JP5995080B2 - 耐クラック性にすぐれた立方晶窒化ほう素基超高圧焼結材料製表面被覆切削工具 - Google Patents

耐クラック性にすぐれた立方晶窒化ほう素基超高圧焼結材料製表面被覆切削工具 Download PDF

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Description

この発明は、炭素鋼、合金鋼などの切削加工において、硬質被覆層がすぐれた耐クラック性を備え、長期の使用にわたってすぐれた切削性能を発揮する立方晶窒化ほう素(以下、cBNという)基超高圧焼結材料製表面被覆切削工具(以下、cBN被覆工具という)に関するものである。
一般に、cBN被覆工具には、各種の鋼や鋳鉄などの被削材の旋削加工にバイトの先端部に着脱自在に取り付けて用いられるスローアウエイチップや、前記スローアウエイチップを着脱自在に取り付けて、面削加工や溝加工、さらに肩加工などに用いられるソリッドタイプのエンドミルと同様に切削加工を行うスローアウエイエンドミルなどが知られている。
また、cBN被覆工具としては、各種の立方晶窒化ほう素基超高圧焼結材料(以下、cBN基焼結材料という)で構成された工具本体の表面に、TiN層、TiとAlの複合窒化物((Ti,Al)N)層などの表面被覆層を蒸着形成してなるcBN被覆工具が知られており、これらが例えば各種の鋼や鋳鉄などの切削加工に用いられていることも知られている。
そして、従来から、cBN被覆工具においては、耐欠損性等の切削性能の改善を図るべく、種々の提案がなされている。
例えば、特許文献1には、高温時の耐酸化性に優れるとともに、靭性にも優れかつ被膜の層間剥離を生じることがない被膜を有する表面被覆切削工具を提供することを目的として、工具基体表面に、CVD法により形成した第1被膜とPVD法により形成される第2被膜とを含み、第1被膜には、セラミック粒子を用いたブラスト処理(例えば、圧力:0.01〜0.5MPa、投射距離:0.5〜200mm、微粉濃度:5〜40vol%、粒径:10〜250μm)を施すことにより圧縮残留応力σ1を付与し、第2被膜には、σ1<σ2の関係を有する圧縮残留応力σ2を付与することが提案されている。
例えば、特許文献2には、cBN被覆工具に優れた耐チッピング性を付与するために、工具基体にアルミナ粒子をブラスト処理(例えば、圧力:0.06〜0.12MPa、噴射時間:12〜60sec)して、cBN被覆工具の工具基体と硬質被覆層との界面における工具基体及び硬質被覆層の残留応力値を、それぞれが−2GPa以下の残留応力とするとともに、両者の残留応力の差を0.5GPa以下とし、さらに、硬質被覆層中の残留応力の値が、硬質被覆層の表面に向かって絶対値で次第に小さくなる残留応力分布を形成することが提案されている。
例えば、特許文献3には、高硬度鋼の高速切削加工におけるcBN被覆工具の硬質被覆層の耐剥離性を向上させるためcBNの含有量が50〜85容量%のcBN基焼結材料を工具基体とし、下部層と上部層とからなる硬質被覆層を被覆形成し、下部層は、組成式:(Ti1−XAl)N(Xは原子比で0.30〜0.60)を満足するTiとAlの複合窒化物層とし、一方、上部層は、組成式:(Ti1−XAl)Nを満足する薄層AとTi窒化物(TiN)層からなる薄層Bの交互積層構造で構成し、しかも、皮膜表面にブラスト処理(例えば、圧力:0.1〜0.15MPa、噴射時間:2〜5sec、繰り返し回数:5〜10回、入射角:すくい面に対して40〜50°、アルミナ粒子径:220〜1500番、スラリー濃度:15〜60wt%)を施すことにより、表面粗さ、残留応力、ナノインデンテーション硬さを所定の値とすることが提案されている。
さらに、例えば、特許文献4には、TiAlN硬質皮膜を基材表面に被着形成した表面被覆切削工具の耐欠損性を維持しつつ、耐摩耗性を向上させるために、表面被覆切削工具の切れ刃において、X線回折パターンにおいて(200)面に帰属されるピークのピーク強度I(200)と、(111)面に帰属されるピークのピーク強度I(111)との比I(200)/I(111)<2.0であり、かつ、前記(111)面に帰属されるピークの半値幅B(111)が0.4°〜0.6°であるTiAlN硬質皮膜を被着形成することが提案されている。
特開2006−192544号公報 特開2011−83865号公報 特開2012−96304号公報 特開2006−281363号公報
近年の切削加工装置の高性能化はめざましく、一方で切削加工に対する省力化および省エネ化、さらに低コスト化の要求は強く、これに伴い、切削加工は一段と厳しい切削条件下で行われるようになってきている。
上記従来の被覆工具においては、ある程度の耐チッピング性、耐欠損性、耐摩耗性の改善は図り得るものの、これを炭素鋼、合金鋼などの一段と厳しい切削加工に用いた場合には、クラックの発生にもとづくチッピング、欠損が発生しやすく、これを原因として、比較的短時間で使用寿命に至るのが現状である。
そこで、本発明者等は、炭素鋼、合金鋼などの切削加工において、耐クラック性にすぐれ、チッピング、欠損等の異常損傷の発生を低減することができ、その結果、長期の使用に亘ってすぐれた切削性能を発揮する被覆工具を提供すべく、鋭意研究を行った結果、以下の知見を得た。
上記特許文献1〜4に示されるように、従来のcBN被覆工具においては、硬質被覆層への圧縮残留応力の付与、硬質被覆層の配向性の特定等により耐チッピング性、耐欠損性の向上が提案されていたが、本発明者は、硬質被覆層の結晶粒組織と耐クラック性の関連性について検討したところ、TiとAlの複合窒化物(以下、TiAlNで示す)層からなる硬質被覆層を蒸着形成したcBN被覆工具において、そのすくい面およびホーニング面の表面領域に形成された硬質被覆層のTiAlN結晶粒については、基体表面と平行な方向に横長のアスペクト比が1〜6である結晶粒を、表面領域の全結晶粒数の90%以上の個数割合を占めるように形成した場合には、図1に模式図で示すように、表面領域におけるTiAlN結晶粒の結晶粒界が基体表面と平行な方向に形成されるため、切削加工時、すくい面およびホーニング面の硬質被覆層にクラックが発生したとしても、発生したクラックの層内(層厚方向)への進展が抑制され耐クラック性が向上するため、硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性、耐欠損性を発揮するようになることを見出したのである。
さらに、X線回折により、(200)面からの回折強度I(200)と、(111)面からの回折強度I(111)を測定した場合、すくい面のTiAlN結晶粒については3<I(200)/I(111)<5を満足し、一方、逃げ面のTiAlN結晶粒については、I(200)/I(111)<3を満足するようにTiAlN層を形成することから、適度な硬度を備えるようになるため、この発明のcBN被覆工具は、すぐれた耐クラック性と同時に、すぐれた耐摩耗性を発揮するようになることを見出したのである。
この発明は、上記の知見に基づいてなされたものであって、
「(1) 立方晶窒化ほう素の含有量が50〜85容量%の立方晶窒化ほう素基超高圧焼結材料からなる工具基体の表面に、平均層厚が2〜6μmのTiとAlの複合窒化物層からなる硬質被覆層を蒸着形成した表面被覆切削工具において、
(a)上記硬質被覆層を
組成式:(Ti1−XAl)N
で表した場合、Xの値は、0.30〜0.75(但し、原子比)であり、
(b)上記表面被覆切削工具のすくい面およびホーニング面において、その表面領域に形成された硬質被覆層のTiとAlの複合窒化物結晶粒は、基体表面と平行な方向の結晶粒径が0.08〜0.5μmであって、かつ、基体表面と平行な方向の横長のアスペクト比が1〜6である結晶粒が、上記表面領域の全結晶粒数の90%以上の個数割合を占め、
(c)上記表面被覆切削工具のすくい面およびホーニング面の表面領域の下部の硬質被覆層、及び逃げ面の硬質被覆層のTiとAlの複合窒化物結晶粒は、柱状結晶により構成されていることを特徴とする表面被覆切削工具。
(2) 上記表面被覆切削工具の硬質被覆層のTiとAlの複合窒化物結晶粒について、X線回折により回折パターンを測定し、(200)面からの回折強度I(200)と(111)面からの回折強度I(111)の比の値を求めた場合、すくい面の硬質被覆層のTiとAlの複合窒化物結晶粒については、3<I(200)/I(111)<5を満足し、一方、逃げ面の硬質被覆層のTiとAlの複合窒化物結晶粒については、I(200)/I(111)<3を満足することを特徴とする前記(1)に記載の表面被覆切削工具。」
に特徴を有するものである。
つぎに、この発明の被覆工具について詳細に説明する。
cBN(立方晶窒化ほう素):
cBN被覆工具の工具基体中に含有されるcBNは、きわめて硬質で、焼結材料中で分散相を形成し、そしてこの分散相によって耐摩耗性の向上が図れるが、その配合割合が50容量%より少ない所望のすぐれた耐摩耗性を確保することができず、一方、その配合割合が多くなり85容量%を超えると、cBN基材料自体の焼結性が低下し、この結果切刃にチッピングが発生しやすくなることから、cBNの含有量は、50〜85容量%と定めた。
硬質被覆層(TiAlN層):
TiAlN層からなる硬質被覆層におけるTi成分は高温強度の維持、Al成分は高温硬さと耐熱性の向上に寄与することから、硬質被覆層を構成するTiAlN層は、所定の高温強度、高温硬さおよび耐熱性を具備する層であって、切削加工時における切刃の耐摩耗性を確保する役割を基本的に担う。ただ、TiAlN層の組成を、組成式:(Ti1−XAl)Nで表した場合、Alの含有割合Xが75原子%を超えると、Ti含有割合の相対的な減少によって、高温強度が低下しチッピングを発生しやすくなり、一方、Alの含有割合Xが30原子%未満になると、高温硬さと耐熱性が低下し、その結果、耐摩耗性の低下がみられるようになることから、Alの含有割合Xの値を0.30〜0.75と定めた。
また、TiAlN層の平均層厚が2μm未満では、自身のもつ耐熱性、高温硬さおよび高温強度を硬質被覆層に長期に亘って付与できず、工具寿命短命の原因となり、一方その平均層厚が6μmを越えると、チッピングが発生し易くなることから、その平均層厚を2〜6μmと定めた。
すくい面およびホーニング面の(Ti,Al)N層:
本発明のcBN被覆工具のすくい面およびホーニング面において、その表面領域に形成された硬質被覆層のTiAlN結晶粒は、基体表面と平行な方向の結晶粒径が0.08〜0.5μmであって、かつ、基体表面と平行な方向の横長のアスペクト比が1〜6である結晶粒が、上記表面領域の全結晶粒数の90%以上の個数割合を占め、一方、表面領域の下部の硬質被覆層のTiAlN結晶粒は、柱状結晶により構成する。
本発明でいう「表面領域」とは、硬質被覆層の最表面から、深さ方向に0.5μmまでの深さ領域をいう。
すくい面およびホーニング面の表面領域に形成された硬質被覆層において、基体表面と平行な方向の結晶粒径が0.08μm未満のTiAlN結晶粒が存在する場合、工具基体表面に垂直な方向の結晶粒界が多く存在するため、クラック発生の起点が多くなるばかりか、発生したクラックが切削時に進展するため、耐クラック性が低下する。
一方、すくい面およびホーニング面の表面領域に形成された硬質被覆層において、基体表面と平行な方向の結晶粒径が0.5μmを超えるTiAlN結晶粒が存在する場合、残留応力が大きすぎるため耐チッピング性が低下するようになる。
また、すくい面およびホーニング面の表面領域に形成された硬質被覆層において、基体表面と平行な方向の横長のアスペクト比が1未満(これは、工具基体表面と垂直な方向に縦長に成長した縦長のアスペクト比が、1を超えるTiAlN結晶粒を意味する)のTiAlN結晶粒が存在する場合、すくい面およびホーニング面の硬質被覆層にクラックが発生した場合、層内(層厚方向)への進展を抑制する効果が弱いため、耐チッピング性が低下するようになる。また、基体表面と平行な方向の横長のアスペクト比が6を超えるTiAlN結晶粒が存在する場合、切削初期での耐クラック性には有効であるが、アスペクト比が6を超える結晶粒が摩耗により消失しやすく、表面領域が消失するため耐クラック性が低下するようになる。
さらに、すくい面およびホーニング面の表面領域に形成された硬質被覆層において、基体表面と平行な方向の結晶粒径が0.08〜0.5μmであって、かつ、基体表面と平行な方向の横長のアスペクト比が1〜6のTiAlN結晶粒の、表面領域の全結晶粒に占める個数割合が90%未満の場合、クラックが発生した場合の層内(層厚方向)への進展を抑制する効果が弱い、及び表面領域が薄すぎるため切削進行後の摩耗により消失後の耐クラック性が弱い効果が相乗され、耐チッピング性が低下するようになる。
したがって、本発明では、cBN被覆工具のすくい面およびホーニング面において、その表面領域に形成されたTiAlN結晶粒は、基体表面と平行な方向の結晶粒径が0.08〜0.5μmであって、かつ、基体表面と平行な方向の横長のアスペクト比が1〜6である結晶粒が、上記表面領域の全結晶粒数の90%以上の個数割合を占めるように定めた。
すくい面およびホーニング面の表面領域以外の(Ti,Al)N層と、逃げ面の(Ti,Al)N層:
すくい面およびホーニング面の表面領域の硬質被覆層(TiAlN層)については、上記のとおりであるが、すくい面およびホーニング面の表面領域以外の箇所の硬質被覆層(TiAlN層)については、柱状結晶からなるTiAlN結晶粒で構成することが必要である。
これは、図1の概略模式図にも示されるとおり、すくい面およびホーニング面の表面領域以外の箇所の硬質被覆層を、すくい面およびホーニング面の表面領域と同様な結晶組織として形成した場合には、切削中に、例えば、逃げ面については、被削材の切り屑が工具基体に平行方向に流出するため、硬質被覆層の表面領域の粒界の方向と衝突する方向が同一の方向となるため、粒界に沿ったクラックが発生しやすくなり、耐衝撃性を緩和する効果が少なくなり、耐クラック性向上の役割を果たすことができず、チッピングが発生し易くなるという理由による。
また、すくい面およびホーニング面の表面領域の下部の硬質被覆層を、柱状結晶のTiAlN結晶粒で構成するのは、硬質被覆層の硬さが高くなりすぎ、また、残留応力が増加することによって、耐チッピング性が低下することを防止するという理由による。
ここで「柱状結晶」とは、基体表面と平行な方向の結晶粒径が0.08〜1.0μmであって、かつ、基体表面と垂直な方向に縦長に成長した縦長のアスペクト比が1を超えるTiAlN結晶粒であることを意味する。なお、柱状結晶内の結晶粒径は、工具基体表面と平行な方向に直線を引いた場合、結晶粒断面で最も長い直径を粒径と定義する。アスペクト比は、工具基体表面と垂直な方向に直線を引いた場合、結晶粒断面で最も長い直径(長辺)とそれに垂直な最も短い直径(短辺)の長さの比を、長辺を分子、短辺を分母として算出するものとする。
I(200)/I(111)の比:
本発明のcBN被覆工具は、すくい面及び逃げ面のTiAlN結晶粒について、X線回折により回折パターンを測定し、(200)面からの回折強度I(200)と(111)面からの回折強度I(111)の比の値を求めたところ、3<I(200)/I(111)<5の関係を満足するものであった。
そして、上記I(200)/I(111)の値と工具性能の関係を調べたところ、次に述べるような関係があることを見出した。
すなわち、X線回折により求めた回折強度I(200)と(111)面からの回折強度I(111)について、すくい面のI(200)とI(111)の比の値I(200)/I(111)が3<I(200)/I(111)<5を満足し、一方、逃げ面のI(200)/I(111)の値がI(200)/I(111)<3である場合に、すぐれた耐クラック性、耐欠損性、耐摩耗性を発揮するが、すくい面におけるI(200)/I(111)の値が3以下であると、硬質被覆層の硬さが高くなりすぎるために耐欠損性が低下し、一方、I(200)/I(111)の値が5以上であると、硬質被覆層の硬さが低下するため耐摩耗性が劣化するようになる。
したがって、すくい面におけるI(200)/I(111)の値は、3<I(200)/I(111)<5とすることが必要である。
また、逃げ面の硬質被覆層のTiAlN結晶粒については、I(200)/I(111)の値が3以上であると、逃げ面に要求される硬さを下回り、逃げ面耐摩耗性が低下することからI(200)/I(111)<3とすることが必要である。
硬質被覆層((Ti,Al)N層)の形成法:
本発明のcBN被覆工具は、例えば、以下の方法によって作製することができる。
(a)まず、所定量のcBN粒子を配合した原料粉末から、圧粉体を作製し、この圧粉体を、予備焼結体、超高圧焼結し、WC基超硬合金製チップ本体にろう付けし、切刃部にホーニング加工を施し、工具基体を作製する。
(b)ついで、上記工具基体を洗浄後、アークイオンプレーティング装置に装入し、アルゴンイオンによってボンバード洗浄し、窒素ガス反応雰囲気中にて、−50V以下の直流バイアス電圧を印加し、Ti−Al合金とアノード電極との間にアーク放電を発生させて、所定平均層厚かつ所定組成(組成式:(Ti1−XAl)Nで表した場合、原子比で0.30≦X≦0.75)のTiAlN層を蒸着形成する。
(c)ついで、上記TiAlN層をその表面に蒸着形成した工具基体に、例えば、粒子径40μmのαAl粒子を、ブラスト圧力:0.1〜0.15MPa、ブラスト時間:5〜20sec、入射角:すくい面に対して45°に照射という条件でブラスト処理し、その後、逃げ面のみを、研磨処理(例えば、ラップ盤にて5000番の砥石を280rpm×10sec研磨)し、逃げ面の硬質被覆層の表面を約0.5μmの深さにわたって除去する。
上記で示した本発明のcBN被覆工具の作製法の工程(b)において、印加するバイアス電圧が−50Vを超えると、蒸着形成される硬質被覆層が粒状結晶のTiAlN結晶粒で構成されるようになり、硬さ、残留応力が共に大きくなるため耐チッピング性に低下傾向がみられるようになることから、バイアス電圧は−50V以下とすることが望ましい。
上記で示した本発明のcBN被覆工具の作製法の工程(c)において、ブラスト圧力が0.1MPa未満では、すくい面およびホーニング面の表面領域において、ピーニング効果により結晶粒内に転位が多数導入されることにより、粒界が多く形成されるため、基体表面と平行な方向の結晶粒径が0.08μm未満の微細なTiAlN結晶粒が、表面領域の全結晶粒数の10%を超えてしまい、工具基体表面に垂直な方向の結晶粒界が多く存在し、クラック発生の起点が多くなると同時に、発生したクラックの進展が容易になるため、耐クラック性は低下する。また、このようなブラスト処理を施した場合、あるいはブラスト処理を施さなかった場合には、すくい面におけるI(200)/I(111)の値が3以下となり、硬質被覆層の硬さが高くなりすぎて、耐欠損性も低下する。
一方、上記で示した本発明のcBN被覆工具の作製法の工程(c)において、ブラスト圧力を0.15MPaより大きくした場合、すくい面およびホーニング面の表面領域において、ピーニング効果により結晶粒内に転位が多数導入されるが、ブラスト処理終了直後に、再結晶が起こり、基体表面と平行な方向の結晶粒径が0.5μmを超え、かつ、工具基体と平行な方向の横長のアスペクト比が1未満であるTiAlN結晶粒(これは、工具基体表面と垂直な方向に縦長に成長した縦長のアスペクト比が、1を超えるTiAlN結晶粒を意味する)が、表面領域の全結晶粒数の10%を超えるようになるため、表面領域の硬さ、残留応力が大きくなり耐チッピング性が低下する。
また、このようなブラスト処理を施した場合には、表面領域における結晶粒形状が変化することにより配向性が変化し、すくい面におけるI(200)/I(111)の値が5以上となり、硬質被覆層の硬さが低下するため耐摩耗性が劣化するようになる。
したがって、ブラスト圧力、ブラスト時間は、それぞれ、0.1〜0.15MPa、5〜20secとすることが望ましい。
上記で示した本発明のcBN被覆工具の作製法の工程(c)において、逃げ面に研磨処理を施さず、硬質被覆層の表面を約0.5μmの深さにわたって除去しない場合には、逃げ面に、すくい面或いはホーニング面の表面領域と同様なTiAlN結晶粒が形成される。その場合、切削加工時、逃げ面には、被削材の切り屑が工具基体に平行方向に流出するため、クラックが発生した場合、結晶粒界に沿って進展しやすくなり、耐クラック性向上の役割を果たすことができず、チッピングが発生し易くなる。
また、逃げ面の硬質被覆層におけるI(200)/I(111)の値も3以上となるため、逃げ面に要求される硬さが十分でなく、逃げ面耐摩耗性が劣化するようになる。
この発明のcBN被覆工具のTiAlN層からなる硬質被覆層は、そのすくい面およびホーニング面の表面領域には、基体表面と平行な方向の結晶粒径が0.08〜0.5μmであって、かつ、基体表面と平行な方向の横長のアスペクト比が1〜6であるTiAlN結晶粒が、上記表面領域の全結晶粒数の90%以上の個数割合を占め、一方、すくい面およびホーニング面の表面領域の下部及び逃げ面の硬質被覆層は、柱状結晶により構成されており、さらに、すくい面のTiAlN結晶粒は、3<I(200)/I(111)<5を満足し、一方、逃げ面のTiAlN結晶粒は、I(200)/I(111)<3を満足することから、この発明のcBN被覆工具は、耐クラック性にすぐれ、チッピング性、欠損を発生することなく、長期の使用にわたってすぐれた耐摩耗性を発揮する。
本発明のcBN被覆工具のTiAlN層からなる硬質被覆層の結晶組織を示す概略縦断面模式図を示す。 cBN基焼結材料で構成された工具本体に、TiAlN層からなる硬質被覆層を蒸着するためのアークイオンプレーティング装置の概略説明図を示し、(a)は平面図、(b)は側面図を示す。 切削加工試験後のcBN被覆工具の切刃部(逃げ面とホーニング面の稜線部)の走査型電子顕微鏡写真を示し、(a)は、比較例のcBN被覆工具、(b)は、本発明のcBN被覆工具を示す。
つぎに、この発明の被覆工具を実施例により具体的に説明する。
原料粉末として、いずれも0.5〜4μmの範囲内の平均粒径を有するcBN粉末、窒化チタン(TiN)粉末、Al粉末、TiAl粉末を用意し、これら原料粉末を表1に示される配合組成に配合し、ボールミルで80時間湿式混合し、乾燥した後、120MPaの圧力で直径:50mm×厚さ:1.5mmの寸法をもった圧粉体にプレス成形し、ついでこの圧粉体を、圧力:1Paの真空雰囲気中、900〜1300℃の範囲内の所定温度に60分間保持の条件で焼結して切刃片用予備焼結体とし、この予備焼結体を、別途用意した、Co:8質量%、WC:残りの組成、並びに直径:50mm×厚さ:2mmの寸法をもったWC基超硬合金製支持片と重ね合わせた状態で、通常の超高圧焼結装置に装入し、通常の条件である圧力:5GPa、温度:1200〜1400℃の範囲内の所定温度に保持時間:0.8時間の条件で超高圧焼結し、焼結後上下面をダイヤモンド砥石を用いて研磨し、ワイヤー放電加工装置にて一辺3mmの正三角形状に分割し、さらにCo:5質量%、TaC:5質量%、WC:残りの組成およびCNGA120412の形状(厚さ:4.76mm×一辺長さ:12.7mmの正三角形)をもったWC基超硬合金製チップ本体のろう付け部(コーナー部)に、質量%で、Cu:26%、Ti:5%、Ni:2.5%、Ag:残りからなる組成を有するAg合金のろう材を用いてろう付けし、所定寸法に外周加工した後、切刃部に幅:0.13mm、角度:25°のホーニング加工を施し、さらに仕上げ研摩を施すことによりCNGA120412のチップ形状をもった工具基体A〜Mをそれぞれ製造した。
(a)上記の工具基体A〜Mのそれぞれを、アセトン中で超音波洗浄し、乾燥した状態で、図2に示されるアークイオンプレーティング装置内の回転テーブル上の中心軸から半径方向に所定距離離れた位置に外周部にそって装着し、表2に示される目標組成に対応した成分組成をもったTi−Al合金からなるカソード電極を前記回転テーブルを挟んで対向配置した。
(b)ついで、装置内を排気して0.1Pa以下の真空に保持しながら、ヒーターで装置内を500℃に加熱した後、Arガスを導入して、0.7Paの雰囲気とすると共に、前記テーブル上で自転しながら回転する工具基体に−200Vの直流バイアス電圧を印加し、もって工具基体表面をアルゴンイオンによってボンバード洗浄した。
(c)ついで、装置内に反応ガスとして窒素ガスを導入して3Paの反応雰囲気とすると共に、前記回転テーブル上で自転しながら回転する工具基体に−50Vの直流バイアス電圧を印加し、かつ前記Ti−Al合金とアノード電極との間に100Aの電流を流してアーク放電を発生させ、もって前記工具基体の表面に、表2に示される目標組成および目標層厚のTiAlN層を硬質被覆層として蒸着形成した。
(d)ついで、上記cBN被覆工具を、表3に示されるブラスト条件にて、ブラスト処理を施した。
(e)ついで、上記ブラスト処理を施したcBN被覆工具について、その逃げ面に、表3に示される研磨条件で研磨処理を施した。
上記(a)〜(e)の工程により、本発明cBN被覆工具1〜14をそれぞれ製造した。
比較例:
比較の目的で、上記実施例1における(d)のブラスト処理条件、(e)の研磨処理条件を変更し、表3に示す本発明外の条件でブラスト処理、研磨処理を行い(あるいは行わず)、その他は実施例1と同一の条件で、比較例としての比較例cBN被覆工具1〜13をそれぞれ製造した。
上記本発明cBN被覆工具1〜14、比較例cBN被覆工具1〜13のTiAlN層を硬質被覆層について、その組成を電子線マイクロアナライザ(EPMA)により測定したところ、それぞれ目標組成と実質的に同じ組成を示し、また、その平均層厚を走査型電子顕微鏡を用いて断面測定したところ、いずれも目標層厚と実質的に同じ平均値(5ヶ所の平均値)を示した。
表2にその結果を示す。
また、上記で作製した本発明cBN被覆工具1〜14について、硬質被覆層の縦断面を走査型電子顕微鏡により観察した。
そして、すくい面およびホーニング面の最表面から深さ方向に0.5μmまでの深さ領域を表面領域として、該表面領域において、すくい面上ではすくい面及びホーニング面稜線部からすくい面側に50μmの位置、ホーニング面上ではすくい面との稜線部及び逃げ面との稜線部の中央の位置にて幅10μmの範囲内それぞれに存在する全結晶粒を対象とし、基体表面と平行な方向の結晶粒径が0.08〜0.5μmであって、かつ、基体表面と平行な方向の横長のアスペクト比が1〜6であるTiAlN結晶粒の占める個数割合を求めた。
また、すくい面およびホーニング面の表面領域の下部の硬質被覆層及び逃げ面の硬質被覆層について、その結晶形態を観察した。
表4にその結果を示す。
なお、すくい面およびホーニング面の表面領域における基体表面と平行な方向の結晶粒径の測定法、基体表面と平行な方向の横長のアスペクト比の測定法は、具体的には以下のとおりである。
工具基体のすくい面およびホーニング面の断面を研磨加工した後、その断面をSEM像にて、観察する。測定条件として、観察倍率:10000倍、加速電圧:3kVの条件を使用した。硬質被覆層表面を形成する結晶粒にて、工具基体表面と平行に直線を引き、結晶粒断面で最も長い直径を粒径と定義する。すくい面上では、すくい面及びホーニング面稜線部からすくい面側に50μmの位置、ホーニング面上ではすくい面との稜線部及び逃げ面との稜線部の中央の位置にて幅10μmの範囲内それぞれに存在する全結晶の粒径を測定した。
結晶のアスペクト比は、上記と同様の結晶粒を用い、結晶粒断面で最も長い直径(長辺)とそれに垂直な最も長い直径(短辺)の長さの比を、長辺を分子、短辺を分母として算出するものとする。
さらに、本発明cBN被覆工具1〜14のすくい面の硬質被覆層、さらに、逃げ面の硬質被覆層について、X線回折により、(200)のピーク強度I(200)、(111)面のピーク強度I(111)を測定し、I(200)とI(111)の比の値I(200)/I(111)を求めた。
表4にその結果を示す。
X線回折による測定法は、具体的には以下のとおりである。
工具基体のすくい面、逃げ面それぞれについて、測定する。測定条件は、次の通り測定した。管電圧:40V、管電流:200mA、2θ:20〜80°、ステップ幅:0.02°、係数時間:0.5sec。
また、比較例cBN被覆工具1〜13についても、本発明cBN被覆工具1〜14の場合と同様にして、すくい面、ホーニング面及び逃げ面の最表面から深さ方向に0.5μmまでの深さ領域を仮に表面領域と想定し、該表面領域において、基体表面と平行な方向の結晶粒径が0.08〜0.5μmであって、かつ、基体表面と平行な方向の横長のアスペクト比が1〜6であるTiAlN結晶粒が、表面領域の全結晶粒数に占める個数割合を求めた。
また、すくい面、ホーニング面及び逃げ面の表面領域の下部の硬質被覆層及び逃げ面の硬質被覆層について、その結晶形態を観察した。
さらに、すくい面の硬質被覆層、さらに、逃げ面の硬質被覆層について、X線回折により、I(200)とI(111)の比の値I(200)/I(111)を求めた。
表5にその結果を示す。





つぎに、本発明cBN被覆工具1〜14、比較例cBN被覆工具1〜13についても、いずれも工具鋼製バイトの先端部に固定治具にてネジ止めした状態で、以下に示す切削条件A、Bで切削加工試験を実施した。
[切削条件A]
被削材:JIS・SCM415の丸棒、
切削速度:150m/min.、
切り込み:0.2mm、
送り:0.2mm/rev.、
切削時間:4.5分、
の条件での合金鋼の乾式連続高速切削加工試験、
[切削条件B]
被削材:JIS・S45Cの丸棒、
切削速度:150m/min.、
切り込み:0.2mm、
送り:0.2mm/rev.、
切削時間:4.5分、
の条件での炭素鋼の乾式連続高速切削加工試験、
を行い、いずれの切削加工試験でも切刃の逃げ面摩耗幅(mm)を測定するとともに、切刃部(逃げ面とホーニング面の稜線部)の状態を走査型電子顕微鏡により観察した。
表6、表7にその結果を示す。
また、図3(a)に、切削条件Aで切削試験を行った後の比較例cBN被覆工具3の切刃部(逃げ面とホーニング面の稜線部)の状態を、また、(b)に、同条件で切削試験を行った後の本発明cBN被覆工具5の切刃部(逃げ面とホーニング面の稜線部)の状態を示す。


表4〜7、図3(a)、(b)に示される結果から、本発明cBN被覆工具は、いずれもTiAlN層からなる硬質被覆層が、すぐれた耐クラック性および耐摩耗性を発揮し、すぐれた切削性能を示すのに対して、比較例cBN被覆工具は、クラックの発生(例えば、図3(a)参照)を原因とするチッピングの発生により、比較的短時間で寿命に至ることは明らかである。
上述のように、この発明のcBN被覆工具は、各種の鋼や鋳鉄などの通常の高速切削条件での切削加工は勿論のこと、特に、切削加工時に断続的・衝撃的な高負荷が作用する高速断続切削であっても、硬質被覆層がすぐれた耐クラック性を示すことから、チッピング、欠損等の異常損傷を発生することなく長期の使用に亘ってすぐれた耐摩耗性を発揮するものであるから、切削加工装置の高性能化、並びに切削加工の省力化および省エネ化、さらに低コスト化に十分満足に対応できるものである。

Claims (2)

  1. 立方晶窒化ほう素の含有量が50〜85容量%の立方晶窒化ほう素基超高圧焼結材料からなる工具基体の表面に、平均層厚が2〜6μmのTiとAlの複合窒化物層からなる硬質被覆層を蒸着形成した表面被覆切削工具において、
    (a)上記硬質被覆層を
    組成式:(Ti1−XAl)N
    で表した場合、Xの値は、0.30〜0.75(但し、原子比)であり、
    (b)上記表面被覆切削工具のすくい面およびホーニング面において、その表面領域に形成された硬質被覆層のTiとAlの複合窒化物結晶粒は、基体表面と平行な方向の結晶粒径が0.08〜0.5μmであって、かつ、基体表面と平行な方向の横長のアスペクト比が1〜6である結晶粒が、上記表面領域の全結晶粒数の90%以上の個数割合を占め、
    (c)上記表面被覆切削工具のすくい面およびホーニング面の表面領域の下部の硬質被覆層、及び逃げ面の硬質被覆層のTiとAlの複合窒化物結晶粒は、柱状結晶により構成されていることを特徴とする表面被覆切削工具。
  2. 上記表面被覆切削工具の硬質被覆層のTiとAlの複合窒化物結晶粒について、X線回折により回折パターンを測定し、(200)面からの回折強度I(200)と(111)面からの回折強度I(111)の比の値を求めた場合、すくい面の硬質被覆層のTiとAlの複合窒化物結晶粒については、3<I(200)/I(111)<5を満足し、一方、逃げ面の硬質被覆層のTiとAlの複合窒化物結晶粒については、I(200)/I(111)<3を満足することを特徴とする請求項1に記載の表面被覆切削工具。



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