JP2011133226A - 基準データの生成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】レジストパターンやエッチング後及び再エッチング後のパターンに関わらず、基準データを用いてAPM−PER検査法による線幅の検査を行うための基準データの生成方法を提供する。
【解決手段】APM−PER検査法による表面検査装置100で用いられる基準データの生成方法であって、第1のエッチング工程(第1の工程)により異なる線幅の繰り返しパターンの組が形成された基準用ウエハ10を複数作成し、さらに、この基準用ウエハ10に対して異なる条件で第2のエッチング工程(第2の工程)を行い、それぞれの状態の基準用ウエハ10から較正曲線を求め、これらの較正曲線が同一の曲線上にほぼ一致するエリアを検査対象座標として求める。
【選択図】図3
【解決手段】APM−PER検査法による表面検査装置100で用いられる基準データの生成方法であって、第1のエッチング工程(第1の工程)により異なる線幅の繰り返しパターンの組が形成された基準用ウエハ10を複数作成し、さらに、この基準用ウエハ10に対して異なる条件で第2のエッチング工程(第2の工程)を行い、それぞれの状態の基準用ウエハ10から較正曲線を求め、これらの較正曲線が同一の曲線上にほぼ一致するエリアを検査対象座標として求める。
【選択図】図3
Description
本発明は、基準データの生成方法に関する。
半導体ウエハの表面に形成されたパターンの良否を判定する手法として、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いた観察により、断面形状を計測する方法が種々提案されてきている。SEMによる断面形状の計測は、被検査基板(試料)上のパターンに照射した電子線を、このパターンの断面方向に走査し、パターンからの反射電子や二次電子を検出、解析して、走査した部分の断面形状を求める方法で行われる。上記の操作をパターン上の何点かで行い、パターン全体の形状の良否を判定する。また、パターンの良否を判定するその他の方法として、スキャトロメータによるCD及びオーバーレイのインライン測定技術がある。
分光スキャトロメータは、波長の関数として固定角度にて散乱光の特性を測定し、通常はキセノン、重水素、またはキセノンアーク灯のようなハロゲン系光源である広帯域光源を使用する。固定角度は、垂直入射か斜め入射でよい。角度分解スキャトロメータは、入射角の関数として固定波長にて散乱光の特性を測定し、通常は単一波長の光源としてレーザーを使用する。
SEMによる計測方法は、パターン上に電子線を照射して走査する作業を何回も繰り返し行うため、パターンの形状を求めるのに膨大な時間を要してしまう。また観察倍率が高いため、上述のように、ウエハ上の全てのパターン形状を求めるのは困難であり、何点かをサンプリングしてウエハ全体の良否を判定する。その結果、サンプリングされたパターン以外の部分に欠陥があっても見逃されてしまう。また、レジストパターンでは、電子線を照射すると加速電圧によって電子線がレジストに吸収、チャージされてパターンの目減りが起こる。場合によっては放電が発生してパターンが倒れてしまい、その後の工程で不都合が生じるため、加速電圧や観察倍率を色々と変えながら最適な観察条件をも求める。それ故、更に計測に時間を要する。
角度分解スキャトロメータ技術の問題は、1回に1つの波長しか検出しないことであり、したがって複数の波長があるスペクトルは、その波長を時間分割多重化して検出しなければならず、スペクトルの検出および処理に時間を要し、全取得時間が増加してしまう。また、分光スキャトロメータでは、小さい格子を入射角の小さい広がりで照明しなければならないので、この拡張光源からの光量が無駄になる。その結果、検出器上の光のレベルが低くなって、取得時間が長くなり、スループットにマイナスの影響を及ぼす。短い取得時間を選択すると、測定結果が安定しないことがある。
このような事情に鑑みて、微細パターンの線幅変化を構造性複屈折量変化として検出するために、直線偏光で微細パターンを集光照明し、この微細パターンによって楕円偏光化した反射光がクロスニコル状態になっている検光子を通過する光量変化を瞳像を用いて計測する方式(APM−PER検査法)が提案されており、レジストパターンやエッチング後のパターンに関わらず、被検査基板上のパターン形状の良否を短時間で判定することができる。この方法によれば、線幅と階調値との関係を検出することが可能である。つまり、計測された階調値により基準データを参照し、線幅換算値を決定できる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、半導体ウエハにパターンを形成する手法として、ダブル・パターニングという方法がある。このダブルパターニングとは、1つの回路パターンを、現行の露光機で転写できる2つの密集度の低いパターンに分割して露光する技術であって、2つのパターンを組み合わせて、最終的に密集度を高めたパターンを形成するものである。、このようなダブルパターニングを実現する方法としては、大きく分けてスペーサー方式とLELE(Litho-Etch-Litho-Etch)方式の2つが挙げられる。例えばスペーサー方式の場合、図5に示すように、まず、スパッタ工程により下地層10aと成膜層10bとが形成されたウエハ10の表面にレジストを塗布し、レチクルを介してパターンの露光及び現像を行う(図5(a))。次に、第1回目のエッチングを行い、成膜層10bのうちレジスト10cが塗布されていない部分を除去し(図5(b))、さらに、レジストを除去する(図5(c))。そして、このようにして形成されたパターンに対して再度、第2回目のエッチングすることにより、より細い線幅のパターンを形成することができる(図5(d))。
ここで、最終的に目的の線幅のパターンを得るためには、第1回目のエッチングにおける線幅に合わせて、第2回目のエッチングの条件(温度や時間等)を変化させる必要がある。すると、基端側の線幅(下地層10aと成膜層10bとの境界部分の線幅)は同じでも、高さや表面側の線幅が異なる場合が発生する。そのため、このようなダブルパターニングの方法で、露光後のレジスト線幅や、エッチング後及び再エッチング後の線幅を上述のAPM−PER検査法により検査する場合には、それぞれの工程に応じて基準データを切り替えなければならず、検査の効率が悪くなるという課題があった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、レジストパターンやエッチング後及び再エッチング後のパターンに関わらず、共通してAPM−PER検査法による線幅の検査を行うことができる基準データの生成方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明に係る基準データの生成方法は、偏光子及び対物レンズを含み、この偏光子及び対物レンズを介して試料の表面に形成された繰り返しパターンを光源から射出された光により照明する照明光学系と、この照明による試料の表面からの反射光を、対物レンズを介して集光し、さらに、偏光子とクロスニコル条件を満たすように配置された検光子を通過させて対物レンズの瞳像を結像する検出光学系と、この検出光学系により結像された瞳像を検出する撮像素子と、瞳像内の検査対象座標、及び、この検査対象座標における階調値と線幅との対応を示す較正曲線からなる基準データを記憶する記憶部と、撮像素子で検出された瞳像、及び、記憶部に記憶された基準データから繰り返しパターンの線幅を決定する検出部と、を有する表面検査装置の基準データの生成方法であって、複数の工程により繰り返しパターンが形成される2つ以上の試料において、試料上の複数の領域内に各領域間で線幅が異なる繰り返しパターンを第1の工程により形成するステップと、第1の工程で形成された繰り返しパターンの各々の線幅を測定するステップと、表面検査装置により、第1の工程で形成された繰り返しパターンの各々の瞳像を取得するステップと、2以上の試料の各々に対して、試料毎に互いに異なる処理条件の第2の工程により繰り返しパターンを処理するステップと、第2の工程で処理された繰り返しパターンの各々の線幅を測定するステップと、表面検査装置により、第2の工程で処理された繰り返しパターンの各々の瞳像を取得するステップと、これらの瞳像の各々を複数のエリアに分割し、このエリア毎に階調値を求めるステップと、エリア毎に、第1の工程及び処理条件が異なる第2の工程の各々の較正曲線を求め、エリア内の較正曲線の全てが1つの曲線とほぼ重なるエリアを抽出し、抽出された当該エリア及び当該エリアの較正曲線を基準データとして選択するステップと、を有する。
本発明に係る基準データの生成方法を以上のように構成すると、レジストパターンやエッチング後及び再エッチング後のパターンに関わらず、APM−PER検査法による線幅の検査を共通の基準データを用いて行うことができる。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。図1に示す表面検査装置100は、光源1(例えば、白色LEDやハロゲンランプなど)と、ステージ11上に載置された試料であるウエハ10に光源1から放射された照明光を照射する照明光学系21と、ウエハ10で反射された反射光を集光する検出光学系22と、この検出光学系22で集光された像を検出する第1撮像素子17及び第2撮像素子18と、を有して構成される。
照明光学系21は、光源1側から順に、コンデンサーレンズ2、干渉フィルタを含む照度均一化ユニット3、開口絞り4、第1視野絞り5、リレーレンズ6、偏光子7、ハーフミラー8、及び、対物レンズ9を有し、光軸上にこの順で並んで配置されている。この照明光学系21において、光源1から放射された照明光は、コンデンサーレンズ2、及び照度均一化ユニット3を介して、開口絞り4、第1視野絞り5を経て、リレーレンズ6によってコリメートされる。そして、コリメートされた光は、偏光子7を経て、ハーフミラー8により反射された後、対物レンズ9を介してステージ11上に載置されたウエハ10に導かれる。なお、開口絞り4及び対物レンズ9の瞳面は、リレーレンズ6を挟んで、それぞれこのリレーレンズ6の焦点距離の略2倍の位置に配置されている。そのため、開口絞り4の開口部の像が対物レンズ9の瞳面上若しくはその近傍に結像され、更に、対物レンズ9で集光されてウエハ10に照射される。すなわち、開口絞り4と対物レンズ9の瞳面とは共役関係になっている。また、この照明光学系21の光軸は、検出光学系22の光軸と略一致するように配置され、ウエハ10を同軸落射照明するように構成されている。ここで、ステージ11は、この同軸落射照明の光軸をz軸とし、z軸に垂直な面内においてこのz軸を通りそれぞれ直交する軸をx軸,y軸とすると、x軸、y軸、z軸方向に移動可能で、かつ、z軸と平行な軸の回りに回転可能に構成されている。そして、偏光子7は、紙面と垂直方向(x軸方向)に振動する直線偏光を出射するように設定されている。
検出光学系22は、ハーフミラー8及び対物レンズ9を照明光学系21と共用し、ウエハ10側から順に、対物レンズ9、ハーフミラー8、検光子12、第1結像レンズ13、ハーフプリズム14、第2結像レンズ15、及び、第2視野絞り16を有し、光軸上にこの順で並んで配置されている。ここで、ウエハ10に同軸落射照明された光は、このウエハ10で反射され、再び対物レンズ9に戻り、ハーフミラー8を透過し、更に検光子12を透過して第1結像レンズ13で集光され、ハーフプリズム14に入射する。ハーフプリズム14は一部の光を透過し残りの光を反射するものであり、このハーフプリズム14で反射した光は、第2撮像素子18にウエハ10の像を結像する。そして、ハーフプリズム14を透過した光は、更に、第2結像レンズ15で集光され、第2視野絞り16にウエハ10の像を結像し、第1撮像素子17に対物レンズ9の瞳像を結像させる。
この検出光学系22において、第1撮像素子17は、対物レンズ9の瞳面の像(瞳像)を検出する位置、すなわち、対物レンズ9の瞳面と共役な位置に配置されており、また、第2撮像素子18は、ウエハ10の像を検出する位置、すなわち、ウエハ10の表面(試料面)と共役な位置に配置されている。また、第2視野絞り16は、ウエハ10の表面と共役な位置に配置されている。そして、第1撮像素子17側に配置された着脱可能な照明部(不図示)によって第2視野絞り16を照明することで、ウエハ10から反射してくる第2視野絞り16の像を、第2撮像素子18の撮像位置に換算する。この第1及び第2撮像素子17,18で検出された対物レンズ9の瞳面及びウエハ10の像は、それぞれ検出部23を介して、表示部19で観察できる。従って、第2撮像素子18により検出した像を、表示部19を介して観察すると、ウエハ10上のどの位置に照明光が照射されているかを確認することができる。なお、検出部23には、後述するデータベースを記憶する記憶部24が接続されている。
このような表面検査装置100において、開口絞り4及び第1視野絞り5の開口部は、それぞれ、その形状(特に、光軸とこの開口部とを結ぶ直線方向の径の大きさ)及び光軸(図面上では、模式的に2点鎖線で示している)に直交する面内での位置を変化させることが可能な構造となっている。そのため、開口絞り4の開口部の形状及び位置を変化させると、ウエハ10に照射される照明光の開口角が変化し、また、第1視野絞り5の開口部の形状及び位置を変化させると、ウエハ10の表面に照射される照明領域の大きさ(照明の範囲)を変化させることができる。また、第2視野絞り16は、光軸(z軸)に対して、x,y軸方向に移動可能な開口形状を有する。
この欠陥検査装置100において、ウエハ10の表面(試料面)に対して照明光が照射される位置は、ステージ11をxy軸方向に移動させて調整し、照明光が照射される角度は、上述のように開口絞り4及び第1視野絞り5の開口部の位置及び大きさを調整し、検査対象であるウエハ10に形成された繰り返し(検査)パターンの周期方向に対して照射される方向(繰り返しパターンに対する照明光の方位角)はステージ11を回転させて調整する。また、対物レンズ9の焦点上にウエハ10の試料面を移動させるときは、ステージ11をz軸方向に移動させて調整する。さらに、照明光の波長域は、照度均一化ユニット3の干渉フィルタにより調整する。
また、偏光子7と検光子12とは、クロスニコル条件を満足するように設定されている。このため、ウエハ10の繰り返しパターンにより、偏光主軸が回転しない限り、観測される光量が0に近くなる。更に、この実施の形態においては、開口絞り4により、照明σ(照明のNA/対物レンズのNA)が可変とされている。よって、適当な明るさでウエハ10を照明することができる。
具体的な欠陥の検出方法としては、まず、予めSEM等を用いてパターンの線幅が既知である基準となるウエハを、この表面検査装置100を用いて観察し、その瞳像(基準像)の画素毎の階調値(瞳像における輝度値は、複数段の階調値(デジタル量)として検出されるため、「階調値」と呼ぶ)を取得し、例えば、記憶部24に記憶しておく。さらに、図2に示すように、この瞳像Pを複数のエリアに分割し(例えば、図2の場合は45×45のエリアに分割したときの瞳像Pの一部を示している)、エリア毎に階調値を算出し(例えば、各エリアに含まれる画素の階調値の平均値を求める)、この階調値と線幅との相関係数を算出する。そして、最も相関の高いエリアを決定し、そのエリアの位置(例えば、図2に示すように瞳像上の座標(X,Y))、及び、線幅と階調値との関係(これを「較正曲線」と呼ぶ)からなる基準データを記憶部24に記憶する(このエリア(座標)を「検査対象座標」と呼ぶ)。次に、検査対象のウエハの瞳像(検出像)を表面検査装置100を用いて取得し、この瞳像のうち、上述の基準データに設定したエリア(検査対象座標)の階調値を抽出し、この基準データに設定されている較正曲線を読み出して、この較正曲線から検出像の検査対象座標における階調値に対応する線幅を求め、さらに、この線幅から検査対象の試料の欠陥の有無を判定する(例えば、線幅が所定の範囲内にあれば正常と判断し、その範囲を超えていれば欠陥と判断する)。このような方式で欠陥検査をすることにより、検査対象のウエハ10の線幅の数値管理を行うことが可能となる。ここで、これらの処理は、検出部23により実行される。
なお、このような欠陥の検出方法として、対物レンズ9の瞳面の像を用いているのは、単なるウエハ面の画像では、繰り返しパターンのピッチが検査装置分解能以下となり、欠陥があっても光学的に検出できないからである。又、第2視野絞り16が、開口の位置や形状が可変なものとしているのは、ウエハ10の適当な位置の適当な大きさの領域の情報を検出可能とするためである。
ところで、上述のスペーサー方式によるダブル・パターンニングでは、露光後のレジスト線幅や、エッチング後及び再エッチング後の線幅管理が必要になる。これらの測定において、それぞれの瞳像について、同じ検査対象座標で、且つ、同じ較正曲線を用いて線幅の決定ができると、作業効率が向上し、また、記憶部24の領域も小さくすることができる。そこで、共通の基準データ(検査対象座標及び較正曲線)を求めるための方法について、図3を用いて以下に説明する。
まず、第1のエッチング工程(第1の工程)により、ウエハ上の複数の領域内にそれぞれ形成された繰り返しパターンの線幅が各領域間で異なるようにパターンが形成された基準用ウエハ10を複数枚用意する(ステップS100)。このとき、各繰り返しパターンの線幅を、例えばSEM等を用いて計測し、その情報を記憶しておくとともに、全ての繰り返しパターンが予め決められた線幅を有していることを確認する。また、複数のウエハ10は互いに繰り返しパターンの構成は同じであることを確認する(ステップS110)。そして、この第1のエッチング工程を経たウエハ10の各繰り返しパターンの瞳像を表面検査装置100により測定し、記憶部24に記憶する(ステップS120)。このとき、全てのウエハ10の測定をして平均値を算出しても良いし、いずれか一枚を代表として測定しても良い。
次に、これらの基準用ウエハ10に対して第2のエッチング工程(第2の工程)を行うが、このとき、それぞれのウエハ10で(ウエハ毎に)エッチングの条件を変化させる(ステップS130)。そして、第2のエッチング工程を経たウエハ10のそれぞれに形成された各繰り返しパターンの線幅をSEM等を用いて計測し、その情報を記憶しておく(ステップS140)。さらに、これらの基準用ウエハ10の各々の瞳像を、このウエハ10に形成された繰り返しパターンの全てに対して表面検査装置100により測定し、記憶部24に記憶する(ステップS150)。なお、以上の計測において、表面検査装置100により瞳像を取得する際に、光源1から放射される照明光の波長を変えて計測しておくと、較正曲線の決定に対して照明光の波長の違いを反映させることができる。また、これらの処理も、検出部23により実行される。
以上より、第1のエッチング工程後の基準用ウエハ10の瞳像、及び、第2のエッチング工程後のそれぞれのエッチング条件による基準用ウエハ10の全ての繰り返しパターンに対する瞳像のそれぞれに対して、図2に示すように複数のエリアに分割し、エリア毎の階調値を求める(ステップS160)。さらに、このエリア毎に、上述のステップS110及びステップS140で求めた線幅と、上述のステップS160で求めた階調値とから、図4に示すような較正曲線を求めて比較を行い、全ての曲線(第1のエッチング後及び処理条件を変えた第2のエッチング後の較正曲線)が一つの曲線上にほぼ重なるエリア(座標)を決定し、そのエリア(検査対象座標)及び較正曲線(重なった一本の曲線)を記憶部24に記憶する(ステップS170)。なお、照明光の波長を変えて測定したときは、どの波長においても較正曲線が略一致するエリアを選択すると、照明光の波長に関わらず、同一の検査対象座標で同一の較正曲線を用いて検査が行え作業効率が向上するが、それぞれの波長毎に較正曲線が一致するエリアを選択して、波長とともに記憶部24に記憶するように構成することも可能である。
なお、図4は、緑色光及び青色光により照明したときの、エリア(X,Y)のうち、(9,9)、(13,15)及び(13,37)のエリアにおける較正曲線(横軸を線幅とし、縦軸を階調値としたときの曲線)であって、それぞれのエリアにおいて、第1のエッチング後(図4においては「1st」と表示する)と4つの条件による第2のエッチング後(図4においては「2nd_A〜D」と表示する)とを示している。また、基準用ウエハ10には、各領域間で線幅が異なる6つの繰り返しパターンを形成した場合を示している。この図4において、瞳内のエリア(9,9)では、緑色光に対しても青色光に対しても、第1のエッチング後及び第2のエッチング後では較正曲線が異なる。また、エリア(13,37)では、緑色光に対しては較正曲線はほぼ一致するが線幅検出感度がなく、青色光に対しては、第1のエッチング後の線幅検出感度がなく、第2のエッチング後では較正曲線が異なっている。一方、エリア(13,15)では、緑色光に対しても青色光に対しても較正曲線が略一致しており、このエリア(13,15)を検査対象座標選択すれば、第1のエッチング後及び第2のエッチング後において一つの較正曲線で繰り返しパターンの線幅管理が可能となる。
このように、第1のエッチング工程により異なる線幅の繰り返しパターンの組が形成された基準用ウエハを複数作成し、さらに、複数の基準用ウエハに対してウエハ毎に異なる条件で第2のエッチング工程を行うことで、半導体の製造工程に関わらず共通に使用できる瞳像内の検査対象座標(エリア)及び較正曲線を含む基準データを得ることができ、この表面検査装置100によるウエハ10の検査を効率的に行うことができる。なお、以上の説明では、第1のエッチング工程後及び第2のエッチング工程後のウエハ10で共通に使える検査対象座標及び較正曲線を求める処理について説明したが、レジスト後の線幅にも同様の方法により対応することができる。
1 光源 7 偏光子 9 対物レンズ 12 検光子
17 第1の撮像素子 21 照明光学系 22 検出光学系
23 検出部 24 記憶部 100 表面検査装置
17 第1の撮像素子 21 照明光学系 22 検出光学系
23 検出部 24 記憶部 100 表面検査装置
Claims (1)
- 偏光子及び対物レンズを含み、前記偏光子及び前記対物レンズを介して試料の表面に形成された繰り返しパターンを光源から射出された光により照明する照明光学系と、
前記照明による前記試料の前記表面からの反射光を、前記対物レンズを介して集光し、さらに、前記偏光子とクロスニコル条件を満たすように配置された検光子を通過させて前記対物レンズの瞳像を結像する検出光学系と、
前記検出光学系により結像された前記瞳像を検出する撮像素子と、
前記瞳像内の検査対象座標、及び、前記検査対象座標における階調値と線幅との対応を示す較正曲線からなる基準データを記憶する記憶部と、
前記撮像素子で検出された前記瞳像、及び、前記記憶部に記憶された前記基準データから前記繰り返しパターンの前記線幅を決定する検出部と、を有する表面検査装置の前記基準データの生成方法であって、
複数の工程により前記繰り返しパターンが形成される2つ以上の前記試料において、
前記試料上の複数の領域内に各領域間で線幅が異なる繰り返しパターンを第1の工程により形成するステップと、
前記第1の工程で形成された前記繰り返しパターンの各々の前記線幅を測定するステップと、
前記表面検査装置により、前記第1の工程で形成された前記繰り返しパターンの各々の前記瞳像を取得するステップと、
前記2以上の試料の各々に対して、試料毎に互いに異なる処理条件の第2の工程により繰り返しパターンを処理するステップと、
前記第2の工程で処理された前記繰り返しパターンの各々の前記線幅を測定するステップと、
前記表面検査装置により、前記第2の工程で処理された前記繰り返しパターンの各々の前記瞳像を取得するステップと、
前記瞳像の各々を複数のエリアに分割し、前記エリア毎に前記階調値を求めるステップと、
前記エリア毎に、前記第1の工程及び処理条件が異なる前記第2の工程の各々の前記較正曲線を求め、前記エリア内の前記較正曲線の全てが1つの曲線とほぼ重なる前記エリアを抽出し、抽出された当該エリア及び当該エリアの前記較正曲線を前記基準データとして選択するステップと、を有する基準データの生成方法。
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