JP6003532B2 - 部品内蔵基板およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子部品を積層基板に内蔵する部品内蔵基板、およびその製造方法に関する。
従来の部品内蔵基板としては、例えば、下記特許文献1に記載のものがある。この部品内蔵基板は下記のようにして製造される。まず、第一電子部品を内蔵する第一配線基板と、第二電子部品を内蔵する第二配線基板とが製造される(以下、第一工程という)。その後、第一配線基板および第二配線基板は、中間積層用層を介在させて積層される(以下、第二工程という)。第一工程および第二工程によって、部品内蔵基板が製造される。
ここで、第一工程で製造された各配線基板の表面、より具体的には、後の第二工程で中間積層用層と接合されるべき面には配線導体が露出している。また、中間積層用層は、第二工程により、第一配線基板の表面に形成された配線導体と、第二配線基板の表面に形成された配線導体とを互いに電気的に絶縁すると共に、必要な部分では電気の通路を提供する。上記のように、第一工程完了後には、各配線基板の表面から配線導体が露出しているので、露出した配線導体にプローブを接触させる等して、電子部品の接続不良等の有無を検査することが可能となる。
特開2008−047917号公報
しかしながら、上記部品内蔵基板では、検査のために各配線基板の表面まで配線導体を引き出す必要があるため、各配線基板内に配線導体を形成するために多くのスペースが必要となる。
それゆえに、本発明の目的は、電子部品を個々に検査可能でかつ配線スペースをより小さくできる部品内蔵基板およびその製造方法を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の一局面は、部品内蔵基板であって、少なくとも二個の端子電極を有する電子部品と、前記少なくとも二個の端子電極と接合する少なくとも二個の第一パターン導体と、前記第一パターン導体と同一の面に形成され、各第一パターン導体から離れている第二パターン導体と、が少なくとも形成された第一基材シートと、前記第一基材シート上に積層されている第二基材シートと、を備え、前記第二基材シートには、前記第一パターン導体のいずれか一つと前記第二パターン導体とを電気的に接続するブリッジ導体が前記第一基材シートと対向する面に少なくとも一つ形成されている。
本発明の他の局面は、部品内蔵基板の製造方法であって、少なくとも二個の第一パターン導体と、前記第一パターン導体と同一の面に形成され、各第一パターン導体から離れている第二パターン導体とを、第一基材シート上に少なくとも形成する工程と、第二基材シート上の前記第一基材シートと対向する面であって、前記第一パターン導体のいずれか一つと前記第二パターン導体との間の位置に対応する位置に、ブリッジ導体を少なくとも一つ形成する工程と、前記第一基材シート上に形成された少なくとも二個の第一パターン導体に電子部品を接合する工程と、前記少なくとも二つの第一パターン導体を用いて、前記電子部品を検査する工程と、前記電子部品を検査する工程の後に、前記第一基材シートに前記第二基材シートを積層し、その後、前記第一パターン導体のいずれか一つと前記第二パターン導体とを電気的に接続する工程と、を備えている。
上記各局面によれば、電子部品を個々に検査可能でかつ配線スペースをより小さくできる部品内蔵基板およびその製造方法を提供することが可能となる。
一実施形態に係る部品内蔵基板の縦断面図である。 図1のICチップの詳細な構成を示す模式図である。 図1の部品内蔵基板の製造方法における最初の工程を示す模式図である。 図3Aの次工程を示す模式図である。 図3Bの次工程を示す模式図である。 図3Cの次工程である検査工程を示す模式図である。 図3Dの次工程を示す模式図である。 図3Eの導体パターンおよびブリッジ導体周辺の拡大斜視図である。 図1の部品内蔵基板を使用した通信端末装置の構成を示す模式図である。 図4の通信端末装置の要部の等価回路を示す模式図である。
(はじめに)
まず、いくつかの図面に示されるX軸、Y軸およびZ軸について説明する。X軸、Y軸およびZ軸は互いに直交する。Z軸は、複数の基材シートの積層方向を示す。便宜上、Z軸の正方向を、部品内蔵基板の上方とする。また、X軸は左右方向を示す。特に、X軸の正方向を部品内蔵基板の右方向とする。Y軸は前後方向を示す。特に、Y軸の正方向を部品内蔵基板の奥行き方向とする。
(実施形態)
図1は、実施形態に係る部品内蔵基板(完成品)を示す縦断面図である。図1において、部品内蔵基板1は、多層基板2と、少なくとも一つの電子部品3と、表面実装型電子部品4と、複数のパターン導体5と、複数の層間接続体6と、少なくとも一つのブリッジ導体7と、複数の外部電極8と、を備えている。
多層基板2は、複数の基材シートを積層した積層体である。図1には、複数の基材シートとして、第一基材シート2cおよび第二基材シート2dに加え、第三基材シート2aと、第四基材シート2bと、第五基材シート2eと、第六基材シート2fとが例示される。各基材シート2a〜2fは、電気絶縁性を有する可撓性材料からなる。この種の材料としては、液晶ポリマーやポリイミドが典型的である。液晶ポリマーは、高周波特性に優れかつ吸水性が低いことから、基材シートの材料として好ましい。
各基材シート2a〜2fは、上方からの平面視で互いに同じ矩形形状を有する。各基材シート2a〜2fの積層方向Zに沿う厚みは10〜100[μm]程度である。基材シート2aは最下層である。基材シート2bは基材シート2aの上面に積層される。同様に、基材シート2c〜2fは、基材シート2b〜2eの上面に積層される。なお、図1では、積層方向Zに隣り合う二つの基材シートの境界を破線で仮想的に示している。
電子部品3は多層基板2に内蔵される。図1には、電子部品3の第一例として、CSP(Chip Size Package)の半導体部品(以下、ICチップという)3aが示されている。この種のICチップ3aとしては、例えば、RFICチップやデジタルカメラ用の画像処理IC等がある。このICチップ3aの一面(図1の例では下面)には複数の端子電極が設けられている。なお、図1には、便宜上、二個の端子電極にTa,Tbという参照符号を付ける。このようなICチップ3aは、端子電極Ta,Tbがパターン導体5a,5c(後述)の一方端に接合するように、基材シート2c上に実装されている。
ICチップ3aは、詳細には、図2に示すような構造を有する。つまり、Si基板10上にUBM(アンダーバンプメタル)11が形成され、その周囲はSiO2層12で覆われる。SiO2層12の上にはポリイミド層13が形成される。ポリイミド層13上に、銅等からなる端子電極Ta,Tbが形成される。なお、図2では、UBMを用いた電子部品3aを例示した。しかし、これに限らず、電子部品3aは、例えば、Si基板10の電極上に直接再配線層を形成したものでも構わない。
また、図1には、電子部品3の第二例として、コンデンサや抵抗等の受動部品3bが示されている。この受動部品3bは、自身の両端に設けられた端子電極がパターン導体5d,5e(後述)の一方端に接合するように、基材シート2c上、つまり、電子部品3aと同じ基材シート上に実装される。
表面実装型の電子部品4は、好ましい構成として、部品内蔵基板1の多層基板2の表面に実装される。
各パターン導体5は、図中、左下がりのハッチングを付けて示されている。各パターン導体5は、銅等の導電性材料からなり、電子部品3,4を含む電子回路を構成するために多層基板2内に形成される。より具体的には、パターン導体5は、基材シート2a〜2fの上面または下面に形成されるストリップ状または短冊状の導体である。
なお、図1では、図面の見易さの観点から、全パターン導体に参照符号を付けずに、五個のパターン導体にのみ、5a,5b,5c,5d,5eという参照符号を付けている。パターン導体5a〜5eは、本実施形態で特に重要なものであり、基材シート2cと2dの間に形成され、多層基板2に内蔵されている。以下、各パターン導体5a〜5eの形成位置をより詳細に説明する。
パターン導体5aは、手前方向から見て、多層基板2の左寄りで、左右方向に延在する。このパターン導体5aの一方端には、ICチップ3aの端子電極Taが接合され、その他方端には、ブリッジ導体7a(後述)の一方端が接合される。
パターン導体5bは、手前方向から見て、パターン導体5aに対して左方向に間隔を空けて離れている。パターン導体5bの一方端には、ブリッジ導体7a(後述)の他方端が接合される。上記から明らかなように、ブリッジ導体7aは、パターン導体5aおよび5bの間のギャップに形成され、これらを電気的に接続する。
パターン導体5cは、手前方向から見て、多層基板2の中央部分に、左右方向に延在する。このパターン導体5cの一方端には、ICチップ3aの端子電極Tbが接合され、その他方端には、ブリッジ導体7b(後述)の一方端が接合される。
パターン導体5dは、手前方向から見て、パターン導体5cに対して右方向に間隔を空けて離れている。パターン導体5dの一方端には、ブリッジ導体7b(後述)の他方端が接合され、その他方端には、受動部品3bの端子電極の一方が接合される。上記から明らかなように、ブリッジ導体7bは、パターン導体5cおよび5dの間のギャップに形成され、これらを電気的に接続する。
パターン導体5eは、手前方向から見て、パターン導体5dに対して右方向に間隔を空けて離れている。パターン導体5eの一方端には、受動部品3bの端子電極の他方が接合され、その他方端には、外部電極8bと電気的に接続された層間接続体6e(後述)が接合されている。
なお、本実施形態では、少なくとも、上記パターン導体5a〜5eは配線パターンであり、信号伝送用に用いられる。図1では、他のパターン導体5も配線パターンとして示しているが、これに限らず、コンデンサやコイル等を形成するためのパターン導体であっても構わない。
複数の層間接続体6は、図中、右下がりのハッチングを付けて示されている。各層間接続体6は、典型的には、銀、銅、錫のいずれかを主成分とする金属、またはそれらの合金等の導電性材料からなる。層間接続体6もまた、パターン導体5と同様に、上記電子回路を構成するために、対応する基材シート2a〜2fにおいて予め定められた位置で、該基材シート2a〜2fを上下方向に貫通する。
なお、図1では、図面の見易さの観点から、全層間接続体6に参照符号を付けるのではなく、五個の重要な層間接続体に6a〜6eという参照符号を付けている。以下、各層間接続体6a〜6eの形成位置をより詳細に説明する。
層間接続体6a、6cおよび6eは、基材シート2cに形成される。具体的には、層間接続体6aは、パターン導体5aと、部品内蔵基板1の上方からの平面視で、基材シート2b上であって該パターン導体5aの真下に形成されたパターン導体5との間に介在し、これら二個のパターン導体5を電気的に接続する。ここで、後述の製造工程における検査時点では、パターン導体5aおよび層間接続体6aには、ICチップ3a以外にいずれの電子部品(つまり、負荷)とも電気的に接続されていない。
層間接続体6cは、パターン導体5cと、上方からの平面視で基材シート2b上であって該パターン導体5cの真下に形成されたパターン導体5との間に介在して、これら二個のパターン導体5を電気的に接続する。ここで、後述の検査時点では、パターン導体5cおよび層間接続体6cは、ICチップ3a以外のいずれの電子部品(つまり、負荷)とも電気的に接続されていない。
層間接続体6eは、パターン導体5eと、上方からの平面視で基材シート2b上であって該パターン導体5eの真下に形成されたパターン導体5との間に介在し、これら二個のパターン導体5を電気的に接続する。ここで、後述の検査時点では、パターン導体5eおよび層間接続体6eは、受動部品3b以外のいずれの電子部品(負荷)とも電気的に接続されていない。
層間接続体6bおよび6dは、基材シート2dに形成される。具体的には、層間接続体6bは、パターン導体5bと、上方からの平面視で基材シート2d上であって該パターン導体5bの真上に形成されたパターン導体5との間に介在して、これら二個の導体パターン5を電気的に接続する。ここで、後述の検査時点では、パターン導体5bおよび層間接続体6bは、ICチップ3aとは電気的に接続されない。
層間接続体6dは、パターン導体5dと、上方からの平面視で、基材シート2d上であって該パターン導体5dの真上に形成されたパターン導体5との間に介在して、これら二個のパターン導体5を電気的に接続する。ここで、後述の検査時点では、パターン導体5dおよび層間接続体6dには、受動部品3b以外のいずれの電子部品(負荷)とも電気的に接続されない。
ブリッジ導体7は、例えば、層間接続体6と同じ導電性材料からなる。代替的に、ブリッジ導体7は、パターン導体5と同じ導電性材料からなっても良い。ブリッジ導体7もまた、上記電子回路を構成するために設けられる。図1では、ブリッジ導体7の例として、ブリッジ導体7a,7bが示されている。以下、ブリッジ導体7a,7bの形成位置について詳細に説明する。
ブリッジ導体7a,7bは、部品内蔵基板1において、基材シート2cおよび2dの間に形成され、多層基板2に内蔵される。特に、ブリッジ導体7aは、上記パターン導体5aの他方端およびパターン導体5bの一方端と接合して、これらパターン導体5aおよび5bを電気的に接続する。また、ブリッジ導体7bは、パターン導体5cの他方端およびパターン導体5dの一方端と接合して、これらパターン導体5c,5dを電気的に接続する。
また、複数の外部電極8は、例えば、パターン導体と同じ導電性材料からなり、本部品内蔵基板1を他の回路基板に実装するために、基材シート2aの下面に形成される。図1には、複数の外部電極8として、外部電極8a〜8cが示されており、外部電極8a〜8cは、部品内蔵基板1に形成された対応するパターン導体5と、対応する層間接続体6により電気的に接続される。
(部品内蔵基板の製造方法)
次に、部品内蔵基板1の製造方法について、図3A〜図3Fを参照して説明する。以下では、一つの部品内蔵基板1の製造工程を説明するが、実際には、大判の基材シートが積層及びカットされることにより、大量の部品内蔵基板1が同時に生産される。
まず、表面のほぼ全域にわたり銅箔が形成された大判の基材シートが必要な枚数だけ準備される。各大判の基材シートは、部品内蔵基板1の完成後にいずれかの基材シート2a〜2fとなる。よって、図3Aに示すように、基材シート2a〜2fに対応する大判の基材シート9a〜9fが準備される。前述のように、各基材シート9a〜9fは25〜100[μm]程度の厚みを有するポリイミドまたは液晶ポリマーであることが好ましい。また、銅箔の厚みは、10〜20[μm]程度である。
次に、フォトリソグラフィ工程により、図3Aに示すように、基材シート9aの一方表面(つまり下面)に複数の外部電極8(外部電極8a〜8cを含む)が形成される。より具体的には、まず、この基材シート9aの銅箔上に、各外部電極8と同じ形状のレジストが印刷される。その後、銅箔に対しエッチング処理が施され、レジストで覆われていない露出部分の銅箔が除去される。その後、レジストが除去される。これにより、基材シート9aの一方表面(図3Aでは下面)に複数の外部電極8が形成される。
また、上記同様のフォトリソグラフィ工程により、図3Aに示すように、基材シート9bの一方表面(図3Bでは上面)にパターン導体5が形成される。
また、上記同様のフォトリソグラフィ工程により、図3Aに示すように、基材シート9cの一方表面(つまり上面)に、パターン導体5a〜5eに加え、他のパターン導体5が形成される。パターン導体5a〜5eの詳細な形成位置は前述の通りである。
また、上記同様のフォトリソグラフィ工程により、図3Aに示すように、基材シート9d〜9fの一方表面(つまり上面)に、パターン導体5が形成される。
次に、図3Bに示すように、基材シート9aにおいて層間接続体(右下がりのハッチングを付けた部分を参照)が形成されるべき位置に、他方表面側(つまり、外部電極8a〜8cが形成されていない面側)からレーザービームが照射される。これによって、ビアホールが形成され、その後、スクリーン印刷等により、形成された貫通孔のそれぞれに、銀、銅、錫のいずれかを主成分とする金属またはそれらの合金等からなる熱硬化性の導電性ペーストを充填する。
基材シート9b、9c、9eおよび9fにも、基材シート9aと同様にして、ビアホールが形成され、それぞれに上記導電性ペーストが充填される。
基材シート9dに関しては、層間接続体が形成されるべき位置に、他方面側(つまり、パターン導体5が形成されていない面側)からレーザービームが照射され、その結果、複数のビアホールが形成される。その後、スクリーン印刷等により、形成された貫通孔のそれぞれに、層間接続体6bおよび6dと、他の必要な層間接続体6となるべき導電性ペーストが充填される。同時に、スクリーン印刷等により、基材シート9bの他方面には、ブリッジ導体7a,7bとなるべきパターンが導電性ペーストで形成される。ブリッジ導体7a,7bの詳細な形成位置は前述の通りである。
次に、図3Cに示すように、基材シート9cの一方面(つまり、上面)の所定位置に、電子部品3aおよび3bが実装される。具体的には、電子部品(つまり、ICチップ)3aは、端子電極TaおよびTbがパターン導体5aおよび5cの一方端上に位置するように配置される。その後、端子電極TaおよびTbがパターン導体5aおよび5cと接合される。また、電子部品(つまり、受動部品)3bは、各端子電極が対応するパターン導体5dおよび5eの一方端に位置するように配置された後、それぞれと接合される。ここで、上記各接合に関しては、はんだや導電性ペーストを用いることが可能である。しかし、後の検査工程で電子部品3aおよび3bをリペアする可能性を考慮すると、はんだでの接合が好ましい。また、電子部品3bの接続にはんだ等の加熱を伴う材料を用いる場合には、基材シート9cへの貫通孔への導電ペーストの充填は、電子部品3bの搭載工程、および後述する検査工程の後に行われることが望ましい。
上記接合が終わると、検査工程が実施される。検査工程の開始時点では、図3Dに示すように、パターン導体5aは、パターン導体5bと電気的に接続されておらず、その結果、表面実装型電子部品4等と電気的に接続されない。なお、パターン導体5aは、層間接続体6aと接合しているが、この層間接続体6aには、検査対象となるICチップ3a以外の電子部品(負荷)とは電気的に接続されていない。同様に、パターン導体5cは、パターン導体5dと電気的に接続されておらず、検査対象のICチップ3a以外の電子部品(負荷)とは電気的に接続されない。
ここで、検査対象のICチップ3aの端子電極Ta,Tbに接合するという観点で、パターン導体5a,5cを第一パターン導体と分類する。また、これらと同一基材シート2c上で、第一パターン導体5a,5cから離れて形成されるという観点で、パターン導体5b,5dを第二パターン導体と分類する。
上記状態、つまり、第一パターン導体5a,5cに検査対象のICチップ3aのみが電気的に接続されている状態で、図3Dに示すように、検査機器21のプローブ21aおよび21bが第一パターン導体5a,5cに当てられる。それによって、検査機器21とICチップ3aとからなる閉ループ(矢印αで示す)が形成されるため、ICチップ3aの接合不良やICチップ3aの特性等を正しく検査することが可能となる。
なお、ICチップ3aの検査時に、仮に、パターン導体5aとパターン導体5bが電気的に接続されていたり、パターン導体5cとパターン導体5dが電気的に接続されていたりすると、検査機器21とICチップ3aとからなる閉ループ(矢印αで示す)以外にも、例えば不所望な閉ループができる可能性がある。その結果、検査対象ではない受動部品3bや表面実装型電子部品4が有する特性の影響が、ICチップ3aの検査結果に表れる可能性があり、ICチップ3aの特性等を正しく検査することができなくなる場合がある。
同様にして、受動部品3bの接合不良や特性等も検査される。受動部品3bを検査対象とする場合、パターン導体5dおよび5eが上記第一パターン導体に分類され、パターン導体5cが第二パターン導体に分類される。なお、受動部品3bに関し、パターン導体5eは、ブリッジ導体7と接合されるわけではない。しかし、パターン導体5dは、検査工程の時点では、受動部品3b以外に電子部品(負荷)は接続されない。よって、正確に接合不良等を検査可能である。このように、ブリッジ導体7は必ずしも二個必要な訳ではなく、一個で足りる。
再度、図3Cを参照する。基材シート9dにおいて、電子部品3aおよび3bが配置されるべき部分が金型により打ち抜き加工される。これによって、キャビティC1,C2が形成される。
次に、図3Eに示すように、基材シート9a〜9fが、下から上へとこの順番に積み重ねられる。ここで、外部電極8が形成されている基材シート9aは、該外部電極8の形成面が下方に向くように積層される。残りの基材シート9b〜9fは、パターン導体5の形成面が上方を向くように積層される。
その後、積み重ねられた基材シート9a〜9dに、上下両方向から熱および圧力が加えられる。この加熱・加圧によって、基材シート9a〜9dを軟化させて圧着および一体化するとともに、層間接続体6およびブリッジ導体7となるべき導体パターンを固化させて、各層間接続体6および各ブリッジ導体7が形成される。
ここで、図3Fに示すように、ブリッジ導体7aは、基材シート9c上のパターン導体5aおよび5bの間に介在するように、基材シート9dに形成されている。ブリッジ導体7bは、基材シート9c上のパターン導体5cおよび5dの間に介在するように、基材シート9dに形成されている。よって、加熱・加圧工程によりブリッジ導体7aは、パターン導体5aおよび5bに接合し、ブリッジ導体7bは、パターン導体5cおよび5dに接合する。また、本実施形態では、上記の通り、ブリッジ導体7とパターン導体5とは異種金属からなる。したがって、パターン導体5とブリッジ導体7との接合部分で錫と銅による合金化が起こるため、この部分の機械的強度を向上させるとともに、接続部の抵抗値を低減することが可能となる。
加熱・加圧工程が終了すると、一体化された基材シート9a〜9fには、複数の表面実装部品4が実装された後、所定サイズにカットされる。これによって、電子部品3および表面実装部品4を含む電子回路を多層基板2に内蔵した部品内蔵基板1(図1を参照)が完成する。
(部品内蔵基板の作用・効果)
前述の通り、従来の部品内蔵基板では、検査のために各配線基板の表面まで配線導体を引き出す必要があるため、各配線基板内に配線導体を形成するために多くのスペースが必要となる。
ここで、完成品において基材シート9cおよび9dの間に介在する電子回路の配線に着目する。設計者は、検査用に多層基板2の表面に引き出すことを考慮することなく、配線をデザインすればよい。但し、検査工程の時点では、デザインした配線の大部分は、基材シート9cの上面にパターン導体5を用いて形成されているが、残りの部分は、基材シート9dの下面にブリッジ導体7を用いて形成される。
検査工程後の積層工程にて、基材シート9c上に基材シート9dが積層され、その後の加熱・加圧工程にて、各ブリッジ導体7が、基材シート9c上に間隔を空けて設けられている二つのパターン導体5を電気的に接続させる。これによって、基材シート9cおよび9dの間に介在する電子回路の配線が完成する。
このように、本実施形態によれば、ブリッジ導体7を採用することにより、設計者が電子部品3の接合不良等の検査のための配線を考慮しなくとも良く、電子回路の配線を省スペース化できる。
(付記)
なお、上記実施形態では、製造工程においてキャビティC1およびC2を形成する例を説明した。しかし、これに限らず、キャビティC1およびC2を形成せずに、部品内蔵基板1を製造しても構わない。
また、上記実施形態では、パターン導体5とブリッジ導体7とが異種金属からなる例を説明した。しかし、これに限らず、パターン導体5とブリッジ導体7とは同種の金属からなっても構わない。
また、上記実施形態では、ブリッジ導体7(層間接続体6を含む)は、銀、銅、錫のいずれかからなる金属またはその合金からなる導電性材料として説明した。しかし、これに限らず、導電性材料は、樹脂成分の硬化収縮により金属粉が接触して導通するものであればよい。他にも、金属粒子をナノメートルオーダーに微粒化することで融点を下げて、硬化後に融点が高くなることで導通を維持できるものでもよい。さらに他にも、複数の金属材料の合金化により硬化が進むものでも良い。包括的に述べると、ブリッジ導体7等は、積層工程時の温度変化で硬化し、導通を維持できるものであれば、どのような種類のものでも適用可能である。
また、上記実施形態では、層間接続体6およびブリッジ導体7は同時に印刷されるとして説明した。しかし、これに限らず、これらは別々に印刷されても構わない。また、層間接続体6およびブリッジ導体7を別々に形成するのであれば、層間接続体6は導電性ペーストをビアホールに充填して形成されても構わない。
また、上記実施形態では、基材シート2a〜2fは熱可塑性樹脂からなるとして説明した。しかし、これに限らず、基材シート2a〜2fは熱硬化性樹脂からなっていても構わない。
また、上記実施形態では、層間接続体6が形成された後に検査工程が実施されたが、検査工程実施後に層間接続体6を形成してもよい。
(部品内蔵基板の応用例)
上記実施形態に係る部品内蔵基板1は、例えば、図4に示すように、13.56MHz帯のNFC(Near Field Communication)に対応した通信端末装置30に使用され、電子部品3または表面実装型電子部品4として、RFICが用いられる。ここで、図4には、筐体カバー31を開けた時の通信端末装置30の筐体32内に配置された各種部品や各種部材が示されている。この通信端末装置30は、典型的には携帯電話やスマートフォンであり、筐体32の内部に、部品内蔵基板1以外に、例えば、プリント配線板33と、コイルアンテナ34と、ブースターアンテナ35と、を備えている。なお、筐体32の内部には、上述以外にも、バッテリーパック、カメラ、UHF帯アンテナ、各種回路素子が高密度に実装・配置されているが、これらについては、説明を省略する。
コイルアンテナ34は、部品内蔵基板1とともに、プリント配線板33に実装される。また、図5の等価回路に示すように、コイルアンテナ34の両端に部品内蔵基板1の外部電極8が接続される。
また、ブースターアンテナ35は、筐体カバー31を閉じた時にコイルアンテナ34と向かい合うように配置されるように筐体カバー31に取り付けられている。このブースターアンテナ35は、例えば、平面的なスパイラルコイル等であり、コイルアンテナ34の通信距離を伸ばすために設けられる。
部品内蔵基板1には、電子部品3として、上記以外にも、暗号化機能付きメモリ、ならびに、キャパシタ素子およびインダクタ素子を一体化することができる。これによって、通信端末装置30における配線引き回しに起因する伝送ロスや不要な電磁結合を低減することが可能となる。また、部品の実装スペースを減らすことが可能となる。
本発明に係る部品内蔵基板は、電子部品を個々に検査可能でかつ配線スペースをより小さくでき、携帯電話やデジタルカメラのように携帯可能な電子機器、およびそれに用いられるモジュール等に好適である。
1 部品内蔵基板
2 多層基板
2c 第一基材シート
2d 第二基材シート
3 電子部品
4 表面実装型部品
5 パターン導体
5a,5c 第一パターン導体
5b,5d 第二パターン導体
6 層間接続体
7 ブリッジ導体
8 外部電極
21 検査機器
21a,21b プローブ

Claims (10)

  1. 少なくとも二個の端子電極を有する電子部品と、
    前記少なくとも二個の端子電極と接合する少なくとも二個の第一パターン導体と、前記第一パターン導体と同一の面に形成され、各第一パターン導体から離れている第二パターン導体と、が少なくとも形成された第一基材シートと、
    前記第一基材シート上に積層されている第二基材シートと、
    を備え、
    前記第二基材シートには、前記第一パターン導体のいずれか一つと前記第二パターン導体とを電気的に接続するブリッジ導体が前記第一基材シートと対向する面に少なくとも一つ形成されている、部品内蔵基板。
  2. 前記ブリッジ導体は、前記第一パターン導体および前記第二パターン導体とは異なる導電性材料からなる、請求項1に記載の部品内蔵基板。
  3. 前記ブリッジ導体は、前記第一パターン導体および前記第二パターン導体と同じ導電性材料からなる、請求項1に記載の部品内蔵基板。
  4. 前記第一基材シートおよび前記第二基材シートに少なくとも形成され、前記ブリッジ導体と同じ導電性材料からなる層間接続体を、さらに備える請求項1〜3のいずれかに記載の部品内蔵基板。
  5. 前記第一基材シートおよび前記第二基材シートに少なくとも形成され、前記ブリッジ導体と異なる導電性材料からなる層間接続体を、さらに備える請求項1〜3のいずれかに記載の部品内蔵基板。
  6. 前記第一基材シートおよび前記第二基材シートは熱可塑性樹脂からなる、請求項1〜5のいずれかに記載の部品内蔵基板。
  7. 前記第一パターン導体および前記第二パターン導体は銅である、請求項1〜6のいずれかに記載の部品内蔵基板。
  8. 前記ブリッジ導体は熱硬化性の導電ペーストの硬化物である、請求項1〜7のいずれかに記載の部品内蔵基板。
  9. 前記ブリッジ導体と前記第一パターン導体間、前記ブリッジ導体と前記第二パターン導体間のいずれか一方は接合部で合金化されている、請求項1〜8のいずれかに記載の部品内蔵基板。
  10. 少なくとも二個の第一パターン導体と、前記第一パターン導体と同一の面に形成され、各第一パターン導体から離れている第二パターン導体とを、第一基材シート上に少なくとも形成する工程と、
    第二基材シート上の前記第一基材シートと対向する面であって、前記第一パターン導体のいずれか一つと前記第二パターン導体との間の位置に対応する位置に、ブリッジ導体を少なくとも一つ形成する工程と、
    前記第一基材シート上に形成された少なくとも二個の第一パターン導体に電子部品を接合する工程と、
    前記少なくとも二つの第一パターン導体を用いて、前記電子部品を検査する工程と、
    前記電子部品を検査する工程の後に、前記第一基材シートに前記第二基材シートを積層し、その後、前記第一パターン導体のいずれか一つと前記第二パターン導体とを電気的に接続する工程と、を備えた部品内蔵基板の製造方法。
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