JP5994101B2 - 熱交換形換気装置 - Google Patents

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本発明は、外気と室内空気を熱交換する熱交換形換気装置に関するものである。
従来、この種の熱交換形換気装置は、制御部を熱交換形換気装置の外郭側面に設け、温度センサを筐体内部に設けたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
以下、その熱交換形換気装置について、図8を参照しながら説明する。
図8に示すように、熱交換形換気装置は筐体101と、筐体101内の中央部に配置された熱交換素子102と、筐体101に取り付けられた外気吸込口103、外気吹出口104、室内空気吸込口105、および室内空気吹出口106とを備えている。また、筐体101内に配置された給気ファン107、排気ファン108、風路切替部109、第1室内温度センサ110、第2室内温度センサ111、および室外温度センサ112と、風路切替部109の動作を制御する演算・制御部113と、演算・制御部113の入力装置として機能する指令入力部114も備えている。
第1室内温度センサ110は、筐体101内での外気吹出口104側の領域に配置されて、熱交換素子102を流下した外気の温度を検知する。また、第2室内温度センサ111は、筐体101内での室内空気吸込口105側の領域に配置されて、室内空気吸込口105から筐体101内に流入した室内空気の温度を検知する。そして、室外温度センサ112は筐体101内での外気吸込口103側の領域に配置されて、外気吸込口103から筐体101内に流入した外気の温度を検知する。そして、これらの温度センサの検知結果を基に風路切替部109の動作を制御する、演算・制御部113は筐体101の外殻側面に固定される。
特開2009−250451号公報
このような従来の熱交換形換気装置においては、筐体101の外殻側面に設けた演算・制御部113から各温度センサまでリード線を引き回す必要がある。そのため、製品の組み立て性が悪化するという課題を有していた。
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、製品への固定が容易で、温度測定の精度が高いセンサの取り付けを行なうことができる熱交換形換気装置を提供することを目的とする。
そして、この目的を達成するために、本発明は、本体に外気吸込口と室内空気排気口、外気給気口、室内空気吸込口を有し、この本体の内部には前記外気吸込口から導入された外気が室内に供給される給気送風経路と、前記室内空気吸込口から導入された室内の空気を屋外に排気する排気送風経路を有し、前記給気送風経路と前記排気送風経路とが交差する位置に室内空気と外気との熱交換を行う熱交換素子を配置した熱交換形換気装置において、前記熱交換素子に隣接して、室内温度を検知して装置の運転制御を行う回路組が設けられ、この回路組には、前記熱交換素子の排気吸込口に隣接した部分に開口を設けて室内温度センサを配接したものであり、これにより所期の目的を達成するものである。
本発明によれば、本体に外気吸込口と室内空気排気口、外気給気口、室内空気吸込口を有し、この本体の内部には前記外気吸込口から導入された外気が室内に供給される給気送風経路と、前記室内空気吸込口から導入された室内の空気を屋外に排気する排気送風経路を有し、前記給気送風経路と前記排気送風経路とが交差する位置に室内空気と外気との熱交換を行う熱交換素子を配置した熱交換形換気装置において、前記熱交換素子に隣接して、室内温度を検知して装置の運転制御を行う回路組が設けられ、この回路組には、前記熱交換素子の排気吸込口に隣接した部分に開口を設けて室内温度センサを配接した構成にしたことにより、回路組内部に室内温度センサを取り付けるため、室内温度センサのリード線の引き回しが短くなり、また、熱交換素子の排気吸込口への流入経路に回路組の開口穴があるため、熱交換素子への流入空気の温度を直接測定することができるので、製品への固定が容易で、温度測定の精度が高いセンサの取り付けを行なうことができるという効果を得ることができる。
本発明の実施の形態1の熱交換形換気装置を示す下方斜視図 同熱交換形換気装置を示す下方斜視図 同熱交換形換気装置を示す側面断面図 同熱交換形換気装置を示す分解斜視図 同熱交換形換気装置の室内側構造を示す下方斜視図 同熱交換形換気装置の回路組を示す分解斜視図 同熱交換形換気装置の別の形態を示す回路組の分解斜視図 従来の熱交換形換気装置を示す部分縦断面図
本発明に係る熱交換形換気装置は、本体に外気吸込口と室内空気排気口、外気給気口、室内空気吸込口を有し、
この本体の内部には前記外気吸込口から導入された外気が室内に供給される給気送風経路と、
前記室内空気吸込口から導入された室内の空気を屋外に排気する排気送風経路を有し、
前記給気送風経路と前記排気送風経路とが交差する位置に室内空気と外気との熱交換を行う熱交換素子を配置した熱交換形換気装置において、
前記熱交換素子に隣接して、室内温度を検知して装置の運転制御を行う回路組が設けられ、
この回路組には、前記熱交換素子の排気吸込口に隣接した部分に開口を設けて室内温度センサを配接するという構成を有する。これにより、回路組内部に室内温度センサを取り付けるため、室内温度センサのリード線の引き回しが短くなり、また、熱交換素子の排気吸込口への流入経路に回路組の開口があるため、熱交換素子への流入空気の温度を直接測定することができるので、室内温度センサのリード線引き回しが容易となるため、製品の組み立て工数低減を図ることができ、さらに、熱交換素子の排気吸込口への流入空気の温度を高い精度で測定することができるという効果を奏する。
また、前記回路組は、前記室内温度センサを設けた空間と、前記回路組内部の回路基板を設けた空間とを樹脂リブにより区画した構成にしてもよい。これにより、室内温度センサは回路組の開口により、室内空気と連通することとなるが、回路基板は室内空気と連通することがないので、室内温度センサの検知部が回路基板と同一空間にないため、回路基板の発熱による影響を受けにくくすることができ、また、室内空気の浸入により回路基板に塵埃等が付着することによる故障を防ぐことができるという効果を奏する。
また、前記室内空気吸込口は、本体底面側に設けられ、前記回路組に設けた操作部と前記室内温度センサを底面側に設けた開口部から前記室内空気吸込口側に露出させたことにより、室内側からスイッチ操作できるとともに、室内側の温度を精度良く検出することができる。
また、前記回路組に突出部を設け、この突出部内に室外温度センサを固定し、前記突出部を前記給気送風経路内に位置させたことにより、室外温度センサが製品へ流入する室外空気と連通する構成にしてもよい。これにより、回路組内部に室外温度センサを取り付けるため、室外温度センサのリード線の引き回しが短くなり、また、回路組の外部へリード線が露出することがないので、室外温度センサのリード線引き回しが容易となり、また、回路組から外部に露出するセンサリード線がないため、製品の組み立て時に噛み込み等の作業ミスがなくなり、組み立て性が良いという効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
熱交換形換気装置の本体1は、建物内の屋根裏空間または、1階天井裏空間に設置される。
図1に示すように、本体1は高さ方向が3辺の内で最も低い直方体の形状をしており、(図2に示す)天井面5に対し平行に設置されている。本体1の短手方向の片側側面には外気吸込口2と室内空気排気口3を有し、それぞれ約直径100mmのダクト(図示せず)が接続できる形状となっており、外気吸込口2と室内空気排気口3に接続したダクトは建物外壁面まで引き回して建物外の外気と連通することとなる。ダクトを接続する部分は、例えば100mmのダクトの内側に入る直径の筒状の樹脂を、本体1を形成する発泡部品と一体成型して外気吸込口2、または室内空気排気口3を形成している。これらの外気吸込口2、室内空気排気口3は、本体1の側面に配設し、筒状の樹脂をガイドとしてダクトを挿入し、接続部をテープで固定してダクト接続する。
また、本体1の外気吸込口2と室内空気排気口3を有する片側側面の対面には外気給気口4を複数個有し、それぞれ約直径50mm(図示せず)のダクトが接続できる形状となっている。外気給気口4に接続した複数本の小口径ダクト(図示せず)は各居室の天井と連通されて室内へ外気を給気する。ダクトを接続する部分の形状としては、外気吸込口2と室内空気排気口3の形状と同様に、円筒状の樹脂を換気装置の本体1を形成する発泡部品と一体成型し、この樹脂の円筒をガイドとしてダクトを挿入して固定する。
一方、図2に示すように本体1の下面の室内と連通させる手段として、天井面5を挟んで室内側から本体1にルーバー枠6が取り付けられ、ルーバー枠6に対して開閉可能なメンテナンスパネル7がルーバー枠6に取り付けられている。メンテナンスパネル7はフィルターが一体となった格子部8を有しており、この格子部8は室内空気吸込口9として、室内空気を取り込み本体1へと導く。
図3に示すように、本体1の内部には屋外からダクトを介して導入された外気が室内に供給される給気送風経路10と、室内空気吸込口9から室内の空気を屋外に強制的に排気する排気送風経路11を有している。これらの給気送風経路10と排気送風経路11には、給気羽根12と排気羽根13が1つの電動機14を挟んで回転軸方向の両側に設けられている。電動機14は、板金15に固定されている。この板金15を挟み込むように発泡材料で形成された給気ケーシング16と排気ケーシング17が、板金15にねじで固定されている。
電動機14を固定している板金15は換気装置の本体1の下方にある天井面5と平行に配置されており、給気送風経路10と排気送風経路11は板金15を挟んで本体1の上・下に形成している。給気送風経路10は本体1を施工した状態で室内側となり、排気送風経路11はその対面側に設けている。電動送風機18は、電動機14、板金15、給気羽根12、排気羽根13と給気ケーシング16、排気ケーシング17により構成されており、換気装置の本体1の外気給気口4と室内空気吸込口9を有した側面側に配接されている。
また、給気送風経路10と排気送風経路11とが交差する位置に室内空気と外気とが熱交換される熱交換素子19を本体1の内部に有している。
熱交換素子19は室内からの排気空気の熱を回収して屋外からの給気空気に与える機能を有している。
排気送風経路11で熱交換素子19へ流入する空気は、熱交換素子19の下方、つまり、室内の天井面側に面した熱交換素子19の排気吸込口20から吸い込むこととなる。熱交換素子19の排気吸込口20は換気装置の本体1の下面の室内と連通している。
次に、図4により室内に連通する部分の構成を示す。
天井面5を挟んで換気装置の本体1とルーバー枠6が取り付けられ、ルーバー枠6に対して開閉可能なメンテナンスパネル7がルーバー枠6に取り付けられている。そして、ユーザーがメンテナンスをする際は、メンテナンスパネル7を開けて、粗塵・防虫フィルター21、および給気清浄フィルター22を引き出してフィルターの掃除を行うことができる。さらには、熱交換素子19の掃除もメンテナンスパネル7を開けて行うことができる。また、メンテナンスパネル7はフィルターが一体となった格子部8を有しており、室内空気は格子部8から換気装置の本体1へ取り込まれ、熱交換素子19へと導かれる。
図3、および図4に示すように外気吸込口2から導入された空気には粗塵や虫などが混入している場合がある。そのため、外気吸込口2に隣接して形成された粗塵・防虫フィルター21を本体1に下方から着脱可能に設けている。粗塵・防虫フィルター21は粗塵が捕集できる程度の大きさの網目をもつネットフィルター(図示せず)を一体成型して有している。粗塵や虫などはこの粗塵・防虫フィルター21で捕集され、さらに微細な粉塵は粗塵・防虫フィルター21の下流側に隣接して設けられる給気清浄フィルター22により捕集される。そして、外気はこれらのフィルターにより清浄された状態で室内へ給気されることとなる。給気清浄フィルター22は粗塵・防虫フィルター21よりも細かな粉塵を捕集するため、厚みがある立体的な形をしたものが適している。
次に、本体1の風路構成を図3、図4から説明する。
給気送風経路10の構成としては、外気吸込口2から本体1の内部に取り込まれた外気はまず粗塵・防虫フィルター21を通過し、粗塵・防虫フィルター21と隣接した給気清浄フィルター22を通過して外気が清浄される。そして、本体1の長手方向に対しておよそ中央部に配置した熱交換素子19を通過して電動送風機18の給気ケーシング16に入り、電動機14で送風されて外気給気口4へ送られてダクトを通じて室内へと給気される。
また、排気送風経路11の構成としては、天井面5に取り付けたルーバー枠6と前記ルーバー枠6に取り付けたメンテナンスパネル7の格子部8から取り入れた室内空気はまず熱交換素子19の室内空気吸込口9へと入り、熱交換素子19を本体1の下方から上方へと向かって流入する。そして、本体1の上面内部に設けられた電動送風機18の排気ケーシング17に入り、電動機14で送風され、熱交換素子19の横に配置した排気風路を通過し、室内空気排気口3からダクトを通じて屋外へと空気が排気される。
また、図5および図6に示すように熱交換素子19に隣接して回路組23が設けられている。回路組23に内臓している制御基板24は、天井面5に対し、垂直の向きに置かれているため、本体1の上下方向には長く、幅方向には狭い形となっている。また、本体1の外郭は板金で構成されており、メンテナンスパネル7を開けて、室内と連通する外郭面として底カバー25が板金にて構成されている。底カバー25の一部を切り欠いた状態にして回路組23の一部が室内側に露出している。この室内に露出している回路組23の一部に操作部となる操作スイッチ26を設け、この操作スイッチ26を操作することにより、風量調整とリモコンに表示されるフィルターお掃除サインの頻度を変更することができる。さらに、室内に露出している回路組23の角部27に室内温度センサ28を設け、さらに、室内温度センサ28の近傍に設けた開口29により外殻と連通している。このように、回路組23内部に室内温度センサ28を取り付けるため、回路組23の外部へリード線が露出することがない。そして、本体1の組み立ての時、リード線の噛み込み不良が生じないため、組み立て性が良くなり、本体1の組み立て工数の低減、および工程不良の低減を図ることができる。
また、室内温度センサ28の開口29は、熱交換素子19に隣接しているとともに、熱交換素子19の排気吸込口20へ流入する空気の風路内にある。そのため、熱交換素子19の排気吸込口20へ流入する空気、つまり室内空気の温度を直接測定することができる。通常、故障の原因になるため、ユーザーが触れる部分に温度センサを露出して固定することはなく、温度センサを保護するカバー等によりユーザーが直接触れない対策をする。しかし、回路組23の内部に室内温度センサ28を固定し、開口29により連通する方法により、ユーザーが直接室内温度センサ28に触れることなく、さらに、室内空気の温度を直接測定することができる。このため、室内温度を高い精度で測定することができる。
図6に回路組23の構成を示す。
主に回路組23は回路ケース30と回路カバー31という2つの樹脂部品を有し、制御基板24を回路ケース30に固定し、回路カバー31をかぶせて回路ケース30に固定している。そして、回路ケース30の室内側へ露出する部分の角部27に室内温度センサ固定部32があり、室内温度センサ固定部32は制御基板24がある区画とは樹脂リブ33により空間が分けられている。そのため、室内温度センサ28は回路組23の開口29により、室内空気と連通することとなるが、室内温度センサ28の検知部が制御基板24と同一空間にないため、制御基板24の発熱による影響を受け難くすることができる。また、室内空気の浸入により制御基板24に塵埃等が付着することによる故障を防ぐことができる。
(実施の形態2)
実施の形態1と同様の構成要素を持つが、さらに、室外温度センサを本体に内蔵している熱交換形換気装置について図7を用いて説明する。
実施の形態1と同様に回路組23内部に室内温度センサ固定部32があり、回路ケース30に回路基板となる制御基板24と室内温度センサ28を固定して回路カバー31をかぶせて回路ケース30に固定する。そして、本形態においては室外温度センサ(図示せず)は、回路ケース30から突出した室外温度センサ固定部34に取り付けられている。このようにして、回路組23に室内温度センサ28と室外温度センサを内蔵した状態にしている。また、室内温度センサ28と同様に室外温度センサも開口35を持ち、外殻と連通した構造となる。
そして、回路組23を本体1に固定することにより、室外温度センサ固定部34は本体1内部の給気送風経路10に連通することになる。このような構造とすることにより、回路組23内部に室外温度センサを取り付けるため、室外温度センサのリード線の引き回しが短くなり、また、回路組23の外部へリード線が露出することがなく、本体1の組み立ての時、リード線の噛み込み不良が生じないため、組み立て性が良くなる。
本発明にかかる熱交換形換気装置は、外気と室内空気の熱交換を目的とするダクト式の熱交換気装置、ダクト式の空気調和装置などの用途として有効である。
1 本体
2 外気吸込口
3 室内空気排気口
4 外気給気口
9 室内空気吸込口
10 給気送風経路
11 排気送風経路
19 熱交換素子
23 回路組
28 室内温度センサ
29 開口
32 室内温度センサ固定部
33 樹脂リブ

Claims (3)

  1. 本体に外気吸込口と室内空気排気口、外気給気口、室内空気吸込口を有し、
    この本体の内部には前記外気吸込口から導入された外気が室内に供給される給気送風経路と、
    前記室内空気吸込口から導入された室内の空気を屋外に排気する排気送風経路を有し、前記給気送風経路と前記排気送風経路とが交差する位置に室内空気と外気との熱交換を行う熱交換素子を配置した熱交換形換気装置において、
    前記熱交換素子に隣接して、室内温度を検知して装置の運転制御を行う回路組が設けられ、
    この回路組には、前記熱交換素子の排気吸込口に隣接した部分に開口を設けて室内温度センサを配接し
    前記回路組は、前記室内温度センサを設けた空間と、前記回路組内部の回路基板を設けた空間とを樹脂リブにより区画し、
    前記室内温度センサの検知部が前記回路基板と同一空間にないことを特徴とする熱交換形換気装置。
  2. 前記室内空気吸込口は、本体底面側に設けられ、
    前記回路組に設けた操作部と前記室内温度センサを底面側に設けた開口部から前記室内空気吸込口側に露出させた請求項1記載の熱交換形換気装置。
  3. 前記回路組に突出部を設け、この突出部内に室外温度センサを固定し、
    前記突出部を前記給気送風経路内に位置させた請求項1または2に記載の熱交換形換気装置。
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