JP5999266B2 - 印加交流電圧を考慮したコンデンサの静電容量値決定方法およびプログラム - Google Patents

印加交流電圧を考慮したコンデンサの静電容量値決定方法およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、コンデンサを含んで構成される回路においてコンデンサにかかる交流電圧値からコンデンサの静電容量値を決定する、印加交流電圧を考慮したコンデンサの静電容量値決定方法およびプログラムに関するものである。
コンデンサの静電容量は、コンデンサに印加されるDC電圧に対して変化するが、特許文献1に開示されたコンデンサの等価回路モデルでは、このコンデンサの振る舞いを、印加されるDC電圧に応じて電流量が増減する電流源としてモデル化することで、静電容量の変化を考慮している。つまり、同等価回路モデルでは、交流電圧とDCバイアス電圧との重畳電圧がコンデンサ等価回路部に印加されると、交流電圧が基準電流生成部で参照されて基準電流が算出される。倍率生成部では、DCバイアス電圧が参照されて、DCバイアス電圧を変数とする倍率が算出される。電流源電流生成部では、これら基準電流と倍率とが参照されて、電流源で生成する電流が算出される。算出された電流は電流源電流生成部によって生成されて、コンデンサ等価回路部の基本回路に流される。したがって、コンデンサ等価回路部に流れる電流は、実際のコンデンサのDCバイアス特性に対応した電流となり、この電流をコンデンサの静電容量に対応づけることで、この等価回路モデルが実測に近いDCバイアス特性を示す。
国際公開第2012/090602号パンフレット
チタン酸バリウム系の強誘電体を用いた高誘電率系積層セラミックコンデンサは、印加される直流(DC)電圧や交流(AC)電圧によって静電容量値が大きく変化するのが特徴である。そのため、この種のコンデンサが含まれる回路の設計においては、その電圧条件を想定して適切に考慮する必要がある。一般的にAC電圧特性は、AC電圧値のレベル変化に対する静電容量値の変化を表すカーブ(曲線)として示されるが、このカーブはAC電圧の周波数によっても異なる場合がある。また、AC電圧とDC電圧とが同時に印加される場合には、印加されるDC電圧値のレベルによっても、AC電圧特性は異なる。
しかしながら、上記従来の特許文献1に開示されたコンデンサの静電容量の解析方法では、印加されるAC電圧のレベルと周波数を一定値に固定した状態におけるDC電圧特性だけしか考慮されていない。このため、特許文献1に開示されたコンデンサの等価回路モデルを用いて解析されるコンデンサの静電容量は、実使用状態での静電容量から乖離している可能性がある。
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、
コンデンサの静電容量の交流電圧特性に影響を及ぼすパラメータ、例えば、コンデンサに印加される直流電圧値やコンデンサに印加される交流電圧の周波数などを変化させた場合におけるコンデンサの静電容量値変化とコンデンサに印加される交流電圧値との関係を予め取得する第1のステップと、
コンデンサの静電容量の設定値を初期値に設定する第2のステップと、
コンデンサを含んで構成される回路においてコンデンサにかかる交流電圧値を設定値に設定されたコンデンサの静電容量値を用いて算出する第3のステップと、
第1のステップで取得しておいた前記関係を基に第3のステップで算出された交流電圧値から回路におけるコンデンサの静電容量値を算出する第4のステップと、
第4のステップで算出されたコンデンサの静電容量値の算出値を設定値と比較する第5のステップとをコンピュータに実行させ
コンピュータは、第5のステップで行った比較の結果が算出値と設定値とに差がある場合には、算出値を設定値に設定して第3、第4および第5のステップを繰り返して行い、第5のステップで行った比較の結果が算出値と設定値とに差がない場合には、算出値を回路におけるコンデンサの静電容量値に決定する
印加交流電圧を考慮したコンデンサの静電容量値決定方法を構成した。
本構成のコンデンサの静電容量値決定方法においては、予め取得しておいたコンデンサの静電容量値変化と印加交流電圧値との関係を基に、回路においてコンデンサにかかる交流電圧値からコンデンサの静電容量値を算出し、算出したコンデンサの静電容量値と設定値に設定されているコンデンサの静電容量値とを比較する。そして、この比較の結果、両者に差がある場合には算出値を設定値に新たに設定して、同様の処理を繰り返す。両者に差がなくなった場合には、そのとき算出した静電容量値を回路における静電容量値と決定する。ここで、予め取得しておいたコンデンサの静電容量値変化と印加交流電圧値との関係は、コンデンサの静電容量の交流電圧特性に影響を及ぼすパラメータを変化させた場合における関係である。このため、コンデンサの静電容量値の算出値と設定値とに差がなくなって収束するコンデンサの静電容量値は、コンデンサの静電容量の交流電圧特性に影響を及ぼすパラメータを考慮した値となる。このため、考慮するパラメータを、回路が実際に使われる際に、コンデンサの静電容量の交流電圧特性に影響を及ぼすもの、例えば、コンデンサに印加される直流電圧値およびコンデンサに印加される交流電圧の周波数を少なくとも含むものなどとすることにより、得られるコンデンサの静電容量値は、実使用状態での静電容量値に即した厳密なものとなる。また、コンデンサの影響が及ぶ回路の各部における電圧や電流の特性についても、実使用状態に即して厳密に求めることができる。
また、本発明は、
コンピュータが、
第2のステップにおいて、コンデンサに印加される交流電圧の周波数の設定値を初期値に設定し、
第5のステップで行った比較の結果が算出値と設定値とに差がない場合に、算出値を周波数の設定値での回路におけるコンデンサの静電容量値に決定し、周波数の設定値を一定範囲内で変化させて、第3、第4および第5のステップを繰り返して行う
ことを特徴とする。
本構成によれば、コンデンサに印加される交流電圧の周波数を一定範囲にわたって変化させた場合における各周波数について、コンデンサの静電容量値が決定される。このため、コンデンサの静電容量の周波数特性を一定範囲にわたって得ることが可能となる。従って、コンデンサの影響が及ぶ回路各部における電圧や電流の周波数特性も一定範囲について得ることが可能となる。
また、本発明は、
コンデンサの静電容量の設定値に対する初期値を入力して設定値に設定する第1の手順と、
コンデンサを含んで構成される回路においてコンデンサにかかる交流電圧値を設定値に設定されたコンデンサの静電容量値を用いて算出する第2の手順と、
コンデンサの静電容量の交流電圧特性に影響を及ぼすパラメータを変化させた場合におけるコンデンサの静電容量値変化とコンデンサに印加される交流電圧値とのメモリに記憶された関係を基に、第2の手順で算出された交流電圧値から回路におけるコンデンサの静電容量値を算出する第3の手順と、
第3の手順で算出されたコンデンサの静電容量値の算出値を設定値と比較する第4の手順と、
第4の手順で行った比較の結果が算出値と設定値とに差がある場合には、算出値を設定値に設定して第2、第3および第4の手順を繰り返して行い、第4の手順で行った比較の結果が算出値と設定値とに差がない場合には、算出値を回路におけるコンデンサの静電容量値に決定する第5の手順と
をコンピュータに実行させるためのプログラムを構成した。
本構成によれば、実使用状態に即した厳密なコンデンサの静電容量値が、コンピュータを用いた演算によって得られる。このため、本プログラムを用いることで、コンデンサを含む回路の高精度な回路シミュレータを構成することが可能になる。
また、本発明は、上記のプログラムにおいて、
第1の手順において、コンデンサに印加される交流電圧の周波数の設定値に対する初期値を入力して周波数の設定値に設定し、
第5の手順において算出値と設定値とに差がない場合に、算出値を周波数の設定値での回路におけるコンデンサの静電容量値に決定し、周波数の設定値を一定範囲内で変化させて、第2、第3および第4の手順を繰り返して行う
ことを特徴とする。
本構成によれば、コンデンサの静電容量値についての実使用状態に即した厳密な周波数特性が、コンピュータを用いた演算によって得られる。このため、本プログラムを用いることで、コンデンサの周波数特性を高精度に解析することが可能な回路シミュレータを構成することが可能になる。
本発明によれば、上記のように、実使用状態に即した厳密なコンデンサの静電容量値が得られる、印加交流電圧を考慮したコンデンサの静電容量値決定方法およびプログラムを提供することができる。
本発明の第1の実施の形態によるコンデンサの静電容量値決定方法を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態によるコンデンサの静電容量値決定方法を示すフローチャートである。 各実施形態において予め取得される、コンデンサの静電容量値変化とコンデンサに印加されるAC電圧値との関係の一測定例を示すグラフである。 コンデンサの静電容量値変化とコンデンサに印加されるAC電圧値とが図3のグラフに示される関係を有するコンデンサを用いたシミュレーション回路の一例を示す図である。 図4に示される回路におけるコンデンサの静電容量値をシミュレートした結果を示すグラフである。
次に、本発明による印加交流電圧を考慮したコンデンサの静電容量値決定方法およびプログラムを実施するための形態について、説明する。
図1は、第1の実施の形態によるコンデンサの静電容量値決定方法を示すフローチャートである。
このコンデンサの静電容量値決定方法では、まず、第1のステップS1で、コンデンサの静電容量のAC電圧特性に影響を及ぼす各種パラメータを変化させた場合における、コンデンサの静電容量値変化とコンデンサに印加されるAC電圧値(AC電圧レベル)との関係を予め取得する。本実施形態では、コンデンサの静電容量のAC電圧特性に影響を及ぼすパラメータとして、コンデンサに印加されるDC電圧値(DC電圧レベル)、およびコンデンサに印加されるAC電圧の周波数を用いる。また、コンデンサの静電容量値変化とコンデンサに印加されるAC電圧値との関係(AC電圧値vs容量)は、印加AC電圧値を変数として静電容量値を近似的に表す近似式や、テーブルデータなどとして表され、メモリなどの記憶部M1に記憶しておく。
ここで、コンデンサの静電容量のいわゆるAC電圧特性は、コンデンサに印加されるDC電圧値およびコンデンサに印加されるAC電圧の周波数を固定値に設定しておき、コンデンサに印加されるAC電圧の値、つまりAC電圧レベルを変化させた場合に呈する静電容量値変化をいう。また、コンデンサの静電容量のいわゆるDC電圧特性は、コンデンサに印加されるAC電圧値およびコンデンサに印加されるAC電圧の周波数を固定値に設定しておき、コンデンサに印加されるDC電圧の値、つまりDC電圧レベルを変化させた場合に呈する静電容量値変化をいう。AC電圧特性は、コンデンサに印加されるAC電圧の周波数を変化させた場合にも、変化する。
次に、第2のステップS2で、コンデンサの静電容量の設定値を初期値に設定する。この初期値としては、コンデンサへの特定の印加DC電圧条件および特定の印加AC電圧条件で取得されたカタログ値などを用いる。次に、第3のステップS3で回路計算を実施し、コンデンサを含んで構成される回路においてコンデンサにかかるAC電圧値を、設定値に設定されたコンデンサの静電容量値を用いて算出する。次に、第4のステップで、第1のステップで記憶部M1に記憶しておいた、AC電圧値vs容量の関係を表す近似式またはテーブルデータを参照し、第3のステップで算出されたAC電圧値から回路におけるコンデンサの静電容量値を算出する。
次に、第5のステップで、第4のステップで算出されたコンデンサの静電容量値の算出値を設定値と比較する。この比較の結果が算出値と設定値とに差があり、静電容量値が収束していなくて第5のステップS5の判別結果がNoである場合には、第4のステップで算出された算出値を設定値に設定して設定値を更新し、第3、第4および第5のステップS3、S4、S5を繰り返して行う。一方、第5のステップS5で行った比較の結果が算出値と設定値とに差がなく、静電容量値が収束していて第5のステップS5の判別結果がYesである場合には、静電容量の算出値を回路におけるコンデンサの静電容量値に決定する。
コンデンサに印加されるAC電圧値のレベルとコンデンサの静電容量とは共に相互作用するパラメータである。コンデンサを含む回路においてコンデンサの静電容量を求めるには、これら両パラメータ間で矛盾の無い両者の組み合わせを探索することで、解を取得する。このため、本実施形態のコンデンサの静電容量値決定方法においては、上記のように、近似式またはテーブルデータとして予め取得しておいたコンデンサの静電容量値変化とAC電圧値との関係を基に、コンデンサにかかるAC電圧値からコンデンサの静電容量値を算出し、算出したコンデンサの静電容量値と設定値に設定されているコンデンサの静電容量値とを比較する。そして、この比較の結果、両者に差がある場合には算出値を設定値に新たに設定して、同様の処理を繰り返す。収束して両者に差がなくなった場合には、両者の組み合わせに矛盾が無くなったものと判断し、そのとき算出した静電容量値を回路における静電容量値と決定する。
ここで、予め取得しておいたコンデンサの静電容量値変化と印加AC電圧値との関係は、コンデンサの静電容量のAC電圧特性に影響を及ぼすパラメータ、本実施形態では印加DC電圧値およびAC電圧周波数を変化させた場合における関係である。このため、コンデンサの静電容量値の算出値と設定値とに差がなくなって収束するコンデンサの静電容量値は、コンデンサの静電容量のAC電圧特性に影響を及ぼす印加DC電圧値およびAC電圧周波数を考慮した値となる。このため、考慮するパラメータを、回路が実際に使われる際に、コンデンサの静電容量のAC電圧特性に影響を及ぼす上記の印加DC電圧値およびAC電圧周波数とすることにより、得られるコンデンサの静電容量値は、印加DC電圧値およびAC電圧周波数並びに印加AC電圧値の少なくとも3変数を考慮した、実使用状態での静電容量値に即した厳密なものとなる。また、コンデンサの影響が及ぶ回路の各部における電圧や電流の特性についても、厳密に得られた静電容量値を基に、実使用状態に即して厳密に求めることができる。
図2は、第2の実施の形態によるコンデンサの静電容量値決定方法を示すフローチャートである。なお、同図において図1と同一処理および同一部分には同一符号を付してその説明は省略する。
この第2の実施形態によるコンデンサの静電容量値決定方法では、第1のステップS1で、コンデンサの静電容量値変化とコンデンサに印加されるAC電圧値との関係を予め取得した後、第2のステップS2aで、コンデンサに印加されるAC電圧の周波数設定値を初期値に設定する。この初期値としては、AC電圧周波数特性のシミュレートしたい一定範囲の開始値が設定される。
また、第5のステップS5において算出値と設定値とに差がなく、静電容量値が収束して第5のステップS5の判別結果がYesである場合には、第6のステップS6において、第5のステップS5で計算した算出値を、そのとき周波数設定値に設定されている周波数での、回路におけるコンデンサの静電容量値に決定する。そして、計算した算出値の計算結果を、メモリ等の記憶部M2に記憶する。この計算結果には、決定した静電容量値を用いて算出される回路各部の電圧値や電流値等の算出値も含まれる。
次に、第7のステップS7において、AC電圧周波数特性のシミュレートしたい一定範囲の全てにわたって周波数挿引が完了したか否か、つまり、挿引した周波数が最終値に達したか否か、判別する。全ての周波数範囲にわたって周波数挿引が完了しておらず、第7のステップS7の判別結果がNoである場合には、第8のステップS8において、周波数の設定値を所定値分増加し、周波数ステップをひとつ進める。そして、第2〜第7のステップS2〜S7を繰り返して行う。この際、第2のステップS2では、静電容量の設定値に、前回の第4のステップS4で算出された静電容量値が設定される。従って、静電容量の設定値は、第2〜第7のステップS2〜S7を繰り返して行う度に、更新される。
周波数の設定値を一定範囲内で変化させて、シミュレートしたい一定範囲の全てにわたって周波数挿引が完了し、第7のステップの判別結果がYesである場合には、処理を終了する。
上記の第2の実施形態のコンデンサの静電容量値決定方法によれば、コンデンサに印加されるAC電圧の周波数を一定範囲にわたって変化させた場合における各周波数について、コンデンサの静電容量値および回路各部の電圧値や電流値等が決定される。このため、コンデンサの静電容量の周波数特性、および、コンデンサの影響が及ぶ回路各部における所望の電圧や電流の周波数特性を、一定範囲について得ることが可能となる。
図3は、上記の各実施形態において記憶部M1に記憶される、セラミックコンデンサの静電容量値変化とコンデンサに印加されるAC電圧値との関係(AC電圧値vs容量)の一測定例を示すグラフである。同グラフの横軸はAC電圧[Vrms]、縦軸は静電容量[nF]を表す。また、曲線yは、コンデンサに印加されるAC電圧値を変化させた場合における、コンデンサの静電容量値変化を示す測定結果である。測定は、本来であれば、コンデンサの静電容量のAC電圧特性に影響を及ぼすパラメータ、上記の各実施形態では、コンデンサに印加されるDC電圧値およびコンデンサに印加されるAC電圧の周波数を変化させるのであるが、ここでは、簡単にするため、コンデンサに印加されるDC電圧値を0[V]、コンデンサに印加されるAC電圧の周波数を1[MHz]に固定して測定した。この曲線yは、印加AC電圧値を変数xとする3次方程式で近似すると、近似式が以下の(1)式で表される。
y=1.4949x−7.8368x+16.933x+14.112 …(1)
図4は、近似式が上記の(1)式で表されるAC電圧値vs容量の関係を有するコンデンサC1を用いた回路の一例を示し、この回路を用いて、回路シミュレーションを行った。回路は、図示するように、コンデンサC1と抵抗R1との直列回路にAC電圧源Vが直列接続されて、構成される。抵抗R1は抵抗値が50[Ω]で、AC電圧源Vは、出力電圧波形が正弦波形、出力電圧値が1[V]、周波数が1[MHz]である。(1)式で表される近似式を回路シミュレータにセットし、この回路におけるコンデンサC1の静電容量値[nF]を、初期値を22[nF]にして、上記のフローチャートに従ってシミュレートした。
図5は、このシミュレート結果を示すグラフである。同グラフの横軸は、第3、第4および第5のステップS3、S4、S5の繰り返し反復回数[回]、縦軸は、第4のステップで算出される静電容量値[nF]を表す。また、丸印のプロットはシミュレート値を示す。
同グラフに示されるように、反復回数が5回目以降で静電容量値は15.4[nF]に収束している。
このシミュレートは単一のAC電圧周波数での結果であり、第2の実施形態では、近似式を各AC電圧周波数毎に用意し、AC電圧周波数を所望の周波数範囲で挿引して計算する。
上記の各実施形態によるコンデンサの静電容量値決定方法は、次のようにしてコンピュータプログラムとしても実現することができ、簡単に利用することができる。
つまり、第1の実施形態によるコンデンサの静電容量値決定方法は、
コンデンサの静電容量の設定値に対する初期値を入力して設定値に設定する第1の手順と、
コンデンサを含んで構成される回路において、コンデンサにかかるAC電圧値を、設定値に設定されたコンデンサの静電容量値を用いて算出する第2の手順と、
コンデンサの静電容量のAC電圧特性に影響を及ぼすパラメータを変化させた場合におけるコンデンサの静電容量値変化とコンデンサに印加されるAC電圧値との記憶部M1に記憶された関係を基に、第2の手順で算出されたAC電圧値から回路におけるコンデンサの静電容量値を算出する第3の手順と、
第3の手順で算出されたコンデンサの静電容量値の算出値を設定値と比較する第4の手順と、
第4の手順で行った比較の結果が算出値と設定値とに差がある場合には、算出値を設定値に設定して第2、第3および第4の手順を繰り返して行い、第4の手順で行った比較の結果が算出値と設定値とに差がない場合には、算出値を回路におけるコンデンサの静電容量値に決定する第5の手順と
をコンピュータに実行させるためのプログラムとして、構成することができる。
本構成のプログラムによれば、実使用状態に即した厳密なコンデンサの静電容量値が、コンピュータを用いた演算によって得られる。このため、本プログラムを用いることで、コンデンサを含む回路の高精度な回路シミュレータを構成することが可能になる。ここで、回路シミュレータとは、電気回路の基本法則であるオームの法則やキルヒホッフの法則などを基に、各種の受動回路素子や能動回路素子の物理的な特性を記述したパラメータに対して、電圧や電流の過渡特性や周波数特性などを計算するプログラムをいう。
また、第2の実施形態によるコンデンサの静電容量値決定方法は、
上記のプログラムの第1の手順において、コンデンサに印加される交流電圧の周波数の設定値に対する初期値を入力して周波数の設定値に設定し、
第5の手順において算出値と設定値とに差がない場合に、算出値を周波数の設定値での回路におけるコンデンサの静電容量値に決定し、周波数の設定値を一定範囲内で変化させて、上記の第2、第3および第4の手順を繰り返して行う
ことで、コンピュータプログラムとして構成することができる。
本構成のプログラムによれば、コンデンサの静電容量値についての実使用状態に即した厳密な周波数特性が、コンピュータを用いた演算によって得られる。このため、本プログラムを用いることで、コンデンサの周波数特性を高精度に解析することが可能な回路シミュレータを構成することが可能になる。
また、上記の各コンピュータプログラムは、上記各コンピュータプログラムを備えるサーバにインターネット網を介してアクセスすることで、インターネット網に接続されたパーソナルコンピュータ等の端末から使用することが出来る。本構成によれば、利用者は、インターネット網に接続された端末から上記各コンピュータプログラムを備えるサーバにアクセスすることで、上記各コンピュータプログラムを容易に使用することが出来る。このため、上記の各実施形態によるコンデンサの静電容量値決定方法を多数の利用者に提供することが可能になる。
なお、上記の各実施形態によるコンデンサの静電容量値決定方法および各プログラムでは、コンデンサの静電容量のAC電圧特性に影響を及ぼすパラメータとして、コンデンサに印加されるDC電圧値およびコンデンサに印加されるAC電圧の周波数を用いた場合について説明したが、パラメータはこれに限定されるものでは無い。例えば、コンデンサの温度や、コンデンサに電圧印加する時間などのエージング条件なども、上記のパラメータとなり、実際に使用する回路の状況に応じて、これらパラメータを変化させた場合における印加AC電圧値と静電容量値との関係を予め取得しておき、テーブルデータや近似式として記憶部M1に記憶するようにしてもよい。このようにパラメータ変更時のAC電圧特性データを予め取得しておくことで、あらゆるパラメータを考慮して、コンデンサの静電容量および回路各部の電流電圧特性をシミュレートすることが可能となる。
M1、M2…記憶部
V…AC電圧源
C1…コンデンサ
R1…抵抗

Claims (5)

  1. コンデンサの静電容量の交流電圧特性に影響を及ぼすパラメータを変化させた場合におけるコンデンサの静電容量値変化とコンデンサに印加される交流電圧値との関係を予め取得する第1のステップと、
    コンデンサの静電容量の設定値を初期値に設定する第2のステップと、
    コンデンサを含んで構成される回路においてコンデンサにかかる交流電圧値を前記設定値に設定されたコンデンサの静電容量値を用いて算出する第3のステップと、
    前記第1のステップで取得しておいた前記関係を基に前記第3のステップで算出された交流電圧値から前記回路におけるコンデンサの静電容量値を算出する第4のステップと、
    前記第4のステップで算出されたコンデンサの静電容量値の算出値を前記設定値と比較する第5のステップとをコンピュータに実行させ
    コンピュータは、前記第5のステップで行った比較の結果が前記算出値と前記設定値とに差がある場合には、前記算出値を前記設定値に設定して前記第3、第4および第5のステップを繰り返して行い、前記第5のステップで行った比較の結果が前記算出値と前記設定値とに差がない場合には、前記算出値を前記回路におけるコンデンサの静電容量値に決定する
    印加交流電圧を考慮したコンデンサの静電容量値決定方法。
  2. コンピュータは、
    前記第2のステップにおいて、コンデンサに印加される交流電圧の周波数の設定値を初期値に設定し、
    前記第5のステップで行った比較の結果が前記算出値と前記設定値とに差がない場合に、前記算出値を前記周波数の設定値での前記回路におけるコンデンサの静電容量値に決定し、前記周波数の設定値を一定範囲内で変化させて、前記第3、第4および第5のステップを繰り返して行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の印加交流電圧を考慮したコンデンサの静電容量値決定方法。
  3. コンデンサの静電容量の設定値に対する初期値を入力して前記設定値に設定する第1の手順と、
    コンデンサを含んで構成される回路においてコンデンサにかかる交流電圧値を前記設定値に設定されたコンデンサの静電容量値を用いて算出する第2の手順と、
    コンデンサの静電容量の交流電圧特性に影響を及ぼすパラメータを変化させた場合におけるコンデンサの静電容量値変化とコンデンサに印加される交流電圧値とのメモリに記憶された関係を基に、前記第2の手順で算出された交流電圧値から前記回路におけるコンデンサの静電容量値を算出する第3の手順と、
    前記第3の手順で算出されたコンデンサの静電容量値の算出値を前記設定値と比較する第4の手順と、
    前記第4の手順で行った比較の結果が前記算出値と前記設定値とに差がある場合には、前記算出値を前記設定値に設定して前記第2、第3および第4の手順を繰り返して行い、前記第4の手順で行った比較の結果が前記算出値と前記設定値とに差がない場合には、前記算出値を前記回路におけるコンデンサの静電容量値に決定する第5の手順と
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  4. 前記第1の手順において、コンデンサに印加される交流電圧の周波数の設定値に対する初期値を入力して前記周波数の設定値に設定し、
    前記第5の手順において前記算出値と前記設定値とに差がない場合に、前記算出値を前記周波数の設定値での前記回路におけるコンデンサの静電容量値に決定し、前記周波数の設定値を一定範囲内で変化させて、前記第2、第3および第4の手順を繰り返して行う
    ことを特徴とする請求項3に記載のプログラム。
  5. 前記パラメータは、コンデンサに印加される直流電圧値およびコンデンサに印加される交流電圧の周波数を少なくとも含むことを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載の印加交流電圧を考慮したコンデンサの静電容量値決定方法または請求項3もしくは請求項4に記載のプログラム。
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