JP6001985B2 - 感光性樹脂捲回体の製造装置及び製造方法 - Google Patents

感光性樹脂捲回体の製造装置及び製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、感光性樹脂捲回体の製造装置、及び該感光性樹脂捲回体の製造方法に関する。
プリント配線板を製造するために用いられる感光性樹脂積層体又はドライフィルムレジストは、通常、光透過性の支持フィルム、感光性樹脂層及び随意の保護フィルムから構成される。この感光性樹脂積層体は、通常はロール状の捲回体として製造される。ここでは、アルカリ可溶性高分子であるバインダー、付加重合性のモノマー、光重合開始剤等の成分を溶媒中に含む感光性樹脂組成物を、バーコーターやダイコーター等を用いて支持フィルム表面に均一に塗布し、その後乾燥させて、感光性樹脂層を支持フィルム上に形成する。そして、この感光性樹脂層上に保護層をラミネートすることによって、感光性樹脂積層体を形成し、これをロールに巻き取って捲回体としている。この製品ロールへの巻取り時においては、フィルムにシワ及びズレが発生する場合がある。
一方、感光性樹脂積層体又はドライフィルムレジストとは異なる技術領域においては、タッチローラを使用して、フィルムの巻き取り時に発生するシワ等を防止する技術が、従来から知られている。特許文献1は、巻き取り製品よりも幅が広く、かつ中央部から両端部に向けて先細りのテーパー形状を有するタッチローラを用いて、合成樹脂フィルムのシワの発生及び空気の巻き込みを防止するフィルムの巻き取り方法を開示している。
特許文献2は、巻き取るフィルムローラへのタッチローラの接触部分を中央部のみとしたフィルムローラの製造方法を開示しており、ここではそのタッチローラの中央部は、径が同一のストレート形状とし、その両端部は、径がテーパー状に細くなる形状としている。
特許文献3は、磁気記録媒体等のウェブを巻き取る際にウェブロールに均一にニップ力を加えるために、中央近傍の径を軸方向の両端の径より0mm〜1mm大きくしたコンタクトロール(タッチローラ)を使用し、かつ特定の速度でウェブを運搬する、ウェブの巻き取り方法を開示している。
特許文献4は、特に多層構造のフィルムに関して、ローラに巻き取られるフィルムの表面側の層と、巻軸側の層との間の位置ズレを発生させないためのフィルムの巻取装置を開示している。ここでは、タッチローラは、中央から両端部に向けて先細るテーパー形状を有しており、フィルムとタッチローラとの接触幅を、フィルムの幅の5%〜95%の範囲としている。
特開平5−310346号公報 特開2004−83280号公報 特開2006−168926号公報 特開2007−191276号公報
プリント配線板等の近年の発展に対応して、様々な特性の感光性樹脂積層体が要求されている。それにより、様々な品質の感光性樹脂層及び支持層を有する感光性樹脂捲回体を製造する必要性が生じているが、特に柔らかい感光性樹脂層を有し、かつ/又は平滑性の高い支持フィルムを用いる感光性樹脂捲回体の製造時においては、フィルムのシワやズレの発生の他に、フィルムとタッチローラ両端部との接触部にローラ痕が発生するという問題が生じている。
そこで、本発明は、支持フィルム及び随意に保護フィルムに柔軟性を有する感光性樹脂層がサンドイッチされた感光性樹脂積層体の製造時において、ローラ痕の発生を低減する、フィルムの製造装置及び製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、以下の技術的手段により、上記課題を解決できることを見出した。すなわち、本発明は以下の通りである:
[1] 支持フィルム、及び当該支持フィルム上に積層された感光性樹脂層を含む帯状の感光性樹脂積層体を長手方向に巻き取るためのフィルムローラと、前記フィルムローラが前記感光性樹脂積層体を長手方向に巻き取る際に当該感光性樹脂積層体を膜厚方向に押圧するタッチローラと、を具備する感光性樹脂捲回体の製造装置であって、前記タッチローラが前記感光性樹脂積層体を押圧する接触部の長さは、当該タッチローラの軸方向に沿って前記感光性樹脂積層体の幅よりも小さく、かつ前記タッチローラは、前記接触部の軸方向端部にテーパー部を有する、装置。
[2] 前記テーパー部は、線形テーパー又は放物線テーパーである、[1]に記載の装置。
[3] 前記テーパー部のテーパー角は、0°を超えて5°以下の範囲である、[1]又は[2]に記載の装置。
[4] 前記接触部の軸方向端部から前記感光性樹脂積層体の幅方向端部までの最小長さは、10mm以上500mm以下の範囲である、[1]〜[3]のいずれかに記載の装置。
[5] 前記接触部の軸方向端部から前記感光性樹脂積層体の幅方向端部までの最小長さが、前記タッチローラの軸方向長さに占める割合は、0.01以上0.5以下である、[1]〜[4]のいずれかに記載の装置。
[6] 前記感光性樹脂層の溶融粘度(30℃)は、1×10cps〜1×1010cpsである、[1]〜[5]のいずれかに記載の装置。
[7] 前記タッチローラは、前記支持フィルムに接触して前記感光性樹脂積層体を押圧すると共に、前記支持フィルムの前記タッチローラとの接触表面における表面粗さ(Ra)は、1nm〜100nmである、[1]〜[6]のいずれかに記載の装置。
[8] 以下の工程:支持フィルム、及び当該支持フィルム上に積層された感光性樹脂層を含む帯状の感光性樹脂積層体を形成する工程;及び前記感光性樹脂積層体を、タッチローラで押圧しながら、フィルムローラに長手方向に巻き取る工程、を含む、感光性樹脂捲回体の製造方法であって、前記タッチローラが前記感光性樹脂積層体を押圧する接触部の長さは、当該タッチローラの軸方向に沿って前記感光性樹脂積層体の幅よりも小さく、かつ前記タッチローラは、前記接触部の軸方向端部にテーパー部を有する、方法。
[9] 前記テーパー部は、線形テーパー又は放物線テーパーである、[8]に記載の方法。
[10] 前記テーパー部のテーパー角は、0°を超えて5°以下の範囲である、[8]又は[9]に記載の方法。
[11] 前記接触部の軸方向端部から前記感光性樹脂積層体の幅方向端部までの最小長さは、10mm以上500mm以下の範囲である、[8]〜[10]のいずれかに記載の方法。
[12] 前記接触部の軸方向端部から前記感光性樹脂積層体の幅方向端部までの最小長さが、前記タッチローラの軸方向長さに占める割合は、0.01以上0.5以下である、[8]〜[11]のいずれかに記載の方法。
[13] 前記感光性樹脂層の溶融粘度(30℃)は、1×10cps〜1×1010cpsである、[8]〜[12]のいずれかに記載の方法。
[14] 前記タッチローラは、前記支持フィルムに接触して前記感光性樹脂積層体を押圧すると共に、前記支持フィルムの前記タッチローラとの接触表面における表面粗さ(Ra)は、1nm〜100nmである、[8]〜[13]のいずれかに記載の方法。
[15] 前記タッチローラによる前記感光性樹脂積層体への押圧時の押圧は、30N/m以上300N/m以下の範囲である、[8]〜[14]のいずれかに記載の方法。
[16] 前記フィルムローラによる前記感光性樹脂積層体の巻取り速度は、1.0m/分以上200m/分以下の範囲である、[8]〜[15]のいずれかに記載の方法。
[17] 前記フィルムローラによる前記感光性樹脂積層体の巻取り張力は、10N/m以上200N/m以下の範囲である、[8]〜[16]のいずれかに記載の方法。
本発明によれば、支持フィルム及び随意に保護フィルムに柔軟性を有する感光性樹脂層がサンドイッチされた感光性樹脂積層体の製造時において、ローラ痕の発生を低減する、感光性樹脂捲回体の製造装置及び製造方法を提供することができる。
感光体樹脂積層体から感光性樹脂捲回体を製造するまでを示す概略図である。 本発明の一実施態様による感光性樹脂捲回体の製造装置の概略図である。 (a)本発明の一実施態様で用いられる線形テーパーを有するタッチローラの断面図である。(b)本発明の一実施態様で用いられる放物線テーパーを有するタッチローラの断面図である。 本発明の一実施態様でのタッチローラと感光性樹脂捲回体の位置関係を示す概略図である。 従来の感光性樹脂捲回体の製造装置で発生するローラ痕を示す概略図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、「実施の形態」と略記する。)について詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本実施形態の感光性樹脂捲回体の製造装置は、支持フィルム、及び当該支持フィルム上に積層された感光性樹脂層を含む帯状の感光性樹脂積層体を長手方向に巻き取るためのフィルムローラと、前記フィルムローラが前記感光性樹脂積層体を長手方向に巻き取る際に当該感光性樹脂積層体を膜厚方向に押圧するタッチローラと、を具備し、前記タッチローラが前記感光性樹脂積層体を押圧する接触部の長さは、当該タッチローラの軸方向に沿って前記感光性樹脂積層体の幅よりも小さく、かつ前記タッチローラは、前記接触部の軸方向端部にテーパー部を有する。
また、本実施形態の感光性樹脂捲回体の製造方法は、支持フィルム、及び当該支持フィルム上に積層された感光性樹脂層を含む帯状の感光性樹脂積層体を形成する工程;及び前記感光性樹脂積層体を、タッチローラで押圧しながら、フィルムローラに長手方向に巻き取る工程を含み、前記タッチローラが前記感光性樹脂積層体を押圧する接触部の長さは、当該タッチローラの軸方向に沿って前記感光性樹脂積層体の幅よりも小さく、かつ前記タッチローラは、前記接触部の軸方向端部にテーパー部を有する。
本発明者は、タッチローラにテーパー部を設けることによって、ローラ痕の発生が抑えられることを見出した。これは特に、柔らかい感光性樹脂層を有する感光性樹脂積層体を用いる場合、かつ/又は平滑性の高い支持フィルムを用いる場合に顕著であった。
タッチローラが感光性樹脂積層体を押圧する接触部の、軸方向端部から前記感光性樹脂積層体の幅方向端部までの最小長さは、好ましくは10mm以上500mm以下であり、より好ましくは20mm以上200mm以下であり、更に好ましくは30mm以上100mm以下である。
また、タッチローラが前記感光性樹脂積層体を押圧する接触部の長さとしては、通常100mm以上1500mm以下の範囲であり、好ましくは200mm以上1200mm以下の範囲であり、より好ましくは300mm以上1000mm以下の範囲が挙げられる。
更に、前記接触部端部からタッチローラ端部までの距離が、前記タッチローラの全長に占める割合は、好ましくは0.01以上0.5以下であり、より好ましくは0.02以上0.3以下であり、好ましくは0.05以上0.2以下である。
なお、感光性樹脂積層体の幅は、通常100mm以上1500mm以下の範囲であり、好ましくは200mm以上1200mm以下の範囲であり、より好ましくは300mm以上1000mm以下の範囲が挙げられる。
タッチローラのテーパー部は、好ましくは線形テーパー又は放物線テーパーである。テーパー部が線形テーパーの実施態様において、テーパー部のテーパー角(図3aの角度12)は、通常0°を越えて5.0°以下の範囲であり、好ましくは0.01°以上3.0°以下の範囲であり、より好ましくは0.05°以上2.0°以下の範囲である。上記の放物線テーパーは、図3bに示すようにテーパー部の断面が放物線となるテーパーであり、好ましくはタッチローの円柱部の直線が、テーパー部の開始位置を接点とする放物線の接線と略一致する。
タッチローラのテーパー部が存在する領域は、テーパー部がタッチローラの両端まで存在する場合には、タッチローラ両端から10mm以上500mm以下の範囲であり、好ましくは20mm以上200mm以下の範囲であり、より好ましくは30mm以上100mm以下の範囲である。
タッチローラとフィルムローラとは、互いに平行な回転軸を有しており、共に回転させるための手段を有している。回転手段としては、公知の手段を用いることができる。
感光性樹脂積層体を、タッチローラによって押圧する時の線圧は、30N/m以上300N/m以下の範囲であることが好ましく、より好ましくは50N/m以上200N/m以下の範囲であり、さらに好ましくは80N/m以上120N/m以下の範囲である。
感光性樹脂積層体を、フィルムローラによって巻取る時の速度は、1.0m/分以上200m/分以下の範囲であることが好ましく、より好ましくは10m/分以上100m/分以下の範囲であり、さらに好ましくは30m/分以上80m/分以下の範囲である。
感光性樹脂積層体を、フィルムローラによって巻取る際の張力は、10N/m以上200N/m以下の範囲であり、より好ましくは50N/m以上180N/m以下の範囲であり、さらに好ましくは80N/m以上160N/m以下の範囲である。
前記感光性樹脂捲回体の製造装置及び製造方法によって、捲回される感光性樹脂積層体としては、特開2012−88384号公報に記載されるような感光性樹脂積層体が挙げられる。感光性樹脂積層体を製造する場合には、アルカリ可溶性のバインダーポリマー、光重合性のモノマー、光重合開始剤等の成分を溶媒中に含む感光性樹脂組成物を、バーコーター等を用いて支持フィルム表面に均一に塗布し、その後乾燥させて、感光性樹脂層を支持フィルム上に形成する。そして、この感光性樹脂層上に保護層をラミネートすることによって、感光性樹脂積層体を形成する。
感光性樹脂層は、感光性樹脂組成物を乾燥させることにより形成され、その膜厚は好ましくは5μm以上100μm以下、より好ましくは7μm以上60μm以下、更に好ましくは10μm以上50μm以下の範囲である。
また、感光性樹脂層の柔軟性については、溶融粘度(30℃)で評価され、好ましくは1×10cps以上1×1010cps以下、より好ましくは1×10cps以上1×10cps以下、更に好ましくは1×10cps以上6×10cps以下の範囲である。溶融粘度(30℃)の値は、感光性樹脂積層体の保護層が剥離された状態にて23℃、50%RHで1晩調湿後の感光層の粘度を、島津製作所(株)製フローテスターCF−500Dで測定することにより得ることができる。測定条件は以下の通りである。
昇温速度(Rate) 2 ℃/min
開始温度(StartT) 40 ℃
終了温度(EndT) 110 ℃
予熱温度(PreH) 120 sec
測定間隔(Intvl.) 2 ℃
測定可動範囲(Strk) max 20 mm
荷重(Load) 20 kg/cm2 (分銅 1.5kg)。 CylinderPressure 1.961E+06 Pa
ダイ直径(Die d) 1.0 mm
ダイ長(Die l) 1.0 mm
測定後、横軸に温度、縦軸に粘度を対数目盛でとったグラフを作成する。72℃と66℃の粘度をプロットし、この2点を結ぶ直線を外挿入して30℃の粘度を読み取ることができる。
支持フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、塩化ビニリデン共重合フィルム、ポリメタクリル酸メチル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、スチレン共重合体フィルム、ポリアミドフィルム、セルロース誘導体フィルムなどが挙げられる。これらのフィルムは、必要に応じて延伸されたものも使用可能であり、ヘイズ5以下のものであることが好ましく用いられる。
支持フィルムの厚みは、薄い方が画像形成性及び経済性の面で有利であるが、強度を維持するために5〜50μm、好ましくは10μm以上30μm以下のものが用いられる。
また、支持フィルムの平滑性については、表面粗さ(Ra)で評価され、通常1nm〜100nmであり、好ましくは2nm〜50nm以下の範囲であり、より好ましくは3nm〜20nmである。
保護フィルムの重要な特性は、感光性樹脂層との密着力について支持フィルムよりも保護層の方が充分小さく、容易に剥離できることである。例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムが保護層として好ましく使用できる。また、特開昭59−202457号公報に示された剥離性の優れたフィルムを用いることもできる。保護層の膜厚は10μm以上100μm以下、好ましくは10μm以上50μm以下である。
前記感光性樹脂捲回体は、プリント配線板の製造の他、例えばフレキシブルプリント配線板の製造、ICチップ搭載用リードフレーム(以下、「リードフレーム」という。)の製造、メタルマスク製造などの金属箔精密加工、BGA(ボールグリッドアレイ)又はCSP(チップサイズパッケージ)等の半導体パッケージ製造、TAB(Tape Automated Bonding)又はCOF(Chip On Film:半導体ICをフィルム状の微細配線板上に搭載したもの)に代表されるテープ基板の製造、半導体バンプの製造、及びフラットパネルディスプレイ分野におけるITO電極、アドレス電極、電磁波シールドなどの部材の製造に好適に用いられる。
図1は、感光性樹脂積層体から感光性樹脂捲回体を製造するまでの製造プロセスの一例を示す概略図である。支持フィルムに感光性樹脂組成物を塗布し、乾燥させて、随意に保護フィルムをラミネートすることによって得た感光性樹脂積層体を、マザーロール1から巻き出す。感光性樹脂積層体は、スリッター2と複数の張力検出ロー3とを経た後に、タッチローラ10で押圧されながらフィルムローラ20に捲回される。
図2は、本実施の形態による感光性樹脂捲回体の製造装置の概略図である。この態様では、タッチローラの幅がフィルム幅よりも小さい。図3aに示すように、タッチローラ10は、線形テーパー部11を有しており、このテーパー部11は、テーパー部の直線部に平行な軸と、一定の角度12を有している。あるいは、本発明の実施の形態においては、図3bに示すような放物線テーパーを有してもよい。図4に示すように、本発明の実施の形態においては、感光性樹脂捲回体30の幅31は、タッチローラ10と感光性樹脂捲回体30との接触部13の幅よりも大きく、かつ接触部13において、タッチローラ10はテーパー部11を有している。タッチローラの感光性樹脂捲回体との接触部における最大径14は、好ましくはタッチローラの中央部に位置する。
従来の捲回体製造装置では、タッチローラの両端位置において、図5に示すようなローラ32が発生する。
実施例1〜5及び比較例1〜5の感光性樹脂捲回体を表1に記載した条件で製造した。なお、ここでは、支持フィルムとして、厚さ16μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製商品名16FB40)を使用し、保護フィルムとして、厚さ22μmのポリエチレンフィルム(タマポリ(株)製商品名GF−818)を使用した。タッチローラに接触する面の支持フィルムの表面粗さ(Ra)は、9nmであった。また、感光性樹脂層の溶融粘度は、約1×10Pa・s(30℃)であった。感光性樹脂積層体を巻取る際の巻取張力は、120N/mとした。
得られた捲回体の評価結果を表1に示す。ここで、シワ、ズレ、ローラ痕の評価は、目視で判定し、ほぼ観察されない場合を○、多数観察される場合を×とした。
円柱形ローラを用いた場合(比較例1〜5)では、得られた感光性樹脂捲回体にはローラ痕が発生したが、本発明の装置及び方法によって得られた感光性樹脂捲回体は、いずれもローラ痕が発生しなかった。
Figure 0006001985
本発明の装置及び方法によれば、プリント配線板等の製造に好適に用いられる、ローラ痕の低減された感光性樹脂捲回体を提供することができる。
1 感光性樹脂積層体のマザーロール
2 スリッター
3 張力検出ロー
10 タッチロー
11 タッチローのテーパー部
12 テーパー角
13 タッチローラと感光性樹脂捲回体との接触部
14 タッチローラの感光性樹脂捲回体との接触部における最大径
20 フィルムローラ
30 感光性樹脂捲回体
31 感光性樹脂捲回体の幅
32 感光性樹脂捲回体に発生するローラ

Claims (17)

  1. 支持フィルム、及び当該支持フィルム上に積層された感光性樹脂層を含む帯状の感光性樹脂積層体を長手方向に巻き取るためのフィルムローラと、
    前記フィルムローラが前記感光性樹脂積層体を長手方向に巻き取る際に当該感光性樹脂積層体を膜厚方向に押圧するタッチローラと、
    を具備する感光性樹脂捲回体の製造装置であって、
    前記タッチローラが前記感光性樹脂積層体を押圧する接触部の長さは、当該タッチローラの軸方向に沿って前記感光性樹脂積層体の幅よりも小さく、かつ
    前記タッチローラは、前記接触部の軸方向端部にテーパー部を有する、装置。
  2. 前記テーパー部は、線形テーパー又は放物線テーパーである、請求項1に記載の装置。
  3. 前記テーパー部のテーパー角は、0°を超えて5°以下の範囲である、請求項1又は2に記載の装置。
  4. 前記接触部の軸方向端部から前記感光性樹脂積層体の幅方向端部までの最小長さは、10mm以上500mm以下の範囲である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の装置。
  5. 前記接触部の軸方向端部から前記感光性樹脂積層体の幅方向端部までの最小長さが、前記タッチローラの軸方向長さに占める割合は、0.01以上0.5以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の装置。
  6. 前記感光性樹脂層の溶融粘度(30℃)は、1×10cps〜1×1010cpsである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の装置。
  7. 前記タッチローラは、前記支持フィルムに接触して前記感光性樹脂積層体を押圧すると共に、
    前記支持フィルムの前記タッチローラとの接触表面における表面粗さ(Ra)は、1nm〜100nmである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の装置。
  8. 以下の工程:
    支持フィルム、及び当該支持フィルム上に積層された感光性樹脂層を含む帯状の感光性樹脂積層体を形成する工程;及び
    前記感光性樹脂積層体を、タッチローラで押圧しながら、フィルムローラに長手方向に巻き取る工程、
    を含む、感光性樹脂捲回体の製造方法であって、
    前記タッチローラが前記感光性樹脂積層体を押圧する接触部の長さは、当該タッチローラの軸方向に沿って前記感光性樹脂積層体の幅よりも小さく、かつ
    前記タッチローラは、前記接触部の軸方向端部にテーパー部を有する、方法。
  9. 前記テーパー部は、線形テーパー又は放物線テーパーである、請求項8に記載の方法。
  10. 前記テーパー部のテーパー角は、0°を超えて5°以下の範囲である、請求項8又は9に記載の方法。
  11. 前記接触部の軸方向端部から前記感光性樹脂積層体の幅方向端部までの最小長さは、10mm以上500mm以下の範囲である、請求項8〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記接触部の軸方向端部から前記感光性樹脂積層体の幅方向端部までの最小長さが、前記タッチローラの軸方向長さに占める割合は、0.01以上0.5以下である、請求項8〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記感光性樹脂層の溶融粘度(30℃)は、1×10cps〜1×1010cpsである、請求項8〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記タッチローラは、前記支持フィルムに接触して前記感光性樹脂積層体を押圧すると共に、
    前記支持フィルムの前記タッチローラとの接触表面における表面粗さ(Ra)は、1nm〜100nmである、請求項8〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記タッチローラによる前記感光性樹脂積層体への押圧時の押圧は、30N/m以上300N/m以下の範囲である、請求項8〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記フィルムローラによる前記感光性樹脂積層体の巻取り速度は、1.0m/分以上200m/分以下の範囲である、請求項8〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記フィルムローラによる前記感光性樹脂積層体の巻取り張力は、10N/m以上200N/m以下の範囲である、請求項8〜16のいずれか一項に記載の方法。
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