JP2008249386A - 欠陥検査装置および欠陥検査方法 - Google Patents

欠陥検査装置および欠陥検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】半導体基板上の凹部内の欠陥を高精度に検出する。
【解決手段】欠陥検査装置1では、第1照明部3により基板9の検査領域に偏光光が照射され、検査領域からの反射光が第1受光部4の第1分光器43により受光されて反射光の反射特性を示す位相差スペクトル(すなわち、波長毎のp偏光成分とs偏光成分との位相差)が制御部7の検査部に送られる。制御部7では、検査対象である欠陥種類に対応して理論計算に基づいて決定された検査波長および閾値が予め記憶部に記憶されており、当該閾値と検査部により位相差スペクトルから求められた検査波長における位相差とに基づいて基板9の検査領域に形成された複数の凹部内の欠陥の集合が検出される。これにより、基板に光を照射して検査を行う通常の欠陥検査装置では検出が困難な基板9上の微小な凹部内の欠陥を高精度に検出することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体基板に光を照射して欠陥を検査する技術に関する。
従来より、半導体基板(以下、単に「基板」という。)の非破壊欠陥検査法として、明視野式や暗視野式の光学式検査法、および、SEM(Scanning Electron Microscope:走査型電子顕微鏡)式検査法が知られている。
また、基板上に形成される膜の厚さや表面状態を検査する光学式の検査装置としてエリプソメータが利用されている。エリプソメータでは、偏光した光を基板上に照射し、その反射光の偏光状態を取得して偏光解析することにより基板の表面状態が検査される。例えば、特許文献1では、反射光の波長毎の偏光状態に基づいて単層膜や多層膜に対する各種検査を行う分光エリプソメータが開示されている。
特開2005−3666号公報
ところで、近年、基板上に形成されたアスペクト比が高い(すなわち、開口幅が小さく、かつ、深さが大きい)トレンチ構造やホール構造等の凹部内の欠陥検査が求められている。しかしながら、光学式検査法やSEM式検査法を採用する従来の検査装置では、基板表面の検査は可能であるが、基板上に形成されたの凹部内のみに存在する欠陥を精度良く検出することは困難である。
一方、デバイスのパターン形状を変化させた時の反射光特性を数値解析より求め、実測値との比較より微細な対象物の形状を求めるスキャトロメトリ(光波散乱計測)により、基板上の凹部の形状を求める技術が開発中であるが、基板上に形成されるパターンの構造データの入力が必要となる点や非常に高い計算処理能力が装置に求められる点等、問題点が多く、実際の半導体の製造ラインにおいて使用することは難しい。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、半導体基板上の凹部内の欠陥を高精度に検出することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、半導体基板に光を照射して欠陥を検査する欠陥検査装置であって、検出対象である欠陥種類に対応して理論計算に基づいて決定された検査に利用される光の波長である検査波長および欠陥の有無を判断する閾値を予め記憶する記憶部と、半導体基板を保持する基板保持部と、光源からの光を前記半導体基板の主面上の検査領域へと導く照明部と、前記半導体基板の前記検査領域からの前記光の反射光を受光して前記反射光の少なくとも前記検査波長における反射特性を取得するセンサを有する受光部と、前記センサから出力される前記反射特性と前記記憶部に記憶されている前記閾値とに基づいて前記半導体基板の前記検査領域に形成された複数の凹部内の欠陥の集合を検出する検査部とを備える。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の欠陥検査装置であって、前記複数の凹部のそれぞれの幅が前記検査波長よりも小さい。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の欠陥検査装置であって、前記検査部により検出される欠陥が、凹部の深さまたは幅の異常である。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の欠陥検査装置であって、前記光源からの光が、対物レンズを介して前記半導体基板の前記主面に垂直に入射し、前記センサから出力される前記反射特性が、前記照明部から前記半導体基板に入射する光の強度に対する前記反射光の強度の割合である。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の欠陥検査装置であって、前記対物レンズを前記対物レンズよりも高倍率のもう1つの対物レンズに切り替える対物レンズ切替機構と、前記半導体基板に対して前記光源からの光が照射された状態で、撮像素子である前記センサにより前記もう1つの対物レンズを介して取得された前記検査領域に含まれる微小検査領域の明視野画像に基づいて前記微小検査領域における欠陥を検出するもう1つの検査部とをさらに備える。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の欠陥検査装置であって、前記光源からの光から得られる偏光した光が前記照明部から前記半導体基板の前記主面に傾斜して入射し、前記センサから出力される前記反射特性が、前記反射光の偏光状態である。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の欠陥検査装置であって、前記記憶部が、検出対象である欠陥種類に対応して理論計算に基づいて決定された検査に利用される光の前記半導体基板における反射角である検査反射角を予め記憶しており、前記照明部または前記受光部が、前記センサにて受光される前記反射光の前記半導体基板における反射角を変更して前記検査反射角とする反射角変更部を備える。
請求項8に記載の発明は、請求項6または7に記載の欠陥検査装置であって、前記半導体基板に前記光源からの光が照射された状態で、前記検査領域に含まれる微小検査領域からの散乱光を受光して前記微小検査領域の暗視野画像を取得する撮像素子と、前記暗視野画像に基づいて前記微小検査領域における欠陥を検出するもう1つの検査部とをさらに備える。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の欠陥検査装置であって、前記半導体基板の前記主面に垂直に前記微小検査領域に対物レンズを介して光を照射するもう1つの光源をさらに備え、前記撮像素子が、前記対物レンズを介して前記微小検査領域からの反射光を受光して前記微小検査領域の明視野画像を取得し、前記もう1つの検査部が、前記明視野画像に基づいて前記微小検査領域における欠陥を検出する。
請求項10に記載の発明は、請求項1ないし9のいずれかに記載の欠陥検査装置であって、前記照明部または前記受光部が、前記センサにて受光される前記反射光の波長を変更して前記検査波長とする波長変更部を備え、前記センサが前記反射光の前記検査波長における反射特性のみを取得する。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の欠陥検査装置であって、前記波長変更部が、白色光を出射する前記光源から前記センサに至る光路上に配置されるとともに前記検査波長の光を選択的に透過する光学フィルタである。
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の欠陥検査装置であって、前記記憶部が、複数種類の欠陥にそれぞれ対応する複数の検査波長および複数の閾値を予め記憶しており、前記照明部または前記受光部が、前記複数の検査波長の光を選択的にそれぞれ透過する複数の光学フィルタと、前記複数の光学フィルタのうち前記光路上に配置される一の光学フィルタを他の光学フィルタに切り替えるフィルタ切替機構とをさらに備え、前記検査部が、前記複数の検査波長にそれぞれ対応して前記センサから出力された複数の反射特性と前記複数の閾値とに基づいて前記複数種類の欠陥のそれぞれの集合の有無を検査する。
請求項13に記載の発明は、請求項1ないし9のいずれかに記載の欠陥検査装置であって、前記光源が白色光を出射し、前記センサが、前記反射光の波長毎の反射特性を取得する分光器である。
請求項14に記載の発明は、請求項13に記載の欠陥検査装置であって、前記記憶部が、複数種類の欠陥にそれぞれ対応する複数の検査波長および複数の閾値を予め記憶しており、前記検査部が、前記反射光の波長毎の反射特性と前記複数の検査波長および前記複数の閾値とに基づいて前記複数種類の欠陥のそれぞれの集合の有無を検査する。
請求項15に記載の発明は、半導体基板に光を照射して欠陥を検査する欠陥検査方法であって、a)検査に利用される光の波長である検査波長および欠陥の有無を判断する閾値を、検出対象である欠陥種類に対応して理論計算に基づいて決定する工程と、b)光源からの光を前記半導体基板の主面上の検査領域へと導く工程と、c)前記半導体基板の前記検査領域からの前記光の反射光を受光して前記反射光の少なくとも前記検査波長における反射特性を取得する工程と、d)前記反射特性と前記閾値とに基づいて前記半導体基板の前記検査領域に形成された複数の凹部内の欠陥の集合を検出する工程とを備える。
本発明では、半導体基板上の凹部内の欠陥を高精度に検出することができる。請求項11および13の発明では、半導体基板上の凹部内の複数種類の欠陥をそれぞれ高精度に検出することができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る欠陥検査装置1の構成を示す図である。欠陥検査装置1は、半導体基板に光を照射して半導体基板の主面上に形成された凹部内の欠陥を検査する装置である。
図1に示すように、欠陥検査装置1は、半導体基板9(以下、単に「基板9」という。)を保持する基板保持部であるステージ2、ステージ2を図1中のX方向およびY方向に移動するステージ移動機構21、基板9の(+Z)側の主面(以下、「上面」という。)上の検査領域へと光を導く第1照明部3および第2照明部5、第1照明部3および第2照明部5からの光の検査領域における反射光をそれぞれ受光する第1受光部4および第2受光部6、並びに、各種演算処理を行うCPUや各種情報を記憶するメモリ等により構成されるとともに上記構成を制御する制御部7を備える。
ステージ移動機構21は、ステージ2を図1中のY方向に移動するY方向移動機構22、X方向に移動するX方向移動機構23、および、ステージ2をZ方向に移動してフォーカス調整を行うステージ昇降機構24を有する。Y方向移動機構22はモータ221にボールねじ(図示省略)が接続され、モータ221が回転することにより、X方向移動機構23がガイドレール222に沿って図1中のY方向に移動する。X方向移動機構23もY方向移動機構22と同様の構成となっており、モータ231が回転するとボールねじ(図示省略)によりステージ2がガイドレール232に沿ってX方向に移動する。
第1照明部3は、白色光を出射する高輝度キセノン(Xe)ランプである2つの第1光源31a,31b、および、シート状(または、薄板状)の偏光素子32を備え、偏光素子32により第1光源31a,31bからの光から得られた偏光した光(以下、「偏光光」という。)が、第1照明部3から基板9の上面に傾斜して(本実施の形態では、入射角70°にて)入射する。図1では、第1光源31bから後述する第1撮像素子44へと至る光路の一部の図示を省略している。
第1受光部4は、基板9からの偏光光の反射光が入射する回転位相子41および検光子42、並びに、回転位相子41および検光子42を経由した反射光を受光して反射光の反射特性を取得するセンサである第1分光器43および第1撮像素子44を備える。第1受光部4では、第1分光器43および第1撮像素子44のそれぞれにより、反射光の偏光状態が反射光の反射特性として取得されて制御部7に出力される。
第2照明部5は、白色光を出射する第2光源51を備え、第2光源51からの光は対物レンズ552を介して基板9の上面に垂直に入射する。第2受光部6は、基板9からの反射光を受光して反射光の反射特性を取得するセンサである第2分光器63および第2撮像素子64を備える。第2受光部6では、第2分光器63および第2撮像素子64のそれぞれにより、第2照明部5から基板9に入射する光の強度に対する反射光の強度の割合(すなわち、反射率)が反射光の反射特性として取得されて制御部7に出力される。
制御部7では、第1受光部4から出力される反射特性、および/または、第2受光部6から出力される反射特性に基づいて基板9の検査領域に形成された複数の凹部内の欠陥の集合が検出される。欠陥検査装置1では、制御部7により、凹部の深さまたは幅の異常が欠陥として検出される。
図2.Aないし図2.Cは、制御部7により検出される欠陥の種類を説明するための図であり、基板9の上面近傍の一部を拡大して断面にて示す。図2.Aないし図2.Cに示すように、基板9は、シリコン(Si)により形成された基板本体901、および、基板本体901上に形成された酸化膜やレジスト膜等の薄い膜902を備え、膜902には複数の凹部が形成されている。図2.Aないし図2.Cでは、それぞれ異なる種類の欠陥を有する凹部92a,92b,92cを描いており、また、内部に欠陥を有しない正常な凹部92も比較のために描いている。
図2.Aでは、基板9上に付与された処理液等の除去後に不純物が残渣903として底部に残り(いわゆる、ウォータマークが発生し)、深さの異常が生じている凹部92aを示す。図2.Bでは、エッチング不良により底部近傍において側壁にフォトレジストが残渣903として残り(いわゆる、フッティングが発生し)、幅の異常が生じている凹部92bを示す。また、図2.Cでは、側壁部が底部近傍において過剰にエッチングされて幅の異常が生じている凹部92cを示す。図2.Aないし図2.Cに示すいずれの異常の場合も、開口位置においては凹部に異常は見られない。
次に、第1照明部3および第1受光部4、並びに、第2照明部5および第2受光部6の詳細について説明する。第1照明部3では、第1光源31aからの光が、反射面が回転楕円体面の一部である非球面ミラー(以下、「楕円ミラー」という。)351、熱線カットフィルタ352および楕円ミラー353により板状のピンホールミラー354の裏面側に導かれる。
ピンホールミラー354は、その反射面の法線がX軸に直交するとともに光源31aからの光の光軸J1に対して70度だけ傾斜する姿勢にて斜め上向きに固定されており、第1光源31aからの光はピンホールミラー354の開口部(具体的には、X軸に平行な辺および垂直な辺の長さが150μmの正方形の開口部)を介して開口数(NA)0.02にて漸次広がりつつ平面ミラー355へと導かれる。このとき、ピンホールミラー354から出射された直後の光の光軸J1に垂直な光束断面の形状は、X軸に平行な辺の長さが他の辺の長さよりも長い150μm×50μmの長方形とされる。
ピンホールミラー354からの光は、平面ミラー355にて反射されて楕円ミラー356へとさらに導かれ、楕円ミラー356にて反射された光は開口数0.1にて集光されつつ偏光素子32へと導かれる。そして、偏光素子32により導き出された偏光光が70度の入射角にて基板9上の検査領域に照射される。
第1照明部3では、ピンホールミラー354から基板9に至る光学系は、5対1の縮小光学系となっているため、基板9の表面近傍における偏光光の光軸J1に垂直な光束断面の形状は、X軸に平行な辺の長さが30μmであり、他の辺の長さが10μmである長方形となる。したがって、基板9上における偏光光の照射領域はおよそ30μm×30μmの正方形の領域となる。基板9上では、この照射領域内に図2.Aないし図2.Cに示す多数の凹部が含まれている。
図1に示すように、基板9からの反射光は、第1受光部4のスリット板451により取り込まれてレンズ452を介して回転位相子41へと導かれる。スリット板451の開口部は、X軸に平行な辺の長さが他の辺の長さよりも十分に長い長方形とされ、X軸に垂直な方向(ほぼ高さに相当する方向)に関して開口数が0.05とされる。これにより、取り込まれる反射光の基板9上の反射角の範囲が制限される。一方、X方向に関しては反射光はほとんど制限されないため、測定に必要な十分な量の光が回転位相子41へと導かれる。
第1受光部4では、スリット板451を図1中におけるおよそ上下方向に光軸J1に対して垂直に移動するスリット板移動機構4511が設けられており、スリット板移動機構4511によりスリット板451を移動することにより、スリット板451による反射光の取込角が変更される。これにより、第1分光器43にて受光される反射光の基板9における反射角が変更される。すなわち、スリット板451およびスリット板移動機構4511は、第1分光器43にて受光される反射光の反射角を変更する反射角変更部となっている。また、スリット板451およびスリット板移動機構4511は、第1撮像素子44にて受光される反射光の反射角変更部でもある。
回転位相子41は、フッ化マグネシウム(MgF)により形成された波長板411(λ/4板)を備え、当該波長板411は、制御部7により制御されるステッピングモータ412により光軸J1に平行な軸を中心として回転する。これにより、ステッピングモータ412の回転角に応じた偏光光が波長板411から導き出されて検光子42へと入射する。本実施の形態では、検光子42としてグランテーラープリズムが利用される。
検光子42に入射した光は、検光子42を透過して第1分光器43により受光される。第1分光器43は、好ましくは、ペルチェ素子等により冷却される裏面照射型の1次元CCD(Charge Coupled Device)を有するツェルニーターナー型分光器であり、入射する光が高い波長分解能にて分光され、波長毎(例えば、紫外線から近赤外線までの波長毎)の光の強度が高感度に測定される。そして、反射光の波長毎の強度が回転位相子41の回転角に対応付けられることにより、波長毎の反射光の偏光状態を示すp偏光成分とs偏光成分との位相差および反射振幅比角、並びに、p偏光成分およびs偏光成分の反射率(すなわち、第1照明部3から基板9に入射する光の強度に対する反射光の強度の割合)が取得される。
また、第1照明部3では、第1光源31bから出射された光が、レンズ357を介してピンホールミラー354の表面側にて反射され、平面ミラー355および楕円ミラー356を介して偏光素子32へと導かれる。そして、偏光素子32により導き出された偏光光が70度の入射角にて基板9の上面に入射し、第1光源31aからの光が照射される検査領域を含み、かつ、当該検査領域よりも大きい検査領域に照射される。
基板9からの反射光は、第1受光部4のスリット板451、レンズ452および回転位相子41を介して検光子42へと導かれ、検光子42に入射した光は、検光子42およびレンズ453を介して第1波長変更部46に入射する。第1波長変更部46は、互いに異なる複数の波長の光(実際には、狭い波長帯の光)を選択的にそれぞれ透過する複数の光学フィルタ(例えば、半値幅10nmの干渉フィルター)を保持する円板状のフィルタホイール461、および、フィルタホイール461の中心に取り付けられてフィルタホイール461を回転するフィルタ回転モータ462を備える。フィルタホイール461は、その法線方向が検光子42から第1撮像素子44に至る光路に平行となるように配置される。
図3は、第1波長変更部46を、図1に示す検光子42側からフィルタホイール461に垂直な方向に沿って見た図である。図3に示すように、フィルタホイール461では、互いに透過波長が異なる6種類の光学フィルタ463が周方向に等間隔に配列されている。図1に示す第1波長変更部46では、フィルタ回転モータ462によりフィルタホイール461が回転し、検査対象となる欠陥種類に対応したいずれか1つの光学フィルタ463(図3参照)が、検光子42から第1撮像素子44に至る光路上に配置される。これにより、基板9からの白色光の反射光のうち、光路上に配置された光学フィルタ463に対応する特定の波長の光のみが、当該光学フィルタ463を透過して第1撮像素子44へと導かれる。
第1波長変更部46においてフィルタ回転モータ462によりフィルタホイール461が回転すると、複数の光学フィルタ463のうち光路上に配置された光学フィルタ463が他の光学フィルタ463に切り替えられ、第1撮像素子44が受光する光の波長が変更される。第1波長変更部46では、フィルタ回転モータ462が、複数の光学フィルタ463のうち光路上に配置される一の光学フィルタ463を他の光学フィルタ463に切り替えるフィルタ切替機構となっている。
図1に示す第1撮像素子44では、第1波長変更部46により選択的に透過された特定の波長の光の強度が測定され、反射光の強度が回転位相子41の回転角に対応付けられることにより、当該特定の波長の反射光の偏光状態が取得される。第1撮像素子44では、基板9上において、第1分光器43により偏光状態が取得される検査領域を含むとともに当該検査領域よりも大きい検査領域の偏光状態が取得される。なお、第1撮像素子44により反射光を取得する場合、第1受光部4における光路上のレンズの個数や種類は、第1分光器43により反射光を取得する状態から必要に応じて変更されてよい(第2受光部6においても同様)。
欠陥検査装置1の第1受光部4では、基板9上に形成されたテストパターンの欠陥検査のように、基板9上の小さな領域の検査が行われる場合、検査領域が比較的小さい第1分光器43からの出力に基づいて検査が行われ、基板9全体に形成された実際のパターンの欠陥検査のように、基板9上の大きな領域の検査が行われる場合、検査領域が比較的大きい第1撮像素子44からの出力に基づいて検査が行われることが好ましい(第2受光部6においても同様)。
第2照明部5では、第2光源51からの光がハーフミラー551にて反射され、対物レンズ552を介して基板9の上面に垂直に入射して基板9上に照射される。本実施の形態では、対物レンズ552の開口数は0.1以下とされる。基板9からの反射光は、対物レンズ552、ハーフミラー551およびレンズ653を介してピンホールミラー654へと導かれ、ピンホールミラー654の開口を通過した反射光が、第2分光器63により受光される。第2分光器63では、基板9からの反射光の波長毎の強度が高感度に測定され、波長毎の反射率が反射光の反射特性として取得される。第2分光器63も、好ましくは、第1分光器43と同様にツェルニーターナー型分光器とされる。
ピンホールミラー654に導かれた反射光の一部は、ピンホールミラー654により反射され、レンズ655を介して第2波長変更部66に入射する。第2波長変更部66は、第1波長変更部46と同様に、互いに異なる複数の波長の光(実際には、狭い波長帯の光)を選択的にそれぞれ透過する複数の光学フィルタを保持する円板状のフィルタホイール661、および、フィルタホイール661の中心に取り付けられてフィルタホイール661を回転するフィルタ回転モータ662を備える。
第2波長変更部66においても、第1波長変更部46と同様に、検査対象となる欠陥種類に対応したいずれか1つの光学フィルタが、ピンホールミラー654から第2撮像素子64に至る光路上に配置される。これにより、基板9からの白色光の反射光のうち、光路上に配置された光学フィルタに対応する特定の波長の光のみが、当該光学フィルタを透過して第2撮像素子64へと導かれる。
第2撮像素子64では、第2波長変更部66により選択的に透過された特定の波長の光の強度が測定され、当該特定の波長の反射光の反射特性を示す反射率が取得される。また、第2撮像素子64では、基板9上において、第2分光器63により偏光状態が取得される検査領域を含むとともに当該検査領域よりも大きい検査領域の偏光状態が取得される。
次に、制御部7の詳細について説明する。図4は、制御部7により実現される機能を欠陥検査装置1の他の構成と共に示すブロック図である。図4に示すように、制御部7は、記憶部71および検査部72を備える。記憶部71には、欠陥検査に利用される複数の光の波長(以下、「検査波長」という。)、および、欠陥検査に利用される光の基板9における複数の反射角(以下、「検査反射角」という。)が予め記憶される。また、記憶部71には、欠陥の有無を判断する複数の閾値も予め記憶される。複数の検査波長、検査反射角および閾値は、欠陥検査装置1における検出対象である複数の欠陥種類にそれぞれ対応する。検査部72は、第1分光器43、第1撮像素子44、第2分光器63および第2撮像素子64から出力される反射光の反射特性と記憶部71に記憶されている閾値とに基づき、基板9の検査領域に形成された複数の凹部内の欠陥の集合を検出する。
欠陥検査装置1では、記憶部71に記憶される複数の検査波長、検査反射角および閾値は、RCWA法(Rigorous Coupled Wave Analysis:厳密結合波解析法)やFDTD法(Finite Difference Time Domain:有限差分時間領域法)等の理論計算に基づいて決定される。RCWA法は電磁場解析の1手法であり、対象を深さ方向に複数の層に分割し、各層の誘電率分布に基づいて解析を行う方法である。FDTD法も電磁場解析の1手法であり、マクスウェルの方程式を直接、空間および時間領域での差分方程式に展開して逐次計算をすることにより、電場および磁場を決定する方法である。
次に、理論計算による検査波長、検査反射角および閾値の決定方法について説明する。以下では、図2.Aに示す欠陥(すなわち、凹部の深さ異常)に対応する検査波長および閾値の決定について説明する。図5.Aは、図2.A中の欠陥を有する一の凹部92a近傍を拡大して示す断面図である。図5.Aに示す基板9では、基板本体901上に厚さ700nmの酸化膜902aが形成されており、酸化膜902aに形成された径が65nmの凹部92a(いわゆる、ホール)の底部に、不純物による残渣903が付着している。また、凹部92a内の残渣903の上方には空気が存在している。凹部92aの径(幅)は、後述する検査波長(0.5μm,0.58μm,0.63μm,0.755μm)よりも小さい。
図5.Bは、入射角70°にて凹部92aに偏光光を照射した場合の反射光(反射角も70°となる。)のp偏光成分とs偏光成分との位相差をRCWA法にて求めた結果を示す図である。図5.Bの横軸および縦軸はそれぞれ、入射光の波長および反射光におけるp偏光成分とs偏光成分との位相差を示す。また、図5.B中における線811〜814は、残渣903の高さを10nm,20nm,50nm,100nmとした場合の位相差スペクトルを示す。
図5.Bに示すように、理論計算では、残渣903の高さによる信号変化が大きい波長は0.5μmと0.755μmであり、残渣903が高くなる(すなわち、残渣903の量が増大する)に従って波長0.5μmにおける位相差がプラス側に大きくなり、波長0.755μmにおける位相差がマイナス側に大きくなる。したがって、図5.Aに示す深さ異常の欠陥に対応する検査反射角が70°に決定され、また、検査波長が0.5μmおよび0.755μmに決定されて制御部7の記憶部71(図4参照)に記憶される。
さらに、残渣903の高さが20nm未満の場合を良品(すなわち、プロセスマージンの範囲内)とし、残渣903の高さが20nm以上である場合を欠陥とし、良品と欠陥を有する不良品との境界における検査波長0.5μmでの位相差と検査波長0.755μmでの位相差との差が図5.Bから求められ、当該位相差の差である0.5°が閾値として記憶部71に記憶される。ここでいうプロセスマージンとは、半導体デバイスの生産ラインにおけるプロセスの余裕度を示す指標であり、プロセス特性の変動による半導体デバイスの品質変動があった場合でも、半導体デバイスの品質が良品の範囲内に収まるように設定される。
次に、欠陥検査装置1による図5.Aに示す深さ異常の欠陥の検査について説明する。図6は、欠陥検査装置1による欠陥検査の流れを示す図である。図1に示す欠陥検査装置1では、まず、上述のように、欠陥検査に利用される検査波長、検査反射角および閾値が、検査対象である欠陥種類に対応して理論計算(本実施の形態では、RCWA法)に基づいて決定されて制御部7の記憶部71(図4参照)に記憶される(ステップS11)。
続いて、第1照明部3の第1光源31aによる光の照射が開始され、第1光源31aからの光が、偏光素子32を介して偏光光とされつつ基板9の上面上の検査領域へと導かれる(ステップS12)。検査領域からの偏光光の反射光は、第1受光部4の第1分光器43により受光され、第1分光器43により反射光の反射特性を示す位相差スペクトル(すなわち、各波長における位相差)が取得されて制御部7の検査部72(図4参照)に送られる(ステップS13)。第1受光部4では、第1分光器43により受光される反射光の基板9における反射角が、記憶部71に予め記憶されている検査反射角である70°となるように、スリット板移動機構4511によりスリット板451の位置が予め調整されている。
検査部72では、第1分光器43から出力された位相差スペクトルから、記憶部71に予め記憶されている検査波長である0.5μmにおける位相差と0.755μmにおける位相差との差が求められ、記憶部71に予め記憶されている閾値(0.5°)と比較される。そして、上記位相差の差が閾値より大きい場合、基板9の検査領域に形成された複数の凹部内にそれぞれ深さ異常の欠陥が存在すると判断される。換言すれば、第1分光器43により取得された検査波長における反射特性と記憶部71に予め記憶されている閾値とに基づいて基板9の検査領域に形成された複数の凹部92内の深さ異常の欠陥の集合が検出される(ステップS14)。
欠陥検査装置1では、第1分光器43に代えて第1撮像素子44を第1受光部4におけるセンサとして欠陥検査が行われてもよい。図7は、第1撮像素子44を利用して行われる欠陥検査の流れを示す図である。この場合、第1分光器43を利用して行われる上述の欠陥検査における検査領域よりも大きい検査領域に対する欠陥検査が行われる。
欠陥検査装置1では、上記と同様に、欠陥検査に利用される検査波長、検査反射角および閾値が、欠陥種類に対応して理論計算に基づいて決定されて記憶部71に記憶される(ステップS21)。続いて、第1照明部3の第1光源31bによる光の照射が開始され、第1光源31bからの光が、偏光素子32を介して偏光光とされつつ基板9の上面上の検査領域へと導かれる(ステップS22)。
第1受光部4の第1波長変更部46では、制御部7によりフィルタ回転モータ462が制御されてフィルタホイール461が回転され、記憶部71に予め記憶されている検査波長0.5μmに対応する(すなわち、検査波長である0.5μmの光を透過する)一の光学フィルタ463(図3参照)が光路上に配置される(ステップS23)。また、第1撮像素子44により受光される反射光の基板9における反射角が、記憶部71に予め記憶されている検査反射角である70°となるように、スリット板移動機構4511によりスリット板451の位置が調整される。
そして、検査領域からの偏光光の反射光が光学フィルタ463を介して第1撮像素子44により受光され、第1撮像素子44により、反射光の反射特性を示す検査波長0.5μmにおける位相差の画像が取得されて制御部7の検査部72に送られる(ステップS24)。制御部7では、次の検査波長の有無が確認され(ステップS25)、次の検査波長が記憶部71に記憶されている場合はステップS23に戻り、フィルタ回転モータ462により検査波長0.755μmに対応する他の光学フィルタ463が光路上に配置され(ステップS23)、第1撮像素子44により、反射光の反射特性を示す検査波長0.755μmにおける位相差の画像が取得されて検査部72に送られる(ステップS24)。
次の検査波長が無いことが確認されると(ステップS25)、検査部72では、第1撮像素子44から出力された2つの検査波長における位相差画像(すなわち、検査波長における反射特性を示す変更特性)に基づき、位相差画像の複数の画素のそれぞれにおける2つの検査波長の位相差の差が求められる。そして、各画素における位相差の差が記憶部71に予め記憶されている閾値(0.5°)と比較され、基板9上の検査領域における各画素に対応する領域に形成された複数の凹部92内の深さ異常の欠陥の集合が検出される(ステップS26)。
欠陥検査装置1では、第1照明部3および第1受光部4に代えて第2照明部5および第2受光部6を利用して欠陥検査が行われてもよい。図5.Cは、図5.Aに示す欠陥(すなわち、深さ異常)を有する凹部92aに垂直に光を照射した場合(反射角は0°となる。)の反射率をRCWA法にて求めた結果を示す図である。図5.Cの横軸は入射光の波長を示し、縦軸は、凹部内に欠陥がない場合の反射率に対する凹部92a近傍の反射率の割合である反射率比を示す。また、図5.C中における線821〜824は、残渣903の高さを10nm,20nm,50nm,100nmとした場合の反射率比スペクトルを示す。
図5.Cに示すように、理論計算では、残渣903の高さによる信号変化が大きい波長は0.58μmと0.63μmであり、残渣903が高くなるに従って波長0.58μmにおける反射率比が大きくなり、波長0.63μmにおける反射率比が小さくなる。したがって、図5.Aに示す深さ異常の欠陥に対応する検査反射角が0°に決定され、また、検査波長が0.58μmおよび0.63μmに決定されて制御部7の記憶部71(図4参照)に記憶される。さらに、残渣903の高さが20nm以上である場合を欠陥とし、このときの検査波長0.58μmにおける反射率比と検査波長0.63μmにおける反射率比との差が図5.Cから求められ、当該反射率比の差である2%が閾値として記憶部71に記憶される。
第2照明部5および第2受光部6を利用した欠陥検査の流れは、第2受光部6において第2分光器63を利用した場合、図6とほぼ同様であり、ステップS12において、第2光源51からの光が偏光光とされることなく基板9の検査領域に導かれる点と、ステップS13,S14において、第2分光器63により取得された反射率比スペクトルから2つの検査波長における反射率比の差が求められて閾値と比較される点とが異なる。
また、第2受光部6において第2撮像素子64を利用した場合の欠陥検査の流れは図7とほぼ同様であり、ステップS22において、第2光源51からの光が偏光光とされることなく基板9の検査領域に導かれる点と、ステップS24,S26において、第2撮像素子64により2つの検査波長における反射率比が取得され、これらの反射率比の差が閾値と比較される点とが異なる。
次に、欠陥検査装置1による図2.Bに示す欠陥(すなわち、凹部の幅異常)の検査について説明する。図8.Aは、図2.B中の欠陥を有する一の凹部92b近傍を拡大して示す断面図である。図8.Aに示す基板9では、基板本体901上に厚100nmのレジスト膜902bが形成されており、レジスト膜902bに形成された幅が80nmの溝状の凹部92bの底部近傍において、側壁部にレジストの残渣903が付着している。側壁部上における残渣903の高さは10nmである。また、凹部92b内の残渣903の上方には空気が存在している。凹部92bの幅は、後述する検査波長(0.22μm,0.225μm,0.24μm)よりも小さい。
図8.Bは、入射角70°にて凹部92bに偏光光を照射した場合の反射光(反射角も70°となる。)のp偏光成分とs偏光成分との位相差スペクトルをRCWA法にて求めた結果を示す図である。図8.Bの横軸および縦軸はそれぞれ、入射光の波長および反射光におけるp偏光成分とs偏光成分との位相差を示す。また、図8.B中における線831〜834は、凹部92bの底面における残渣903幅(すなわち、両側壁部に付着している残渣903の底面上の幅の合計)を20nm,40nm,60nm,80nmとした場合の位相差スペクトルを示す。
図8.Bに示すように、理論計算では、残渣903の合計幅による信号変化が大きい波長は0.225μmであり、残渣903の合計幅が増大する(すなわち、残渣903の量が増大する)に従って波長0.225μmにおける位相差がプラス側に大きくなる。また、他の波長では残渣903の合計幅による信号変化は小さい。したがって、図8.Aに示す幅異常の欠陥に対応する検査反射角が70°に決定され、また、検査波長が0.225μmに決定されて制御部7の記憶部71(図4参照)に記憶される。さらに、残渣903の合計幅が20nm以上である場合を欠陥とし、このときの検査波長0.225μmにおける位相差が図8.Bから求められ、当該位相差である0.18°が閾値として記憶部71に記憶される。
欠陥検査装置1による幅異常の欠陥検査の流れは、第1受光部4の第1分光器43をセンサとして利用した場合は図6と同様であり、第1撮像素子44をセンサとして利用した場合は図7と同様である。なお、欠陥検査装置1では、図2.Cに示すエッチング過剰による幅異常の検出も、上述のレジスト付着による幅異常の検出と同様に行われる。
欠陥検査装置1では、制御部7の検査部72(図4参照)により、第1分光器43により取得された位相差スペクトル(すなわち、波長毎の位相差)と、記憶部71に予め記憶されている深さ異常の欠陥検出用の検査波長(0.5μm,0.755μm)および幅異常の欠陥検出用の検査波長(0.58μm,0.63μm)とに基づいて、これら複数の検査波長のそれぞれにおける位相差が求められ、これら複数の位相差と記憶部71に予め記憶されている深さ異常の欠陥および幅異常の欠陥にそれぞれ対応する閾値とに基づいて、深さ異常の欠陥および幅異常の欠陥(すなわち、複数種類の欠陥)のそれぞれの集合の有無が順次(あるいは、並行して)検査されてもよい。
また、欠陥検査装置1では、第1撮像素子44により、深さ異常の欠陥検出用および幅異常の欠陥検出用の複数の検査波長に対応する複数の位相差画像が取得され、記憶部71に予め記憶されている複数の検査波長および複数の閾値、並びに、第1撮像素子44から出力された複数の位相差画像(すなわち、複数の検査波長に対応する複数の反射特性)に基づいて、深さ異常の欠陥および幅異常の欠陥(すなわち、複数種類の欠陥)のそれぞれの集合の有無が検査される。
欠陥検査装置1では、上述の深さ異常の欠陥検出の場合と同様に、第1照明部3および第1受光部4に代えて第2照明部5および第2受光部6を利用して幅異常の欠陥検査が行われてもよい。図8.Cは、図8.Aに示す欠陥(すなわち、幅異常)を有する凹部92bに垂直に光を照射した場合(反射角は0°となる。)の反射率をRCWA法にて求めた結果を示す図である。図8.Cの横軸は入射光の波長を示し、縦軸は、凹部内に欠陥がない場合の反射率に対する凹部92b近傍の反射率の割合である反射率比を示す。また、図8.C中における線841〜844は、凹部92bの底面における残渣903の合計幅を20nm,40nm,60nm,80nmとした場合の反射率比スペクトルを示す。
図8.Cに示すように、理論計算では、残渣903の合計幅による信号変化が大きい波長は0.22μmと0.24μmであり、残渣903の合計幅が増大するに従って波長0.22μmにおける反射率比が大きくなり、波長0.24μmにおける反射率比が小さくなる。したがって、図8.Aに示す幅異常の欠陥に対応する検査反射角が0°(すなわち、垂直光)に決定され、また、検査波長が0.22μmおよび0.24μmに決定されて制御部7の記憶部71(図4参照)に記憶される。さらに、残渣903の合計幅が20nm以上である場合を欠陥とし、このときの検査波長0.22μmにおける反射率比と検査波長0.24μmにおける反射率比との差が図8.Cから求められ、当該反射率比の差の差である1%が閾値として記憶部71に記憶される。
第2照明部5および第2受光部6を利用した幅異常の欠陥検査の流れは、上述の第2照明部5および第2受光部6を利用した深さ異常の欠陥検査と同様である。また、第1照明部3および第1受光部4を利用した欠陥検査と同様に、深さ異常の欠陥および幅異常の欠陥に対応する複数の検査波長および複数の閾値、並びに、複数の検査波長に対応して出力された複数の反射特性に基づいて、深さ異常の欠陥および幅異常の欠陥(すなわち、複数種類の欠陥)のそれぞれの集合の有無が検査されてもよい。
以上に説明したように、欠陥検査装置1では、検査対象である欠陥種類に対応して理論計算に基づいて決定された検査波長および閾値が予め記憶部71に記憶されており、基板9の検査領域に光を照射するとともに検査領域からの反射光の検査波長における反射特性を取得し、当該反射特性と記憶部71に予め記憶されている閾値とに基づいて基板9の検査領域に形成された複数の凹部92内の欠陥(例えば、凹部の深さ異常や幅異常の欠陥)の集合が検出される。これにより、基板に光を照射して検査を行う通常の欠陥検査装置では検出が困難な基板9上の微小な凹部92内の欠陥を高精度に検出することができる。欠陥検査装置1は、特に、検査に利用される光の波長(すなわち、検査波長)よりも幅が小さい凹部内の欠陥の検査に適している。
また、欠陥検査装置1では、複数種類の欠陥にそれぞれ対応する複数の検査波長および複数の閾値を記憶部71に予め記憶しておき、複数の検査波長に対応する反射光の反射特性と複数の閾値とに基づいて複数種類の欠陥のそれぞれの集合の有無を検査することより、凹部内の複数種類の欠陥をそれぞれ高精度に検出することができる。
欠陥検査装置1では、第1受光部4のスリット板451およびスリット板移動機構4511により、第1分光器43および第1撮像素子44にて受光される反射光の基板9における反射角を変更し、欠陥の有無や大きさにより信号変化が大きくなる検査反射角とすることができるため、凹部92内の欠陥をより高精度に検出することができる。また、欠陥検査装置1は、第1照明部3および第1受光部4、並びに、第2照明部5および第2受光部6を備えることにより、反射光の反射角を0°を含む様々な角度とすることができるため、凹部92内の欠陥をさらに高精度に検出することができる。
第1受光部4では、第1分光器43により第1光源31aからの白色光の反射光を受光して波長毎の反射特性を取得することにより、検査波長における反射特性を容易に取得することができ、さらには、複数の検査波長のそれぞれにおける反射特性を1回の受光で迅速に取得することができる。
また、第1波長変更部46により第1撮像素子44にて受光する反射光の波長を変更することにより、第1撮像素子44においても検査波長における反射特性を容易に取得することができる。さらには、第1波長変更部46において、光路上に光学フィルタ463を配置することにより、第1光源31bから出射された白色光から検査波長の光を選択的に取り出すことにより、第1撮像素子44にて受光する反射光の波長の変更をより容易とすることができる。
第2受光部6でも、第1受光部4と同様に、第2分光器63にて反射光を受光することにより、検査波長における反射特性を1回の受光で迅速かつ容易に取得することができる。また、第2波長変更部66により反射光の波長を変更することにより、第2撮像素子64においても検査波長における反射特性を容易に取得することができる。さらには、第2波長変更部66において光学フィルタを利用することにより、第2撮像素子64にて受光する反射光の波長の変更をより容易とすることができる。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る欠陥検査装置について説明する。図9は、第2の実施の形態に係る欠陥検査装置1aの構成を示す図である。図9に示すように、欠陥検査装置1aでは、第2照明部5の第2光源51からの光を基板9へと導く対物レンズ552を、対物レンズ552よりも高倍率かつ開口数が大きい(例えば、0.8〜0.9)もう1つの対物レンズ552aに切り替える対物レンズ切替機構553が設けられる。以下の説明では、2つの対物レンズを区別するために、対物レンズ552を「第1対物レンズ552」と呼び、高倍率の対物レンズ552aを「第2対物レンズ552a」と呼ぶ。また、図10に示すように、制御部7に基板9の上面上の欠陥(例えば、基板9の上面上に付着した微小なパーティクル等であり、以下、凹部内の欠陥と区別するために、「表面欠陥」という。)を検出する表面欠陥検査部73が設けられる。その他の構成は、図1に示す欠陥検査装置1と同様であり、以下の説明において同符号を付す。
図9に示す欠陥検査装置1aでは、対物レンズ切替機構553により第2対物レンズ552aが、第2光源51から基板9へと至る光路上に配置され、第2光源51からの光が、第2対物レンズ552aを介して基板9上の微小検査領域に照射される。第2対物レンズ552aを介して光が照射される微小検査領域は、第1対物レンズ552を介して光が照射される検査領域よりも小さく、当該検査領域に含まれる。そして、基板9上の微小検査領域に対して光が照射された状態で、第2受光部6の第2撮像素子64により微小検査領域の明視野画像が取得され、制御部7の表面欠陥検査部73により、明視野画像に基づいて微小検査領域における基板9上の表面欠陥が検出される。
また、欠陥検査装置1aでは、第2光源51から光を出射することなく、第1光源31aからの光が基板9上の検査領域に照射された状態で、当該検査領域に含まれる微小検査領域からの散乱光を第2撮像素子64にて受光して微小検査領域の暗視野画像が取得される。そして、制御部7の表面欠陥検査部73により、暗視野画像に基づいて微小検査領域における基板9上の表面欠陥が検出される。
欠陥検査装置1aでは、第1の実施の形態に係る欠陥検査装置1と同様に、第1照明部3からの偏光光を第1受光部4にて受光することにより、また、第2照明部5の第2光源51から第1対物レンズ552を介して基板9に照射された光の反射光を第2受光部6にて受光することにより、基板9上の検査領域における複数の凹部内の欠陥の集合が検出することができる。
第2の実施の形態に係る欠陥検査装置1aでは、特に、第2光源51から第2対物レンズ552aを介して基板9上の微小検査領域に照射された光の反射光を第2受光部6の第2撮像素子64にて受光して明視野画像を取得することにより、基板9上の微小検査領域における表面欠陥を検出することができる。また、第1光源31aから基板9上の検査領域に偏光光が照射された状態で、当該検査領域に含まれる微小検査領域からの散乱光を第2撮像素子64にて受光して暗視野画像を取得することにより、基板9上の微小検査領域における表面欠陥を検出することができる。
欠陥検査装置1aでは、例えば、第1照明部3および第1受光部4により欠陥の集合が検出された検査領域を、第2撮像素子64により取得された明視野画像または暗視野画像に基づいて再度検査することにより、欠陥を有する複数の凹部において、当該欠陥が基板9の上面(すなわち、図2.Aないし図2.Cに示す膜902の表面)に及んで表面欠陥となっているか否かを検査することもできる。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、欠陥検査装置1では、深さ異常の欠陥検査において、2つの検査波長に基づいて欠陥を検出しているが、1種類の欠陥検出は、1つの検査波長または3つ以上の検査波長における反射光の反射特性に基づいて行われてよい。また、第1受光部4および第2受光部6により取得されて欠陥検出に利用される反射光の反射特性は、上述のもの(すなわち、偏光光の位相差や垂直光の反射率)には限定されず、例えば、反射光の偏光状態を示すp偏光成分とs偏光成分との反射振幅比角やp偏光成分およびs偏光成分の反射率とされてもよい。
欠陥検査装置1では、第1照明部3および第1受光部4から第1光源31aおよび第1分光器43が省略され、第1撮像素子44のみにより反射光の反射特性が取得されてもよい。この場合、第1波長変更部46は、第1光源31bから第1撮像素子44に至る光路上に配置されるのであれば、必ずしも検光子42と第1撮像素子44との間に配置される必要はない。また、第2受光部6に第2分光器63が設けられず、第2撮像素子64のみにより反射光の反射特性が取得される場合、第2波長変更部66は、第2光源51から第2撮像素子64に至る光路上に配置されるのであれば、必ずしもピンホールミラー654と第2撮像素子64との間に配置される必要はない。
欠陥検査装置1では、第1受光部4のスリット板451およびスリット板移動機構4511が、第1分光器43および第1撮像素子44にて受光される反射光の基板9上における反射角を変更する反射角変更部となっているが、例えば、第1光源31a,31bの向き(すなわち、光の出射方向)を機械的に変更することにより第1光源31a,31bからの光の基板9に対する入射角を変更する機構が第1照明部3に設けられ、当該機構が反射角変更部として利用されてもよい。
第1照明部3の第1光源31a,31bは、必ずしもキセノンランプには限定されず、他の種類のランプが利用されてもよい。また、第1光源31a,31bから出射される光は、必ずしも白色光には限定されず、例えば、第1光源31aとして複数の波長が互いに異なるLEDが設けられ、LEDの制御を行うLED制御部により光を出射するLEDが切り替えられることにより、第1受光部4により受光される反射光の波長が変更されてもよい。この場合、複数の光学フィルタ463を有する第1波長変更部46は省略され、LED制御部が、反射光の波長を変更して検査波長とする波長変更部となる(第2照明部5においても同様)。
欠陥検査装置1では、第1照明部3および第1受光部4、並びに、第2照明部5および第2受光部6のいずれか一方が省略されてもよい。第2照明部5および第2受光部6が省略されて第1照明部3および第1受光部4により欠陥検査が行われる場合、装置構成を簡素化しつつ反射角変更部(すなわち、スリット板451およびスリット板移動機構4511)により反射光の基板9における反射角を容易に変更することができる。これとは逆に、第1照明部3および第1受光部4が省略されて第2照明部5および第2受光部6により欠陥検査が行われる場合、装置構成をより簡素化することができる。また、第2照明部5および第2受光部6による欠陥検査は、第1照明部3および第1受光部4による欠陥検査に比べて光が凹部に入射しやすいため、不透明膜に形成された凹部内の欠陥検査により適している。
図11は、装置構成が簡素化された欠陥検査装置の例を示す図である。図11に示すように、欠陥検査装置1bでは、第1照明部3の第1光源31c(キセノンランプ)からの光は、コンデンサレンズ371、水冷ユニット372および光ファイバ373を介してスリット374へと導かれ、スリット374の開口を通過した光は、楕円ミラー375,376を介して回転偏光子32aに導かれる。そして、回転偏光子32aから導き出された偏光光は、入射角70°にて基板9上の検査領域に入射する。検査領域にて反射された偏光光の反射光は、第1受光部4のスリット471を介してロションプリズムである検光子42aに入射し、検光子42aからの光は、球面ミラー472、平面ミラー473およびスリット474を介して分光器43aにて受光される。
また、第2照明部5の第2光源51aからの光は、ハーフミラー571にて反射され、高倍率の対物レンズ572a(第2の実施の形態に係る欠陥検査装置1aの第2対物レンズ552aと同様のレンズである。)を介して基板9上の上記検査領域に含まれる微小検査領域に基板9の上面に垂直に入射する。微小検査領域にて反射された反射光は、対物レンズ572a、ハーフミラー571およびレンズ673を介して撮像素子64aにて受光される。
欠陥検査装置1bでは、第1光源31cからの光の基板9における反射光を分光器43aにより受光することにより、取得された反射光の反射特性に基づいて基板9上の検査領域に形成された複数の凹部内の欠陥の集合を検出することができる。また、第2光源51aからの光の基板9における反射光を、高倍率の対物レンズ572aを介して撮像素子64aにより受光して明視野画像を取得することにより、明視野画像に基づいて微小検査領域における表面欠陥を検出することができる。さらには、第2光源51aを消灯し、かつ、第1光源31cからの光を基板9上の検査領域に照射した状態で、微小検査領域からの散乱光を撮像素子64aにより受光して暗視野画像を取得することにより、暗明視野画像に基づいて微小検査領域における表面欠陥を検出することができる。
第1の実施の形態に係る欠陥検査装置の構成を示す図である。 基板の一部を拡大して示す断面図である。 基板の一部を拡大して示す断面図である。 基板の一部を拡大して示す断面図である。 第1波長変更部を示す図である。 制御部の機能を示すブロック図である。 基板の一部を拡大して示す断面図である。 反射光の位相差を示す図である。 反射光の反射率比を示す図である。 欠陥検査の流れを示す図である。 欠陥検査の流れを示す図である。 基板の一部を拡大して示す断面図である。 反射光の位相差を示す図である。 反射光の反射率比を示す図である。 第2の実施の形態に係る欠陥検査装置の構成を示す図である。 制御部の機能を示すブロック図である。 欠陥検査装置の他の例を示す図である。
符号の説明
1,1a,1b 欠陥検査装置
2 ステージ
3 第1照明部
4 第1受光部
5 第2照明部
6 第2受光部
9 基板
31a〜31c 第1光源
43 第1分光器
43a 分光器
44 第1撮像素子
46 第1波長変更部
51,51a 第2光源
63 第2分光器
64 第2撮像素子
64a 撮像素子
66 第2波長変更部
71 記憶部
72 検査部
73 表面欠陥検査部
92,92a〜92c 凹部
451 スリット板
461 フィルタホイール
462 フィルタ回転モータ
463 光学フィルタ
552 (第1)対物レンズ
552a 第2対物レンズ
553 対物レンズ切替機構
661 フィルタホイール
662 フィルタ回転モータ
4511 スリット板移動機構
S11〜S14,S21〜S26 ステップ

Claims (15)

  1. 半導体基板に光を照射して欠陥を検査する欠陥検査装置であって、
    検出対象である欠陥種類に対応して理論計算に基づいて決定された検査に利用される光の波長である検査波長および欠陥の有無を判断する閾値を予め記憶する記憶部と、
    半導体基板を保持する基板保持部と、
    光源からの光を前記半導体基板の主面上の検査領域へと導く照明部と、
    前記半導体基板の前記検査領域からの前記光の反射光を受光して前記反射光の少なくとも前記検査波長における反射特性を取得するセンサを有する受光部と、
    前記センサから出力される前記反射特性と前記記憶部に記憶されている前記閾値とに基づいて前記半導体基板の前記検査領域に形成された複数の凹部内の欠陥の集合を検出する検査部と、
    を備えることを特徴とする欠陥検査装置。
  2. 請求項1に記載の欠陥検査装置であって、
    前記複数の凹部のそれぞれの幅が前記検査波長よりも小さいことを特徴とする欠陥検査装置。
  3. 請求項1または2に記載の欠陥検査装置であって、
    前記検査部により検出される欠陥が、凹部の深さまたは幅の異常であることを特徴とする欠陥検査装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の欠陥検査装置であって、
    前記光源からの光が、対物レンズを介して前記半導体基板の前記主面に垂直に入射し、
    前記センサから出力される前記反射特性が、前記照明部から前記半導体基板に入射する光の強度に対する前記反射光の強度の割合であることを特徴とする欠陥検査装置。
  5. 請求項4に記載の欠陥検査装置であって、
    前記対物レンズを前記対物レンズよりも高倍率のもう1つの対物レンズに切り替える対物レンズ切替機構と、
    前記半導体基板に対して前記光源からの光が照射された状態で、撮像素子である前記センサにより前記もう1つの対物レンズを介して取得された前記検査領域に含まれる微小検査領域の明視野画像に基づいて前記微小検査領域における欠陥を検出するもう1つの検査部と、
    をさらに備えることを特徴とする欠陥検査装置。
  6. 請求項1ないし3のいずれかに記載の欠陥検査装置であって、
    前記光源からの光から得られる偏光した光が前記照明部から前記半導体基板の前記主面に傾斜して入射し、
    前記センサから出力される前記反射特性が、前記反射光の偏光状態であることを特徴とする欠陥検査装置。
  7. 請求項6に記載の欠陥検査装置であって、
    前記記憶部が、検出対象である欠陥種類に対応して理論計算に基づいて決定された検査に利用される光の前記半導体基板における反射角である検査反射角を予め記憶しており、
    前記照明部または前記受光部が、前記センサにて受光される前記反射光の前記半導体基板における反射角を変更して前記検査反射角とする反射角変更部を備えることを特徴とする欠陥検査装置。
  8. 請求項6または7に記載の欠陥検査装置であって、
    前記半導体基板に前記光源からの光が照射された状態で、前記検査領域に含まれる微小検査領域からの散乱光を受光して前記微小検査領域の暗視野画像を取得する撮像素子と、
    前記暗視野画像に基づいて前記微小検査領域における欠陥を検出するもう1つの検査部と、
    をさらに備えることを特徴とする欠陥検査装置。
  9. 請求項8に記載の欠陥検査装置であって、
    前記半導体基板の前記主面に垂直に前記微小検査領域に対物レンズを介して光を照射するもう1つの光源をさらに備え、
    前記撮像素子が、前記対物レンズを介して前記微小検査領域からの反射光を受光して前記微小検査領域の明視野画像を取得し、
    前記もう1つの検査部が、前記明視野画像に基づいて前記微小検査領域における欠陥を検出することを特徴とする欠陥検査装置。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載の欠陥検査装置であって、
    前記照明部または前記受光部が、前記センサにて受光される前記反射光の波長を変更して前記検査波長とする波長変更部を備え、
    前記センサが前記反射光の前記検査波長における反射特性のみを取得することを特徴とする欠陥検査装置。
  11. 請求項10に記載の欠陥検査装置であって、
    前記波長変更部が、白色光を出射する前記光源から前記センサに至る光路上に配置されるとともに前記検査波長の光を選択的に透過する光学フィルタであることを特徴とする欠陥検査装置。
  12. 請求項11に記載の欠陥検査装置であって、
    前記記憶部が、複数種類の欠陥にそれぞれ対応する複数の検査波長および複数の閾値を予め記憶しており、
    前記照明部または前記受光部が、
    前記複数の検査波長の光を選択的にそれぞれ透過する複数の光学フィルタと、
    前記複数の光学フィルタのうち前記光路上に配置される一の光学フィルタを他の光学フィルタに切り替えるフィルタ切替機構と、
    をさらに備え、
    前記検査部が、前記複数の検査波長にそれぞれ対応して前記センサから出力された複数の反射特性と前記複数の閾値とに基づいて前記複数種類の欠陥のそれぞれの集合の有無を検査することを特徴とする欠陥検査装置。
  13. 請求項1ないし9のいずれかに記載の欠陥検査装置であって、
    前記光源が白色光を出射し、前記センサが、前記反射光の波長毎の反射特性を取得する分光器であることを特徴とする欠陥検査装置。
  14. 請求項13に記載の欠陥検査装置であって、
    前記記憶部が、複数種類の欠陥にそれぞれ対応する複数の検査波長および複数の閾値を予め記憶しており、
    前記検査部が、前記反射光の波長毎の反射特性と前記複数の検査波長および前記複数の閾値とに基づいて前記複数種類の欠陥のそれぞれの集合の有無を検査することを特徴とする欠陥検査装置。
  15. 半導体基板に光を照射して欠陥を検査する欠陥検査方法であって、
    a)検査に利用される光の波長である検査波長および欠陥の有無を判断する閾値を、検出対象である欠陥種類に対応して理論計算に基づいて決定する工程と、
    b)光源からの光を前記半導体基板の主面上の検査領域へと導く工程と、
    c)前記半導体基板の前記検査領域からの前記光の反射光を受光して前記反射光の少なくとも前記検査波長における反射特性を取得する工程と、
    d)前記反射特性と前記閾値とに基づいて前記半導体基板の前記検査領域に形成された複数の凹部内の欠陥の集合を検出する工程と、
    を備えることを特徴とする欠陥検査方法。
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