課題は、老朽化した金属製タンクやFRP製タンクを、新たなタンクに交換するのではなく、長期間使用できるように修理・再生する施工方法と、その方法により修理・再生したタンクを提供するものである。
すなわち、第1発明は、老朽化した金属製タンクを再利用するため、外壁面については、錆を除去し、孔食がある場合にはパテで充填し、不陸調整等の下地処理後、下塗り、中塗り、上塗り塗装を行い、内壁面については、錆を除去し、孔食がある場合には、その大きさに合わせ溶接又はパテで充填し、不陸調整等の下地処理後、プライマーにて下塗りし、FRPライニングをし、さらにトップコートを行う、老朽化した金属製タンクの修理・再生方法である。
錆は、一般的にはサンディングもしくはサンドブラストにより除去するが、この方法に限るものではない。外壁面に孔食による穴あきがみられる場合、その欠損部が大きいときには、パテにて充填する。パテとは、下地のくぼみ、割れ、穴等の欠陥を埋めて、塗装するための平たさを向上させるために用いられる肉盛り用の材料をいい、主なパテとしてエポキシパテやポリエステルパテがあるが、耐久性及び塗料との密着性がよいものであれば足り、これに限るものではない。パテについては、以下同じ。
不陸とは表面が凸凹している状態をいい、不陸調整とは、凸凹を削ったり、パテを埋めて平らにすることをいう(以下同じ)。下地処理とは、表面に付着した埃、油等の汚れを落とし(脱脂)、次の工程に進むための一連の作業をいう(以下、同じ)。次いで、プライマーでの下塗り塗装を行う。プライマーとは、素地に最初に塗る塗料であり、金属表面の耐食性及び中塗り、上塗り塗装との密着性を上げるものである。
外壁面は日光、風雨にさらされることが多く、外壁面と塗膜との密着性を上げるプライマーでの下塗りと、その上に耐食性・耐候性を維持する中塗り、上塗り塗装を行う。
内壁面とは、言うまでもなくタンク内部の壁面をいう。タンク内部は、塩素イオンが溶解している水、灯油等各種の液体が貯められ、外壁面に比べ腐食が生じやすい。
内壁面も外壁面と同様に錆を除去し、孔食がある場合には、その大きさに合わせ溶接又はパテで充填する。パテの扱いは外壁面と同じである。ただし、内壁面で孔食の度合いが大きい場合は、内壁面に対する圧力が高いため、パテでは足りず溶接を行い充填することもある。
次に、不陸調整等の下地処理後を行うが、外壁面と同様である。続いて、プライマーにて下塗りする。内壁面に使用するプライマーとは、内壁面とFRPライニングとを密着させる塗料であるが、外壁面に使用するそれと同じもので足りる場合もある。
ライニングとは、物体の外壁面 または外壁面に、定着可能な物質を比較的厚く覆う表面処理のことをいい、塗膜よりは厚いものである。ライニングにより、耐酸、耐摩耗、熱伝導等を避けることができる。ここではライニングは内壁面にのみ行われる。
FRPライニングとは、ガラス繊維強化プラスチック(FRP)を内壁面に貼り付けていくものである。
作業性の良さから樹脂フレークライニングが適しているとも言われているが、引張、曲げ、圧縮強度等がライニングに比較し50〜60%劣るため、金属タンクを修理し再生するには不向きと思われる。
トップコートとは、最上層部を塗ることをいう。ガラス繊維強化プラスチック(FRP)を内壁面に貼り付けた後、これを保護するために塗られるものである。
トップコートは劣化するがFRPライニング層は腐食しないため、一度FRPライニングをすれば、定期的なトップコートの塗り替えだけでメンテナンスは済み、コスト削減となる。
FRPライニングにはトップコートが含まれる場合もあるが、ここではトップコートはライニングとは別の工程とする。
続いて第2発明は、外壁面の中塗り、上塗りに使用する塗料は、2液性シリコン塗料とし、内壁面のFRPライニングには、ガラスマットとビニルエステル樹脂を用いる、第1発明の老朽化した金属製タンク修理・再生方法である。
外壁面は日光・風雨にさらされるため、耐食性だけでなく耐候性も必要とされる。耐食性、耐候性が優れた主な塗料としては、ウレタン塗料とシリコン塗料がある。前者はポリウレタン結合させた高分子化合物を含む塗料であり耐用年数が約6年といわれている。後者はシロキサン結合(−O−Si−O−)をもつ無機化合物を含む塗料であり、耐用年数が約10〜13年とされている。また2液性塗料は1液性のそれに比較し、混合比を正確に行い、混合すれば直ぐに硬化が始まり、作業性には難があるが、塗膜としては優れている。本発明者は、修理・再生した金属製タンクの利用年数の目安として10年を予定し、2液性のシリコン塗料を選択するものである。シリコン塗料を下塗りのプライマー上に中塗りとして塗装し、乾燥後さらに同じ塗料にて上塗り塗装する。
内壁面のFRPライニングには、ガラスマットとビニルエステル樹脂を用いる。内壁面のプライマー上にガラスマットを貼り付け、ビニルエステル樹脂を含浸させながら密着させ、FRPライニングをする。ビニルエステル樹脂を選択したのは、FRP用樹脂として一般的に使用される不飽和ポリエステル樹脂に比較し、耐酸、耐アルカリ等耐薬品性に優れ、機械的強度が大きく、実用耐熱温度も60℃と高いためである。
ガラスマットは、ガラス繊維の密度の相違により、#380(サンパチマット)と#450(ヨンゴーマット)があり、後者のほうが前者に比べ密度が高い。しかし、FRP防水ではRC下地の#380の2回積層(2PLYともいう)のみ建築工事標準仕様書の標準仕様に採用され、実績があるため#380マットを使用することが好ましい。
続いて、第3発明は、金属製タンクの腐食の状態により、内壁面のFRPライニングを多積層とする、第1発明又は第2発明のいずれかの老朽化した金属製タンク修理・再生方法である。
ガラスマットは樹脂の混合比にもよるが、1枚(1PLY)で0.8〜1.0mmの厚さとなる。FRPの積層数は金属製タンクの腐食の状態で判断する。軽微な腐食の場合には2PLYで足りるが、甚大な腐食の場合には、補強も兼ねて5PLY以上の施工をする。
続いて、第4発明は、第1発明から第3発明のいずれかの老朽化した金属製タンクの修理・再生方法により、再利用可能となった金属製タンクである。
第1発明から第3発明のいずれかの老朽化した金属製タンクの修理・再生方法により、再利用可能となった金属製タンクも保護対象とするものである。
続いて、第5発明は、老朽化したFRP製タンクを再利用するため、外壁面については、孔食がある場合にはパテで充填し、不陸調整等の下地処理後、下塗り、中塗り、上塗り塗装を行い、内壁面については、孔食がある場合にはパテで充填し、不陸調整等の下地処理後、プライマーにて下塗りし、FRPライニングをし、さらにトップコートを行う、老朽化したFRP製タンクの修理・再生方法である。
FRPは、耐食性、強度が優れていることから水槽だけでなく船舶、ユニットバス等多くの製品に利用されている。このFRP製タンクも公共の設備に利用され、老朽化していく。この老朽化したFRP製タンクについても、修理・再生し、再利用するため、第1発明から第4発明の技術的思想が応用可能である。そこで、第5発明から第8発明の保護を求めるものである。
FRP製タンクでは、第1発明と異なり、孔食があっても、それを塞ぐための溶接はできない。
FRP製タンクの外壁面を洗浄し、付着物や汚れを除去する。孔食による穴あきがみられる場合、その欠損部が大きいときには、パテにて充填する。
不陸調整後、下地処理をし、次いで、プライマーでの下塗り塗装を行い、中塗り、上塗り塗装を行うことは第1発明と同じである。FRP製タンクに使用するプライマーは、金属製タンクに使用するそれと耐食性を必要としない点で異なるが、同じプライマーを使用してもよい場合もある。
また、内壁面についても孔食部の充填に溶接はしない点を除いて、第1発明と同じである。
続いて、第6発明は、外壁面の中塗り、上塗りに使用する塗料は、2液性シリコン塗料とし、内壁面のFRPライニングには、ガラスマットとビニルエステル樹脂を用いる第5発明の老朽化したFRP製タンク修理・再生方法である。
外壁面の中塗り、上塗りに使用する塗料は、2液性シリコン塗料とし、内壁面のFRPライニングには、ガラスマットとビニルエステル樹脂を用いる理由は、第2発明と同じである。
続いて、第7発明は、FRP製タンクの劣化の状態により、内壁面のFRPライニングを多積層とする第5又は第6発明のいずれかの老朽化したFRP製タンク修理・再生方法である。
内壁面のFRPライニングは、FRP製タンクの劣化の状態により、多積層とする第5発明又は第6発明のいずれかの老朽化したFRP製タンク修理・再生方法である。
FRPの積層数がFRP製タンクの老朽化の程度によることは、第3発明と同じである。ガラスマットは樹脂の混合比にもよるが、1枚(1PLY)で0.8〜1.0mmの厚さとなり、これを積層してライニングするものである。
続いて、第8発明は、第5発明から第7発明のいずれかの老朽化したFRP製タンクの修理・再生方法により、再利用可能となったFRP製タンクである。
第4発明と同様に、第5発明から第7発明のいずれかの老朽化したFRP製タンクの修理・再生方法により、再利用可能となったFRP製タンクも保護対象とするものである。
第1発明では、老朽化した金属製タンクを修理・再生し、再利用可能とするものであり、第2発明、第3発明は、より耐久性を高め、再利用する期間を延ばすものである。第4発明は、第1発明から第3発明により修理・再生した金属タンクを保護するものである。
第5発明は、老朽化したFRP製タンクを修理・再生し、再利用可能とするものであり、第6発明、第7発明は、より耐久性を高め、再利用する期間を延ばすものである。第8発明は、第5発明から第7発明により修理・再生したFRP製タンクを保護するものである。
図1は、金属製又はFRP製タンクの概略図である。 図2は、金属製タンクを修理・再生したときの断面図である。 図3は、FRP製タンクを修理・再生したときの断面図である。 図4は、老朽化した金属製タンクとこれを下地処理した写真である。 図5は、下地処理後プライマー塗装(下塗り)、中塗り、上塗りした金属製タンクの写真である。図4の続きである。 図6は、砂ろ過タンク(金属製タンク)内壁面の腐食及び孔食の写真である。 図7は、砂ろ過タンク内の脱脂処理、プライマー、ライニングの写真である。図6の続きである。 図8は、砂ろ過タンク内のトップコートの写真である。図7の続きである。 図9は、プールの付帯設備であるカートリッジろ過器(金属製タンク)内壁面の写真と錆取り、プライマー塗布までの写真である。 図10は、図9の続きであり、ライニング、トップコートまでの写真である。
本発明の実施例を以下に示す。
図1は、金属製又はFRP製タンク1の概略図である。タンクには各種の形状があり、図1は、外壁面14と内壁面13を示すものであり、図1の形状に限定されるものではない。
図2は、金属製タンク11を修理・再生したときの断面図である。外壁面14には下塗りとしてプライマー2が塗装され、その上に中塗り21、上塗り22がされている。腐食により孔食がある場合には、パテ4にて充填する。
内壁面も孔食部41がある場合にはパテ4にて充填するが、孔食部が大きいときには、内壁面から溶接5し、孔食部41を塞ぐ。溶接により生じた凸部はサンダー等で削り、不陸調整する。
不陸調整後下地処理し、プライマー3を塗った後にFRPライニング31を行う。図2では、6回積層(6PLY)にてライニング31を行っている。このライニング上にトップコート32を塗装する。
図3は、FRP製タンク12を修理・再生したときの断面図である。内壁面から外壁面に通る孔食部41があり、パテ4で充填し、他の孔食部41もパテ4で充填する。外壁面についての仕様及び内壁面についての仕様は、プライマーの種類が異なる場合があるが、金属製タンクと同様である。
図4から図10は、実際に施工した時の写真である。会社名等が写っている箇所は消去している。
この金属製タンクは、プール用循環水の砂ろ過装置として使用されている。図4(1)は、老朽化した金属製タンク外壁面の写真であり、(2)は外壁面の劣化した塗膜を除去し、錆取り等をした後の写真である。
図5は、外壁面に下地処理後プライマー塗装(下塗り)2、中塗り21、上塗り22した金属製タンクの写真で、図4の続きである。図5(3)はプライマー塗装2をしている写真であり、(4)は中塗り21、(5)は上塗り22が完了した時の写真である。
図6、図7、図8は老朽化した砂ろ過タンク(金属製タンク)の内壁面の状態と修理・再生工程の写真である。砂ろ過タンクの内部は、塩素イオンの影響で腐食が激しく進んでいる(図6(1))。サンダー等で錆取りをすると内壁面13から外壁面14に通る孔食41(図6(2))が見受けられる。凸凹部が生じた孔食部41をパテ4で充填する(図6(3))。
パテにて充填し不陸調整をした後に脱脂処理を行う(図7(4))。脱脂処理の良否はプライマーの密着性に大きく影響し、重要な工程である。次にプライマー3を塗布(図7(5))し、乾燥後FRPライニング31(図7(6))を行う。砂ろ過タンクの内部は腐食が激しく進行していたため、5回の積層ライニング(5PLY)行った。
次にトップコート32(図8(7))を行い、内壁面の修理が完成(図8(8))する。
図9、図10は、プールの付帯設備であるカートリッジろ過機(金属製タンク)内壁面の修理・再生の写真である。図6〜図8と重複する部分もあるが、新たな金属製タンクに交換するより、修理・再生したほうが長期間使用可能なため、図示したものである。
劣化した塗膜や錆(図9(1))をサンダー等で除去し(図9(2))、脱脂処理したのちプライマー3を塗装する(図9(3))。その後、積層5回(5PLY)のFRPライニング31(図10(4))を行い、次いでトップコート32(図10(4))を行い、修理・再生を完了(図10(6))する。
老朽化したタンクは、特にプール用水のろ過を目的としたタンクでは、水道水に比較し、塩素イオン濃度が高い(0.5〜1.0mg/Liter)巡回水が流れるため、金属面の腐食の進行が早い。更に、ろ過タンク内部には、ろ材として珪砂及び不燃材カートリッジが使用されている。一般に砂ろ過タンクには点検用マンホールが設置されているが、珪砂の充填高さより下部の目視点検は困難である。珪砂交換サイクルは5〜10年である。従って、最低でも5年はろ過タンクの底部の目視点検は不可能である。そのため、孔食や甚大な腐食の発見が遅れがちとなる。一度ライニングを行えば、理論上腐食は生じないため、ろ材の入れ替え時にトップコートをするだけの簡単なメンテナンスで済み、こうした修理・再生方法の価値は非常に高いと考えられる。更に、こうした方法はプール関連施設だけでなく、一般に使用されている金属製タンク、FRP製タンクにも応用でき、大きな需要が期待される。
1 金属製又はFRP製タンク 11 金属製タンク 12 FRP製タンク
13 内壁面 14 外壁面
2 外壁面のプライマー(下塗り) 21 外壁面の中塗り 22 外壁面の上塗り
3 内壁面のプライマー 31 FRPライニング層 32 内壁面のトップコート
4 孔食部のパテ 41 孔食
5 孔食部の溶接部

Claims (6)

  1. 老朽化した金属製タンクを再利用するため、外壁面については、錆を除去し、孔食がある場合にはパテで充填し、不陸調整等の下地処理後、下塗り、中塗り、上塗り塗装を行い、内壁面については、錆を除去し、孔食がある場合には、その大きさに合わせ溶接又はパテで充填し、不陸調整等の下地処理後、プライマーにて下塗りし、FRPライニングをし、さらにトップコートを行う、老朽化した金属製タンクの修理・再生方法において、外壁面の中塗り、上塗りに使用する塗料は、2液性シリコン塗料とし、内壁面のFRPライニングには、ガラスマットとビニルエステル樹脂を用いる、老朽化した金属製タンク修理・再生方法。
  2. 金属製タンクの腐食の状態により、内壁面のFRPライニングを多積層とする、請求項1の老朽化した金属製タンク修理・再生方法。
  3. 再生金属製タンクにおいて、外壁面については、不陸調整下地処理面の上に、下塗り層、中塗り層、上塗り層が設けられ、前記中塗り層、上塗り層が2液性シリコン塗料からなり、また、内壁面については、不陸調整下地処理面の上に、プライマー下塗り層、その上に、ガラスマットとビニルエステル樹脂層からなる単層又は多積層のFRPライニング層が設けられ、その上に、トップコート層が設けられてなる再生金属製タンク。
  4. 老朽化したFRP製タンクを再利用するため、外壁面については、孔食がある場合にはパテで充填し、不陸調整等の下地処理後、下塗り、中塗り、上塗り塗装を行い、内壁面については、孔食がある場合にはパテで充填し、不陸調整等の下地処理後、プライマーにて下塗りし、FRPライニングをし、さらにトップコートを行う、老朽化したFRP製タンクの修理・再生方法において、外壁面の中塗り、上塗りに使用する塗料は、2液性シリコン塗料とし、内壁面のFRPライニングには、ガラスマットとビニルエステル樹脂を用いる老朽化したFRP製タンク修理・再生方法。
  5. FRP製タンクの劣化の状態により、内壁面のFRPライニングを多積層とする請求項4の老朽化したFRP製タンク修理・再生方法。
  6. 再生FRP製タンクにおいて、外壁面については、不陸調整下地処理面の上に、下塗り層、中塗り層、上塗り層が設けられ、前記中塗り層、上塗り層が2液性シリコン塗料からなり、また、内壁面については、不陸調整下地処理面の上に、プライマー下塗り層、その上に、ガラスマットとビニルエステル樹脂層からなる単層又は多積層のFRPライニング層が設けられ、その上に、トップコート層が設けられてなる再生FRP製タンク。
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