JP2010271186A - 欠陥検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】環境温度が変化しても欠陥を誤検出することがない欠陥検査装置を提供する。
【解決手段】欠陥検査装置1が、ウェハ5を支持するステージ10と、ステージ10と対向するように配設された対物レンズ11と、ステージ10に支持されたウェハ5の表面に、落射照明により対物レンズ11を介して照明光を照射する照明光学系20と、照明光が照射されたウェハ5の表面からの反射光を、対物レンズ11を介して受光し、対物レンズ11の瞳面における輝度情報を検出する検出光学系30と、検出光学系30に検出された対物レンズ11の瞳面における輝度情報に基づいて、ウェハ5の表面に形成された繰り返しパターンにおける欠陥を検出する画像処理部45とを備え、ステージ10に支持されたウェハ5と対物レンズ11との間において、照明光および反射光の光路上に偏光素子15が設けられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、所定の繰り返しパターンが形成された基板の表面を検査する欠陥検査装置に関する。
半導体回路素子等の製造工程においてウェハの表面に形成された繰り返しパターンの欠陥検査装置として、従来から回折光を利用したものが知られている。これは、ウェハの表面に照明光を照射して当該ウェハの表面に形成された繰返しパターンからの回折光を検出し、パターン形状の変化に伴う回折光の輝度変化を検出して欠陥の有無を検査するものである。また、回折光が発生し難い微細なパターンの検査では、繰り返しパターンの構造性複屈折を利用したものがある(例えば、特許文献1を参照)。これは、繰り返しパターンに直線偏光を照射し、当該直線偏光と直交する偏光成分を受光して検査するものである。
このような欠陥検査装置では、例えば、図6に示すように、光源101から射出されて、集光レンズ102、均一化照明部103、開口絞り104、視野絞り105、およびコリメータレンズ106を通過した所定波長の照明光を、偏光子107、ハーフミラー108、および高倍率の(例えば、100倍等の)対物レンズ109を介して、落射照明によりステージ110に支持されたウェハ111の表面に照射する。このとき、ウェハ111の表面で正反射した反射光は、対物レンズ109、ハーフミラー108および、偏光子107とクロスニコルの条件を満足する検光子112を通過し、さらに、レンズ113、ハーフプリズム114、ベルトランレンズ115、および視野絞り116を通過して、第1の撮像素子117の撮像面に対物レンズ109の瞳面の像(すなわち、瞳面における輝度分布)が投影される。そこで、第1の撮像素子117により対物レンズ109の瞳面の像を撮像し、パターン形状の変化に伴う偏光の(瞳面における)輝度変化を検出して欠陥の有無を検査する。なお、必要に応じて、このときのパターン像を第2の撮像素子118により撮像可能である。
国際公開第2008/015973号パンフレット
しかしながら、このような欠陥検査装置では、設置環境温度の変化に伴い欠陥を誤検出してしまうという問題があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、環境温度が変化しても欠陥を誤検出することがない欠陥検査装置を提供することを目的とする。
このような目的達成のため、本発明に係る欠陥検査装置は、所定の繰り返しパターンを有する基板の表面を検査する欠陥検査装置であって、前記基板を支持するステージと、前記ステージと対向するように配設された対物レンズと、前記ステージに支持された前記基板の表面に、落射照明により前記対物レンズを介して照明光を照射する照明光学系と、前記照明光が照射された前記基板の表面からの反射光を、前記対物レンズを介して受光し、前記対物レンズの瞳面における輝度情報を検出する検出部と、前記検出部に検出された前記対物レンズの瞳面における輝度情報に基づいて、前記繰り返しパターンにおける欠陥を検出する欠陥判定部とを備え、前記ステージに支持された前記基板と前記対物レンズとの間において、前記照明光および前記反射光の光路上に偏光素子が設けられている。
なお、上述の欠陥検査装置において、前記照明光学系は、前記対物レンズの瞳面で当該瞳面の半分以内の領域を通過するように前記照明光を調整する調整機構を有することが好ましい。
また、上述の欠陥検査装置において、前記偏光素子は、前記照明光の光路上に配設されて前記照明光を直線偏光にする第1の偏光板と、前記反射光の光路上に配設されて前記基板の表面からの反射光のうち前記直線偏光とは異なる偏光方向の偏光成分を透過させる第2の偏光板とから構成されることが好ましい。
さらに、上述の欠陥検査装置において、前記第1の偏光板および前記第2の偏光板がそれぞれ別体に形成されて前記対物レンズの光軸に対して別個に傾動可能に構成されることが好ましい。
本発明によれば、環境温度の変化に伴う欠陥の誤検出を防止することができる。
第1実施形態の欠陥検査装置を示す図である。 偏光素子を示す図である。 半導体ウェハの表面を示す図である。 ホールパターンの一例を示す図である。 第2実施形態の欠陥検査装置を示す図である。 従来の欠陥検査装置を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。第1実施形態に係る欠陥検査装置1を図1に示している。この欠陥検査装置1は、半導体回路素子の製造工程において、ウェハ5の表面に形成された繰り返しパターンの検査を自動で行う装置であり、図1に示すように、ウェハ5を支持する可動式のステージ10と、対物レンズ11およびハーフミラー12と、照明光学系20と、検出光学系30と、画像処理部45とを主体に構成される。
ウェハ5は、最上層のレジスト膜への露光・現像後、不図示の搬送系によりウェハカセットまたは現像装置(図示せず)から搬送されてステージ10上に吸着保持される。ウェハ5の表面(レジスト膜)には、図3に示すように、複数のショット領域6が縦横に配列され、各ショット領域6の中に検査すべき繰り返しパターン7(例えば、図4を参照)が形成されている。図4に示す繰り返しパターン7は、所定の繰り返しピッチPで繰り返し配列された孔状のホールパターンであるが、線状のラインアンドスペースパターンであってもよい。
図1に示すステージ10は、互いに直交する3軸方向へ移動可能に構成されており、ステージ10とともにウェハ5を移動させて、ウェハ5の表面における所定の部位を検査することが可能である。また、ステージ10は、ステージ10の上面に対する法線を回転軸として回転できるように構成されている。
照明光学系20は、図1の左側から右側へ向けて配置順に、光源21と、集光レンズ22と、均一化照明部23と、開口絞り24と、視野絞り25と、コリメータレンズ26と、バンドパスフィルタ27とを有して構成される。光源21は、例えば、水銀ランプや、キセノンランプ、メタルハライドランプ、白色LED等であるが、本実施形態においては、白色LEDを用いることにする。白色LEDは、水銀ランプやメタルハライドランプ等と比較して、安価で発熱が少なく、さらに長寿命であるため扱いやすい光源である。
ここで、照明光学系20の光源21(白色LED)から射出された光は、集光レンズ22および均一化照明部23を介して、開口絞り24および視野絞り25に導かれる。均一化照明部23は、照明光を散乱し、光量分布を均一化する。開口絞り24および視野絞り25は、照明光学系20の光軸に対して開口部の形状および位置が変更可能な構造になっている。これにより、照明領域の大きさおよび位置を変更することができる。なお、図1に示すように、本実施形態においては、照明光が対物レンズ11の瞳面で対物レンズ11の光軸を含む境界が設定された当該瞳面の半分の領域内(半円形の領域内)を通過するように開口絞り24の形状が決定(調整)される。そして、開口絞り24および視野絞り25を通過した光は、コリメータレンズ26によって平行光にされた後にバンドパスフィルタ27を通過してハーフミラー12に入射する。このとき、バンドパスフィルタ27によって、所定の波長を有する照明光(平行光)がハーフミラー12に入射する。
ハーフミラー12は、照明光学系20からの光を下方に反射して対物レンズ11に導く。また、対物レンズ11は、ステージ10と対向するように配設されている。これにより、照明光学系20は、ステージ10に支持されたウェハ5の表面に、落射照明により(ハーフミラー12および)対物レンズ11を介して照明光を照射する。なおこのとき、ハーフミラー12で反射した照明光は、対物レンズ11の瞳面で当該瞳面の半分の領域内(半円形の領域内)を通過する。このようにしてウェハ5の表面に照射された照明光は、ウェハ5の表面で反射して再び対物レンズ11に戻り、ハーフミラー12を透過して検出光学系30に入射することができる。
なお、ウェハ5の表面からの正反射光は、対物レンズ11の瞳面で照明光が通過した領域と異なる残り半分の領域内(半円形の領域内)を通過する。ウェハ5の表面に形成された繰り返しパターン7は線対称であるので、反射光による対物レンズ11の瞳面の像も線対称である。したがって、落射照明により照明光を照射する場合、照明光および反射光の光路が線対称となるように対物レンズ11の瞳面の半分の領域内に照明光を通せば、瞳面における輝度情報を得るのに十分である。
ところで、ステージ10に支持されたウェハ5と対物レンズ11との間には、偏光素子15が配設されている。偏光素子15は、例えばヨウ素または二色性染料で染色したPVA(ポリビニルアルコール)を用いて円板状に形成され、図2に示すように、照明光の光路上に配設されて照明光学系20からの照明光を直線偏光にする半円形の第1の偏光板16(偏光子)と、反射光の光路上に配設されてウェハ5の表面からの反射光のうち照明側の直線偏光とは異なる偏光方向の偏光成分を透過させる半円形の第2の偏光板17(検光子)とから構成される。なお、第1の偏光板16および第2の偏光板17は、一体的に形成されて円板状の偏光素子15を構成する。
第1の偏光板16は、ウェハ5の表面にS偏光を照射できるように配置される。なお、第1の偏光板16がウェハ5の表面にP偏光を照射できるように配置されてもよく、繰り返しパターン7の検出感度等の観点から最適な条件が決定される。例えば、S偏光はP偏光に比べて表面反射率が高いため、P偏光に比べて下地の影響を受け難いので検出感度が高くなる傾向である。一方、第2の偏光板17は、第1の偏光板16に対してクロスニコルの状態(偏光方向が直交する状態)となるように配置される。これにより、第1の偏光板16(偏光子)と第2の偏光板17(検光子)とがクロスニコルの条件を満たすので、ウェハ5のパターンで偏光主軸が回転しない限り、検出光学系30で受光される光量は零に近くなる。
検出光学系30は、図1の下側から上側に向けて配置順に、レンズ31と、ハーフプリズム32と、ベルトランレンズ33と、視野絞り34と、2つの撮像素子41,42とを有して構成される。ハーフプリズム32は、入射光束を二方向に分岐させる。ハーフプリズム32を通過する一方の光束は、ベルトランレンズ33を介して視野絞り34にウェハ5の表面の像を結像させるとともに、対物レンズ11の瞳面の像を第1の撮像素子41に投影させるので、第1の撮像素子41の撮像面に対物レンズ11の瞳面上の輝度分布が再現されて、第1の撮像素子41によりフーリエ変換されたウェハ5の像(フーリエ変換像)を撮像することが可能である。ここで、フーリエ変換像における(光軸を中心とした)半径方向の位置は、ウェハ5への照明光の入射角度(反射角度)に対応する。すなわち、瞳内の光軸から同一半径内の位置に結像する光は、ウェハ5に同一角度で入射(正反射)した光である。また、ハーフプリズム32を通過する他方の光束は、フーリエ変換されていない通常のウェハ5の画像を撮像するための第2の撮像素子42に導かれる。
第1の撮像素子41は、CCDやCMOS等の2次元イメージセンサであり、対物レンズ11の瞳面の像(フーリエ変換像)を撮像(検出)して、検出信号を画像処理部45に出力する。画像処理部45は、第1の撮像素子41から入力された対物レンズ11の瞳面における輝度情報に基づいて、繰り返しパターン7における欠陥の有無を検査する。そして、画像処理部45による繰り返しパターン7の検査結果および、そのときの画像(フーリエ変換像)が図示しないモニターで出力表示される。
以上のように構成される欠陥検査装置1を用いて、ウェハ5の欠陥検査を行うには、まず、繰り返しパターン7が形成されたウェハ5をステージ10上に搬送し、ウェハ5上の測定するパターン(例えば、1ショット分)をステージ10により対物レンズ11の下方に移動させる。このとき、繰り返しパターン7の繰り返し方向が照明方向(ウェハ5の表面における直線偏光の進行方向)に対して45度だけ傾くようにステージ10を回転させる。なお、アライメントの角度は45度に限らず、67.5度あるいは22.5度であってもよい。
次に、照明光学系20によりウェハ5の表面に照明光(直線偏光)を照射する。このとき、光源21から射出された照明光は、集光レンズ22および均一化照明部23を介して、開口絞り24および視野絞り25を通過し、コリメータレンズ26で平行光にされた後にバンドパスフィルタ27を通過してハーフミラー12で反射した後、対物レンズ11および第1の偏光板16を通ってウェハ5の表面に照射される。これにより、ウェハ5の表面に照射される照明光は直線偏光となる。そして、ウェハ5からの反射光は、第2の偏光板17、対物レンズ11、およびハーフミラー12を通過して検出光学系30に入射し、検出光学系30に入射した光は、レンズ31、ハーフプリズム32、ベルトランレンズ33、および視野絞り34を通過し、第1の撮像素子41の撮像面に対物レンズ11の瞳面の像(フーリエ変換像)が投影される。
そこで、第1の撮像素子41により対物レンズ11の瞳面の像(フーリエ変換像)を撮像(検出)して、検出信号を画像処理部45に出力する。そうすると、画像処理部45は、第1の撮像素子41から入力された対物レンズ11の瞳面における輝度情報に基づいて、繰り返しパターン7における欠陥の有無を検査する。そして、画像処理部45による繰り返しパターン7の検査結果および、そのときの画像(フーリエ変換像)が図示しないモニターで出力表示される。
対物レンズ11の瞳面の像は、照明光の入射角に対する反射強度を示している。すなわち、瞳面における各点での輝度値が各入射角での検査結果を表している。そこで、画像処理部45を用いて、繰り返しパターン7の形状変化に対して敏感に輝度値が変化する瞳面内の箇所での輝度値をモニターすることにより、高感度な欠陥検査を行うことができる。
また、瞳全面における輝度分布の変化に基づいて欠陥検査を行うようにしてもよい。この場合、欠陥の種類に応じた輝度分布の特徴を見つけるようにすれば、例えば、ドーズエラーとフォーカスエラーの区別ができる等、欠陥の種類を判別することも可能になる。具体的には、瞳面における輝度分布の分散量を計算し、所定の閾値を設けて欠陥の有無を判定すればよい。例えば、瞳面における任意の位置(x,y)での輝度値(検出値)をE(x,y)とし、基準となる輝度値をE0(x,y)としたとき、分散値Bを次の(1)式で表すことができる。
B=Σ{E0(x,y)−E(x,y)}2 …(1)
欠陥の種類を判別する場合、ドーズエラーやフォーカスエラー等の欠陥の種類に応じた輝度分布を予め記憶しておき、検出した輝度分布とのつき合わせを行うことにより欠陥の種類を判別することが可能である。つき合わせを行うには、(1)式から算出される分散値Bが所定の閾値内に入るような(分散値Bが小さくなる)輝度値E0(x,y)の分布を選択し、選択した輝度値E0(x,y)の分布から欠陥の種類や程度を判別する。
また、照明光の波長が異なると瞳面内の輝度分布も異なるので、照明光の波長を適宜選択して欠陥検査を行うことにより高精度な欠陥検査が可能となる。例えば、照明光の波長がλのときの瞳面における任意の位置(x,y)での輝度値(検出値)をEλ(x,y)とし、基準となる輝度値をEλ0(x,y)としたとき、(1)式の場合と同様に、分散値Bλを次の(2)式で表すことができる。
Bλ=Σ{Eλ0(x,y)−Eλ(x,y)}2 …(2)
なお、(1)式および(2)式において、Σの足し算は瞳全面について行ってもよいし、瞳面の一部分(例えば、感度の高い領域)に限ってもよい。
また、瞳面における輝度値E(x,y)は、偏光子(第1の偏光板16)による偏光の状態や検光子(第2の偏光板17)の状態に依存する。さらには、ウェハ5の方位角にも依存する。一般に、瞳面内での位置は入射角に相当するので、撮像画像一括で入射角依存性が分かるという利点があり、製造現場での検査用だけではなく、パターン形状の解析等にも応用は広がる。また、落射照明による顕微鏡観察が可能であるので、偏光素子15の出し入れ機構を取り付けることにより、当該出し入れ機構により偏光素子15を光路上から取り出した状態で、第2の撮像素子42を用いたウェハ5の表面のレビュー(観察)も可能となる。なお、偏光板を外してレビューする際は、照明光を対物レンズ11の瞳全面に通した状態でもよい。
ところで、前述したように、従来の欠陥検査装置では、設置環境温度の変化に伴い欠陥を誤検出してしまうという問題があった。そして、このような誤検出は、対物レンズの温度変化によって引き起こされることが分かった。対物レンズは環境温度の変化によって膨張・縮小するが、特に、対物レンズの先端は直接装置内の外気に触れるため、温度変化し易いと考えられる。このとき、対物レンズとこれをホールドしている金物との間に応力が発生し、発生した応力によりレンズに歪みが生じてしまう。一般に、ガラスに歪みが生じると、複屈折が起こって偏光特性が乱れてしまう。この偏光特性の乱れは微小であるが、受光側の検光子はクロスニコルの状態となるように配置されるため、僅かな偏光状態の乱れでも検光子を通る光量が大きく変化し、誤検出の原因となっていた。なお、対物レンズの種類にもよるが、実験によると、1℃程度の気温変化でも、対物レンズを介して検光子(偏光板)を通過してくる光量が20%程度変化してしまい、誤検出の原因となることがわかった。
また、対物レンズの温度を一定に保つことにより、温度変化を抑えることも考えられるが、対物レンズの温度を一定に保つ温調装置が高価であり、装置の大型化にもつながる。また、温度の制御自体も難しい。
これに対し、第1実施形態の欠陥検査装置1によれば、ステージ10に支持されたウェハ5と対物レンズ11との間において、照明光および反射光の光路上に偏光素子15が設けられるため、照明光が対物レンズ11を通過した後の位置に偏光子(第1の偏光板16)が配置され、反射光が対物レンズ11を通過する前の位置に検光子(第2の偏光板17)が配置される構成となり、対物レンズ11の温度変化による偏光の影響は受けない。したがって、環境温度の変化に伴う欠陥の誤検出を防止することができ、高感度な検査が可能となる。
なお、前述したように、照明光が対物レンズ11の瞳面で当該瞳面の半分の領域内(半円形の領域内)を通過するように開口絞り24の形状が決定(調整)されることが好ましい。
また、偏光素子15は、照明光の光路上に配設された第1の偏光板16と、反射光の光路上に配設された第2の偏光板17とから構成されるため、例えば、第2の偏光板17を第1の偏光板16に対してクロスニコルの状態となるように配置すれば、繰り返しパターン7の欠陥による偏光状態の変化を感度よく検出することができる。
次に、欠陥検査装置の第2実施形態について図5を参照しながら説明する。第2実施形態の欠陥検査装置51は、第1実施形態の欠陥検査装置1と比較して、偏光素子15の構成のみが異なり、他の構成は同様であるため、同一の部材に対し同一の番号を付して、詳細な説明を省略する。第2実施形態における偏光素子65は、図5に示すように、照明光の光路上に配設されて照明光学系20からの照明光を直線偏光にする第1の偏光板66(偏光子)と、反射光の光路上に配設されてウェハ5の表面からの反射光のうち照明側の直線偏光とは異なる偏光方向の偏光成分を透過させる第2の偏光板67(検光子)とから構成される。
第1の偏光板66は、いわゆるフォトニック結晶を用いて板状に形成され、第1実施形態の場合と同様に、ウェハ5の表面にS偏光を照射できるように配置される。第2の偏光板67も、フォトニック結晶を用いて板状に形成され、第1の偏光板66に対してクロスニコルの状態(偏光方向が直交する状態)となるように配置される。これにより、第1の偏光板66(偏光子)と第2の偏光板67(検光子)とがクロスニコルの条件を満たすので、ウェハ5のパターンで偏光主軸が回転しない限り、検出光学系30で受光される光量は零に近くなる。なお、第1の偏光板66および第2の偏光板67はそれぞれ別体に形成され、図示しないチルト機構を用いて、対物レンズ11の光軸に対して別個に傾動(チルト)可能に構成される。
一般的な偏光板は、PVA(ポリビニルアルコール)をヨウ素または二色性染料で染色したもので構成されている。しかしながら、j線(波長λ=313nm)や波長が248nmの光等に代表される短波長域で、十分な性能(消光比)を有する偏光板は存在しない。一方、フォトニック結晶で構成される偏光板は、このような短波長域でも十分な性能を有している。ところが、フォトニック結晶製の偏光板は、照明光の入射角変化に対して性能変化が生じる欠点を有している。このため、偏光板を照明光の入射角に応じて適正な角度で傾ける機構が必要となる。偏光板を傾ける角度は、対物レンズのNA(開口数)によりある程度決まる。
本実施形態において、例えば、各偏光板66,67を傾ける角度を次のように決める。なお、各偏光板66,67は入射角が(光軸に対して)0度で最適化されているとする。NA=0.6の対物レンズ11であるとき、入射および反射光束の主光線に関してNA=0.3であり、光軸からの角度にすると17〜18度に相当する。したがって、対物レンズ11の光軸に対して17〜18度程度、第1の偏光板66および第2の偏光板67をそれぞれ(対称的に)傾けるのが最もバランスがよいと言える。このようにすれば、照明光の入射角に応じて各偏光板66,67を適切な角度に傾けることができるため、照明光の入射角変化による偏光特性の変化を防止して、短波長の照明光(偏光)を使用した欠陥検査を高精度に行うことができる。実際には、このような角度に限らず、対物レンズ11のNA等に応じて傾き角が可変であることが望ましい。
第2実施形態の欠陥検査装置51を用いて、ウェハ5の欠陥検査を行うには、第1実施形態の場合と同様に、照明光学系20によりウェハ5の表面に照明光(直線偏光)を照射する。このとき、光源21から射出された照明光は、集光レンズ22および均一化照明部23を介して、開口絞り24および視野絞り25を通過し、コリメータレンズ26で平行光にされた後にバンドパスフィルタ27を通過してハーフミラー12で反射した後、対物レンズ11および第1の偏光板66を通ってウェハ5の表面に照射される。ウェハ5からの反射光は、第2の偏光板67、対物レンズ11、およびハーフミラー12を通過して検出光学系30に入射し、検出光学系30に入射した光は、レンズ31、ハーフプリズム32、ベルトランレンズ33、および視野絞り34を通過し、第1の撮像素子41の撮像面に対物レンズ11の瞳面の像(フーリエ変換像)が投影される。
そこで、第1の撮像素子41により対物レンズ11の瞳面の像(フーリエ変換像)を撮像(検出)して、検出信号を画像処理部45に出力する。そうすると、画像処理部45は、第1の撮像素子41から入力された対物レンズ11の瞳面における輝度情報に基づいて、繰り返しパターン7における欠陥の有無を検査する。そして、画像処理部45による繰り返しパターン7の検査結果および、そのときの画像(フーリエ変換像)が図示しないモニターで出力表示される。
このように、第2実施形態によれば、第1実施形態の場合と同様の効果を得ることができる。特に、第2実施形態では、短波長の照明光(偏光)を使用した欠陥検査の場合に有効である。
なお、上述の各実施形態において、対物レンズ11として(軸上)色収差を無視した対物レンズを専用設計してもよい。このとき生じる(軸上)色収差に関しては、欠陥検査装置で使用する照明光が単波長の光であるため、照明光の波長に応じてピント調整を行うピント調整機構を取り付ければ対応可能である。ピント調整機構として、例えば、ベルトランレンズ33もしくは各撮像素子41,42を移動させる機構を設ければよい。このようにすれば、作動距離(ワーキングディスタンス)を長くした設計も可能になるため、ステージ10に支持されたウェハ5と対物レンズ11との間に偏光素子を配置し易くなる。また、高NA化が実現し易い。
また、上述の各実施形態において、ウェハ5の表面を検査しているが、これに限られるものではなく、例えば、ガラス基板の表面を検査することも可能である。
また、上述の各実施形態において、第2の偏光板は、第1の偏光板に対してクロスニコルの状態となるように配置されているが、これに限られるものではなく、ウェハ5の表面からの反射光のうち照明側の直線偏光とは異なる偏光方向の偏光成分を透過させる配置であればよい。さらに、繰り返しパターン7に欠陥がない正常な場合に、対物レンズ11の瞳面における輝度が最大となり、繰り返しパターン7に欠陥がある場合に対物レンズ11の瞳面における輝度が減少するならば、各偏光板の偏光方向は一方向であってもよい。このような場合、第1実施形態における偏光素子15を1種類の偏光板で構成することができる。
1 欠陥検査装置(第1実施形態)
5 ウェハ 7 繰り返しパターン
10 ステージ 11 対物レンズ
15 偏光素子
16 第1の偏光板 17 第2の偏光板
20 照明光学系 30 検出光学系(検出部)
45 画像処理部(欠陥判定部)
51 欠陥検査装置(第2実施形態)
65 偏光素子
66 第1の偏光板 67 第2の偏光板

Claims (4)

  1. 所定の繰り返しパターンを有する基板の表面を検査する欠陥検査装置であって、
    前記基板を支持するステージと、
    前記ステージと対向するように配設された対物レンズと、
    前記ステージに支持された前記基板の表面に、落射照明により前記対物レンズを介して照明光を照射する照明光学系と、
    前記照明光が照射された前記基板の表面からの反射光を、前記対物レンズを介して受光し、前記対物レンズの瞳面における輝度情報を検出する検出部と、
    前記検出部に検出された前記対物レンズの瞳面における輝度情報に基づいて、前記繰り返しパターンにおける欠陥を検出する欠陥判定部とを備え、
    前記ステージに支持された前記基板と前記対物レンズとの間において、前記照明光および前記反射光の光路上に偏光素子が設けられることを特徴とする欠陥検査装置。
  2. 前記照明光学系は、前記対物レンズの瞳面で当該瞳面の半分以内の領域を通過するように前記照明光を調整する調整機構を有することを特徴とする請求項1に記載の欠陥検査装置。
  3. 前記偏光素子は、前記照明光の光路上に配設されて前記照明光を直線偏光にする第1の偏光板と、前記反射光の光路上に配設されて前記基板の表面からの反射光のうち前記直線偏光とは異なる偏光方向の偏光成分を透過させる第2の偏光板とから構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の欠陥検査装置。
  4. 前記第1の偏光板および前記第2の偏光板がそれぞれ別体に形成されて前記対物レンズの光軸に対して別個に傾動可能に構成されることを特徴とする請求項3に記載の欠陥検査装置。
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