JP5992288B2 - ガス導入装置及び誘導結合プラズマ処理装置 - Google Patents

ガス導入装置及び誘導結合プラズマ処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、誘導結合プラズマ処理装置等の処理装置の処理室内に処理ガスを導入するためにガス導入装置及びこれを備えた誘導結合プラズマ処理装置に関する。
FPD(フラットパネルディスプレイ)の製造工程においては、FPD用のガラス基板に対してプラズマエッチング、プラズマアッシング、プラズマ成膜等の種々のプラズマ処理が行われている。このようなプラズマ処理を行う装置として、高密度プラズマを発生させることができる誘導結合プラズマ(ICP)処理装置が知られている。
誘導結合プラズマ処理装置は、気密に保持され、被処理体である基板に対してプラズマ処理が行われる処理室と、処理室の外部に配置された高周波アンテナとを備えている。処理室は、その天井部分を構成する誘電体等の材質からなる板状部材を有し、高周波アンテナは板状部材の上方に配置されている。この誘導結合プラズマ処理装置では、高周波アンテナに高周波電力を印加することによって、板状部材を介して処理室内に誘導電界が形成される。この誘導電界によって、処理室内に導入された処理ガスがプラズマに転化され、このプラズマを用いて、基板に対して所定のプラズマ処理が行われる。
誘導結合プラズマ処理装置において、板状部材の下面を、容易に着脱可能な誘電体カバーで覆うことが行われている。これにより、板状部材の下面を保護でき、且つ、損傷を受けた誘電体カバーを容易に交換したりクリーニングしたりすることが可能になる。特許文献1では、前記誘電体カバーを固定する固定具を介して処理ガスを導入するガス導入装置が提案されている。この提案では、前記固定具とガス導入装置とを兼用することによって、誘導結合プラズマ処理装置における処理室内への処理ガスの導入位置の自由度が高まり、例えば板状部材の中央付近からも処理ガスを導入することが可能になる。大型の基板を処理対象とする誘導結合プラズマ処理装置では、基板面内へ均一に処理ガスを供給する必要があるため、特許文献1の技術は有用である。
特開2011−171153号公報(図11など)
誘導結合プラズマ処理装置において、板状部材を介して処理室内へ処理ガスを導入するガス導入装置の材質に金属を用いると、金属と誘電体等の材質からなる板状部材とでは熱膨張係数の差が大きいため、板状部材に割れが発生してしまうことが懸念される。これを防ぐためには、ガス導入装置の大部分をセラミックスにより形成すればよい。しかし、セラミックスは、金属製のネジなどの固定用の部品との熱膨張係数の差が大きいことから、プラズマ生成時にセラミックス製の部材に熱応力が加わり、ひび割れや破損などの不具合を生じることがある。特に、大型の基板を処理対象とする誘導結合プラズマ処理装置では、高周波アンテナに大きな高周波電力を印加する必要があるため、プラズマによる発生熱量が大きくなり、上記セラミックス製部材への熱応力も増加する傾向がある。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、処理装置に用いられるセラミックス製部品の熱による不具合の発生を極力回避できる取付構造を提供することにある。
本発明のガス導入装置は、
本体容器と、
前記本体容器の内部に設けられて被処理体を収容する処理室と、
前記処理室の天井部分を構成する板状部材と、
前記処理室へガスを供給するガス供給装置と、
前記ガス供給装置からのガスを前記処理室内に導入する配管と、
を備えた処理装置の前記処理室内にガスを導入するものである。
本発明のガス導入装置は、
前記板状部材に形成された貫通開口に挿入される大きさを有する第1フランジ部と、前記貫通開口よりも大きな第2フランジ部と、を有し、前記貫通開口に挿入された状態で前記配管と連結される中空状のセラミックス製部材と、
前記貫通開口に挿入された状態の前記セラミックス製部材の第1フランジ部に当接してこれを保持する保持部材と、
前記保持部材に連結されるとともに外周部に第1のネジ構造を有する第1の締結部材と、
筒状をなす内周面に前記第1のネジ構造と螺合する第2のネジ構造を有し、前記第1の締結部材に締結される第2の締結部材と、
を有している。


そして、本発明のガス導入装置は、前記保持部材が熱膨張によって伸長する方向と、前記第2の締結部材が熱膨張によって伸長する方向と、が互いに逆向きになるように前記保持部材と前記第1の締結部材とを連結したことを特徴とする。
本発明のガス導入装置は、前記第1の締結部材と前記第2の締結部材とを螺合させることによって、前記保持部材を前記セラミックス製部材の第1フランジ部に係合させて前記第2フランジ部を前記板状部材に引き付け、前記セラミックス製部材を前記板状部材に固定するものであってもよい。
本発明のガス導入装置において、前記保持部材は、組み合わせた状態で、円筒部分と、該円筒部分から内側に突出した縮径部分と、を有する筒状体を形成する複数の部材により構成されていてもよい。
本発明のガス導入装置において、前記第1の締結部材はリング状をなし、その内径は、前記セラミックス製部材の第1フランジ部の外径よりも大きくてもよい。
本発明のガス導入装置は、前記保持部材を構成する材料の線熱膨張係数が、前記第2の締結部材を構成する材料の線熱膨張係数よりも大きくてもよい。
本発明のガス導入装置は、前記保持部材と前記第1の締結部材との間に、第3の部材を介在させて連結してもよい。
本発明のガス導入装置は、さらに、前記板状部材の前記貫通開口の周囲に固定されたスペーサー部材を有していてもよい。この場合、前記第2の締結部材は、前記第1の締結部材と螺合することによって、前記スペーサー部材に当接し、該当接した状態から前記第2の締結部材をさらに締めることにより、前記第1の締結部材を前記板状部材から離れる方向に移動させて該第1の締結部材に固定された前記保持部材を前記第1フランジ部に押し付けるものでもよい。
本発明のガス導入装置において、前記第2の締結部材は、前記第1の締結部材と前記保持部材とを外側から覆うように締結されるものであってもよい。
本発明のガス導入装置は、前記処理装置が誘導結合プラズマ処理装置であってもよい。
本発明の誘導結合プラズマ処理装置は、
本体容器と、
前記本体容器の内部に設けられて被処理体を収容する処理室と、
前記処理室の天井部分を構成する板状部材と、
前記処理室へガスを供給するガス供給装置と、
前記ガス供給装置からのガスを前記処理室内に導入する配管と、
前記板状部材の貫通開口に装着されることによって、前記処理室内にガスを導入するガス導入装置と、
前記板状部材の上方に配置され、前記処理室内に誘導電界を形成する高周波アンテナと、
を備えている。
本発明の誘導結合プラズマ処理装置において、前記ガス導入装置は、
前記貫通開口に挿入される大きさを有する第1フランジ部と、前記貫通開口よりも大きな第2フランジ部と、を有し、前記貫通開口に挿入された状態で前記配管と連結される中空状のセラミックス製部材と、
前記貫通開口に挿入された状態の前記セラミックス製部材の第1フランジ部に当接してこれを保持する保持部材と、
前記保持部材を固定するとともに外周部に第1のネジ構造を有する第1の締結部材と、
筒状をなす内周面に前記第1のネジ構造と螺合する第2のネジ構造を有し、前記第1の締結部材に締結される第2の締結部材と、
を有していてもよい。
そして、本発明の誘導結合プラズマ処理装置は、前記保持部材が熱膨張によって伸長する方向と、前記第2の締結部材が熱膨張によって伸長する方向と、が互いに逆向きになるように前記保持部材と前記第1の締結部材とを連結したことを特徴とする。
本発明の誘導結合プラズマ処理装置は、前記第1の締結部材と前記第2の締結部材とを螺合させることによって、前記保持部材を前記セラミックス製部材の第1フランジ部に係合させて前記第2フランジ部を前記板状部材に引き付け、前記セラミックス製部材を前記板状部材に固定するものであってもよい。
本発明の誘導結合プラズマ処理装置において、前記保持部材は、組み合わせた状態で、円筒部分と、該円筒部分から内側に突出した縮径部分と、を有する筒状体を形成する複数の部材により構成されていてもよい。
本発明の誘導結合プラズマ処理装置において、前記第1の締結部材はリング状をなし、その内径は、前記セラミックス製部材の第1フランジ部の外径よりも大きくてもよい。
本発明の誘導結合プラズマ処理装置は、前記保持部材を構成する材料の線熱膨張係数が、前記第2の締結部材を構成する材料の線熱膨張係数よりも大きくてもよい。
本発明の誘導結合プラズマ処理装置は、前記保持部材と前記第1の締結部材との間に、第3の部材を介在させて連結してもよい。
本発明の誘導結合プラズマ処理装置は、さらに、前記板状部材の前記貫通開口の周囲に固定されたスペーサー部材を有していてもよい。この場合、前記第2の締結部材は、前記第1の締結部材と螺合することによって、前記スペーサー部材に当接し、該当接した状態から前記第2の締結部材をさらに締めることにより、前記第1の締結部材を前記板状部材から離れる方向に移動させて該第1の締結部材に固定された前記保持部材を前記第1フランジ部に押し付けるものであってもよい。
本発明の誘導結合プラズマ処理装置において、前記第2の締結部材は、前記第1の締結部材と前記保持部材とを外側から覆うように締結されるものであってもよい。
本発明のガス導入装置及び誘導結合プラズマ処理装置によれば、保持部材が熱膨張によって伸長する方向と、第2の締結部材が熱膨張によって伸長する方向と、が互いに逆向きになるように保持部材と第1の締結部材とを連結したことにより、加熱時にセラミックス製部材に加わる応力を緩和することができる。従って、セラミックス製部材の破損を防止することができ、ガス導入装置の信頼性と耐久性を高めることができる。
本発明の第1の実施の形態に係る誘導結合プラズマ処理装置を示す断面図である。 図1における誘電体壁、サスペンダ及びガス導入アダプタを示す斜視図である。 図1における誘電体壁および高周波アンテナを示す斜視図である。 図1における誘電体カバー及びシャワーヘッドを示す底面図である。 図4におけるV−V線で示される位置の断面を示す断面図である。 アダプタ本体の外観構成を示す斜視図である。 ホルダを構成する部品の説明の供する斜視図である。 ガス導入アダプタの装着手順の説明図であり、第1の部分壁にアダプタ本体を嵌合した状態を示している。 図8に続き、ホルダを装着する準備段階を示す説明図である。 図9に続き、リング状オス螺子をホルダに連結させてアダプタ本体に装着した状態を示す説明図である。 図10に続き、リング状オス螺子にナットを締めこんでいる状態を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態の作用の説明に供する図面である。 本発明の第2の実施の形態に係る誘導結合プラズマ処理装置におけるガス導入アダプタの構成を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
<誘導結合プラズマ処理装置の構成>
まず、図1ないし図4を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る誘導結合プラズマ処理装置の構成について説明する。図1は、誘導結合プラズマ処理装置を示す断面図である。図2は、図1における「板状部材」としての誘電体壁、「配管」として機能するサスペンダ、及び「ガス導入装置」としてのガス導入アダプタを示す斜視図である。図3は、図1における誘電体壁および高周波アンテナを示す斜視図である。図4は、誘電体カバーを装着した誘電体壁を示す底面図である。
図1に示した誘導結合プラズマ処理装置1は、例えばFPD用のガラス基板(以下、単に「基板」と記す)Sに対してプラズマ処理を行うものである。FPDとしては、液晶ディスプレイ(LCD)、エレクトロルミネセンス(Electro Luminescence;EL)ディスプレイ、プラズマディスプレイパネル(PDP)等が例示される。
誘導結合プラズマ処理装置1は、本体容器2と、この本体容器2内に配置されて、本体容器2内の空間を上下の2つの空間に区画する「板状部材」としての誘電体壁6と、を備えている。本体容器2の内部は、誘電体壁6によって、アンテナ室4と処理室5とに区分されている。本体容器2内における誘電体壁6の上側の空間はアンテナ室4であり、本体容器2内における誘電体壁6の下側の空間は処理室5である。従って、誘電体壁6は、アンテナ室4の底部を構成すると共に、処理室5の天井部分を構成する。処理室5は、気密に保持され、そこで基板に対してプラズマ処理が行われる。
本体容器2は、上壁部2aと底部2bと4つの側部2cとを有する角筒形状の容器である。なお、本体容器2は、円筒形状の容器であってもよい。本体容器2の材料としては、アルミニウム、アルミニウム合金等の導電性材料が用いられる。本体容器2の材料としてアルミニウムを用いた場合には、本体容器2の内壁面から汚染物が発生しないように、本体容器2の内壁面にはアルマイト処理が施される。また、本体容器2は接地されている。
誘電体壁6は、略正方形形状若しくは矩形状の上面および底面と、4つの側面とを有する略直方体形状をなしている。誘電体壁6は、誘電体材料によって形成されている。誘電体壁6の材料としては、例えば、Al等のセラミックスや、石英が用いられる。一例として、誘電体壁6は、4つの部分に分割されている。すなわち、誘電体壁6は、第1の部分壁6A、第2の部分壁6B、第3の部分壁6Cおよび第4の部分壁6Dを有している。なお、誘電体壁6は、4つの部分に分割されていなくてもよい。
誘導結合プラズマ処理装置1は、更に、誘電体壁6を支持する支持部材として、支持棚7と支持梁16とを備えている。支持棚7は、本体容器2の側壁2cに取り付けられている。支持梁16は、図2に示したように、十字形状をなしている。誘電体壁6の4つの部分壁6A,6B,6C,6Dは、支持棚7と支持梁16とによって支持されている。なお、支持棚7と支持梁16を一体に形成しても良い。
誘導結合プラズマ処理装置1は、図2に示すように、更に、それぞれ本体容器2の上壁部2aに接続された上端部を有する円筒形状のサスペンダ8Aおよび円柱形状のサスペンダ8B,8C,8D,8Eを備えている。支持梁16は、その上面の中央部分(十字の交差部分)においてサスペンダ8Aの下端部に接続されている。本実施の形態において、サスペンダ8A〜8E及び支持梁16は、いずれも支持部材である。支持梁16は、その上面における中央部分と十字の4つの先端部分との中間の4箇所においてサスペンダ8B,8C,8D、8Eの下端部に接続されている。このようにして、支持梁16は、5つのサスペンダ8A〜8Eによって本体容器2の上壁部2aより吊り下げられて、本体容器2の内部における上下方向の略中央の位置において、水平状態を維持するように配置されている。サスペンダ8Aの内部には、処理室5内にガスを導入するガス導入路201が形成されている。
支持梁16の材料としては、例えばアルミニウム等の金属材料を用いることが好ましい。支持梁16の材料としてアルミニウムを用いた場合には、表面から汚染物が発生しないように、支持梁16の内外の表面にはアルマイト処理が施される。支持梁16に内部には、ガス導入路202が形成されている。
また、図2に示すように、誘導結合プラズマ処理装置1は、更に、それぞれ本体容器2の上壁部2aに接続された上端部を有する円筒形状のサスペンダ9A,9B,9C,9D,9E,9F,9G,9Hを備えている。サスペンダ9A,9B,9C,9D,9E,9F,9G,9Hの中空部には、それぞれガス導入路211A,211B,211C,211D,211E,211F,211G,211Hが形成されている。本実施の形態では、中空部を有するサスペンダ8A及びサスペンダ9A,9B,9C,9D,9E,9F,9G,9Hは、それぞれ「配管」を構成している。
サスペンダ9Aは、「ガス導入装置」としてのガス導入アダプタ10Aを介して、また、サスペンダ9Bはガス導入アダプタ10Bを介して、それぞれ第1の部分壁6Aに設けられた開口(図示せず)に接続されている。同様に、サスペンダ9C,9Dは、「ガス導入装置」としてのガス導入アダプタ10C,10Dを介して、第2の部分壁6Bに設けられた開口(図示せず)に接続されている。また、同様に、サスペンダ9E,9Fは、「ガス導入装置」としてのガス導入アダプタ10E,10Fを介して、第3の部分壁6Cに設けられた開口(図示せず)に接続されている。また、同様に、サスペンダ9G,9Hは、「ガス導入装置」としてのガス導入アダプタ10G,10Hを介して、第4の部分壁6Dに設けられた開口(図示せず)に接続されている。
誘導結合プラズマ処理装置1は、更に、アンテナ室4の内部、すなわち処理室5の外部であって誘電体壁6の上方に配置された高周波アンテナ(以下、単に「アンテナ」と記す。)13を備えている。アンテナ13は、図3に示したように、略正方形若しくは矩形状の平面角形渦巻き形状をなしている。アンテナ13は、誘電体壁6の上面の上に配置されている。本体容器2の外部には、整合器14と、高周波電源15とが設置されている。アンテナ13の一端は、整合器14を介して高周波電源15に接続されている。アンテナ13の他端は、本体容器2の内壁に接続され、本体容器2を介して接地されている。
誘導結合プラズマ処理装置1は、更に、誘電体壁6の下面を覆う誘電体カバー12を備えている。誘電体カバー12は、略正方形形状若しくは矩形状の上面および底面と、4つの側面とを有する板状をなしている。誘電体カバー12は、誘電体材料によって形成されている。誘電体カバー12の材料としては、例えば、Al等のセラミックスや、石英が用いられる。
一例として、誘電体カバー12は、誘電体壁6と同様に4つの部分に分割されている。すなわち、図4に示したように、誘電体カバー12は、第1の部分カバー12A、第2の部分カバー12B、第3の部分カバー12Cおよび第4の部分カバー12Dを有している。第1ないし第4の部分カバー12A,12B,12C,12Dは、それぞれ、誘電体壁6の第1ないし第4の部分壁6A,6B,6C,6Dの下面を覆っている。なお、誘電体カバー12は、4つの部分に分割されていなくてもよく、あるいは5つ以上の部分に分割されていても良い。
図4に示したように、誘導結合プラズマ処理装置1は、誘電体カバー12を固定する誘電体カバー固定具18を備えている。誘電体カバー固定具18の内部には、ガス導入路203と、このガス導入路203に連通する複数のガス孔204が設けられている。誘導結合プラズマ処理装置1は、誘電体カバー固定具18以外に、さらに、誘電体カバー固定具19A,19B,19C,19Dを備えている。誘電体カバー12は、誘電体カバー固定具18,19A,19B,19C,19Dによって固定されている。なお、誘電体カバー12の周辺部の固定は、19A,19B,19C,19Dによる4箇所には限らない。
基板Sに対してプラズマ処理が行われる際には、アンテナ13に、高周波電源15から誘導電界形成用の高周波電力(例えば、13.56MHzの高周波電力)が供給される。これにより、アンテナ13によって、処理室5内に誘導電界が形成される。この誘導電界は、後述する処理ガスをプラズマに転化させる。
本体容器2の外部には、更に、ガス供給装置20が設置されている。ガス供給装置20は、ガス流路を介してプラズマ処理に用いられる処理ガスを処理室5内へ供給する。ガス供給装置20には、ガス供給管21が接続されている。ガス供給管21は9本に分岐しており(5本のみ図示)、その中の1本は、サスペンダ8Aの中空部に形成されたガス導入路201に接続されている。このガス導入路201は、支持梁16に形成されたガス導入路202に接続されている。ガス供給管21の分岐した残りの8本は、それぞれ、サスペンダ9A,9B,9C,9D,9E,9F,9G,9Hの中空部にそれぞれ形成されたガス導入路211A,211B,211C,211D,211E,211F,211G,211Hに接続されている。
プラズマ処理が行われる際には、処理ガスは、ガス供給装置20から、ガス供給管21及びその分岐管、サスペンダ8Aのガス導入路201、支持梁16内に形成されたガス導入路202、誘電体カバー固定具18のガス導入路203を介して、処理室5内に供給される。
また、処理ガスは、ガス供給装置20から、ガス供給管21及びその分岐管、サスペンダ9A,9B,9C,9D,9E,9F,9G,9H内にそれぞれ形成されたガス導入路211A,211B,211C,211D,211E,211F,211G,211H、ガス導入アダプタ10A,10B,10C,10D,10E,10F,10G,10Hを介して、処理室5内に供給される。
処理ガスとしては、例えばSFガスやClガスなどが用いられる。なお、ガス流路には、図示しないバルブや流量制御装置が設けられていてもよいが、ここでは説明を省略する。
誘導結合プラズマ処理装置1は、更に、サセプタ22と、絶縁体枠24と、支柱25と、ベローズ26と、ゲートバルブ27とを備えている。支柱25は、本体容器2の下方に設置された図示しない昇降装置に接続され、本体容器2の底部に形成された開口部を通して、処理室5内に突出している。また、支柱25は、中空部を有している。絶縁体枠24は、支柱25の上に設置されている。この絶縁体枠24は、上部が開口した箱状をなしている。絶縁体枠24の底部には、支柱25の中空部に続く開口部が形成されている。ベローズ26は、支柱25を包囲し、絶縁体枠24および本体容器2の底部内壁に気密に接続されている。これにより、処理室5の気密性が維持される。
サセプタ22は、絶縁体枠24内に収容されている。サセプタ22は、基板Sを載置するための載置面22Aを有している。載置面22Aは、誘電体カバー12に対向している。サセプタ22の材料としては、例えば、アルミニウム等の導電性材料が用いられる。サセプタ22の材料としてアルミニウムを用いた場合には、表面から汚染物が発生しないように、サセプタ22の表面にアルマイト処理が施される。
本体容器2の外部には、更に、整合器28と、高周波電源29とが設置されている。サセプタ22は、絶縁体枠24の開口部および支柱25の中空部に挿通された通電棒を介して整合器28に接続され、更に、この整合器28を介して高周波電源29に接続されている。基板Sに対してプラズマ処理が行われる際には、サセプタ22には、高周波電源29からバイアス用の高周波電力(例えば、3.2MHzの高周波電力)が供給される。この高周波電力は、プラズマ中のイオンを、サセプタ22上に載置された基板Sに効果的に引き込むために使用されるものである。
ゲートバルブ27は、本体容器2の側壁に設けられている。ゲートバルブ27は、開閉機能を有し、閉状態で処理室5の気密性を維持すると共に、開状態で処理室5と外部との間で基板Sの移送を可能する。
本体容器2の外部には、更に、例えば真空ポンプなどを有する排気装置30が設置されている。排気装置30は、本体容器2の底部に接続された排気管31を介して、処理室5に接続されている。基板Sに対してプラズマ処理が行われる際には、排気装置30は、処理室5内の空気を排気し、処理室5内を真空雰囲気に維持する。
<ガス導入機構の概要>
次に、図4ないし図7を参照して、本実施の形態に係るガス導入アダプタを含むガス導入機構について詳しく説明する。図5は、図4におけるV−V線矢視の断面を示す断面図である。なお、図5では、代表的に、第1の部分カバー12A(第1の部分壁6A)の面内からガスを導入するガス導入アダプタ10Aを示しているが、ガス導入アダプタ10Bや、第2〜第4の部分カバー12B〜12D(第2〜第4の部分壁6B〜6D)に装着されたガス導入アダプタ10C〜10Hについても同様の構成である。
図4に示すように、本実施の形態の誘導結合プラズマ処理装置1では、第1ないし第4の部分カバー12A,12B,12C,12Dが交差する部分において、誘電体カバー固定具18のガス孔204を介してガス導入が行われる。さらに、誘導結合プラズマ処理装置1では、第1ないし第4の部分カバー12A,12B,12C,12Dのそれぞれの面内にもガス導入部位を有している。すなわち、第1ないし第4の部分カバー12A,12B,12C,12Dの各面内には、図4に示したように、処理室5内にガスを導入する4つのシャワーヘッド130が設けられている。シャワーヘッド130は、上部プレート131と下部プレート132の2枚の板状部材を重ね合わせることによって形成されている。上部プレート131と下部プレート132は、それぞれセラミックス材料によって構成されている。上部プレート131と下部プレート132は、図示しない螺子等の固定手段でガス導入アダプタ10Aのアダプタ本体121に固定されている。
水平方向に長尺な形状をした各シャワーヘッド130には、複数のガス孔133が設けられている。各ガス孔133は、上部プレート131と下部プレート132の間に形成された空洞部分であるガス拡散部134に連通している。本実施の形態では、ガス拡散部134には、2つのガス導入アダプタが接続されている。例えば、第1の部分カバー12Aの面内に設けられたシャワーヘッド130は、ガス導入アダプタ10A及びガス導入アダプタ10Bに接続されており、ガス導入アダプタ10A及びガス導入アダプタ10Bから独立してガスが供給される。第2ないし第4の部分カバー12B,12C,12Dの各面内にそれぞれ設けられたシャワーヘッド130についても同様の構成である。
第1ないし第4の部分壁6A,6B,6C,6Dの各中央部分には、支持部材である支持梁16が存在しない。そのため、図5に示すように、支持部材としてのサスペンダ9Aがガス導入アダプタ10Aと連結されることによって、第1の部分カバー12A及び第1の部分壁6Aの中央部分からガスを導入できるように構成されている。第2ないし第4の部分カバー12B,12C,12D及び第2ないし第4の部分壁6B,6C,6Dについても同様である。
サスペンダ9Aは、第1の部分壁6Aを支持する支持部材でもある。サスペンダ9Aの内部には、ガス供給管21に接続したガス導入路211Aが形成されている。また、サスペンダ9Aの下端にはガス供給装置20からのガスを処理室5内に導入するガス導入アダプタ10Aが連結具110を介して連結されている。
サスペンダ9Aは、本体容器2の上壁部2aに機械的遊びを有して支持されている。より具体的には、サスペンダ9Aの上部には、押え板111が装着されており、サスペンダ9Aは該押え板111の部分で図示しない螺子等の固定手段によって上壁部2aに連結されている。押え板111と上壁部2aとの間には、緩衝部材112が設けられている。緩衝部材112は、例えばフッ素ゴム、シリコーンゴムなどの弾性材料や、スパイラルスプリングガスケットなどの弾性変形可能な部材によって構成されている。押え板111と上壁部2aとの間に緩衝部材112を介在させることにより、サスペンダ9Aは本体容器2の上壁部2aに対してわずかに変位可能な連結状態となり、本体容器2の上壁部2aに若干の機械的遊びを有した状態で支持されている。これにより、熱などによって誘電体壁6が膨張や変形した場合でも、誘電体壁6や誘電体カバー12に不必要な応力を加えずに済み、誘電体壁6や誘電体カバー12の破損が防止される。なお、図示は省略するが、サスペンダ9Aの上端は、ガス供給管21の分岐管に接続されている。
ガス導入アダプタ10Aは、「セラミックス製部材」としての中空状のアダプタ本体121と、このアダプタ本体121を第1の部分壁6Aに固定する固定機構122とを有している。
図6は、アダプタ本体121の外観構成を示す斜視図である。アダプタ本体121は、第1の部分壁6Aに設けられた貫通開口6aに下面側から挿入可能な大きさを有する「第1フランジ部」としての上部フランジ121aと、貫通開口6aよりも大きな外径を有して貫通開口6aに挿通不可能な「第2フランジ部」としての下部フランジ121bと、これら上部フランジ121aと下部フランジ121bとの間の筒状の基部121cと、を有している。また、アダプタ本体121の基部121cには、他の部分よりも外径が小さな溝部分121c1が形成されている。アダプタ本体121は、貫通開口6aに挿入された状態で上部フランジ121aの端部がサスペンダ9Aと連結される。
アダプタ本体121の上部フランジ121a及び基部121cは、第1の部分壁6Aに設けられた貫通開口6aに挿入される。アダプタ本体121の下部フランジ121bは、第1の部分壁6Aに設けられた円形溝6bにはめ込まれる。アダプタ本体121の材質は、例えばAl2O3、SiCなどのセラミックスである。
アダプタ本体121の内部は、その上端から下端まで連続した空洞であり、ガス流路221を構成している。このガス流路221は、ガスの流れ方向の上流側において、サスペンダ9Aの内部のガス導入路211Aに接続されている。また、ガス流路221は、ガスの流れ方向の下流側において、シャワーヘッド130のガス拡散部134に接続されている。
固定機構122は、アダプタ本体121の上部フランジ121aを保持するホルダ123と、第1の締結部材としてのリング状オス螺子124と、第2の締結部材としてのナット125と、第1の部分壁6Aの上面においてアダプタ本体121の周囲に固定されたスペーサー126と、を有している。
ホルダ123は、第1の部分壁6Aの貫通開口6aに下側から挿入されたアダプタ本体121の上部フランジ121aに、第1の部分壁6Aの上側で係合し、これを保持する部材である。ホルダ123は、組み合わせた状態で、円筒部分123aと、該円筒部分123aよりも内側に突出している縮径部分123bと、を有する筒状体をなす複数の断面視L字状の断片により構成されている。ホルダ123は、加熱時にナット125及びスペーサー126とは逆方向に熱膨張し、アダプタ本体121の応力を緩和するための応力緩和手段として機能する。この目的のため、ホルダ123は少なくともナット125に比較して相対的に線熱膨張係数が大きな材質の金属、例えばステンレスなどで構成されている。
本実施の形態において、ホルダ123は、図7に示すように、同じ形状の2つのホルダ構成部品123A,123Bから構成されている。ホルダ構成部品123A及びホルダ構成部品123Bは、いずれも弧状をなし、内周面に段部123cが形成されている。この段部123cは、アダプタ本体121の上部フランジ121aと基部121cの溝部分121c1との間の段差に嵌合できるように、略対応する形状を有している。ホルダ構成部品123A及びホルダ構成部品123Bを互いに向かい合わせにして組み合わせることによって、全体としてリング状をなすホルダ123が構成される。ホルダ123の上端には、リング状オス螺子124に固定する際に用いる複数の固定用の螺子穴部123dが設けられている。
リング状オス螺子124は、全体としてリング状をなす部材であり、図示は省略するが、その外周面124aに「第1のネジ構造」としてのオス螺子構造を有している。リング状オス螺子124は、ホルダ123の上方から、例えばボルトなどの固定手段127で連結される。リング状オス螺子124の内径は、アダプタ本体121の上部フランジ121aの外径よりも大きい。従って、リング状オス螺子124の内側に、アダプタ本体121の上部フランジ121aを容易に挿入することができるため、外周面124aにオス螺子構造が形成されたリング状オス螺子124を複数の部品で構成する必要がなくなり、パーティクルの発生を低減できる。リング状オス螺子124としては、ホルダ123に比べ、相対的に線熱膨張係数の小さな材質、例えばTiなどの金属を用いることが好ましい。
ナット125は、全体としてリング状をなす部材であり、図示は省略するが、その内周面125aに、リング状オス螺子124の外周面124aの「第1のネジ構造」と螺合する「第2のネジ構造」としてのメス螺子構造を有している。ナット125は、リング状オス螺子124と締結することによって間接的にホルダ123を上方向(第1の部分壁6Aから離れる方向)へ引き上げる。ナット125は、リング状オス螺子124とホルダ123とを外側から覆うように装着される。ナット125は、リング状オス螺子124と同様に、ホルダ123に比べ相対的に線熱膨張係数の小さな材質、例えばTiなどを用いることが好ましい。
リング状オス螺子124とナット125を締結した状態で、リング状オス螺子124と連結されたホルダ123はナット125とは直接係合していない。図5に示すように、ホルダ123の外周面と、ナット125の内周面125aとは接触しておらず、両部材の間には空隙S1が形成されている。つまり、ホルダ123は、リング状オス螺子124と連結されているため、リング状オス螺子124にナット125を締結していくと、リング状オス螺子124に同期してホルダ123のナット125に対する相対的位置は変化することになるが、ホルダ123は直接的にはナット125とは係合していない。
スペーサー126は、例えばリング状をなし、第1の部分壁6Aの貫通開口6aを囲むように第1の部分壁6Aの上面に配置される。スペーサー126は、例えばPPS(ポリフェニレンサルファイド)などの弾性材料で形成されており、ナット125の下端を受け止めるストッパーとして機能する。スペーサー126は、例えば接着剤などを用いて第1の部分壁6A上の所定の位置に固定されていても良い。
<ガス導入アダプタの装着手順>
次に、図8〜図11を参照しながら、ガス導入アダプタ10Aの装着手順について説明する。図8は、第1の部分壁6Aにアダプタ本体121を嵌合した状態を示している。アダプタ本体121の上部フランジ121aは、第1の部分壁6Aの貫通開口6aに挿入されるとともに、下部フランジ121bは第1の部分壁6Aの円形溝6bに嵌めこまれる。なお、第1の部分壁6Aの上面には、貫通開口6aを囲む位置にスペーサー126が配備されている。
次に、図9は、ホルダ123を装着する準備段階を示している。上記のとおり、ホルダ123は、ホルダ構成部品123Aとホルダ構成部品123Bとからなり、これらを組み合わせた状態ではリング状となる部材である。ホルダ123は、ホルダ構成部品123Aとホルダ構成部品123Bを対向させ、アダプタ本体121を間に挟み込んだ状態で合体させることによって、アダプタ本体121に組み合わされる。図9の状態で、アダプタ本体121の基部121cの溝部分121c1には、ホルダ123の縮径部分123bが対向し、上部フランジ121aには、ホルダ123の円筒部分123aが対向している。
次に、図9の状態から、図10に示すように、リング状オス螺子124をホルダ123に連結させて固定することによって、これらをアダプタ本体121に装着する。リング状のリング状オス螺子124の内径はアダプタ本体121の上部フランジ121aの外径よりも大きいため、リング状オス螺子124の開口124bにアダプタ本体121の上部フランジ121aを挿入することができる。ホルダ構成部品123A,ホルダ構成部品123Bとリング状オス螺子124とを連結は、例えば複数のボルトなどの固定手段127により行うことができる。アダプタ本体121に装着された状態で、ホルダ123の縮径部分123bは、アダプタ本体121の基部121cの溝部分121c1に嵌めこまれる。
図11は、リング状オス螺子124の外周面124aに設けられたオス螺子構造と、ナット125の内周面125aに形成されたメス螺子構造とを噛み合わせ、リング状オス螺子124にナット125を締めこんでいる状態を示している。両部材を締結していくと、ナット125は図中下方(白矢印で示す方向)へ進行し、やがてナット125の下端がスペーサー126に当接する。スペーサー126はストッパーの役割を果たし、さらにナット125を締めることにより、リング状オス螺子124を上方向(第1の部分壁6Aから離れる方向)に押し上げる。これによって、リング状オス螺子124に固定されたホルダ123も、上方向(第1の部分壁6Aから離れる方向)へ引き上げられる。そして、図5に示したように、ホルダ123の縮径部分123bの上面が、アダプタ本体121の上部フランジ121aの下端に当接することによってアダプタ本体121全体を引き上げるように保持する。この保持状態では、アダプタ本体121全体が上方向に引き上げられることによって、下部フランジ121bが第1の部分壁6Aに設けられた円形溝6bにはめ込まれた状態で固定される。このようにして、第1の部分壁6Aへのガス導入アダプタ10Aの装着が完了する。
<作用>
ガス導入アダプタ10Aにおいては、ホルダ123が熱膨張によって伸長する方向と、少なくともナット125が熱膨張によって伸長する方向と、が互いに逆向きになるように構成されている。この点について、図12を参照しながら説明する。図12は、図5と同様に、第1の部分壁6Aにガス導入アダプタ10Aを装着した状態を示している。この状態で処理室内にプラズマを発生させると、プラズマの熱によって、誘導結合プラズマ処理装置1を構成する部材に熱膨張が生じる。
まず、石英などの誘電体材料によって構成される第1の部分壁6Aは、図12中、白矢印D0で示す方向に熱膨張する。第1の部分壁6Aの熱膨張の基準位置となるのは、第1の部分壁6Aの円形溝6bに嵌めこまれた下部フランジ121bの上面である。また、ガス導入アダプタ10Aを構成するセラミックス製のアダプタ本体121は、図12中、白矢印D1で示す方向に熱膨張する。アダプタ本体121の熱膨張の基準位置となるのは、第1の部分壁6Aの円形溝6bに嵌めこまれた下部フランジ121bの上面である。また、プラズマの熱によって、ガス導入アダプタ10Aを構成するスペーサー126及びナット125も、図12中、白矢印D2で示す方向に熱膨張する。スペーサー126及びナット125の熱膨張の基準位置となるのは、第1の部分壁6Aの上面(スペーサー126の設置面)である。
ここで、第1の部分壁6Aの熱膨張量をL0、アダプタ本体121の熱膨張量をL1、スペーサー126及びナット125の合計熱膨張量をL2とする。白矢印D1,D2の長さは、熱膨張量を相対的に示している。つまり、白矢印D0,D1,D2の長さが長い程、熱膨張量L0,L1,L2も大きいことを意味する。
熱膨張量L1,L2との比較から理解されるように、セラミックス製のアダプタ本体121の熱膨張量L1は、第1の部分壁6Aの熱膨張量をL0と、スペーサー126及びナット125の合計熱膨張量L2との和よりも小さい(L1<L0+L2)。従って、仮に、ホルダ123の外周面にオス螺子構造を設けて直接ナット125と締結した場合は、アダプタ本体121には、熱膨張量L0+L2とL1との差分(L0+L2)−L1に相当する応力が加わることになり、これがアダプタ本体121にひび、割れなどの破損を引き起こす原因となる。
本実施の形態の誘導結合プラズマ処理装置1では、アダプタ本体121を保持するホルダ123を、スペーサー126及びナット125が熱膨張する方向に対して逆方向に熱膨張させるように構成することにより、アダプタ本体121に加わる応力を緩和することとした。具体的には、ナット125に締結されるリング状オス螺子124の下端にホルダ123を固定する。これによって、リング状オス螺子124とホルダ123との境界(当接面)を基準位置として、図12に白矢印D3で示す方向に熱膨張量L3で熱膨張が生じるようにした。ここでも、白矢印D3の長さは、熱膨張量を相対的に示しているものとする。
ホルダ123を構成する材料は、加熱時に該材料に固有の線熱膨張係数に従い膨張するため、例えばホルダ123の外周面にオス螺子構造を設けて直接ナット125と締結した場合は、ホルダ123の熱膨張の方向がスペーサー126及びナット125と同方向になってしまう。しかし、本実施の形態のように、ホルダ123をナット125と直接係合させることなく、リング状オス螺子124を介在させ、かつ、ホルダ123とリング状オス螺子124との上下の位置関係を、ホルダ123の熱膨張の方向D3がスペーサー126及びナット125の熱膨張の方向D2に対して逆向きとなるように連結することによって、上記の熱膨張量L2と熱膨張量L1との差分(L0+L2)−L1を、ホルダ123の熱膨張量L3で相殺させることができる。すなわち、本実施の形態のガス導入アダプタ10Aにおいては、加熱時にアダプタ本体121に加わる応力は、[(L0+L2)−L1]−L3で表される熱膨張量の差に相当する値となる。従って、アダプタ本体121に加わる応力が緩和され、加熱時にアダプタ本体121に加わる、ひび、割れなどの破損の発生を確実に防止することができる。
本実施の形態のガス導入アダプタ10Aにおける応力緩和作用を最大限に引き出すためには、ホルダ123の構成材料の線熱膨張係数が、少なくともナット125の構成材料に比べて大きいことがよい。具体的には、ホルダ123及びナット125の構成材料として、ともに金属を用いる場合は、ナット125には線熱膨張係数が相対的に小さな金属材料として例えばチタン、タングステンなどを用い、ホルダ123には、線熱膨張係数が相対的に大きな金属材料として例えばステンレス、アルミニウムなどを用いる組み合わせが好ましい。
以上、代表的に第1の部分カバー12A(第1の部分壁6A)の面内からガスを導入するガス導入アダプタ10Aを例に挙げて説明したが、ガス導入アダプタ10Bや、第2〜第4の部分カバー12B〜12D(第2〜第4の部分壁6B〜6D)に装着されたガス導入アダプタ10C〜10Hの構成及び作用も同様である。
<処理動作の概要>
次に、以上のように構成される誘導結合プラズマ処理装置1における処理動作について説明する。ここでは、基板Sに対し、プラズマエッチング処理を行う場合を例示する。まず、ゲートバルブ27が開放された状態で、被処理体である基板Sが、外部の搬送装置によって処理室5内へと搬入される。基板Sは、サセプタ22へ載置される。その後、ゲートバルブ27が閉じられ、排気装置30によって、処理室5内が所定の真空度まで真空引きされる。
次に、図示しないバルブを開放して、ガス供給装置20から、処理ガスをガス供給管21とその分岐管、サスペンダ8Aの中空部に形成されたガス導入路201、支持梁16内に形成されたガス導入路202、誘電体カバー固定具18のガス導入路203及びガス孔204を介して、処理室5内に導入する。また、ガス供給装置20から、処理ガスをガス供給管21とその分岐管、サスペンダ9A〜9Hの中空部にそれぞれ形成されたガス導入路211A〜211H、さらにガス導入アダプタ10A〜10Hのガス流路221及びシャワーヘッド130のガス拡散部134、複数のガス孔133を介して処理室5内に導入する。処理ガスは、図示しないマスフローコントローラによって流量制御され、処理室5内の圧力が所定の値に維持される。本実施の形態の誘導結合プラズマ処理装置1では、複数のガス導入ルートを有することによって、処理室5内の基板Sに対して均一に吐出される。
この状態で高周波電源15から整合器14を介して誘導電界形成用の高周波電力(例えば、13.56MHzの高周波電力)がアンテナ13に供給され、処理室5内に誘導電界が形成される。この誘導電界によって処理ガスをプラズマに転化させる。このようにして、基板Sに対してプラズマエッチング処理が行われる。プラズマエッチング処理の間は、サセプタ22に高周波電源29からバイアス用の高周波電力(例えば、3.2MHzの高周波電力)が供給される。この高周波電力によって、プラズマ中のイオンを、サセプタ22上に載置された基板Sに効果的に引き込むことができる。
所定時間のプラズマエッチング処理を施した後、高周波電源15からの高周波電力の印加を停止し、ガス供給装置20からのガス導入を停止する。その後、処理室5内を所定の圧力まで減圧する。次に、ゲートバルブ27を開放し、サセプタ22から外部の搬送装置に基板Sを受け渡し、処理室5から搬出する。以上の操作により、基板Sに対するプラズマエッチング処理が終了する。
このように、本実施の形態の誘導結合プラズマ処理装置1では、誘電体壁6の中央の位置に加え、第1〜第4の部分カバー12A,12B,12C,12Dの各面内の中央付近からも、処理室5内にガスを導入できる構成としたので、処理室5内におけるガスの均一な拡散により均一なプラズマを安定して生成させることができる。なお、ガスを供給する配管として機能するサスペンダ8A、9A〜9Hの配設位置及び配設数や、シャワーヘッド130の形状や配置は、上記例示の態様に限らず、任意の位置に、任意の数で配設できる。
また、配管としてサスペンダ8A、9A〜9Hを利用したガス供給装置20からのガス流量は、バルブやマスフローコントローラによって独立して制御可能であるため、処理室5内でのプラズマの生成状況に応じて各サスペンダ8A、9A〜9Hを介して供給するガス流量を個別に調節することもできる。また、複数のガス供給装置20から各サスペンダ8A、9A〜9Hに個別にガス供給管を接続する構成でもよい。
以上のように、本実施の形態の誘導結合プラズマ処理装置1及びガス導入アダプタ10A〜10Hでは、ガス導入アダプタにおけるアダプタ本体121を保持するホルダ123を、スペーサー126及びナット125が熱膨張する方向に対して逆方向に熱膨張させるように構成している。これにより、アダプタ本体121に加わる応力を緩和することができる。従って、セラミックス製のアダプタ本体121の破損を防止することができ、ガス導入アダプタの信頼性と耐久性を高めることができる。
[第2の実施の形態]
次に、図13を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る誘導結合プラズマ処理装置について説明する。第2の実施の形態に係る誘導結合プラズマ処理装置は、ガス導入アダプタの構造が異なる点以外は、第1の実施の形態の誘導結合プラズマ処理装置1と同様であるため、説明を省略する。図13は、本実施の形態におけるガス導入アダプタ100の構成を示す断面図である。ガス導入アダプタ100の構成は、保持部材であるホルダと第1の締結部材であるリング状オス螺子124との連結構造が異なる点を除き、第1の実施の形態におけるガス導入アダプタ10A〜10Hと同様であるため、同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
ガス導入アダプタ100は、「セラミックス製部材」としての中空状のアダプタ本体121と、このアダプタ本体121を第1の部分壁6Aに固定する固定機構122Aとを有している。固定機構122Aは、第1の締結部材としてのリング状オス螺子124と、第2の締結部材としてのナット125と、第1の部分壁6Aの上面においてアダプタ本体121の周囲に固定されたスペーサー126と、アダプタ本体121の上部フランジ121aを保持するホルダ128と、リング状オス螺子124及びホルダ128の間に介在してこれらを連結する連結スペーサー部材129と、を有している。
本実施の形態において、ホルダ128は、第1の実施の形態のホルダ123と同様に、2つの部品128A,128Bから構成されている。部品128A,128Bは、いずれも弧状をなしている。第1の実施の形態のホルダ123との相違点は、部品128A,128Bは、段部が形成されていないことである。部品128A,128Bは、互いに向かい合わせにして組み合わせることによって、全体としてリング状をなすホルダ128が構成される。ホルダ128の上端には、連結スペーサー部材129に固定する際に用いる複数の固定用の孔部(図示せず)が設けられている。部品128A,128Bを組み合わせた状態で、ホルダ128は、アダプタ本体121の基部121cの溝部分121c1に嵌合できる形状を有している。
連結スペーサー部材129は、全体としてリング状をなし、その内径は、アダプタ本体121の上部フランジ121aの外径よりも大きい。従って、リング状の連結スペーサー部材129の内側に、アダプタ本体121の上部フランジ121aを容易に挿入することができる。
リング状オス螺子124は、連結スペーサー部材129の上方から、例えばボルトなどの固定手段127Aで連結スペーサー部材129に連結される。また、連結スペーサー部材129は、ホルダ128の上方から、例えばボルトなどの固定手段127Bでホルダ128に連結される。
連結スペーサー部材129及びホルダ128は、加熱時にナット125及びスペーサー126とは逆方向に熱膨張し、アダプタ本体121の応力を緩和するための応力緩和手段として機能する。この目的のため、連結スペーサー部材129及びホルダ128は、少なくともナット125に比較して相対的に線熱膨張係数が大きな材質の金属、例えばステンレスなどで構成することが好ましい。
本実施の形態において、連結スペーサー部材129を用いる理由は、第1に、加熱時にナット125及びスペーサー126と逆方向に熱膨張させて、アダプタ本体121の応力を緩和することである。このように応力緩和手段として機能する部材の高さ(合計厚み)が大きい程、熱膨張量も大きくなり、応力緩和作用が増強される。従って、本実施の形態では、ホルダ128に加え、連結スペーサー部材129を用いることで、応力緩和手段として機能する部材の高さを可変に調節することが可能であり、加熱時の応力緩和作用を大きくすることができる。また、連結スペーサー部材129の材質として、ホルダ128よりも線熱膨張係数が大きな材質を使用すれば、上記応力緩和作用をさらに高めることができる。さらに、連結スペーサー部材129として線熱膨張係数が大きな材質を使用することによって、ホルダ128には、線熱膨張係数が小さな材料を使用することが可能になる。従って、必要とする応力緩和効果を得ながら、アダプタ本体121を支持する部材でもあり一定の強度が必要なホルダ128の材質の選択の自由度を高めることができる。
本実施の形態において、連結スペーサー部材129を用いる第2の理由は、複数部品の組み合わせ部材であるホルダ128の加工が容易になることである。第1の実施の形態のホルダ123は内周面に段部123cを有するホルダ構成部品123A及びホルダ構成部品123Bを用いたが、連結スペーサー部材129を介在させることで、加工が容易な弧状の部品128A及び部品128Bを組み合わせて使用することができる。
本実施の形態における他の構成及び効果は、第1の実施の形態と同様である。なお、本実施の形態において、連結スペーサー部材129は一つに限らず、2以上であってもよい。
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されず、種々の変更が可能である。例えば、上記実施の形態では、誘導結合プラズマ処理装置を例に挙げたが、セラミックス製部材を有し、板状部材に装着されるガス導入装置であれば、他の方式のプラズマ処理装置や熱処理装置にも本発明を適用できる。
1…誘導結合プラズマ処理装置、2…本体容器、2a…上壁部、4…アンテナ室、5…処理室、6…誘電体壁、6A…第1の部分壁、6a…貫通開口、6b…円形溝、7…支持棚、9A…サスペンダ、10A…ガス導入アダプタ、12…誘電体カバー、12A…第1の部分カバー、13…アンテナ、16…支持梁、18…誘電体カバー固定具、111…押え板、121…アダプタ本体、121a…上部フランジ、121b…下部フランジ、121c…基部、121c1…溝部分、122…固定機構、123…ホルダ、123A,123B…ホルダ構成部品、124…リング状オス螺子、124a…外周面、125…ナット、125a…内周面、126…スペーサー、127…固定手段、130…シャワーヘッド、131…上部プレート、132…下部プレート、133…ガス孔、134…ガス拡散部、211A…ガス導入路、221…ガス流路、

Claims (17)

  1. 本体容器と、
    前記本体容器の内部に設けられて被処理体を収容する処理室と、
    前記処理室の天井部分を構成する板状部材と、
    前記処理室へガスを供給するガス供給装置と、
    前記ガス供給装置からのガスを前記処理室内に導入する配管と、
    を備えた処理装置の前記処理室内にガスを導入するガス導入装置であって、
    前記板状部材に形成された貫通開口に挿入される大きさを有する第1フランジ部と、前記貫通開口よりも大きな第2フランジ部と、を有し、前記貫通開口に挿入された状態で前記配管と連結される中空状のセラミックス製部材と、
    前記貫通開口に挿入された状態の前記セラミックス製部材の第1フランジ部に当接してこれを保持する保持部材と、
    前記保持部材に連結されるとともに外周部に第1のネジ構造を有する第1の締結部材と、
    筒状をなす内周面に前記第1のネジ構造と螺合する第2のネジ構造を有し、前記第1の締結部材に締結される第2の締結部材と、
    を有しており、
    前記保持部材が熱膨張によって伸長する方向と、前記第2の締結部材が熱膨張によって伸長する方向と、が互いに逆向きになるように前記保持部材と前記第1の締結部材とを連結したことを特徴とするガス導入装置。
  2. 前記第1の締結部材と前記第2の締結部材とを螺合させることによって、前記保持部材を前記セラミックス製部材の第1フランジ部に係合させて前記第2フランジ部を前記板状部材に引き付け、前記セラミックス製部材を前記板状部材に固定する請求項1に記載のガス導入装置。
  3. 前記保持部材は、組み合わせた状態で、円筒部分と、該円筒部分から内側に突出した縮径部分と、を有する筒状体を形成する複数の部材により構成されている請求項1又は2に記載のガス導入装置。
  4. 前記第1の締結部材はリング状をなし、その内径は、前記セラミックス製部材の第1フランジ部の外径よりも大きい請求項1から3のいずれか1項に記載のガス導入装置。
  5. 前記保持部材を構成する材料の線熱膨張係数が、前記第2の締結部材を構成する材料の線熱膨張係数よりも大きい請求項1から3のいずれか1項に記載のガス導入装置。
  6. 前記保持部材と前記第1の締結部材との間に、第3の部材を介在させて連結した請求項1から5のいずれか1項に記載のガス導入装置。
  7. さらに、前記板状部材の前記貫通開口の周囲に固定されたスペーサー部材を有しており、
    前記第2の締結部材は、前記第1の締結部材と螺合することによって、前記スペーサー部材に当接し、該当接した状態から前記第2の締結部材をさらに締めることにより、前記第1の締結部材を前記板状部材から離れる方向に移動させて該第1の締結部材に固定された前記保持部材を前記第1フランジ部に押し付ける請求項1から6のいずれか1項に記載のガス導入装置。
  8. 前記第2の締結部材は、前記第1の締結部材と前記保持部材とを外側から覆うように締結される請求項1から7のいずれか1項に記載のガス導入装置
  9. 前記処理装置が誘導結合プラズマ処理装置である請求項1から8のいずれか1項に記載のガス導入装置
  10. 本体容器と、
    前記本体容器の内部に設けられて被処理体を収容する処理室と、
    前記処理室の天井部分を構成する板状部材と、
    前記処理室へガスを供給するガス供給装置と、
    前記ガス供給装置からのガスを前記処理室内に導入する配管と、
    前記板状部材の貫通開口に装着されることによって、前記処理室内にガスを導入するガス導入装置と、
    前記板状部材の上方に配置され、前記処理室内に誘導電界を形成する高周波アンテナと、
    を備えた誘導結合プラズマ処理装置であって、
    前記ガス導入装置は、
    前記貫通開口に挿入される大きさを有する第1フランジ部と、前記貫通開口よりも大きな第2フランジ部と、を有し、前記貫通開口に挿入された状態で前記配管と連結される中空状のセラミックス製部材と、
    前記貫通開口に挿入された状態の前記セラミックス製部材の第1フランジ部に当接してこれを保持する保持部材と、
    前記保持部材を固定するとともに外周部に第1のネジ構造を有する第1の締結部材と、
    筒状をなす内周面に前記第1のネジ構造と螺合する第2のネジ構造を有し、前記第1の締結部材に締結される第2の締結部材と、
    を有しており、
    前記保持部材が熱膨張によって伸長する方向と、前記第2の締結部材が熱膨張によって伸長する方向と、が互いに逆向きになるように前記保持部材と前記第1の締結部材とを連結したことを特徴とする誘導結合プラズマ処理装置。
  11. 前記第1の締結部材と前記第2の締結部材とを螺合させることによって、前記保持部材を前記セラミックス製部材の第1フランジ部に係合させて前記第2フランジ部を前記板状部材に引き付け、前記セラミックス製部材を前記板状部材に固定する請求項10に記載の誘導結合プラズマ処理装置。
  12. 前記保持部材は、組み合わせた状態で、円筒部分と、該円筒部分から内側に突出した縮径部分と、を有する筒状体を形成する複数の部材により構成されている請求項10又は11に記載の誘導結合プラズマ処理装置。
  13. 前記第1の締結部材はリング状をなし、その内径は、前記セラミックス製部材の第1フランジ部の外径よりも大きい請求項10から12のいずれか1項に記載の誘導結合プラズマ処理装置。
  14. 前記保持部材を構成する材料の線熱膨張係数が、前記第2の締結部材を構成する材料の線熱膨張係数よりも大きい請求項10から13のいずれか1項に記載の誘導結合プラズマ処理装置。
  15. 前記保持部材と前記第1の締結部材との間に、第3の部材を介在させて連結した請求項10から14のいずれか1項に記載の誘導結合プラズマ処理装置。
  16. さらに、前記板状部材の前記貫通開口の周囲に固定されたスペーサー部材を有しており、
    前記第2の締結部材は、前記第1の締結部材と螺合することによって、前記スペーサー部材に当接し、該当接した状態から前記第2の締結部材をさらに締めることにより、前記第1の締結部材を前記板状部材から離れる方向に移動させて該第1の締結部材に固定された前記保持部材を前記第1フランジ部に押し付ける請求項10から15のいずれか1項に記載の誘導結合プラズマ処理装置。
  17. 前記第2の締結部材は、前記第1の締結部材と前記保持部材とを外側から覆うように締結される請求項10から16のいずれか1項に記載の誘導結合プラズマ処理装置。

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