JP5996342B2 - ワイヤソーの断線検出装置 - Google Patents
ワイヤソーの断線検出装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5996342B2 JP5996342B2 JP2012199538A JP2012199538A JP5996342B2 JP 5996342 B2 JP5996342 B2 JP 5996342B2 JP 2012199538 A JP2012199538 A JP 2012199538A JP 2012199538 A JP2012199538 A JP 2012199538A JP 5996342 B2 JP5996342 B2 JP 5996342B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wire
- detection
- cutting
- row
- displacement
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)
- Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
Description
何れの方式においてもワイヤ列の切断用ワイヤは加工中に常に加工負荷を受けており、例えば加工物の送り速度が速過ぎたり、或いは加工物の破片が溝ローラに噛み込んだりした場合には、加工負荷が急増して切断用ワイヤが断線してしまうことがある。断線した切断用ワイヤは溝ローラの回転に伴って鞭のように加工物を攻撃して破壊してしまうため、加工物を温存して切断作業を再開するには、切断用ワイヤの断線を確実に検出して速やかに装置を停止させることが重要である。
又、特許文献2に記載された技術では、同じくワイヤ列の走行経路の近傍に直交方向に検出用ワイヤを架設し、断線した切断用ワイヤが検出用ワイヤに接触したときの張力変化(振動)に基づき断線判定を下して装置を停止させている。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、切断用ワイヤの断線を常に確実且つ正確に検出でき、もって迅速に装置を停止させて断線した切断用ワイヤによる加工物の破壊を未然に防止することができるワイヤソーの断線検出装置を提供することにある。
請求項3の発明は、請求項1又は2において、ワイヤ変位検出手段が、検出用ワイヤの弛みによる位置変位を検出していないときにワイヤ走行停止手段に信号を出力し、弛みによる位置変位を検出したときにワイヤ走行停止手段への信号出力を中断し、ワイヤ走行停止手段が、ワイヤ変位検出手段からの信号入力が中断されたときにワイヤ列の走行を停止させるものである。
又、ワイヤ変位検出手段は溝ローラと対応することなく外れた位置に設置され、加工物の破片やクーラントがワイヤ変位検出手段に直接的に降りかからないため、これに起因する故障を防止して耐久信頼性を向上することができる。
従って、検出用ワイヤの切断時には、ワイヤソーからワイヤフレームを取り外して検出用ワイヤを架設し直すことができ、その整備性を向上することができる。
従って、切断用ワイヤの断線時のみならずワイヤ変位検出手段の故障時にも、ワイヤ走行停止手段への信号入力が中断されてワイヤ列の走行が停止される。よって、切断用ワイヤが断線したときに、ワイヤ列の走行を確実に停止して加工物の破壊を未然に防止できる。また、ワイヤ列の走行停止によりワイヤ走行停止手段の故障を察知できるため、速やかに修理等の対処を実施することができる。
図1は本実施形態の断線検出装置が設置されたワイヤソーの箇所を斜め後方から見た部分斜視図である。以下、説明の便宜上、図中の左側を左方、右側を右方、図中の奥側を前方、手前側を後方として規定した上で、まず、ワイヤソーの全体的な構成を述べる。
ワイヤソーの一対の軸受フレーム1,2は、左右方向に所定間隔をおいて離間配置されている。両軸受フレーム1,2の間には一対の溝ローラ3が前後方向に所定間隔をおいて配設され、各溝ローラ3の左右両端は軸受フレーム1,2内に設けられた図示しない軸受により回転可能に支持されている。図示はしないが、各溝ローラ3は左側の軸受フレーム1内に内蔵されたギヤ列を介してモータにより回転駆動されるようになっている。
図示はしないが、切断用ワイヤ4aの一端は供給リールに巻回され、他端は回収リールに巻回されている。供給リール及び回収リールは上記溝ローラ3と連動して回転駆動され、供給リールから繰り出された切断用ワイヤ4aが上記のようにワイヤ列4として両溝ローラ3間で走行し、その後に回収リールに巻き取られるようになっている。尚、この例ではワイヤ列4を一方向に走行させているが、切断用ワイヤ4aの走行状態はこれに限定されるものではなく、例えばワイヤ列4を往復走行させてもよい。
図示はしないが、両溝ローラ3間に架設された上段のワイヤ列4の上方位置には、補助ローラ5を挟んだ前後両側に昇降テーブルがそれぞれ配設され、これらの昇降テーブルの下面にはシリコン、ガラス、セラミック等の加工物がチャックにより脱着可能に固定されるようになっている。両昇降テーブルの下降に伴って加工物は上段のワイヤ列4に上方より押し付けられ、シリコンカーバイドやダイヤモンド等の砥粒の切断作用を利用して他数枚に切断されるようになっている。尚、砥粒の形態については、切断用ワイヤ4aに砥粒を付着・固定する固定砥粒方式と砥粒を含んだスラリを用いる遊離砥粒方式との何れを採用してもよい。
図2は断線検出装置8を斜め前方から見た斜視図である。断線検出装置8のワイヤフレーム9は溝ローラ3に沿って左右方向に延びる細長い板状をなし、その左右両端は、左右の軸受フレーム1,2に固定されたL字状のブラケット10に対してそれぞれ蝶ネジ11により脱着可能に固定されている。ワイヤフレーム9の右側前面にはL字状のピンプレート12の一端が溶接され、このピンプレート12の他端は前方に向けて水平に突出している。又、ワイヤフレーム9上の左側には前後方向に延びる細長い板状のピンプレート13が溶接され、このピンプレート13はワイヤフレーム9から前方及び後方に突出している。
検出用ワイヤ15は、破断した切断用ワイヤ4aの接触により容易に切断される強度のものであれば、その材質は限定されるものではない。よって、例えば金属線材或いは合成樹脂製の線材等により検出用ワイヤ15を製作すればよい。
左側の軸受フレーム1の後面にはセンサユニット17(ワイヤ変位検出手段)が固定されており、センサユニット17は上記検出用ワイヤ15の検出領域15bの左方に位置している。センサユニット17のハウジング18内には作動室19が形成され、この作動室19内には可動子20が左右方向に移動可能に収容されている。
図4に示すように作動室19内で可動子20はバネ21により常に左方に付勢されると共に、図3に示すようにバネ21の付勢力に抗して作動室19内で右方に移動し得るようになっている。ハウジング18の右端面には誘導形近接スイッチ22が取り付けられ、この誘導型近接スイッチ22は作動室19内に露出し、金属製の可動子20が接近したときにオンし、可動子20が離間したときにはオフする。
検出用ワイヤ15は張力をもって架設されているため、張力を受けることによって検出領域15bの左右方向及び上下方向の位置は定まっている。このため、センサユニット17の可動子20は牽引ワイヤ23により引っ張られてバネ21の付勢力に抗して作動室19内の右方に位置し、誘導型近接スイッチ22をオフ状態に保持している。
ワイヤ列4による加工物の切断作業が正常に行われている通常時には、検出用ワイヤ15も切断されることなく張力をもって架設されている。このため、図3に示すようにセンサユニット17の可動子20はバネ21の付勢力に抗して作動室19内の右方に位置し、誘導型近接スイッチ22から信号が入力されていない限り制御装置25はワイヤソーの運転を継続している。
まず、特許文献1の技術では、検出用ワイヤ15に生じる電流変化を利用して切断用ワイヤ4aの断線を判定しているため、切断された検出用ワイヤ15がスラリ或いは装置の導電箇所を介して導通したときには断線判定不能となる場合がある。この電流変化のような不確定な現象を利用することなく、本実施形態では検出用ワイヤ15の機械的な変化を利用して断線判定しているため、上記不具合が発生する余地は一切ない。
よって、検出用ワイヤ15の張力変動が切断用ワイヤ4aの接触によるものか装置の振動によるものであるかを、センサ検出に基づき判別することは非常に困難である。このため特許文献2の技術では、検出用ワイヤ15の綿密な張力調整、或いは事前の試験による綿密な断線判定の閾値の設定が不可欠である上に、このような対策を講じたとしても断線判定を誤判定する可能性がある。
この別例では、ワイヤソー全体の構成のみならずセンサユニット31の基本構成についても上記実施形態と同様であり、主な相違点はセンサユニット31の誘導型近接スイッチ32の取付位置にある。このため、共通する構成の箇所は同一部材番号を付して説明を省略し、相違点を重点的に説明する。
このように構成された別例では、図5に示す通常時には、可動子20の接近により誘導型近接スイッチ32がオンし、センサユニット31からの信号を入力した制御装置25によりワイヤソーが運転される。そして、図6に示す切断用ワイヤ4aの断線時には可動子20の離間により誘導型近接スイッチ32がオフし、センサユニット31からの信号入力の中断を受けて制御装置25によりワイヤソーの運転が停止される。
しかし、センサユニット17の故障時、例えば誘導型近接スイッチ32自体の故障や制御装置25への信号線の断線等が発生した場合には、切断用ワイヤ4aが断線してもセンサユニット17から制御装置25に信号が入力されず、ワイヤソーの運転は停止されない。
又、上記実施形態では、誘導型近接スイッチ22を備えたセンサユニット17により検出用ワイヤの位置変位を検出したが、センサの種別はこれに限ることはない。例えばファイバーセンサ、レーザーセンサ、変位センサ、超音波センサ、タッチセンサ、リミットスイッチ、マグネットスイッチ、ロータリエンコーダ、画像センサ、リニアスケール等を用いてもよい。
4 ワイヤ列
4a 切断用ワイヤ
9 ワイヤフレーム
14 ピン
15 検出用ワイヤ
15a 切断領域
15b 検出領域
17 センサユニット(ワイヤ変位検出手段)
25 制御装置(ワイヤ走行停止手段)
Claims (3)
- 複数の溝ローラ間に切断用ワイヤを多列に巻き掛けてワイヤ列を形成し、前記溝ローラの回転により走行させたワイヤ列に加工物を押し付けて多数枚に切断するワイヤソーにおいて、
前記ワイヤ列の走行経路の近傍に該ワイヤ列と略直交する方向に張力をもって架設され、前記ワイヤ列の切断用ワイヤが断線したときに該切断用ワイヤの接触を受けて切断される切断領域に加えて、該切断領域の何れか一側からピンを介して略直角に架設された検出領域を形成した検出用ワイヤと、
前記検出用ワイヤの検出領域に接続され、該検出用ワイヤが切断されたときに、該検出用ワイヤの弛みによる位置変位を検出するワイヤ変位検出手段と、
前記ワイヤ変位検出手段により前記検出用ワイヤの位置変位が検出されたときに、前記溝ローラによる前記ワイヤ列の走行を停止させるワイヤ走行停止手段と
を備えたことを特徴とするワイヤソーの断線検出装置。 - 前記各溝ローラを回転可能に支持する一対の軸受フレームに対して両端を脱着可能に固定されたワイヤフレームを備え、
前記検出用ワイヤは、前記ワイヤフレームの両端に設けられたピンの間に架設されていることを特徴とする請求項1記載のワイヤソーの断線検出装置。 - 前記ワイヤ変位検出手段は、前記検出用ワイヤの弛みによる位置変位を検出していないときに前記ワイヤ走行停止手段に信号を出力し、前記弛みによる位置変位を検出したときに前記ワイヤ走行停止手段への信号出力を中断し、
前記ワイヤ走行停止手段は、前記ワイヤ変位検出手段からの信号入力が中断されたときに前記ワイヤ列の走行を停止させることを特徴とする請求項1又は2記載のワイヤソーの断線検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012199538A JP5996342B2 (ja) | 2012-09-11 | 2012-09-11 | ワイヤソーの断線検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012199538A JP5996342B2 (ja) | 2012-09-11 | 2012-09-11 | ワイヤソーの断線検出装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014054685A JP2014054685A (ja) | 2014-03-27 |
JP5996342B2 true JP5996342B2 (ja) | 2016-09-21 |
Family
ID=50612470
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012199538A Active JP5996342B2 (ja) | 2012-09-11 | 2012-09-11 | ワイヤソーの断線検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5996342B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104227858B (zh) * | 2014-08-21 | 2015-10-14 | 浙江辉弘光电能源有限公司 | 一种多线切割机断线保护装置 |
KR101608237B1 (ko) * | 2015-11-13 | 2016-04-01 | 옥산기계주식회사 | 와이어소의 와이어단선 감지장치 및 그것이 설치된 와이어소 |
CN105563670B (zh) * | 2015-12-17 | 2019-06-28 | 浙江昊能光电股份有限公司 | 一种硅片切片机上的报警装置 |
CN107068297B (zh) * | 2017-06-12 | 2022-10-21 | 苏州宝兴电线电缆有限公司 | 一种在线检测用断线全车停机装置 |
CN108000738A (zh) * | 2018-01-01 | 2018-05-08 | 宁波钜德精工机械有限公司 | 金刚线切割机的断线检测装置 |
TWI811632B (zh) * | 2021-02-08 | 2023-08-11 | 環球晶圓股份有限公司 | 晶棒切片方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000218498A (ja) * | 1999-01-28 | 2000-08-08 | Tokyo Seimitsu Co Ltd | ワイヤソーのワイヤ断線検出装置 |
JP5470593B2 (ja) * | 2010-01-14 | 2014-04-16 | 株式会社タカトリ | ワイヤソーの断線検出装置 |
MY156158A (en) * | 2010-09-27 | 2016-01-15 | Komatsu Ntc Ltd | Method and apparatus for detecting a wire break in a wire saw |
-
2012
- 2012-09-11 JP JP2012199538A patent/JP5996342B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2014054685A (ja) | 2014-03-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5996342B2 (ja) | ワイヤソーの断線検出装置 | |
KR100258439B1 (ko) | 와이어톱의 와이어단선검출장치 | |
JP5072135B2 (ja) | ワイヤソーのワイヤ断線検知方法および装置 | |
EP2628558A1 (en) | Diamond wire saw device and method | |
KR20170076664A (ko) | 연마장치 | |
JP2008183806A (ja) | ワイヤソー | |
KR101820011B1 (ko) | 기판 이송 장치 및 이를 이용한 디스플레이 장치의 제조 장치 | |
JP6226722B2 (ja) | 高さ位置検出方法 | |
JP5875277B2 (ja) | ワイヤソー | |
JP2011088266A (ja) | ワイヤソー切断装置 | |
JP2007210068A (ja) | ワイヤソー | |
JP5331533B2 (ja) | 研磨装置 | |
JP2011218468A (ja) | ワイヤソーのガイドプーリ磨耗検出装置及び磨耗検出方法 | |
KR101490633B1 (ko) | 루퍼 장치 | |
JP6037742B2 (ja) | ウエーハ表面の処理方法およびウエーハ表面の処理可能なワイヤソー | |
JP2009090387A (ja) | 炭化珪素基板製造用ワイヤーソー装置 | |
JP5470593B2 (ja) | ワイヤソーの断線検出装置 | |
JP2012040618A (ja) | 研削装置 | |
JP5443242B2 (ja) | ワイヤソー | |
JP2010284747A (ja) | 半導体装置の製造方法、研磨方法、半導体製造装置及び研磨テープ | |
JP2011143510A5 (ja) | ||
JP2014166656A (ja) | ワイヤソーの異常検出装置及び異常検出方法 | |
JP7391282B1 (ja) | ワイヤ放電加工装置、ワイヤ放電加工方法およびウエハの製造方法 | |
JP2000190196A (ja) | ワイヤソ―のリ―ルボビンの異常回転検知構造 | |
JPH10180607A (ja) | ワイヤソー |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150807 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160530 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160601 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160712 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160803 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160824 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5996342 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |