JP5991843B2 - 軌道面敷設用敷板の敷設構造 - Google Patents

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Description

本発明は、軌道面敷設用敷板の敷設構造及び当該構造に用いられる軌道面敷設用敷板に関するものである。
鉄道軌道上に配されるまくら木には、木製のまくら木や、合成樹脂製のまくら木、PCまくら木(PC ; Prestressed Concrete)などがある。
例えば、PCまくら木は、補強のための鋼材に緊張力を持たせた状態で、コンクリートを成型するなどの方法により製造されるものである。そして、PCまくら木は、木製のまくら木に比べて、重量が大きく安定性が高く、腐朽がないので耐用年数が長いなどの特徴を有していることから主にロングレール区間などに使用されている(例えば、特許文献1)。
特開2007−63931号公報
ところで、鉄道軌道では、安全性を確保する観点から定期的にまくら木の点検やその補修作業を行われている。
例えば、砂利などが敷き詰められたバラスト軌道では、地面(軌道上の露出部分)の起伏が激しく、足場が不安定となっている。また、このような状況下において、まくら木の補修作業が必要となった場合、補修用の機具などを荷車に乗せ、補修箇所まで運搬する際に無駄に時間がかかり、非効率となる。そのため、従来からバラスト軌道では、まくら木上に歩行用又は運搬用の敷板を載置して、安全な足場を確保する。また、この敷板は、まくら木上に敷板を載置することで荷車の運搬用の通路としても機能する。
一般的に、まくら木に敷板を敷く場合、ボルトや釘などの締結要素で、敷板の両端部近傍をそれぞれ隣接するまくら木に固定する。そして、レールの延伸方向に複数の敷板を突き合わせて固定していき、足場又は通路を確保する。このとき、敷板同士の接続位置は、隣り合った2つの敷板の端部が一本のまくら木上になるように配し、それぞれの敷板の端面同士を突き合わせた状態で、個々の敷板の端面近傍を締結要素によって固定する。
このような一本のまくら木上で2つの敷板を突き合わせて固定する場合には、まくら木に固定される敷板の端部と、まくら木に設けられた締結要素が挿入される固定穴の位置が近くなる。そのため、まくら木間の敷板上に重量物が載る場合、敷板が曲がり、撓みが発生する。この撓みに対して締結要素による剪断力が敷板にかかり、敷板が破損するおそれがあった。
また、まくら木がPCまくら木である場合、上記したようにPCまくら木の内部には、鋼材が長手方向に渡って配置されている。すなわち、まくら木に締結要素を打ち込んで固定する場合、その鋼材を避けて打ち込む必要がある。そして、従来のようにまくら木上で敷板を突き合わせる固定する場合には、それぞれの敷板に締結要素を打ち込む必要がある。すなわち、締結要素の打設部位がまくら木の幅方向(軌道方向)に並べられた状態となり、締結要素の打設位置を鋼材の埋設位置からずらして設置する必要がある。そのため、敷板の締結要素の打設位置に制約があり、締結要素を適性位置に打設することが非常に困難となっている。
そこで、本発明は、上記した問題点を解決するものであり、敷板への締結要素の打設位置の自由度が高い軌道面敷設用敷板及びその敷設構造を提供するものである。
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、レールを支持し、当該レールの延伸方向に並べられた複数のまくら木に固定される軌道面敷設用敷板の敷設構造であって、複数の軌道面敷設用敷板が連なって一体構造を形成する軌道面敷設用敷板の敷設構造において、前記軌道面敷設用敷板は、少なくとも2以上のまくら木に跨がって敷設されるものであり、前記軌道面敷設用敷板は、本体部と、接合部を有し、前記接合部は、他の軌道面敷設用敷板の接合部と接合可能であり、前記接合部における他の軌道面敷設用敷板の接合部との接合部位の平均厚みが、本体部の平均厚みよりも薄いものであり、接合状態において、接合部間の接合部位は、まくら木上に位置して厚み方向に積層した積層構造を形成するものであり、前記接合部位に締結要素が挿通され、まくら木に固定されており、接合状態において、前記接合部の端部は、まくら木からレールの延伸方向に張り出していることを特徴とする軌道面敷設用敷板の敷設構造である。
請求項2に記載の発明は、レールを支持し、当該レールの延伸方向に並べられた複数のまくら木に固定される軌道面敷設用敷板の敷設構造であって、複数の軌道面敷設用敷板が連なって一体構造を形成する軌道面敷設用敷板の敷設構造において、前記軌道面敷設用敷板は、少なくとも2以上のまくら木に跨がって敷設されるものであり、前記軌道面敷設用敷板は、本体部と、接合部を有し、前記接合部は、他の軌道面敷設用敷板の接合部と接合可能であり、前記接合部における他の軌道面敷設用敷板の接合部との接合部位の平均厚みが、本体部の平均厚みよりも薄いものであり、接合状態において、接合部間の接合部位は、まくら木上に位置して厚み方向に積層した積層構造を形成するものであり、前記接合部位に締結要素が挿通され、まくら木に固定されており、前記まくら木は、長手方向に鋼材が埋設されたコンクリートによって形成されており、前記締結要素は、まくら木の幅方向中央部から所定の範囲内に位置していることを特徴とする軌道面敷設用敷板の敷設構造である。
請求項3に記載の発明は、レールを支持し、当該レールの延伸方向に並べられた複数のまくら木に固定される軌道面敷設用敷板の敷設構造であって、複数の軌道面敷設用敷板が連なって一体構造を形成する軌道面敷設用敷板の敷設構造において、前記軌道面敷設用敷板は、少なくとも2以上のまくら木に跨がって敷設されるものであり、前記軌道面敷設用敷板は、本体部と、接合部を有し、前記接合部は、他の軌道面敷設用敷板の接合部と接合可能であり、前記接合部における他の軌道面敷設用敷板の接合部との接合部位の平均厚みが、本体部の平均厚みよりも薄いものであり、接合状態において、接合部間の接合部位は、まくら木上に位置して厚み方向に積層した積層構造を形成するものであり、前記接合部分は、複数のまくら木に亘って形成されており、前記締結要素は、接合部位であって一方の接合部の端部に近接するまくら木に固定されることを特徴とする軌道面敷設用敷板の敷設構造である。
すなわち、本発明は、レールを支持し、当該レールの延伸方向に並べられた複数のまくら木に固定される軌道面敷設用敷板の敷設構造であって、複数の軌道面敷設用敷板が連なって一体構造を形成する軌道面敷設用敷板の敷設構造において、前記軌道面敷設用敷板は、少なくとも2以上のまくら木に跨がって敷設されるものであり、前記軌道面敷設用敷板は、本体部と、接合部を有し、前記接合部は、他の軌道面敷設用敷板の接合部と接合可能であり、前記接合部における他の軌道面敷設用敷板の接合部との接合部位の平均厚みが、本体部の平均厚みよりも薄いものであり、接合状態において、接合部間の接合部位は、まくら木上に位置して厚み方向に積層した積層構造を形成するものであり、前記接合部位に締結要素が挿通され、まくら木に固定されていることを特徴とする。
ここでいう「締結要素」は、ねじ、釘、鋲などを含む概念である。
本発明の構成によれば、軌道面敷設用敷板が少なくとも2以上のまくら木に跨がって敷設されている。すなわち、まくら木間の隙間の一部を軌道面敷設用敷板が塞いでいる。そのため、駅から落下した乗客や作業者、荷車などがまくら木間の隙間にはまったり落下したりすることを防止できる。
また、本発明の構成によれば、接合状態において、接合部間の接合部位は、まくら木上に位置して厚み方向に積層した積層構造を形成するものであり、前記接合部位に締結要素が挿通され、まくら木に固定されている。すなわち、隣接する複数枚の軌道面敷設用敷板を接続部の部材厚方向に積層し、複数枚の軌道面敷設用敷板に跨がって締結要素によってまくら木に固定している。言い換えると、隣り合った軌道面敷設用敷板をつなげる際に、隣接する複数枚の軌道面敷設用敷板を同時にまとめて締結要素で固定できる構造となっている。
そのため、上記したような隣接した敷板の端面同士を突き合わせて固定する場合に比べて、締結要素を打ち込める領域が大きい。言い換えると、まくら木への締結要素の打設位置に合わせやすく、敷板の固定位置の自由度が高い。また、締結要素をまくら木に打設する数量を減らすことができるので、まくら木の強度の低下を抑制可能であるとともにコストを削減できる。
請求項に記載の発明は、接合状態において、前記接合部の端部は、まくら木からレールの延伸方向に張り出していることを特徴とする。
本発明の構成によれば、接合状態において、前記接合部は、まくら木の載置面の全体を覆っており、さらに接合部の端部は、まくら木からレールの延伸方向外側に張り出している。そのため、接続部の端部とまくら木の締結要素が固定される位置との距離を、上記したような隣接した敷板の端面同士を突き合わせて固定する場合に比べて、大きくとることができる。それ故に、まくら木間の軌道面敷設用敷板上に重量物が載ることによって、軌道面敷設用敷板が曲がり、撓みが発生したとしても、軌道面敷設用敷板が締結要素による剪断力で破損することを防止できる。
ところで、一般的な鋼材が埋設されたコンクリート製のまくら木は、まくら木の幅方向中央部近傍には、鋼材を配置しないことが多い。
そこで、この知見をもとに導き出された請求項に記載の発明は、前記まくら木は、長手方向に鋼材が埋設されたコンクリートによって形成されており、前記締結要素は、まくら木の幅方向中央部から所定の範囲内に位置していることを特徴とする。
ここでいう「鋼材が埋設されたコンクリート」には、プレストレスト・コンクリートや鉄筋コンクリートなどが含まれる。
また、ここでいう「中央部から所定の範囲内」とは、幅方向の中央部を基準として、軌道面敷設用敷板の載置面の1/3までの範囲であることが好ましく、載置面の1/4までの範囲であることがより好ましく、載置面の1/5までの範囲であることが特に好ましい。また、まくら木の幅方向に複数の鋼材が埋設されている場合には、最も間隔の広い鋼材間に締結要素を打設することが好ましく、その中でも中央に締結要素を打設すること特に好ましい。
本発明の構成によれば、鋼材を回避して締結要素を打設しやすい。
ところで、複数枚の軌道面敷設用敷板が重なった接合部位の厚みが本体部の厚みより厚すぎると段差が形成されるため、作業者が荷車を運ぶにあたって、荷車が段差に接触し、荷車が転倒するおそれがある。また、作業者が段差に不意につまずき、転倒してしまうおそれがある。
そこで、請求項4に記載の発明は、前記接合部位の上面と本体部の上面は、略面一となっていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の軌道面敷設用敷板の敷設構造である。
ここでいう「略面一」とは、接合部位の上面と本体部の上面との高低差が0mm〜5mmであることをいい、接合部位の上面と本体部の上面との高低差が0mm〜3mmであることが好ましく、0mm、すなわち、面一であることが特に好ましい。
本発明の構成によれば、前記接合部位の上面と本体部の上面が略同一平面を形成し、略面一となっている。すなわち、本体部の上面と接合部位の上面との間で段差が極めて小さいため、荷車を運ぶ際に邪魔にならない。また、荷車や作業者は、作業中に段差に接触しにくく、転倒しない。
ところで、まくら木の下部の構造は、砕石などのバラストを敷き詰めた構造や、そのバラストを樹脂で固めた構造や、コンクリート直結構造などがある。その内、バラストを樹脂で固めた構造やコンクリート直結構造では、列車が通行する際の車輪・レールの振動から生じる転動音や、鉄桁橋やコンクリート高架橋等の構造物の振動による構造物音、列車のモーター音などの騒音が発生し、その騒音が軌道の下部構造で反射されて大きくなる傾向がある。
そこで、請求項5に記載の発明は、前記軌道面敷設用敷板は、多孔質体であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の軌道面敷設用敷板の敷設構造である。
本発明の構成によれば、軌道面敷設用敷板が多孔質構造を形成しているため、転動音やモーター音などの発生音の反射を抑制することができる。また、軌道面敷設用敷板が多孔質構造を形成しているため、吸音性を有し、騒音を低減することもできる。
請求項3に記載の発明は、前記接合部分は、複数のまくら木に亘って形成されており、前記締結要素は、接合部位であって一方の接合部の端部に近接するまくら木に固定される。
発明は、レールを支持し、当該レールの延伸方向に並べられた複数のまくら木に固定される軌道面敷設用敷板であって、他の軌道面敷設用敷板と連なって一体構造を形成する軌道面敷設用敷板において、並設される複数のまくら木に跨がって敷設されるものであり、本体部と、接合部を有し、前記接合部は、他の軌道面敷設用敷板の接合部と接合可能であり、前記接合部における他の軌道面敷設用敷板の接合部と接合部位との平均厚みが、本体部の平均厚みよりも薄いものであり、接合状態において、接合部間の接合部位は、まくら木上に位置して厚み方向に積層構造を形成するものであり、前記接合部位に締結要素が挿通され、まくら木に固定されている軌道面敷設用敷板に関連する。
の構成によれば、まくら木間の隙間の一部を軌道面敷設用敷板が塞ぐことが可能であるため、駅から落下した乗客や作業者、荷車がまくら木間の隙間にはまったり落下したりすることを防止できる。
また、の構成によれば、隣り合った軌道面敷設用敷板をつなげる際に、隣接する複数枚の軌道面敷設用敷板を同時にまとめて締結要素で固定できる構造となっている。そのため、上記したような隣接した敷板の端面同士を突き合わせて固定する場合に比べて、締結要素を打ち込める領域が大きい。言い換えると、まくら木への締結要素の打設位置の自由度が高い。
本発明の軌道面敷設用敷板の敷設構造によれば、軌道面敷設用敷板の締結要素を打ち込める領域が大きく、まくら木への締結要素の打設位置に合わせやすい。
本発明の第1実施形態の軌道構造を表す概念図である。 図1のまくら木を表す斜視図である。 図1の軌道面敷設用敷板を表す斜視図である。 図1の軌道面敷設用敷板の敷設構造を表す断面図である。 図1の軌道面敷設用敷板の敷設構造の敷設手順を表す説明図であり、(a)から(d)は各工程における断面図である。 本発明の第2実施形態の軌道面敷設用敷板の敷設構造を表す斜視図である。 図6の軌道面敷設用敷板を表す斜視図である。 図6の軌道面敷設用敷板の敷設構造を表す断面図である。 本発明の第3実施形態の軌道面敷設用敷板の敷設構造を表す斜視図である。 本発明の第4実施形態の軌道面敷設用敷板の敷設構造を表す斜視図である。 第4実施形態における軌道面敷設用敷板の敷設構造の変形例を表す斜視図である。 他の実施形態における軌道面敷設用敷板の敷設構造を表す斜視図である。 他の実施形態における軌道面敷設用敷板の敷設構造を表す斜視図である。 他の実施形態における軌道面敷設用敷板の敷設構造を表す説明図であり、(a)〜(c)はそれぞれの実施形態における軌道面敷設用敷板の敷設構造の断面図である。 第4実施形態における軌道面敷設用敷板の敷設構造の推奨例を表す斜視図である。 本発明に関連する参考例の軌道面敷設用敷板の敷設構造を表す斜視図である。 図16の軌道面敷設用敷板を表す斜視図である。 図16の押さえ板を表す斜視図である。 図16の要部を表す分解斜視図である。 図16の要部を表す一部破断斜視図である。
以下に本発明の実施形態について詳細に説明する。
なお、以下の説明において、特に断りがない限り、上下左右の位置関係は、通常の設置位置(図1)を基準に説明する。なお、長さ、幅、厚みの値については、特に記載が無い限り、平均値を表している。
第1実施形態の軌道面敷設用敷板の敷設構造1は、図1のように2本で一対のレール8を支持するまくら木2上に軌道面敷設用敷板10を敷設する構造である。そして、軌道面敷設用敷板の敷設構造1は、主に作業者や荷車が通る足場構造に関するものである。
軌道面敷設用敷板の敷設構造1は、まくら木2と、複数の軌道面敷設用敷板10と、まくら木2に軌道面敷設用敷板10を固定する締結要素3と、で構成されている。
以下、軌道面敷設用敷板の敷設構造1の各構成部材について説明する。
本実施形態で使用されるまくら木2は、長尺状のいわゆる横まくら木と呼ばれるものである。まくら木2の素材は、特に限定されるものではなく、コンクリート製や、鉄製、木製、樹脂製などが採用できる。
なお、本実施形態のまくら木2は、コンクリート製のまくら木の中でも、プレストレスト・コンクリート製のまくら木(PCまくら木)を採用している。すなわち、まくら木2は、図2のように長手方向wに延伸した1又は複数の鋼材5が緊張力を持たせた状態で埋設されている。具体的には、本実施形態のまくら木2は、まくら木2の木口面の角部近傍に鋼材5が4本埋設されている。すなわち、まくら木2の幅方向の中央部から所定の範囲においては、鋼材5が埋設されていない。所定の範囲は、具体的には、軌道面敷設用敷板の敷設時において、軌道面敷設用敷板の載置面の1/3までの範囲であることが好ましく、載置面の1/4までの範囲であることがより好ましく、載置面の1/5までの範囲であることが特に好ましい。
なお、本実施形態では、まくら木2の幅方向の中央部から軌道面敷設用敷板の載置面の−1/3〜1/3までの範囲においては、鋼材5が埋設されていない。
言い換えると、まくら木2の幅方向中央部近傍には天地方向に鋼材5が位置しない領域6が存在する。また、領域6は、まくら木2の幅方向lに最も外側に位置する鋼材間に位置している。
締結要素3は、公知の締結要素であり、具体的には、ねじや釘、鋲などが採用できる。その中でも、アンカーボルトやネジ釘などが好ましく採用できる。なお、本実施形態では、ねじの中でもアンカーボルトを採用している。
続いて、本発明の特徴たる軌道面敷設用敷板10について説明する。
軌道面敷設用敷板10は、正面視して「凸」字状をしている。すなわち、軌道面敷設用敷板10は、図3のように、本体部11と、本体部11の一方の端部から外側に向けて張り出した接続部12と、本体部11から他方の端部から張り出した接続部15を有している。言い換えると、接続部12と接続部15との間に本体部11が位置しており、接続部12と接続部15は、本体部11を介して長手方向lにそれぞれ対応する位置に配されており、同一平面上にある。
軌道面敷設用敷板10の素材は、特に限定されるものではなく、例えば、樹脂製、金属製、コンクリート製などが採用できる。また、軌道面敷設用敷板10の素材は、吸音性を有した多孔質構造体であることが好ましい。
多孔質構造体としては、繊維補強された発泡樹脂の粉砕片を接着材で固めたものが採用でき、その中でも、繊維補強された発泡樹脂として、ガラス長繊維で強化されたポリウレタン樹脂製の発泡成形体(Fiber reinforced Foamed Urethane、以下FFUともいう。)であることが特に好ましい。
本実施形態では、FFUの粉砕片を接着材で固めたものを用いている。なお、ここで用いられる接着材は、公知の接着材である。
また、軌道面敷設用敷板10の成形方法は、特に限定されるものではなく、本体部11と接続部12と接続部15をそれぞれ別に成形して、本体部11に対して接続部12及び接続部15を接着加工してもよいし、軌道面敷設用敷板10の外形に沿ったキャビティを有する成形型によって一体的に形成してもよい。
軌道面敷設用敷板10の長手方向lの長さは、軌道面敷設用敷板10をまくら木2に敷設した時に、少なくとも2本のまくら木2に跨がって、載置できる長さとなっている。
続いて、軌道面敷設用敷板10の各部位について説明する。
本体部11は、図3のように接続部12及び接続部15に対して天地方向上方に突出している。すなわち、本体部11の上面16は、接続部12の上面17及び接続部15の上面18に対して上方に位置している。言い換えると、接続部12の上面17と本体部11の上面16は、立壁部20を介して段状に連続しており、接続部15の上面18と本体部11の上面16は、立壁部21を介して段状に連続している。
一方、軌道面敷設用敷板10の下側では、本体部11の下面22と、接続部12の下面23と、接続部15の下面25が、同一平面を形成しており、面一となっている。
本体部11の厚みは、軌道面敷設用敷板10の上を作業員や荷車が通行するのに必要な強度を確保できる厚さとなっており、具体的には25mmから60mmであり、30mmから50mmであることが好ましく、35mmから45mmであることがより好ましい。
本体部11の幅(幅方向wの長さ)は、軌間(隣接するレール8の間の距離)の内外ともに締結器などの部品の邪魔にならない幅となっている。すなわち、隣接するレール8間の幅よりも小さい。具体的には、本体部11の幅(幅方向wの長さ)は20cmから100cmであり、50cmから100cmであることが好ましく、60cmから80cmであることがより好ましい。
接続部12に目を移すと、接続部12の本体部11からの張出長さ(立壁部20から接続部12の張り出し方向l端面までの長さ)L1は、本体部11の幅方向lの長さL2と等しく、接続部15の本体部11からの張出長さ(立壁部21から接続部15の張り出し方向端面までの長さ)L3に等しい。そして、接続部12の本体部11からの張出長さ(立壁部20から接続部12の張り出し方向l端面までの長さ)L1は、まくら木2の天面の幅L4(図2参照)よりも長く、まくら木2の天面の幅L4の1.2倍から2倍となっており、まくら木2の天面の幅L4の1.5倍から1.8倍であることが好ましい。
接続部12の厚みは、本体部11の厚みより薄く、接続部15の厚みと等しくなっている。本実施形態では、接続部12の厚みは、本体部11の半分の厚みとなっている。
接続部15については接続部12と同様であるため、説明を省略する。
続いて、本発明の軌道面敷設用敷板の敷設構造1の各部材の位置関係について説明する。
軌道面敷設用敷板の敷設構造1は、図4のように複数のまくら木2上に軌道面敷設用敷板10がそれぞれ配されており、本体部11が上方に突出した姿勢で隣接する軌道面敷設用敷板10(10a)と軌道面敷設用敷板10(10c)との間に、軌道面敷設用敷板10(10b)を天地逆転させて載置されている。すなわち、軌道面敷設用敷板10aの接続部15に軌道面敷設用敷板10bの接続部12が載置されており、軌道面敷設用敷板10bの接続部15に軌道面敷設用敷板10cの接続部12が載置されている。
そして、軌道面敷設用敷板の敷設構造1では、図1のように軌道面敷設用敷板10が天地方向互い違いに配されている。
軌道面敷設用敷板10aに注目すると、軌道面敷設用敷板10aの接続部12の下面23は、図4のようにまくら木2(2a)の天面を幅方向lに亘って覆っている。軌道面敷設用敷板10aの接続部15の下面25は、隣接するまくら木2(2b)の天面を幅方向lに亘って覆っている。
そして、接続部12又は接続部15は、その一部がまくら木2から外側(本体部11側と対向する側)にはみ出している。一方、軌道面敷設用敷板10aの本体部11の下方には、まくら木2が位置していない。すなわち、軌道面敷設用敷板10aは、まくら木2a,2bによって両端支持されている。
一方、軌道面敷設用敷板10bに注目すると、軌道面敷設用敷板10bの接続部12の上面17(図4では下面)は、軌道面敷設用敷板10aの接続部15の上面18に面接触し、接合面26を形成している。接合面26はまくら木2の天面に対して平行となっている。
また、軌道面敷設用敷板10bの接続部15の上面18(図4では下面)は、軌道面敷設用敷板10cの接続部12の上面17に面接触し、接合面27を形成している。接合面27は、接合面26と同様、まくら木2の天面に対して平行となっている。
軌道面敷設用敷板10bの本体部11の上面16(図4では下面)は、軌道面敷設用敷板10aの接続部15の下面25及び軌道面敷設用敷板10cの接続部12の下面23と、略同一平面を形成しており、略面一となっている。
ここでいう「略面一」とは、接合部位の上面と本体部の上面との高低差が0mm〜5mmであることをいい、接合部位の上面と本体部の上面との高低差が0mm〜3mmであることが好ましく、0mm、すなわち、面一であることが特に好ましい。
なお、本実施形態では、軌道面敷設用敷板10bの本体部11の上面16(図4では下面)は、軌道面敷設用敷板10aの接続部15の下面25及び軌道面敷設用敷板10cの接続部12の下面23と、同一平面を形成しており、面一となっている。
軌道面敷設用敷板10bの接続部15の下面25(図4では上面)は、軌道面敷設用敷板10cの本体部11の上面16と略同一平面を形成しており、略面一となっている。
本実施形態では、軌道面敷設用敷板10bの接続部15の下面25(図4では上面)は、軌道面敷設用敷板10cの本体部11の上面16と同一平面を形成しており、面一となっている。
軌道面敷設用敷板10bの接続部12の突出方向l端面と、軌道面敷設用敷板10aの立壁部21とが接触しており、軌道面敷設用敷板10aの接続部15の突出方向l端面と、軌道面敷設用敷板10bの立壁部20と接触している。
また、軌道面敷設用敷板10bと軌道面敷設用敷板10cとの関係についても同様に、軌道面敷設用敷板10bの接続部15の突出方向l端面と、軌道面敷設用敷板10cの立壁部20とが接触しており、軌道面敷設用敷板10cの接続部12の突出方向l端面と、軌道面敷設用敷板10bの立壁部21と接触している。
すなわち、軌道面敷設用敷板10bは、軌道面敷設用敷板10aの接続部15と軌道面敷設用敷板10cの接続部12とによって、両端支持されている
締結要素3は、接合面26,27を挿通し、かつ、まくら木2のまくら木2の中央部から所定の範囲内(領域6(図2参照))に打設されている。すなわち、締結要素3は、まくら木2の幅方向lに最も外側に位置する鋼材5間に打設されている。
続いて、軌道面敷設用敷板の敷設構造1の一般的な敷設手順について、主に図5を用いて説明する。
まず、軌道面敷設用敷板10a及び軌道面敷設用敷板10cをそれぞれ隣接する複数のまくら木2(2aと2b,2cと2d)に跨がってまくら木2の天面上に載置する(図5(a))。
なお、まくら木2には、あらかじめ締結要素3と締結可能な締結穴7が形成されている。締結穴7は、鋼材5が位置しない領域6(図2参照)に設けられている。
このとき、軌道面敷設用敷板10a及び軌道面敷設用敷板10cは、隣接するレール8の内側(軌間)に配されている。
そして、軌道面敷設用敷板10a及び軌道面敷設用敷板10cの間に軌道面敷設用敷板10bを嵌め込む(図5(b))。
このとき、軌道面敷設用敷板10aの接続部15と、軌道面敷設用敷板10bの接続部12が重なっており、軌道面敷設用敷板10bの接続部15と、軌道面敷設用敷板10cの接続部12が重なっている。
その後、軌道面敷設用敷板10aの接続部15と、軌道面敷設用敷板10bの接続部12の重なり部分30(接合部位)に締結要素3を挿通させ、まくら木2の締結穴7と締結させる。また、同様に軌道面敷設用敷板10bの接続部15と、軌道面敷設用敷板10cの接続部12の重なり部分31(接合部位)に締結要素3を挿通させ、まくら木2の締結穴7と締結させる。(図5(c),図5(d))
このとき、締結要素3は、軌道面敷設用敷板10a,10bの接続部15,12に亘って挿通しており、その挿通箇所は接合面26を通っている。また、締結要素3は、軌道面敷設用敷板10b,10cの接続部15,12に亘って挿通しており、その挿通箇所は接合面27を通っている。
なお、締結要素3を2枚の軌道面敷設用敷板10a,10bに亘って挿通させる際には、軌道面敷設用敷板10を仮組した後に、軌道面敷設用敷板10に電動ドリルなどで締結穴7に対応する位置に仮穴を形成し、当該仮穴に締結要素3を挿通させる。
本実施形態の構成によれば、敷設時に軌道面敷設用敷板10bを軌道面敷設用敷板10a,10cの間に嵌め込むため、軌道面敷設用敷板10a,10b,10cが連なって一体構造をとり、安定する。それ故に、締結要素3の打設位置の位置決めが容易である。
本実施形態の構成によれば、2枚の軌道面敷設用敷板10を一度でまくら木2に固定することが可能であるため、作業性が高い。
本実施形態の構成によれば、接合面26,27の面積がまくら木2の天面の幅方向の長さよりも大きい。すなわち、隣接するまくら木2間の距離に合わせて、接続部12,15のまくら木2に対する相対位置を調整することができるため、軌道面敷設用敷板10の締結要素を打設する位置の調整が容易である。
本実施形態の構成によれば、敷設時において、接続部12,15を重ね合わせることで連結した軌道面敷設用敷板10の厚さを一定とし、隣接する軌道面敷設用敷板10の上面間で凹凸がないため、作業員や荷車がその上を通行しやすい。
続いて、第2実施形態の軌道面敷設用敷板の敷設構造について説明する。なお、第1実施形態と同様のものは同じ符番を付して説明を省略する。
第2実施形態の軌道面敷設用敷板の敷設構造50で用いられる軌道面敷設用敷板51は、一方の接続部は、第1実施形態の軌道面敷設用敷板10の接続部15と同じであるが、もう一方の接続部52は、第1実施形態の軌道面敷設用敷板10の接続部12と張り出し位置が異なる。すなわち、軌道面敷設用敷板51の接続部52は、図6のように接続部12に比べて上側に位置している。
以下、軌道面敷設用敷板51について具体的に説明する。
接続部52の上面53は、図7のように本体部11の上面16と同一平面を形成し、面一となっている。一方、軌道面敷設用敷板51の下側では、接続部52の下面55と本体部11の下面22は、立壁部56を介して段状に連続している。
接続部52の本体部11からの張出長さ(立壁部56から接続部52の張り出し方向l端面までの長さ)L5は、本体部11の幅方向lの長さL2と等しく、接続部15の本体部11からの張出長さ(立壁部21から接続部15の張り出し方向端面までの長さ)L3に等しい。
接続部52の厚みは、本体部11の厚みより小さく、接続部15の厚みと等しい。本実施形態では、接続部12の厚みは、本体部11の半分となっている。
続いて、本発明の軌道面敷設用敷板の敷設構造50の各部材の位置関係について説明する。
軌道面敷設用敷板の敷設構造50は、図8のように複数のまくら木2上に軌道面敷設用敷板51がそれぞれ配されており、接続部15上に接続部52が重なるように載置している。すなわち、軌道面敷設用敷板51aの接続部15に軌道面敷設用敷板51bの接続部52が載置されており、軌道面敷設用敷板51bの接続部15に軌道面敷設用敷板51cの接続部52が載置されている。
言い換えると、軌道面敷設用敷板の敷設構造50は、接続部15と接続部52とが重なった重なり部分58(接合部位)がある。
軌道面敷設用敷板51aの接続部15の上面18は、軌道面敷設用敷板51bの接続部52の下面55に面接触し、接合面57を形成している。接合面57はまくら木2の天面に対して平行となっている。
軌道面敷設用敷板51aの本体部11の上面16は、軌道面敷設用敷板51bの接続部52の上面53と、略同一平面を形成しており、略面一となっている。
なお、本実施形態では、軌道面敷設用敷板51aの本体部11の上面16は、軌道面敷設用敷板51bの接続部52の上面53と、同一平面を形成しており、面一となっている。
軌道面敷設用敷板51bの接続部52の突出方向l端面と、軌道面敷設用敷板51aの立壁部21とが接触しており、軌道面敷設用敷板51bの接続部15の突出方向l端面と、軌道面敷設用敷板51cの立壁部56と接触している。
続いて、第3実施形態の軌道面敷設用敷板の敷設構造について説明する。なお、第1,2実施形態と同様のものは同じ符番を付して説明を省略する。
第3実施形態の軌道面敷設用敷板の敷設構造100は、第1実施形態の軌道面敷設用敷板の敷設構造1と、接続部12,15の張り出し長さL1,L3が異なる。
すなわち、軌道面敷設用敷板の敷設構造100に用いられる軌道面敷設用敷板101は、図9のように接続部12の本体部11からの張出長さL1が、接続部15の本体部11からの張出長さL3に等しく、本体部11の幅方向lの長さL2よりも大きい。
また、金型に成形原料を導入し断片的に成形する、いわゆるバッチ成形によって軌道面敷設用敷板101を成形する場合には、成形に使用する金型の大きさによって、軌道面敷設用敷板101の外形の大きさが決まるため、軌道面敷設用敷板101の設計に制限がある。そこで、隣接するまくら木2の幅方向lに対面する端部同士の間隔の内、軌道設計時に想定される最大の値をA、まくら木2の天面の幅をBとすると、接続部12の張出長さL1及び/又は接続部15の張出長さL3は、(A+2B)以上となっていることが好ましい。
すなわち、接続部12,15の張出長さL1,L3は、隣接するまくら木2の天面の長手方向lの外側端部間の距離L6(A+2B)以上となっていることが好ましい。
そして、その場合、接続部12,15の張出長さL1,L3は、本体部11の幅方向lの長さL2の4倍から7倍であることが好ましい。
複数のまくら木2上に跨がって接続部12,15が載置されている。具体的には、接続部12,15は、それぞれ2本のまくら木2に跨がって固定されている。言い換えると、1枚の軌道面敷設用敷板101は、4本のまくら木2に跨がって固定されている。
本実施形態の構成によれば、複数のまくら木2に跨がって接続部12,15が載置されているため、接合面26,27が大きく、締結要素3の位置決めが容易である。また、締結要素3を打設するまくら木2も選択できる。
続いて、第4実施形態の軌道面敷設用敷板の敷設構造について説明する。なお、第1〜3実施形態と同様のものは同じ符番を付して説明を省略する。
第4実施形態の軌道面敷設用敷板の敷設構造150は、第1実施形態の軌道面敷設用敷板の敷設構造1と、本体部11の幅方向lの長さL2が異なる。
すなわち、軌道面敷設用敷板の敷設構造150に用いられる軌道面敷設用敷板151は、図10のように本体部11の幅方向lの長さL2は、接続部12,15の張出長さL1,L3よりも長い。
ここで、第3実施形態の軌道面敷設用敷板101と同様、バッチ成形によって軌道面敷設用敷板151を成形する場合には、上記したように金型の大きさによって、軌道面敷設用敷板151の外形の大きさが決まるため、軌道面敷設用敷板151の設計に制限がある。そこで、軌道面敷設用敷板151の推奨例として、図15の軌道面敷設用敷板151のように、隣接するまくら木2の幅方向lに対面する端部同士の間隔の内、軌道設計時に想定される最大の値をA、まくら木2の天面の幅をBとすると、接続部12の張出長さL1及び/又は接続部15の張出長さL3は、(A+2B)以上となっていることが好ましい。
すなわち、接続部12,15の張出長さL1,L3は、隣接するまくら木2の天面の長手方向lの外側端部間の距離L6(A+2B)以上となっていることが好ましい。
そして、その場合、接続部12,15の張出長さL1,L3は、本体部11の幅方向lの長さL2の4倍から7倍であることが好ましい。
本体部11は、複数のまくら木2上に跨がって載置されている。具体的には、本体部11は、2本のまくら木2に跨がって固定されている。
上記した第4実施形態では、接合面にのみ締結要素3を挿通させたが本発明はこれに限定されるものではなく、接合面以外にも締結要素3を挿通させてもよい。すなわち、図11のように本体部11にも締結要素3を挿通させて、まくら木2に固定してもよい。
上記した実施形態では、接続部12又は接続部52の突出長さと、接続部15の突出長さを同じ長さの物を使用したが、本発明はこれに限定されるものではない。一方の接続部ともう一方の接続部の長さが異なっていてもよい。
上記した実施形態では、接続部12と接続部15とをほぼ同一の構造としたが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、複数の軌道面敷設用敷板によって、それぞれの接合部間で接合構造を形成できればよい。言い換えると、少なくとも1つ接合部を備えればよい。
上記した実施形態では、まくら木への軌道面敷設用敷板の設置位置は、2本で一対のレールの間の領域、すなわち、軌道内であったが、本発明はこれに限定されるものではなく、図12のようにレール8の外側の領域、すなわち、軌道外であってもよい。また、軌道内と軌道外の双方に軌道面敷設用敷板を敷設して、複数枚の連結構造を形成させてもよい。
上記した実施形態では、1つの軌道内で軌道面敷設用敷板を設置したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図13のように軌道面敷設用敷板が複数の軌道に跨がっていてもよい。
上記した実施形態では、軌道面敷設用敷板10bの接続部12の突出方向l端面と軌道面敷設用敷板10aの立壁部21を接触させたが、本発明はこれに限定されるものではなく、図14(a)のように、軌道面敷設用敷板10bの接続部12の突出方向l端面と軌道面敷設用敷板10aの立壁部21を離して固定してもよい。
上記した実施形態では、接続部12(又は接続部52)の厚みを、接続部15の厚みと等しいものを採用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図14(b)のように接続部15の厚みに比べて接続部12(又は接続部52)の厚みを薄くしてもよいし、図14(c)のように接続部15の厚みに比べて接続部12(又は接続部52)の厚みを厚くしてもよい。
続いて、本発明に関連する参考例について説明する。なお、第1〜4実施形態と同様のものは同じ符番を付して説明を省略する。
本参考例の軌道面敷設用敷板の敷設構造200は、図16のようにまくら木2上に軌道面敷設用敷板202を連結し、当該連結部位を押さえ板203を載置されている。軌道面敷設用敷板の敷設構造200は、さらに締結要素3によって、まくら木2に軌道面敷設用敷板202と押さえ板203を固定されている。
軌道面敷設用敷板202は、本発明の第1実施形態の軌道面敷設用敷板10とほぼ同様の構成を有しており、本発明の第1実施形態の軌道面敷設用敷板10の接続部12,15の幅方向wの長さが異なる。また、図16のように軌道敷設時において、隣接する軌道面敷設用敷板202の接続部206,207間の接触部位が異なる。すなわち、上記した第1実施形態の軌道面敷設用敷板10は、天地方向に接続部12,15の積層構造を形成しているのに対して、本参考例の軌道面敷設用敷板202は、押さえ板203と積層構造を形成し、天地方向に接続部206,207が重なっていない。また、幅方向wに接続部206,207が重なっている。
軌道面敷設用敷板202は、図17のように、本体部205と接続部206,207とを有している。本体部205は、第1実施形態の本体部11に対応する部位であり、接続部206,207は、第1実施形態の接続部12,15に対応する部位である。
接続部206と接続部207は、互いに幅方向wにずれた位置に位置している。すなわち、接続部206は、接続部207の長手方向lの延長上に位置しておらず、接続部207も、接続部206の長手方向lの延長上に位置していない。
図17に示されるように、接続部206,207の幅方向wの長さW1,W2は、本体部205の幅方向wの長さW3よりも短い。接続部206及び接続部207の幅方向wの長さの合計W1+W2は、本体部205の幅方向wの長さW3と等しい。
軌道面敷設用敷板202の下側では、接続部206,207の下面23,25と本体部205の下面22は、同一平面を形成し、面一となっている。軌道面敷設用敷板202の上側では、接続部206,207の下面23,25と本体部205の下面22が、立壁部20,21を介して段状に連続している。
接続部206の本体部205からの張出長さ(立壁部20から接続部206の張り出し方向l端面までの長さ)L7は、本体部205の長手方向lの長さL8よりも短く、接続部207の本体部205からの張出長さ(立壁部21から接続部207の張り出し方向端面までの長さ)L9に等しい。具体的には、接続部206の張出長さL7は、まくら木2の天面の幅Aよりも小さい。
押さえ板203に目を移すと、押さえ板203は、図18のように、長手方向wに1列に複数(本参考例では2つ)の固定孔208が設けられている。
固定孔208は、2つの開口径が異なる孔が連なって形成されており、その開口中心は、同一直線上に並んでいる。
固定孔208は、大径部210と小径部211から形成されている。大径部210と小径部211は、ともに開口形状が円形状となっている。大径部210の内壁と小径部211の内壁は、壁部を介して段状に連続している。大径部210は、締結要素3の頭部を収納可能な大きさとなっており、小径部211は、締結要素3の軸部を収納可能な大きさとなっている。
続いて、本参考例の軌道面敷設用敷板の敷設構造200における各部材の位置関係について説明する。なお理解を容易にするため、レール8の延伸方向lに隣接する軌道面敷設用敷板202a,202bに注目して説明する。また、以下の説明においては、軌道面敷設用敷板202aの構成部材の符番にaを添え、軌道面敷設用敷板202bの構成部材の符番にbを添えて示す。
軌道面敷設用敷板の敷設構造200は、図19のように、隣接する軌道面敷設用敷板202(202a)と軌道面敷設用敷板202(202b)とが、まくら木2の並設方向lに連なっている。軌道面敷設用敷板202aの接続部207aの下面25aは、軌道面敷設用敷板202bの接続部206bの下面23bと同一平面を形成し、面一となっている。すなわち、まくら木2と、接続部207a及び接続部206bは、面接触となっている。
一方、軌道面敷設用敷板202aの接続部207aの上面18aは、軌道面敷設用敷板202bの接続部206bの上面17bと同一平面を形成し、面一となっている。また、軌道面敷設用敷板の敷設構造200は、軌道面敷設用敷板202aの立壁部21aと、接続部207aの上面18aと、接続部206bの上面17bと、軌道面敷設用敷板202bの立壁部20bとによって、幅方向wに連続した溝状の固定空間212を形成している。
軌道面敷設用敷板の敷設構造200は、固定空間212内に押さえ板203が嵌められている。すなわち、接続部207aと押さえ板203、及び、軌道面敷設用敷板202bの接続部207bと押さえ板203は天地方向に積層した積層構造を形成している。また、接続部207a,207bは、押さえ板203の固定孔208の開口の延長上に位置している。
軌道面敷設用敷板202aの接続部207aと押さえ板203、軌道面敷設用敷板202bの接続部206bと押さえ板203のそれぞれの接続部分は、まくら木2の天面内に収まっている。また、本体部205a,205bの一部がまくら木2の天面に載置されている。
続いて、本参考例の軌道面敷設用敷板の敷設構造200の一般的な敷設手順について、図19,図20を基準に説明する。
まず、図19に示すように、軌道面敷設用敷板202a,202bをそれぞれ隣接する複数のまくら木2に跨がってまくら木2の天面上に載置する。その後、軌道面敷設用敷板202aの接続部207aと、押さえ板203の重なり部分に締結要素3を挿通させ、まくら木2の締結穴7(図20参照)と締結させる。また、軌道面敷設用敷板202bの接続部206bと、押さえ板203の重なり部分に締結要素3を挿通させ、まくら木2の締結穴7と締結させる。
このとき、締結要素3は、図20のように軌道面敷設用敷板202aの接続部207aと押さえ板203に亘って挿通しており、その挿通箇所は接続部207aと押さえ板203との接合面を通っている。同様に、締結要素3は、軌道面敷設用敷板202bの接続部206bと押さえ板203に亘って挿通しており、その挿通箇所は接続部206bと押さえ板203との接合面を通っている。
締結要素3は押さえ板203の天面よりも下方の位置にあり、押さえ板203内に埋設されている。言い換えると、押さえ板203から上方に張り出していない。
本参考例の軌道面敷設用敷板の敷設構造200は、まくら木2の長手方向wに軌道面敷設用敷板202aの接続部207aと軌道面敷設用敷板202bの接続部206bが並んでおり、当該接続部207a,206bに跨がって押さえ板203が載置される。すなわち、直接締結要素3を接続部207a,206bに打設せず、押さえ板203を介して軌道面敷設用敷板202a,202bをまくら木2に固定しているため、鉄道車輌等がレール8を通過する際の締結要素3の接続部207a,206bに加わる負荷を低減できる。
上記した参考例では、接続部206,207の張出長さL1,L2をまくら木2の天面の幅Aよりも小さくしたが、本参考例はこれに限定されるものではなく、本発明の実施形態の接続部12,15の張出長さL1,L2のように、接続部206,207の張出長さL7,L9をまくら木2の天面の幅Aより長くしてもよい。
1,50,100,150 軌道面敷設用敷板の敷設構造
3 締結要素
5 鋼材
8 レール
10,51,101,151 軌道面敷設用敷板
11 本体部
12,15,52 接続部(接合部)
30,31,58 重なり部分(接合部位)

Claims (5)

  1. レールを支持し、当該レールの延伸方向に並べられた複数のまくら木に固定される軌道面敷設用敷板の敷設構造であって、
    複数の軌道面敷設用敷板が連なって一体構造を形成する軌道面敷設用敷板の敷設構造において、
    前記軌道面敷設用敷板は、少なくとも2以上のまくら木に跨がって敷設されるものであり、
    前記軌道面敷設用敷板は、本体部と、接合部を有し、
    前記接合部は、他の軌道面敷設用敷板の接合部と接合可能であり、
    前記接合部における他の軌道面敷設用敷板の接合部との接合部位の平均厚みが、本体部の平均厚みよりも薄いものであり、
    接合状態において、接合部間の接合部位は、まくら木上に位置して厚み方向に積層した積層構造を形成するものであり、
    前記接合部位に締結要素が挿通され、まくら木に固定されており、
    接合状態において、前記接合部の端部は、まくら木からレールの延伸方向に張り出していることを特徴とする軌道面敷設用敷板の敷設構造。
  2. レールを支持し、当該レールの延伸方向に並べられた複数のまくら木に固定される軌道面敷設用敷板の敷設構造であって、
    複数の軌道面敷設用敷板が連なって一体構造を形成する軌道面敷設用敷板の敷設構造において、
    前記軌道面敷設用敷板は、少なくとも2以上のまくら木に跨がって敷設されるものであり、
    前記軌道面敷設用敷板は、本体部と、接合部を有し、
    前記接合部は、他の軌道面敷設用敷板の接合部と接合可能であり、
    前記接合部における他の軌道面敷設用敷板の接合部との接合部位の平均厚みが、本体部の平均厚みよりも薄いものであり、
    接合状態において、接合部間の接合部位は、まくら木上に位置して厚み方向に積層した積層構造を形成するものであり、
    前記接合部位に締結要素が挿通され、まくら木に固定されており、
    前記まくら木は、長手方向に鋼材が埋設されたコンクリートによって形成されており、
    前記締結要素は、まくら木の幅方向中央部から所定の範囲内に位置していることを特徴とする軌道面敷設用敷板の敷設構造。
  3. レールを支持し、当該レールの延伸方向に並べられた複数のまくら木に固定される軌道面敷設用敷板の敷設構造であって、
    複数の軌道面敷設用敷板が連なって一体構造を形成する軌道面敷設用敷板の敷設構造において、
    前記軌道面敷設用敷板は、少なくとも2以上のまくら木に跨がって敷設されるものであり、
    前記軌道面敷設用敷板は、本体部と、接合部を有し、
    前記接合部は、他の軌道面敷設用敷板の接合部と接合可能であり、
    前記接合部における他の軌道面敷設用敷板の接合部との接合部位の平均厚みが、本体部の平均厚みよりも薄いものであり、
    接合状態において、接合部間の接合部位は、まくら木上に位置して厚み方向に積層した積層構造を形成するものであり、
    前記接合部分は、複数のまくら木に亘って形成されており、
    前記締結要素は、接合部位であって一方の接合部の端部に近接するまくら木に固定されることを特徴とする軌道面敷設用敷板の敷設構造。
  4. 前記接合部位の上面と本体部の上面は、略面一となっていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の軌道面敷設用敷板の敷設構造。
  5. 前記軌道面敷設用敷板は、多孔質体であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の軌道面敷設用敷板の敷設構造。
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