JP5580137B2 - 自動弁装置 - Google Patents

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Description

本発明は、トンネル等に設置された水噴霧ヘッドに消火用水を加圧供給して噴霧させる自動弁装置に関する。

従来、自動車専用道路のトンネルには、トンネル内で発生する火災事故から人身及び車両を守るため、非常用設備が設置されている。このような非常用設備としては、火災の監視と通報のため火災検知器や非常電話が設けられ、火災の消火や延焼防止のために消火栓装置やトンネル防護のための水噴霧ヘッドから水を噴霧させる自動弁装置が設けられる。
自動弁装置は消火栓装置と同様に50メートル間隔で設置され、1台の自動弁装置は5メートル間隔に配置した複数の水噴霧ヘッドから散水する機能を有する。
またトンネル内の非常用設備は、半年又は1年に一度、定期点検が実施される。その中で自動弁装置の点検は、点検員がトンネル内に出向いて自動弁の2次側に設けているテスト用制水弁をハンドル操作により閉鎖し、自動弁の2次側から排水系に至るテスト放水用の経路を準備し、この状態で自動弁を起動して水噴霧ヘッドから実放水することなく排水系にテスト放水して動作性能を確認する。動作性能の確認には自動弁装置の2次側に試験用の圧力計または圧力センサを取り付け、起動弁を手動又は遠隔で開操作することにより自動弁を起動し、圧力調整弁による放水圧力の調整状態を圧力計で確認する。
点検が終了した場合は、起動弁を閉操作して自動弁を閉じ、更に閉鎖状態とした自動弁2次側のテスト用制水弁を再開放して定常状態に戻している。
ところで、自動弁装置の点検時に点検員がトンネル内に出向いてテスト用制水弁を閉操作する手間を節減するため、テスト用制水弁に代えて自動弁内の2次側にメンテ弁体を設けて遠隔的に開閉操作できるようにした自動弁装置(特許文献1)や、自動弁の2次側にテスト用制水弁としてシリンダ内にピストンとリターンスプリングを組み込んだ構造の制水制御機構、即ちアクチュエータを備えた玉形弁を設け、遠隔的に開閉操作できるようにした自動点検装置(特許文献2)が提案されている。
特開2002−291938号公報 特開2002−126120号公報
しかしながら、このような自動弁装置にあっては、テスト用制水弁に代えて自動弁内にメンテ弁体を設け、また、自動弁の2次側に制水制御機構付きの玉形弁を設けているが、メンテ弁体や玉形弁の弁構造にあっては全開時における消火用水の流過面積が小さく、テスト放水の際にはメンテ弁体や玉形弁は閉操作されて自動弁の2次側から排水系にテスト放水していることから流過面積の影響はないが、水噴霧ヘッドから行う通常噴霧時には、自動弁による2次圧が規定圧に調圧されていても、テスト用制水弁全開時の流過面積が小さいために圧力損失が大きくなり、水噴霧ヘッドからの噴霧圧力が低下し、予定された噴霧性能が得られなくなし、或いは性能を得るためには、1次側の供給圧力をより大きくしなければならないという問題がある。
この問題を解決するためには自動弁の2次側に開放時の流過面積を充分確保できる例えばバタフライ弁を設けることが考えられ、バタフライ弁には遠隔的に開閉操作するためのアクチュエータを設けることになる。
一般にバタフライ弁を開閉操作するアクチュエータとしては、空気圧を使用した空圧アクチュエータが使用されているが、トンネル自動弁設備にあっては、空気圧供給設備を別途設置することは設備コストや運用コストが嵩むことから、消火ポンプ設備から供給されている加圧水を使用する水圧アクチュエータが使用される。
空圧アクチュエータの場合には空気圧供給設備から規定圧力の加圧空気が安定的に供給されることから、最大許容空気圧に見合うアクチュエータの剛性と安全構造をもたせることができる。しかし、テスト用制水弁に水圧アクチュエータを使用した場合、自動弁装置に供給される給水配管からの1次側加圧水は概ね0.7MPa〜1.77MPaの範囲にあり、このような高めの加圧水に対応した水圧アクチュエータの最大許容水圧は例えば2.66MPaと高めになり、同じサイズのテスト用制水弁であっても構造を堅牢にする必要があるため、大型化すると共に重量も増加し、水圧アクチュエータ付きのバタフライ弁はコストアップとなってしまう問題がある。
本発明は、小型軽量な水圧アクチュエータを備えたバタフライ弁などの流過面積の大きなテスト用制水弁の使用を可能とする自動弁装置を提供することを目的とする。
本発明は、水噴霧ヘッドに加圧水を供給して噴霧させる自動弁装置に於いて、
本体内部に弁体を備え、弁体の開放で水噴霧ヘッドに加圧水を供給して水噴霧させる自動弁と、
水噴霧時またはテスト放水時に開放され、自動弁の1次圧側加圧水を弁体の開放圧として自動弁に供給するパイロット弁と、
自動弁の2次側に配置され、定常時に開放され、テスト放水時に閉鎖されるテスト用制水弁と、
テスト用制水弁に設けられ、シリンダ内にピストンを摺動自在に備え、ピストンで仕切られた第1シリンダ室に1次側加圧水を供給すると同時に他方の第2シリンダ室からの排水によりテスト用制水弁の弁体を開放制御し、第2シリンダ室に1次側加圧水を供給すると同時に第1シリンダ室からの排水によりテスト用制水弁の弁体を閉鎖制御する水圧アクチュエータと、
自動弁の1次側加圧水を第1シリンダ室または第2シリンダ室のいずれか一方に供給するとともに、他方の第1シリンダ室または第2シリンダ室を排水側に連通して切替えるテスト用切替弁と、
水圧アクチュエータに1次側加圧水を供給する際に、1次側加圧水を水圧アクチュエータに設定した許容最大圧力より低い所定圧力に調整して出力し、水圧アクチュエータの第1シリンダ室また」は第2シリンダ室に1次側加圧水を充填した際に、流路を閉鎖してテスト用制水弁の開放状態または閉鎖状態を維持する水圧アクチュエータ用圧力調整弁と、
テスト用切替弁及びパイロット弁の制御により、テスト放水時に、テスト用制水弁を閉鎖した状態で、自動弁の2次側から排水側に加圧水を流し、テスト放水終了時に、自動弁を閉制御した後に、テスト用制水弁を開放させるテスト放水制御部と、
を備えたことを特徴とする自動弁装置。

ここで、テスト用制水弁は、バタフライ弁またはボール弁である。
本発明の自動弁装置は、更に、水圧アクチュエータの第1或いは第2シリンダ室に供給した1次側加圧水を排水する排水系に、所定の設定圧を越えた場合に開放して設定圧に維持するリリーフ弁を設ける。
ここで、テスト用切替弁は、
定常時に加圧水を第1シリンダ室に供給してピストンを開放方向にストロークさせる第1切替位置と、テスト放水時に加圧水を第2シリンダ室に供給してピストンを閉鎖方向にストロークさせる第2切替位置とを切替えるテスト用制水弁用切替弁と、
定常時に水圧アクチュエータの第2シリンダ室を排水側に連通して排水させる第1切替位置と、テスト放水時に水圧アクチュエータの第1シリンダ室を排水側に連通して排水させる第2切替位置とを切替えるテスト放水弁とを備え、
テスト放水制御部は、テスト用制水弁用切替弁、テスト放水弁及びパイロット弁の制御により、テスト放水時に、テスト用制水弁を閉鎖した状態で、自動弁の2次側から排水側に加圧水を流し、テスト放水終了時に、自動弁を閉制御した後に、テスト放水弁を定常位置に戻す。
テスト用制水弁は手動操作で弁を開閉する手動開閉機構を備え、
手動開閉機構は、水圧アクチュエータの第1シリンダ室と第2シリンダ室を連通するバイバス配管に、手動操作で開閉する手動バイパス弁を設ける。

テスト用制水弁の水圧アクチュエータは、単一のピストンを単一のシリンダに摺動自在に設けた単動ピストン・シリンダ構造を備え、ピストンに連結したピストンロッドの往復運動を回転運動に変換して弁体回転軸に伝達する。
テスト用制水弁の水圧アクチュエータは、2つのシリンダを軸方向にタンデム配置すると共に、各シリンダにピストンを摺動自在に設けてピストンロッドで連動自在に連結した複動ピストン・シリンダ構造を備え、各ピストンに連結したピストンロッドの往復運動を回転運動に変換して弁体回転軸に伝達する。
テスト用制水弁は、全開位置及び全閉位置の少なくとも何れか一方を検出するリミットスイッチを備え、テスト放水制御部はリミットスイッチの開閉検出に基づいてテスト用制水弁の動作を確認する。

本発明によれば、自動弁の2次側に開放時の流過面積が大きなバタフライ弁やボール弁などのテスト用制水弁を使用することで、水噴霧ヘッドから散布する通常動作時の圧力損失を低減し、テスト用制水弁を設けていても、調圧された2次側圧力水を低損失で水噴霧ヘッドから散布して適切な噴霧性能を確保することができる。また、テスト用制水弁の開閉制御を行うために、テスト用切替弁により水圧アクチュエータの一方のシリンダ室への一次側加圧水の導入、および他方のシリンダ室の排水側接続に切り替える構成とし、水圧アクチュエータの動作に連動してテスト制水弁を開閉制御することで、高い水圧を利用することなく簡単な構成で容易に切り替えることができる。
また、テスト用制水弁の開閉操作のために供給する給水配管からの1次側加圧水は例えば0.7MPa〜1.77MPaと高めとなっているが、水圧アクチュエータ用圧力調整弁により例えば水圧アクチュエータに設定した許容最大水圧である例えば0.5MPaといった低い圧力に調整して水圧アクチュエータに供給しているため、1次側加圧水が水圧アクチュエータの動作に必要な許容最大水圧から見て高めであっても、1次側加圧水が直接供給されずに所定圧以下に調整して加わることから、水圧アクチュエータを水圧アクチュエータ用圧力調整弁の調整圧に見合った小型且つ軽量の構造とすることができ、水圧アクチュエータ付きのテスト用制水弁の小型軽量化とコストダウンを図ることができる。

また、水圧アクチュエータに対する加圧水に1次側圧力水より低い圧力に調整する水圧アクチュエータ用圧力調整弁は、水圧アクチュエータを全開位置または全閉位置に操作した後は、給水管からの1次側加圧水の圧力が水圧アクチュエータ側の加圧水の圧力より高いことから、閉鎖状態となり、水圧アクチュエータ側に加圧水を封じ込めることで、テスト用制水弁の全開状態または全閉状態を安定的に維持することができる。

また水圧アクチュエータを開操作または閉操作する際の水が入力する水圧アクチュエータの一次側にリリーフ弁を設けることで、水圧アクチュエータに対し一時的に加わる過大なピーク圧を抑制し、水圧アクチュエータを過大なピーク圧に耐え得る構造とする必要がないことから、その小型化と軽量化を更に図ることができる。
本発明による自動弁装置を備えた水噴霧設備の概略を示した説明図 図1に設けた自動弁装置の実施形態を示した説明図 図2のテスト用制水弁に設けた水圧アクチュエータを取り出して実施形態を示した説明図 図2の実施形態におけるテスト放水動作を示した説明図 図1のセンタ装置と自動弁装置に設けた端末ユニットの詳細を示したブロック図 図5の圧力校正部によりマスタ圧力センサの検出特性に自動弁圧力センサの検出特性を校正するためのグラフを示した説明図 図2の実施形態に設けた端末ユニットの処理を示したフローチャート 図7に続く端末ユニットの処理を示したフローチャート 図1に設けた自動弁装置の他の実施形態を示した説明図
図1は本発明による自動弁装置が設置された水噴霧設備を示した説明図である。図1において、自動弁装置1はトンネル側壁のコンクリート枠体に対し枠抜きされたスペースに50メートル間隔で設置されている。自動弁装置1の1次側には給水配管8が接続され、給水配管8には所定圧力範囲、例えば0.7MPa〜1.77MPaの範囲となる加圧水(加圧消火用水)が充填されている。
自動弁装置1の2次側にはヘッド配管3が設けられ、ヘッド配管3はコンクリート側壁に沿って立ち上がった後に長手方向に分岐され、このヘッド配管3に所定間隔で複数の水噴霧ヘッド4が接続されている。
自動弁装置1には端末ユニット2が設けられ、伝送路9を介してセンタ装置5に接続されている。端末ユニット2はセンタ装置5からの水噴霧起動コマンドを含む電文を受信して自動弁装置1を起動して水噴霧ヘッド4から散水し、起動後に、圧力センサで検出した放水圧力を含む電文をセンタ装置5に伝送し、センタ装置5側で自動弁装置1の動作を表示する。
また端末ユニット2はセンタ装置5からのテスト放水起動コマンドを含む電文を受信して自動弁装置1をテスト放水可能状態に動作した後に起動し、水噴霧ヘッド4から放水せずに排水側に加圧水を流すテスト放水を行い、テスト放水中に、自動弁装置1に設けた圧力センサで検出した放水圧力を含む電文をセンタ装置5に伝送し、センタ装置5側で自動弁装置1のテスト放水中の動作を表示する。
センタ装置5に対してはポンプ制御盤6と防災受信盤7が設けられている。ポンプ制御盤6は、センタ装置5からの自動弁装置1の起動またはテスト放水に伴うポンプ起動信号を受けてポンプ設備を運転し、給水配管8に加圧水を供給する。
防災受信盤7は図示しないトンネル内に設置された火災検知装置からの火災検知信号を受信して火災警報を行うもので、火災警報に連動してセンタ装置5に火災移報信号を出力して、火災発生地区に対応した自動弁装置1の遠隔起動を行わせる。
更に本実施形態にあっては、ポンプ制御盤6から自動弁装置1に消火用水を供給する給水配管8にマスタ圧力センサ15を設けている。マスタ圧力センサ15は、通常監視状態で給水配管8に充填している消火用水の圧力を検出してセンタ装置5に送り、センタ装置5における自動弁装置1に設けている圧力センサの校正処理の際に、マスタ圧力センサ15で検出した圧力を基準スパン圧力として使用するようにしている。
本実施形態にあっては、給水配管8に設けたマスタ圧力センサ15の検出特性に一致するように、自動弁装置1のそれぞれに設けている圧力センサの検出特性を校正する処理を行う。自動弁装置1の圧力センサを校正するための基準となるマスタ圧力センサ15については、点検に先立って、予め作業員がマスタ圧力センサ15の校正作業を現場もしくは予め校正機関を利用して行い、校正が済んだマスタ圧力センサ15を前提に、センタ装置5からの電文により自動弁装置1に対する自動弁圧力センサの校正処理を順次実行することになる。
マスタ圧力センサ15は例えば4〜20mA又は1〜5Vを出力し、零点が例えば4mA、スパンが20mAであり、校正時には大気圧開放で零点を示す4mA、最大検出圧力でスパン20mAが得られるように調整する。
このようにマスタ圧力センサ15は点検の際に現場での作業を必要とすることから、給水配管8におけるなるべくセンタ装置5を設置している監視員センタなどに近いポンプ制御盤6側の作業が行い易い場所に設置することが望ましい。
図2は図1に設けた本発明による自動弁装置の実施形態を示した説明図である。図2において、自動弁装置1は自動弁10を備え、自動弁10は常時は閉じており1次側には給水配管8が接続され、給水配管8には所定圧力範囲、例えば0.7MPa〜1.77MPaの範囲となる加圧水が充填されている。
自動弁10の2次側にはテスト用制水弁11が設けられ、その2次側に図1に示したようにヘッド配管3を介して複数の水噴霧ヘッド4を接続している。テスト用制水弁11は、定常時は全開としており、点検時に水噴霧ヘッドから実際に消火用水を散水することなく、テスト放水させるために閉鎖する。
ここで、自動弁10の圧力制御機構およびその制御機器を説明する。自動弁10の圧力制御機構14は、シリンダ室18にリターンスプリング20を介してピストン16を摺動自在に収納しており、ピストン16の移動で弁体22を移動して自動弁10を開放するようにしている。

定常時における自動弁10を開放する水噴霧時の動作は、電動弁を用いたパイロット弁30の遠隔起動による開操作で行われる。パイロット弁30が開くと、1次側の加圧水が止め弁26、パイロット弁30、自動弁用圧力調整弁12及びオリフィス28を介して自動弁10のシリンダ室18に供給され、ピストン16を左側にストロークして、弁体22を弁座からリフトして開放し、2次側に加圧消火用水を供給し、水噴霧ヘッドからトンネル内に散水させる。
自動弁10は全開方向に制御されるため、2次側の圧力値は1次側の圧力値に近付く。一方、2次側の加圧水が自動弁用圧力調整弁12のパイロットポートPLに入るが、この2次側の圧力値が設定圧力より高い場合、自動弁用圧力調整弁12は1次圧ポートP1とシリンダポートCLの間の流路を閉じる。
このためパイロット弁30から自動弁用圧力調整弁12を通って自動弁10のシリンダ室18に対する加圧水の供給が止まり、シリンダ室18の加圧水は自動弁用圧力調整弁12を通って2次側に排出することで圧力が下がり、リターンスプリング20によるピストン16の戻りで弁体22の開度が小さくなる。これによって2次側圧力値が減少し、設定値に近付く。

2次側圧力値が設定値より小さくなると自動弁用圧力調整弁12が開方向に動き、これによってシリンダ室18に加圧水が入り、自動弁10は開方向に動く。これにより、弁体22の開度を大きくして2次側圧力を大きくする。このような自動弁用圧力調整弁12による自動弁10の開閉調整の繰り返しで2次側圧力を設定値に調整する。
水噴霧ヘッド4からの散水を停止したい場合にはパイロット弁30を遠隔的に閉制御する。パイロット弁30を閉じると自動弁10のシリンダ室18の加圧水が自動弁用圧力調整弁12のシリンダポートCLから入り、更にパイロットポートPLから2次側に流れ、弁体22を緩やかに閉鎖する。なお、テスト放水時における自動弁10の起動停止も水噴霧時と同じになる。
次にテスト用制水弁11を説明する。テスト用制水弁11として本実施形態にあっては、全開時の流過面積が大きく圧力損失の少ないバタフライ弁を使用しており、これに対応して弁軸の回動により開閉されるバタフライ弁体24を示している。なお、全開時の流過面積が大きく圧力損失の少ない弁としては、バタフライ弁以外にボール弁があり、バタフライ弁に代えてボール弁を使用しても良い。
テスト用制水弁11には遠隔開閉操作を行うために水圧アクチュエータ34が設けられている。水圧アクチュエータ34の詳細は図3に示される。図3(A)は単動型水圧アクチュエータ34Aであり、シリンダ60の内部にピストン62を摺動自在に設け、ピストン62から外部に取り出したピストンロッド64の先端にガイドローラ66を設け、バタフライ弁体24の弁回転軸72に連結した回動レバー70の先端に設けたスライダ68をピストンロッド64のガイドローラ66に嵌め入れている。ここで、ピストンロッド64のガイドローラ66と回動レバー70のスライダ68の連結により、ピストン62の直線運動を弁回転軸72の回転運動に変換する変換機構が構成される。
シリンダ60はピストン62により弁開放時に加圧水が供給される第1シリンダ室61aと、弁閉鎖時に加圧水が供給される第2シリンダ室61bに分けられている。テスト用制水弁11を開操作する場合は、矢印Aで示すように第1シリンダ室61aに加圧水を供給すると同時に第2シリンダ室61bを点線の矢印aで示すように排水側に連通する。
このため第1シリンダ室61aに供給された加圧水によりピストン62は第2シリンダ室61bの水を排水しながら上方にストロークし、ピストンロッド64のガイドローラ66と回動レバー70のスライダ68の連結による変換機構を介して直線運動を弁回転軸72の左回転運動に変換し、バタフライ弁体24を開操作する。
テスト用制水弁11を閉操作する場合は、逆に第2シリンダ室61bに矢印Bに示すように加圧水を供給すると同時に第1シリンダ室61aを点線の矢印bで示すように排水側に連通する。
このため第2シリンダ室61bに供給された加圧水によりピストン62は第1シリンダ室61aの水を排水しながら下方にストロークし、ピストンロッド64のガイドローラ66と回動レバー70のスライダ68の連結による変換機構を介して直線運動を弁回転軸72の右回転運動に変換し、バタフライ弁体24を閉操作する。この開閉操作に伴う弁回転軸72の回転角は概ね90度となる。
図3(B)は複動型水圧アクチュエータ34Bであり、軸方向に2つのシリンダ60a,60bをタンデム配置し、シリンダ60a,60bの各々にピストン62a,62bを摺動自在に設け、ピストンロッド64で連結している。シリンダ60a,60bから外部に取り出したピストンロッド64の中央にはガイドローラ66が設けられ、バタフライ弁体24の弁回転軸72に連結した回動レバー70の先端に設けたスライダ68をピストンロッド64のガイドローラ66に嵌め入れている。
シリンダ60aはピストン62aにより弁開放時に加圧水が供給される第1シリンダ室61aと、弁閉鎖時に加圧水が供給される第2シリンダ室61bに分けられている。またシリンダ60bはピストン62bにより弁開放時に加圧水が供給される第1シリンダ室63aと、弁閉鎖時に加圧水が供給される第2シリンダ室63bに分けられている。第1シリンダ室61a,63aはバイバス配管76aで連結され、第2シリンダ室61b,63bはバイパス配管76bで連結されている。
テスト用制水弁11を開操作する場合は、第1シリンダ室61aに矢印Aで示すように加圧水を供給すると同時に第2シリンダ室63bを点線の矢印aで示すように排水側に連通する。このとき第1シリンダ室61aに供給された加圧水はバイパス配管76aにより第1シリンダ室63aにも供給され、また第2シリンダ室61bの水はバイパス配管76bから第2シリンダ室63bを介して排水される。
このため第1シリンダ室61a,63aに供給された加圧水によりピストン62a,62bは第2シリンダ室61b,63bの水を排水しながら上方にストロークし、ピストンロッド64のガイドローラ66と回動レバー70のスライダ68の連結による変換機構を介して直線運動を弁回転軸72の左周りの回転運動に変換し、バタフライ弁体24を開操作する。
テスト用制水弁11を閉操作する場合は、逆に第2シリンダ室63bに矢印Bに示すように加圧水を供給すると同時に第1シリンダ室61aを点線の矢印bで示すように排水側に連通する。このとき第2シリンダ室63bに供給された加圧水はバイパス配管76bにより第2シリンダ室61bにも供給され、また第1シリンダ室63aの水はバイパス配管76aから第1シリンダ室61aを介して排水される。
このため第2シリンダ室63b,61bに供給された加圧水によりピストン62a,62bは第1シリンダ室63a,61aの水を排水しながら下方にストロークし、ピストンロッド64のガイドローラ66と回動レバー70のスライダ68の連結による変換機構を介して直線運動を弁回転軸72の右周りの回転運動に変換し、バタフライ弁体24を閉操作する。
このように図3(B)の複動型水圧アクチュエータ34Bは、2つのピストン62a,62bのストロークにより開閉操作することから、大きな駆動トルクが得られ、またピストンロッド64を2つのピストン62a,62bで支えることから摺動バランスが良く、駆動トルクが同じであれば、シリンダ及びピストンを小型軽量化できる。
なお、水圧アクチュエータは図3に限定されず、適宜のピストン・シリンダ機構を用いることができる。
再び図2を参照するに、バタフライ弁体24を備えたテスト用制水弁11には手動開閉を行う手動開閉ハンドル35が設けられ、水圧アクチュエータ34の各シリンダ室に対する配管の間を接続する手動バイパス弁45を設けている。
手動バイパス弁45は図3(A)の単動型水圧アクチュエータ34Aの場合、第1シリンダ室61aと第2シリンダ室61bに対し加圧水を供給する配管の間に接続される。手動開閉ハンドル35は、回転レバー70を介して弁回転軸72を回動する。
手動開閉ハンドル35を操作してテスト用制水弁11を開閉する際には、手動バイパス弁45を開くことで、バタフライ弁体24側の動きに対応してピストン62がストロークした場合、第1及び第2シリンダ室61a,61bの間で水が出入りする還流を可能とし、水圧アクチュエータ34を設けていても手動開閉ハンドル35の開閉操作力を軽くする。これにより、例えば自動弁装置1内の機器が故障した場合やテスト中にテスト用制水弁11を閉鎖しているときに、火災が発生して水噴霧ヘッドから実際に噴霧したい場合などには、手動で強制的にテスト用制水弁11の開閉操作を行うことができる。
テスト用制水弁11に設けた水圧アクチュエータ34にはリミットスイッチ25が設けられ、バタフライ弁体24の全開位置及び全閉位置を検知し、全開検知信号または全閉検知信号を出力する。具体的には、図3に示したピストンロッド64又は回動レバー70などの全開位置でオンするリミットスイッチと、全閉位置でオンするリミットスイッチを設ける。
テスト用制水弁11に設けた水圧アクチュエータ34を駆動制御する機器として、本実施形態にあっては、水圧アクチュエータ用圧力調整弁36、テスト用制水弁用切替弁40およびテスト放水弁42を設けている。なお、テスト放水弁42は、本来、自動弁10のテスト放水における排水側への経路を形成するものであるが、水圧アクチュエータ34を開閉操作する際の排水側への経路切り替えにも利用している。
水圧アクチュエータ用圧力調整弁36は自動弁10に対する給水配管8からの加圧水を止め弁26を介して導入し、それより低い所定圧に調整した加圧水をテスト用制水弁用切替弁40のポートaに供給している。なお、このとき水圧アクチュエータ34のピストン62の移動速度を制御するために、テスト用制水弁用切替弁40の1次側或いは2次側にオリフィス38若しくはニードル弁を設けてもよい。
ここで、1次側加圧水は例えば0.70MPa〜1.77MPaの比較的高い圧力範囲をもつが、このような高い水圧を水圧アクチュエータ34に加えると、例えば許容最大圧(耐圧)を例えば2.66MPaとする堅牢な構造を必要とし、水圧アクチュエータ34が大型化してコストアップになる。
これに対し本実施形態にあっては、水圧アクチュエータ用圧力調整弁36が調整する設定圧を1次側加圧水の圧力範囲より低い例えば0.50MPaに設定しており、このため水圧駆動する水圧アクチュエータ34の許容最大圧(耐圧)を例えば1.05MPaと半減でき、その分、水圧アクチュエータ34の強度を低下することができ、小型軽量化によりコストダウンすることができる。なお、水圧アクチュエータ用圧力調整弁36は、その二次側の水圧アクチュエータ34のいずれか一方のシリンダ室に加圧水を充填すると、水圧アクチュエータ用圧力調整弁36の二次側圧力が所定圧力よりも高くなったことを検知して水圧アクチュエータ用圧力調整弁36内部に設けた弁体を閉鎖する。この水圧アクチュエータ用圧力調整弁36の閉鎖により、充填した側のシリンダ室に加圧水を継続して充填することで、テスト制水弁の開閉常態を保持する。
テスト用制水弁用切替弁40は遠隔操作可能な電動式の三方切替弁を使用している。定常時、テスト用制水弁11は全開状態に保たれることから、テスト用制水弁用切替弁40はポートaをポートbに連通する第1切替位置、即ち、水圧アクチュエータ用圧力調整弁36で調整した加圧水を水圧アクチュエータ34を開操作する第1切替位置に切替えている。この第1切替位置は例えば図3(A)の単動型水圧アクチュエータ34Aの場合、シリンダ室61aに加圧水を供給してピストン62を上方にストロークさせる開位置となる。
またテスト放水時、テスト用制水弁11は水噴霧ヘッドからの実放水を阻止するために全閉状態に保たれることから、テスト用制水弁用切替弁40はポートbを切り離し、ポートaをポートcに連通する第2切替位置、即ち、水圧アクチュエータ用圧力調整弁36で調整した加圧水を水圧アクチュエータ34を閉操作する第2切替位置に切替えている。この第2切替位置は例えば図3(A)の単動型水圧アクチュエータ34Aの場合、シリンダ室61bに加圧水を供給してピストン62を下方にストロークさせる閉位置となる。
テスト放水弁42は遠隔操作可能な電動式の三方切替弁を使用している。定常時、自動弁10の弁体22は閉状態に保たれ、同時にテスト用制水弁11は開状態に保たれており、テスト用制水弁11に設けた水圧アクチュエータ34のシリンダ室の一方を排水側に連通させる必要があることから、テスト放水弁42はポートbをポートaに連通する第1切替位置、即ち水圧アクチュエータ34を開操作するために排水側に連通する第1切替位置に切り替わっている。このテスト放水弁42の第1切替位置は、例えば図3(A)の単動型水圧アクチュエータ34の場合、シリンダ室61bの水を排水してピストン62を上方にストロークさせて全開状態を保持する切替位置となる。

またテスト放水時には、テスト用制水弁11は水噴霧ヘッドからの実放水を阻止するために閉操作され、続いて自動弁10の起動により調圧された2次側加圧水を排水側に流すテスト放水を行う。このテスト放水のため自動弁10の2次側からテスト放水配管55が引き出され、逆止弁50を介してテスト放水弁42のポートcに接続している。
このためテスト放水時、テスト放水弁42はポートcをポートaに連通する第2切替位置に切り替わっている。テスト放水弁42の第2切替位置は、テスト用制水弁11を閉鎖するために水圧アクチュエータ34を閉操作した場合の排水系統を形成する。
即ち、水圧アクチュエータ34の閉操作で流出された水を逆止弁52を介してテスト用放水弁42のポートcに加え、第2切替位置への切り替えで連通しているポートaを介して排水側に流す。例えば図3(A)の単動型水圧アクチュエータ34Aの場合、閉操作の際にはシリンダ室61aの水をテスト放水弁42を介して排水してピストン62を下方にストロークさせて閉操作を行う。
またテスト用制水弁11の閉操作が完了すると、後の説明で明らかにするように、パイロット弁30を遠隔的に開操作することにより、自動弁10の調圧開制御が行われ、このときテスト放水弁42はポートcをポートaに連通する第2切替位置に切り替わってテスト放水経路を形成しており、自動弁10の2次側に調圧供給された2次側加圧水は、テスト放水配管55、逆止弁50及びテスト放水弁42を介して排水側に流れるテスト放水が行われる。
なお、逆止弁52は自動弁10のテスト放水による2次側加圧水が閉操作を保持している水圧アクチュエータ34に回り込まないようにし、また逆止弁50は水圧アクチュエータ34からの排水が自動弁10の2次側に回り込まないようしている。
また、自動弁10の2次側から引き出したテスト放水配管55に対して自動排水弁54を設けている。自動排水弁54は自動弁10が閉鎖している定常時の圧力がない状態で開放し、テスト放水あるいは実火災時の放水による自動弁10から2次側加圧水が出力されると閉鎖する。自動排水弁54としては例えば0.25MPa以上で全閉し、0.20MPa以下で全開するように動作圧を設定している。テスト放水や実火災時放水が停止されたあとの配管3内の水を排水するために設けられている。

自動弁10に対しては圧力センサ用切替弁46を介して圧力センサ44が設けられている。圧力センサ用切替弁46は遠隔操作可能な電動式或いは電磁式の三方切替弁であり、ポートaに圧力センサ44を接続し、ポートbにテスト放水配管55を介して自動弁10の2次側加圧水を導入し、ポートcに止め弁26を介して自動弁10の1次側圧力水を導入している。

通常監視状態にあっては、圧力センサ用切替弁46はポートaとポートbを連通する第1切替位置に切替えられており、このため自動弁10の2次側を圧力センサ44に連通し、水噴霧ヘッドは開放型ヘッドであり二次側配管には消火用水がないことから、圧力センサ44の導入圧力は大気開放圧となっている。
また自動弁10に設けた圧力センサ44の校正処理の際には、圧力センサ用切替弁46はポートcとポートaを連通する第2切替位置に切り替えられ、これによって自動弁10の1次側の給水配管8の圧力を圧力センサ44に導入し、図1に示したマスタ圧力センサ15と同じ給水配管8の圧力を検出できるようにしている。
パイロット弁30の開放に伴う自動弁10の開放により、水噴霧ヘッドから消火用水が散水されたとき、通常監視状態で第1切替位置にある圧力センサ用切替弁46を介して2次側の放水圧力が圧力センサ44に導入され、圧力センサ44は水噴霧ヘッドからの放水圧力を検出し、端末ユニット2を介して図1のセンタ装置5に放水圧力の検出情報を含む電文を送信する。これを受けてセンタ装置5にあっては、圧力センサ44で検出した放水圧力に基づき放水動作確認表示を行うことになる。
図4は図1の実施形態についてテスト放水動作に切替えた状態を示している。テスト放水時には、まずテスト用制水弁用切替弁40がポートaをポートcに連通する第2切替位置に切替えられ、またテスト水弁42もポートcをポートaに連通する第2切替位置に切替えられる。

このため水圧アクチュエータ用圧力調整弁36で1次側圧力に対し低い設定圧に調整された加圧水は、テスト用制水弁用切替弁40から水圧アクチュエータ34を閉操作するシリンダ室側、例えば図3(A)の単動型水圧アクチュエータ34Aの場合は、第2シリンダ室61bに矢印Bに示すように供給される。同時に、第1シリンダ室61aは点線の矢印bに示すように、テスト放水弁42を介して排水側に連通し、第1シリンダ室61aの水は排水側に流れ出す。これによってピストン62は下方にストロークし、ピストンロッド64、ガイドローラ66及び回動レバー70を介して弁回転軸72を時計回りに回動し、バタフライ弁体24を閉鎖位置に回動し、テスト用制水弁11が閉鎖する。
テスト用制水弁11の閉鎖が完了すると、パイロット弁30に開制御信号が与えられて開動作し、自動弁用圧力調整弁12と自動弁10の圧力調整機構14の動作を通じて弁体22が開放されると同時に2次側圧力を所定の設定圧に調整する圧力調整制御が行われ、自動弁10の2次側に供給された加圧水は、テスト放水配管55、逆止弁50及びテスト放水弁42を通って排水側に流れ、水噴霧ヘッドから噴霧することなくテスト放水を行うことができる。
図5は図1のセンタ装置と自動弁装置に設けた端末ユニットの詳細を示したブロック図である。これは一例であり、各機能の分離、統合は任意に行うことができる。また各機能のそれぞれの一部または全部は、ソフトウェア(プログラム)によって実行されるものであっても、ハードウェアによって実行されるものであっても良い。
図5において、自動弁装置側の端末ユニット2には端末伝送部86と端末処理部84が設けられ、端末処理部84に対しては制御負荷としてパイロット弁30、テスト用制水弁用切替弁40、テスト放水弁42及び圧力センサ用切替弁46が設けられ、またセンサとしてテスト用制水弁11のリミットスイッチ25、圧力センサ44及び圧力スイッチ48が設けられている。端末処理部84にはコンピュータのCPUによるプログラムの実行で実現される機能として、水噴霧制御部88及びテスト放水制御部90が設けられている。

一方、センタ装置5にはセンタ伝送部92とセンタ処理部94が設けられ、センタ処理部94に対しては表示部100、操作部102、警報部104、更に記憶部106が接続されている。センタ処理部94にはコンピュータのCPUによるプログラムの実行で実現される機能として、水噴霧指示部96、テスト放水指示部98及び校正処理部99が設けられている。またセンタ伝送部92にはマスタ圧力センサ15が接続されている。
センタ処理部96に設けた水噴霧指示部96は、防災受信盤7から火災移報信号を受けて表示部100に火災地区表示を行い、且つ警報部104から火災警報を出した際に、火災警報内容を確認した担当員が、操作部102により火災発報地区に対応した自動弁装置を指定した自動弁起動操作を行うことで水噴霧起動コマンドを含む電文を作成し、この電文をセンタ伝送部92から伝送路9により自動弁装置側の端末ユニット2に伝送する。

センタ伝送部92からの電文には伝送先を示す端末アドレスと制御内容を示す制御コマンドが含まれており、端末伝送部86は受信電文から取得したアドレスが自己アドレスに一致することを判別したときに有効な電文として電文内容を解析し、例えば水噴霧起動コマンドであった場合には、水噴霧制御部88によりパイロット弁30に開制御信号を出力して開動作することで自動弁10の調圧開制御を行わせ、水噴霧ヘッドから散水させる。

自動弁開放後に火災が鎮火して放水を停止する際にも、操作部102による自動弁停止操作に基づき、水噴霧指示部96は放水停止コマンドを含む電文を生成してセンタ伝送部92から伝送し、この電文を端末伝送部86で受信して、水噴霧制御部88によりパイロット弁30に閉制御信号を出力して自動弁10を閉動作することで水噴霧ヘッドからの噴霧を停止させる。
センタ処理部94に設けたテスト放水指示部98は、水噴霧設備の点検時に担当員の操作部102の操作もしくはセンタ装置による自動点検の開始制御により自動弁装置を指定したテスト放水起動操作を行った際に、テスト放水起動コマンドを含む電文を作成し、この電文をセンタ伝送部92から伝送路9により自動弁装置側の端末ユニット2に伝送する。

センタ伝送部92からの電文には伝送先を示す端末アドレスと制御内容を示す制御コマンドが含まれており、端末伝送部86は受信電文から取得したアドレスが自己アドレスに一致することを判別したときに有効な電文として電文内容を解析し、例えばテスト放水起動コマンドであった場合には、テスト放水制御部90を動作させる。
テスト放水制御部90は、まずテスト用制水弁用切替弁40に閉操作への切替制御信号を出力して水圧アクチュエータ34の動作によりテスト用制水弁11を閉操作し、続いてテスト放水弁42にテスト放水位置への切替制御信号を出力して自動弁10の2次側を排水側に連通するテスト放水系統を形成し、以上のテスト放水準備動作が完了したら、パイロット弁30に開制御信号を出力して開動作を行わせることで自動弁10の調圧開動作を行わせ、自動弁10の2次側加圧水を排水側に流すテスト放水を実行させる。
テスト放水中にあっては、通常監視状態で第1切替位置にある圧力センサ用切替弁46を介して圧力センサ44に2次側圧力が導入されており、圧力センサ44で検知された2次側圧の圧力検知信号がテスト放水制御部90に読み込まれ、2次側検知圧力データとしてセンタ装置5に送信し、センタ装置5側で表示部100に2次側圧力を表示してテスト放水の状況を確認可能とする。
テスト放水による2次側圧力が正常であることが確認されてテスト放水を停止する際にも、操作部102によるテスト放水停止操作あるいはセンタ装置による自動点検の終了制御に基づき、テスト放水指示部98はテスト放水停止コマンドを含む電文を生成してセンタ伝送部92から伝送し、この電文を端末伝送部86で受信してテスト放水制御部90を動作する。

テスト放水制御部90は、テスト放水停止コマンドに基づき、パイロット弁30に閉制御信号を出力して自動弁10の閉動作を行わせ、続いてテスト放水弁42を定常位置に戻し、更に、テスト用制水弁用切替弁40を開放操作位置に切替えて水圧アクチュエータ34の開操作によりテスト用制水弁11を開放状態とする。テスト放水停止動作が完了すると、センタ装置4にテスト放水完了を示す電文を送信して一連の処理を終了する。

センタ処理部94に設けた校正処理部99は、図2に示した自動弁10に対し設けている圧力センサ44を校正して正しい自動弁10の放水圧力を検出するための補正処理を行う。この自動弁10の圧力センサ44の校正処理は、パイロット弁30の遠隔制御による自動弁10の遠隔テスト放水の動作試験を行う際に先立って行われることになる。

校正処理部99は操作部102の操作により自動弁圧力センサの校正要求があったときあるいはセンタ装置が定期的な校正時期が到達した校正時に動作し、まず給水配管に設けているマスタ圧力センサ15で検出している給水圧力を基準スパン圧力Pmとして測定する。

次に校正処理部99は、端末ユニット2に対し圧力センサ44の通常監視状態での検出圧力の測定を指示する測定コマンドを含む電文を送信する。この測定コマンドを含む電文を受けた端末伝送部86は、端末処理部84により、通常監視状態で圧力センサ用切替弁46を介して圧力センサ44に導入している水噴霧ヘッド側の大気開放圧を読み込み、圧力センサ44の零点圧力Paとしてセンタ装置5に伝送する。これによって校正処理部99は、自動弁10の圧力センサ44に通常監視状態で導入している2次側の大気開放圧、即ち零点圧力Paを取得することができる。

続いて校正処理部99は、端末ユニット2に対し圧力センサ用切替弁46の切替制御コマンドを含む電文を送信する。この電文を受けて端末ユニット2の端末処理部84は、図2に示した圧力センサ用切替弁46をポートbとポートaを連通する第1切替位置から、ポートcとポートaを連通する第2切替位置に切り替えられ、これによって自動弁10の1次側の圧力即ちマスタ圧力センサ15に導入していると同じ給水配管8の圧力を導入し、このとき得られる圧力センサ44の検出圧力をスパン圧力Pbとして検出し、測定応答電文によりセンタ装置5に伝送し、校正処理部99に取り込む。
これによって校正処理部99は、マスタ圧力センサ15で検出した給水圧力となる基準スパン圧力Pm、校正対象とする自動弁10の圧力センサ22の零点圧力Pa、及び自動弁10の圧力センサ44で検出したマスタ圧力センサ15と同じ給水圧力に基づくスパン圧力Pbを取得する。
続いて校正処理部99は、自動弁10の圧力センサ44の零点及びスパンを、基準となるマスタ圧力センサ15の零点及びスパンに校正するための零点補正定数及びスパン補正係数を求める。
図6は図5の校正処理部99によりマスタ圧力センサ15の検出特性を利用して自動弁10の圧力センサ44の検出特性を校正するためのグラフを示した説明図である。図6において、横軸はマスタ圧力センサ値Px、縦軸は自動弁圧力センサ値Pyを示しており、校正が完了しているマスタ圧力センサ15からは給水圧力に対応した基準スパン圧力Pmが測定されており、マスタ圧力センサ15に一致するように自動弁10の圧力センサ44を校正した結果は、Px=Py=0の零点と、Px=Py=PmとなるD点(Pm,Pm)を結んだ直線110で与えられる。

しかしながら、自動弁10の圧力センサ44は、校正前にあってはマスタ圧力センサ15の零点及び基準スパン圧力Pmからずれている。例えば自動弁10の圧力センサ44の零点圧力はA点の零点圧力Paであり、またマスタ圧力センサ15と同じ給水圧力を導入して測定したときのスパン圧力は例えばB点のPbであったとする。このため自動弁10の圧力センサ44の検出特性はA点(0,Pa)とスパンを決めるB点(Pm,Pb)を結んだ直線112の検出特性となっている。
そこで圧力センサ44の検出特性となる直線112の特性を、マスタ圧力センサの特性に一致する直線110の特性に一致させるため、零点補正定数とスパン補正係数を求める。まず零点補正定数は直線112の零点となるA点を直線110の原点となる零点に移動させればよいことから、零点補正定数はPaとし、この零点補正定数Paを、測定した自動弁10の圧力センサ44の圧力Pyから減算すればよい。この零点補正定数Paの減算により、自動弁10の圧力センサ44の特性となる直線112は、平行移動した直線114の特性に校正される。
このようにして直線114に校正することで零点調整が済んだならば、次にスパンを決めるC点を、基準特性となる直線110のスパンを決めるD点に校正するためのスパン補正係数Kを求める。ここでC点の座標は(Pm,Pc)であることから、C点をY軸方向でD点に校正するためのスパン補正係数Kは
K=Pm/Pc=Pm/(Pb−Pa) (1)
として与えられる。したがって、測定された圧力センサ44の測定値Pyをマスタ圧力センサと同じ検出特性の圧力に補正するための補正式は
Py=K(Py−Pa) (2)
となる。

なお図6にあっては、圧力センサ44の零点圧力Paがプラス側にずれている場合を例に取っているが、マイナス側にずれている場合についても、−Paを使用することで前記(1)(2)式をそのまま適用できる。

このように本実施形態における自動弁10の圧力センサ44の校正は、圧力センサ44そのものの校正ではなく、予め校正しているマスタ圧力センサ15の検出特性に一致するように、測定された圧力センサ44の測定値を校正することで、正しい圧力が得られるようにしている。

再び図5を参照するに、センタ処理部94に設けた校正処理部99は、校正処理で零点補正定数Pa及びスパン補正係数Kが得られた後、自動弁10の圧力センサ44から測定された測定圧力Pyを前記(2)式に従って補正し、この補正結果を例えば表示部100に表示したり、補正済みの圧力から自動弁装置の放水動作を判別して放水動作表示などを行うことになる。

なお、マスタ圧力センサ15が検出した基準スパン圧力Pmと、自動弁10の圧力センサ44が検出したスパン圧力Pbとの差異が予め定めた所定値以上である場合は、自動弁10の圧力センサ44がもはや校正することができないような故障状態であると判断して、圧力センサ44の異常をセンタ装置5にて表示して交換を促す。これは大気開放時の零点圧力Paを測定したときも同様に、零点圧力Paが大気開放圧もしくは施工時に測定した初期検出値と大幅に異なる値を示した場合は、圧力センサ44の故障と判断して校正を行わずに圧力センサ44の交換を促す。

図7及び図8は、図2の端末ユニット2により自動弁装置1を制御する端末ユニット処理を示したフローチャートであり、図5の端末ユニットに設けた自動弁制御部88及びテスト放水制御部90による処理動作となる。
図7において、端末ユニット2を電源投入により起動すると、ステップS1で初期化及び自己診断を行い、エラーがなければステップS2に進む。ステップS1の初期化にあっては、自動弁装置1を定常状態にする初期化動作を含む。
自動弁装置1の初期化動作は、テスト用制水弁用切替弁40をポートa,bを連通する第1切替位置に切替え、テスト水弁42をポートb,aを連通する第1切替位置に切替え、圧力センサ用切替弁46をポートb,aを連通する第1切替位置に切替え、パイロット弁30は閉操作とする。

このような初期化動作により、水圧アクチュエータ用圧力調整弁36で調整された加圧水は水圧アクチュエータ34に供給されて開操作としており、リミットスイッチ25によりテスト用制水弁11の全開状態が検知されている。

ここで、水圧アクチュエータ34の開操作によりテスト用制水弁11が全開になると、給水配管8の1次側加圧水の圧力は、水圧アクチュエータ用圧力調整弁36の設定圧より高いために水圧アクチュエータ用圧力調整弁36は閉鎖状態となり、水圧アクチュエータ用圧力調整弁36から水圧アクチュエータ34の開放加圧を行うシリンダ室の間に、水圧アクチュエータ用圧力調整弁36の設定圧、例えば0.50MPaの圧力水が保持された状態となり、この圧力水の保持によってテスト用制水弁11を全開状態に保持することになる。

ステップS2でセンタ装置からの自動弁起動コマンドの電文受信に基づく水噴霧起動指示有りを判別すると、ステップS3に進んでパイロット弁30に開制御信号を出力する起動指示を行い、自動弁用圧力調整弁12を経由して自動弁10の圧力調整機構14に圧力水を供給して開動作を行わせ、同時に、自動弁用圧力調整弁12により2次圧を所定の設定圧に調整する制御を行い、調圧された2次側加圧水を水噴霧ヘッドに供給してトンネル内に散水させる。
続いてステップS4で圧力センサ44に圧力センサ用切替弁46を介して導入している2次圧の検知圧力を読み込み、ステップS5で2次圧が規定値以上であることが判別されると、ステップS6に進んでセンタ装置に水噴霧正常起動を通知する。なお、ステップS5の2次圧の判定は圧力センサ44でなく圧力スイッチ48により判定しても良い。
続いてステップS7でセンタ装置から水噴霧停止コマンドの電文受信に基づく水噴霧停止指示有りを判別すると、ステップS8に進んでパイロット弁30に対し閉制御信号を出力して停止を指示する。これにより自動弁10の停止操作が行われ、2次側に対する加圧水の供給による水噴霧ヘッドからの散水が停止する。
続いてステップS9で圧力センサ44により検知している2次圧を読み込み、ステップS10で2次圧が大気開放圧に低下してことを判別するとステップS11に進み、センタ装置に水噴霧停止を通知する。このようなステップS2〜S11の処理が図5の端末ユニット2に設けた水噴霧制御部88による処理動作となる。
次にステップS12に進み、センタ装置からテスト放水起動コマンドの受信に基づくテスト放水起動指示があるか否か判別しており、テスト放水起動指示有りを判別するとステップS13に進み、テスト放水弁42のテスト放水位置への切替えを指示する。テスト放水弁42をポートaとポートcを連通するよう切替えた後、図8のステップS14でテスト用制水弁用切替弁40に閉位置への切替えを指示し、ステップS15に進み、リミットスイッチ25によりテスト用制水弁11の全閉を検知すると、テスト放水の準備を完了する。
続いてステップS16でパイロット弁30に開制御信号を送って起動を指示し、ステップS17で圧力スイッチ48のスイッチオンを判別するとステップS18でテスト放水開始をセンタ装置に通知する。
続いてステップ19で圧力センサ44で自動弁の2次圧、即ち排水系統に流れるテスト放水の検知圧力を読み込んでセンタ装置に通知し、テスト放水中におけるテスト放水圧を表示して正常か否かの判断を可能とする。
センタ装置側でテスト放水についての判断が済むと、テスト放水停止コマンドが送信され、コマンド受信に基づきステップS20でテスト放水停止指示の有無を判別している。ステップS20でテスト放水停止指示有りが判別されると、ステップS21でイロット弁30に閉制御信号を送って閉鎖停止を行わせ、続いてステップS22で圧力スイッチ48のオフの有無を判別している。

自動弁10が全閉になると、ステップS22で圧力スイッチ48のオフが判別され、ステップS23でテスト放水弁42の定常位置への切替えを指示し、更にステップS24でテスト用制水弁用切替弁40に開位置への切替えを指示して水圧アクチュエータ34の開操作によりテスト用制水弁11を開動作する。
続いてステップS25でテスト用制水弁11の全開がリミットスイッチ25により検出されたことが判別されると、ステップS26に進んでテスト放水完了をセンタ装置に通知する。このステップS12〜S26の処理が図5の端末ユニット2に設けたテスト放水制御部90の処理動作に対応している。
図9は本発明による自動弁装置の他の実施形態を示した説明図であり、図1の実施形態で設けている水圧アクチュエータ用圧力調整弁36とテスト用制水弁用切替弁40の間にリリーフ弁80を設けたことを特徴とする。
このようにリリーフ弁80を設けることにより、水圧アクチュエータ34に供給する加圧水の圧力が異常に高くなって所定のリリーフ設定圧を越えた場合、リリーフ弁80が開放して加圧水の圧力をリリーフ設定圧に押さえ、水圧アクチュエータ34に異常なピーク圧が加わることを防止する。
なお、水噴霧設備の自動弁装置は複数設置される場合、テスト放水は一台ずつ順番に行っても良いし、複数台単位に順番に行っても良い。
また上記の実施形態におけるフローチャートは処理の概略例を説明したもので、処理の順番等はこれに限定されない。また各処理や処理と処理の間に必要に応じて遅延時間を設けたり、他の判定を挿入する等ができる。
テスト時の自動弁二次側からの加圧水の排水と、テスト制水弁11を閉止する際の水圧アクチュエータ34の第1シリンダ室61aの排水は、混合してからテスト放水弁42のポートcに入力して排水しているが、これに限らず、混合せずに、複数のテスト放水弁を使用してそれぞれ独立して排水する構成としても良い。テスト放水弁42は三方切替弁に限らず、水圧アクチュエータ34の開閉いずれかのシリンダ室を排水するように切替可能とする複数の弁で構成しても良い。
水圧アクテュエータ34に導入する加圧水の切替のために、テスト用制水弁用切替弁40とテスト放水弁42の2つの三方切替弁で構成しているが、これに限らず、例えば一つの4方切替弁で構成しても良い。つまり、オリフィス38の二次側に接続するポートa、水圧アクチュエータ34の開放側シリンダ室61aに接続するポートbと閉鎖側シリンダ61bに接続するポートc、及び排水側に接続するポートdの4つのポートを備える。そしてテスト用制水弁11を開放する常態時は、ポートaとポートbを連通し、ポートcとポートdを連通することで、開放側シリンダ室61aに加圧水を供給するとともに、閉鎖側シリンダ室61bの水を排水する。テスト用制水弁11を閉鎖するテスト時は、ポートaとポートcを連通し、ポートbとポートdを連通することで、閉鎖側シリンダ室61bに加圧水を導入し、開放側シリンダ室61aの水を排水させる。この場合は、テスト用制水弁11の開閉制御を一つの弁で構成し、テスト時の自動弁二次側の加圧水を排水側に接続する切替弁を別途設ければ良い。
また本発明はその目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
1:自動弁装置
2:端末ユニット
4:水噴霧ヘッド
10:自動弁
11:テスト用制水弁
12:自動弁用圧力調整弁
14:圧力調整機構
22:弁体
24:バタフライ弁体
30:パイロット弁(遠隔起動弁)
34:水圧アクチュエータ
34A:単動型水圧アクチュエータ
34B:複動型水圧アクチュエータ
35:手動開閉ハンドル
36:水圧アクチュエータ用圧力調整弁
40:テスト用制水弁用切替弁
42:テスト放水弁
44:圧力センサ
45:手動バイパス弁
46:圧力センサ用切替弁
48:圧力スイッチ
4:自動排水弁(オートドリップ)
60,60a,60b:シリンダ
61a,63a:第1シリンダ室
61b,63b:第2シリンダ室
62,62a,62b:ピストン
64:ピストンロッド
66:ガイドローラ
68:スライダ
70:回動レバー
84:端末処理部
86:端末伝送部
88:水噴霧制御
90:テスト放水制御
92:センタ伝送
94:センタ処理
99:校正処理部

Claims (8)

  1. 水噴霧ヘッドに加圧水を供給して噴霧させる自動弁装置に於いて、
    本体内部に弁体を備え、前記弁体の開放で前記水噴霧ヘッドに加圧水を供給して水噴霧させる自動弁と、
    水噴霧時またはテスト放水時に開放され、前記自動弁の1次圧側加圧水を前記弁体の開放圧として前記自動弁に供給するパイロット弁と、
    前記自動弁の2次側に配置され、定常時に開放され、テスト放水時に閉鎖されるテスト用制水弁と、
    前記テスト用制水弁に設けられ、シリンダ内にピストンを摺動自在に備え、前記ピストンで仕切られた第1シリンダ室に1次側加圧水を供給すると同時に他方の第2シリンダ室からの排水により前記テスト用制水弁の弁体を開放制御し、前記第2シリンダ室に1次側加圧水を供給すると同時に第1シリンダ室からの排水により前記テスト用制水弁の弁体を閉鎖制御する水圧アクチュエータと、
    前記自動弁の1次側加圧水を前記第1シリンダ室または第2シリンダ室のいずれか一方に供給するとともに、他方の第1シリンダ室または第2シリンダ室を排水側に連通して切替えるテスト用切替弁と、
    前記水圧アクチュエータに1次側加圧水を供給する際に、前記1次側加圧水を前記水圧アクチュエータに設定した許容最大圧力より低い所定圧力に調整して出力し、前記水圧アクチュエータの第1シリンダ室または第2シリンダ室に1次側加圧水を充填した際に、流路を閉鎖して前記テスト用制水弁の開放状態または閉鎖状態を維持する水圧アクチュエータ用圧力調整弁と、
    前記テスト用切替弁及びパイロット弁の制御により、テスト放水時に、前記テスト用制水弁を閉鎖した状態で、前記自動弁の2次側から排水側に加圧水を流し、テスト放水終了時に、前記自動弁を閉制御した後に、前記テスト用制水弁を開放させるテスト放水制御部と、
    を備えたことを特徴とする自動弁装置。
  2. 請求項1記載の自動弁装置に於いて、前記テスト用制水弁は、バタフライ弁またはボール弁であることを特徴とする自動弁装置。
  3. 請求項1記載の自動弁装置に於いて、更に、前記水圧アクチュエータ用圧力調整弁の2次側圧力が所定の設定圧を越えた場合に開放して前記設定圧に維持するリリーフ弁を設けたことを特徴とする自動弁装置。
  4. 請求項1記載の自動弁装置に於いて、
    前記テスト用切替弁は、
    定常時に加圧水を前記第1シリンダ室に供給して前記ピストンを開放方向にストロークさせる第1切替位置と、テスト放水時に前記加圧水を前記第2シリンダ室に供給して前記ピストンを閉鎖方向にストロークさせる第2切替位置とを切替えるテスト用制水弁用切替弁と、
    定常時に前記水圧アクチュエータの第2シリンダ室を排水側に連通して排水させる第1切替位置と、テスト放水時に前記水圧アクチュエータの第1シリンダ室を排水側に連通して排水させる第2切替位置とを切替えるテスト放水弁と
    を備え、
    前記テスト放水制御部は、前記テスト用制水弁用切替弁、テスト放水弁及びパイロット弁の制御により、テスト放水時に、前記テスト用制水弁を閉鎖した状態で、前記自動弁の2次側から排水側に加圧水を流し、テスト放水終了時に、前記自動弁を閉制御した後に、前記テスト放水弁を定常位置に戻すことを特徴とする自動弁装置。
  5. 請求項1記載の自動弁装置に於いて
    前記テスト用制水弁は、手動操作で弁を開閉する手動開閉機構を備え、
    前記手動開閉機構は、前記水圧アクチュエータの第1シリンダ室と第2シリンダ室を連通するバイバス配管に、手動操作で開閉する手動バイパス弁を設けたことを特徴とする自動弁装置。
  6. 請求項1記載の自動弁装置に於いて、前記水圧アクチュエータは、単一のピストンを単一のシリンダに摺動自在に設けた単動ピストン・シリンダ構造を備え、前記ピストンに連結したピストンロッドの往復運動を回転運動に変換して弁体回転軸に伝達することを特徴とする自動弁装置。
  7. 請求項1記載の自動弁装置に於いて、前記水圧アクチュエータは、2つのシリンダを軸方向にタンデム配置すると共に、各シリンダにピストンを摺動自在に設けてピストンロッドで連動自在に連結した複動ピストン・シリンダ構造を備え、前記各ピストンに連結したピストンロッドの往復運動を回転運動に変換して弁体回転軸に伝達することを特徴とする自動弁装置。
  8. 請求項1記載の自動弁装置に於いて、前記テスト用制水弁は、全開位置及び全閉位置の少なくとも何れか一方を検出するリミットスイッチを備え、前記テスト放水制御部は前記リミットスイッチの検出に基づいて前記テスト用制水弁の動作を確認することを特徴とする自動弁装置。
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