JP5995560B2 - 開口部装置 - Google Patents
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Description
例えば、非特許文献1には、引戸サッシの室外側にサッシより大きな面積の面格子体を設けた開口部装置が開示されている。この非特許文献1では、面格子体は大型で重い為、サッシとは別に、面格子体専用の枠を躯体外壁に取り付けている。
また、従来の面格子体はサッシの障子全体を覆うので、閉塞感を生じるという問題があった。
面格子体は、引戸障子を閉じた状態にあるときに、少なくとも障子の召合せ部を覆っているので、召合せ部にあるクレセント(施錠装置)を覆うから、防犯性を損なうことがない。
面格子体は、引戸障子を閉じた状態にあるときに、引戸障子の全部を覆わないで、幅方向の一部を残して覆っているから、引戸障子の全部を覆う場合に比較して閉塞感を軽減できる。
また、面格子体が、引戸障子を覆った状態でロックされるので、ロックした面格子体の室内側で引戸障子を開放することができ、防犯性を確保しながら採風を図ることができる。
面格子体は、引戸障子を閉じた状態にあるときに、障子の召合せ部又は戸先部を覆っているので、召合せ部にあるクレセント(施錠装置)又は戸先部にある施錠装置を覆うから、防犯性を損なうことがない。
面格子体は、引戸障子を閉じた状態にあるときに、引戸障子の全部を覆わないで、幅方向の一部を残して覆っているから、引戸障子の全部を覆う場合に比較して閉塞感を軽減できる。
サッシ枠3は上枠9と下枠11と左右の竪枠13、13を備え、上枠9には引戸障子5a〜5dの移動を案内する2本の障子案内レール9a、9aと、障子案内レール9aの室外側にある網戸レール9bと、網戸レールの室外側にある雨戸案内溝(雨戸レール)9cが設けてある。下枠11には、引戸障子5a〜5dの移動を案内する2本の障子用レール11a、11aと、障子用レール11aの室外側にある網戸レール11bと、網戸レールの11bの室外側にある雨戸レール11cが設けてある。
引戸障子5a〜5bは4枚であり、本実施の形態では、4枚建ての引き違い障子である。
面格子体7a、7bは、各々下枠11の雨戸レール11cと上枠9の雨戸案内溝9cとに走行自在に装着してある。
図1、図3及び図4に示すように、面格子体7aは、上框15と、下框17と、格子ユニット19とを備えており、格子ユニット19は、上格子受け21と、上框補助材23と、下格子受け25と、下框補助材27と、格子材29とで構成されている。
格子材29は上下に長くしてあり隣合う格子材29間に間隔をあけて設けてある。図2に示すように、各格子材29は中空形材製の室内側格子部(一面側格子部)29aと室外側格子部(他面側格子部)29bとを嵌合してあり、室内側格子部29aの室外側面に嵌合部31が設けてあり、室外側係止部29bの室内側面に被嵌合部33が設けてある。嵌合部31と被嵌合部33とが嵌合した部分にも中空35を形成している。
図1及び図4に示すように、室内側格子部29aは、上端を上框補助材23にねじ37で固定しおり、下端を下框補助材27にねじ39で固定している。図2に示すように、格子ユニット19において、左右両側の各端にある格子材29の室内側格子部29c、29cは、他の格子部29a、29bよりも肉厚を厚くしてあり且つ図3に示すように上下寸法が長くしてある。左右両側の各端にある格子材29の室内側格子部29c、29cの取付けは後述する。
室外側格子部29bは、上端を上格子受け21にねじ41で固定しており、下端を下格子受け25にねじ43で固定している。
格子ユニット19の左右両側端にある室内側格子部29c、29cは、その外周側見込み面から上框15と、下框17とに各々ねじ44で固定すると共に上框補助材23と下框補助材27に各々ねじ46で固定して、上框15と下框17とに框組している。
図1に示すように、上框15の上端部には雨戸案内溝(雨戸レール)9cにガイドされるガイド部15aが設けてあり、下框17の下端部には雨戸レール11cにガイドされるガイド部17aが設けてあり、ガイド部17aには車輪62が設けてあり、雨戸レール11cを走行自在である。面格子体7a、7bは各々雨戸レール11cに装着しているが、格子ユニット19の室外側格子部材29bは、雨戸レール11cよりも室外側に持ち出している。
上ロック装置57は、上枠9の雨戸案内溝9cの溝底に形成した係止穴60に挿入する閂63が設けてあり、閂63を上に上げて係止穴60に係止することでロックし、閂63を下げてロックを解除するようになっている。
下ロック装置59も上ロック装置57と同様に、下枠11の雨戸レール11cの底部に形成した係止穴61に挿入する閂64が設けてあり、閂64を下に下げて係止穴61係止することでロックし、閂64を上げてロックを解除するようになっている。
上框の凹部53には上格子受け21を室内側から止めるねじ65で固定してあり、下框の凹部55でも下格子受け25を室内側から止めるねじ67で固定している。
図5に示すように、面格子体7a、7bの各幅寸法W1は、4枚の引戸障子5a〜5dを閉じた状態で隣り合う2枚の引戸障子において、1枚の引戸障子5aの幅寸法S1よりも大きくしてあり且つ一方の引戸障子5bの戸先71から召合せ部73を越えて、隣り合う他方の引戸障子5aの幅方向の中間部を覆う寸法にしてある。
2枚の面格子体7a、7bをサッシ枠内の幅方向中央で付き合わせた位置にあるときに、2枚の面格子体全体7の幅寸法W2は、引戸障子5a〜5dを閉じた状態において、4枚の引戸障子5a〜5dの全ての召合せ部73を覆い且つ右側端7eは最も右側に位置する障子5aの幅方向中間部までを覆い、左側端7dは最も左側に位置する引戸障子5dの幅方向中間部までを覆う寸法にしてある。
2枚の面格子体7a、7bをサッシ枠内の幅方向中央で付き合わせた位置で、上枠9の雨戸案内溝9cの溝底に上ロック装置57の閂63が係止する係止穴60が形成してあり、下枠11の雨戸レール11cにも底部に下ロック装置係59の閂64が係止する係止穴64が形成してあり、この位置で2枚の面格子体7a、7bがロック可能にしてある。
同様に、図7に示すように、各面格子体7a、7bを互いに間隔をあけて配置し、4枚の引戸障子5a〜5dを閉じた状態で、室外側から見て右側の面格子体7aの右側端を右竪枠13に見込み方向で対向する位置でロックし、左側の面格子体7bの左側端を左竪枠13に見込み方向で対向する位置でロックできるよう、上枠9の雨戸案内溝9cの溝底と下枠11の雨戸レール11cの底部に係止穴60、61が形成されている。
図1及び図2に示すように、各室内側格子部29aの上端を上框補助材23にねじ37で固定し、下端を下框補助材27にねじ39で固定した室内側格子ユニットを作成する。
一方、各室外側格子部29bは、上端を上格子受け21にねじ41で固定し、下端を下格子受け25にねじ43で固定した室外側格子ユニットを作成する。
次に、室内側格子ユニットと室外側格子ユニットとを、室内側格子部29aの嵌合部31と室外側格子部29bの被嵌合部33とを互いに嵌合して一体にし、上框補助材23の長手方向端部から嵌合部45に上框15の下端に設けた被嵌合部47を通すことにより、上框15を取り付ける。同様に、下框補助材27の長手方向端部から嵌合部49に下框17の上端に設けた被嵌合部51を通すことにより、下框17を取り付ける。
一方、上框15と下框17の左右端に、格子ユニット19の左右両側端に位置する室内側格子部29c、29cを配置して、対応する室外側格子部29bに嵌合すると共にその外周側見込み面から上框15と、下框17とに各々ねじ44で固定すると共に上框補助材23と下框補助材27に各々ねじ46で固定して、上框15と下框17とに框組する。
そして、上框15の凹部51に上ロック装置57を取り付け、下框17の凹部55に下ロック装置59を取り付ける。
また、上枠9の雨戸案内溝9cの溝底と、下枠11の雨戸レール11cの底部には所定位置に上ロック装置57の閂63と下ロック装置59の閂64が係止する係止穴60、61を形成する。
そして、各面格子体7a、7bの上框15の上端を上枠9の雨戸案内溝9cに、下框17の下端を下枠11の雨戸レール11cに建て込んで、各面格子体7a、7bをサッシ枠3に走行自在に取り付ける。
図5に示すように、面格子体7a、7bの各幅寸法W1は、4枚の引戸障子を閉じた状態で隣り合う2枚の引戸障子において、1枚の引戸障子の幅寸法S1よりも大きくしてあり且つ一方の引戸障子5aの戸先71から召合せ部73を越えて、隣り合う他方の引戸障子5bの幅方向の中間部までを覆う寸法にしてあるので、図5に示す位置で面格子体7a、7bをロックしている場合には、全ての召合せ部73、73に設けてあるクレセント(施錠装置)77及びサブロック装置79を覆うことができ、防犯性を向上できる。また、図7に示す位置で面格子体7a、7bをロックしている場合には、全ての召合せ部73、73に設けてあるクレセント(施錠装置)77、戸先錠75及びサブロック装置79を覆うことができ、防犯性を向上できる。
図5及び図7に示すように、2枚の面格子体7a、7bで閉じてロックした状態では、左右両側にある引戸障子5a、5dの幅方向の略半分は覆わないので、全ての引戸障子5a〜5dの全面を覆うことによる閉塞感を軽減できる。
図5に示すように2枚の面格子体7a、7bを突き合わせた位置でロックした状態において、2枚の内障子5b、5c又はいずれか1枚の内障子を開くことにより、採風を図りつつ、防犯を図ることができる。
複数の室内側格子部29aを上框補助材23と下框補助材27に固定した室内側格子ユニットを作成し、複数の室外側格子部29bを上格子受け21と下格子受け25に固定した室外側格子ユニットを形成し、室内側格子部29aと室内側格子部29bとを互い嵌合して、室外側格子ユニットと室内側格子ユニットとを一体にすると共に、左右両側端にある室内側格子部29cと上框15と下框17とを框組しているので、簡単な組み付けで組子状の面格子体7a、7bを組み立てできる。
上框15及び下框17には、室内側見付け面に凹部53、55が形成してあり、各凹部53、55にロック装置57、59を設けているので、室外側からロック装置57、59の解除がし難い。
図8及び図9に本発明の第2実施の形態を示す。この第2実施の形態では、サッシ1は2枚の引戸障子5a、5bとしてあり且つ面格子体7a、7bの幅寸法W1が第1実施の形態と異なっている。
面格子体7a、7bの構成及び組み立てについても、第1実施の形態と同様の効果を奏することができる。
面格子体7a、7bは全体7としてクレセント77がある召合せ部73を覆い且つ左側端7dは最も左側にある引戸障子5aの幅方向中間部に位置し、右側端7eは最も右側にある引戸障子5bの幅方向中間部に位置しているから、2枚障子においても、上述した第1実施の形態と同様に、面格子体7a、7bは全体7として、障子の施錠部分を覆っているので、防犯性を向上できる。
面格子体7a、7bは全体7として左側端7dは最も左側にある引戸障子5aの幅方向中間までを覆い、右側端7eは最も右側にある引戸障子5bの幅方向中間部までを覆い、閉じた状態にある引戸障子全部を覆わないので、閉塞感を軽減できる。
例えば、第1実施の形態において、サッシは2本引3枚建サッシ、3本引3枚建サッシ、4本引4枚建サッシ、自由片引きサッシや両袖片引きサッシ等であっても良い。
第2実施の形態において、サッシは、片引きサッシや、引き込みサッシ等であっても良い。
面格子体7a、7bは、サッシ枠3の雨戸レール11c、9cに限らず、サッシ枠に設けるものであれば専用のレールに設けても良い。
3 サッシ枠
5a〜5d 引戸障子
9c、11c 雨戸レール
7a、7b 面格子体
7d 左側端
7e 右側端
71 戸先框(戸先部)
73 召合せ部
Claims (2)
- サッシ枠と、サッシ枠に設けた少なくとも2枚の障子と、面格子体とを備え、障子は少なくとも1枚が引戸障子であり、面格子体は、障子の室外側でサッシ枠に摺動自在に設けてあり、且つ幅寸法が引戸障子の幅寸法よりも大きいものであり、面格子体が、閉鎖状態の引戸障子の戸先位置から召合せ部にある施錠装置を越えて隣り合う障子の幅方向中間部までを覆った状態でサッシ枠にロックされていることを特徴とする開口部装置。
- サッシ枠と、サッシ枠に設けた少なくとも1枚の引戸障子と、面格子体とを備え、面格子体は、引戸障子の室外側でサッシ枠に摺動自在に設けてあり、且つ幅寸法が引戸障子の幅寸法よりも小さいものであり、引戸障子の戸先位置から戸先部にある施錠装置を越えて引戸障子の幅方向中間部までを覆った状態で又は引戸障子の幅方向中間部から戸尻部にある施錠装置までを覆った状態でサッシ枠にロックされていることを特徴とする開口部装置。
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