JP5997405B1 - 粘着剤組成物及び積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数種の基材に対して耐発泡性に優れると共に、高温高湿環境下においてもヘイズが著しく上昇することなく、かつ粘着力を維持可能な粘着剤組成物を提供する。【解決手段】ウレタン(メタ)アクリレートと、窒素原子及び不飽和結合を有する単官能モノマーと、ヒドロキシ基を有する単官能(メタ)アクリレートとを含有する粘着剤組成物である。前記ウレタン(メタ)アクリレートは、水酸基価から求められる数平均分子量が5000〜15000のポリプロピレングリコール、及び前記数平均分子量が2000〜5000のポリテトラメチレンエーテルグリコールの少なくとも一方に由来するポリエーテル骨格を有し、重量平均分子量が20000〜300000である。【選択図】なし

Description

本発明は、粘着剤組成物、及びそれを用いた積層体に関する。
一般的に粘着剤は、工業分野においても、画像表示装置、家電製品、情報機器、自動車内外装部材、建材、及びラベル等の様々な分野で使用されている。例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、及び有機ELディスプレイ等の画像表示装置には、用途や目的に応じて、種々の光学フィルム及び光学板等の様々な光学部材が粘着剤で貼着されている。画像表示装置に使用される光学部材は、種々の光学フィルム及び光学板、並びに基板等が粘着剤を介して貼着された積層体として構成されていることが多い。
近年、光学分野における製品の製造に使用される粘着剤として、生産性の利点から、紫外線硬化型の粘着剤組成物が広く利用されている。例えば、特許文献1には、不飽和二重結合を持つモノマーと、ウレタン結合を有し、かつポリマー末端に不飽和二重結合を有する重量平均分子量が2万以上の高分子量体とを含む粘着剤組成物を用いて、その組成物中の前記モノマーと前記高分子量体とを紫外線によって架橋させた粘着層が開示されている。また、特許文献2には、ウレタン(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル単量体、光重合開始剤、及び有機溶剤を含有し、特定の粘度特性を有する紫外線硬化型粘着剤組成物が開示されている。
特開2006−104296号公報 特開2014−210902号公報
上述のような工業分野における粘着剤組成物には、耐久性として、耐熱性及び耐湿性等の評価が行われている。特にカーナビゲーション等の車載用途等においては、長期の高温高湿環境下においても、ヘイズ(曇り度)や粘着力等の性質に関して、粘着剤が著しく変質しないことが求められるようになってきている。
また、前述の特許文献2に開示された紫外線硬化型粘着剤組成物は、その粘着剤を介してPETフィルムとPC板とを貼り合わせた試験片を80℃雰囲気で2時間放置した場合に、被着体から発生するガスに起因する気泡が発生しない程度の耐発泡性に優れるとされている。しかしながら、高温高湿環境下(例えば温度85℃かつ相対湿度85%RHの環境下)では、さらに気泡が発生しやすい。すなわち、粘着剤組成物から形成される粘着剤を設けた基材を高温高湿環境下に置いた場合、その高温高湿環境下では、基材内部等に存在する水分等に由来するガスが発生すること(基材から発生するアウトガス)によって、粘着剤中に発泡がより生じやすい。そのため、粘着剤組成物には、高温高湿環境下において、上述の発泡の発生を抑制し得る性質(以下、本明細書において、「耐発泡性」と称する。)が要求される。さらに、上述の発泡の発生は、粘着剤を設ける基材(被着体)の材質等にも依るため、複数種の基材に対して耐発泡性に優れる粘着剤組成物を提供することに大きな意義があると考えられる。
そこで、本発明は、複数種の基材に対して耐発泡性に優れると共に、高温高湿環境下においてもヘイズが著しく上昇することなく、かつ粘着力を維持することができる粘着剤を形成可能な粘着剤組成物を提供しようとするものである。
本発明は、ウレタン(メタ)アクリレートと、窒素原子及び不飽和結合を有する単官能モノマーと、ヒドロキシ基を有する単官能(メタ)アクリレートとを含有し、前記ウレタン(メタ)アクリレートは、水酸基価から求められる数平均分子量が5000〜15000のポリプロピレングリコール、及び前記数平均分子量が2000〜5000のポリテトラメチレンエーテルグリコールの少なくとも一方に由来するポリエーテル骨格を有すると共に重量平均分子量が20000〜300000である、粘着剤組成物を提供する。
本発明によれば、複数種の基材に対して耐発泡性に優れると共に、高温高湿環境下においてもヘイズが著しく上昇することなく、かつ粘着力を維持することができる粘着剤を形成可能な粘着剤組成物を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。
本発明の一実施形態の粘着剤組成物は、ウレタン(メタ)アクリレート、窒素原子及び不飽和結合を有する単官能モノマー、並びにヒドロキシ基を有する単官能(メタ)アクリレートを含有する。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」との文言には、アクリレート及びメタクリレートの両方が含まれることを意味する。また、「(メタ)アクリル」との文言には、アクリル及びメタクリルの両方が含まれ、「(メタ)アクリロイル」との文言には、アクリロイル及びメタクリロイルの両方が含まれることを意味する。
また、本明細書において、粘着剤組成物から形成される粘着剤(粘着剤層)を単に「粘着剤(粘着剤層)」又は「粘着剤組成物による粘着剤(粘着剤層)」と記載することがある。粘着剤組成物から形成される粘着剤(粘着剤層)は、粘着剤組成物を重合反応(硬化反応)させることで得られる。
ウレタン(メタ)アクリレートは、数平均分子量が5000〜15000のポリプロピレングリコール、及び数平均分子量が2000〜5000のポリテトラメチレンエーテルグリコールの少なくとも一方に由来するポリエーテル骨格を有する。
本明細書において、ポリプロピレングリコール及びポリテトラメチレンエーテルグリコールの数平均分子量(以下、「Mn」と略記することがある。)は、水酸基価から求められるものである。水酸基価から求められる数平均分子量は、JIS K 1557−1:2007の規定に準拠して測定される水酸基価(mgKOH/g)と、官能基数(価数)とに基づき、末端基定量法により、(56.1×1000×官能基数)/水酸基価で算出することができる。この式中の官能基数は、1分子中のヒドロキシ基の数である。
ポリエーテル骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートとしては、ポリエーテルポリオール、ポリイソシアネート、及びヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル化合物を反応させて得られるもの(それらの反応物)を用いることができる。また、ポリエーテル骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートとしては、ポリエーテルポリオール、ポリイソシアネート、及びイソシアネート基を有する(メタ)アクリル化合物を反応させて得られるもの(それらの反応物)を用いることもできる。粘着剤組成物による粘着剤の粘着力及び保持力の観点から、ウレタン(メタ)アクリレートは、1又は2官能の反応基を有するものが好ましい。
ウレタン(メタ)アクリレートは、ポリエーテルポリオールとして、Mnが5000〜15000のポリプロピレングリコール、及びMnが2000〜5000のポリテトラメチレンエーテルグリコールの少なくとも一方を用いて得られるものである。したがって、ウレタン(メタ)アクリレートは、前述の通り、ポリエーテル骨格として、Mnが5000〜15000のポリプロピレングリコール、及びMnが2000〜5000のポリテトラメチレンエーテルグリコールの少なくとも一方に由来する構造を有する。
ウレタン(メタ)アクリレートにおけるポリエーテル骨格が、Mnが5000未満のポリプロピレングリコール又はMnが2000未満のポリテトラメチレンエーテルグリコールに由来する場合、粘着剤組成物は耐発泡性を発現し難い。また、Mnが15000を超えるポリプロピレングリコールやMnが5000を超えるポリテトラメチレンエーテルグリコールは、本発明者らの知る限り、上市されていない関係上、生産が難しい。ポリプロピレングリコールのMnは7000〜15000がより好ましい。ポリテトラメチレンエーテルグリコールのMnは2000〜4000がより好ましい。
ウレタン(メタ)アクリレートは、Mnが5000〜15000のポリプロピレングリコールに由来するポリエーテル骨格を有する場合、そのMnの範囲内でMnの異なる2種以上のポリプロピレングリコールに由来するポリエーテル骨格を有していてもよい。また、ウレタン(メタ)アクリレートは、Mnが2000〜5000のポリテトラメチレンエーテルグリコールに由来するポリエーテル骨格を有する場合、そのMnの範囲内でMnの異なる2種以上のポリテトラメチレンエーテルグリコールに由来するポリエーテル骨格を有していてもよい。さらに、ウレタン(メタ)アクリレートは、1種又は2種以上の前述のポリプロピレングリコールに由来するポリエーテル骨格、及び1種又は2種以上の前述のポリテトラメチレンエーテルグリコールに由来するポリエーテル骨格の両方を有していてもよい。
なお、上述のポリテトラメチレンエーテルグリコールは、変性ポリテトラメチレンエーテルグリコールであってもよい。変性ポリテトラメチレンエーテルグリコールとしては、例えば、テトラヒドロフランとアルキル置換テトラヒドロフランとを共重合させたものや、ネオペンチルグリコールとテトラヒドロフランを共重合させたもの等を挙げることができる。また、例えば、ポリテトラメチレンエーテルグリコールに、ラジカル重合開始剤の存在下で、エチレン性不飽和結合含有化合物を反応させて得られる変性ポリテトラメチレンエーテルグリコールを挙げることもできる。
ウレタン(メタ)アクリレートの合成に使用されるポリイソシアネートは特に限定されない。ポリイソシアネートとしては、例えば、フェニレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、並びにヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ジイソシアナートメチルシクロヘキサン、及びテトラメチルキシリレンジイソシアネート等の脂肪族又は脂肪族環式ジイソシアネート等を挙げることができる。ウレタン(メタ)アクリレートの合成には、ポリイソシアネートの1種又は2種以上が用いられていてもよい。粘着剤組成物による粘着剤(硬化塗膜)の耐熱黄変性が向上する観点から、ウレタン(メタ)アクリレートには、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、又はジイソシアナートメチルシクロヘキサンが用いられていることが好ましい。
ウレタン(メタ)アクリレートの合成に使用可能なヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル化合物は特に限定されない。ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル化合物としては、例えば、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、及びポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。ヒドロキシ(メタ)アクリレートの具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、及び6−ヒドロキシヘキシルアクリレート等を挙げることができる。ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートの具体例としては、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、及びポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル化合物の1種又は2種以上がウレタン(メタ)アクリレートの合成に用いられていてもよい。
ウレタン(メタ)アクリレートの合成に使用可能なイソシアネート基を有する(メタ)アクリル化合物は特に限定されない。イソシアネート基を有する(メタ)アクリル化合物としては、例えば、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、2−(2−(メタ)アクリロイルオキシエチルオキシ)エチルイソシアネート、及び1,1−ビス((メタ)アクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート等を挙げることができる。イソシアネート基を有する(メタ)アクリル化合物の1種又は2種以上がウレタン(メタ)アクリレートの合成に用いられていてもよい。
ウレタン(メタ)アクリレートは重合体であり、その重量平均分子量(以下、「Mw」と略記することがある。)は20000〜300000である。ウレタン(メタ)アクリレートのMwが20000以上であることにより、複数種の基材に対して耐発泡性に優れた粘着剤を形成しやすくなる。一方、ウレタン(メタ)アクリレートのMwが300000を超える場合、粘着剤組成物の粘度が高くなり過ぎるため、溶剤を含有させたとしても低固形分の粘着剤組成物となり、厚膜化が難しくなる。
ウレタン(メタ)アクリレートの合成に用いられる前述の各成分の使用量(使用割合)や重合時間等を調整することにより、Mwが20000〜300000であるウレタン(メタ)アクリレートを得ることができる。ウレタン(メタ)アクリレートのMwは、25000〜250000であることが好ましく、25000〜200000であることがより好ましい。Mnが5000〜15000のポリプロピレングリコールに由来するポリエーテル骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートの場合、そのMwは30000〜180000であることがさらに好ましい。Mnが2000〜5000のポリテトラメチレンエーテルグリコールに由来するポリエーテル骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートの場合、そのMwは25000〜100000であることがさらに好ましい。本明細書において、ウレタン(メタ)アクリレートの重量平均分子量(Mw)は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって測定される、ポリスチレン換算の値である。
ポリエーテル骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートの含有量は、粘着剤組成物中の樹脂分(固形分)の全質量に対して、40〜80質量%であることが好ましく、より好ましくは50〜70質量%である。粘着剤組成物による粘着剤の粘着性を高める観点から、ウレタン(メタ)アクリレートの上述の含有量は、40質量%以上が好ましく、より好ましくは50質量%以上である。一方、粘着剤組成物による粘着剤に良好な耐発泡性と適度な強度をもたせる観点から、ウレタン(メタ)アクリレートの上述の含有量は、80質量%以下が好ましく、より好ましくは70質量%以下である。また、ウレタン(メタ)アクリレートの上述の含有量が80質量%以下であることにより、粘着剤組成物を粘着テープにおける粘着剤に使用する場合に、粘着テープの生産時のハンドリング性や、粘着剤組成物の硬化後の粘着剤(塗膜)のリワーク性が良好となる。
本実施形態の粘着剤組成物は、窒素原子及び不飽和結合を有する単官能モノマー(以下、「窒素含有不飽和モノマー」と記載することがある。)を含有する。窒素含有不飽和モノマーは、分子構造中に、窒素原子と、炭素−炭素二重結合(エチレン性不飽和結合)又は炭素−炭素三重結合(アセチレン性不飽和結合)等の不飽和結合(好ましくはエチレン性不飽和結合)とを有する単官能モノマーである。粘着剤組成物が窒素含有不飽和モノマーを含有することで、粘着剤の粘着力を高めることが可能であり、また、高温高湿環境下においてもヘイズの上昇が抑制された粘着剤を形成することが可能となる。
窒素含有不飽和モノマーとしては、アミド基を有する窒素含有不飽和モノマー、窒素原子を含む複素環を有する窒素含有不飽和モノマー、アミノ基を有する窒素含有不飽和モノマー、並びにシアノ基を有する窒素含有不飽和モノマー等を挙げることができる。
アミド基を有する窒素含有不飽和モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、及びN−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等を挙げることができる。窒素原子を含む複素環を有する窒素含有不飽和モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリロイルモルホリン、N−ビニルピロリドン、N−ビニルピペリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルピペラジン、及びN−ビニルイミダゾール等を挙げることができる。アミノ基を有する窒素含有不飽和モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸2−アミノエチル、(メタ)アクリル酸2−(ジメチルアミノ)エチル、及び(メタ)アクリル酸2−(t−ブチルアミノ)エチル等を挙げることができる。シアノ基を有する窒素含有不飽和モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリロニトリル等を挙げることができる。上記の窒素含有不飽和モノマーの具体例のうちの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて粘着剤組成物に含有させることができる。
窒素含有不飽和モノマーとしては、窒素原子を含む複素環を有する窒素含有不飽和モノマーが好ましく、窒素原子を含む複素環及びN−ビニル基を有する窒素含有不飽和モノマーがより好ましい。粘着剤組成物による粘着剤が高温高湿環境下において白化を生じないためには、粘着剤組成物に含有させる窒素含有不飽和モノマーは水溶性であることが好ましく、その点から、(メタ)アクリロイルモルホリン、N−ビニルピロリドンがより好ましく、アクリロイルモルホリンがさらに好ましい。
窒素含有不飽和モノマーの含有量は、粘着剤組成物中の樹脂分(固形分)の全質量に対して、1〜20質量%であることが好ましく、より好ましくは5〜15質量%である。窒素含有不飽和モノマーの上述の含有量が20質量%以下であることにより、粘着剤組成物による粘着剤の吸湿性が高くなり過ぎず、その結果、高湿環境下において、粘着剤が白濁し難く、また、粘着性能を維持しやすい。一方、窒素含有不飽和モノマーの上述の含有量が1質量%以上であることにより、粘着剤組成物による粘着剤を高温高湿環境下に置いた際に、水分が粘着剤中に溜まり難くなり、粘着剤の白化が生じ難くなる。
本実施形態の粘着剤組成物は、ヒドロキシ基を有する単官能(メタ)アクリレート(以下、「ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート」と記載することがある。)を含有する。ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートは、分子構造中に、ヒドロキシ基と、アクリロイル基又はメタクリロイル基とを有する単官能モノマーである。粘着剤組成物がヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートを含有することで、ガラス及び電極等の無機基材に対する粘着力や耐発泡性を高めることが可能であり、複数種の基材に対して粘着力及び耐発泡性を高めやすくなる。
ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートとしては、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、及びポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。ヒドロキシ(メタ)アクリレートの具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、及び6−ヒドロキシヘキシルアクリレート等を挙げることができる。ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートの具体例としては、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、及びポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。上記のヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートの具体例のうちの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて粘着剤組成物に含有させることができる。
ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートとしては、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが好ましく、アクリロイル基を有するモノマーでも、メタクリロイル基を有するモノマーでもよい。粘着剤組成物による粘着剤の基材への粘着性を高める観点及び高温高湿環境下での粘着剤の白化を抑制する観点から、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの炭素数は5以上8以下であることが好ましく、5以上7以下であることがより好ましい。また、粘着剤組成物の硬化性の観点から、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートとしては、アクリロイル基を有するもの(ヒドロキシアルキルアクリレート)が好ましい。ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートの中でも、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレートがより好ましく、4−ヒドロキシブチルアクリレートがさらに好ましい。
ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートの含有量は、粘着剤組成物中の樹脂分(固形分)の全質量に対して、1〜20質量%が好ましく、より好ましくは5〜15質量%である。粘着剤組成物による粘着剤が高温高湿試験後においても基材(特に無機基材)に対して良好な粘着力を示すように、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートの上述の含有量は、1質量%以上であることが好ましく、より好ましくは2質量%以上、さらに好ましくは5質量%以上である。また、粘着剤組成物による粘着剤が十分な粘着力と耐発泡性を発現し得るように、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートの上述の含有量は、20質量%以下であることが好ましく、より好ましくは18質量%以下、さらに好ましくは15質量%以下である。
本実施形態の粘着剤組成物は、上述のウレタン(メタ)アクリレート、窒素原子及び不飽和結合を有する単官能モノマー、並びにヒドロキシ基を有する単官能(メタ)アクリレート以外に、その他の(メタ)アクリル系化合物を含有していてもよい。粘着剤組成物には、粘着性の付与、硬化性、及び希釈性等を目的として、その他の(メタ)アクリル系化合物を含有させてもよい。その他の(メタ)アクリル系化合物は、上述の必須成分以外のアクリロイル基又はメタクリロイル基を有する(メタ)アクリレートモノマーである。
その他の(メタ)アクリル系化合物としては、例えば、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、及びメトキシポリエチレングリコールアクリレート等を挙げることができる。
本実施形態の粘着剤組成物は、スチレン系樹脂をさらに含有していてもよい。一般的に、粘着付与剤として、スチレン系樹脂の他、ロジン類及びテルペン系樹脂等が知られているが、本実施形態の樹脂組成物に粘着付与剤を含有させる場合には、前述のウレタン(メタ)アクリレートとの相溶性を考慮して、スチレン系樹脂を用いることが好ましい。粘着剤組成物に対して良好な耐発泡性を発揮させる観点から、粘着剤組成物には、ガラス転移点(Tg)が60〜90℃であるスチレン系樹脂をさらに含有させることがより好ましい。
スチレン系樹脂としては、例えば、スチレン系モノマー単独重合体、スチレン系モノマー/脂肪族系モノマー共重合体、スチレン系モノマー/芳香族系モノマー共重合体、スチレン系モノマー/α−メチルスチレン/脂肪族系モノマー共重合体等を挙げることができる。これらのスチレン系樹脂のうちの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて粘着剤組成物に含有させることができる。上記のスチレン系樹脂として、例えば、三井化学社製の商品名「FTR」シリーズ(高級炭化水素樹脂)を用いることができる。また、上記のスチレン系樹脂のうち、耐熱黄変性が良好である観点から、スチレン系モノマー単独重合体、スチレン系モノマー/芳香族系モノマー共重合体が好ましい。
粘着剤組成物による粘着剤が良好な耐発泡性を示す観点から、Tgが60〜90℃であるスチレン系樹脂の含有量は、粘着剤組成物中の樹脂分(固形分)の全質量に対して、10質量%以下であることが好ましい。Tgが60〜90℃であるスチレン系樹脂の上述の含有量が10質量%以下であることは、粘着剤組成物の硬化性の観点、及び粘着剤組成物中の上述の樹脂成分との相溶性の観点からも好ましい。
本実施形態の粘着剤組成物には、さらに重合開始剤を含有させることができる。重合開始剤は、基材に対して粘着剤組成物を設ける際に、粘着剤組成物に添加してもよい。重合開始剤によって、前述のウレタン(メタ)アクリレート、窒素原子及び不飽和結合を有する単官能モノマー、並びにヒドロキシ基を有する単官能(メタ)アクリレート等のラジカル重合を生じさせることができる。本実施形態の粘着剤組成物は、光硬化型等の活性エネルギー線硬化型の粘着剤組成物でもよく、熱硬化型の粘着剤組成物でもよく、活性エネルギー線硬化型及び熱硬化型(いわゆるデュアル硬化型)の粘着剤組成物でもよい。重合開始剤としては、例えば、光重合開始剤や熱重合開始剤を用いることができ、公知の硬化促進剤を併用することもできる。本実施形態の粘着剤組成物では、粘着剤組成物による粘着剤を用いた製品の生産性の観点から、重合開始剤として光重合開始剤を用いることがより好ましく、本実施形態の粘着剤組成物は活性エネルギー線硬化型の粘着剤組成物であることがより好ましい。
光重合開始剤としては、例えば、紫外線、可視光線、レーザー線、α線、β線、γ線、X線、及び電子線等の活性エネルギー線の照射によって、ラジカルを発生させ、重合反応を開始させることができるものであれば特に限定されない。生産性の観点から、本実施形態の粘着剤組成物は紫外線硬化型であることが好ましい。光重合開始剤としては、例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキシド等のアシルフォスフィンオキシド類; 2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、及びジエトキシアセトフェノン等のアセトフェノン類; ベンジルジメチルケタール等のケタール類、ベンゾイン、及びベンゾインメチルエーテル等のベンゾイン類; ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、及びヒドロキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン類; その他のハロゲン化ケトン、及びアシルフォスファナート等を挙げることができる。粘着剤組成物には、1種又は2種以上の光重合開始剤を用いることができる。
熱重合開始剤としては、加熱によって、ラジカルを発生させ、重合反応を開始させることができるものであれば特に限定されない。熱重合開始剤として、例えば、アゾ化合物及び有機過酸化物等を用いることができる。アゾ化合物としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、及び2,2’−アゾビス(2−メチルプロパン酸)ジメチル等を挙げることができる。有機過酸化物としては、例えば、ハイドロパーオキサイド系化合物、ジアルキルパーオキサイド系化合物、パーオキシエステル系化合物、ジアシルパーオキサイド系化合物、ケトンパーオキサイド系化合物、パーオキシケタール系化合物、及びパーオキシジカーボネート系化合物等を使用することができる。
本実施形態の粘着剤組成物は、その他の添加剤を含有していてもよい。その他の添加剤としては、例えば、シランカップリング剤、チキソ付与剤、ブロッキング防止剤、レベリング剤、消泡剤、酸化防止剤、熱可塑性樹脂、帯電防止剤、ワックス、熱安定剤、難燃剤、及び消臭剤等を挙げることができる。また、粘着剤組成物には、必要に応じて公知の有機溶剤を含有させてもよい。
本実施形態の粘着剤組成物を用いた粘着剤(粘着剤層)の形成方法としては、粘着剤組成物を基材の上に塗布し、塗工された粘着剤組成物(塗工層)を硬化させることで、粘着剤層(硬化膜)を得ることができる。この際、基材として、樹脂フィルムや樹脂シートを用いることで、粘着シートや粘着テープを製造することができる。粘着剤組成物を塗布する方法としては、ロールコート、グラビアコート、コンマコート、ナイフコート、及びダイコート等を挙げることができる。
塗工膜厚は、通常、20μm〜1000μm程度であり、より多くの基材に対して耐発泡性が得られるため、好ましくは50μm〜1000μmである。本実施形態の粘着剤組成物は、有機溶剤及び水を実質的に含有しない無溶剤型の粘着剤組成物とすることが可能であり、無溶剤型の粘着剤組成物の場合、50μm以上(より好ましくは100μm以上)の厚膜での塗工も可能である。具体的には、本実施形態の粘着剤組成物は、1度の塗工で50μm以上1000μm以下の膜厚に塗工されて用いられることが好ましく、1度の塗工で100μm以上500μm以下の膜厚に塗工されて用いられることがより好ましい。なお、上記の無溶剤型の粘着剤組成物において、有機溶剤及び水を実質的に含有しないこととは、有機溶剤及び水の合計の含有量が粘着剤組成物の全質量に対して、1質量%未満であることをいう。
粘着剤組成物を硬化させる方法としては、粘着剤組成物に光重合開始剤を用いた場合、可視光線、紫外線、及び電子線等の活性エネルギー線の照射装置を用い、粘着剤組成物に活性エネルギー線を所定の光量で照射する方法を採用することができる。照射装置としては、例えば、キセノンランプ、キセノン−水銀ランプ、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、及びフュージョンランプ等を挙げることができる。
生産時の硬化方法として、両面粘着テープの製造方法の例を挙げると、塗工後の粘着剤組成物を離型フィルムで被覆した後、紫外線等の活性エネルギー線の照射を行う方法や、大気中や窒素雰囲気化で紫外線等の活性エネルギー線照射を行った後、離型フィルムで被覆する方法等を挙げることができる。また、粘着剤組成物の初期の硬化を完全に硬化させずに、目的に応じて後から硬化を行う方法も挙げることができる。このような方法の例としては、最初の硬化で柔らかい塗膜の状態にすることで、基材への形状追従性を付与し、貼りあわせた後、本硬化するといった方法や、粘着剤組成物をラミネートする際、液状で膜厚調整が難しいため、大気下で半硬化した後ラミネートし、最後に本硬化する方法が考えられる。
一方、粘着剤組成物に熱重合開始剤を用いた場合には、例えば、高温炉等を用いて、好ましくは50〜250℃の温度で加熱することによって粘着剤組成物を硬化させて粘着剤を得ることができる。
本実施形態の粘着剤組成物は、光学部材に用いられることが好ましい。粘着剤組成物による粘着剤層を光学部材の片面若しくは両面、又は一部に設けることができる。好適な光学部材としては、例えば、透明導電膜が設けられたフィルム(透明導電フィルム)、反射防止フィルム、防汚フィルム、偏光フィルム、位相差フィルム、帯電防止フィルム、導光フィルム、輝度向上フィルム、光拡散フィルム、及びハードコートフィルム等の光学フィルム、並びに透明導電膜が設けられた基板(透明導電板)、反射防止板、防汚板、偏光板、位相差板、帯電防止板、導光板、輝度向上板、及び光拡散板等の光学板を挙げることができる。これらの光学フィルム及び光学板は、例えば液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、及び有機ELディスプレイ等の画像表示装置に用いられる。また、画像表示装置の用途は特に限定されず、例えば、タッチパネル等の入力装置、パーソナルコンピュータ、複写機、携帯電話、及びデジタルカメラ等の情報機器、カーナビゲーション等の車載機器等を挙げることができる。
本実施形態の粘着剤組成物は、粘着シートにおける粘着剤層として利用することも可能である。粘着シートは、シート状の支持体と、その支持体の片面又は両面に設けられた本実施形態の粘着剤組成物による粘着剤層とを備える。好適な支持体としては、樹脂フィルム、樹脂フィルムを含むラミネートフィルム、紙、織布、及び不織布等を挙げることができる。樹脂フィルムの材質としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)及びポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びポリカーボネート等を挙げることができる。なお、粘着シートにおける支持体上の粘着剤層の上には、粘着剤層を保護するために、剥離フィルムを積層しておいてもよい。
本実施形態の粘着剤組成物は、その粘着剤組成物による粘着剤層で2以上の基材を貼り付けて構成される積層体に使用することができる。この積層体は、第1の基材と第2の基材とが、前述の実施形態に係る粘着剤組成物による粘着剤層を介して積層されたものである。第1の基材と第2の基材とは、同一の材質であってもよく、異なる材質であってもよい。
第1の基材及び第2の基材(以下、これらをまとめて単に「基材」ということがある。)としては、前述の光学フィルム及び光学板の他、フレキシブルプリント基板、ガラス基板、及びこれらの基板にITOを蒸着した基板等を挙げることができる。また、基材は、フィルム状、シート状、及び板状等の形状に限らず、自動車内外装部材、家電製品、及び情報機器等の様々な分野におけるプラスチック成形体であってもよい。基材の材質としては、例えば、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリフェニレンエーテル(変性PPE)、トリアセチルセルロース(TAC)、シクロオレフィンポリマー(COP)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)等を挙げることができる。
以上詳述した本実施形態の粘着剤組成物は、前述の特定のポリエーテル骨格を有するウレタン(メタ)アクリレート、窒素含有不飽和モノマー、及びヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートを含有するため、複数種の基材に対して耐発泡性に優れる。すなわち、本実施形態の粘着剤組成物は、その粘着剤組成物から形成される粘着剤を設けた基材を高温高湿環境下に置いた場合(例えば温度85℃かつ相対湿度85%RHの環境下に24時間置いた場合)にも、基材から発生するアウトガスによって、粘着剤中に生じ得る発泡を抑制することができる。さらに、本実施形態の粘着剤組成物は、高温高湿環境下においてもヘイズが著しく上昇することなく、かつ粘着力を維持可能な粘着剤を形成することができる。
なお、本実施形態の粘着剤組成物は次の構成をとることも可能である。
[1]ウレタン(メタ)アクリレートと、窒素原子及び不飽和結合を有する単官能モノマーと、ヒドロキシ基を有する単官能(メタ)アクリレートとを含有し、前記ウレタン(メタ)アクリレートは、水酸基価から求められる数平均分子量が5000〜15000のポリプロピレングリコール、及び前記数平均分子量が2000〜5000のポリテトラメチレンエーテルグリコールの少なくとも一方に由来するポリエーテル骨格を有すると共に重量平均分子量が20000〜300000である、粘着剤組成物。
[2]前記窒素原子及び不飽和結合を有する単官能モノマーが、窒素原子を含む複素環及び不飽和結合を有する単官能モノマーを含む前記[1]に記載の粘着剤組成物。
[3]前記窒素原子及び不飽和結合を有する単官能モノマーが、アクリロイルモルホリン、及びN−ビニルピロリドンの少なくとも一方を含む前記[1]又は[2]に記載の粘着剤組成物。
[4]前記ヒドロキシ基を有する単官能(メタ)アクリレートが、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを含む前記[1]〜[3]のいずれかに記載の粘着剤組成物。
[5]ガラス転移点が60〜90℃であるスチレン系樹脂をさらに含有する前記[1]〜[4]のいずれかに記載の粘着剤組成物。
[6]光重合開始剤をさらに含有する前記[1]〜[5]のいずれかに記載の粘着剤組成物。
[7]光学部材に用いられる前記[1]〜[6]のいずれかに記載の粘着剤組成物。
[8]第1の基材と第2の基材とが、前記[1]〜[7]のいずれかに記載の粘着剤組成物による粘着剤層を介して積層された積層体。
以下、実施例及び比較例を挙げて、前述の一実施形態に係る粘着剤組成物をさらに具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
<ウレタンアクリレートの合成>
(合成例1:ウレタンアクリレートAの合成)
3Lの三口フラスコに、数平均分子量(Mn)が3000のポリテトラメチレンエーテルグリコール1847質量部、イソホロンジイソシアネート147質量部、ジブチル錫ジラウレート2質量部、2,6−t−ブチル−4−メチルフェノール2質量部を仕込み、均一に混合した。その混合物を60℃まで昇温し、60℃に制御しながら5時間撹拌し、ポリテトラメチレングリコールとイソホロンジイソシアネートの反応を完結させた。その反応終了を確認した後、2−ヒドロキシエチルアクリレート5質量部を投入し、投入終了後、70℃で15時間撹拌しながら反応させた。その反応終結後、合成されたウレタンアクリレートAを取り出した。このウレタンアクリレートAにおけるGPCにより測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は44000であった。
(合成例2:ウレタンアクリレートBの合成)
3Lの三口フラスコに、数平均分子量(Mn)が2000のポリテトラメチレンエーテルグリコール1780質量部、イソホロンジイソシアネート213質量部、ジブチル錫ジラウレート2質量部、2,6−t−ブチル−4−メチルフェノール2質量部を仕込み、均一に混合した。その混合物を60℃まで昇温し、60℃に制御しながら5時間撹拌し、ポリテトラメチレングリコールとイソホロンジイソシアネートの反応を完結させた。その反応終了を確認した後、2−ヒドロキシエチルアクリレート8質量部を投入し、投入終了後、70℃で15時間撹拌しながら反応させた。その反応終結後、合成されたウレタンアクリレートBを取り出した。このウレタンアクリレートBにおけるGPCにより測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は32000であった。
(合成例3:ウレタンアクリレートCの合成)
3Lの三口フラスコに、数平均分子量(Mn)が1000のポリテトラメチレンエーテルグリコール1606質量部、イソホロンジイソシアネート381質量部、ジブチル錫ジラウレート2質量部、2,6−t−ブチル−4−メチルフェノール2質量部を仕込み、均一に混合した。その混合物を60℃まで昇温し、60℃に制御しながら5時間撹拌し、ポリテトラメチレングリコールとイソホロンジイソシアネートの反応を完結させた。その反応終了を確認した後、2−ヒドロキシエチルアクリレート13質量部を投入し、投入終了後、70℃で15時間撹拌しながら反応させた。その反応終結後、合成されたウレタンアクリレートCを取り出した。このウレタンアクリレートCにおけるGPCにより測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は18600であった。
(合成例4:ウレタンアクリレートDの合成)
3Lの三口フラスコに、数平均分子量(Mn)が8000のポリプロピレングリコール1937質量部、イソホロンジイソシアネート58質量部、ジブチル錫ジラウレート2質量部、2,6−t−ブチル−4−メチルフェノール2質量部を仕込み、均一に混合した。その混合物を60℃まで昇温し、60℃に制御しながら5時間撹拌し、ポリテトラメチレングリコールとイソホロンジイソシアネートの反応を完結させた。その反応終了を確認した後、2−ヒドロキシエチルアクリレート5質量部を投入し、投入終了後、70℃で15時間撹拌しながら反応させた。その反応終結後、合成されたウレタンアクリレートDを取り出した。このウレタンアクリレートDにおけるGPCにより測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は101000であった。
(合成例5:ウレタンアクリレートEの合成)
3Lの三口フラスコに、数平均分子量(Mn)が3000のポリプロピレングリコール1841質量部、イソホロンジイソシアネート147質量部、ジブチル錫ジラウレート2質量部、2,6−t−ブチル−4−メチルフェノール2質量部を仕込み、均一に混合した。その混合物を60℃まで昇温し、60℃に制御しながら5時間撹拌し、ポリテトラメチレングリコールとイソホロンジイソシアネートの反応を完結させた。その反応終了を確認した後、2−ヒドロキシエチルアクリレート12質量部を投入し、投入終了後、70℃で15時間撹拌しながら反応させた。その反応終結後、合成されたウレタンアクリレートEを取り出した。このウレタンアクリレートEにおけるGPCにより測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は42000であった。
(合成例6:ウレタンアクリレートFの合成)
3Lの三口フラスコに、数平均分子量(Mn)が3000のポリテトラメチレンエーテルグリコール1764質量部、イソホロンジイソシアネート222質量部、ジブチル錫ジラウレート2質量部、2,6−t−ブチル−4−メチルフェノール2質量部を仕込み、均一に混合した。その混合物を60℃まで昇温し、60℃に制御しながら5時間撹拌し、ポリテトラメチレングリコールとイソホロンジイソシアネートの反応を完結させた。その反応終了を確認した後、2−ヒドロキシエチルアクリレート14質量部を投入し、投入終了後、70℃で15時間撹拌しながら反応させた。その反応終結後、合成されたウレタンアクリレートFを取り出した。このウレタンアクリレートFにおけるGPCにより測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は18000であった。
<実施例1>
ウレタンアクリレートA50質量部に対して、イソボルニルアクリレート(共栄社化学社製の商品名「ライトアクリレートIB−XA」)30質量部、アクリロイルモルホリン(KJケミカルズ社製の商品名「ACMO」)10質量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート(共栄社化学社製の商品名「ライトエステルHOA(N)」)10質量部、及び光重合開始剤(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、BASF社製の商品名「イルガキュア1173」)2質量部を混合し、粘着剤組成物を得た。
<実施例2>
実施例1の粘着剤組成物の配合におけるウレタンアクリレートAを、ウレタンアクリレートBに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、粘着剤組成物を得た。
<実施例3>
実施例1の粘着剤組成物の配合に、ガラス転移点(Tg)が60℃であるスチレン系モノマー単独重合体(三井化学社製の商品名「FTR8120」)を加えたこと以外は、実施例1と同様にして、粘着剤組成物を得た。
<実施例4>
実施例2の粘着剤組成物の配合に、Tgが60℃であるスチレン系モノマー単独重合体(三井化学社製の商品名「FTR8120」)を加えたこと以外は、実施例2と同様にして、粘着剤組成物を得た。
<実施例5>
実施例3の粘着剤組成物の配合におけるウレタンアクリレートAを、ウレタンアクリレートDに変更したこと以外は、実施例3と同様にして、粘着剤組成物を得た。
<実施例6>
実施例4の粘着剤組成物の配合におけるアクリロイルモルホリンを、N−ビニルピロリドン(日本触媒社製)に変更したこと以外は、実施例4と同様にして、粘着剤組成物を得た。
<実施例7>
実施例4の粘着剤組成物の配合における2−ヒドロキシエチルアクリレートを、4−ヒドロキシブチルアクリレート(大阪有機化学工業社製の商品名「4−HBA」)に変更したこと以外は、実施例4と同様にして、粘着剤組成物を得た。
<実施例8>
実施例2の粘着剤組成物の配合に、Tgが35℃であるスチレン系モノマー単独重合体(三井化学社製の商品名「FTR8100」)を加えたこと以外は、実施例2と同様にして、粘着剤組成物を得た。
<実施例9>
実施例2の粘着剤組成物の配合に、Tgが50℃である、スチレン系モノマー/脂肪族系モノマー共重合体(三井化学社製の商品名「FTR6110」)を加えたこと以外は、実施例2と同様にして、粘着剤組成物を得た。
<実施例10>
実施例2の粘着剤組成物の配合におけるウレタンアクリレートB及びイソボルニアルクリレートの配合量を、それぞれ70質量部及び10質量部に変更したこと以外は、実施例2と同様にして、粘着剤組成物を得た。
<実施例11>
実施例2の粘着剤組成物の配合におけるウレタンアクリレートB50質量部及びイソボルニルアクリレート30質量部を、それぞれウレタンアクリレートB60質量部、フェノキシエチルアクリレート(共栄社化学社製の商品名「ライトアクリレートPO−A」)20質量部に変更したこと以外は、実施例2と同様にして、粘着剤組成物を得た。
<実施例12>
実施例5の粘着剤組成物の配合におけるウレタンアクリレートD50質量部及びイソボルニルアクリレート30質量部を、それぞれウレタンアクリレートD60質量部及びフェノキシエチルアクリレート(共栄社化学社製の商品名「ライトアクリレートPO−A」)20部に変更した以外は、実施例5と同様にして、粘着剤組成物を得た。
<比較例1>
実施例3の粘着剤組成物の配合におけるウレタンアクリレートAを、ウレタンアクリレートCに変更したこと以外は、実施例3と同様にして、粘着剤組成物を得た。
<比較例2>
実施例3の粘着剤組成物の配合におけるウレタンアクリレートAを、ウレタンアクリレートEに変更したこと以外は、実施例3と同様にして、粘着剤組成物を得た。
<比較例3>
実施例4の粘着剤組成物の配合における、イソボルニルアクリレートの配合量30質量部を40質量部に変更したこと、及びアクリロイルモルホリンを除いたこと以外は、実施例4と同様にして、粘着剤組成物を得た。
<比較例4>
実施例4の粘着剤組成物の配合におけるアクリロイルモルホリンの配合量10質量部を20質量部に変更したこと、及び2−ヒドロキシエチルアクリレートを除いたこと以外は、実施例4と同様にして、粘着剤組成物を得た。
<比較例5>
実施例11の粘着剤組成物の配合におけるウレタンアクリレートBをウレタンアクリレートFに変更したこと以外は、実施例11と同様にして、粘着剤組成物を得た。
実施例1〜12及び比較例1〜5の粘着剤組成物のそれぞれについて、以下のようにして試験片を作製し、評価を行った。
[評価方法]
(耐発泡性試験)
各実施例及び比較例で得られた粘着剤組成物を50μm厚のシリコーンコートPETフィルム上にアプリケーターを用いて1回の塗工で膜厚100μmの塗工層を形成した。そして、粘着剤組成物の塗工層上に、前記PETフィルムと同じシリコーンコートPETフィルムでラミネートし、フィルム越しに80W/cmの高圧水銀ランプにて、積算光量1000mJ/cm2になるように紫外線を照射して、シリコーンコートPETフィルム間に粘着剤(粘着剤層)を備えたラミネート物を得た。このラミネート物を24時間養生した。
その後、ラミネート物における片面のシリコーンコートPETフィルムを剥離し、別の片面のシリコーンコートPETフィルム上の粘着剤を、厚さ1.0mmのポリカーボネート板(三菱エンジニアリングプラスチックス社製の商品名「ユーピロン」;表1中「PC」と記載。)又はハードコート付ポリカーボネート板(三菱ガス化学社製の商品名「ユーピロン・シート MR58」;表1中「PCHC」と記載。)に2kgf/cm2で貼り合わせた。その後、別の片面のシリコーンコートPETフィルムも剥離し、前述のポリカーボネート(PC)板上の粘着剤を、各種基材に2kgf/cm2で貼り合わせた後、24時間養生し、試験片となる積層体を作製した。
作製した積層体(試験片)を、温度85℃かつ相対湿度85%RHの恒温恒湿槽に24時間静置させ、その高温高湿試験後における試験片について、発泡の有無を目視にて確認し、評価した。表1中、「○」は発泡がなかったことを表し、「×」は発泡があったことを表す。
上述の積層体(試験片)における基材としては、厚さ1.0〜1.2mmのガラス板(松浪硝子工業社製の商品名「S1112」;表1中「ガラス」と記載。)、厚さ125μmのポリエステルフィルム(三菱樹脂社製の商品名「O321E」;表1中「PEs1」と記載。)、厚さ100μmのポリエステルフィルム(東洋紡社製の商品名「A4100」(未処理面);表1中「PEs2」と記載。)、厚さ40μmのセルローストリアセテート(TAC)フィルム(富士フィルム社製の商品名「富士タック」;表1中「TAC」と記載。)、厚さ100μmのシクロオレフィンポリマー(COP)フィルム(日本ゼオン社製の商品名「ゼオノア」;表1中「COP」と記載。)、及び厚さ1mmの前記ハードコート付ポリカーボネート板を用いた。
(ヘイズ測定)
上述の耐発泡性試験におけるラミネート物の作製方法と同様にして、シリコーンコートPETフィルム間に粘着剤(粘着剤層)を備えたラミネート物を作製した。その後、上述の耐発泡性試験における試験片の作製方法と同様に、片面のシリコーンコートPETフィルムを剥離し、そこに厚さ125μmのポリエステルフィルム(三菱樹脂社製の商品名「O321E」)を貼り合わせた後、もう一方の片面のシリコーンコートPETフィルムを剥離し、そこに同じポリエステルフィルム(三菱樹脂社製の商品名「O321E」)を貼り合わせ、24時間養生し、ヘイズ測定用の試験片となる積層体を得た。
作製した積層体(試験片)について、ヘイズメーター(村上色彩技術研究所製の商品名「ヘイズメーターHM−150」)を用いて、室温(25℃)にて3箇所のヘイズを測定し、それらの平均値を求めた。また、試験片を、温度85℃かつ相対湿度85%RHの恒温恒湿槽に240時間静置させ、その高温高湿耐久試験後における試験片についても同様にヘイズを測定した。
(粘着力)
上述の耐発泡性試験におけるラミネート物の作製方法と同様にして、シリコーンコートPETフィルム間に粘着剤(粘着剤層)を備えたラミネート物を作製した。その後、上述の耐発泡性試験における試験片の作製方法と同様に、片面のシリコーンコートPETフィルムを剥離し、そこに厚さ1mmのPC板(三菱樹脂製の商品名「ユーピロン」)を貼り合わせた後、もう一方の片面のシリコーンコートPETフィルムを剥離し、そこに厚さ1.0〜1.2mmのガラス板(松浪硝子工業社製の商品名「S1112」)を貼り合わせ、24時間養生し、PC/ガラス間の粘着力測定用の試験片となる積層体を得た。また、PC/ガラス間の粘着力測定用の試験片におけるガラス板を、厚さ100μmのポリエステルフィルム(東洋紡社製の商品名「A4100」(未処理面))に変更した以外は、上述のPC/ガラス間の粘着力測定用の試験片と同様にして、PC/ポリエステル間の粘着力測定用の試験片を作製した。
作製した各試験片について、180°引きはがし粘着力(N/25mm)を測定した。また、作製した各試験片を、温度85℃かつ相対湿度85%RHの恒温恒湿槽に240時間静置させ、その高温高湿耐久試験後における各試験片についても同様に180°引きはがし粘着力(N/25mm)を測定した。
各実施例及び比較例の粘着剤組成物の配合と評価結果を表1に示す。
Figure 0005997405
Figure 0005997405
Figure 0005997405
耐発泡性試験において、実施例の粘着剤組成物はいずれも複数の基材において耐発泡性を有することが確認された。また、粘着剤組成物に用いるウレタン(メタ)アクリレートの重量平均分子量(Mw)は大きい程、より良好な耐発泡性を示す傾向にあることが確認された。これは、ウレタン(メタ)アクリレートのMwの増加に伴い、粘着力が向上したことが影響していると考えられる。なお、実施例1〜12の粘着剤組成物では、ガラス及びポリエステルに対して強粘着性を示すことから、接着剤用途への利用も可能と考えられる。
Tgが60℃であるスチレン系モノマー単独重合体を含有する粘着剤組成物を用いた実施例3及び4では、スチレン系樹脂を含有しない粘着剤組成物を用いた実施例1及び2に比べて、より多くの基材に対して良好な耐発泡性を示すことが確認された。この結果と、実施例8及び9の結果とから、粘着剤組成物にスチレン系樹脂を含有させる場合には、Tgが60℃以上のスチレン系樹脂を含有させるのが良いことが確認された。
一方、比較例1及び2の結果から、粘着剤組成物に、数平均分子量(Mn)が2000未満のポリテトラメチレンエーテルグリコール又はMnが5000未満のポリプロピレングリコールに由来するポリエーテル骨格を有するウレタンアクリレートを用いた場合、いずれの基材に対しても、耐発泡性を発現しなかった。特に、比較例2で用いたウレタンアクリレートEの重量平均分子量(Mw)は、ウレタンアクリレートBのMwよりも大きいにも関わらず、ウレタンアクリレートEを含有する粘着剤組成物を用いた比較例2では、耐発泡性を得られなかった。これは、ある程度の分子量のポリオール構造が界面での粘着力に大きく寄与していると考えられ、ウレタン(メタ)アクリレートの重量平均分子量を大きくするだけでは、耐発泡性が発現しないことが確認された。
比較例3では、耐発泡性が示されたのはPC/ガラスの基材のみであり、また、高温高湿試験後のヘイズが上昇し、外観が白化していた。この結果等から、粘着剤組成物には、窒素含有不飽和モノマーを含有させる必要があることが確認された。比較例4では、耐発泡性が示されたのはPC/TACの基材のみであった。この結果等から、粘着剤組成物にヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートを含有させることで、無機基材(ガラス)への耐発泡性に寄与できる傾向にあることが確認された。また、比較例5の結果等から、複数種の基材に対して耐発泡性に優れた粘着剤を得るためには、ウレタン(メタ)アクリレートのMwは20000以上であることが必要であることが確認された。

Claims (8)

  1. ウレタン(メタ)アクリレートと、窒素原子及び不飽和結合を有する単官能モノマーと、ヒドロキシ基を有する単官能(メタ)アクリレートとを含有し、
    前記ウレタン(メタ)アクリレートは、水酸基価から求められる数平均分子量が5000〜15000のポリプロピレングリコール、及び前記数平均分子量が2000〜5000のポリテトラメチレンエーテルグリコールの少なくとも一方に由来するポリエーテル骨格を有すると共に重量平均分子量が20000〜300000である、粘着剤組成物。
  2. 前記窒素原子及び不飽和結合を有する単官能モノマーが、窒素原子を含む複素環及び不飽和結合を有する単官能モノマーを含む請求項1に記載の粘着剤組成物。
  3. 前記窒素原子及び不飽和結合を有する単官能モノマーが、アクリロイルモルホリン、及びN−ビニルピロリドンの少なくとも一方を含む請求項1又は2に記載の粘着剤組成物。
  4. 前記ヒドロキシ基を有する単官能(メタ)アクリレートが、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の粘着剤組成物。
  5. ガラス転移点が60〜90℃であるスチレン系樹脂をさらに含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の粘着剤組成物。
  6. 光重合開始剤をさらに含有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の粘着剤組成物。
  7. 光学部材に用いられる請求項1〜6のいずれか1項に記載の粘着剤組成物。
  8. 第1の基材と第2の基材とが、請求項1〜7のいずれか1項に記載の粘着剤組成物による粘着剤層を介して積層された積層体。
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