JP5321356B2 - 表面被覆切削工具 - Google Patents

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この発明は、合金工具鋼や軸受け鋼の焼入れ材などの高硬度材からなる被削材を高速切削加工した場合でも、硬質被覆層がすぐれた耐酸化性を備えると同時にすぐれた潤滑性を発揮することから、チッピング、欠損等の異常損傷の発生を抑制しつつ、長期の使用にわたって被削材の仕上げ面精度を維持したまま、安定した切削性能を発揮することができる、表面被覆切削工具(以下、被覆工具という)に関するものである。
一般に、被覆工具には、各種の鋼や鋳鉄などの被削材の旋削加工にバイトの先端部に着脱自在に取り付けて用いられるインサートや、前記インサートを着脱自在に取り付けて、面削加工や溝加工、さらに肩加工などに用いられるソリッドタイプのエンドミルと同様に切削加工を行うインサート式エンドミルなどが知られている。
また、被覆工具としては、炭化タングステン基超硬合金、炭窒化チタン基サーメットまたは立方晶窒化ほう素基超高圧焼結材料からなる工具基体の表面に、チタンの窒化物(TiNで示す)層、チタンの炭窒化物(TiCNで示す)層、チタンとアルミニウムの複合窒化物(TiAlNで示す)層などの硬質被覆層を蒸着形成してなる被覆工具が知られており、これらが例えば各種の鋼や鋳鉄などの切削加工に用いられていることも知られている。
さらに、被覆工具と被削材間の潤滑性を高め切削抵抗を低減するために、硬質被覆層の最表面に潤滑層を形成することも知られている。
例えば、特許文献1には、工具基体上に形成されたRmax2μm以上の面粗さを有するTiCN層等の硬質被覆層の表面に、SiO等を主体とするセラミックスを液相法で被覆形成することにより、潤滑性および耐摩耗性を向上させた被覆工具が開示されている。
また、特許文献2には、工具基体上に形成されたTiN層、TiCN層、TiAlN層の表面に、イオンプレーティング法によりSiO(但し、0.2≦Y<2)等からなる潤滑膜を形成した被覆工具が開示されている。
さらに、特許文献3には、工具基体上に、Mg,Ca等のフッ化物とケイ素の酸化物等の混合物、固溶体等からなるフッ化物含有膜を設けた被覆工具、あるいは、工具基体上に、ケイ素の酸化物等からなる化合物膜と上記フッ化物含有膜とを交互に積層形成した被覆工具が開示されている。
特開平9−11003号公報 特許第3666640号明細書 特開2003−321763号公報
近年の切削加工装置のFA化はめざましく、一方で切削加工に対する省力化および省エネ化、さらに低コスト化の要求は強く、これに伴い、切削加工は、通常の切削条件に加えて、より高速条件下での切削加工が要求される傾向にあるが、上記の従来被覆工具においては、各種の鋼や鋳鉄を通常条件下で切削加工した場合に特段の問題は生じないが、これを、合金工具鋼や軸受け鋼の焼入れ材などの高硬度材からなる被削材の高速切削に用いた場合には、被削材との潤滑性を改善しているとはいえ、被覆工具と被削材との潤滑性が十分でないばかりか、高速切削という高熱発生条件下では、特に、潤滑膜の耐酸化性が不足するため、切刃の刃先の境界部分にチッピング等の異常損傷が発生しやすく、また、被削材の仕上げ面精度が悪化したりすることによって、比較的短時間で使用寿命に至るのが現状である。
そこで、本発明者等は、上述のような観点から、合金工具鋼や軸受け鋼の焼入れ材などの高硬度材からなる被削材の高速切削加工で、硬質被覆層がすぐれた耐酸化性と潤滑性を備えることにより、長期の使用に亘って、すぐれた仕上げ面精度を維持したまま安定した切削特性を発揮する被覆工具を開発すべく研究を行った結果、工具基体表面に形成されたTiN層、TiCN層、TiAlN層からなる硬質被覆層の最表面に非晶質二酸化珪素膜からなる潤滑膜を形成すると、該非晶質二酸化珪素膜からなる潤滑膜はすぐれた耐酸化性を備えるため、高熱発生を伴う高速切削加工においても潤滑膜の特性の劣化が抑えられ、その結果、チッピング、欠損等の異常損傷を発生することなく、長期の使用に亘って、被削材の仕上げ面精度の維持・向上を図れることを知見したのである。
この発明は、上記知見に基づいてなされたものであって、
「(1) 炭化タングステン基超硬合金、炭窒化チタン基サーメットまたは立方晶窒化ほう素基超高圧焼結材料からなる工具基体の表面に、硬質被覆層として、チタンの窒化物層、チタンの炭窒化物層、チタンとアルミニウムの複合窒化物層のうちから選ばれる少なくとも一層が、0.5〜5μmの合計平均層厚で蒸着形成されている表面被覆切削工具において、
上記硬質被覆層の最表面に、さらに、100〜500nmの膜厚の非晶質二酸化珪素膜が形成されていることを特徴とする表面被覆切削工具。
(2) 上記チタンとアルミニウムの複合窒化物層は、
組成式:(Ti1−XAl)N
で表した場合、Xが0.15〜0.65(但し、原子比)を満足する前記(1)に記載の表面被覆切削工具。」
に特徴を有するものである。
つぎに、この発明の被覆工具について詳細に説明する。
TiN層、TiCN層、TiAlN層:
この発明の被覆工具は、表面被覆切削工具としての工具特性の向上を図るために、よく知られている硬質被覆層である、チタンの窒化物(TiN)層、チタンの炭窒化物(TiCN)層、チタンとアルミニウムの複合窒化物(TiAlN)層のうちの少なくとも一層からなる硬質被覆層を、例えば、アークイオンプレーティング等により、0.5〜5μmの合計平均層厚で蒸着形成する。
ここで、硬質被覆層の合計平均層厚が0.5μm未満では、長期の使用に亘ってすぐれた耐摩耗性を発揮することができず、一方、合計平均層厚が5μmを超えると、チッピング、欠損等の異常損傷を発生しやすくなるので、硬質被覆層の合計平均層厚は0.5〜5μmと定める。
また、硬質被覆層であるTiN層はすぐれた高温強度および硬さを有し、また、TiCN層は、C成分を含有することにより、より一層の硬さ向上が期待され、さらに、TiAlN層は、Al成分を含有することにより、高温硬さと耐酸化性の向上が期待され、これらの硬質被覆層の形成によって、被覆工具の耐摩耗性が担保され、また長寿命化が図られている。
なお、硬質被覆層としてTiAlN層を蒸着形成する場合には、TiAlN層を、
組成式:(Ti1−XAl)N
で表した場合、Xが0.15〜0.65(但し、原子比)を満足するTiAlN層とすることが必要である。
即ち、上記TiAlN層において、Tiとの合量に占めるAlの含有割合Xが0.65を超えると、結晶構造の変化により、高温強度が低下し欠損が生じやすくなり、一方、Alの含有割合Xが0.15未満になると、高温硬さと耐熱性が低下し、その結果、耐摩耗性の低下がみられるようになることから、Tiとの合量に占めるAlの含有割合Xの値を0.15〜0.65(但し、原子比)と定めた。
非晶質二酸化珪素膜:
上記のTiN層、TiCN層、TiAlN層のうちの少なくとも一層からなる硬質被覆層の最表面に、潤滑膜として、100〜500nmの膜厚の非晶質二酸化珪素(以下、a−SiOで示す)膜を、例えば、
雰囲気ガス:Ar
雰囲気圧力:0.8〜2 Pa、
工具基体温度:30〜120 ℃、
スパッタ電力:1000〜1200 W、
バイアス電圧:−100〜−200 V、
の条件でスパッタリングを行うことにより形成する。
硬質被覆層の最表面に蒸着形成されたa−SiO膜は、TiN層、TiCN層、TiAlN層との密着性に優れ、また、高速切削加工時における高硬度鋼等の被削材との潤滑性に優れるため、チッピング、欠損等の異常損傷の発生を抑制し、さらに、a−SiO膜が、それ自体すぐれた耐酸化性を備えるため、高熱発生を伴う高速切削条件下でも硬質被覆層の酸化による強度低下、硬度低下を抑えるため、境界損傷での酸化を抑制し、長期の使用に亘って、すぐれた耐摩耗性を発揮すると同時に、すぐれた仕上げ面精度を維持することができる。
硬質被覆層の最表面に蒸着形成されたa−SiO膜の膜厚が100nm未満では、長期の使用に亘って、上記の優れた特性を発揮することができず、一方、膜厚が500nmを超えても、膜厚に見合った潤滑性、耐酸化性の改善効果が得られなくなることから、a−SiO膜の膜厚は100〜500nmと定めた。
この発明の被覆工具は、TiN層、TiCN層、TiAlN層からなる硬質被覆層が備えるすぐれた強度、硬さ、耐酸化性に加え、その表面にa−SiO膜からなる潤滑膜を形成したことにより、高熱発生を伴う高硬度被削材の高速切削加工において、すぐれた潤滑性と、より一段と優れた耐酸化性が発揮され、その結果、境界損傷での酸化を抑制し、チッピング、欠損等の異常損傷を発生することなく、長期の使用に亘って、すぐれた耐摩耗性とすぐれた仕上げ面精度を維持することができ、安定した切削性能を発揮することができる。
また、非晶質二酸化珪素a−SiO膜は、均質で等方性かつ結晶粒界や格子欠陥が存在せず、強度的にすぐれるため上記効果が得られるのであって、結晶質二酸化珪素膜では上記効果は得られない。
本発明の硬質被覆層および潤滑膜を成膜するためのAIP(アークイオンプレーティング)装置とSP(RFスパッタリング)装置を併設した物理蒸着装置の概略説明図を示し、(a)は平面図、(b)は側面図を示す。
つぎに、この発明の被覆工具を実施例により具体的に説明する。
ここでは、工具基体として、立方晶窒化ほう素基超高圧焼結材料を用いた場合の具体例について説明するが、工具基体としては、炭化タングステン基超硬合金、炭窒化チタン基サーメット等を用いることができるのは改めて言うまでもない。
原料粉末として、いずれも0.5〜8μmの範囲内の平均粒径を有するcBN粉末、TiN粉末、TiCN粉末、TiC粉末、Al粉末、Al粉末、WC粉末を用意し、これら原料粉末を表1に示される配合組成に配合し、ボールミルで80時間湿式混合し、乾燥した後、120MPaの圧力で直径:50mm×厚さ:1.5mmの寸法をもった圧粉体にプレス成形し、ついでこの圧粉体を、圧力:1Paの真空雰囲気中、900〜1300℃の範囲内の所定温度に60分間保持の条件で焼結して切刃片用予備焼結体とし、この予備焼結体を、別途用意した、Co:8質量%、WC:残りの組成、並びに直径:50mm×厚さ:2mmの寸法をもったWC基超硬合金製支持片と重ね合わせた状態で、通常の超高圧焼結装置に装入し、通常の条件である圧力:4GPa、温度:1200〜1400℃の範囲内の所定温度に保持時間:0.8時間の条件で超高圧焼結し、焼結後上下面をダイヤモンド砥石を用いて研磨し、ワイヤー放電加工装置にて一辺3mmの正三角形状に分割し、さらにCo:5質量%、TaC:5質量%、WC:残りの組成およびCIS規格SNGA120412の形状(厚さ:4.76mm×一辺長さ:12.7mmの正方形)をもったWC基超硬合金製インサート本体のろう付け部(コーナー部)に、質量%で、Cu:26%、Ti:5%、Ni:2.5%、Ag:残りからなる組成を有するAg合金のろう材を用いてろう付けし、所定寸法に外周加工した後、切刃部に幅:0.13mm、角度:25°のホーニング加工を施し、さらに仕上げ研摩を施すことによりISO規格SNGA120412のインサート形状をもった立方晶窒化ほう素基超高圧焼結材料からなる工具基体(以下、単に、工具基体という)A〜Eをそれぞれ製造した。
(a)上記のcBN工具基体A〜Eのそれぞれを、アセトン中で超音波洗浄し、乾燥した状態で、図1に示されるAIP(アークイオンプレーティング)装置とSP(スパッタリング)装置を併設した物理蒸着装置内の回転テーブル上の中心軸から半径方向に所定距離離れた位置に外周部にそって装着し、
(b)装置内に、カソード電極(蒸発源)として硬質被覆層形成用兼ボンバード用の金属Tiを配置し、あるいは、硬質被覆層形成用の目標組成に対応した成分組成をもったTi−Al合金を配置し、
(c)装置内を排気して0.1Pa以下の真空に保持しながら、ヒーターで装置内を500℃に加熱した後、Tiボンバード処理を行い、
(d)その後、装置内に反応ガスとして窒素ガスを導入して3Paの反応雰囲気とすると共に、前記回転テーブル上で自転しながら回転する工具基体に−100Vの直流バイアス電圧を印加し、かつ金属Ti(あるいはTi−Al合金)とアノード電極との間に100Aの電流を流してアーク放電を発生させ、もって前記工具基体の表面に、表4に示される目標層厚のTiN層、TiCN層あるいは目標組成および目標層厚のTiAlN層を硬質被覆層として蒸着形成し、
(e)ついで、装置内を排気して0.1Pa以下の真空に保持しながら、Arガスを導入して、0.7Paの雰囲気とすると共に、前記テーブル上で自転しながら回転する工具基体に−200Vのバイアス電圧を印加し、表2に示されるスパッタリング条件で硬質被覆層の表面にa−SiO膜を蒸着して、表4に示される所定膜層の潤滑膜を蒸着形成することにより、
本発明の被覆工具1〜10(本発明工具1〜10という)をそれぞれ製造した。
また、比較の目的で、
上記本発明工具1〜10の製造工程(a)〜(d)と同様な方法で、目標層厚のTiN層、TiCN層あるいは目標組成および目標層厚のTiAlN層を硬質被覆層として蒸着形成した後、表3に示される条件で表5に示される膜厚のSiO膜からなる潤滑膜を形成することにより、比較例の被覆工具1〜10(比較例工具1〜10という)をそれぞれ製造した。
この結果得られた本発明工具1〜10および比較例工具1〜10について、硬質被覆層の合計平均層厚及び潤滑層の膜厚を透過型電子顕微鏡を用いて断面測定したところ、いずれも目標層厚と実質的に同じ平均値(5ヶ所の平均値)を示した。
また、TiAlN層からなる硬質被覆層について、その組成を透過型電子顕微鏡を用いてのエネルギー分散型X線分析法により測定したところ、それぞれ目標組成と実質的に同じ組成を示した。
さらに、本発明工具1〜10および比較例工具1〜10の潤滑膜については、透過型電子顕微鏡を用いて組織観察(倍率:50万倍)したところ、本発明工具1〜10の潤滑膜は、非晶質であることが確認されたが、比較例工具1〜10の潤滑膜については、非晶質の形成は見られず、結晶質SiO膜の形成が確認された。
つぎに、上記の各種の被覆工具を、いずれも工具鋼製バイトの先端部に固定治具にてネジ止めした状態で、本発明工具1〜10および比較例工具1〜10ついて、以下に示す切削条件A〜Cで高速連続切削試験を実施した。
[切削条件A]
被削材:JIS・SCM420(硬さ:HRC60)の丸棒、
切削速度: 260 m/min.、
切り込み: 0.10 mm、
送り: 0.15 mm/rev.、
切削時間: 7.2 分、
の条件での浸炭焼入れ合金鋼の湿式連続高速切削加工試験(通常の切削速度は180m/min.)、
[切削条件B]
被削材:JIS・SCr420(硬さ:HRC61)の丸棒、
切削速度: 240 m/min.、
切り込み: 0.10 mm、
送り: 0.15 mm/rev.、
切削時間: 7.2 分、
の条件での浸炭焼入れクロム鋼の湿式連続高速切削加工試験(通常の切削速度は180m/min.)、
[切削条件C]
被削材:JIS・SUJ2(硬さ:HRC61)の丸棒、
切削速度: 285 m/min.、
切り込み: 0.10 mm、
送り: 0.12 mm/rev.、
切削時間: 7.2 分、
の条件での焼入れ軸受鋼の湿式連続高速切削加工試験(通常の切削速度は170m/min.)、
そして、上記の各切削加工試験における被削材の仕上げ面精度について、JIS・B0601−1994に従い、Rz(μm)を測定した。
この測定結果を表6に示す。
なお、比較例工具1〜10については、切削時間終了後、切削条件A、Bでは被削材の仕上げ面精度(Rz(μm))が3.0μmから、また、切削条件Cでは2.0μmから外れてしまっていたため、上記所定の基準値を超えたときの切削時間を寿命(分)と判断し、表6には、比較例工具1〜10の寿命(分を記載した。
Figure 0005321356
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表4〜6に示される結果から、この発明の被覆工具は、工具基体表面にTiN層、TiCN層、TiAlN層のうちの少なくとも一層からなる硬質被覆層を形成し、該硬質被覆層の最表面に、すぐれた潤滑性とすぐれた耐酸化性を備えたa−SiO膜からなる潤滑膜を蒸着形成したことにより、大きな発熱を伴う高硬度被削材の高速切削加工において、すぐれた耐異常損傷性を示し、チッピング、欠損等の発生を抑制するとともに、すぐれた仕上げ面精度を長期の使用に亘って維持し、安定した切削性能を発揮するのに対して、硬質被覆層最表面に結晶質SiO膜を形成した比較例被覆工具においては、刃先にチッピング、欠損等の異常損傷が発生しやすく、また、使用に伴い被削材の仕上げ面精度が低下し、比較的短時間で使用寿命に至ることが明らかである。
上述のように、この発明の被覆工具は、各種の鋼や鋳鉄などの通常の切削条件での切削加工は勿論のこと、特に合金工具鋼や軸受け鋼の焼入れ材などの高硬度材からなる被削材の高速切削であっても、すぐれた潤滑性とすぐれた耐酸化性を発揮し、チッピング、欠損等の発生を抑え、被削材の仕上げ面精度の低下を招くことなく、長期に亘って安定した切削性能を発揮するものであるから、切削加工装置の高性能化、並びに切削加工の省力化および省エネ化、さらに低コスト化に十分満足に対応できるものである。

Claims (2)

  1. 炭化タングステン基超硬合金、炭窒化チタン基サーメットまたは立方晶窒化ほう素基超高圧焼結材料からなる工具基体の表面に、硬質被覆層として、チタンの窒化物層、チタンの炭窒化物層、チタンとアルミニウムの複合窒化物層のうちから選ばれる少なくとも一層が、0.5〜5μmの合計平均層厚で蒸着形成されている表面被覆切削工具において、
    上記硬質被覆層の最表面に、さらに、100〜500nmの膜厚の非晶質二酸化珪素膜が形成されていることを特徴とする表面被覆切削工具。
  2. 上記チタンとアルミニウムの複合窒化物層は、
    組成式:(Ti1−XAl)N
    で表した場合、Xが0.15〜0.65(但し、原子比)を満足する請求項1に記載の表面被覆切削工具。
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