JP5997872B2 - ガス供給用マニホールド - Google Patents

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Description

本発明は、燃焼装置の複数のバーナーに燃料ガスを分配するガス供給用マニホールドに関する。
給湯器などの燃焼装置には複数のバーナーを搭載したものがあり、燃焼させるバーナーを切り換えることで生成熱量(給湯能力)などを変更することが可能である。こうした燃焼装置は、供給される燃料ガスを複数のバーナーに分配するガス供給用マニホールドを備えている。このガス供給用マニホールドとしては、バーナーに向けて燃料ガスを噴出する複数のノズル部が突設された本体と、本体のノズル部が突出する側とは反対側の面に取り付けられる蓋板とを、複数のビスで締結する構造が知られており、本体と蓋板との間に形成される分配通路によって各ノズル部に燃料ガスを分配するようになっている。
こうしたガス供給用マニホールドの本体は、アルミニウム合金などの金属材料を用いてダイカスト法で鋳造されるのが一般的である。この場合、ノズル部は鋳造によって内面形状が形成される。一方、ノズル部の先端のノズル孔については、精密さが求められることから、鋳造後にドリル等による穿孔加工で形成される。そして、ノズル孔に向かう燃料ガスの流れを円滑にするために、ノズル部の内面をテーパー形状にして内径が徐々に絞られるようにしておき、そのテーパー形状の先端にノズル孔を貫通させることが行われている(特許文献1)。
特開2000−283462号公報
しかし、内面のテーパー形状の先端にノズル孔が貫通するノズル部では、穿孔加工の際にノズル孔の孔径の誤差などの形成誤差が生じることによって、僅かな誤差であってもノズル孔の通路抵抗が大きく変化してしまうという問題があった。結果として、ノズル孔からの燃料ガスの噴出量が変化してバーナーの燃焼状態に差(ばらつき)が生じてしまうことがある。
この発明は従来の技術における上述した課題に対応してなされたものであり、ノズル孔の形成誤差による通路抵抗の変化を抑制することが可能なガス供給用マニホールドの提供を目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明のガス供給用マニホールドは次の構成を採用した。すなわち、
燃焼装置の複数のバーナーに向けて突設された複数のノズル部と、該複数のノズル部に燃料ガスを分配する分配通路とを備えたガス供給用マニホールドにおいて、
前記ノズル部の先端には、該ノズル部の突設方向に貫通するノズル孔が設けられており、
前記ノズルの内面は、前記ノズル部の先端に向かって縮径するテーパー形状に形成されており、
前記テーパー形状の先端側には、前記ノズル孔が貫通すると共に、該ノズル孔の形成誤差に伴う貫通長の変化を緩和する緩和部が設けられている
ことを特徴とする。

前述したようにガス供給用マニホールドのノズル部では、内面のテーパー形状の先端にノズル孔を貫通させると、孔径の誤差によってノズル孔の通路抵抗が大きく変化することがあり、孔径が大きくなると通路抵抗が増大し、孔径が小さくなると通路抵抗が減少する。この傾向は、一般的に孔径が大きくなると断面積が大きくなって通路抵抗が減少し、孔径が小さくなると断面積が小さくなって通路抵抗が増大するという常識とは全く逆になっている。これは、テーパー形状の内面から外側の先端部分までのノズル部の突設方向の距離が、ノズル部の半径方向の位置の違いによって大きく変化することによるものであり、孔径が大きくなるとノズル孔の貫通長が長くなることによって通路抵抗が増大し、孔径が小さくなるとノズル孔の貫通長が短くなることによって通路抵抗が減少するためである。そして、燃料ガスの円滑な流れを重視した縮径の緩いテーパー形状の先端にノズル孔を貫通させる場合には、孔径の誤差に伴う断面積の違いよりも、孔径の誤差に伴う貫通長の違いの方が通路抵抗の変化に大きく影響する。
そこで、本発明のガス供給用マニホールドでは、テーパー形状の先端側に緩和部を設けて、その緩和部にノズル孔を貫通させている。こうすれば、ノズル孔の孔径の誤差などの形成誤差が生じても緩和部によって貫通長の変化が緩和されるので、貫通長の違いによる通路抵抗の変化が小さくなる。そして、孔径の大小に対して変化の傾向が相反する、貫通長の違いによる通路抵抗の変化と、断面積の違いによる通路抵抗の変化とが相殺することにより、ノズル孔の通路抵抗の変化を抑制することができる。
加えて、緩和部をノズル部の先端に向かって縮径する形状にすることで、ノズル部の内面の先端側を燃料ガスの流れ方向に対して傾斜させることができるので、内面の先端側が平面(流れ方向に対して垂直)になっている場合に比べて、ノズル孔に向かう燃料ガスの流れを円滑にして、ノズル部における圧力損失を小さくすることが可能となる。
上述した本発明のガス供給用マニホールドのノズル部は、外側から穿孔加工でノズル孔を形成する先端部分を平坦面にしておいてもよい。
このようにすれば、ノズル部の先端部分が球面や円錐形状の場合に比べて穿孔加工が容易となり、ノズル孔の位置ずれを小さくすることができる。ノズル孔の貫通長のばらつきは、ノズル孔の位置ずれによっても生じ得ることから、ノズル孔の位置ずれを小さくすることで、通路抵抗の変化を抑制することができる。
また、上述した本発明のガス供給用マニホールドの緩和部は、テーパー形状の最小内径以上の直径を有する球面形状に形成してもよい。
このようにノズル部の内面の先端側を球面形状とすることによって、内面(球面形状の部分)から外側の平坦面までのノズル部の突設方向の距離の変動を小さくしてやれば、この球面形状の部分に貫通するノズル孔の孔径の誤差などの形成誤差が生じても貫通長の変化が緩和されるので、貫通長の違いによる通路抵抗の変化が小さくなる。その結果、貫通長の違いによる通路抵抗の変化と、断面積の違いによる通路抵抗の変化とが相殺して、ノズル孔の通路抵抗の変化を抑制することができる。
また、前述した本発明のガス供給用マニホールドの緩和部は、テーパー形状よりも縮径が急である第2のテーパー形状に形成してもよい。
このようにノズル部の内面の先端側を縮径が急な第2のテーパー形状とすることによって、内面(第2のテーパー形状の部分)から外側の平坦面までのノズル部の突設方向の距離の変動を小さくしてやれば、この第2のテーパー形状の部分に貫通するノズル孔の孔径の誤差などの形成誤差が生じても貫通長の変化が緩和されるので、貫通長の違いによる通路抵抗の変化が小さくなる。その結果、貫通長の違いによる通路抵抗の変化と、断面積の違いによる通路抵抗の変化とが相殺して、ノズル孔の通路抵抗の変化を抑制することができる。
給湯器1を例としての燃焼装置の構造を示す説明図である。 マニホールド6を分解した状態を示した斜視図である。 マニホールド6を組み立てた状態をバーナー20側から示した斜視図である。 バーナー20と平行な平面でマニホールド6を切断した断面図である。 ノズル孔31hの孔径の誤差によって通路抵抗が変化する理由と、本実施例のノズル部31の内面形状とを示した説明図である。 ノズル部31における圧力損失を小さくするのに、本実施例の球面部31cが有効であることを示す説明図である。 ノズル孔31hの孔径の誤差による通路抵抗の変化を抑制するのに、本実施例の球面部31cが有効であることを示す説明図である。 変形例のノズル部31を、ノズル孔31hの中心軸を含む平面で切断した断面図である。
図1は、給湯器1を例としての燃焼装置の構造を示す説明図である。図示されるように給湯器1は、燃料ガスを燃焼させる複数のバーナー20(図3参照)を内蔵した燃焼筐5や、燃焼筐5の上方で燃焼筐5からの高温の燃焼ガスとの熱交換によって湯を生成する熱交換器4や、複数のバーナー20に燃料ガスを分配するマニホールド6や、燃焼筐5に下方から燃焼用空気を供給する燃焼ファン7などを備えている。これらは、直方体形状の外装ケース2の内部に収容されている。尚、本実施例のマニホールド6は、本発明の「ガス供給用マニホールド」に相当している。
外装ケース2の前面側の上部には、熱交換器4を通過した燃焼排気を排出する排気口3が設けられている。また、外装ケース2の底面には、熱交換器4に水を供給するための給水管10や、熱交換器4で生成された湯をカラン(図示省略)などに供給するための給湯管11や、燃料ガスを供給するガス供給管12が接続されている。ガス供給管12によって供給される燃料ガスは、開閉弁や比例弁を備えるバルブユニット9およびガス配管8を介してマニホールド6に供給される。尚、図1では、外装ケース2内の給水および給湯の配管についての図示を省略している。
図2は、マニホールド6を分解した状態を示した斜視図である。マニホールド6は、バーナー20に向かって燃料ガスを噴出する複数のノズル部31(図3参照)が設けられた本体30と、本体30のバーナー20とは反対側の面を覆う蓋板40と、本体30と蓋板40との間に挟み込まれるシール部材50とを備えている。本体30は、アルミニウム合金などの金属材料を用いてダイカスト法で形成されており、バーナー20側(図中の奥側)に突出してノズル部31が上下一対で複数組(図示した例では19組)設けられている。本実施例のマニホールド6では、これら複数組のノズル部31が4つのグループに分けられている。このことと対応して、本体30の蓋板40側の面にはリブ32によって区画された4つの凹部33が設けられており、ノズル部31の内面は凹部33の底面に連通している。尚、例示した4つの凹部33では、包含するノズル部31の数が互いに異なっている。また、4つの凹部33の下方には、ガス配管8からの燃料ガスが流入するガス通路34が形成されており、各凹部33はガス流通孔35を介してガス通路34と連通している。
蓋板40は、金属平板をプレス加工して形成されており、本体30の4つの凹部33およびガス通路34と対向する部分には、本体30とは反対側に向けて隆起した隆起部41が設けられている。また、シール部材50は、ゴムなどの弾性材料を用いてシート状に形成されており、本体30の4つの凹部33やガス通路34と対向する部分が切り抜かれ、凹部33やガス通路34を囲う形状となっている。マニホールド6を組み立てる際には、蓋板40でシール部材50を本体30に押し付けるように、複数のビス42を用いて締結する。
図3は、マニホールド6を組み立てた状態をバーナー20側から示した斜視図である。図示されるように本体30のバーナー20側の面には、ノズル部31が突設されている。このノズル部31のバーナー20に向いた端面には、ノズル孔31hがノズル部31の突設方向に貫通して設けられている。尚、ノズル部31の詳細な形状については別図を用いて後述する。また、ノズル部31の下方には、前述した凹部33とガス通路34との間のガス流通孔35を開閉する電磁弁36が4つのガス流通孔35の各々に対応して設けられている。
また、図3には、マニホールド6の本体30側に位置するバーナー20も示されている。バーナー20は、金属平板をプレス加工して形成された一対の板状部材を合わせて構成され、扁平な形状となっている。バーナー20のマニホールド6側の端部には、上下一対のガス流入口21が設けられており、バーナー20の上端部には、複数の炎口22が設けられている。そして、バーナー20の2枚の板状部材の間に形成された混合通路24によってガス流入口21と炎口22とが接続されている。マニホールド6を燃焼筐5に組み付けた状態では、バーナー20の上下一対のガス流入口21とマニホールド6の上下一対のノズル部31とが向き合うように配置されている。尚、図3では、1つのバーナー20について例示したが、バーナー20は、マニホールド6の上下一対のノズル部31毎に設けられている。
図4は、バーナー20と平行な平面でマニホールド6を切断した断面図である。図示されるようにマニホールド6の内部には、本体30の凹部33と蓋板40の隆起部41とによって分配通路55が形成されている。マニホールド6の下部のガス通路34にはガス配管8が接続されており、電磁弁36を開くと、ガス流通孔35から流入する燃料ガスが分配通路55を通ってノズル部31に供給される。ノズル部31から噴出する燃料ガスは、燃焼用空気を巻き込みながらバーナー20のガス流入口21に流入し、混合通路24を通過する燃料ガスと燃焼用空気とが混合されて、バーナー20の上端部の炎口22にて混合ガスの燃焼が行われる。尚、本実施例のマニホールド6では、4つの凹部33(分配通路55)の各々に対応する電磁弁36の開閉を制御して何れの分配通路55に燃料ガスを供給するかによって、燃焼させるバーナー20を切り換えて給湯能力などを変更することが可能となっている。
以上のようにバーナー20に向けて燃料ガスを噴出するノズル部31を備えたマニホールド6では、ダイカスト法による本体30の鋳造においてノズル部31の内面形状が形成される。ただし、精密さが求められる先端のノズル孔31hについては、鋳造後にドリル等による穿孔加工で形成され、ノズル孔31hの孔径は、噴出する燃料ガスの種類に応じて設定される。この穿孔加工の際にノズル孔31hの孔径に誤差が生じることによって、僅かな誤差であってもノズル孔31hの通路抵抗が大きく変化することがあり、その結果、ノズル孔31hからの燃料ガスの噴出量の違いによってバーナー20での燃焼状態にばらつきが生じてしまう。このようなノズル孔31hの孔径の誤差による通路抵抗の変化を抑制するために、本実施例のマニホールド6ではノズル部31の内面形状を以下のように形成している。
図5は、ノズル孔31hの孔径の誤差によって通路抵抗が変化する理由と、本実施例のノズル部31の内面形状とを示した説明図である。まず、図5(a)には、ノズル孔31hの孔径の誤差によって通路抵抗が大きく変化するノズル部31の例が、ノズル孔31hの中心軸を含む平面でノズル部31を切断した断面図で示されている。ノズル部31の内面には、先端に向かって内径が小さくなるテーパー形状に形成されたテーパー部31aが設けられており、分配通路55からの燃料ガスがノズル孔31hに向かう流れを円滑にする観点からは、燃料ガスの流れに対してテーパー部31aの傾斜を緩やかにしておくこと望ましい。すると、ノズル部31の外側の先端部分の平坦に形成された平坦面31pからノズル部31の内面(テーパー部31a)までのノズル部31の突設方向(図中の左右方向)の距離は、ノズル部31の半径方向(図中の上下方向)の位置が異なることによって大きく変化することになる。そのため、図5(a)に示されるように、ノズル孔31hが平坦面31pからテーパー部31aに貫通する場合には、ノズル孔31hの孔径が大きくなるとノズル孔31hの貫通長が長くなることによって通路抵抗が増大する。そして、ノズル孔31hの孔径が大きくなるのに伴い断面積が大きくなくことによる通路抵抗の減少よりも、貫通長が長くなることによる通路抵抗の増大の方が大きく影響し、結果として、ノズル孔31hの通路抵抗は増大することになる。反対に、ノズル孔31hの孔径が小さくなるとノズル孔31hの貫通長が短くなることによって通路抵抗が減少する。そして、ノズル孔31hの孔径が小さくなるのに伴い断面積が小さくなることによる通路抵抗の増大よりも貫通長が短くなることによる通路抵抗の減少の方が大きく影響し、結果として、ノズル孔31hの通路抵抗は減少することになる。
このようなノズル孔31hの孔径の誤差によって生じるノズル孔31hの貫通長の変化は、図5(b)に示されるように、ノズル部31の内面のテーパー部31aよりも先端側に平坦面31pと平行な(ノズル孔31hの貫通方向に垂直な)平面部31bを設けて、この平面部31bにノズル孔31hを貫通させることによって無くすことができる。しかし、ノズル孔31hの孔径の誤差に伴い貫通長が変化しなくても、孔径の誤差に伴い断面積が変化することによって通路抵抗が変化する。また、これでは燃料ガスの流れが平面部31bに当たることにより、ノズル部31における圧力損失が大きくなってしまう。
そこで、本実施例のマニホールド6では、図5(c)に示されるようにノズル部31の内面のテーパー部31aよりも先端側に、球面形状に形成された球面部31cを設けている。例示した球面部31cは、テーパー部31aの最小内径を直径とする半球面になっている。このように球面部31cを設ければ、外側の平坦面31pからノズル部31の内面(球面部31c)までのノズル部31の突設方向の距離は、図5(a)の場合に比べて、ノズル部31の半径方向の位置の違いによる変化が小さくなる。そのため、ノズル孔31hを平坦面31pから球面部31cに貫通させる穿孔加工で孔径に誤差が生じてもノズル孔31hの貫通長の変化が緩和されることから、貫通長の違いによる通路抵抗の変化が小さくなる。そして、孔径の誤差に伴う貫通長の違いによる通路抵抗の変化と、孔径の誤差に伴う断面積の違いによる通路抵抗の変化とが相殺することにより、ノズル孔31hの通路抵抗の変化を抑制することができる。尚、本実施例の球面部31cは、本発明の「緩和部」に相当している。
また、ノズル孔31hの貫通長のばらつきは、孔径の誤差だけでなく、ノズル孔31hの位置ずれによっても生じ得るものの、ノズル孔31hを球面部31cに貫通させることによって、ノズル孔31hの位置ずれに伴う貫通長の変化も緩和することができる。
また、ノズル部31の内面の先端側を、平面部31bではなく球面部31cとすることによって、燃料ガスの流れに対して傾斜させることができるので、図5(b)の場合に比べて、ノズル孔31hに向けて燃料ガスの流れを円滑にして、ノズル部31における圧力損失を小さくすることが可能となる。
さらに、ノズル部31の内面の先端側に球面部31cを設けておけば、ノズル部31の外側からドリルで穿孔加工する際に、ドリルの押圧力が球面で分散されるので、ノズル部31の先端が内側に凹むなどの変形を防止することができる。
図6は、ノズル部31における圧力損失を小さくするのに、本実施例の球面部31cが有効であることを示す説明図である。図5(a)〜(c)に示した内面形状の異なる3種類のノズル部31について、ノズル孔31hの形状(孔径、貫通長)や、分配通路55への燃料ガスの供給圧を同じとして、ノズル孔31hから噴出する燃料ガスの圧力(噴出圧)を測定することによって、ノズル部31における圧力損失を比較した結果を図6に示した。
まず、図5(a)に示したテーパー部31aにノズル孔31hが貫通する場合は、図5(a)〜(c)の3種類のノズル部31の中で噴出圧が最も大きくなっている。この結果は、テーパー形状によって分配通路55からの燃料ガスがノズル孔31hへと円滑に流れるため、ノズル部31における圧力損失が小さいことを示している。これに対して、図5(b)に示した平面部31bにノズル孔31hが貫通する場合は、噴出圧が3種類のノズル部31の中で最も小さくなっている。これは、燃料ガスの流れが平面部31bに衝突することによる圧力損失が大きいためと考えられる。
一方、図5(c)に示した球面部31cにノズル孔31hが貫通する場合は、テーパー部31aに貫通する場合よりは噴出圧が小さいものの、平面部31bに貫通する場合と比較して、噴出圧が大きくなっていることから、ノズル部31における圧力損失が改善されていることを表している。
図7は、ノズル孔31hの孔径の誤差による通路抵抗の変化を抑制するのに、本実施例の球面部31cが有効であることを示す説明図である。穿孔加工では、孔径が1mmのノズル孔31hを形成する場合、±0.02mmの範囲で誤差が生じることがある。こうした孔径の誤差によるノズル孔31hの貫通長の変化、および燃料ガスの噴出圧の変化を、図5(a)〜(c)に示した内面形状の異なる3種類のノズル部31について比較した結果を図7に示した。
まず、図5(a)のテーパー部31aにノズル孔31hが貫通する場合は、誤差で孔径が小さくなるとノズル孔31hの貫通長が短くなり、孔径が大きくなるとノズル孔31hの貫通長が長くなるので、孔径の誤差によって貫通長が大きく変化する。また、貫通長が短くなると通路抵抗が減少することで燃料ガスの噴出圧が大きくなり、貫通長が長くなると通路抵抗が増大することで燃焼ガスの噴出圧が小さくなることから、貫通長の変化に伴って噴出圧も大きく変化する。そして、こうした孔径の誤差に伴う貫通長の違いによる通路抵抗の変化は、孔径の誤差に伴う断面積の違いによる通路抵抗の変化(孔径が大きくなると断面積が大きくなることで通路抵抗が減少し、孔径が小さくなると断面積が小さくなることで通路抵抗が増大する)に比べて、ノズル部31の通路抵抗の変化に大きく影響する。
これに対して、図5(b)の平面部31bにノズル孔31hが貫通する場合は、孔径の誤差によってノズル孔31hの貫通長が変化することはないので、貫通長の違いによる通路抵抗の変化はない。但し、ノズル孔31hの孔径(断面積)が小さくなると通路抵抗が増大することで燃料ガスの噴出圧が小さくなり、ノズル孔31hの孔径(断面積)が大きくなると通路抵抗が減少することで燃料ガスの噴出圧が大きくなる。このため、テーパー部31aに貫通する場合よりは変化量が小さいものの、平面部31bに貫通する場合でも、ノズル孔31hの孔径の誤差によって噴出圧が変化する。
一方、図5(c)の球面部31cにノズル孔31hが貫通する場合は、テーパー部31aに貫通する場合と同様に、孔径の誤差によってノズル孔31hの貫通長が変化するものの、球面部31cによって貫通長の変化が緩和されることから、貫通長の違いによる通路抵抗の変化が抑制される。結果として、孔径の誤差による燃料ガスの噴出圧の変化量は、テーパー部31aにノズル孔31hが貫通する場合に比べて、球面部31cにノズル孔31hが貫通する場合の方が小さくなる。
さらに、球面部31cにノズル孔31hが貫通する場合は、孔径の大小に対して変化の傾向が相反する、貫通長の違いによる通路抵抗の変化と、断面積の違いによる通路抵抗の変化とが相殺することにより、ノズル孔31hの通路抵抗の変化を抑制することができる。そのため、平面部31bにノズル孔31hが貫通する場合よりも、球面部31cにノズル孔31hが貫通する場合の方が、孔径の誤差による燃料ガスの噴出圧の変化量が小さくなる。
上述した本実施例のマニホールド6には、次のような変形例も存在する。以下では、上述の実施例とは異なる点を中心に変形例について説明する。
図8は、変形例のノズル部31を、ノズル孔31hの中心軸を含む平面で切断した断面図である。図示されるように変形例のノズル部31では、内面のテーパー部31aよりも先端側に、前述した実施例の球面部31cに代えて、テーパー部31aよりも内径の縮小が急であるテーパー形状に形成された第2テーパー部31dが設けられている。そして、この第2テーパー部31dにノズル孔31hが貫通している。尚、変形例の第2テーパー部31dは、本発明の「緩和部」に相当している。
このような変形例のノズル部31では、図5(a)のテーパー部31aにノズル孔31hが貫通する場合と比較して、ノズル部31の平坦面31pからノズル部31の内面(第2テーパー部31d)までのノズル部31の突設方向(図中の左右方向)の距離は、ノズル部31の半径方向(図中の上下方向)の位置の違いによる変化が小さくなる。そのため、前述した実施例と同様に、ノズル孔31hを平坦面31pから第2テーパー部31dに貫通させる穿孔加工で孔径の誤差が生じてもノズル孔31hの貫通長の変化が緩和されることから、貫通長の違いによる通路抵抗の変化が小さくなる。そして、孔径の誤差に伴う貫通長の違いによる通路抵抗の変化と、孔径の誤差に伴う断面積の違いによる通路抵抗の変化とが相殺することにより、ノズル孔31hの通路抵抗の変化を抑制することができる。
また、第2テーパー部31dを設けることによって、ノズル部31の内面の先端側を燃料ガスの流れに対して傾斜させることができるので、図5(b)の平面部31bにノズル孔31hが貫通する場合に比べて、ノズル孔31hに向かう燃料ガスの流れを円滑にして、ノズル部31における圧力損失を小さくすることが可能となる。
以上、本実施例および変形例のマニホールド6について説明したが、本発明は上記の実施例および変形例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。
例えば、前述した実施例および変形例では、ノズル部31の外側の先端部分が平坦面31pになっていたが、必ずしも平坦でなくてもよく、内面の球面部31cや第2テーパー部31dとの関係で、ノズル孔31hの孔径の誤差による貫通長の変化が緩和される形状であればよい。ただし、平坦面31pを設けておけば、穿孔加工が容易となり、ノズル孔31hの位置ずれを抑制することができる。ノズル孔31hの貫通長のばらつきは、ノズル孔31hの位置ずれによっても生じ得ることから、ノズル孔31hの位置ずれを小さくすることで、通路抵抗の変化を抑制することが可能となる。
また、前述した実施例の球面部31cは、テーパー部31aの最小内径を直径とする半球面になっていたが、テーパー部31aの最小内径よりも大きな直径を有する球面形状としてもよい。球面部31cの曲率半径を大きくすることによって、ノズル孔31hの孔径の誤差による貫通長の変化を緩和する効果を高めることができる。
1…給湯器、 2…外装ケース、 3…排気口、
4…熱交換器、 5…燃焼筐、 6…マニホールド、
7…燃焼ファン、 8…ガス配管、 9…バルブユニット、
10…給水管、 11…給湯管、 12…ガス供給管、
20…バーナー、 21…ガス流入口、 22…炎口
24…混合通路、 30…本体、 31…ノズル部、
31a…テーパー部、 31b…平面部、 31c…球面部、
31d…第2テーパー部、 31h…ノズル孔、 31p…平坦面、
32…リブ、 33…凹部、 34…ガス通路、
35…ガス流通孔、 36…電磁弁、 40…蓋板、
41…隆起部、 42…ビス、 50…シール部材、
55…分配通路。

Claims (4)

  1. 燃焼装置の複数のバーナーに向けて突設された複数のノズル部と、該複数のノズル部に燃料ガスを分配する分配通路とを備えたガス供給用マニホールドにおいて、
    前記ノズル部の先端には、該ノズル部の突設方向に貫通するノズル孔が設けられており、
    前記ノズルの内面は、前記ノズル部の先端に向かって縮径するテーパー形状に形成されており、
    前記テーパー形状の先端側には、前記ノズル孔が貫通すると共に、該ノズル孔の形成誤差に伴う貫通長の変化を緩和する緩和部が設けられている
    ことを特徴とするガス供給用マニホールド。
  2. 請求項1に記載のガス供給用マニホールドにおいて、
    前記ノズル部は、外側から穿孔加工で前記ノズル孔が形成される先端部分が平坦面になっている
    ことを特徴とするガス供給用マニホールド。
  3. 請求項2に記載のガス供給用マニホールドにおいて、
    前記緩和部は、前記テーパー形状の最小内径以上の直径を有する球面形状に形成されている
    ことを特徴とするガス供給用マニホールド。
  4. 請求項2に記載のガス供給用マニホールドにおいて、
    前記緩和部は、前記テーパー形状よりも縮径が急である第2のテーパー形状に形成されている
    ことを特徴とするガス供給用マニホールド。
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