JP2019063899A - 耐欠損性にすぐれた表面被覆切削工具 - Google Patents

耐欠損性にすぐれた表面被覆切削工具 Download PDF

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Abstract

【課題】切刃に対し衝撃的な高負荷が作用する鋼の高速断続重切削加工において、硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性、耐欠損性、耐酸化性を有する表面被覆工具を提供する。【解決手段】炭化タングステン基超硬合金、炭窒化チタン基サーメット、立方晶窒化ホウ素基超高圧焼結体からなる基体表面に硬質被覆層が設けられ、前記硬質被覆層は、AlとTiの複合窒化物または複合炭窒化物層よりなり、層厚方向に垂直な面内において三角形状を有するマトリックス部と、前記マトリックス部にAlとZrの少なくとも一つの元素を含む酸化物または酸窒化物が配置されてなる周辺部とからなる複合部を含み、前記複合部は、複合窒化物または複合炭窒化物層の表面側から電子線後方散乱回折法(EBSD法)にて組織観察を行った際に、前記NaCl型の面心立方構造を有する結晶粒において、{111}面で表される等価な結晶面の面積率が、全体の35面積%以上である表面被覆切削工具。【選択図】図1

Description

この発明は、炭素鋼や合金鋼等の切削加工において、耐欠損性、特に、断続切削等における耐チッピング性、耐欠損性においてもすぐれた表面被覆切削工具(以下、単に「被覆工具」という)に関するものである。
炭素鋼や合金鋼等の切削加工において、耐欠損性、特に、断続切削等における耐チッピング性、耐欠損性においてもすぐれた被覆工具については、その切削性能を高めるために、炭化タングステン(以下、WCで示す)基超硬合金、炭窒化チタン(以下、TiCNで示す)基サーメットあるいは立方晶窒化ホウ素(以下、cBNで示す)基超高圧焼結体で構成された工具基体(以下、これらを総称して工具基体という)の表面に、硬質被覆層として、Ti−Al系の複合窒化物層あるいは複合炭窒化物層を化学蒸着法により被覆形成した被覆工具の提案がなされている。
例えば、特許文献1では、基材表面に化学蒸着法にて成膜された、Ti、Alの複合窒化物層あるいは複合炭窒化物層を有し、これらの層を表面側から走査電子顕微鏡にて組織観察を行った際に、これらの層内において面心立方晶構造を有する個々の結晶粒が層厚方向に垂直な面内にて、三角形状を有し、該結晶粒の{111}で表現される等価な結晶面にて形成された面の面積率を一定比率以上とすることにより、ステンレス鋼、炭素鋼、鋳鉄などの高速断続切削加工において、長期の使用にわたり、すぐれた耐チッピング性を発揮する被覆工具が提案されている。
また、例えば、特許文献2では、基材に対し化学蒸着法を用いて、NaCl型の結晶構造を有する結晶粒を含む硬質被覆層を成膜し、前記硬質被覆層は、Alの原子比の高いAlTi1−x(x=0.76以上1未満)の窒化物または炭窒化物からなる第1層と、Alの原子比の低いAlTi1−y(y=0.45以上0.76未満)の窒化物または炭窒化物からなる第2層とが交互に一層以上積層された積層構造を有し、前記結晶粒は、前記基材の表面の法線方向に平行な断面において、電子線後方散乱回折装置にて前記結晶粒の結晶方位を解析した際に、結晶面である(200)面に対する法線と前記基材の表面に対する法線との交差角が0〜45度となる結晶粒の面積の和に対して、前記交差角が0〜20度である前記結晶粒の面積の和および前記交差角が10〜20度である前記結晶粒の面積の和の比率をそれぞれ50%以上、および、30%以上とすることにより、すぐれた耐チッピング性能を有する被覆工具が得られることが提案されている。
また、例えば、特許文献3では、優れた耐欠損性、耐溶着性等の特性を有する被覆層を表面に形成した表面被覆部材、および、それを用いた切削工具に関し、最外層に対し、ブラスト処理、弾性砥石、ブラシ等による研磨加工を施すことにより、耐溶着性に優れ、チッピングや欠損発生のない、硬質被覆層が提案されている。
特開2015−163423号公報 特許第6037255号公報 特許第4942326号公報
近年の切削加工における省力化および省エネ化等の要求は強く、これに伴い、切削加工は一段と高速化、高効率化の傾向にあり、被覆工具には、より一層、耐チッピング性、耐欠損性等の耐異常損傷性にすぐれた特性が求められている。
そして、前記特許文献1では、CVD被覆層として三角錐形状の組織を有し、結晶粒を特定の結晶面である{111}面に配向させることにより、高速断続切削加工において、長期の使用にわたり、すぐれた耐チッピング性および耐欠損性を発揮することが提案され、また、前記特許文献2では、AlとTiの原子比範囲の異なる二種類の複合窒化物または複合炭窒化物を交互積層してなり、結晶粒を特定の結晶面に配向させることにより、すぐれた耐チッピング、および、耐欠損性能を有することが提案されているが、いずれにおいても、断続重切削時においては、表面の凹凸部を起点として外部からのクラックの進展により工具被覆層にチッピングや欠損が発生するという問題を有していた。
また、前記引用文献3には、最外層に対し、ブラスト処理、弾性砥石、ブラシ等による研磨加工を施すことにより、耐溶着性に優れ、チッピングや欠損の発生のない、硬質被覆層が提案されているが、これらの処理は、被膜への応力集中による刃先品位の低下をもたらし、工具が突発的に欠損するという問題を内在していた。
そこで、本発明は、高硬度かつ靱性に優れ、断続重切削時においても、外部からのクラック進展に対し、チッピングや欠損を生じることのない、高い耐チッピング性および耐欠損性を有する表面被覆切削工具を提供することを目的とする。
本発明者らは、前述の観点から、AlとTiの複合窒化物もしくは複合炭窒化物(以下、「(AlTi1−X)(C1−Y)」で示すことがある)からなる硬質被覆層を化学蒸着にて被覆形成した被覆工具の耐チッピング性、耐欠損性の改善をはかるべく、鋭意研究を重ねた結果、次のような知見を得た。
即ち、本発明者らは、断続重切削時に外部からのクラックを進展させる起点となる、TiとAlの複合窒化物もしくは複合炭窒化物の{111}面が多く表面に配向した、凹凸部を有する前記三角錐組織を主とした多角錐状組織(以下、「マトリックス部」という。)において、例えば、特定の酸化物または酸窒化物、すなわち、Al、Zrの少なくとも一つの元素を含む酸化物または酸窒化物である酸化アルミニウムや酸化ジルコニウムを成膜した後、前記酸化物または酸窒化物をブラシやブラスト処理により除去することや、あるいは、前記マトリックス部にアルミナやジルコニア砥粒を用いた乾式ブラストにより表面研磨を行うこと等の手段により、前記マトリックス部の間隙部に前記特定の酸化物または酸窒化物である酸化アルミニウムや酸化ジルコニウムなどが配置されてなる組織(以下、「周辺部」という。)を有する構造の複合部を設けることにより、表面の応力集中を緩和、抑制し、さらに、機械特性に優れるAlTiNが、強化粒子としてはたらくことで、被覆層の微小変形を抑制でき、優れた耐欠損性を発現することを知見したものである。
さらに、本発明者らは、1)マトリックス部を構成する粒子であるAlとTiの複合窒化物もしくは複合炭窒化物のAlのAlとTiに対する含有量が、60〜90原子%であるときに必要な機械特性を満たすことができ、酸化物層との密着性が強固となること、また、2)EBSD法(電子線後方散乱回折法)による表面測定の結果、{111}面配向を示す結晶粒の面積率が30%以上75%以下であるときに、多角錐状の組織が十分に得られ、酸化物層との密着性が強固となること、さらに、3)酸化物層は、特に、AlまたはZrOである場合に強化粒子のAlTiNと十分な密着性を有するため、高遮蔽性を有し、また、4)強化粒子と酸化物の中間層としてTi、Alを主体とする少なくとも一つの元素を含む窒化物または炭窒化物で構成される層が存在することで、さらに強固な密着性を得ることができ、また、5)複合部はホーニング上端部から工具すくい面側へ100μmの位置とホーニング下端部から工具逃げ面側へ100μmの位置との間で表面に露出していると、切削時に最も負荷がかかる部位で性能を発揮できることを見出した。
本発明は、前記知見に基づいてなされたものであって、
「(1)炭化タングステン基超硬合金、炭窒化チタン基サーメットまたは立方晶窒化ホウ素基超高圧焼結体のいずれかからなる工具基体の表面に、硬質被覆層が設けられている表面被覆工具において、
(a)前記硬質被覆層は、少なくとも複合部を含むものであって、その平均総膜厚は、1〜20μmであり、
(b)前記複合部は、AlとTiの複合窒化物または複合炭窒化物層よりなり、層厚方向に垂直な面内において三角形状を主体とする多角形状からなるマトリックス部と、前記マトリックス部の周囲にAlとZrの少なくとも一つの元素を含む酸化物または酸窒化物が配置されてなる周辺部とからなり、その複合部の平均深さは、0.05〜2.0μmであって、
(b−1)前記マトリックス部を構成するAlとTiの複合窒化物または複合炭窒化物層は、組成式:(AlTi1−X)(C1−Y)で表した場合、複合窒化物または複合炭窒化物層のAlのTiとAlの合量に占める平均含有割合Xavgおよび複合窒化物または複合炭窒化物層のCのCとNの合量に占める平均含有割合Yavg(但し、Xavg、Yavg はいずれも原子比)が、それぞれ、0.60≦Xavg≦0.90、0≦Yavg<0.05を満足し、NaCl型の面心立方晶構造を有する複合窒化物または複合炭窒化物を含む相で構成され、
(b−2)前記複合部は、複合窒化物または複合炭窒化物層の表面側から電子線後方散乱回折法(EBSD法)にて組織観察を行った際に、前記NaCl型の面心立方構造を有する結晶粒において、{111}面で表される等価な結晶面の面積率が、全体の30面積%以上75面積%以下であることを特徴とする表面被覆切削工具。

(2)前記硬質被覆層は、前記複合部の下部に
組成式:(AlTi1−X)(C1−Y)で表した場合、複合窒化物または複合炭窒化
物層のAlのTiとAlの合量に占める平均含有割合Xavgおよび複合窒化物または複合炭窒化物層のCのCとNの合量に占める平均含有割合Yavg(但し、Xavg、Yavg はいずれも原子比)が、それぞれ、0.60≦Xavg≦0.90、0≦Yavg<0.05を満足し、NaCl型の面心立方晶構造を有する複合窒化物または複合炭窒化物を含む相で構成された少なくとも一層の下部層を有することを特徴とする(1)に記載された表面被覆切削工具。
(3)前記複合部の周辺部が、Al、ZrOから選択される少なくとも一つの化合物から構成されることを特徴とする、(1)または(2)に記載された表面被覆切削工具。
(4)前記複合部のマトリックス部と周辺部の中間にTi、Alを主体とする少なくとも一つの元素を含む窒化物または炭窒化物で構成される中間層が存在することを特徴とする(1)〜(3)のいずれか一つに記載された表面被覆切削工具。
(5)前記複合部が少なくとも切れ刃ホーニング上端部から工具すくい面側へ100μmの位置とホーニング下端部から工具逃げ面側へ100μmの位置との間で被覆の最表面に露出して存在することを特徴とする(1)〜(4)のいずれか一つに記載された表面被覆切削工具。」に特徴を有するものである。
つぎに、本発明の被覆工具の硬質被覆層について、具体的に説明する。
複合部を含む硬質被覆層の平均総膜厚;
本発明の複合部を含む硬質被覆層の平均総膜厚は、1μm未満では、長期の使用に亘っての耐摩耗性を十分に確保することはできず、一方、その平均総膜厚が、20μmを超えると、高熱発生を伴う高速断続切削で熱塑性変形を起し易くなり、これが偏摩耗の原因となるため、1〜20μmと規定した。
なお、平均総膜厚は好ましくは、1〜10μmであり、これは平均総膜厚が10μmを超えると工具全体における硬質層の割合が大きいため、工具自体が本質的に欠損し易くなるためである。
複合部の平均深さ;
本発明は、複合部において、多角錐形状を有し、マトリックス部を形成するTiとAlの複合窒化物または複合炭窒化物層の凹部にAlおよびZrの少なくとも一つの元素を含む酸化物または酸窒化物を配置することにより、効果を発揮するものであるが、その平均深さが、0.05μm未満では、その効果が発揮できず、他方、2.0μmを超えると効果が飽和するため、0.05〜2.0μmと規定した。
複合部のAlとTiの複合窒化物または複合炭窒化物((AlTi1−X)(C1−Y))の組成;
本発明の複合部のマトリックス部を構成するAlとTiの複合窒化物または複合炭窒化物((AlTi1−X)(C1−Y))の組成は、Alの平均含有割合Xavg(原子比)の値が0.60未満になると、高温硬さが不足し耐摩耗性が低下するようになり、一方、Xavg(原子比)の値が0.90を超えると、相対的なTi含有割合の減少により、(AlTi1−X)(C1−Y)層自体の高温強度が低下し、チッピング、欠損を発生しやすくなるため、Alの平均含有割合Xavg(原子比)の値は、0.60以上0.90以下とすることが必要である。さらに好ましくはAlの平均含有割合Xavg(原子比)の値は、0.70以上0.90以下であり、これはAlの平均含有割合Xavg(原子比)の値が0.70以上で最大硬さに近い硬さが得られ、強化部として、より高い効果が得られるためである。
また、前記(AlTi1−X)(C1−Y)層において、C成分には硬さを向上させ、一方、N成分には高温強度を向上させる作用があるが、C成分の平均含有割合Yavg(原子比)が0.05を超えると、高温強度が低下する。したがって、C成分の平均含有割合Yavg(原子比)は、0≦Yavg≦0.05と定めた。
複合部のAlとTiの複合窒化物または複合炭窒化物((AlTi1−X)(C1−Y))の結晶構造;
本発明の複合部のマトリックス部を構成するAlとTiの複合窒化物または複合炭窒化物((AlTi1−X)(C1−Y))は、NaCl型の面心立方構造(以下、単に「立方晶構造」という場合もある。)をとることによって硬さを向上させることができる。
化学蒸着法によってAlとTiの複合窒化物または複合炭窒化物層を成膜することにより、NaCl型の面心立方構造を維持したままで前記組成の(AlTi1−X)(C1−Y)層を得ることができるため、硬質被覆層の硬さの低下を回避することができる。
複合部のマトリックス部のAlとTiの複合窒化物または複合炭窒化物((AlTi1−X)(C1−Y))の立方晶構造を有する個々の結晶粒の層厚方向に垂直な面内で観察される多角形状で、かつ、結晶粒の{111}で表される等価な結晶面の面全体に対する面積割合;
複合部のマトリックス部の前記複合窒化物または複合炭窒化物の立方晶構造を有する個々の結晶粒が、層厚方向に垂直な面内において多角形状を有し該結晶粒の多角形状の面が結晶粒の結晶面である{111}で表される等価な結晶面のうちの一つの面に形成されている場合の面積割合が、30%以上であるときには、硬質被覆層表面と被削材との摩耗抵抗が軽減し、切削における初期なじみ性が向上し、耐チッピング性が向上するため、前記面積割合を30%以上と規定し、また、75%を超えるときには周辺部の面積割合が十分ではなく、理想的な高温特性を得ることができないので、75%以下と規定した。
前記面積割合は、40%以上、60%以下であるときにより好ましく、これは、前記面積割合が50%付近であるときには、特に、材料組織的にマトリックス部と周辺部の偏在箇所が少なくなり、安定した切削性能が得られるためである。
複合部のマトリックス部の面積割合は複合部のマトリックス部の複合窒化物または複合炭窒化物の表面側から50μm×50μmの範囲で電子線後方散乱回折法(EBSD法)にて分析を行った際に、工具基体表面の法線方向に対する結晶面である{111}面の法線がなす傾斜角を測定し、該傾斜角のうち、法線方向に対して0〜45度の範囲内にある傾斜角を0.25度のピッチ角で区分し0〜12度の範囲内に最高ピークが存在する多角形状の粒子を同定し、付随する画像解析ソフトでそれらの粒子をマーキングし、観察画像全体面積に対するマーキングされた粒子の全面積の割合から測定することができる。
複合部の周辺部の酸化物または酸窒化物層;
複合部の周辺部をAl、Zrの少なくとも一つの元素を含む酸化物または酸窒化物で構成することにより、マトリックス部のAlとTiの複合窒化物または複合炭窒化物と十分な密着性が得られるが、特に、前記酸化物が、酸化アルミニウムあるいは酸化ジルコニウムである場合には、密着性がすぐれるため、高い遮熱性を実現することができる。
複合部のマトリックス部と周辺部との間に設けた中間層;
複合部のマトリックス部と周辺部との間には、Ti、Alを主体とする少なくとも一つの元素を含む窒化物または炭窒化物で構成される中間層を設けることができる。
複合部は、このような中間層を有することにより、複合部内において、マトリックス部と周辺部とのさらなる密着性の向上を図ることができる。また、その層厚は0.05μm〜0.3μmであることが好ましい。
下部層;
前記複合部の下部には、組成式:(AlTi1−X)(C1−Y)で表した場合、複合窒化物または複合炭化物層のAlのTiとAlの合量に占める平均含有割合Xavgおよび複合窒化物または複合炭窒化物層のCのCとNの合量に占める平均含有割合Yavg(但し、Xavg、Yavg はいずれも原子比)が、それぞれ、0.60≦Xavg≦0.90、0≦Yavg<0.05を満足し、NaCl型の面心立方晶構造を有する複合窒化物または複合炭窒化物を含む相で構成された、前記複合部と成分組成、および、結晶構造において一致する、下部層を設けることができる。
前記下部層は、工具基体と複合部のいずれにも強固に密着するため、硬質被覆層の工具基体に対する密着性の向上に寄与し、さらに、前記下部層は高硬度を有するため、硬質被覆層に高い耐摩耗性を付与することができ、よりすぐれた硬質被膜層を形成することができる。
また、その層厚は、0.95μm未満であると被覆層の耐摩耗性が本質的に劣るため効果が発揮できず、18.0μmを超えると膜厚過多のため硬質被覆層を起点とした工具欠損が生じ易くなるため、0.95〜18.0μmであることが望ましい。
密着下地層;
工具基体と下部層との間には、さらに工具基体と下部層の密着性を向上させるために、下部層と成分組成および結晶構造において一致する複合窒化物または複合炭窒化物を含む密着下地層を設けることができる。
前記密着下地層を設けることにより、より一層の密着性の向上、および、耐摩耗性の付与により、さらに、すぐれた硬質被覆層を形成することができる。
なお、その層厚は、0.05μm以下では、基体との十分な密着性が得られず、1.0μm以上では、密着性の向上効果が飽和するため、0.05〜1.0μmの範囲とすることが望ましい。
複合部の製造方法;
1.複合部(マトリックス部)であるAlTiN層、および、AlTiCN層の成膜方法
本発明にて規定する成分組成、角錐形状、および、結晶構造を備えた複合部のマトリックス部は、例えば、化学蒸着法を用い、工具基体に対し、以下の成膜条件にて、形成することができる。
なお、工具基体に対し、複合部(マトリックス部)を成膜するに先立ち、密着下地層、下部層、中間層を成膜する場合の成膜条件は、下記に示す複合部(マトリックス部)の条件範囲から選択することができる。
[成膜条件]
成膜方法:CVD法
反応ガス組成(容量%):
ガス群A:NH:0〜0.8%、H:25〜35%、
ガス群B:AlCl:0〜0.05%、TiCl:0〜0.04%、
:0〜10%、C:0〜0.5%、H:残、
反応雰囲気圧力:4.0〜5.0kPa、
反応雰囲気温度:700〜900℃
供給周期:1〜5秒、
1周期当たりのガス供給時間:0.15〜0.25秒、
ガス群Aの供給とガス群Bの供給の位相差:0.10〜0.20秒
2.複合部(周辺部)の製造方法
複合部(周辺部)の製造方法は、すでに、段落0010にて示したとおりであり、まず、(1)第1方法として、第1工程にて、前記複合部のマトリックス部に通常の熱CVD法やアークやスパッタ蒸着法、あるいは、溶射などの手段により、AlとZrの少なくとも一つの元素を含む酸化物または酸窒化物よりなる、例えば、Al相、または、ZrO相の単相、あるいは、Al相とZrO相の混合相を成膜した後、第2工程にて、成膜された表層をブラシにより任意の時間研磨することにより、製造することができる。
また、(2)第2方法として、前記複合部のマトリックス部に対し、アルミナや窒化ケイ素、ジルコニアの砥粒を用いた乾式ブラストで表面研磨することにより、直接、複合部(周辺部)を製造することもできる。
(1)第1方法について
第1方法は、第1工程である成膜工程と第2工程である研磨工程とを経て、複合部を形成するものであって、
例えば、a)第1工程にて、α−Al層のみを成膜するものにあっては、CVD法を用い成膜することができ、以下のとおりのものである。
反応ガス組成(容量%):AlCl 1.5〜5.0%、CO 2〜8%、
HCl 3〜8%、HS 0.5〜1.0%、残部H
反応雰囲気圧力:5.0〜15.0kPa、
反応雰囲気温度:800〜900℃
また、b)第1工程において、ZrOのみを成膜するものにあっては、例えば、アークイオンプレーティング法を用い、イオンプレーティング装置内にて、回転テーブル上にて自転しながら回転する複合部のマトリックス部を有する工具基体に−20〜−150Vの直流バイアス電圧を印加し、カソード電極(蒸発源)であるZr金属電極とアノード電極との間に120Aの電流を流してアーク放電を発生させ、同時に装置内雰囲気を0.5〜9.0Paの酸素アルゴン混合雰囲気(例えば、酸素:アルゴンの流量比が50:50)にて所定時間蒸着することにより、目標組成、目標層厚のZrO層を蒸着形成させることができる。
さらに、c)第1工程において、AlとZrOの混合相を成膜する場合には、例えば化学蒸着装置を用い、
反応ガス組成:(容量%で、)AlCl:1.0〜5.0%、ZrCl:0.03〜2.5%、CO:5.0〜12.0%、HS:0.1〜0.5%、HCl:1.0〜5.0%、H:残り、
反応雰囲気温度:1000〜1050℃、
反応雰囲気圧力:6〜30kPa、
の条件にて、AlとZrOの混合組織層を蒸着形成させることができる。
また、前記a)〜c)の第1工程後に行う、第2工程である、成膜された表層をブラシ等により行う研磨工程では、例えば、ウエットブラスト処理により、マトリックス部の一部を露出させることにより、高速断続重切削加工においても、すぐれた耐欠損性、および、耐チッピング性にすぐれた硬質被覆層を得ることができる。
(2)第2方法について
第2方法は、前記複合部のマトリックス部に対し、アルミナや窒化ケイ素、ジルコニアの砥粒を用いた乾式ブラストで表面研磨することにより、直接、複合部(周辺部)を設けるというものである。
例えば、前記複合部のマトリックス部に対し、以下の条件にて、ブラスト条件を調整す
ることにより、複合部の周辺部を設けることができる。
ブラスト処理条件;
砥粒:ZrO2粒、
砥粒形状:球形および/または多角形、
砥粒サイズ(粒径):125−425μm(球形)/<125μm(多角形)
砥粒割合:70−90質量%(球形)/10−30質量%(多角形)
ブラスト圧力:0.10−0.4MPa
すくい面の法線に対する投射角度:0−20度
投射時間: 5−30秒
本発明は、工具基体の表面に硬質被覆層を設けた表面被覆切削工具であって、AlとTiの複合窒化物もしくは複合炭窒化物からなる角錐組織の凹凸部にAl、Zrの少なくとも一つの元素を含む酸化物または酸窒化物である酸化アルミニウムや酸化ジルコニウムなどが配置されてなる複合部をその表面に有することにより、表面の応力集中を緩和、抑制し、さらに、機械特性にすぐれるAlTiNが、コア粒子としてはたらくことで、被覆層の微小変形を抑制することにより、すぐれた耐欠損性を発現したものである。
そして、かかるすぐれた耐欠損性により、断続重切削時に従来から課題とされていた、表面の凹凸を起点とした外部からのクラック進展による工具欠損の問題を解決したものである。
本発明に係る被覆工具の工具基体と硬質被覆層を構成する密着下地層、下部層、および、複合部を構成するマトリックス部、周辺部および中間層との関係を示す断面模式図である。 本発明に係る被覆工具硬質被覆層の層厚方向に垂直な面内における表面を模式的に表した表面組織模式図である。
つぎに、本発明の被覆工具を実施例により具体的に説明する。
原料粉末として、いずれも1〜3μmの平均粒径を有するWC粉末、TiC粉末、TaC粉末、NbC粉末、Cr32粉末およびCo粉末を用意し、これら原料粉末を、表1に示される配合組成に配合し、さらにワックスを加えてアセトン中で24時間ボールミル混合し、減圧乾燥した後、98MPaの圧力で所定形状の圧粉体にプレス成形し、この圧粉体を5Paの真空中、1370〜1470℃の範囲内の所定の温度に1時間保持の条件で真空焼結し、焼結後、ISO規格SNGA120408のインサート形状をもったWC基超硬合金製の工具基体A〜Cをそれぞれ作製した。
また、原料粉末として、いずれも0.5〜2μmの平均粒径を有するTiCN(質量比でTiC/TiN=50/50)粉末、ZrC粉末、NbC粉末、WC粉末、Co粉末およびNi粉末を用意し、これら原料粉末を、表2に示される配合組成に配合し、ボールミルで24時間湿式混合し、乾燥した後、98MPaの圧力で圧粉体にプレス成形し、この圧粉体を1.3kPaの窒素雰囲気中、温度:1500℃に1時間保持の条件で焼結し、焼結後、ISO規格SNGA120408のインサート形状をもったTiCN基サーメット製の工具基体Dを作製した。
また、原料粉末として、いずれも0.5〜4μmの範囲内の平均粒径を有するcBN粉末、TiN粉末、TiCN粉末、TiC粉末、Al粉末、Al粉末を用意し、これら原料粉末を表3に示される配合組成に配合し、ボールミルで80時間湿式混合し、乾燥した後、120MPaの圧力で直径:50mm×厚さ:1.5mmの寸法をもった圧粉体にプレス成形し、ついでこの圧粉体を、圧力:1Paの真空雰囲気中、900〜1300℃の範囲内の所定温度に60分間保持の条件で焼結して切刃片用予備焼結体とし、この予備焼結体を、別途用意した、Co:8質量%、WC:残りの組成、並びに直径:50mm×厚さ:2mmの寸法をもったWC基超硬合金製支持片と重ね合わせた状態で、通常の超高圧焼結装置に装入し、通常の条件である圧力:4GPa、温度:1200〜1400℃の範囲内の所定温度に保持時間:0.8時間の条件で超高圧焼結し、焼結後上下面をダイヤモンド砥石を用いて研磨し、ワイヤー放電加工装置にて所定の寸法に分割し、さらにCo:5質量%、TaC:5質量%、WC:残りの組成およびISO規格SNGA120408の形状(厚さ:4.76mm×内接円直径:12.7mmの90°正方形)をもったWC基超硬合金製インサート本体のろう付け部(コーナー部)に、体積%で、Zr:37.5%、Cu:25%、Ti:残りからなる組成を有するTi合金のろう材を用いてろう付けし、所定寸法に外周加工した後、切刃部に幅:0.13mm、角度:25°のホーニング加工を施し、さらに仕上げ研摩を施すことによりISO規格SNGA120408のインサート形状をもった工具基体Eを作製した。
つぎに、これらの工具基体A〜Eの表面に、化学蒸着装置を用い、表4に示される形成条件A〜G、すなわち、NHおよびHからなるガス群A(NH:0.2〜0.8%、H:25〜35%)とAlCl、TiCl、NおよびHからなるガス群B(AlCl:0.02〜0.05%、TiCl:0.01〜0.04%、N:0.0〜10%、H:残、ただし、%は容量%で、ガス群Aおよびガス群Bを合わせた全体に対する容量%)のおのおののガスを供給し、反応雰囲気圧力:4.5〜5.0kPa、反応雰囲気温度700〜900℃にて、所定時間、通常の熱CVD法を用い、AlTiN層およびAlTiCN層を成膜し、表6に示される複合部のマトリックス部を得た。
また、工具基体と複合部の間に下部層を設ける場合には、上記規定の各ガス成分の範囲、および、ガス供給量比の範囲を満足するよう選択する。
次いで、表5に示される形成条件A〜Gにて、前記複合部のマトリックス部に、第1工程として、CVD法やIP法を用いて、Al膜、ZrO膜、あるいは、AlとZrOとの混合膜を形成した後、第2工程として、ブラスト処理や研磨処理を行うか、あるいは、前記複合部のマトリックス部に対し、直ちにZrOメディアやAlメディアを用いてブラスト処理を行うことにより、複合部の周辺部を得て、表6に示される所望の目標層厚(μm)を有する本発明被覆工具1〜12を製造した。
また、比較の目的で、前記工具基体A〜Eの表面に、順次表4乃至表5に示される比較成膜工程の条件にて、表7に示される所望の目標層厚(μm)を有する比較例被覆工具1〜12を製造した。
ついで、本発明被覆工具1〜12、比較例被覆工具1〜12の各構成層の工具基体に垂直な方向の断面を、走査型電子顕微鏡(倍率5000倍)を用いて測定し、観察視野内の5点の層厚を測って平均して平均層厚を求めたところ、いずれも表6および表7に示される目標平均層厚と実質的に同じ平均層厚を示した。
また、AlTiN層またはAlTiCN層の平均Al含有割合Xavgおよび平均C含有割合Yavgについては、電子線マイクロアナライザ(EPMA,Electron−Probe−Micro−Analyser)を用い、表面を研磨した試料において、電子線を試料表面側から照射し、得られた特性X線の解析結果の10点平均からAlの平均Al含有割合Xavgおよび平均C含有割合Yavgを求めた。
表6および表7に、XavgおよびYavgの値を示す。
また、AlTiN層の結晶構造については、X線回折装置を用い、Cu−Kα線を線源として測定範囲(2θ):30〜80度、スキャンステップ:0.013度、1ステップ辺り測定時間:0.48sec/stepという条件でX線回折を行った場合、JCPDS00−038−1420立方晶TiNとJCPDS00−046−1200立方晶AlN、各々に示される同一結晶面の回折角度の間(例えば、36.66〜38.53°、43.59〜44.77°、61.81〜65.18°)に回折ピークが現れることを確認することによって調査した。






つぎに、前記本発明被覆工具1〜12、および、比較例被覆工具1〜12について、以下に示す、高負荷のかかる高速湿式切削断続加工試験を実施し、切刃の逃げ面摩耗幅を測定するとともに、サーマルクラック、チッピング、欠損の発生の有無について観察を行い、その結果を表8に示す。
なお、比較例被覆工具1〜12については、熱亀裂の伝播・進展を原因として、チッピング発生により工具寿命に至ったものについては、寿命に至るまでの切削時間(分)を記載している。
≪切削条件≫
切削試験 :高速湿式正面フライス、センターカット切削加工、
被削材 :JIS・S48C 幅100mm、長さ400mmのブロック材、
回転速度 :968min−1
切削速度 :200m/sec、
切り込み :2.0mm、
一刃送り量:0.3mm/刃、
切削時間 :5分
湿式切削

表8に示される湿式切削加工試験結果からも明らかなように、本発明被覆工具は、層厚方向に垂直な面内において三角形状を主体とする多角形形状からなるマトリックス部と、前記マトリックス部の周囲にAlとZrの少なくとも一つの元素を含む酸化物または酸窒化物が配置されてなる周辺部とからなる所望の平均深さの複合部を有し、さらに、前記複合部を表面側から観察を行った際に、NaCl型の面心立方構造を有する結晶粒の{111}面が所望の面積率を有することにより、高負荷のかかる高速湿式断続切削条件下においても、長期の使用に亘り、耐摩耗性にすぐれるともに、耐欠損性にすぐれ、チッピングが発生した場合においても、欠損を生じないものであった。
他方、比較例被覆工具では、前記NaCl型の面心立方構造を有する結晶粒の{111}面の面積率、あるいは、前記複合部の平均深さなどが所定の条件を満たしていないため、摩耗幅が大きいものであったり、あるいは、欠損が生じ、短時間で寿命に至るものであった。
本発明の被覆工具は、切刃に対し衝撃的な高負荷が作用する断続重切削時においても、被膜の内部応力の集中を緩和することにより、すぐれた耐欠損性、および、耐摩耗性を有し、長期の使用に亘ってすぐれた切削性能を有するものであるから、切削装置の高性能化や切削加工の省エネ化、低コスト化に十分満足に対応できるものである。

Claims (5)

  1. 炭化タングステン基超硬合金、炭窒化チタン基サーメットまたは立方晶窒化ホウ素基超高圧焼結体のいずれかからなる工具基体の表面に、硬質被覆層が設けられている表面被覆工具において、
    (a)前記硬質被覆層は、少なくとも複合部を含むものであって、その平均総膜厚は、1〜20μmであり、
    (b)前記複合部は、AlとTiの複合窒化物または複合炭窒化物層よりなり、層厚方向に垂直な面内において三角形状を主体とする多角形状からなるマトリックス部と、前記マトリックス部の周囲にAlとZrの少なくとも一つの元素を含む酸化物または酸窒化物が配置されてなる周辺部とからなり、その複合部の平均深さは、0.05〜2.0μmであって、
    (b−1)前記マトリックス部を構成するAlとTiの複合窒化物または複合炭窒化物層は、組成式:(AlTi1−X)(C1−Y)で表した場合、複合窒化物または複合炭窒化物層のAlのTiとAlの合量に占める平均含有割合Xavgおよび複合窒化物または複合炭窒化物層のCのCとNの合量に占める平均含有割合Yavg(但し、Xavg、Yavg はいずれも原子比)が、それぞれ、0.60≦Xavg≦0.90、0≦Yavg<0.05を満足し、NaCl型の面心立方晶構造を有する複合窒化物または複合炭窒化物を含む相で構成され、
    (b−2)前記複合部は、複合窒化物または複合炭窒化物層の表面側から電子線後方散乱回折法(EBSD法)にて組織観察を行った際に、前記NaCl型の面心立方構造を有する結晶粒において、{111}面で表される等価な結晶面の面積率が、全体の30面積%以上75%面積%以下であることを特徴とする表面被覆切削工具。
  2. 前記硬質被覆層は、前記複合部の下部に
    組成式:(AlTi1−X)(C1−Y)で表した場合、複合窒化物または複合炭窒化物層のAlのTiとAlの合量に占める平均含有割合Xavgおよび複合窒化物または複合炭窒化物層のCのCとNの合量に占める平均含有割合Yavg(但し、Xavg、Yavg はいずれも原子比)が、それぞれ、0.60≦Xavg≦0.90、0≦Yavg<0.05を満足し、NaCl型の面心立方晶構造を有する複合窒化物または複合炭窒化物を含む相で構成された少なくとも一層の下部層を有することを特徴とする請求項1に記載された表面被覆切削工具。
  3. 前記複合部の周辺部が、Al、ZrOから選択される少なくとも一つの化合物から構成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載された表面被覆切削工具。
  4. 前記複合部のマトリックス部と周辺部の中間にTi、Alを主体とする少なくとも一つの元素を含む窒化物または炭窒化物で構成される中間層が存在することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載された表面被覆切削工具。
  5. 前記複合部が少なくとも切れ刃ホーニング上端部から工具すくい面側へ100μmの位置とホーニング下端部から工具逃げ面側へ100μmの位置との間で被覆の最表面に露出して存在することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載された表面被覆切削工具。
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