JP5994308B2 - 検査装置、検査方法、およびデバイス製造方法 - Google Patents

検査装置、検査方法、およびデバイス製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、基板に対して行われた加工の条件を判定可能な検査装置および検査方法に関
する。また、このような検査装置および検査方法を用いたデバイス製造方法に関する。
露光装置は、所定のパターンが形成されたマスクを照明し、マスクのパターンの像を、
投影レンズを介してウェハに投影することで、ウェハを露光する。このときウェハには、
マスクのパターンを単位とする露光領域が所定の間隔で形成される(以下、この露光領域
をショットと称する)。ショットには、マスクのパターンが1つだけ露光されたものがあ
る一方、マスクのパターンが複数、繋ぎ合わされて露光されたものもある。また、ショッ
トの内(すなわち、露光領域の内)で、露光工程を経て最終的に単独のデバイスとなる領
域を以下、チップと称する。チップは、ショットの内に複数存在することもあれば、1つ
のショットが1つのチップとなる場合もある。
このような露光装置においては、フォーカス(投影レンズを介してウェハ面上に投影さ
れたマスクパターンの像の合焦状態)の管理および露光量(光の照射によりマスク及び投
影光学系を介してウェハに与えられる単位面積当たりのエネルギー量)の管理が非常に重
要である。そこで、露光装置のウェハ面上でのフォーカスの状態および露光量の状態を監
視している。ここでフォーカスの管理とは、デフォーカス(非合焦)による不具合に限ら
ず、ショット内若しくはウェハ全面においてフォーカスの状態の変動を管理することをい
う。一方、露光量の管理とは、ショット内若しくはウェハ全面において露光量の状態の変
動を管理することをいう。また、便宜上、以下では露光量をドーズ量と称する。例えば、
露光装置のフォーカスの状態を監視するにあたり、フォーカスの状態を計測するには、専
用のマスク基板を用いてテストパターンを露光・現像し、得られたテストパターンの位置
ずれからフォーカスオフセット量を計測する方法が知られている(例えば、特許文献1を
参照)。
米国特許第6701512号
しかしながら、このような方法で露光装置のフォーカスの状態を計測する場合、マスク
パターンの種類や露光装置の照明条件に制約があり、実際のデバイスとは異なるパターン
でフォーカスの状態を計測することしかできない。また、露光装置のドーズの状態を計測
する場合についても、実際のデバイスとは異なるパターンでドーズの状態を計測すること
しかできない。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、実際のデバイスパターンを用
いてフォーカスの状態やドーズの状態(すなわち、デバイスパターンの加工条件)を計測
することができる検査装置および検査方法を提供することを目的とする。また、このよう
な検査装置および検査方法を用いたデバイス製造方法を提供することを目的とする。
このような目的達成のため、第1の態様によれば、所定の加工条件でパターンが表面に形成された基板を保持する保持面を有し、該基板を保持可能なステージと、前記基板の表面を照明する照明部と、前記照明部の照明により前記基板の表面から反射した光に基づく信号を検出する検出部と、前記ステージと前記照明部と前記検出部とのうち、少なくとも2つを相対移動させる駆動部と、を備える。そして、前記検出部は、前記照明部から照射された所定波長の照明光により、前記ステージの保持面の法線に対して第1の角度で前記基板の表面から反射した所定次数の第1回折光に基づく第1基準信号と、前記所定波長の照明光により、該法線に対して前記第1の角度とは異なる第2の角度で前記基板の表面から反射した前記所定次数の第2回折光に基づく第2基準信号とを検出、既知の前記加工条件と前記第1基準信号との関係を示す第1データと、該既知の加工条件の少なくとも一部の値と前記第2基準信号との関係を示す第2データとに基づいて検査対象の基板の表面に形成された検査パターンの加工条件を判定する検査装置が提供される。
また、第2の態様によれば、ステージに保持され、既知の加工条件で形成されたパターンが表面に形成された基板の該表面を所定波長の照明光により照明し、前記ステージにおいて前記基板が保持される面の法線に対して第1の角度で前記基板の表面から反射した所定次数の第1回折光に応じた第1基準信号を検出し、前記法線に対して、前記第1の角度とは異なる第2の角度で前記基板の表面から反射した前記所定次数の第2回折光に応じた第2基準信号を検出し、前記第1基準信号と前記既知の加工条件との関係を示す第1データを作成し、前記第2基準信号と前記既知の加工条件との関係を示す第2データを作成し、前記第1データと前記第2データとに基づいて検査対象の基板に形成された検査パターンの加工条件を判定する検査方法が提供される。
また、第3の態様によれば、基板の表面にパターンを形成することと、第2の態様の検査方法で前記パターンの加工条件を判定することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
実際のデバイスパターンを用いてフォーカスの状態やドーズの状態(デバイスパターン
の加工条件)を計測することができる。
第1実施形態に係る表面検査装置の概要構成図である。 ウェハの回転角度を示す説明図である。 入射角および射出角を示す説明図である。 受光角を示す説明図である。 ウェハの表面の外観図である。 ウェハの表面に形成されたパターンの構造を模式的に示す斜視図である。 (a)はメモリICにおけるパターンの一例を示す模式図であり、(b)はロジックICにおけるパターンの一例を示す模式図である。 (a)は2種類の回折条件に応じた入射角および射出角を示す説明図であり、(b)は2種類の回折条件に応じたフォーカスカーブを示す模式図である。 ウェハ上のパターンの加工条件を判定する方法を示すフローチャートである。 条件出しを行うステップの詳細を示すフローチャートである。 加工条件の判定を行うステップの詳細を示すフローチャートである。 ショット内有効エリアの一例を示す模式図である。 良品ウェハの一例を示す図である。 FEMウェハの一例を示す図である。 フォーカスカーブの一例を示す図である。 本実施形態のシミュレーション結果を示すグラフである。 (a)はベストフォーカス時のパターン断面を示す模式図であり、(b)はデフォーカス時のパターン断面を示す模式図である。 表面検査装置の変形例を示す概要構成図である。 第2実施形態に係る顕微鏡装置の概要構成図である。 顕微鏡装置の変形例を示す図である。 露光システムの概要構成図である。 露光システムにおけるデータのフィードバックを示すフローチャートである。 デバイス製造方法を示すフローチャートである。 リソグラフィー工程を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。本願に係る検査装
置の第1実施形態として表面検査装置を図1に示す。第1実施形態の表面検査装置1は、
表面にパターンが形成されたウェハ10を支持することが可能なステージ15と、照明系
21と、検出部30と、画像処理部41と、記憶部42と、検査判定部43と、ハードウ
ェア制御部44および主制御部45とを備えている。また、図1で示した一点鎖線は、表
面検査装置1の光軸Axを模式的に表すものである。ここで、光軸Axは、表面検査装置
1に備えられた各光学素子(照明系21と検出部30に備えられた各光学素子)の回転対
称軸と一致する軸であり、かつ、照明側凹面鏡21の有効反射面の中心とステージ15の
保持面15aの中心と受光側凹面鏡32の有効反射面の中心と撮像装置36の撮像面の中
心とを結ぶ軸である(照明側凹面鏡21、ステージ15、受光側凹面鏡32、および撮像
装置36の詳細については後述する)。なお、第1実施形態においては、図1に示した矢
印X,Y,Zの方向をそれぞれX軸方向、Y軸方向、Z軸方向として説明する。また、図
2に示すように、ウェハ10上で規定された所定の径方向の軸L(ウェハ10の中心とウ
ェハ10の外周の所定の一点とを通る軸)とX軸との成す角度を、便宜的にウェハ方位角
度と称して説明する。
ステージ15は、不図示の搬送装置により外部から搬送されてきたウェハを真空吸着に
より保持面15aで保持可能となっている。また、回転機構部17は、ウェハ10の回転
対称軸(ステージ15の中心軸)を中心に、保持面15aを回転させる。したがって、ス
テージ10(保持面15a)でウェハ10を保持しながら、ウェハ方位角度を調整するこ
とができる。
照明系21は、照明光を射出する照明ユニット22と、照明ユニット22から射出され
た照明光をウェハ10の表面に向けて反射させる照明側凹面鏡26とを備えており、ステ
ージ15に保持されたウェハ10の表面全面に照明光として平行光を照射する。照明ユニ
ット22は、光源部23と、調光部24と、導光ファイバ25とを備えている。光源部2
3には、メタルハライドランプや水銀ランプ等が用いられる。調光部24は、光源部23
からの光のうち所定の波長を有する光を抽出し強度を調節する。導光ファイバ25は、調
光部24からの光を照明光として照明側凹面鏡26へ導く。また、導光ファイバ25から
光が射出する射出端は照明側凹面鏡26の焦点面に配置されており、導光ファイバ25か
ら照明側凹面鏡26へ射出された照明光は、照明側凹面鏡26により平行光束となってス
テージ15に保持されたウェハ10の表面に照射される。
検出部30は、受光側凹面鏡32と、撮像装置36とを備えている。受光側凹面鏡32
は、ウェハ10の像を撮像装置36の撮像面上に結像するようにステージ15に対向して
配置されており、ウェハ10の表面で反射した光(回折光を含む反射光等)を集光して撮
像装置36へ導く。
撮像装置36は、撮像面上に形成されたウェハ10の像を光電変換して画像信号を生成
する。主制御部45により、撮像装置36で生成されたウェハ10の画像信号は、画像処
理部41に送られる。画像処理部41は、撮像装置36から送られた画像信号に基づいて
ウェハ10の画像を生成する。また、画像処理部41は、ウェハ10の画像に対して、適
宜、ディストーション補正(画像の歪みの補正)やシェーディング補正(照明系21や受
光側凹面鏡32などの光学特性や撮像装置36の撮像特性に起因する画像の明るさムラの
補正)等の画像補正を行う。画像処理部41で処理された画像データ(すなわち、撮像装
置36で受光したウェハ10からの光に基づく信号強度)は、主制御部45により検査判
定部43に送られる。記憶部42には、欠陥の無いパターン若しくは、許容される程度の
欠陥を有するパターンが所定のピッチで形成されたウェハ(以下、良品ウェハと称する)
の画像データ(すなわち、撮像装置36で受光した良品ウェハからの光に基づく信号強度
)が予め記憶されており、検査判定部43は、主制御部45からウェハ10の画像データ
と良品ウェハの画像データとを受け取り比較して、ウェハ10の表面における欠陥(異常
)の有無を検査する。検査判定部43による検査結果は、主制御部45により不図示の表
示装置で出力表示される。また、検査判定部43は、ウェハ10の画像データを利用して
、ウェハ10の表面に形成されたパターンの加工条件(具体的には、露光時のフォーカス
条件およびドーズ条件)を判定することができる(詳細は後述する)。
なお、検査判定部43によるウェハ10の検査結果および画像データは、主制御部45
により記憶部42に送られて記憶される。また、検査判定部43によるウェハ10の検査
結果および画像データは、主制御部45により出力部46から外部(例えば、半導体製造
ラインの管理システムや露光装置等)へ出力することも可能である。なお、画像処理部4
1で処理されたウェハ10の画像データに基づくウェハ10の表面の画像を主制御部45
により不図示の表示装置に表示させてもよい。
本実施形態においてステージ15は、チルト機構16により、ステージ15の保持面1
5aと略平行で、当該保持面15aと照明系21の光軸Axとの交点を通る軸(以下、チ
ルト軸Tcと称する。図1を参照)を中心に、ウェハ10とともに傾動可能に構成されて
おり、水平軸(図1におけるX軸と平行な軸)に対するウェハ10の角度を調整すること
が可能となっている。したがって、ウェハ10の表面を照明する照明光の入射角及びウェ
ハ10の表面から射出した光の射出角を調整できる。なお、本実施形態におけるチルト軸
Tcは、図1におけるY軸と平行であるものとする。また、図3に示すように、本実施形
態における照明光の入射角とは、ステージ15の保持面15aの法線N1(図3ではZ軸
と平行な直線)とウェハ10の表面へ入射する照明光との成す角θ1であり、射出角とは
、保持面15aの法線N1とウェハ10の表面から射出した光との成す角θ2である。
また、受光系駆動部38によって、チルト軸Tcを中心に、受光側凹面鏡32および撮
像装置36が一体的に傾動可能に構成されている。なお、図1で示した二点鎖線は、受光
系駆動部38によって受光側凹面鏡32および撮像装置36が一体的に傾動可能であるこ
とを模式的に表すものである。この構成により、ウェハ10からの射出光に対する受光角
が調整可能となる。ここで、図4に示すように、受光角とは、ステージ15の保持面15
aの法線N1(図4ではZ軸と平行な直線)と、当該保持面15aの中心と受光側凹面鏡
32の有効反射面の中心とを結ぶ光軸Axとの成す角θtである。
以上の構成により、ステージ15の保持面15aの法線N1(図1におけるZ軸の受光
側凹面鏡32の光軸に沿った線)を基準とする照明光の入射角(射出光の射出角)と、射
出光に対する受光角とをそれぞれ独立して調整することができる。そのため、後述の(1
)式に基づいてウェハ10に入射させる光の波長、ウェハ10に形成された繰り返しパタ
ーンのピッチ、及び撮像装置36で受光する光の回折次数を同一にしたとき、チルト機構
16によりステージ15を傾動させるとともに、受光系駆動部38により受光側凹面鏡3
2および撮像装置36を一体的に傾動させて、照明光の入射角(射出光の射出角)および
射出光に対する受光角を変化させることにより、任意の入射角(異なる複数の入射角)で
ウェハ10の表面へ光を入射させた場合、撮像装置36で受光する光(正反射光も含む)
の回折次数を選択することができるようになる。つまり、第1の入射角でウェハ10の表
面に入射し、射出して撮像装置36で受光される光の回折次数と、第1の入射角とは異な
る第2の入射角でウェハ10の表面に入射し、射出して撮像装置36で受光される光の回
折次数を合わせつつ、回折次数を選択することができる。
また、このとき(異なる入射角で入射させる光の波長、入射させるウェハ10に形成さ
れた繰り返しパターンのピッチ、及び撮像装置36で受光する光の回折次数を同一のとき
)後述の(1)式に基づけば、第1の入射角でウェハ10に入射して、射出した回折光の
射出角と、第1の入射角とは異なる第2の入射角でウェハ10に入射して、射出した回折
光の射出角とは異なることが言える。すなわち、ステージ15を傾動させるとともに、受
光側凹面鏡32および撮像装置36を傾動させて、照明光の入射角(射出光の射出角)お
よび射出光に対する受光角を変化させることにより、第1の入射角でウェハ10に入射し
、第1の射出角で射出して撮像装置36で受光される光の回折次数と、第1の入射角とは
異なる第2の入射角でウェハ10に入射し、第1の射出角とは異なる第2の射出角で射出
して撮像装置36で受光される光の回折次数を合わせつつ、回折次数を選択することがで
きる。
主制御部45は、ハードウェア制御部44を介して、照明ユニット22や、ステージ1
5、受光系駆動部38の作動を制御する。ハードウェア制御部44は、照明ユニット22
の光源部23と調光部24を制御し、照明光の波長および強度を調節する。また、ハード
ウェア制御部44は、ステージ15の回転機構部17を制御し、ウェハ方位角度を調整す
る。また、ハードウェア制御部44は、ステージ15のチルト機構16を制御し、照明光
の入射角(回折光の射出角)を調整する。また、ハードウェア制御部44は、受光系駆動
部38を制御し、ウェハ10からの射出光に対する受光角を調整する。
ウェハ10は、露光装置101により最上層のレジスト膜に対して所定のマスクパター
ンが投影露光され、現像装置(図示せず)によって現像される。現像後のウェハ10は、
不図示の搬送装置により、不図示のウェハカセットまたは現像装置からステージ15上に
搬送される。なおこのとき、ウェハ10は、ウェハ10のパターンもしくは外縁部(ノッ
チやオリエンテーションフラット等)を基準としてアライメントが行われた状態で、ステ
ージ15上に搬送される。ウェハ10の表面には、図5に示すように、複数のショット1
1が縦横に(図5におけるX´Y´方向に)配列される。各ショット11の中には、パタ
ーンとしてラインパターンやホールパターン等の繰り返しパターン12が形成されている
以上のように構成される表面検査装置1を用いた、ウェハ10の表面に形成された繰り
返しパターンの欠陥検査について簡単に説明する。まず、不図示の搬送装置により、ウェ
ハ10をステージ15上に搬送する。このウェハ10の表面には、例えば図6に示すよう
に、ピッチがPの繰り返しパターン12(ラインアンドスペースパターン)が形成されて
いる。なお、搬送の途中で不図示のアライメント機構によりウェハ10の表面に形成され
ているパターンの位置情報を取得しており、ウェハ10をステージ15上の所定の位置に
所定の方向で載置することができる。
次に、ウェハ10の表面上における照明方向とパターンの繰り返し方向(ラインアンド
スペースパターンの場合、ラインの長手方向に対して直交する方向)とが一致するように
、回転機構部17でステージ15を回転させてウェハ方位角度を調整する。さらに、ウェ
ハ10の表面に照射する照明光の波長をλとし、(ステージ15の保持面15aの法線N
1を基準とする)照明光の入射角をθ1とし、ウェハ10の表面から射出した回折光の次
数をnとし、n次回折光の射出角をθ2としたとき、次の(1)式を満足するように設定
を行う。
P=n×λ/{sin(θ1)−sin(θ2)} …(1)
このとき、ハードウェア制御部44により、照明ユニット22の光源部23と調光部2
4、ステージ15のチルト機構16、受光系駆動部38や回転機構部17等が制御される
。受光系駆動部38は、射出角θ2に基づいて求めた受光角になるようにハードウェハ制
御部44により制御される。なお、照明光の波長λ、照明光の入射角θ1、射出する回折
光の次数n、パターンのピッチP、及びウェハ方位角が決まると、回折光の射出角θ2が
決まり、回折光の射出角θ2に対応してn次回折光の受光角が一義的に決まることは言う
までもない。ここで、照明光の波長λ、照明光の入射角θ1、n次回折光の射出角θ2(
すなわち、n次回折光の受光角)、回折光の次数n、パターンのピッチP、及びウェハ方
位角度の組合せで決まる回折光の条件を回折条件と称する。
次に、照明系21により照明光をウェハ10の表面に照射する。このような条件で照明
光をウェハ10の表面に照射する際、照明ユニット22における光源部23からの光は調
光部24を通過し、所定の波長(例えば、248nmの波長)の照明光が導光ファイバ2
5から照明側凹面鏡26へ射出され、照明側凹面鏡26で反射した照明光が平行光束とな
って入射角θ1でウェハ10の表面に照射される。ウェハ10表面の繰り返しパターン(
パターンピッチP)で回折してウェハ10の表面から射出角θ2で射出したn次の回折光
は、受光側凹面鏡32により集光され、射出角θ2に対応した受光角に設定された撮像装
置36の撮像面上に達し、ウェハ10の像が結像される。
撮像装置36は、撮像面上に形成されたウェハ10の像を光電変換して画像信号を生成
し、主制御部45を介して画像信号を画像処理部41に送る。画像処理部41は、撮像装
置36から送られた画像信号に基づいて、ウェハ10の画像(以下、ウェハ10の表面か
ら射出した回折光を撮像装置36で受光して得られるウェハ10の画像を便宜的に回折画
像と称する)を生成し、主制御部45を介してウェハ10の画像データを検査判定部43
に送る。検査判定部43は、画像処理部41から送られたウェハ10の画像データ(すな
わち、撮像装置36で受光したウェハ10からの回折光に基づく信号強度)と、記憶部4
2に記憶された良品ウェハの画像データ(すなわち、撮像装置36で受光した良品ウェハ
からの回折光に基づく信号強度)とを比較して、良品ウェハの画像データに対するウェハ
10の画像データの変化量が予め定められた閾値より大きければ「異常」と判定し、閾値
より小さければ「正常」と判定することでウェハ10のパターンにおける欠陥(異常)の
有無を検査する。そして、検査判定部43による検査結果が図示しない表示装置に出力表
示される。
しかしながら、例えば、図6に示したパターンの微細化に伴って線幅(ラインパターン
の幅)が小さくなると、パターンの繰り返しピッチPが小さくなるため、(1)式に基づ
くと通常は回折光を受光することが困難になる。この場合、一定のピッチで繰り返しパタ
ーンを区画したパターンブロックが存在する場合には、パターンのピッチをパターンブロ
ックのピッチとして考えると、比較的長いピッチのパターン(パターンブロック)が存在
することになる。この長いピッチのパターンから射出した回折光を検出することにより、
微細化したパターンの検査が可能となる。例えば、一般的な半導体デバイスとして、メモ
リIC(IC:Integrated Circuit)やロジックICでは、例えば図7(a)(b)に示
すようにパターンブロックを定義することができる。
メモリICでは、図7(a)示すように、ウェハ10の各ショット11の中に形状が一
様な繰り返しパターン(例えば、ホールパターン12m)を所定の領域で区画した複数の
パターンブロックBmが定義される(以下、このようなパターンブロックをメモリパター
ンブロックBmと称する)。一方、ロジックICでは、図7(b)に示すように、ウェハ
10の各ショット11の中に、互いにピッチが異なる複数種の繰り返しパターン(例えば
、2種類のホールパターン12g1,12g2)が形成されている。これらのピッチの異
なる繰り返しパターンでは、パターンのピッチ毎に繰り返しパターン(12g1,12g
2)を所定の領域で区画したパターンブロック(Bg1,Bg2)がそれぞれ定義される
(以下、このようなパターンブロックをロジックパターンブロックBg1,Bg2と称す
る)。
図7(a)(b)のようにパターンブロックを定義すると、パターンブロックを1つの
パターンと捉えることで、パターン(パターンブロック)のピッチを実質的に長くするこ
とができるため、パターンブロックのピッチをパターンピッチとした回折光を検出するこ
とができるようになる。
なお、信号強度とは、撮像装置36の撮像素子で検出される光の強度に応じた信号強度
であり、光の強度は、例えば、ウェハ10に入射した光のエネルギーに対するn次回折光
のエネルギーの割合で表される回折効率に基づくものである。なお、本実施形態における
回折効率は、ウェハ10に入射した光のエネルギーに対するn次回折光のエネルギーの割
合を示す。
なお、不図示の表示装置には、検査判定部43による検査結果を表示させるだけでなく
、ウェハ10の画像を表示させても良い。なお、不図示の表示装置は無くても良い。この
場合、検査判定部43によるウェハ10の検査結果は、本願のような検査装置や露光装置
を統括的に管理するホストコンピュータへ送信するようにしても良い。
なお、上述した回折光に基づく検査に限らず、ウェハ10表面からの正反射光に基づく
検査を行うことも可能である。正反射光に基づく検査を行う場合、画像処理部41は、ウ
ェハ10表面からの正反射光に基づく画像を生成し、検査判定部43は、画像処理部41
で生成したウェハ10表面からの正反射光に基づく画像により、ウェハ10の表面におけ
る欠陥(異常)の有無を検査する。
また、検査判定部43は、ウェハ10の画像データから、ウェハ10の表面に形成され
たパターンの加工条件(露光装置101による露光時のフォーカス条件およびドーズ条件
)を判定することができる。そこで、第1実施形態の表面検査装置1を利用して、ウェハ
10上のパターンの加工条件を判定する方法について説明する。
本願の発明者は、ウェハ10の表面に照射する光の波長と、ウェハ10の表面から射出
された(撮像装置36で受光する)回折光の次数と、ウェハ10の表面に形成された繰り
返しパターンのピッチが共に等しく、ウェハ10の表面へ入射する光の入射角と、回折光
の射出角が相異なる複数の回折条件で、フォーカス(およびドーズ)を変化させて加工し
たパターンが形成されたウェハから射出した回折光を検出した結果、回折条件毎にフォー
カスの変化(およびドーズの変化)に対する回折光の信号強度の変化の仕方が異なること
を発見した。
具体的には、図14に示すように、露光装置におけるフォーカスオフセットおよびドー
ズオフセットをショット毎に変化させて繰り返しパターンを形成した条件出し用のウェハ
10f(以下、FEMウェハ10fと称する。詳細は後述)を、第1の回折条件(照明光
の波長:λ1、入射角:θ1´、射出角:θ2´、回折次数:α、FEMウェハ10fの
ウェハ方位角:θr)で照明して回折した光を受光し、波長λ1及びウェハ方位角θrを
変化させず、第1の回折条件と同等の回折次数αの回折光を受光するように、数式(1)
に基づいて算定した第1の回折条件とは異なる入射角および射出角を含む第2の回折条件
(すなわち、照明光の波長:λ1、入射角:θ1´´、射出角:θ2´´、回折次数:α
、FEMウェハ10fのウェハ方位角:θr)で、第1の回折条件で照明したウェハと同
じFEMウェハ10f(すなわち、パターンのピッチが等しいウェハ)を照明して回折し
た光を受光したとき、第1の回折条件で受光した回折光強度のフォーカス変化(ドーズ変
化)に対する特性と第2の回折条件で受光した回折光強度のフォーカス変化(ドーズ変化
)に対する変化とが異なる形状となることがわかった。
そこで本実施形態では、まず、露光時の加工条件(フォーカス条件及びドーズ条件)の
不明なパターンが形成された検査対象のウェハを検査する前の条件出しの際に、図8(a
)に示すように、上述の表面検査装置1とFEMウェハ10fを利用して、第1の回折条
件(照明光の波長:λ1、入射角:θ1´、射出角:θ2´、回折次数:α、FEMウェ
ハ10fのウェハ方位角:θr)に基づいてFEMウェハ10fから射出された回折光と
、第2の回折条件(照明光の波長:λ1、入射角:θ1´´、射出角:θ2´´、回折次
数:α、FEMウェハ10fのウェハ方位角:θr)に基づいてFEMウェハ10fから
射出された回折光を撮像装置36で受光し、それぞれの回折光に応じた信号強度の、フォ
ーカスの変化に対する特性(図8(b)参照)を求める。そして、この特性を利用して対
象のウェハを検査し、加工条件(フォーカス条件及びドーズ条件)の不明なパターンの加
工条件を判定する。以下、加工条件を判定する対象となる繰り返しパターンを検査パター
ンと称し、検査パターンが形成されたウェハを検査対象のウェハと称する。
続いて、検査対象のウェハ10の表面に形成された検査パターン(繰り返しパターン)
の加工条件を判定する実際のフローについて、図9〜図11に示すフローチャートを参照
しながら説明する。なお、本実施形態では、例としてロジックICにおけるパターンの加
工条件を判定するフローを示す。
図9に示すように、まず、検査対象のウェハ10上の検査パターンの加工条件を判定す
るための条件出しを行う(ステップST100)。続いて、条件出しで得られた条件に基
づいて検査パターンの加工条件を判定する(ステップST200)。
第1実施形態における条件出しを行うステップ(ステップST100)の詳細について
、図10を参照しながら説明する。図10に示すように、まず、ロジックICの製品情報
を登録する(ステップST101)。具体的には、チップサイズや、ショットサイズ、ウ
ェハ内の有効チップエリア等が登録される。このとき、ロジックICの製品情報は、不図
示の入力部から主制御部45を介して記憶部42に送られ、記憶部42で記憶される。
次に、ショット内の有効エリアを設定して登録する(ステップST102)。例えば、
図12に示すように、ショット内で格子状に延びるカッティングエリアや、ショットの外
周部に位置してアライメントマーク等が形成されるエリア等を、無効エリア(検査の必要
が無いチップエリア)として設定する。そして、ショット内でこれらの無効エリアを除い
たエリアを、有効エリア(検査が必要なチップエリア)として設定する。このとき、有効
エリア等の登録情報は、不図示の入力部から主制御部45を介して記憶部42に送られ、
記憶部42で記憶される。
次に、不図示の搬送装置により、良品ウェハ10g(図13を参照)をステージ15上
に搬送する(ステップST103)。なお、搬送の途中、不図示のアライメント機構によ
り良品ウェハ10gの表面に形成されているパターンの位置情報を取得する。そして、良
品ウェハ10gをステージ15上に載置した後、良品ウェハ10gの表面上における照明
方向とパターンの繰り返し方向とが一致するようにステージ15を回転させる。
次に、照明光の波長、照明光量、露光時間、照明光の入射角(ステージ15のチルト角
)、および受光系駆動部38によって、受光側凹面鏡32と撮像装置36の受光角を変化
させる範囲(以下、便宜的に設定角度範囲と称する)を設定する(ステップST104)
。また、照明光量および露光時間については、照明ユニット22の照明光量と撮像装置3
6の露光時間を変えて複数設定される。例えば、照明光量は、基準光量(1倍)、基準光
量の100倍、および基準光量の10000倍の3種類に設定される。また例えば、撮像
装置36の露光時間は、1ミリ秒、100ミリ秒、および10000ミリ秒の3種類に設
定される。このように、露光時間も変えることで、ダイナミックレンジを広げた撮像条件
を得ることができる。
次に、良品ウェハ10gの回折画像を生成する(ステップST105)。このとき、先
のステップST104で設定した照明光の波長、照明光の入射角、および設定角度範囲で
、3種類の照明光量と3種類の露光時間の組み合わせについてそれぞれ、良品ウェハ10
gの像を撮像する。具体的には、照明系21により照明光を良品ウェハ10gの表面に照
射し、撮像装置36が良品ウェハ10gの像を光電変換して画像信号を生成し、主制御部
45を介して画像信号を画像処理部41に送る。そして、画像処理部41は、撮像装置3
6から送られた良品ウェハ10gの画像信号に基づいて、良品ウェハ10gの回折画像を
生成する。
次に、主制御部45は、受光側凹面鏡32と撮像装置36の受光角を設定角度範囲だけ
変化させたか否かを判定する(ステップST106)。判定がNoの場合、受光系駆動部
38により受光側凹面鏡32と撮像装置36の受光角を変化させて、ステップST104
〜ST105までの処理を繰り返す。これにより、所定の設定角度範囲にわたる複数の受
光角で、良品ウェハ10gの回折画像を生成することができる。したがって、所定の照明
光の波長、照明光量、および照明光の入射角(ステージ15のチルト角)に対して、良品
ウェハ10gの表面から射出した複数の回折次数の光のうち、相異なる回折次数の光に基
づく複数の回折画像をそれぞれ得ることができる。
一方、判定がYesの場合、ステップST107に進む。次のステップST107にお
いて、画像処理部41は、先のステップST104〜ST106で生成した良品ウェハ1
0gのそれぞれの回折画像に対し、ディストーション補正およびシェーディング補正を行
う。
以下、加工条件の判定(ステップST200)で用いる回折条件の候補として、良品ウ
ェハ10gの表面の回折画像において、信号強度が高く、かつ信号強度の面内均一性が高
い回折条件を求めるため、ステップST107までに得られた相異なる回折次数の光に基
づく良品ウェハ10gの回折画像を用いて、良品ウェハ10gの所定位置に対応した撮像
装置36の所定画素の平均信号強度と信号強度の分散値とに応じて適当な回折次数を選定
するフロー(ステップST108〜ST110)について説明する。
まず、画像処理部41は、ステップST107で補正した良品ウェハ10gの回折画像
から、良品ウェハ10gにおける複数のショット11gについて、各ショット11gに存
在する有効エリア内での相対座標が同じ領域(以下、有効エリアサンプル領域Gpと称す
る、図13を参照)に対応する撮像装置36の所定画素の信号強度の平均値(平均強度)
と、有効エリアサンプル領域Gpに対応する撮像装置36の所定画素の信号強度の分散値
を求める(ステップST108)。このとき、良品ウェハ10gの回折画像のショット内
の有効エリアにおいて、撮像装置36の1画素もしくは複数の画素(2×2〜5×5の画
素)ごとに、信号強度の平均値(平均強度)と分散値を求める。なお、例示のため、図1
3に示した有効エリアサンプル領域Gpは1箇所だが、信号強度の面内均一性がより高い
回折条件を求めるため、なるべく多くの箇所にすることが望ましい。
そして、画像処理部41は、同一の照明光量および露光時間について、ステップST1
06で変化させた受光側凹面鏡32と撮像装置36の受光角毎(すなわち、撮像装置36
で受光する回折光の次数毎)に、各ショットの有効エリアサンプル領域Gpにおける信号
強度の平均値を算出する。
続いて、画像処理部41は、同一の照明光量および露光時間について、ステップST1
06で変化させた受光角毎に、各ショットの有効エリアサンプル領域Gpにおける信号強
度の分散値を算出する。
次に、画像処理部41は、ステップST108で算出した各ショットの有効エリアサン
プル領域Gpにおける信号強度の平均値と分散値に基づいて、信号強度の平均値が高く、
かつ信号強度の分散値が低い受光角を求める。このとき、前述の(1)式に基づけば、受
光角を求めることによりウェハからの射出角が決まり(図3及び図4参照)、射出角が決
まれば、ステップST104で設定した照明光の波長、照明光の入射角に基づいて回折次
数が決まる。そして、求めた信号強度の平均値が高く、かつ信号強度の分散値が低い受光
角、すなわち、回折光の射出角及び回折次数と、ステップST104で設定した照明光の
波長、照明光の入射角(ステージ15のチルト角)を合わせて、加工条件の判定(ステッ
プST200)で用いる回折条件の候補とする(ステップST109)。このとき、加工
条件の判定(ステップST200)で用いる回折条件を選定する際(詳細は後述)に条件
の選択性を高めるため、回折条件の候補は、信号強度の平均値が高く、かつ信号強度の分
散値が低い複数の受光角について複数の候補を求めることが望ましい。なお、回折条件の
候補は、良品ウェハ10gの回折画像のショット内の有効エリアにおいて、撮像装置36
の1画素もしくは複数の画素(2×2〜5×5の画素)ごとにそれぞれ求められる。
次に、画像処理部41は、ステップST104で設定した3種類の照明光量と3種類の
露光時間の組み合わせの中から、先のステップST109で求めた回折条件の候補におけ
る照明光量および露光時間を求める(ステップST110)。
以下、良品ウェハ10gに代えてFEMウェハ10fを用いて、ステップST109で
求めた複数の回折条件の候補から、加工条件の判定(ステップST200)で使用する回
折条件を選定し、選定した回折条件でFEMウェハ10fから射出した回折光の信号強度
に基づく特性(フォーカスの変化に対する特性およびドーズの変化に対する特性)を求め
るフロー(ステップST111〜ST114)について説明する。
なお、FEMウェハ10fは、例えば図14に示すように、複数のショット11fのう
ち、中心のショットをベストフォーカスおよびベストドーズとし、横方向に並ぶショット
ごとにフォーカスオフセット量を(例えば、30nm刻みで)変化させるとともに、縦方
向に並ぶショットごとにドーズオフセット量を(例えば、30mJ刻みで)変化させて露
光し現像したものである。すなわち、相異なる複数のフォーカスオフセット量とドーズオ
フセット量の組合せで形成された繰り返しパターンを有するウェハである。
まず、不図示の搬送装置により、先のステップST110まで使用していた良品ウェハ
10gに代えて、良品ウェハ10gのピッチと同等のピッチの繰り返しパターンが形成さ
れたFEMウェハ10fをステージ15上に搬送する。そして、先のステップST110
で求めた複数の回折条件の候補でそれぞれ、FEMウェハ10fの回折画像を撮像取得す
る(ステップST111)。
FEMウェハ10fの回折画像を撮像取得するには、照明系21により照明光をFEM
ウェハ10fの表面に照射し、撮像装置36がFEMウェハ10fの像を光電変換して画
像信号を生成し、主制御部45を介して画像信号を画像処理部41に送る。そして、画像
処理部41は、撮像装置36から送られたFEMウェハ10fの画像信号に基づいて、F
EMウェハ10fの回折画像を生成する。なお撮像の際、FEMウェハ10fにおける中
央のショット(ベストフォーカスおよびベストドーズのショット)の信号強度が撮像装置
36におけるダイナミックレンジの中央になるように、照明光量の最適化が行われる。
次に、画像処理部41は、複数の回折条件の候補でそれぞれ撮像取得したFEMウェハ
10fの回折画像に基づいて、所定のドーズオフセット量に対応する複数のフォーカスオ
フセット量と、それら複数のフォーカスオフセット量で形成されたFEMウェハ10fの
複数のショットそれぞれに対応する撮像装置36の各画素の信号強度との関係を示す特性
(以下、フォーカスカーブと称する)を求める(ステップST112)。そして、異なる
ドーズオフセット量ごとに、複数の回折条件の候補にそれぞれ対応した複数のフォーカス
カーブを求めていく。
また、画像処理部41は、複数の回折条件の候補でそれぞれ撮像取得したFEMウェハ
10fの回折画像に基づいて、所定のフォーカスオフセット量に対応する複数のドーズオ
フセット量と、それら複数のドーズオフセット量で形成されたFEMウェハ10fの複数
のショットそれぞれに対応する撮像装置36の各画素の信号強度との関係を示す特性(以
下、ドーズカーブと称する)を求める。そして、異なるフォーカスオフセット量ごとに、
複数の回折条件の候補にそれぞれ対応した複数のドーズカーブを求めていく。なお、フォ
ーカスカーブおよびドーズカーブは、FEMウェハ10fの回折画像のショット内の有効
エリアにおいて、撮像装置36の1画素もしくは複数の画素(2×2〜5×5の画素)ご
とにそれぞれ求められる。
次に、画像処理部41は、先のステップST112で求めたフォーカスカーブを分類し
、複数の回折条件の候補の中から、フォーカスの変化に対して(撮像装置36で受光した
)回折光の信号強度の変化が大きくドーズの変化に対して回折光の信号強度の変化が小さ
い回折条件(以下、第1のフォーカス判定用回折条件と称する)を求める(ステップST
113)。また、画像処理部41は、先のステップST112で求めたドーズカーブを分
類し、複数の回折条件の候補の中から、ドーズの変化に対して回折光の信号強度の変化が
大きくフォーカスの変化に対して回折光の信号強度の変化が小さい回折条件(以下、第1
のドーズ判定用回折条件と称する)を求める。なお、第1のフォーカス判定用回折条件お
よび第1のドーズ判定用回折条件は、FEMウェハ10fの回折画像のショット内の有効
エリアにおいて、撮像装置36の1画素もしくは複数の画素(2×2〜5×5の画素)ご
とにそれぞれ求められる。
そして、画像処理部41は、第1のフォーカス判定用回折条件と回折光の次数、照明光
の波長、及びパターンのピッチが同じで、照明光の入射角、回折光の射出角(回折光の受
光角)が異なる条件であって、フォーカスカーブの変化の仕方(フォーカスカーブの形状
)が異なる回折条件(以下、第2のフォーカス判定用回折条件と称する)を求める。また
、第1のドーズ判定用回折条件と回折光の次数、照明光の波長、及びパターンのピッチが
同じで、照明光の入射角、回折光の射出角(回折光の受光角)が異なる条件であって、ド
ーズカーブの変化の仕方(ドーズカーブの形状)が異なる回折条件(以下、第2のドーズ
判定用回折条件と称する)を求める(ステップST114)。なお、第2のフォーカス判
定用回折条件および第2のドーズ判定用回折条件は、FEMウェハ10fの回折画像のシ
ョット内の有効エリアにおいて、撮像装置36の1画素もしくは複数の画素(2×2〜5
×5の画素)ごとにそれぞれ求められる。
このときまず、上述の(1)式を用いて、第1のフォーカス判定用回折条件と回折光の
次数、照明光の波長、及びパターンのピッチが同じで、照明光の入射角、回折光の射出角
(回折光の受光角)が異なる回折条件を求める。求めた回折条件で、先に述べたステップ
ST111〜ST112と同様の方法により、FEMウェハ10fの回折画像を撮像取得
し、フォーカスカーブを求める。求めたフォーカスカーブと第1のフォーカス判定用回折
条件におけるフォーカスカーブとの差分を求め、差分(フォーカスカーブの変化量)が大
きい条件を第2のフォーカス判定用回折条件として求める。
また、上述の(1)式を用いて、第1のドーズ判定用回折条件と回折光の次数、照明光
の波長、及びパターンのピッチが同じで、照明光の入射角、回折光の射出角(回折光の受
光角)が異なる回折条件を求める。求めた回折条件で、先に述べたステップST111〜
ST112と同様の方法により、FEMウェハ10fの回折画像を撮像取得し、ドーズカ
ーブを求める。求めたドーズカーブと第1のドーズ判定用回折条件におけるドーズカーブ
との差分を求め、差分(ドーズカーブの変化量)が大きい条件を第2のドーズ判定用回折
条件として求める。
このようにして、検査パターンの加工条件を判定するための条件、すなわち、第1およ
び第2のフォーカス判定用回折条件と、第1および第2のドーズ判定用回折条件が求めら
れる。また、第1のフォーカス判定用回折条件におけるフォーカスカーブ(以下、第1基
準フォーカスカーブと称する)に関するデータ(異なるドーズオフセット量ごとに構成さ
れた、第1のフォーカス判定用回折条件における回折光の信号強度とフォーカスオフセッ
ト量との関係を示すデータ)と、第2のフォーカス判定用回折条件におけるフォーカスカ
ーブ(以下、第2基準フォーカスカーブと称する)に関するデータ(異なるドーズオフセ
ット量ごとに構成された、第2のフォーカス判定用回折条件における回折光の信号強度と
フォーカスオフセット量との関係を示すデータ)は、フォーカス基準データとして記憶部
42に記憶に記憶される。
一方、第1のドーズ判定用回折条件におけるドーズカーブ(以下、第1基準ドーズカー
ブと称する)に関するデータ(異なるフォーカスオフセット量ごとに構成された、第1の
ドーズ判定用回折条件における回折光の信号強度とドーズオフセット量との関係を示すデ
ータ)と、第2のドーズ判定用回折条件におけるドーズカーブ(以下、第2基準ドーズカ
ーブと称する)に関するデータ(異なるフォーカスオフセット量ごとに構成された、第2
のドーズ判定用回折条件における回折光の信号強度とドーズオフセット量との関係を示す
データ)は、ドーズ基準データとして記憶部42に記憶される。
ここで、フォーカスの変化に対して撮像装置36で受光する回折光の信号強度(信号の
平均強度)の変化の仕方が異なる3種類のフォーカスカーブD1〜D3の一例を図15に
示す。なお、図15の横軸はベストフォーカスからのフォーカスオフセット量であり、図
15の縦軸は回折光の信号強度(平均強度)である。このような、フォーカスの変化に対
して異なる信号変化(信号の平均強度の変化)を示す少なくとも2種類のフォーカスカー
ブ、すなわち第1および第2基準フォーカスカーブに関するデータが、基準データとして
記憶部42に記憶される。また、第1および第2基準ドーズカーブについても、フォーカ
スカーブと同様のドーズカーブが得られる。
図9に示すように、条件出し(ステップST100)を行った後、検査パターンに対す
る加工条件を判定する(ステップST200)。第1実施形態における加工条件の判定を
行うステップ(ステップST200)の詳細について、図11を参照しながら説明する。
図11に示すように、まず、検査対象のウェハ10の回折画像を撮像取得する(ステップ
ST201)。このとき、先のステップST114で求められた、第1および第2のフォ
ーカス判定用回折条件、並びに、第1および第2のドーズ判定用回折条件についてそれぞ
れ、検査対象のウェハ10の回折画像を撮像装置36により撮像取得する。
次に、画像処理部41は、検査対象のウェハ10の回折画像に対応する撮像装置36の
画素毎の信号強度から、各画素に対応する領域がショット内の有効エリアか否か判定し(
ステップST202)、無効エリアに該当する画素を検査対象から除外する。
次に、画像処理部41は主制御部45を介して回折画像のデータを検査判定部43へ送
り、検査判定部43は、検査対象のウェハ10の回折画像から、検査対象のウェハ10上
の検査パターンに対する露光時のフォーカス条件を判定する(ステップST203)。具
体的には、まず、第1のフォーカス判定用回折条件と第2のフォーカス判定用回折条件の
それぞれの回折条件で、検査対象のウェハ10の表面から射出した回折光を撮像装置36
で受光し、所定の画素ごとの信号強度を検出する。そして、記憶部42に記憶されたフォ
ーカス基準データのうち、検査パターンを露光した際の最適なドーズ量(ドーズオフセッ
ト量がゼロのベストドーズ量)に対応したフォーカス基準データ(第1のフォーカス判定
用回折条件および第2のフォーカス判定用回折条件における回折光の信号強度とフォーカ
スオフセット量との関係を示すデータ)と、撮像装置36により検出した信号強度とを比
較して、検査パターンのフォーカスオフセット量を所定の画素ごとに(単数もしくは複数
の画素単位で)求める。このとき、比較するフォーカス基準データに対応する回折条件と
、撮像装置36で検出された信号強度に対応する回折条件とは同一の回折条件とする。
フォーカスカーブは曲線(図15参照)であるため、撮像装置36で検出された1つの
回折画像の信号強度から、フォーカスオフセット量の候補が複数(条件によっては1つ)
算出される。これに対し、カーブのピークもしくはボトムの位置(フォーカスオフセット
量)が互いに異なる第1および第2基準フォーカスカーブ(すなわち、少なくとも2種類
の基準フォーカスカーブ)を用いることで、算出されるフォーカスオフセット量が1つに
決まる。例えば、各回折条件での信号強度とこの条件に対応する基準フォーカスカーブ(
信号強度)との差分二乗和が最小になるフォーカスオフセット量を判定する。
なお、複数の画素単位でフォーカスオフセット量を求める場合も、1ショット全体のデ
フォーカスと、1ショットのサイズよりも小さい異物によるデフォーカスとを区別する必
要がある。そのために、フォーカスオフセット量を求める領域は、1ショットよりも小さ
い(例えば1/10の)領域とすることが望ましい。
次に、検査判定部43は、ウェハ10の回折画像から、検査パターンに対する露光時の
ドーズオフセット量(ドーズ条件)を判定する(ステップST204)。このとき、記憶
部42に記憶されたドーズ基準データを利用して、ウェハ10の回折画像の信号強度から
、検査パターンに対する露光時のドーズオフセット量を、所定の画素ごとに求める。
具体的には、ステップST203で検査パターンのフォーカスオフセット量を求めると
きと同じように、まず、第1のドーズ判定用回折条件と第2のドーズ判定用回折条件のそ
れぞれの回折条件で、検査対象のウェハ10の表面から射出した回折光を撮像装置36で
受光し、所定の画素ごとの信号強度を検出する。そして、記憶部42に記憶されたドーズ
基準データのうち、検査パターンを露光した際の最適なフォーカス量(フォーカスオフセ
ット量がゼロのベストフォーカス量)に対応したドーズ基準データ(第1のドーズ判定用
回折条件および第2のドーズ判定用回折条件における回折光の信号強度とドーズオフセッ
ト量との関係を示すデータ)と、撮像装置36により検出した信号強度とを比較して、検
査対象のウェハ10の検査パターンのドーズオフセット量を所定の画素ごとに(単数もし
くは複数の画素単位で)判定する。
これにより、検査対象のウェハ10の全面(有効エリア)について所定の画素ごとにフ
ォーカスオフセット量およびドーズオフセット量を求めることができ、検査対象のウェハ
10上の検査パターンの加工条件を判定することが可能になる。
そして、検査判定部43により判定された検査パターンのフォーカスオフセット量及び
ドーズオフセット量は、図示しない表示装置に表示される(ステップST205)。
このように、第1実施形態によれば、第1のフォーカス判定用回折条件での信号強度と
第1のフォーカス判定用回折条件に対応したフォーカス基準データとの関係と、第2のフ
ォーカス判定用回折条件での信号強度と第2のフォーカス判定用回折条件に対応したフォ
ーカス基準データとの関係とに基づいて、検査パターンに対する露光時のフォーカスオフ
セット量(フォーカス条件)を判定する。また、第1のドーズ判定用回折条件での信号強
度と第1のドーズ判定用回折条件に対応したドーズ基準データとの関係と、第2のドーズ
判定用回折条件での信号強度と第2のドーズ判定用回折条件に対応したドーズ基準データ
との関係とに基づいて、検査パターンに対する露光時のドーズオフセット量(ドーズ条件
)を判定する。
これにより、実際の露光に用いるマスクパターンで露光したウェハ10の画像に基づい
て、検査パターンの加工条件(露光時のフォーカス条件及びドーズ条件)を判定すること
ができる。そのため、専用のマスク基板を用いる場合のように、必要なパラメータの条件
出し作業に時間を要さないため、加工条件を短時間で判定することが可能になる。また、
専用のマスクパターンではなく、実際のデバイスに用いるパターンを使用することができ
、また、露光装置101の照明条件も制約されないため、加工条件を精度よく判定するこ
とが可能になる。
また、本実施形態では、照明光の入射角および回折光の射出角(回折光の受光角)を変
えることにより、加工条件の判定に用いる回折条件として、回折光の次数、照明光の波長
、及びパターンのピッチが互いに同じ少なくとも2種類の回折条件(第1および第2のフ
ォーカス判定用回折条件、もしくは、第1および第2のドーズ判定用回折条件)を求める
。そのため、加工条件を判定するための条件出し作業に時間を要さないため、加工条件を
より短時間で判定することができる。
また、特にロジックICにおけるパターンの加工条件を判定する場合には、ピッチの異
なるパターンが多く(パターンブロックの配置が一様でなく)、メモリICのように比較
的大きなパターンブロックとして区分できないため、パターンから射出する回折光の回折
次数の種類が少ない(使用可能な回折条件が少ない)。つまり、ステップST110にお
いて求める回折条件の候補が少なくなり、ステップST114で所望の回折条件(フォー
カスの変化に対して回折光の信号強度の変化が大きくドーズの変化に対して回折光の信号
強度の変化が小さい回折条件、ドーズの変化に対して回折光の信号強度の変化が大きくフ
ォーカスの変化に対して回折光の信号強度の変化が小さい回折条件)が求められず、ロジ
ックICにおけるパターンの加工条件の判定が適切に実施できない可能性がある。これに
対し、本実施形態によれば、回折光の次数、照明光の波長、パターンのピッチが互いに同
じ少なくとも2種類の回折条件を加工条件の判定に用いることができるため、ロジックI
Cであってもパターンの加工条件の適切な判定を実行することができる。
また、撮像装置36で受光する回折光として、10次以上の回折光を利用することによ
り、フォーカスの変化に対する回折光の強度の変化が大きくなる。つまり、ステップST
105及びステップST106で、10次以下の回折光を撮像装置36で受光させる必要
がないため、設定角度範囲を小さくすることができる。したがって、第1および第2基準
フォーカスカーブを短時間で容易に求めることができる。同様に、ドーズの変化に対する
回折光の強度の変化も大きくなるため、第1および第2基準ドーズカーブを短時間で容易
に得ることができる。そのため、検査パターンの加工条件を容易に短時間で判定すること
ができる。
また、ステージ15と検出部30(受光側凹面鏡32および撮像装置36)とが、ステ
ージ15の保持面15aと略平行で、当該保持面15aと照明系21の光軸との交点を通
る軸(チルト軸Tc)を中心に傾動可能に構成される。そのため、照明光の入射角、回折
光の射出角、及び回折光の受光角を容易に変更することができるため、加工条件の判定に
用いる少なくとも2種類の回折条件(第1および第2のフォーカス判定用回折条件、もし
くは、第1および第2のドーズ判定用回折条件)を容易に求めることができ、加工条件を
容易に短時間で判定することができる。
ここで、回折光の次数、照明光の波長、パターンのピッチが同じ条件で、照明光の入射
角および回折光の射出角(回折光の受光角)を変化させた場合のシミュレーション結果を
図16に示す。シミュレーション条件は、パターンの繰り返しピッチが6μm、線幅が2
00nm、レジスト膜厚が80nm、照明光の波長が248nm、シリコンの屈折率nが
1.7、シリコンの消衰係数kが3.38、レジストの屈折率nが1.6062、レジス
トの消衰係数kが0.0079であるとした。また、ベストフォーカス時には、図17(
a)に示すようにパターンの断面形状が矩形となり、デフォーカス時には、図17(b)
に示すようにパターンの断面形状が台形となるものとした。
図16の横軸はテーパーの度合いであり、図16の縦軸は平均値が1となるように規格
化した22次回折光の強度である。なお、テーパーの度合=(パターンの断面形状の下底
−上底)/線幅、として定義され、パターンの断面積が一定となるように設定される。す
なわち、テーパーの度合いはデフォーカスの度合いを示すので、図16にはフォーカスカ
ーブと同等の曲線が描かれることになる。図16に示すグラフにおいて、照明光の入射角
が−43.08度の場合の曲線、照明光の入射角が−53.08度の場合の曲線、および
照明光の入射角が−33.08度の場合の曲線がそれぞれ描かれている。図16より、テ
ーパーの度合い(フォーカスオフセット量の変化)における、照明光の入射角が異なる3
つの(フォーカスカーブに相当する)曲線の変化の仕方が互いに異なることがわかる。こ
のシミュレーション結果より、フォーカスの変化に対してパターンの形状が変化する場合
において、回折光の次数、照明光の波長、パターンのピッチが同じで、照明光の入射角お
よび回折光の射出角が異なる回折条件では、フォーカスの変化に対する回折光の強度の変
化の仕方が異なることが示された。
なお、第1実施形態において、受光系駆動部38により、受光側凹面鏡32および撮像
装置36が一体的に傾動可能に構成されているが、この構成に限定されることはない。例
えば、受光系駆動部38は、受光側凹面鏡32を固定し、回折光の射出角(回折光の受光
角)に応じて、撮像装置36を移動させるように構成されてもよい。なおこの場合、受光
側凹面鏡32の代わりに平面鏡を用いるようにしてもよい。このように構成すれば、受光
側凹面鏡32を移動させる必要がないので、受光系駆動部38の構成を簡便にすることが
できる。なおこの場合、撮像装置36の位置に応じて、ステージ15の保持面15aの中
心と受光側凹面鏡32(もしくは平面鏡)の有効反射面と撮像装置36の撮像面の中心と
を結ぶ光軸Axが移動する。そのため、ウェハ10からの射出光に対する受光角が調整可
能となる。
なお、第1実施形態において、チルト機構16により、ステージ15がチルト軸Tcを
中心に傾動可能に構成され、受光系駆動部38によって、チルト軸Tcを中心に、受光側
凹面鏡32および撮像装置36が一体的に傾動可能に構成されているが、この構成に限定
されることはない。
例えば、表面検査装置1は、チルト機構16または受光系駆動部38の代わりに、不図
示の照明系駆動部を備え、照明系駆動部により、チルト軸Tcを中心に、照明系21が一
体的に傾動可能に構成されてもよい。この構成により、照明光の入射角(射出光の射出角
)と、射出光に対する受光角とをそれぞれ独立して調整することができる。
つまり、照明光の入射角(射出光の射出角)と、射出光に対する受光角とをそれぞれ独
立して調整することができるようになっていればよい。言い換えると、照明光を任意の入
射角(異なる複数の入射角)でウェハ10の表面へ入射させて、ウェハ10の表面からの
特定の回折次数の光(正反射光を含む)を撮像装置36で受光することで、撮像装置36
で受光する光の回折次数を選択することができるように構成されていればよい。
したがって、表面検査装置1において、ステージ15と照明系21と検出部30(受光
側凹面鏡32および撮像装置36)のうち、少なくとも2つがチルト軸Tcを中心に傾動
可能に構成されていればよい。
また、言い換えると、ステージ15と照明系21と検出部30のうち少なくとも2つが
、照明光のウェハ10への入射面とステージ15の保持面15aとが交わり形成される軸
に対して略直交する軸(Y軸と平行な軸)を中心に傾動可能に構成されてもよい。
なお、不図示の照明系駆動部により、照明系21を、チルト軸Tcを中心に傾動させる
場合、照明系21を一体的に傾動させることに限らず、照明ユニット22を固定して、照
明系21の照明側凹面鏡26をチルト軸Tcを中心に傾動させてもよい。
なお、第1実施形態では、照明系21でウェハ10の表面全体を一括で照明し、撮像装
置36でウェハ10の表面全体を一括で撮像することにより、ウェハ10の検査スループ
ットを向上させることができるようになるが、ウェハ10の表面全体を一括で照明及び撮
像することに限られない。例えば、1ショット若しくはそれよりも小さい領域を照明し、
その領域を撮像してもよい。この場合、図1の表面検査装置1に、ステージ15をXY方
向に2次元移動させる不図示のXY駆動部を設け、(ウェハ10の1ショット若しくはそ
れより小さい領域の)照明及び撮像と、ステージ15上に支持されたウェハ10の移動と
を同期させて、ウェハ10の表面の1ショット若しくはそれよりも小さい領域の撮像を繰
り返すことにより、ウェハ10の全面の画像を作成してもよい。
なお、第1実施形態のステップST203およびステップST204において、検査判
定部43は、検査パターンに対する露光時のフォーカスオフセット量及び露光時のドーズ
オフセット量を求めることで加工条件を判定するが、検査判定部43は、求めたフォーカ
スオフセット量およびドーズオフセット量が異常でないかどうかを検査することで、検査
パターンの加工条件を判定してもよい。この場合、検査判定部43は、例えば、求めたフ
ォーカスオフセット量およびドーズオフセット量が所定の閾値の範囲内であるならば、正
常と判定し、求めたフォーカスオフセット量およびドーズオフセット量が所定の閾値の範
囲外であるならば、異常と判定する。
なお、第1実施形態のステップST203およびステップST204において、検査判
定部43は、検査パターンに対する露光時のフォーカス条件およびドーズ条件として、フ
ォーカスオフセット量およびドーズオフセット量を求めることで加工条件を判定するが、
所定の基準値に対するオフセット量でなくてもよい。例えば、求めるフォーカス条件およ
びドーズ条件は、フォーカス量およびドーズ量(絶対値)としてもよい。
なお、第1実施形態のステップST114において、画像処理部41で求められた第1
および第2基準フォーカスカーブに関するデータは、第1および第2基準フォーカスカー
ブの近似曲線の式(例えば、4次式)に関するデータであってもよく、第1および第2基
準フォーカスカーブの近似曲線の式から求めたフォーカスオフセット量と信号強度の関係
を示すデータマップであってもよい。同様に、画像処理部41で求められた第1および第
2基準ドーズカーブに関するデータは、第1および第2基準ドーズカーブの近似曲線の式
(例えば、4次式)に関するデータであってもよく、第1および第2基準ドーズカーブの
近似曲線の式から求めたドーズオフセット量と信号強度の関係を示すデータマップであっ
てもよい。
なお、第1実施形態のステップST111において、撮像装置36は、1枚のFEMウ
ェハ10fを利用して、ステップST109で求めた複数の回折条件の候補でFEMウェ
ハ10fの回折画像を撮像したが、1枚のFEMウェハ10fに限られることはない。例
えば、ショットごとのフォーカスオフセット量およびドーズオフセット量の変化量を小さ
くした、複数枚のFEMウェハを用いてもよい。これにより、フォーカスの変化およびド
ーズの変化が細かくなるので、精度を向上させることができる。
なお、第1実施形態において、ウェハ10を照明する照明光の波長は、ウェハ表面の下
地層の膜厚に影響を受けない波長が好ましい。具体的には、検査対象のウェハ上の検査パ
ターンを加工する際の露光装置の露光波長に近い方が望ましい(露光波長と同じ波長が最
適)。これは、露光装置で露光する対象のレジスト層の下層に形成された反射防止膜が露
光波長の光が入射したときに最大の反射率をもつように設計されているためである。例え
ば、露光波長とはある程度異なる波長の光を検査で使用すると、ウェハ10の検査対象の
層(すなわち、最上層のパターン)へ入射した光は反射防止膜を透過し、検査対象ではな
い層(反射防止膜より下層)からの反射光を撮像装置36で受光してしまうため、検査パ
ターンが正確に検査されない可能性がある。ところが、露光波長と同じ波長の光で検査す
ると、検査対象の層へ入射した光は反射防止膜で完全に反射されるため、検査パターンが
正確に検査される。
なお、ウェハ表面の下地層の影響を受けやすい場合には、図18に示すように、s偏光
による回折光のみを撮像装置36で受光できるように、透過軸を所定の方位に設定した受
光側偏光フィルタ33を光路上に挿入してもよい。このようにs偏光で照明すれば、下地
層の影響を低減することができる。また、図18の破線で示すように、照明光としてs偏
光が得られるように、透過軸を所定の方位に設定した照明側偏光フィルタ27を光路上に
挿入してもよい。また、s偏光に限らず、p偏光を利用しても同様の効果を得ることがで
きる。
なお、第1実施形態のステップST205において、検査判定部43により判定された
検査パターンのフォーカスオフセット量及びドーズオフセット量は、図示しない表示装置
に表示されたが、これに限られない。例えば、画像処理部41は、検査判定部43が画素
ごとに求めたフォーカスオフセット量をそれぞれ当該画素での信号強度に変換したウェハ
10の画像を生成し、図示しない表示装置に表示させてもよい。また、画像処理部41は
、検査判定部43が画素ごとに求めたドーズオフセット量をそれぞれ当該画素での信号強
度に変換したウェハ10の画像を生成し、図示しない表示装置に表示させてもよい。なお
、図示しない表示装置は表面検査装置1に構成されたものを使用してもよく、表面検査装
置1の外部(例えば、半導体製造ラインの管理室等)に設けられて接続されたものを使用
してもよい。
なお、第1実施形態において、2種類の基準データ(第1および第2基準フォーカスカ
ーブに関するデータ、および、第1および第2基準ドーズカーブに関するデータ)を使用
して、検査パターンの加工条件を判定しているが、これに限られるものではない。例えば
、3種類の基準データや5種類の基準データであってもよく、フォーカスやドーズの変化
に対して検出信号の変化の仕方が異なる少なくとも2種類の基準データを使用して、加工
条件を判定すればよい。
例として、3種類の基準データを使用する場合について簡単に述べる。条件出しを行う
ステップ(ステップST100)では、ステップST101〜ST113まで、2種類の
基準データを使用する場合と同様の処理が行われる。ステップST114おいて、画像処
理部41は、第1および第2のフォーカス判定用回折条件に加え、第1および第2のフォ
ーカス判定用回折条件と回折光の次数、照明光の波長、及びパターンのピッチが同じで、
照明光の入射角、回折光の射出角(回折光の受光角)が異なる条件であって、フォーカス
カーブの変化の仕方(フォーカスカーブの形状)が異なる回折条件(以下、第3のフォー
カス判定用回折条件と称する)を求める。また、画像処理部41は、第1および第2のド
ーズ判定用回折条件に加え、第1および第2のドーズ判定用回折条件と回折光の次数、照
明光の波長、及びパターンのピッチが同じで、照明光の入射角、回折光の射出角(回折光
の受光角)が異なる条件であって、ドーズカーブの変化の仕方(ドーズカーブの形状)が
異なる回折条件(以下、第3のドーズ判定用回折条件と称する)を求める。なお、第3の
フォーカス判定用回折条件および第3のドーズ判定用回折条件は、FEMウェハ10fの
回折画像のショット内の有効エリアにおいて、撮像装置36の1画素もしくは複数の画素
(2×2〜5×5の画素)ごとにそれぞれ求められる。
そして、第1および第2基準フォーカスカーブに関するデータに加え、第3のフォーカ
ス判定用回折条件におけるフォーカスカーブ(以下、第3基準フォーカスカーブと称する
)に関するデータ(異なるドーズオフセット量ごとに構成された、第3のフォーカス判定
用回折条件における回折光の信号強度とフォーカスオフセット量との関係を示すデータ)
が、フォーカス基準データとして記憶部42に記憶に記憶される。一方、第1および第2
基準ドーズカーブに関するデータに加え、第3のドーズ判定用回折条件におけるドーズカ
ーブ(以下、第3基準ドーズカーブと称する)に関するデータ(異なるフォーカスオフセ
ット量ごとに構成された、第1のドーズ判定用回折条件における回折光の信号強度とドー
ズオフセット量との関係を示すデータ)が、ドーズ基準データとして記憶部42に記憶さ
れる。
次に、加工条件の判定を行うステップ(ステップST200)では、ステップST20
1において、第1〜第3のフォーカス判定用回折条件、並びに、第1〜第3のドーズ判定
用回折条件についてそれぞれ、ウェハ10の回折画像を撮像装置36で撮像取得する。次
のステップST202において、2種類の基準データを使用する場合と同様の処理を行う
。次のステップST203において、検査判定部43は、記憶部42に記憶された第1〜
第3基準フォーカスカーブに関するデータを利用して、ウェハ10の回折画像の信号強度
から、検査パターンに対する露光時のフォーカスオフセット量を、撮像装置36の所定の
画素ごとに求める。次のステップST204において、検査判定部43は、記憶部42に
記憶された第1〜第3基準ドーズカーブに関するデータを利用して、ウェハ10の回折画
像の信号強度から、検査パターンに対する露光時のドーズオフセット量を、撮像装置36
の所定の画素ごとに求める。次のステップST205において、2種類の基準データを使
用する場合と同様の処理を行う。
なお、第1実施形態のステップST114において、第1のフォーカス判定用回折条件
と回折光の次数、照明光の波長、及びパターンのピッチが同じで、照明光の入射角、回折
光の射出角(回折光の受光角)が異なる第2のフォーカス判定用回折条件を求めているが
、これに限られるものではない。例えば、ステップST104において、複数の照明光の
波長を設定し、(1)式に基づいて、ステップST114で、第1のフォーカス判定用回
折条件と回折光の次数及びパターンのピッチが同じで、照明光の入射角、回折光の射出角
(回折光の受光角)、及び照明光の波長が異なる第2のフォーカス判定用回折条件を求め
てもよい。すなわち、第1のフォーカス判定用回折条件における照明光の波長と、第2の
フォーカス判定用回折条件における照明光の波長とが異なってもよい。これにより、回折
条件の候補が増えるので、より適切な第1および第2のフォーカス判定用回折条件を求め
ることができ、フォーカスオフセット量をより精度よく求めることができる。また、同様
にステップST114において、第1のドーズ判定用回折条件と回折光の次数及びパター
ンのピッチが同じで、照明光の入射角、回折光の射出角(回折光の受光角)、及び照明光
の波長が異なる第2のドーズ判定用回折条件を求めてもよい。
また、上述のように3種類の基準データを使用する場合には、第1および第2のフォー
カス判定用回折条件と回折光の次数及びパターンのピッチが同じで、照明光の入射角、回
折光の射出角(回折光の受光角)、及び照明光の波長が異なる第3のフォーカス判定用回
折条件を求めてもよいし、第1および第2のドーズ判定用回折条件と回折光の次数及びパ
ターンのピッチが同じで、照明光の入射角、回折光の射出角(回折光の受光角)、及び照
明光の波長が異なる第3のドーズ判定用回折条件を求めてもよい。
なお、ステップST104において、複数の照明光の波長を設定し、(1)式に基づい
て、ステップST114で、第1のフォーカス判定用回折条件と回折光の次数、照明光の
入射角及びパターンのピッチが同じで、回折光の射出角(回折光の受光角)、及び照明光
の波長が異なる第2のフォーカス判定用回折条件を求めてもよい。これにより、照明光の
入射角を変化させることなく簡便に第1および第2のフォーカス判定用回折条件を求める
ことができる。また、同様にステップST114において、第1のドーズ判定用回折条件
と回折光の次数、照明光の入射角及びパターンのピッチが同じで、回折光の射出角(回折
光の受光角)、及び照明光の波長が異なる第2のドーズ判定用回折条件を求めてもよい。
続いて、検査装置の第2実施形態について説明する。検査装置の第2実施形態として顕
微鏡装置51を図19に示す。第2実施形態の顕微鏡装置51は、ウェハ10を保持する
ことが可能なステージ55と、対物レンズ61と、ハーフミラー62と、照明系71と、
検出部80と、画像処理部91と、記憶部92と、検査判定部93と、ハードウェア制御
部94および主制御部95とを備えて構成される。なお、図19で示した一点鎖線は、顕
微鏡装置51の光軸Axを模式的に表すものである。ここで光軸Axは、顕微鏡装置51
に備えられた各光学素子(照明系71、対物レンズ61、ハーフミラー62、および検出
部80に備えられた各光学素子)の回転対象軸と一致する軸であり、かつ、ステージ55
の保持面55aの中心を介して結ばれる軸である。また、図19に示した矢印X,Y,Z
の方向をそれぞれX軸方向、Y軸方向、Z軸方向として説明する。
ステージ55は、対物レンズ61の光軸Ax(Z軸方向)と略直角な面内(ウェハ10
の表面に沿った面内)でウェハ10を移動可能に保持する。なお、ウェハ10は、不図示
の搬送装置により外部から搬送されてステージ55上に載置され、真空吸着によりステー
ジ55上の保持面55aで保持される。
対物レンズ61は、ステージ55の保持面55aと対向するように配置される。ハーフ
ミラー62は、照明系71からの照明光を対物レンズ61に向けて反射させ、対物レンズ
61からの光を受光系81に向けて透過させる。
照明系71は、照明光を射出する照明ユニット72と、リレーレンズ73と、照明側絞
り部材74とを有して構成され、ハーフミラー62および対物レンズ61を介して、ステ
ージ55に保持されたウェハ10の表面の一部に照明光を照射する。なお、照明系71で
照明されるウェハ10の表面の照明領域は、例えば、1ショットもしくは複数ショット分
の領域に設定される。照明ユニット72は、詳細な図示を省略するが、第1実施形態の照
明ユニット22と同様に、光源部と、調光部と、導光ファイバとを有して構成される。リ
レーレンズ73は、照明ユニット72から射出された照明光を照明側絞り部材74に導く
照明側絞り部材74は、リレーレンズ73からの照明光が通過する開口部75を有した
薄板状に形成され、対物レンズ61の射出瞳面もしくは射出瞳面と共役な面上に配置され
る。また、照明側絞り部材74は、照明側絞り駆動部76に、光軸Axと垂直な方向に2
次元的に移動(対物レンズ61の射出瞳面もしくは射出瞳面と共役な面と平行な軸に沿っ
て移動、例えば図19ではY軸及びZ軸に沿って移動)可能に保持される。照明側絞り駆
動部76は、詳細な図示を省略するが、照明側絞り部材74を移動可能に支持するガイド
や、照明側絞り部材74を移動させるように駆動するモータ等から構成される。
検出部80は、受光系81と、撮像装置86を有して構成される。受光系81は、検出
側絞り部材82と、結像レンズ85とを有して構成され、対物レンズ61およびハーフミ
ラー62を介して、照明光の照射を受けたときのウェハ10からの射出光(反射光や回折
光等)を受光する。結像レンズ85は、検出側絞り部材82の開口部83を通過したウェ
ハ10の表面の一部(照明系71による照明領域)から射出した光を撮像装置86の撮像
面上に導き、ウェハ10の表面の一部(照明系71による照明領域)の像を結像させる。
検出側絞り部材82は、リレーレンズ73からの照明光が通過する開口部83を有した
薄板状に形成され、対物レンズ61の射出瞳面もしくは射出瞳面と共役な面上に配置され
る。また、検出側絞り部材82は、検出側絞り駆動部84に、光軸Axと垂直な方向に2
次元的に移動(対物レンズ61の射出瞳面もしくは射出瞳面と共役な面と平行な軸に沿っ
て移動、例えば図19ではX軸及びY軸に沿って移動)可能に保持される。検出側絞り駆
動部84は、詳細な図示を省略するが、検出側絞り部材82を移動可能に支持するガイド
や、検出側絞り部材82を移動させるように駆動するモータ等から構成される。
以上の構成により、照明側絞り部材74の移動によって、照明側絞り部材74の開口部
75が、対物レンズ61の射出瞳面もしくは射出瞳面と共役な面と平行な軸に沿って移動
(図19ではY軸及びZ軸に沿って移動)すると、ウェハ10の表面への照明光の入射角
が変化する。すなわち、ウェハ10の表面からの特定の回折次数の光の射出角が変化する
。一方、検出側絞り部材82の移動によって、検出側絞り部材82の開口部83が、対物
レンズ61の射出瞳面もしくは射出瞳面と共役な面と平行な軸に沿って移動(図19では
X軸及びY軸に沿って移動)すると、ウェハ10の表面から射出した回折光に対する受光
角が変化する。これにより、ステージ55の保持面55aの法線(図19におけるZ軸方
向の対物レンズ61の光軸Axに沿った線)を基準とする照明光の入射角(すなわち、回
折光の射出角)と、ウェハ10の表面から射出した回折光の受光角とをそれぞれ独立に調
整することができる。
したがって、上述の第1実施形態と同様に、照明光の入射角(射出光の射出角)および
射出光に対する受光角を変化させることにより、前述の(1)式に基づいて、ウェハ10
に入射させる光の波長、ウェハ10に形成された繰り返しパターンのピッチ、及び撮像装
置86で受光する光の回折次数を同一にしたとき、任意の入射角(異なる複数の入射角)
でウェハ10の表面へ光を入射させた場合、撮像装置86で受光する光の回折次数を選択
することができるようになる。つまり、第1の入射角でウェハ10に入射し、第1の射出
角で射出して撮像装置86で受光される光の回折次数と、第1の入射角とは異なる第2の
入射角でウェハ10に入射し、第1の射出角とは異なる第2の射出角で射出して撮像装置
86で受光される光の回折次数を合わせつつ、回折次数を選択することができる。なお、
第2実施形態における照明光の入射角は、第1実施形態と同様に、ステージ55の保持面
55aの法線とウェハ10の表面へ入射する照明光との成す角である。また、第2実施形
態における射出角は、第1実施形態と同様に、ステージ55の保持面55aの法線とウェ
ハ10の表面から射出した光との成す角である。また、第2実施形態における受光角は、
ステージ55の保持面55aの法線と、ウェハ10の表面から射出するときに検出側絞り
部材82の開口部83を通過可能な光との成す角である。
また、照明側絞り部材74の移動によって、照明側絞り部材74の開口部75が、対物
レンズ61の射出瞳面もしくは射出瞳面と共役な面上において光軸Axを中心に回転移動
すると、ウェハ10へ入射する照明光の入射方向が変化する。つまり、実質的にウェハ方
位角度(図2参照)が変化することになる。一方、検出側絞り部材82の移動によって、
検出側絞り部材82の開口部83が、対物レンズ61の射出瞳面もしくは射出瞳面と共役
な面上において光軸Axを中心に回転移動すると、ウェハ10から射出した回折光が撮像
装置86に入射する方向(受光方向)が変化する。これにより、照明側絞り部材74の開
口部75と検出側絞り部材82の開口部83とを同期させて回転移動させることで、ウェ
ハ10を回転させることなく、ウェハ方位角度を調整するのと同等の調整を行うことがで
きる。
撮像装置86は、照明系71で照明されたウェハ10の照明領域から射出した回折光に
基づいて撮像面上に形成されたウェハ10の一部(照明領域)の像を光電変換して画像信
号を生成し、主制御部95に送る。主制御部95は、撮像装置86から送られた画像信号
を受け、画像処理部91に送る。画像処理部91は、撮像装置86から送られた画像信号
に基づいて、ウェハ10の一部の画像を生成する。また、画像処理部91は、ウェハ10
の画像に対して、適宜、ディストーション補正やシェーディング補正等の画像補正を行う
。画像処理部91で処理された画像データ(すなわち、撮像装置86で受光したウェハ1
0の照明領域から射出した回折光に基づく信号強度)は、主制御部95により検査判定部
93に送られる。検査判定部93は、ウェハ10の画像データと記憶部92に記憶された
良品ウェハの画像データとを比較して、ウェハ10の表面における欠陥(異常)の有無を
検査する。また、検査判定部93は、ウェハ10の画像データを利用して、検査パターン
の加工条件(露光時のフォーカス条件及びドーズ条件)を判定する。
本実施形態では、ウェハ10の表面の一部が照明系71で照明されるため、撮像装置8
6で撮像される像は、ウェハ10の表面の一部となる。この場合、照明系71による照明
及び撮像装置86による撮像のタイミングに合わせて、ウェハ10を保持したステージ5
5を所定間隔で順次移動させていくことで、撮像装置86で順次得られるウェハ10の一
部の画像信号を画像処理部91で合成し、ウェハ10の表面全体の画像を生成することが
できる。また、その画像に基づいた画像データ(撮像装置86で受光したウェハ10の表
面全体からの回折光に基づく信号強度)を検査判定部93に送ることができる。
なお、ウェハ10の表面全体の画像を生成する一例としては、照明系71でウェハ10
の表面における任意のショット領域を照明し、照明系71による照明及び撮像装置86に
よる撮像のタイミングに合わせて、ウェハ10上で隣接するショット同士の間隔だけ、順
次、ステージ55を移動させて、ウェハ10の表面に形成された全てのショットを撮像し
、それらのショットの画像を合成すればよい。
以下、照明系71による照明及び撮像装置86による撮像のタイミングに合わせて、ウ
ェハ10を保持したステージ55を所定間隔で順次移動させて画像処理部91で生成した
ウェハ10の表面全体の画像を合成回折画像と称する。また、合成回折画像に基づいた画
像データ(撮像装置86で受光したウェハ10の表面全体からの回折光に基づく信号強度
)を合成回折画像データと称する。
主制御部95は、ハードウェア制御部94を介して、照明ユニット72や、ステージ5
5、照明側絞り駆動部76および検出側絞り駆動部84の作動を制御する。ハードウェア
制御部94は、照明ユニット72の光源部と調光部(図示せず)を制御し、照明光の波長
および強度を調節する。また、ハードウェア制御部94は、ステージ55の駆動機構部(
図示せず)を制御し、ウェハ10上の照明領域を調整する。また、ハードウェア制御部9
4は、照明側絞り駆動部76を制御し、照明光の入射角(回折光の射出角)および入射方
向(すなわち、ウェハ方位角度)を調整する。また、ハードウェア制御部94は、検出側
絞り駆動部84を制御し、ウェハ10から射出した回折光に対する受光角および受光方向
(すなわち、ウェハ方位角度)を調整する。
以上のように構成される顕微鏡装置51を用いて、ウェハ10の表面に形成された繰り
返しパターンの欠陥検査について簡単に説明する。まず、不図示の搬送装置により、ウェ
ハ10をステージ55上に搬送する。このウェハ10の表面には図6に示すように、ピッ
チがPの繰り返しパターン12(ラインアンドスペースパターン)が形成されている。な
お、搬送の途中で不図示のアライメント機構によりウェハ10の表面に形成されているパ
ターンの位置情報を取得しており、ウェハ10をステージ55上の所定の位置に所定の方
向で載置することができる。
次に、ウェハ10の表面上における照明方向とパターンの繰り返し方向(ラインアンド
スペースパターンの場合、ラインの長手方向に対して直交する方向)とを一致させて、前
述の(1)式を満足するように設定を行う。このとき、ハードウェア制御部94により、
照明ユニット72の光源部と調光部(図示せず)や、照明側絞り駆動部76および検出側
絞り駆動部84等が制御される。
次に、照明系71により照明光をウェハ10の表面に照射する。このような条件で照明
光をウェハ10の表面に照射する際、照明ユニット72から射出された所定の波長(例え
ば、248nmの波長)を有する所定の強度の照明光は、リレーレンズ73を透過して照
明側絞り部材74に達する。照明側絞り部材74に達した照明光の一部は、照明側絞り部
材74の開口部75を通過してハーフミラー62で反射し、対物レンズ61を透過して所
定の入射角および入射方向でウェハ10の表面に照射される。ウェハ10の表面の繰り返
しパターンで回折した所定次数の回折光は、対物レンズ61およびハーフミラー62を透
過して検出側絞り部材82の開口部83を通過する。検出側絞り部材82の開口部83を
通過した回折光は、結像レンズ85により集光されて撮像装置86の撮像面上に達し、ウ
ェハ10の像が結像される。
撮像装置86は、撮像面上に形成されたウェハ10の像を光電変換して画像信号を生成
し、主制御部95を介して画像信号を画像処理部91に送る。このとき、主制御部95は
、照明系71による照明及び撮像装置86による撮像のタイミングに合わせて、ウェハ1
0を保持したステージ55を所定間隔で順次移動させる。画像処理部91は、順次、撮像
装置86で検出されるウェハ10の一部の画像信号を合成して、ウェハ10の合成回折画
像を生成する。画像処理部91は、主制御部95を介してウェハ10の合成回折画像に基
づいた合成回折画像データ(撮像装置86で受光したウェハ10の表面全体からの回折光
に基づく信号強度)を検査判定部93に送る。検査判定部93は、画像処理部91から送
られたウェハ10の合成回折画像データと、記憶部92に記憶された良品ウェハの合成回
折画像データ(すなわち、撮像装置86で受光した良品ウェハの表面全体からの回折光に
基づく信号強度)とを比較して、ウェハ10の表面に形成されたパターンにおける欠陥(
異常)の有無を検査する。そして、検査判定部93による検査結果が図示しない表示装置
に出力表示される。
なお、不図示の表示装置には、検査判定部93による検査結果を表示させるだけでなく
、ウェハ10の合成回折画像を表示させても良い。なお、不図示の表示装置は無くても良
い。この場合、検査判定部93によるウェハ10の検査結果は、本願のような検査装置や
露光装置を統括的に管理するホストコンピュータへ送信するようにしても良い。
また、検査判定部93は、画像処理部91から主制御部95を介して送られた検査対象
のウェハ10の合成回折画像データを利用して、検査対象のウェハ10の表面に形成され
た検査パターン(繰り返しパターン)の加工条件(露光時のフォーカス条件及びドーズ条
件)を判定することができる。そこで、第2実施形態の顕微鏡装置51を利用して、検査
パターンの加工条件を判定する方法について説明する。なお、第2実施形態における判定
フローは、第1実施形態における判定フローと同様であるので、第1実施形態と同じ図9
〜図11に示すフローチャートを参照しながら説明する。また、本実施形態では、第1実
施形態と同様にロジックICにおけるパターンの加工条件を判定する方法について説明す
る。
図9に示すように、まず、検査パターンの加工条件を判定するための条件出しを行う(
ステップST100)。続いて、条件出しで得られた条件に基づいて検査パターンの加工
条件を判定する(ステップST200)。
第2実施形態における条件出しを行うステップ(ステップST100)の詳細について
、図10を参照しながら説明する。まず、第1実施形態の場合と同様に、ロジックICの
製品情報を登録する(ステップST101)。このとき、ロジックICの製品情報は、不
図示の入力部から主制御部95を介して記憶部92に送られ、記憶部92で記憶される。
次に、第1実施形態の場合と同様に、ショット内の有効エリアを設定して登録する(ス
テップST102)。このとき、有効エリア等の登録情報は、不図示の入力部から主制御
部95を介して記憶部92に送られ、記憶部92で記憶される。
次に、不図示の搬送装置により、良品ウェハ10g(図13を参照)をステージ55上
に搬送する(ステップST103)。なお、搬送の途中、不図示のアライメント機構によ
り良品ウェハ10gの表面に形成されているパターンの位置情報を取得する。そして、良
品ウェハ10gをステージ55上に載置した後、良品ウェハ10gの表面における照明方
向及び良品ウェハ10gから射出した回折光の撮像装置86における受光方向と、パター
ンの繰り返し方向とが一致するように、照明側絞り部材74の開口部75と検出側絞り部
材82の開口部83とを回転移動させる。
次に、照明光の波長、照明光量、露光時間、ウェハ10の表面を照明する照明光の入射
角、および検出側絞り駆動部84でウェハ10の表面から射出する回折光の受光角を変化
させる範囲(第1実施形態と同様に設定角度範囲と称する)を設定する(ステップST1
04)。なお、回折光の受光角は検出側絞り部材82(開口部83)を移動させて設定す
るため、具体的には、設定角度範囲は検出側絞り部材82を検出側絞り駆動部84で移動
させる範囲となる。また、照明光量および露光時間については、第1実施形態と同様に、
照明ユニット72の照明光量と撮像装置86の露光時間を変えて複数設定される。
次に、良品ウェハ10gの像を撮像する(ステップST105)。このとき、先のステ
ップST104で設定した照明光の波長、照明光の入射角、および設定角度範囲で、3種
類の照明光量と3種類の露光時間の組み合わせについてそれぞれ、良品ウェハ10gの合
成回折画像を生成する。具体的には、照明系71で良品ウェハ10gの表面における任意
のショット領域を照明し、照明系71による照明及び撮像装置86による撮像のタイミン
グに合わせて、良品ウェハ10g上で隣接するショット同士の間隔だけ、順次、ステージ
55を移動させていき、画像処理部91で良品ウェハ10gの合成回折画像を生成する。
次に、主制御部95は、回折光の受光角を設定角度範囲だけ変化させたか否かを判定す
る(ステップST106)。判定がNoの場合、検出側絞り駆動部84により受光角(す
なわち、検出側絞り部材82の開口部83の位置)を変化させて、ステップST104〜
ST105までの処理を繰り返す。これにより、所定の設定角度範囲にわたる複数の受光
角で、良品ウェハ10gの合成回折画像を生成することができる。したがって、所定の照
明光の波長、照明光量、露光時間、および照明光の入射角に対して、良品ウェハ10gか
らの表面から射出した複数の回折次数の光のうち、相異なる回折次数の光に基づく複数の
合成回折画像をそれぞれ生成することができる。
一方、判定がYesの場合、ステップST107に進む。次のステップST107にお
いて、画像処理部91は、先のステップST104〜ST106で撮像取得した良品ウェ
ハ10gのそれぞれの合成回折画像に対し、ディストーション補正およびシェーディング
補正を行う。
以下、第1実施形態と同様に、加工条件の判定(ステップST200)で用いる回折条
件の候補として、良品ウェハ10gの表面の合成回折画像において、信号強度が高く、か
つ信号強度の面内均一性が高い回折条件を求めるため、ステップST107までに得られ
た相異なる回折次数の光に基づく良品ウェハ10gの合成回折画像を用いて、良品ウェハ
10gの所定位置に対応した撮像装置86の所定画素の平均信号強度と信号強度の分散値
とに応じて適当な回折次数を選定するフロー(ステップST108〜ST110)につい
て説明する。
まず、画像処理部91は、ステップST107で補正した良品ウェハ10gのそれぞれ
の合成回折画像から、良品ウェハ10gにおける複数のショット11gについて、有効エ
リアサンプル領域Gp(図13を参照)での信号強度の平均値(平均強度)と、有効エリ
アサンプル領域Gpでの信号強度の分散値を求める(ステップST108)。なおこのと
き、良品ウェハ10gの合成回折画像のショット内の有効エリアにおいて、撮像装置86
の1画素もしくは複数の画素(2×2〜5×5の画素)ごとに、信号強度の平均値と分散
値を求める。
具体的には、画像処理部91は、第1実施形態と同様に、同一の照明光量および露光時
間ついて、ステップST106で変化させた受光角毎(すなわち、撮像装置86で受光す
る回折光の次数毎)に、各ショットの有効エリアサンプル領域Gpにおける信号強度の平
均値を算出する。
続いて、画像処理部91は、ステップST106で変化させた受光角毎に、各ショット
の有効エリアサンプル領域Gpにおける信号強度の分散値を算出する。
次に、画像処理部91は、算出した各ショットの有効エリアサンプル領域Gpにおける
信号強度の平均値と分散値に基づいて、信号強度の平均値が高く、かつ信号強度の分散値
が低い受光角、すなわち、回折光の射出角と回折次数((1)式参照)と、ステップST
104で設定した照明光の波長、照明光の入射角(照明側絞り部材74の開口部75の位
置)を合わせて、加工条件の判定(ステップST200)で用いる回折条件の候補とする
(ステップST109)。このとき、回折条件の候補は、複数の候補を求めることが望ま
しい。
また、この回折条件の候補は、良品ウェハ10gの合成回折画像のショット内の有効エ
リアにおいて、撮像装置86の1画素もしくは複数の画素(2×2〜5×5の画素)ごと
にそれぞれ求められる。
次に、画像処理部91は、ステップST104で設定した3種類の照明光量と3種類の
露光時間の組み合わせの中から、先のステップST109で求めた回折条件の候補におけ
る照明光量および露光時間を求める(ステップST110)。
以下、第1実施形態と同様に、ステップST109で求めた複数の回折条件の候補でF
EMウェハ10fから射出した回折光の信号強度に基づいて、複数の回折条件の候補から
、加工条件の判定(ステップST200)で使用する回折条件を選定し、選定した回折条
件でFEMウェハ10fから射出した回折光の信号強度に基づく特性(フォーカスの変化
に対する特性およびドーズの変化に対する特性)を求めるフロー(ステップST111〜
ST114)について説明する。
まず、不図示の搬送装置により、先のステップST110まで使用していた良品ウェハ
10gに代えて、良品ウェハ10gと同等のピッチの繰り返しパターンが形成されたFE
Mウェハ10f(図14を参照)をステージ55上に搬送する。そして、先のステップS
T110で求めた複数の回折条件の候補でそれぞれ、FEMウェハ10fの合成回折画像
を生成する(ステップST111)。
FEMウェハ10fの合成回折画像を撮像取得するには、先のステップST105と同
様に、照明系71でFEMウェハ10fの表面における任意のショット領域を照明し、照
明系71による照明及び撮像装置86による撮像のタイミングに合わせて、FEMウェハ
10f上で隣接するショット同士の間隔だけ、順次、ステージ55を移動させていき、画
像処理部91でFEMウェハ10fの合成回折画像を生成する。また撮像の際、FEMウ
ェハ10fにおける中央のショット(ベストフォーカスおよびベストドーズのショット)
の信号強度が撮像装置86におけるダイナミックレンジの中央になるように、照明光量の
最適化が行われる。
次に、画像処理部91は、第1実施形態と同様に、複数の回折条件の候補でそれぞれ撮
像取得した、FEMウェハ10fの合成回折画像に基づいて、異なるドーズオフセット量
ごとに、複数の回折条件の候補にそれぞれ対応した複数のフォーカスカーブを求める。ま
た、画像処理部91は、異なるフォーカスオフセット量ごとに、複数の回折条件の候補に
それぞれ対応した複数のドーズカーブを求める(ステップST112)。なお、フォーカ
スカーブおよびドーズカーブは、FEMウェハ10fの合成回折画像のショット内の有効
エリアにおいて、撮像装置86の1画素もしくは複数の画素(2×2〜5×5の画素)ご
とにそれぞれ求められる。
次に、画像処理部91は、第1実施形態と同様に、ステップST112で求めたフォー
カスカーブを分類し、複数の回折条件の候補の中から、フォーカスの変化に対して(撮像
装置86で受光した)回折光の信号強度の変化が大きく、ドーズの変化に対して回折光の
信号強度の変化が小さい回折条件(すなわち、第1のフォーカス判定用回折条件)を求め
る。また、画像処理部91は、第1実施形態と同様に、ステップST112で求めたドー
ズカーブを分類し、複数の回折条件の候補の中から、ドーズの変化に対して(撮像装置8
6で受光した)回折光の信号強度の変化が大きく、フォーカスの変化に対して回折光の信
号強度の変化が小さい回折条件(すなわち、第1のドーズ判定用回折条件)を求める(ス
テップST113)。なお、第1のフォーカス判定用回折条件および第1のドーズ判定用
回折条件は、FEMウェハ10fの合成回折画像のショット内の有効エリアにおいて、撮
像装置86の1画素もしくは複数の画素(2×2〜5×5の画素)ごとにそれぞれ求めら
れる。
そして、第1実施形態の場合と同様に、第1のフォーカス判定用回折条件と回折光の次
数、照明光の波長、及びパターンのピッチが同じで、照明光の入射角、回折光の射出角(
回折光の受光角)が異なる条件であって、フォーカスカーブの変化の仕方(フォーカスカ
ーブの形状)が異なる回折条件(すなわち、第2のフォーカス判定用回折条件)を求める
。また、第1のドーズ判定用回折条件と回折光の次数、照明光の波長、及びパターンのピ
ッチが同じで、照明光の入射角、回折光の射出角(回折光の受光角)が異なる条件であっ
て、ドーズカーブの変化の仕方(ドーズカーブの形状)が異なる回折条件(すなわち、第
2のドーズ判定用回折条件)を求める(ステップST114)。なお、第2のフォーカス
判定用回折条件および第2のドーズ判定用回折条件は、FEMウェハ10fの合成回折画
像のショット内の有効エリアにおいて、撮像装置86の1画素もしくは複数の画素(2×
2〜5×5の画素)ごとにそれぞれ求められる。
このようにして、検査パターンの加工条件を判定するための条件、すなわち、第1およ
び第2のフォーカス判定用回折条件と、第1および第2のドーズ判定用回折条件が求めら
れる。また、第1実施形態と同様に、第1基準フォーカスカーブに関するデータ(異なる
ドーズオフセット量ごとに構成された、第1のフォーカス判定用回折条件における回折光
の信号強度とフォーカスオフセット量との関係を示すデータ)と、第2基準フォーカスカ
ーブに関するデータ(異なるドーズオフセット量ごとに構成された、第2のフォーカス判
定用回折条件における回折光の信号強度とフォーカスオフセット量との関係を示すデータ
)は、フォーカス基準データとして記憶部92に記憶される。
一方、第1基準ドーズカーブに関するデータ(異なるフォーカスオフセット量ごとに構
成された、第1のドーズ判定用回折条件における回折光の信号強度とドーズオフセット量
との関係を示すデータ)と、第2基準ドーズカーブに関するデータ(異なるフォーカスオ
フセット量ごとに構成された、第2のドーズ判定用回折条件における回折光の信号強度と
ドーズオフセット量との関係を示すデータ)は、ドーズ基準データとして記憶部92に記
憶される。
図9に示すように、条件出し(ステップST100)を行った後、検査パターンに対す
る加工条件を判定する(ステップST200)。第2実施形態における加工条件の判定を
行うステップの詳細について、図11を参照しながら説明する。まず、検査対象のウェハ
10の合成回折画像を撮像取得する(ステップST201)。このとき、先のステップS
T114で求められた、第1および第2のフォーカス判定用回折条件、並びに、第1およ
び第2のドーズ判定用回折条件についてそれぞれ、検査対象のウェハ10の合成回折画像
を撮像装置86により撮像取得する。
次に、画像処理部91は、検査対象のウェハ10の合成回折画像に対応する撮像装置8
6の画素毎の信号強度から、各画素に対応する領域がショット内の有効エリアか否か判定
し(ステップST202)、無効エリアに該当する画素を検査対象から除外する。
次に、画像処理部91は主制御部95を介して合成回折画像データを検査判定部93へ
送り、検査判定部93は、検査対象のウェハ10の合成回折画像データから、検査対象の
ウェハ10上の検査パターンに対する露光時のフォーカス条件を判定する(ステップST
203)。具体的には、第1実施形態のステップST203と同様に、まず、第1のフォ
ーカス判定用回折条件と第2のフォーカス判定用回折条件のそれぞれの回折条件で、検査
対象のウェハ10の表面から射出した回折光を撮像装置86で受光し、所定の画素ごとの
信号強度を検出する。そして、記憶部92に記憶されたフォーカス基準データのうち、検
査パターンのベストドーズ量に対応したフォーカス基準データと、撮像装置86により検
出した信号強度とを比較して、検査パターンのフォーカスオフセット量を所定の画素ごと
に(単数もしくは複数の画素単位で)求める。このとき、比較するフォーカス基準データ
に対応する回折条件と、撮像装置86で検出された信号強度に対応する回折条件とは同一
の回折条件とする。
次に、検査判定部93は、検査対象のウェハ10の合成回折画像から、検査パターンに
対する露光時のドーズオフセット量(ドーズ条件)を判定する(ステップST204)。
具体的には、第1実施形態のステップST204と同様に、まず、第1のドーズ判定用回
折条件と第2のドーズ判定用回折条件のそれぞれの回折条件で、検査対象のウェハ10の
表面から射出した回折光を撮像装置86で受光し、所定の画素ごとの信号強度を検出する
。そして、記憶部92に記憶されたドーズ基準データのうち、検査パターンのベストフォ
ーカス量に対応したドーズ基準データと、撮像装置86により検出した信号強度とを比較
して、検査パターンのドーズオフセット量をウェハ10の有効エリア内の所定の画素ごと
に(単数もしくは複数の画素単位で)求める。
これにより、検査対象のウェハ10の表面の有効エリアについて所定の画素ごとにフォ
ーカスオフセット量およびドーズオフセット量を求めることができ、検査対象のウェハ1
0上の検査パターンの加工条件を判定することが可能になる。
そして、検査判定部93により判定された検査パターンのフォーカスオフセット量及び
ドーズオフセット量は、図示しない表示装置に表示される(ステップST205)。
このように、第2実施形態によれば、第1実施形態の場合と同様の効果を得ることがで
きる。また、特に第2実施形態においては、照明側絞り部材74および検出側絞り部材8
2を用いることで、簡便な構成で、照明光の入射角(回折光の射出角)と、ウェハ10の
表面から射出した回折光の受光角とを独立して調整して、撮像装置86で受光する光の回
折次数を選択することができるようになる。
なお、第2実施形態において、ステージ55は、ウェハ10の回転対称軸(ステージ5
5の中心軸)を中心に、ウェハ10を回転可能に保持してもよい。これにより、ステージ
55の回転駆動によりウェハ方位角度を調整することができる。この場合、照明側絞り部
材74および検出側絞り部材82はそれぞれ、照明側絞り駆動部76および検出側絞り駆
動部84に、光軸Axと垂直な方向に1次元的に移動可能に保持される。すなわち、照明
光の入射角を変化させるため、照明側絞り部材74の移動によって、照明側絞り部材74
の開口部75が、光軸Axと垂直な方向に直線移動(対物レンズ61の射出瞳面もしくは
射出瞳面と共役な面と平行な軸に沿って移動)する。また、受光角を変化させるため、検
出側絞り部材82のスライド移動によって、検出側絞り部材82の開口部83が、光軸A
xと垂直方向に直線移動(対物レンズ61の射出瞳面もしくは射出瞳面と共役な面と平行
な軸に沿って移動)する。
なお、第2実施形態において、照明側絞り部材74および検出側絞り部材82はそれぞ
れ、照明側絞り駆動部76および検出側絞り駆動部84に、光軸Axと垂直な方向に2次
元的に移動(対物レンズ61の射出瞳面もしくは射出瞳面と共役な面と平行な軸に沿って
移動)可能に保持されているが、これに限られるものではない。例えば、開口部の形状(
または大きさ)が異なる複数の照明側絞り部材を設けて、複数の照明側絞り部材のうちい
ずれか一つを選択的に光路上に挿入するようにしてもよい。また、開口部の形状(または
大きさ)が異なる複数の受光側絞り部材を設けて、複数の受光側絞り部材のうちいずれか
一つを選択的に光路上に挿入するようにしてもよい。なお、複数の照明側絞り部材および
複数の受光側絞り部材は、開口幅調整部材として例えば、リボルバー型の保持部材に回転
自在に保持される。
なお、第2実施形態において、照明光としてレーザー光を用いるようにしてもよい。こ
の場合、例えば、図20に示すように、照明ユニット72の代わりにレーザー照射装置7
20が設けられ、照明側絞り部材74および照明側絞り駆動部76の代わりに照明光移動
部721が設けられる。照明光移動部721は、固定ミラー722と、可動ミラー723
と、ミラー駆動部724とを有して構成される。固定ミラー722は、対物レンズ61の
射出瞳面もしくは射出瞳面と共役な面における光軸Ax上に設けられ、レーザー照射装置
720から射出されて光軸Axに沿って進むレーザー光を垂直方向に反射させる。可動ミ
ラー723は、対物レンズ61の射出瞳面もしくは射出瞳面と共役な面上に設けられ、固
定ミラー722で反射したレーザー光をハーフミラー62に向けて反射させる。ミラー駆
動部724は、固定ミラー722に対して接近もしくは離間(対物レンズ61の射出瞳面
もしくは射出瞳面と共役な面と平行な軸に沿って移動)するように可動ミラー723を移
動させる。これにより、可動ミラー723で反射するレーザー光の反射位置が変わるので
、対物レンズ61の射出瞳面もしくは射出瞳面と共役な面を通過するレーザー光の位置を
変化させることができる。そのため、照明側絞り部材74および照明側絞り駆動部76を
用いずに、ウェハ10の表面へのレーザー光(照明光)の入射角を変化させることができ
る。
この場合、固定ミラー722および可動ミラー723を光軸Ax中心に回転させるミラ
ー回転部(図示せず)を設けてもよい。これにより、可動ミラー723で反射するレーザ
ー光の反射位置が回転変位するため、ウェハ方位角度を調整することができる。また、ミ
ラー回転部を設けずに、ステージ55が、ウェハ10の回転対称軸(ステージ55の中心
軸)を中心に、ウェハ10を回転可能に支持してもよい。これにより、ステージ55の回
転駆動によりウェハ方位角度を調整することができる。
さらに、照明光として2つのレーザー光を用いるようにしてもよい。入射方向が90度
異なる2つのレーザー光を用いるようにすれば、ウェハ上の縦方向の繰り返しパターンと
横方向の繰り返しパターンを短時間で検出することができる。
なお、第2実施形態において、結像レンズ85の代わりにリレーレンズ(図示せず)を
設け、撮像装置86により検出側絞り部材82が配置された対物レンズ61の射出瞳面も
しくは射出瞳面と共役な面を撮像するようにしてもよい。すなわち、対物レンズ61の射
出瞳面もしくは射出瞳面と共役な面において撮像装置86で検出された信号強度を利用し
て、画像処理部91でウェハ10の合成回折画像を生成し、検査パターンの加工条件を判
定するようにしてもよい。
なお、第2実施形態のステップST203およびステップST204において、検査判
定部93は、検査パターンに対する露光時のフォーカスオフセット量及び露光時のドーズ
オフセット量を求めることで加工条件を判定するが、第1実施形態と同様に、検査判定部
93は、求めたフォーカスオフセット量およびドーズオフセット量が異常でないかどうか
を検査することで、検査パターンの加工条件を判定してもよい。
なお、第2実施形態のステップST203およびステップST204において、検査判
定部93は、検査パターンに対する露光時のフォーカス条件およびドーズ条件として、フ
ォーカスオフセット量およびドーズオフセット量を求めることで加工条件を判定するが、
第1実施形態と同様に、求めるフォーカス条件およびドーズ条件は、フォーカス量および
ドーズ量(絶対値)としてもよい。
なお、第2実施形態のステップST114において、画像処理部91で求められた第1
および第2基準フォーカスカーブに関するデータは、第1実施形態と同様に、近似曲線の
式に関するデータであってもよく、データマップであってもよい。また、画像処理部91
で求められた第1および第2基準ドーズカーブに関するデータは、第1実施形態の場合と
同様に、近似曲線の式に関するデータであってもよく、データマップであってもよい。
なお、第2実施形態のステップST111において、撮像装置86は、1枚のFEMウ
ェハ10fを利用して、ステップST109で求めた複数の回折条件の候補でFEMウェ
ハ10fの回折画像を撮像したが、第1実施形態と同様に、複数枚のFEMウェハを用い
てもよい。
なお、第2実施形態のステップST205において、検査判定部93により判定された
検査対象のウェハ10の繰り返しパターン12のフォーカスセット量及ドーズオフセット
量は、図示しない表示装置に表示されたが、これに限られない。例えば、画像処理部91
は、検査判定部93が画素ごとに求めたフォーカスオフセット量をそれぞれ当該画素での
信号強度に変換した検査対象のウェハ10の画像を生成し、図示しない表示装置に表示さ
せてもよい。また、画像処理部91は、検査判定部93が画素ごとに求めたドーズオフセ
ット量をそれぞれ当該画素での信号強度に変換した検査対象のウェハ10の画像を生成し
、図示しない表示装置に表示させてもよい。なお、表示装置は、顕微鏡装置51に構成さ
れたものを使用してもよく、顕微鏡装置51の外部(例えば、半導体製造ラインの管理室
等)に設けられて接続されたものを使用してもよい。
なお、第2実施形態において、2種類の基準データ(第1および第2基準フォーカスカ
ーブに関するデータ、および、第1および第2基準ドーズカーブに関するデータ)を使用
して、検査パターンの加工条件を判定しているが、これに限られるものではない。例えば
、3種類の基準データや5種類の基準データであってもよく、フォーカスやドーズの変化
に対して検出信号の変化の仕方が異なる少なくとも2種類の基準データを使用して、加工
条件を判定すればよい。
例として、3種類の基準データを使用する場合について簡単に述べる。条件出しを行う
ステップ(ステップST100)では、ステップST101〜ST113まで、2種類の
基準データを使用する場合と同様の処理が行われる。ステップST114おいて、画像処
理部91は、第1および第2のフォーカス判定用回折条件に加え、第1実施形態と同様に
、第3のフォーカス判定用回折条件を求める。また、画像処理部91は、第1および第2
のドーズ判定用回折条件に加え、第1実施形態と同様に、第3のドーズ判定用回折条件を
求める。
そして、第1実施形態と同様に、第1および第2基準フォーカスカーブに関するデータ
に加え、第3基準フォーカスカーブに関するデータが、フォーカス基準データとして記憶
部92に記憶に記憶される。一方、第1および第2基準ドーズカーブに関するデータに加
え、第3基準ドーズカーブに関するデータが、ドーズ基準データとして記憶部92に記憶
される。
次に、加工条件の判定を行うステップ(ステップST200)では、ステップST20
1において、第1〜第3のフォーカス判定用回折条件、並びに、第1〜第3のドーズ判定
用回折条件についてそれぞれ、ウェハ10の合成回折画像を撮像装置86で撮像取得する
。次のステップST202において、2種類の基準データを使用する場合と同様の処理を
行う。次のステップST203において、検査判定部93は、記憶部92に記憶された第
1〜第3基準フォーカスカーブに関するデータを利用して、ウェハ10の合成回折画像の
信号強度から、検査パターンに対する露光時のフォーカスオフセット量を、撮像装置86
の所定の画素ごとに求める。次のステップST204において、検査判定部93は、記憶
部92に記憶された第1〜第3基準ドーズカーブに関するデータを利用して、ウェハ10
の合成回折画像の信号強度から、検査パターンに対する露光時のドーズオフセット量を、
撮像装置86の所定の画素ごとに求める。次のステップST205において、2種類の基
準データを使用する場合と同様の処理を行う。
なお、第2実施形態のステップST114において、第1のフォーカス判定用回折条件
と回折光の次数、照明光の波長、及びパターンのピッチが同じで、照明光の入射角、回折
光の射出角(回折光の受光角)が異なる第2のフォーカス判定用回折条件を求めているが
、これに限られるものではない。例えば、ステップST104において、複数の照明光の
波長を設定し、(1)式に基づいて、ステップST114で、第1のフォーカス判定用回
折条件と回折光の次数及びパターンのピッチが同じで、照明光の入射角、回折光の射出角
(回折光の受光角)、及び照明光の波長が異なる第2のフォーカス判定用回折条件を求め
てもよい。すなわち、第1のフォーカス判定用回折条件における照明光の波長と、第2の
フォーカス判定用回折条件における照明光の波長とが異なってもよい。これにより、回折
条件の候補が増えるので、より適切な第1および第2のフォーカス判定用回折条件を求め
ることができ、フォーカスオフセット量をより精度よく求めることができる。また、同様
にステップST114において、第1のドーズ判定用回折条件と回折光の次数及びパター
ンのピッチが同じで、照明光の入射角、回折光の射出角(回折光の受光角)、及び照明光
の波長が異なる第2のドーズ判定用回折条件を求めてもよい。
なお、上述のように3種類の基準データを使用する場合には、第1および第2のフォー
カス判定用回折条件と回折光の次数及びパターンのピッチが同じで、照明光の入射角、回
折光の射出角(回折光の受光角)、及び照明光の波長が異なる第3のフォーカス判定用回
折条件を求めてもよいし、第1および第2のドーズ判定用回折条件と回折光の次数及びパ
ターンのピッチが同じで、照明光の入射角、回折光の射出角(回折光の受光角)、及び照
明光の波長が異なる第3のドーズ判定用回折条件を求めてもよい。
なお、ステップST104において、複数の照明光の波長を設定し、(1)式に基づい
て、ステップST114で、第1のフォーカス判定用回折条件と回折光の次数、照明光の
入射角及びパターンのピッチが同じで、回折光の射出角(回折光の受光角)、及び照明光
の波長が異なる第2のフォーカス判定用回折条件を求めてもよい。これにより、照明光の
入射角を変化させることなく簡便に第1および第2のフォーカス判定用回折条件を求める
ことができる。また、同様にステップST114において、第1のドーズ判定用回折条件
と回折光の次数、照明光の入射角及びパターンのピッチが同じで、回折光の射出角(回折
光の受光角)、及び照明光の波長が異なる第2のドーズ判定用回折条件を求めてもよい。
なお、上述の第1実施形態および第2実施形態において、ロジックICにおけるパター
ンの加工条件を判定しているが、これに限られるものではなく、メモリICにおけるパタ
ーンの加工条件を同様に判定することも可能である。
なお、上述の第1実施形態および第2実施形態において、条件出しを行うステップST
100と、加工条件の判定を行うステップST200とを連続的に実行しているが、これ
に限られるものではない。例えば、条件出しを行うステップST100だけを予め実行し
ておき、ウェハ10に対する露光・現像が行われた後に、適宜、加工条件の判定を行うス
テップST200を実行するようにしてもよい。
また、上述の表面検査装置1では、検査判定部43で求めたフォーカスオフセット量お
よびドーズオフセット量に関するデータを、主制御部45により出力部46を介して露光
装置101に出力し、露光装置101の設定にフィードバックすることができる。そこで
、第1実施形態に係る表面検査装置1を備えた露光システムについて、図21を参照しな
がら説明する。この露光システム100は、レジストが塗布されたウェハ10の表面に所
定のマスクパターン(繰り返しパターン)の像を投影してウェハ10上のレジストを露光
する露光装置101と、露光装置101による露光工程および現像装置(図示せず)によ
る現像工程等を経て、表面に繰り返しパターン12が形成されたウェハ10の検査を行う
表面検査装置1とを備えている。
露光装置101は、図21に示すように、マスクMを光ELで照明する照明光学系11
0と、マスクMを保持して移動可能なマスクステージ120と、光ELで照明されたマス
クMのパターンの像を所定の縮小倍率でウェハ10に投影する投影光学系130と、ウェ
ハ10を保持して移動可能な基板ステージ150と、露光装置101の各要素及び全体の
動作を制御する制御装置200とで構成されている。これらの構成により、ウェハ10を
保持した基板ステージ150とマスクMを保持したマスクステージ120とを1次元方向
に同期移動させて、マスクMのパターンの像をウェハ10に順次投影する動作を繰り返し
、ウェハ10の表面に塗布されたレジストを露光していく。
以上の露光装置101による露光工程が実施されると、現像装置(図示せず)による現
像工程等を経て、表面検査装置1により、表面に繰り返しパターン12が形成されたウェ
ハ10の表面検査を行う。またこのとき、表面検査装置1の検査判定部43は、前述のよ
うにして、検査対象のウェハ10の表面に形成された検査パターンの露光時のフォーカス
条件(フォーカスオフセット量)およびドーズ条件(ドーズオフセット量)を判定し、主
制御部45から出力部46および接続ケーブル(図示せず)等を介して、求めたフォーカ
スオフセット量およびドーズオフセット量に関するデータを露光装置101に出力する。
そして、露光装置101の制御装置200に設けられた補正処理部210は、表面検査装
置1から入力されたフォーカスオフセット量およびドーズオフセット量に関するデータに
基づいて、ウェハ10の表面に対する露光時のフォーカス量およびドーズ量が所望の量(
例えば、ベストフォーカス量およびベストドーズ量)となるように、露光装置101のフ
ォーカスおよびドーズに関する各種設定パラメータや光学素子の配置状態を補正する。
これにより、本実施形態の露光システム100によれば、第1実施形態に係る表面検査
装置1から入力された露光時のフォーカス条件及びドーズ条件に応じて、露光装置101
のフォーカスおよびドーズの設定を補正するため、短時間で精度よく計測されたフォーカ
ス条件及びドーズ条件に基づいた補正が可能となり、露光装置101のフォーカスおよび
ドーズの設定をより適切に行うことができる。
本実施形態の露光システム100において、表面検査装置1によりフォーカス条件及び
ドーズ条件を判定し、判定したフォーカス条件及びドーズ条件のデータを露光装置101
にフィードバックするフローについて、図22を参照しながら説明する。まず、露光装置
101が前述のようにウェハ10の表面に塗布されたレジストを露光する(ステップST
301)。露光装置101による露光工程が実施されると、現像装置(図示せず)による
現像工程等を経て、表面に繰り返しパターン12が形成されたウェハ10が搬送装置(図
示せず)によって表面検査装置1へ搬送される(ステップST302)。次に、表面検査
装置1の検査判定部43は、前述のようにして、検査対象のウェハ10の表面に形成され
た検査パターンの露光時のフォーカス条件(フォーカスオフセット量)およびドーズ条件
(ドーズオフセット量)を判定する(ステップST303)。なおこのとき、表面検査装
置1によるウェハ10の表面検査も行われる。次に、表面検査装置1の検査判定部43は
、主制御部45から出力部46および接続ケーブル(図示せず)等を介して、フォーカス
オフセット量およびドーズオフセット量に関するデータを、露光装置101に出力する(
ステップST304)。露光装置101の補正処理部210は、表面検査装置1から入力
されたフォーカスオフセット量およびドーズオフセット量に関するデータに基づいて、露
光装置101のフォーカスおよびドーズに関する各種設定パラメータや光学素子の配置状
態を補正する。(ステップST305)。
なお、本実施形態の露光システム100において、上述の表面検査装置1を用いたが、
これに限られるものではない。例えば、上述の表面検査装置1の代わりに第2実施形態の
顕微鏡装置51を用いて、検査判定部93で求めたフォーカスオフセット量およびドーズ
オフセット量に関するデータを、主制御部95により出力部96を介して露光装置101
に出力し、露光装置101の設定にフィードバックしてもよい。
続いて、このような露光システム100を用いたデバイス製造方法について説明する。
ここでは、一例としてデバイスに半導体材料を使用した半導体デバイスの製造方法につい
て図23を参照しながら説明する。半導体デバイス(図示せず)は、デバイスの機能・性
能設計を行う設計工程(ステップST401)、この設計工程に基づいたマスクを製作す
るマスク製作工程(ステップST402)、シリコン材料からウェハを製作するウェハ製
作工程(ステップST403)、露光等によりマスクのパターンをウェハに転写する(露
光工程、現像工程等を含む)リソグラフィー工程(ステップST404)、デバイスの組
み立てを行う(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程等を含む)組立工程
(ステップST405)、デバイスの検査を行う検査工程(ステップST406)等を経
て製造される。
ここで、リソグラフィー工程の詳細について、図24を参照しながら説明する。まず、
ウェハを用意(ステップST501)し、不図示のスピンコータ等の塗布装置を用いて、
ウェハ表面にレジストを所定の厚さとなるように塗布する(ステップST502)。この
とき、塗布の終了したウェハに対し、塗布装置内の乾燥装置でレジストの溶剤成分を蒸発
させ、成膜を行う。レジストが成膜されたウェハを不図示の搬送装置により露光装置10
1に搬送する(ステップST503)。露光装置101に搬入されたウェハは、露光装置
101に備わっているアライメント装置によりアライメントされる(ステップST504
)。アライメントの終了したウェハに、マスクのパターンを縮小露光する(ステップST
505)。露光の終了したウェハを露光装置101から不図示の現像装置に移送し、現像
を行う(ステップST506)。現像の終了したウェハを表面検査装置1でセットし、前
述のように露光装置101による露光時のフォーカス条件およびドーズ条件の判定を行う
(ステップST507)。検査で予め決められた基準以上に不良(異常)が発生している
ウェハはリワーク(再生処理)に回され、不良(異常)が基準未満のウェハは、エッチン
グ処理等の後処理をされる。なお、ステップST507で求められた露光装置101のフ
ォーカス条件およびドーズ条件は、露光装置101にフォーカスおよびドーズの設定の補
正のためにフィードバックされる(ステップST508)。
本実施形態のデバイス製造方法では、リソグラフィー工程において、前述の実施形態に
係る露光システム100を用いてパターンの露光を行う。すなわち、前述したように、露
光装置101による露光工程が実施されると、現像装置(図示せず)による現像工程等を
経て、表面検査装置1により、表面に繰り返しパターン12が形成されたウェハ10の表
面検査を行う。このとき、表面検査装置1によって露光時のフォーカス条件およびドーズ
条件(フォーカスオフセット量およびドーズオフセット量)が判定され、露光装置101
では、表面検査装置1から入力された露光時のフォーカス条件およびドーズ条件に応じて
、露光装置101のフォーカスおよびドーズの設定が補正される。このように、本実施形
態のデバイス製造方法によれば、露光時のフォーカス条件およびドーズ条件を短時間で精
度よく計測することができるので、露光装置101のフォーカスおよびドーズの設定をよ
り適切に行うことが可能となり、高集積度のデバイスを生産性良く製造することができる
なお、本実施形態のデバイス製造方法では、特に半導体デバイスの製造方法について説
明したが、本実施形態のデバイス製造方法は、半導体材料を使用したデバイスの他、例え
ば液晶パネルや磁気ディスクなどの半導体以外の材料を使用したデバイスの製造にも適用
することができる。
1 表面検査装置(検査装置)
10 ウェハ(10f FEMウェハ、10g 良品ウェハ)
15 ステージ(15a 保持面)
21 照明系(照明部)
22 照明ユニット(光源部) 26 照明側凹面鏡(照明光学系)
30 検出部
32 受光側凹面鏡(受光光学系) 36 撮像装置(受光部)
38 受光系駆動部
41 画像処理部 42 記憶部
43 検査判定部(演算部)
51 顕微鏡装置(検査装置)
55 ステージ(55a 保持面)
61 対物レンズ 62 ハーフミラー
71 照明系(照明部)
74 照明側絞り部材 75 開口部
76 照明側絞り駆動部
80 検出部
81 受光系
82 検出側絞り部材 83 開口部
84 検出側絞り駆動部
86 撮像装置(受光部)
91 画像処理部 92 記憶部
93 検査判定部(演算部)
100 露光システム 101 露光装置
720 レーザー照射装置 721 照明光移動部

Claims (14)

  1. 所定の加工条件でパターンが表面に形成された基板を保持する保持面を有し、該基板を保持可能なステージと、
    前記基板の表面を照明する照明部と、
    前記照明部の照明により前記基板の表面から反射した光に基づく信号を検出する検出部と、
    前記ステージと前記照明部と前記検出部とのうち、少なくとも2つを相対移動させる駆動部と、を備え、
    前記検出部は、前記照明部から照射された所定波長の照明光により、前記ステージの保持面の法線に対して第1の角度で前記基板の表面から反射した所定次数の第1回折光に基づく第1基準信号と、前記所定波長の照明光により、該法線に対して前記第1の角度とは異なる第2の角度で前記基板の表面から反射した前記所定次数の第2回折光に基づく第2基準信号とを検出
    既知の前記加工条件と前記第1基準信号との関係を示す第1データと、該既知の加工条件の少なくとも一部の値と前記第2基準信号との関係を示す第2データとに基づいて検査対象の基板の表面に形成された検査パターンの加工条件を判定する検査装置。
  2. 前記所定次数は、前記既知の加工条件の変化に対する前記第1基準信号の変化と、前記既知の加工条件の変化に対する前記第2基準信号の変化とが互いに異なる変化を示す次数である請求項1に記載の検査装置。
  3. 前記パターンは少なくとも露光により形成されたパターンであり、
    前記既知の加工条件の変化は、前記露光時における前記加工条件の最適値からの変化である請求項2に記載の検査装置。
  4. 前記加工条件は、前記パターンの露光時におけるフォーカス条件と露光量条件とのうち少なくとも一方を含む請求項1から3のいずれか一項に記載の検査装置。
  5. 前記照明部は、光を射出する光源部と、該光源部から射出された光を前記基板の表面に導く照明光学系とを含み、
    前記駆動部は、前記ステージと前記照明光学系と前記検出部とのうち、少なくとも2つを相対移動させる請求項1から4のいずれか一項に記載の検査装置。
  6. 前記駆動部は、前記ステージと前記照明光学系と前記検出部とのうち、少なくとも2つを、前記照明部の光軸と前記保持面との交点を通り、かつ前記保持面にほぼ平行な軸を中心に回動させる請求項5に記載の検査装置。
  7. 前記駆動部は、前記ステージと前記照明光学系と前記検出部とのうち、少なくとも2つを、前記照明部からの光が前記基板へ入射する入射面と前記保持面とが交わり形成される軸に対してほぼ直交する軸を中心に回動させる請求項5に記載の検査装置。
  8. 前記検出部は、前記第1回折光を受光して前記第1基準信号を生成し、かつ前記第2回折光を受光して前記第2基準信号を生成する受光部と、前記パターンから射出した前記第1回折光と前記第2回折光とを該受光部へ導く受光光学系とを含み、
    前記受光部と前記受光光学系とを相対的に移動させる検出側駆動部をさらに備える請求項1から7のいずれか一項に記載の検査装置。
  9. 前記ステージと対向する対物レンズをさらに備え、
    前記照明部は、前記対物レンズを介して前記基板の表面を照明し、
    前記検出部は、前記対物レンズの射出瞳面もしくは該射出瞳面と共役な面上に設けられて前記第1回折光と前記第2回折光とを通過させる開口部を有した検出側絞り部と、該開口部を通過したそれぞれの回折光を受光し、前記第1基準信号と前記第2基準信号とを検出する受光部とを含む請求項1から4のいずれか一項に記載の検査装置。
  10. ステージに保持され、既知の加工条件で形成されたパターンが表面に形成された基板の該表面を所定波長の照明光により照明し、
    前記ステージにおいて前記基板が保持される面の法線に対して第1の角度で前記基板の表面から反射した所定次数の第1回折光に応じた第1基準信号を検出し、
    前記法線に対して、前記第1の角度とは異なる第2の角度で前記基板の表面から反射した前記所定次数の第2回折光に応じた第2基準信号を検出し、
    前記第1基準信号と前記既知の加工条件との関係を示す第1データを作成し、
    前記第2基準信号と前記既知の加工条件との関係を示す第2データを作成し、
    前記第1データと前記第2データとに基づいて検査対象の基板に形成された検査パターンの加工条件を判定する検査方法。
  11. 前記所定次数は、前記既知の加工条件の変化に対する前記第1基準信号の変化と、前記既知の加工条件の変化に対する前記第2基準信号の変化とが互いに異なる変化を示す次数である請求項10に記載の検査方法。
  12. 前記パターンは少なくとも露光により形成されたパターンであり、
    前記既知の加工条件の変化は、前記露光時における前記加工条件の最適値からの変化である請求項11に記載の検査方法。
  13. 前記加工条件は、前記パターンの露光時におけるフォーカス条件と露光量条件とのうち少なくとも一方を含む請求項10から12のいずれか一項に記載の検査方法。
  14. 基板の表面にパターンを形成することと、
    請求項10から13のいずれか一項に記載の検査方法で前記パターンの加工条件を判定することと、を含むデバイス製造方法。
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