JP5997033B2 - 放水圧力制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、監視区域の火源位置に向けて消火用水を散水する放水銃システムの放水圧力制御装置に関する。
従来、競技場、展示会場などの広い監視区域を有する施設の消火設備として放水銃システムが設置されている。放水銃システムは、走査型火源検出器による光学的な水平及び垂直走査により監視区域を監視しており、火災の炎によるエネルギーによる受光信号から火災を検出して火源位置を演算し、放水銃を水平旋回により火源位置に指向させ、火源までの距離に応じた放水圧力の制御で消火用水を散水して消火するようにしている。
放水銃の放水圧力制御は、放水銃の放水圧力を圧力センサで検出し、火源までの距離に基づいて設定された目標放水圧力との偏差を零とするように、放水銃に対し加圧消火用水を供給する配管に設けた電動弁の開度をフィードバック制御している。
特開2006−223440公報 特開2004−248934号公報 特開2004−261478号公報
しかしながら、このような従来の放水圧力制御にあっては、放水銃に設けた圧力センサにより放水圧力を検出して目標放水圧力との偏差をなくすように電動弁をフィードバック制御した場合、電動弁はモータ駆動により弁体を開閉することから、必要とする弁開度に変化させて目標放水圧力との偏差がなくなるまでに時間遅れがあり、流量や圧力の変動に対し、迅速な自動調圧制御ができないという問題がある。
本発明は、流量や圧力の変動に対し迅速な自動調圧制御を可能とする放水圧力制御装置を提供することを目的とする。
(放水圧力制御装置)
本発明は、放水圧力制御装置に於いて、
弁ボディ内の1次側と2次側を仕切る弁座に対し開閉自在に配置された弁と、この弁を開閉駆動するピストンをシリンダ室に摺動自在に備えた駆動機構とを備えた開放弁と、
開放弁の2次側圧力を、圧力設定スプリングのスプリング荷重に基づいて設定した所定の設定圧力に保つように開放弁の弁開度を調整する圧力調整弁と、
圧力設定スプリングの変位によりスプリング荷重を変えて圧力調整弁の設定圧力を変更するアクチュエータと、
アクチュエータによる前記設定スプリングの変位を検出する変位検出器と、
変位検出器で検出した変位を、所定の目標変位に保つようにアクチュエータを制御して圧力調整弁に目標放水圧力を設定する制御部と、
を備えたことを特徴とする。
(フィードバック制御)
制御部は、所定の目標変位と変位検出器で検出した変位との偏差をなくすようにアクチュエータをフィードバック制御する。
(ポテンショメータ)
変位検出器は、圧力設定スプリングの変位に応じて変化する変位検出信号を出力するポテンショメータである。
(非接触変位センサ)
変位度検出器は、圧力設定スプリングの変位に応じて変化する変位検出信号を出力する非接触変位センサである。
本発明の放水圧力制御装置によれば、アクチュエータの駆動により圧力調整弁に設けた圧力設定スプリングを変位して設定圧力を変更可能とし、火源位置までの放水距離に応じた目標放水圧力に対応した圧力設定スプリングの目標変位と変位検出器で検出した圧力設定スプリングの変位との偏差をなくすようにアクチュエータのモータを駆動して圧力調整弁の設定圧力を目標放水圧力にとなるように制御する電気的な自動調圧制御(電気的なフィードバック制御)と、開放弁の2次側圧力を圧力調整弁に設定した目標放水圧力に保つように開放弁の弁開度を調整する応答速度の高い機械的な自動調圧制御(機械的なフィードバック制御)を設けたため、電気的な自動調圧制御により圧力調整弁の設定圧力を目標放水圧力に制御した状態で、流量や圧力が変動した場合、応答速度の高い機械的な自動調圧制御により変動した2次側圧力を目標放水圧力に収束させ、開放弁の2次側圧力を目標放水圧力に確実に安定させることを可能とする。
また、圧力調整弁に設けた圧力設定スプリングのアクチュエータによる変位を直接検出して、圧力設定スプリングの変位が目標放水圧力に対応した変位となるようにフィードバック制御することで、圧力調整弁に対し目標放水圧力を正確に設定することができ、その結果、開放弁の2次側圧力を目標放水圧力に制御することができる。
また、電気的な自動調圧制御は、アクチュエータのモータ駆動により圧力調整弁の圧力設定スプリングを変位し、そのスプリング荷重を変えて設定圧力を目標放水圧力に制御しており、圧力設定スプリングの変位に必要な駆動力は小さくて済むことから、アクチュエータも小型のもので済み、従来の電動弁におけるモータ駆動に比べ、アクチュエータを大幅に小型化し、これにより電気的な自動調圧制御の応答速度を高めることもできる。
本発明による放水圧力制御装置の実施形態を示した説明図 図1の開閉弁、圧力調整弁及び電気的な自動調圧制御系を取出してその詳細を示した説明図 アクチュエータの詳細を圧力調整弁と共に示した説明図 圧力調整弁をシンボル表現で示した説明図 目標放水圧力を目標変位に変換する変換特性を示したグラフ図
[放水圧力制御装置の概要]
図1は本発明による放水圧力制御装置の実施形態を示した説明図であり、本実施形態は4系統の放水銃システムを設けているが、そのうちの1系統のみを示している。
放水銃10は、架台12の上に水平回動部14を介して水平方向に回動自在に装着している。また、放水銃10は垂直方向に対して最大飛距離を与える仰角θ(例えば25°前後)をもって角度付けしている。
放水銃10には消火ポンプ(図示略)で加圧された消火用水が給水配管16を通して供給されるとともに、空気配管18を通して圧縮空気が供給される。空気配管18から供給された圧縮空気は放水銃10内における消火用水の周囲に吹き込まれ、この圧縮空気の吹き込みにより、低い放水圧力および少ない放水量で長距離および広散布領域が確保できる。
給水配管16には開放弁20が配置される。開放弁20は弁開度に応じて1次側圧力を減圧した2次側圧力の消火用水を放水銃10へ供給して散水させる。
開放弁20に対しては圧力調整弁22が設けられる。圧力調整弁22は、開放弁20の2次側圧力となる放水銃10の放水圧力を、火源位置までの放水距離に対応した所定の目標放水圧力に保つように、開放弁20の2次側圧力を調整する機械的な自動調圧制御を行う。圧力調整弁22は、後述するように、スプリング荷重に基づいて設定圧力を決める圧力設定スプリングを備えている。
圧力調整弁22に対しては、電気的な自動調圧制御を可能とするため、その設定圧力を変更するアクチュエータ24を設けている。アクチュエータ24はモータの回転力を直線運動に変換する機構を備え、圧力調整弁22に設けた圧力設定スプリングの変位を変えることで、スプリング荷重を変化させ、スプリング荷重に応じて設定圧力を変更可能としている。アクチュエータ24による圧力設定スプリングの変位は変位検出器として機能するポテンショメータ26により検出される。
制御部28は、操作盤32から出力された所定の目標放水圧力信号Piから変換した圧力設定スプリングの目標変位信号Liと、ポテンショメータ26で検出した圧力設定スプリングの検出変位信号Lとの偏差ΔLをなくすようにアクチュエータ24をフィードバック制御し、これにより圧力調整弁22の圧力設定スプリングを目標変位に制御して圧力調整弁22に目標放水圧力Piを設定する電気的な自動調圧制御を行う。
これに伴い圧力調整弁22が開放弁20の弁開度を制御して放水銃10に供給する2次側圧力を目標放水圧力に保つ機械的な自動調圧制御を行う。なお、目標放水圧力信号Pi、目標変位信号Li及び検出変位信号Lは、以下、目標放水圧力Pi、目標変位Li及び検出変位Lという場合がある。
ここで、放水銃10の実際の放水圧力は、開放弁20の2次側圧力から配管長による損失を差し引いた圧力となり、このため操作盤32から出力される目標放水圧力Piは、火源位置までの放水距離に応じた目標放水圧力に上記の損失を加えた圧力となる。
火源検出器30は例えば監視区域を斜め上方から見渡せる場所に設置され、監視区域を走査して火災発生位置を検出する。火源検出器30の走査としては、例えば検出部を水平回りに所定ステップずつ断続的に回動走査させ、さらに各ステップ毎に内蔵した反射鏡の垂直回転により垂直方向の走査を行って火災による炎からの反射エネルギーを検出する。
放水銃10に対しては操作盤32が設けられる。操作盤32には、制御部28、火源検出器30、モニタ34、スピーカ44が信号線接続されている。スピーカ44は操作盤32からの信号により所定の報知音を出力し、モニタ34は操作盤32からの信号により所定の映像を表示する。
操作盤32は、火源検出器30より出力される検出信号に基づいて火源位置を確認すると、その火源位置に消火水が散布されるように放水銃10の方向付けを行うとともに、火源位置に対応した設定放水距離に応じた目標放水圧力信号Piを制御部28に出力する。なお、制御部28に対する目標放水圧力信号Piの出力は、後述するキースイッチ40を「定位」から「放水」に切り替えた場合に行われるが、キースイッチ40の操作を不要とする自動放水機能を搭載しても良い。
また、操作盤32は、通常の監視状態ではモニタ34の表示画面に監視区域平面図を表示し、監視区域平面図の中に放水銃10や火源検出器30の設定位置を示すマークを併せて表示しており、火源検出器30にて火災を検出すると、火源位置を示す水平走査角と垂直走査角で定まる火源位置を監視区域平面図の中に火源位置マークとして表示する。また、操作盤32は、スピーカ44に報知音信号を出力して報知音を出力させる。
操作盤32の前面左パネル32aには、監視区域に設定されている4台の放水銃10のいずれか一つを選択するための銃切替釦35、放水距離を遠距離、中距離、近距離の3段階に切替えるための距離設定釦36、放水銃10を右または左回りに回動操作するための回動操作釦38を設け、放水銃システムの手動操作を可能としている。
操作盤32の前面右パネル32bには、放水の起動および停止を行うためのキースイッチ40、キースイッチ40へのキーの挿入禁止を解除する手動設定スイッチ42を設けている。キースイッチ40は、通常は、キーの挿入ができないようになっているが、火源検出器30からの検出信号が受信された場合、又は手動設定スイッチ42が押された場合に挿入禁止が解除され、キーの挿入が可能になり、キーを差し込んで「定位」位置から「放水」位置まで回すと、図示しない消火ポンプを起動すると共に、制御部28へ目標放水圧力信号Piを出力し、選択した放水銃10から放水が開始される。また、「放水」位置から時計回りにキーを回し、「停止」位置に設定すると、放水が停止する。
[放水圧力制御装置の構成]
図2は、図1の開閉弁、圧力調整弁及び電気的な自動調圧制御系を取出してその詳細を示した説明図である。
(開放弁の構成)
図2に示すように、開放弁20は弁本体50と弁駆動部51で構成する。弁本体50は給水配管16からの加圧水が供給される1次側の流入口46と放水銃側を接続する2次側の流出口48を備え、両者を仕切る内部の仕切壁の弁穴に弁座54を形成している。
弁駆動部51はシリンダ58内にピストン56を摺動自在に収納し、ピストン56から弁本体50内に延在した先端部分に弁体52を装着し、弁座54に対し弁体52を開閉自在に支持している。弁体52には軸方向にステム60を連結し、ステム60はシリンダ58の上部から外部に取出してピストン56のストロークをガイドしており、ピストン56の上部には弁体52を閉鎖方向に付勢するスプリング62を設けている。
ピストン56で仕切られた一方のシリンダ室58aに対しては入出力ポート63を連通し、ここから加圧消火用水(以下「加圧水」という)をシリンダ室58aに供給することで、スプリング62に抗してピストン56を図示上方にストロークして弁体52を弁座54から離して開放弁20を開き、入出力ポート63から加圧水を排出することで、スプリング62によりピストン56を図示下方にストロークして弁体52を弁座54に当接して開放弁20を閉じる。
開放弁20は、流入口46に供給された加圧水の1次側圧力を、弁体52の弁座54に対する弁開度に応じて発生する差圧分(損失分)だけ減圧して2次側圧力の加圧水とし、流出口48から放水銃へ供給する。
[機械的な自動調圧制御系の構成]
開放弁20の放水圧力を調圧する機械的な自動調整圧制御系は、圧力調整弁22、アクチュエータ24、手動起動弁64及び自動排水弁66を備える。手動起動弁64は定常監視状態で閉鎖されており、テスト放水時などに手動により開操作され、1次圧側の加圧水を開放弁20のシリンダ室58aへ開放圧として供給して強制的に開放弁20を開き、テスト放水終了で閉操作すると、シリンダ室58aに対する加圧水の供給を停止して開放弁20を閉じる。自動排水弁66は、開放弁20の閉鎖により2次側圧力が所定圧力以下に低下した場合に開いて2次側の残水を排水側に流す。
(圧力調整弁の構成)
圧力調整弁22は、圧力設定スプリング70、ダイヤフラム72、弁部80、スプリング85を備える。圧力設定スプリング70は一端にアクチュエータ24の駆動軸を当接し、他端をダイヤフラム72に当接しており、アクチュエータ24の駆動軸により軸方向に変位してダイヤフラム72に加えるスプリング荷重を変化し、このスプリング荷重に基づき開放弁20の2次側圧力を調整する設定圧力を決定する。
ダイヤフラム72の下側には液室74.76,78を形成し、ダイヤフラム72に一端を固定したロッドを液室74と液室76の間のオリフィスを貫通すると共に液室76,78の境界に設けた弁部80の弁体を固定し、更に液室78に配置したスプリング85に当接している。液室78は開放弁20の1次側に配管接続され、1次側加圧水が供給される。液室76は開放弁20のシリンダ室58aに配管接続される。液室74は開放弁20の2次側に配管接続され、この配管は更に自動排水弁66を接続している。
圧力調整弁22は図3(A)(B)にシンボル表現で示すように、上下に分けて示す2つの切替位置をもち、この切替位置は下側に設けた圧力設定スプリング70のスプリング荷重と、上側のパイロットポートPLに加わる2次側圧力による力のバランスで切り替わる。なお、圧力設定スプリング70のスプリング荷重はアクチュエータ24により変更可能であることから、矢印でアクチュエータ24による可変機能を示している。
圧力調整弁22は、アクチュエータ24による圧力設定スプリング70の変位でスプリング荷重を調整し、これにより所定の目標放水圧力が設定される。
ここで、図1に示した操作盤32による放水銃10の放水操作は、まず図示しない消火ポンプを起動して開放弁20の1次側に加圧水を供給し、続いて制御部28に目標放水圧力信号Piを出力し、アクチュエータ24の駆動で圧力調整弁22の圧力設定スプリング70を目標変位Liに駆動して目標放水圧力Piを設定する制御を行う。
このため、消火ポンプから開放弁20の1次側に加圧水が供給された場合、この時点ではアクチュエータ24による圧力設定スプリング70の変位は行われておらず、スプリング荷重は略零の初期位置にあり、スプリング85の力で弁部80は閉じている。この状態で消火ポンプの起動に伴い1次圧ポートP1に加圧水が加わるが、弁部80が閉じているため、シリンダポートCLから開放弁20のシリンダ室58aへ加圧水は供給されず、開放弁20は閉鎖状態を保持している。
続いて、操作盤32から制御部28に目標放水圧力信号Piが出力されると、アクチュエータ24により圧力調整弁22の圧力設定スプリング70を目標変位Liに駆動してスプリング荷重を増加し、目標放水圧力Piが設定される。
このため圧力設定スプリング70のスプリング荷重の増加に伴い、スプリング85に抗して弁部80が開放され、1次圧ポートP1から流入した加圧水が開放した弁部80からシリンダポートCLを介して開放弁20のシリンダ室58aに供給され、スプリング62に抗してピストン56を図示上方にストロークして弁体52を弁座54から離して開駆動し、2次側へ加圧水を供給して放水銃10からの散水を開始させる。
開放弁20の開駆動が始まった段階では、2次側圧力による力は目標放水圧力Piを設定している圧力設定スプリング70による力より小さいため、圧力調整弁22は図3(A)の切替位置にあり、1次圧ポートP1がシリンダポートCLに連通し、開放弁20のシリンダ室58aに加圧水を供給して開駆動を継続する。
開放弁20の開駆動が進んで2次側圧力が増加し、パイロットポートPLに加わる2次側圧力が圧力設定スプリング70のスプリング荷重で設定した目標放水圧力Piより高くなると、圧力調整弁22は図3(B)に示す切替位置に切り替わる。
この切替位置では、1次圧ポートP1がシリンダポートCLから切り離され、シリンダポートCLは2次圧ポートP2に連通した状態となる。このため、シリンダ室58aの1次側圧力となっていた加圧水は、そのときの開放弁20の低い方の2次側圧力との差圧により2次側に流れ出し、これによってシリンダ室58aの圧力が低下し、スプリング62の力を受けてピストン56が弁体52を閉じる図示下方にストロークし、弁体52の開度が少なくすることで、減圧が増加し、2次側圧力を目標放水圧力に下げ、これより開放弁20の2次側圧力を所定の目標放水圧力に保つ自動調圧制御が行われる。
(アクチュエータの構成)
図4はアクチュエータ22の詳細を圧力調整弁22と共に示した説明図である。図4に示すように、アクチュエータ24は、モータ82、ギアトレイン84、ネジシャフト86、スライダ88、回り止め90、ガイドロッド92、駆動軸94を備え、また、ギアトレイン85を介してポテンショメータ26を設け、更に取付部材96により圧力調整弁22に対し取付固定している。
アクチュエータ22は、モータ82の回転を駆動軸94の直線運動に変換し、圧力調整弁22の圧力設定スプリング70を変位してダイヤフラム72に加えるスプリング荷重を変え、設定圧力を変更する。
モータ82の回転はギアトレイン84により減速されてネジシャフト86を回転する。ネジシャフト86にはネジ穴をもつスライダ88がねじ込まれ、スライダ88の外側に一体に形成した回り止め90をガイドロッド92に嵌め入れている。これによりネジシャフト86が回転するとスライダ88が回転方向に応じて進退し、スライダ88に連結している駆動軸94により圧力調整弁22の圧力設定スプリング70を変位させる。
ポテンショメータ26はネジシャフト86の回転を、ギアトレイン85を介して受け、駆動軸94のストローク、即ち圧力調整弁22に設けた圧力設定スプリング70の変位に比例した検出変位信号Lを外部に取出すことができる。
ここで、駆動軸94を押し出して圧力調整弁22の圧力設定スプリング70のスプリング荷重を増加させて設定圧力を高くするモータ82の回転方向を正回転とし、駆動軸94を引き込んで圧力調整弁22の圧力設定スプリング70のスプリング荷重を減少させて設定圧力を低くするモータ82の回転方向を逆回転とする。
[電気的な自動調圧制御系の構成]
圧力設定スプリング70の変位により圧力調整弁22の設定圧力を目標放水圧力に制御して開放弁20の放水圧力を調圧する電気的な自動調整圧制御系は、図1に示すように、操作盤32、制御部28、アクチュエータ24、圧力調整弁22、ポテンショメータ26で構成される。
(制御部の構成)
図2に示すように、制御部28は、ポテンショメータ26で検出した圧力設定スプリング70の検出変位信号Lを、図1に示す操作盤32から出力された火源位置までの放水距離に応じた目標放水圧力信号Piから変換した目標変位Liとなるようにアクチュエータ24を制御し、これにより圧力調整弁22の圧力設定スプリング22の設定圧力が目標放水圧力になるようにする。
制御部28は、変換部98、加算部100、フィードバック制御部102及びモータ駆動部104を備える。
変換部98には例えば図5に示す変換特性が予め設定されており、入力した目標放水圧力Piを、この変換特性に従って目標変位Liに変換して加算部100へ出力する。図5の変換特性は、圧力調整弁22に設けた圧力設定スプリング70の変位量と、この変位量に対応した設定圧力の関係に基づき設計作業及び実機の試験作動を通じで定めている。
加算部100は、変換部98から出力された目標変位信号Liとポテンショメータ26で検出した圧力設定スプリング70の検出変位信号Lとの偏差ΔLを、
ΔL=Li−L
として算出してフィードバック制御部102に出力する。
フィードバック制御部102は、目標変位Liとポテンショメータ26で検出した圧力設定スプリング70の検出変位信号Lとの偏差ΔLをなくすように、アクチュエータ24のモータ82を駆動して圧力調整弁22の圧力設定スプリング70を変位させ、圧力設定スプリング70の変位を目標変位Liに保つフィードバック制御を行う。
このような制御により、圧力調整弁22の設定圧力は操作盤32から出力された目標放水圧力Piの設定状態となるように、圧力設定スプリング70の検出変位Lを目標変位Liとするようにフィードバック制御する電気的な自動調圧制御が行われ、その結果、圧力調整弁22により開放弁20の2次側圧力を目標変位Liに対応した目標放水圧力Piに一致させる機械的な自動調圧制御が行われる。
「放水銃の放水圧力制御」
次に、図1乃至図4を参照して、火災検出に基づき放水を開始し、放水中に圧力の変動が発生し、更に放水を停止するまでの動作を説明する。
運用中の定常監視状態にあっては、消火ポンプは停止状態で、また圧力調整弁22の弁体80と手動起動弁64は閉止している為、開放弁20の弁体52はスプリング62の力で閉じている。
またアクチュエータ24は圧力調整弁22の圧力設定スプリング70に荷重を与えない初期位置に駆動軸94を後退させている。
この状態で、警戒区画で火災が発生して火源検出器30が検出信号を操作盤32に出力すると、操作盤32は火源位置を演算により検出し、火源位置に対応した放水銃10を選択してノズルを旋回走査により指向させ、また、火源位置の放水距離に対応して「遠」・「中」・「近」の対応する放水距離を選択し、選択した放水距離に対応した目標放水圧力信号Piの制御部28への出力を準備する。
続いて火災報知により火災発生を知った操作員が操作盤32のキースイッチ40にキーを差込み、「定位」から「放水」にキースイッチ40を操作すると、図示しない消火ポンプへ起動信号が出力され、ポンプ運転が開始され、開放弁20に対し加圧水が供給される。続いて、操作盤32から放水距離に対応した目標放水圧力信号Piが制御部28へ出力される。なお、キースイッチ40の操作を不要とする自動放水機能を搭載しても良い。
制御部28の変換部98は目標放水圧力信号Piが入力された場合、図5に示した変換特性に従って変換した目標変位信号Liを加算部100へ出力する。加算部100は、目標変位Liとポテンショメータ26で検出した検出変位信号Lとの偏差ΔLを出力するが、最初は開放弁20が閉鎖していることからポテンショメータ26の検出変位LはL=0であり、偏差ΔLは目標変位Liと同じになり、フィードバック制御部102はモータ駆動部104によりアクチュエータ24のモータ82を正転駆動し、駆動軸94を押し出して圧力設定スプリング70を縮める方向に変位し、検出変位Lを目標変位Liに向けて大きし、検出変位Lが目標変位Liに一致する位置に変位させ、この結果、圧力調整弁22に目標放水圧力Piが設定される。
このような圧力調整弁22に目標放水圧力Piが設定された状態で、開放弁20の1次側に加圧水が供給されると、2次側圧力がそのときの目標放水圧力より低い場合、圧力調整弁22は図3(A)の切替位置にあることから、1次側の加圧水は1次圧ポートP1からシリンダポートPLを通って開放弁20のシリンダ室58aに供給され、スプリング62に抗してピストン56を図示上方にストロークし、弁体52を弁座54から離して弁開度を広げ、2次側に加圧水を供給して放水銃10からの放水を開始させる。
圧力調整弁22により開放弁20を開いて2次側に加圧水が流れると、圧力調整弁22の2次圧ポートP2及びパイロットポートPLのそれぞれに2次側加圧水が供給される。なお、パイロットポートPLはダイヤフラムに2次側圧力を作用させるポートであり、内部的なポートとなっている。
圧力調整弁22のパイロットポートPLに加わる開放弁20の2次側圧力による力が、アクチュエータ24による圧力設定スプリング70の変位で設定している目標放水圧力Piより低い間は、ピストン56によって弁体52が開放動作が継続し、これによって開放弁20の2次側圧力が目標放水圧力Piに向かって上昇する。開放弁20の2次側圧力が圧力設定スプリング70で設定している目標放水圧力Piより高くなると、圧力調整弁22はそれまでの図3(A)に示す位置から図3(B)に示す位置に切り替わる。
圧力調整弁22が図3(B)に示す位置に切り替わると、1次圧ポートP1がシリンダポートCLから切り離され、シリンダポートCLが2次圧ポートP2に連通する。このため、シリンダ室58aの1次側圧力となっていた加圧水は、そのときの開放弁20の低い方の2次側圧力との差圧により2次側に流れ、これによってシリンダ室58aの圧力が低下する。
シリンダ室58aの圧力が低下すると、スプリング62の力を受けてピストン56が弁体52を閉じる図示下方にストロークし、弁体52の開度が少なくなることで、2次側圧力が目標放水圧力Piに向けて下げられる。
放水銃10からの目標放水圧力Piによる放水中に、消火ポンプからの流量または圧力が何らかの原因で変動したとすると、圧力調整弁22に加わる2次側圧力も変動し、この2次側圧力の変動を相殺するように、圧力調整弁22が開放弁22の弁開度を制御し、2次側圧力を圧力設定スプリング70で設定している目標放水圧力Piに保ち、放水銃10からの放水圧力を目標放水圧力Piに安定させ、火源位置を含む範囲に確実に消火用水を散布する放水状態を維持する。
[本発明の変形例]
本発明で使用する圧力調整弁は、上記の実施形態に限定されず、開放弁の2次側圧力を、圧力設定スプリングのスプリング荷重に基づいて設定した所定の設定圧力に保つように開放弁の弁開度を調整する圧力調整弁であれば、適宜の構造の圧力調整弁を含む。
また、圧力調整弁に設けた圧力調整スプリングの変位を検出する変位検出器は、アクチュエータによる駆動軸の変位に応じて回転して変位検出信号を出力するポテンショメータを例にとっているが、アクチュエータの駆動軸の変位を検出する近接センサや渦電流式変位センサなどの非接触変位センサを適用して、圧力調整スプリングの変位を検出しても良い。
また、上記の実施形態のフィードバック制御部は、コンピュータ装置によるプログラム制御を例にとっているが、同じ機能をアナログ回路で実現してもよい。例えば、偏差を加算器で求め、加算器から出力した偏差を、正負の閾値を設定したウィンドウコンパレータに入力し、偏差が負で閾値範囲を外れた場合にアクチュエータのモータに正転駆動信号を出力し、偏差が正で閾値範囲を外れた場合にアクチュエータのモータに逆転駆動信号を出力し、偏差が閾値範囲に入ったらモータ駆動を停止すれば良い。
また、アクチュエータ24により圧力調整弁22の変位を目標変位とするアクチュエータ24のフィードバック制御では、目標圧力Piと圧力調整弁22による2次側圧力との間に差を生ずる場合があることから、開放弁20の2次側に圧力検出器を設け、制御部28が圧力調整弁の変位を目標変位とするフィードバック制御を一定時間行った後に、圧力検出器の値を目標放水圧力Piと比較し、偏差ΔPをなくすようにアクチュエータ24に対して調整制御しても良い。
また、本発明はその目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
10:放水銃
20:開放弁
22:圧力調整弁
24:アクチュエータ
26:ポテンショメータ
28:制御部
30:火源検出器
32:操作盤
50:弁本体
52:弁体
51:弁駆動部
54:弁座
56:ピストン
58:シリンダ
58a:シリンダ室
64:手動起動弁
66:自動排水弁
70:圧力設定スプリング
72:ダイヤフラム
80:弁部
82:モータ
84,85:ギアトレイン
86:ネジシャフト
88:スライダ
94:駆動軸
98:変換部
100:加算部
102:フィードバック制御部
104:モータ駆動部

Claims (4)

  1. 弁ボディ内の1次側と2次側を仕切る弁座に対し開閉自在に配置された弁と、前記弁を開閉駆動するピストンをシリンダ室に摺動自在に備えた駆動機構とを備えた開放弁と、
    前記開放弁の2次側圧力を、圧力設定スプリングのスプリング荷重に基づいて設定した所定の設定圧力に保つように前記開放弁の弁開度を調整する圧力調整弁と、
    前記圧力設定スプリングの変位により前記スプリング荷重を変えて前記圧力調整弁の設定圧力を変更するアクチュエータと、
    前記アクチュエータによる前記設定スプリングの変位を検出する変位検出器と、
    前記変位検出器で検出した変位を、所定の目標変位に保つように前記アクチュエータを制御して前記圧力調整弁に前記目標放水圧力を設定する制御部と、
    を備えたことを特徴とする放水圧力制御装置。
  2. 請求項1記載の放水圧力制御装置に於いて、前記制御部は、所定の目標変位と前記変位検出器で検出した変位との偏差をなくすように前記アクチュエータをフィードバック制御することを特徴とする放水圧力制御装置。
  3. 請求項1記載の放水圧力制御装置に於いて、
    前記変位検出器は、前記圧力設定スプリングの変位に応じて変化する変位検出信号を出力するポテンショメータであることを特徴とする放水圧力制御装置。
  4. 請求項1記載の放水圧力制御装置に於いて、
    前記変位度検出器は、前記圧力設定スプリングの変位に応じて変化する変位検出信号を出力する非接触変位センサであることを特徴とする放水圧力制御装置。
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