JP5998827B2 - 真空コンデンサ形計器用変圧器の製造方法 - Google Patents

真空コンデンサ形計器用変圧器の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、コンデンサ形計器用変圧器の製造方法に関し、特に、1次側端子と分圧点との間に設けられる主コンデンサに真空コンデンサを用いた真空コンデンサ形計器用変圧器の製造方法に関する。
計器用変圧器(VT:Voltage Transformers)は分圧回路によって高電圧を安全な電圧に変換させ、電圧計などの計測器や保護継電器などに入力するために使用する機器である。計器用変圧器には、巻線形、コンデンサ形、抵抗形といくつかの方式がある。
計器用変圧器として、真空コンデンサ(VC:Vacuum Capacitor)を用いた真空コンデンサ形計器用変圧器がある(例えば、特許文献1)。以下、真空コンデンサ形計器用変圧器を真空VTと称する。真空VTは、真空コンデンサの構成上、高い絶縁耐力を有し、また、経年劣化による焼損事故は発生せず信頼性の高い計器用変圧器である。
真空VTにおいて、1次側コンデンサ(主コンデンサ)の静電容量が大きいほど真空VTの電圧特性が優れる。そこで、1次側コンデンサの静電容量を大きくするために、電極間のギャップを狭くすることが求められる。また、電力機器には耐電圧試験があり、例えば、33kV仕様の真空VTでは、200kVの雷インパルス電圧に耐えなくてはならない。耐電圧試験に対応するためには、電極間のギャップを広くすることが求められる。
このように、真空VTの1次側コンデンサでは、相反する要求を満たすように電極間ギャップが定められる。つまり、1次側コンデンサの電極間距離は、真空VTの特性に大きく影響を及ぼすため、その位置決めには高い精度が求められる。
特開2011−54796号公報
しかし、1次側コンデンサの電極間距離を正確に位置出しするためには、真空VTの製造工程において、正確に位置出しするための工程が必要となり、真空VTの製造工程が複雑になるおそれがある。
例えば、図6(a)に示すように、従来技術に係る真空VT20の製造方法では、まず、円筒部3と接地円筒部4とを正確に位置出しした状態で、円筒部3と1次側絶縁筒2との接合及び接地円筒部4と1次側絶縁筒2との接合が行われる。次に、図6(b)に示すように、接地側端板9と2次側端板11との位置を正確に位置出しした状態で、接地側端板9と2次側端板11との間に、円筒部13a、2次側絶縁筒10、円筒部13bが設けられる。このように2次側絶縁筒10に対して、接地側端板9と2次側端板11の位置出しを行った状態で、内部2次電極11a,11bに対して内部1次電極8aを設け(図6(c))、それぞれの接続部(接地側端板9と2次側絶縁筒10間の接合や2次側端板11と2次側絶縁筒10間の接合など)が真空ろう付けにより接合される。
つまり、従来技術に係る真空VT20の製造方法では、位置出しのためには、円筒部3及び接地円筒部4の位置出しを正確に行って、これら円筒部3及び接地円筒部4を1次側絶縁筒2に真空ろう付けする工程と、内部1次電極8aと内部2次電極11a,11bの電極間距離が所定の距離となるように、接地側端板9や2次側端板11などの真空ろう付けを行う工程が必要となる。つまり、位置出しを行った真空炉での接合処理を2回行わなくてはならず、位置出しのための接合処理工程が複雑となる。
上記事情に鑑み、本発明は、真空VTをより容易に製造することに貢献する技術を提供することを目的としている。
上記目的を達成する本発明の真空コンデンサ形計器用変圧器の製造方法の一態様は、筒状の外筐と、前記外筐の一方の開放端を閉塞して設けられる1次側端板と、前記1次側端板面から前記外筐内に立設される内部1次電極と、前記1次側端板の内部1次電極が設けられる面と対向して前記外筐内に設けられる2次側端板と、前記2次側端板面から前記1次側端板方向に立設される内部2次電極と、を有し、前記内部1次電極と前記内部2次電極を対向配置して主コンデンサを形成し、当該主コンデンサが形成される空間を真空とし、前記1次側端板の主面であって当該1次側端板と前記内部1次電極の接続部近傍を貫通して前記内部1次電極と前記内部2次電極の電極間距離を調整する寸法確認部材が挿通される挿通孔を形成した真空コンデンサ形計器用変圧器の製造方法であって、前記内部1次電極と前記内部2次電極の間に前記寸法確認部材を挿入して、前記内部1次電極と前記内部2次電極の位置を調整した後に、前記内部1次電極と前記内部2次電極の電極間距離を固定することを特徴としている。
また、上記目的を達成する本発明の真空コンデンサ形計器用変圧器の製造方法の他の態様は、上記真空コンデンサ形計器用変圧器の製造方法において、前記挿通孔を前記外筐の軸を中心として同心円状に形成することを特徴としている。
また、上記目的を達成する本発明の真空コンデンサ形計器用変圧器の製造方法の他の態様は、上記真空コンデンサ形計器用変圧器の製造方法において、前記内部1次電極と前記内部2次電極との間に挿入される前記寸法確認部材の挿入部の少なくとも一部は、前記内部1次電極と前記内部2次電極の電極間距離と等しいことを特徴としている。
また、上記目的を達成する本発明の真空コンデンサ形計器用変圧器の製造方法の他の態様は、上記真空コンデンサ形計器用変圧器の製造方法において、前記寸法確認部材の前記内部1次電極と前記内部2次電極との間に挿入される側でない端部の幅を、前記挿通孔の直径よりも大きく形成することを特徴としている。
以上の発明によれば、真空VTをより容易に製造することに貢献することができる。
本発明の実施形態に係る真空コンデンサ形計器用変圧器の断面図である。 (a)挿入部が円柱状の寸法確認部材の断面図、(b)挿入部が段状の寸法確認部材の断面図、(c)挿入部の先端が球状の寸法確認部材の断面図、(d)挿入部がテーパ状の寸法確認部材の断面図である。 本発明の実施形態に係る真空コンデンサ形計器用変圧器の製造方法における電極間距離の調整方法を説明する説明図である(電極間距離が所定の電極間距離よりも広い場合)。 本発明の実施形態に係る真空コンデンサ形計器用変圧器の製造方法における電極間距離の調整方法を説明する説明図である(電極間距離が所定の電極間距離よりも狭い場合)。 本発明の実施形態に係る真空コンデンサ形計器用変圧器の製造方法を説明するための説明図であって、(a)円筒部及び内部1次電極が設けられた1次側端板の断面図、(b)内部2次電極が設けられた2次側端板の断面図、(c)接地側端板に対して位置出しを行った2次側端板の断面図、(d)内部1次電極と内部2次電極の位置決めを行った真空コンデンサ形計器用変圧器の断面図である。 従来技術に係る真空コンデンサ形計器用変圧器の製造方法を説明するための説明図であって、(a)1次側絶縁筒に円筒部及び接地円筒部をろう付けする工程を説明する説明図、(b)接地側端板と2次側端板との位置出しを行う工程を説明する説明図(c)内部1次電極と内部2次電極の電極間距離を固定する工程を説明する説明図である。
本発明の実施形態に係る真空コンデンサ形計器用変圧器(真空VT)の製造方法について、図を参照して詳細に説明する。
まず、図1を参照して本発明の実施形態に係る真空VT1について説明する。実施形態に係る真空VT1は、1次側絶縁筒2、円筒部3及び接地円筒部4により形成される外筐5と、外筐5内に設けられる1次側コンデンサ6とを有する。なお、外筐5内に形成される2次側ケース7内には、保護継電器や計測器への出力電圧を分担する2次側コンデンサ(図示せず)が設けられる。
1次側絶縁筒2は、例えば、セラミック材などの無機絶縁材料を円筒状に形成した部材である。1次側絶縁筒2の一方の開放端には円筒状の導電部材である円筒部3が設けられ、1次側絶縁筒2の他方の開放端には円筒状の導電部材である接地円筒部4が設けられる。
円筒部3の開放端には導電部材である1次側端板8が設けられる。一方、接地円筒部4の開放端には、導電部材である接地側端板9が設けられる。接地側端板9には、外筐5の軸を中心とした円形の孔が形成されており、この孔の外周部から1次側端板8方向に立設して円筒状の絶縁部材である2次側絶縁筒10が設けられる。そして、2次側絶縁筒10の1次側端板8側の開放端は導電部材である2次側端板11により密閉される。このように、円筒部3の開放端を1次側端板8で密閉し、接地円筒部4の開放端を接地側端板9、2次側絶縁筒10及び2次側端板11で密閉することで外筐5内部を真空状態にした真空部12が形成される。なお、1次側絶縁筒2に直接1次側端板8を設けて1次側絶縁筒2の開放端を密閉してもよい。また、2次側絶縁筒10と接地側端板9は、直接または導電部材である円筒部13aを介して接続される。同様にして、2次側絶縁筒10と2次側端板11は、直接または導電部材である円筒部13bを介して接続される。
1次側コンデンサ6は、1次側端板8と2次側端板11との間に形成される。1次側端板8の主面であって外筐5内周側の面には、内部1次電極8aが設けられる。内部1次電極8aは、例えば、円筒状の電極であり、2次側端板11方向に延設される。内部1次電極8aを複数設ける場合は、直径が順次小さくなる内部1次電極8aが同心円状に複数配置される。一方、2次側端板11の1次側端板8と対向する面には、内部2次電極11a,11bが設けられる。内部2次電極11a,11bは、例えば、内部1次電極8aと直径の異なる円筒状の電極であり、1次側端板8方向に延設される。すなわち、内部1次電極8aと内部2次電極11a,11bは、その側面が非接触で対向するように交互に配置され1次側コンデンサ6が形成される。
なお、最も大きい直径を有する内部2次電極11aの直径は最も大きい直径を有する内部1次電極8aの直径よりも大きく、この内部2次電極11aの側面が外筐5の内周面(接地円筒部4の内周面)に対向して設けられる。このように、内部2次電極11aと接地円筒部4の内周面とを対向させることで、内部2次電極11aと接地円筒部4との間にコンデンサが形成される。その結果、2次側端板11に2次側コンデンサ(図示せず)を接続した場合に、分圧コンデンサの静電容量は、内部2次電極11aと接地円筒部4との間に形成されるコンデンサと2次側コンデンサの合成容量となり、分圧コンデンサの静電容量が大きくなる。
2次側コンデンサ(図示せず)は、2次側絶縁筒10の内周面と2次側端板11とで形成される2次側ケース7内に設けられ、2次側端板11及び接地側端板9と電気的に接続される。2次側コンデンサは、適宜周知のコンデンサを用いればよく、例えば、フィルムコンデンサが用いられる。なお、2次側ケース7内を真空にして、1次側コンデンサ6及び2次側コンデンサの両方のコンデンサを真空コンデンサとしてもよい。
1次側端板8には、1次側端板8の主面を貫通して、後述の寸法確認部材16が挿通される挿通孔8bが形成される。この挿通孔8bは、真空VT1の組立時に蓋8cなどにより閉塞される。また、1次側端板8の内部1次電極8aが設けられる面の反対側の面には、測定対象(高電圧側)と接続される接続導体8dが設けられる。この接続導体8dと1次側絶縁筒2が絶縁モールドで被覆されモールド部14が形成される。さらに、モールド部14の外周は金属皮膜15で覆われる。
挿通孔8bは、1次側端板8の主面であって、1次側端板8の内部1次電極が接続される接続部近傍に少なくとも1つ形成される。例えば、1個から8個の挿通孔8bが1次側端板8に形成される。挿通孔8bを複数形成する場合は、対向配置される内部1次電極8aと内部2次電極11a(または、内部2次電極11b)の電極間の延長上であって、外筐5の軸を中心とした同心円状に等間隔で配置するように挿通孔8bが形成される。なお、内部1次電極8aは予め正確に位置決めされて1次側端板8に設けられるので(同様に、内部2次電極11a,11bも予め正確に位置決めされて2次側端板11に設けられるので)、挿通孔8bを1つの円周上に(すなわち、内部1次電極8aと内部2次電極11a,11bの電極間のうち1対の電極間に寸法確認部材16が挿通されるように)形成することで、すべての電極間距離の位置決めを正確に行うことができる。ただし、必要であれば、内部1次電極8a及び内部2次電極11a,11bで形成されるそれぞれの電極間に寸法確認部材16を挿通できるように挿通孔8bを形成してもよい。また、挿通孔8bの直径を寸法確認部材16の外筐5内に挿入される挿入部の最大径より大きく(内部1次電極8aと内部2次電極11aとの幅より大きく)形成すると、挿通孔8bにより寸法確認部材16の挿通が妨げられず好ましい。
ここで、図2(a)〜(d)を参照して、本発明の実施形態に係る真空VT1の製造方法に用いられる寸法確認部材16について説明する。寸法確認部材16は、真空VT1の製造時に1次側端板8に形成された挿通孔8bを挿通して内部1次電極8aと内部2次電極11aとの間に挿入される。この寸法確認部材16により、内部1次電極8aと内部2次電極11a,11bとの電極間距離が所定の間隔であることを確認した後、内部1次電極8aと内部2次電極11a,11bの電極間距離の固定が行われる。この電極間距離の固定は、寸法確認部材16を真空VT1から抜脱した後に行う。これは、真空VT1を構成する部品に重量があるため、寸法確認部材16で電極間距離を確認した後は、寸法確認部材16を抜脱しても所定の電極間距離を維持することができるからである。なお、寸法確認部材16を電極間に挿通した状態で、内部1次電極8aと内部2次電極11a,11b間の電極間距離の固定を行ってもよい。
図2(a)〜(d)は寸法確認部材16の一例を示す図であり、それぞれ、内部1次電極8aと内部2次電極11aとの間に挿入される挿入部17a〜17dの形状が異なる寸法確認部材16a〜16dである。
具体的に説明すると、図2(a)に示す寸法確認部材16aは、挿入部17aの形状が略円柱状であり、図2(b)に示す寸法確認部材16bは、挿入部17bの形状が先端に行くにしたがって段々と直径が小さくなる円柱状である。また、図2(c)に示す寸法確認部材16cは、挿入部17cの先端に球が設けられた形状であり、図2(d)に示す寸法確認部材16dは、挿入部17dがテーパ状に形成されたものである。挿入部17dの形状がテーパ状であった場合、例えば、挿入部17dの先端部の幅は所定の電極間距離よりもやや小さく形成され、持ち手側端部18に行くにしたがってその幅は所定の電極間距離よりも大きく形成される。このように挿入部17a〜17dを形成することで、寸法確認部材16a〜16dを電極間に挿入することが容易になる。
また、寸法確認部材16a〜16dの挿入部17a〜17dの少なくとも一部は、挿入部17a〜17dが挿入される内部1次電極8aと内部2次電極11aで形成される電極間の寸法と等しい幅を有している。ここでいう等しいとは、内部1次電極8aと内部2次電極11a,11bとを所定の電極間距離となるように固定した場合に、その電極間に挿通することができる最大の幅を有していることを示す。例えば、図2(c)に示す寸法確認部材16cにおいて、挿入部17cの端部に設けられる球の直径は、内部1次電極8aと内部2次電極11aの電極間の幅と等しい大きさに形成される。これは、電極間の幅よりも薄い寸法確認部材16a〜16dを挿入したとしても、電極間の位置を調整することが困難となるためである。なお、寸法確認部材16a〜16dの挿入側でない持ち手側端部18の幅は、挿通孔8bの直径よりも大きく形成される。このように、持ち手側端部18を太く形成することで、寸法確認部材16a〜16dを挿通孔8bに挿通する際に持ち手側端部18が挿通孔8bに係止して、寸法確認部材16a〜16dが真空VT1内に落下することが防止される。
次に、寸法確認部材16による内部1次電極8aと内部2次電極11a,11bの電極間距離の調整方法について図3,4を参照して説明する。
図3に示すように、内部1次電極8aと内部2次電極11aの電極間距離が所定の電極間距離よりも広かった場合、寸法確認部材16を内部1次電極8aと内部2次電極11aとの間に挿入した後、内部1次電極8aと内部2次電極11aの電極間距離が寸法確認部材16の厚さとなるように内部1次電極8aを動かして電極間距離の調節を行う。つまり、内部1次電極8a及び円筒部3が設けられた1次側端板8を動かして電極間距離の調整が行われる。
また、図4に示すように、内部1次電極8aと内部2次電極11aの電極間距離が所定の電極間距離よりも狭い場合、寸法確認部材16を内部1次電極8aと内部2次電極11aとの間に挿入することで、1次側端板8がずれて内部1次電極8aと内部2次電極11aの電極間距離が寸法確認部材16の厚さとなるように調節されることとなる。よって、内部2次電極8aと内部2次電極11aの電極間距離が所定の電極間距離よりも狭い場合、図2(b)や図2(d)に示すような先端部が電極間距離よりも小さい寸法確認部材16b,16dを用いることで、寸法確認部材16b,16dの電極間への挿入がより容易となる。
[真空VTの製造方法]
本発明の実施形態に係る真空VT1の製造方法について、図5(a)〜(d)を参照して詳細に説明する。本発明の真空VT1の製造方法は、内部1次電極8aと内部2次電極11a,11b間を位置決めして固定する製造工程に特徴を有するので、内部1次電極8aと内部2次電極11a,11b間を位置決めして固定する製造工程について詳細に説明する。その他の製造工程は従来と同様の方法を用いればよいので詳細な説明を省略する。
まず、図5(a)に示すように、1次側端板8には内部1次電極8a及び円筒部3が接合される。また、図5(b)に示すように、2次側端板11には、内部2次電極11a,11bが接合される。
次に、図5(c)に示すように、接地側端板9に2次側絶縁筒10を介して2次側端板11が設けられる。このとき、位置決め用の治具19を用いて接地側端板9と2次側端板11との軸心の位置決めが行われる。治具19は、2次側ケース7に挿入される挿入部19aを有し、挿入部19aは接地側端板9に形成された孔に嵌合され、さらに挿入部19aの先端部は2次側端板11に形成された溝(図示せず)に嵌合される。
このように、接地側端板9と2次側端板11との軸心を揃えた後、2次側端板11に対して1次側端板8が設けられる。その後、図5(d)に示すように、寸法確認部材16が内部1次電極8aと内部2次電極11aとの間に挿入され、この電極間距離が所定の間隔であることが確認される。内部1次電極8aと内部2次電極11aの電極間距離が所定の間隔でなかった場合は、1次側端板8をずらして電極間距離の調整が行われる。
内部1次電極8aと内部2次電極11aとの位置を正確に定めることで、円筒部3と接地円筒部4との位置合わせも正確に行われることとなる。よって、寸法確認部材16によって電極間距離が調整された後の真空VT1を真空炉に入れて、円筒部3と1次側絶縁筒2との接続部や、接地円筒部4と1次側絶縁筒2との接続部の接合を真空ろう付けにより行う。なお、治具19によって、接地側端板9(及び円筒部13a)と2次側端板11(及び円筒部13b)の位置合わせも正確に行われているので、1次側絶縁筒2の真空ろう付けと同時に、円筒部13aと2次側絶縁筒10の接続部や、円筒部13bと2次側絶縁筒10の接続部との接合を真空ろう付けにより行う。
以上のように、本発明の真空VTの製造方法によれば、真空VTの製造時に1次側コンデンサを形成する内部1次電極と内部2次電極との電極間距離を容易に且つ精度よく調整することができる。よって、真空VTの製造が容易となるとともに、内部1次電極と内部2次電極の位置決め精度が向上する。
また、本発明の真空VTの製造方法によれば、治具によって接地側端板の軸心と同軸に設けられた2次側端板に対して1次側端板を設け、寸法確認部材を用いて内部1次電極と内部2次電極の電極間距離が所定の電極間距離となるように調整することにより、円筒部と接地円筒部との位置決めを正確に行うことができる。その結果、1次側絶縁筒の両端の真空ろう付けを行う工程と、2次側絶縁筒の両端の真空ろう付けを行う工程を、1回の工程で行うことが可能となるので、真空VTの製造をより簡略化することができる。
また、従来の真空コンデンサは電極の厚さがコンマ数ミリであり、寸法確認部材を電極間に挿通して電極間の位置決めを行う場合、電極が変形する恐れがあった。これに対して、本発明の真空VTでは、電極間の厚さが数ミリ(例えば、1mm以上)の電極を用いることで、電極が変形することなく電極間の調整を行うことができる。
なお、本発明の真空VTの製造方法について具体例を示して詳細に説明したが、本発明の真空VTは、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の特徴を損なわない範囲で適宜設計変更が可能であり、そのように変更された形態も本発明の技術範囲に属する。
例えば、実施形態の説明では、内部1次電極とこの内部1次電極の外周に設けられる内部2次電極との間に寸法確認部材を挿通しているが、内部1次電極とこの内部1次電極の内周に設けられる内部2次電極との間に寸法確認部材を挿通して、内部1次電極と内部2次電極の電極間距離の調整を行ってもよい。
また、内部1次電極と内部2次電極の電極間距離の調整を行うことができるように、1次側端板に挿通孔を形成し、その挿通孔に電極間距離を確認する寸法確認部材を挿通すればよいので、真空VTの内部構造は特に限定されるものではなく、例えば、特許文献1に開示された真空VTの製造方法に適用することもできる。また、内部1次電極や内部2次電極の数は、真空VTを構成するために必要な静電容量を得ることができるように適宜必要な数を設ければよい。
1,20…真空コンデンサ形計器用変圧器(真空VT)
2…1次側絶縁筒
3,13a,13b…円筒部
4…接地円筒部(導体筒)
5…外筐
6…1次側コンデンサ(主コンデンサ)
7…2次側ケース
8…1次側端板
8a…内部1次電極、8b…挿通孔、8c…蓋、8d…接続導体
9…接地側端板
10…2次側絶縁筒
11…2次側端板
11a,11b…内部2次電極
12…真空部
14…モールド部
15…金属皮膜
16,16a〜16d…寸法確認部材
17a〜17d…挿入部
18…持ち手側端部
19…治具
19a…挿入部

Claims (4)

  1. 筒状の外筐と、
    前記外筐の一方の開放端を閉塞して設けられる1次側端板と、
    前記1次側端板面から前記外筐内に立設される内部1次電極と、
    前記1次側端板の内部1次電極が設けられる面と対向して前記外筐内に設けられる2次側端板と、
    前記2次側端板面から前記1次側端板方向に立設される内部2次電極と、
    を有し、前記内部1次電極と前記内部2次電極を対向配置して主コンデンサを形成し、当該主コンデンサが形成される空間を真空とし、前記1次側端板の主面であって当該1次側端板と前記内部1次電極の接続部近傍を貫通して前記内部1次電極と前記内部2次電極の電極間距離を調整する寸法確認部材が挿通される挿通孔を形成した真空コンデンサ形計器用変圧器の製造方法であって、
    前記内部1次電極と前記内部2次電極の間に前記寸法確認部材を挿入して、前記内部1次電極と前記内部2次電極の位置を調整した後に、前記内部1次電極と前記内部2次電極の電極間距離を固定する
    ことを特徴とする真空コンデンサ形計器用変圧器の製造方法。
  2. 前記挿通孔を前記外筐の軸を中心として同心円状に形成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の真空コンデンサ形計器用変圧器の製造方法。
  3. 前記内部1次電極と前記内部2次電極との間に挿入される前記寸法確認部材の挿入部の少なくとも一部は、前記内部1次電極と前記内部2次電極の電極間距離と等しい
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の真空コンデンサ形計器用変圧器の製造方法。
  4. 前記寸法確認部材の前記内部1次電極と前記内部2次電極との間に挿入される側でない端部の幅を、前記挿通孔の直径よりも大きく形成する
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の真空コンデンサ形計器用変圧器の製造方法。
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