JP5991843B2 - 軌道面敷設用敷板の敷設構造 - Google Patents
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Description
例えば、PCまくら木は、補強のための鋼材に緊張力を持たせた状態で、コンクリートを成型するなどの方法により製造されるものである。そして、PCまくら木は、木製のまくら木に比べて、重量が大きく安定性が高く、腐朽がないので耐用年数が長いなどの特徴を有していることから主にロングレール区間などに使用されている(例えば、特許文献1)。
例えば、砂利などが敷き詰められたバラスト軌道では、地面(軌道上の露出部分)の起伏が激しく、足場が不安定となっている。また、このような状況下において、まくら木の補修作業が必要となった場合、補修用の機具などを荷車に乗せ、補修箇所まで運搬する際に無駄に時間がかかり、非効率となる。そのため、従来からバラスト軌道では、まくら木上に歩行用又は運搬用の敷板を載置して、安全な足場を確保する。また、この敷板は、まくら木上に敷板を載置することで荷車の運搬用の通路としても機能する。
請求項2に記載の発明は、レールを支持し、当該レールの延伸方向に並べられた複数のまくら木に固定される軌道面敷設用敷板の敷設構造であって、複数の軌道面敷設用敷板が連なって一体構造を形成する軌道面敷設用敷板の敷設構造において、前記軌道面敷設用敷板は、少なくとも2以上のまくら木に跨がって敷設されるものであり、前記軌道面敷設用敷板は、本体部と、接合部を有し、前記接合部は、他の軌道面敷設用敷板の接合部と接合可能であり、前記接合部における他の軌道面敷設用敷板の接合部との接合部位の平均厚みが、本体部の平均厚みよりも薄いものであり、接合状態において、接合部間の接合部位は、まくら木上に位置して厚み方向に積層した積層構造を形成するものであり、前記接合部位に締結要素が挿通され、まくら木に固定されており、前記まくら木は、長手方向に鋼材が埋設されたコンクリートによって形成されており、前記締結要素は、まくら木の幅方向中央部から所定の範囲内に位置していることを特徴とする軌道面敷設用敷板の敷設構造である。
請求項3に記載の発明は、レールを支持し、当該レールの延伸方向に並べられた複数のまくら木に固定される軌道面敷設用敷板の敷設構造であって、複数の軌道面敷設用敷板が連なって一体構造を形成する軌道面敷設用敷板の敷設構造において、前記軌道面敷設用敷板は、少なくとも2以上のまくら木に跨がって敷設されるものであり、前記軌道面敷設用敷板は、本体部と、接合部を有し、前記接合部は、他の軌道面敷設用敷板の接合部と接合可能であり、前記接合部における他の軌道面敷設用敷板の接合部との接合部位の平均厚みが、本体部の平均厚みよりも薄いものであり、接合状態において、接合部間の接合部位は、まくら木上に位置して厚み方向に積層した積層構造を形成するものであり、前記接合部分は、複数のまくら木に亘って形成されており、前記締結要素は、接合部位であって一方の接合部の端部に近接するまくら木に固定されることを特徴とする軌道面敷設用敷板の敷設構造である。
すなわち、本発明は、レールを支持し、当該レールの延伸方向に並べられた複数のまくら木に固定される軌道面敷設用敷板の敷設構造であって、複数の軌道面敷設用敷板が連なって一体構造を形成する軌道面敷設用敷板の敷設構造において、前記軌道面敷設用敷板は、少なくとも2以上のまくら木に跨がって敷設されるものであり、前記軌道面敷設用敷板は、本体部と、接合部を有し、前記接合部は、他の軌道面敷設用敷板の接合部と接合可能であり、前記接合部における他の軌道面敷設用敷板の接合部との接合部位の平均厚みが、本体部の平均厚みよりも薄いものであり、接合状態において、接合部間の接合部位は、まくら木上に位置して厚み方向に積層した積層構造を形成するものであり、前記接合部位に締結要素が挿通され、まくら木に固定されていることを特徴とする。
また、本発明の構成によれば、接合状態において、接合部間の接合部位は、まくら木上に位置して厚み方向に積層した積層構造を形成するものであり、前記接合部位に締結要素が挿通され、まくら木に固定されている。すなわち、隣接する複数枚の軌道面敷設用敷板を接続部の部材厚方向に積層し、複数枚の軌道面敷設用敷板に跨がって締結要素によってまくら木に固定している。言い換えると、隣り合った軌道面敷設用敷板をつなげる際に、隣接する複数枚の軌道面敷設用敷板を同時にまとめて締結要素で固定できる構造となっている。
そのため、上記したような隣接した敷板の端面同士を突き合わせて固定する場合に比べて、締結要素を打ち込める領域が大きい。言い換えると、まくら木への締結要素の打設位置に合わせやすく、敷板の固定位置の自由度が高い。また、締結要素をまくら木に打設する数量を減らすことができるので、まくら木の強度の低下を抑制可能であるとともにコストを削減できる。
また、ここでいう「中央部から所定の範囲内」とは、幅方向の中央部を基準として、軌道面敷設用敷板の載置面の1/3までの範囲であることが好ましく、載置面の1/4までの範囲であることがより好ましく、載置面の1/5までの範囲であることが特に好ましい。また、まくら木の幅方向に複数の鋼材が埋設されている場合には、最も間隔の広い鋼材間に締結要素を打設することが好ましく、その中でも中央に締結要素を打設すること特に好ましい。
また、この構成によれば、隣り合った軌道面敷設用敷板をつなげる際に、隣接する複数枚の軌道面敷設用敷板を同時にまとめて締結要素で固定できる構造となっている。そのため、上記したような隣接した敷板の端面同士を突き合わせて固定する場合に比べて、締結要素を打ち込める領域が大きい。言い換えると、まくら木への締結要素の打設位置の自由度が高い。
なお、以下の説明において、特に断りがない限り、上下左右の位置関係は、通常の設置位置(図1)を基準に説明する。なお、長さ、幅、厚みの値については、特に記載が無い限り、平均値を表している。
軌道面敷設用敷板の敷設構造1は、まくら木2と、複数の軌道面敷設用敷板10と、まくら木2に軌道面敷設用敷板10を固定する締結要素3と、で構成されている。
本実施形態で使用されるまくら木2は、長尺状のいわゆる横まくら木と呼ばれるものである。まくら木2の素材は、特に限定されるものではなく、コンクリート製や、鉄製、木製、樹脂製などが採用できる。
なお、本実施形態のまくら木2は、コンクリート製のまくら木の中でも、プレストレスト・コンクリート製のまくら木(PCまくら木)を採用している。すなわち、まくら木2は、図2のように長手方向wに延伸した1又は複数の鋼材5が緊張力を持たせた状態で埋設されている。具体的には、本実施形態のまくら木2は、まくら木2の木口面の角部近傍に鋼材5が4本埋設されている。すなわち、まくら木2の幅方向の中央部から所定の範囲においては、鋼材5が埋設されていない。所定の範囲は、具体的には、軌道面敷設用敷板の敷設時において、軌道面敷設用敷板の載置面の1/3までの範囲であることが好ましく、載置面の1/4までの範囲であることがより好ましく、載置面の1/5までの範囲であることが特に好ましい。
なお、本実施形態では、まくら木2の幅方向の中央部から軌道面敷設用敷板の載置面の−1/3〜1/3までの範囲においては、鋼材5が埋設されていない。
言い換えると、まくら木2の幅方向中央部近傍には天地方向に鋼材5が位置しない領域6が存在する。また、領域6は、まくら木2の幅方向lに最も外側に位置する鋼材間に位置している。
軌道面敷設用敷板10は、正面視して「凸」字状をしている。すなわち、軌道面敷設用敷板10は、図3のように、本体部11と、本体部11の一方の端部から外側に向けて張り出した接続部12と、本体部11から他方の端部から張り出した接続部15を有している。言い換えると、接続部12と接続部15との間に本体部11が位置しており、接続部12と接続部15は、本体部11を介して長手方向lにそれぞれ対応する位置に配されており、同一平面上にある。
多孔質構造体としては、繊維補強された発泡樹脂の粉砕片を接着材で固めたものが採用でき、その中でも、繊維補強された発泡樹脂として、ガラス長繊維で強化されたポリウレタン樹脂製の発泡成形体(Fiber reinforced Foamed Urethane、以下FFUともいう。)であることが特に好ましい。
本実施形態では、FFUの粉砕片を接着材で固めたものを用いている。なお、ここで用いられる接着材は、公知の接着材である。
本体部11は、図3のように接続部12及び接続部15に対して天地方向上方に突出している。すなわち、本体部11の上面16は、接続部12の上面17及び接続部15の上面18に対して上方に位置している。言い換えると、接続部12の上面17と本体部11の上面16は、立壁部20を介して段状に連続しており、接続部15の上面18と本体部11の上面16は、立壁部21を介して段状に連続している。
一方、軌道面敷設用敷板10の下側では、本体部11の下面22と、接続部12の下面23と、接続部15の下面25が、同一平面を形成しており、面一となっている。
本体部11の幅(幅方向wの長さ)は、軌間(隣接するレール8の間の距離)の内外ともに締結器などの部品の邪魔にならない幅となっている。すなわち、隣接するレール8間の幅よりも小さい。具体的には、本体部11の幅(幅方向wの長さ)は20cmから100cmであり、50cmから100cmであることが好ましく、60cmから80cmであることがより好ましい。
接続部12の厚みは、本体部11の厚みより薄く、接続部15の厚みと等しくなっている。本実施形態では、接続部12の厚みは、本体部11の半分の厚みとなっている。
軌道面敷設用敷板の敷設構造1は、図4のように複数のまくら木2上に軌道面敷設用敷板10がそれぞれ配されており、本体部11が上方に突出した姿勢で隣接する軌道面敷設用敷板10(10a)と軌道面敷設用敷板10(10c)との間に、軌道面敷設用敷板10(10b)を天地逆転させて載置されている。すなわち、軌道面敷設用敷板10aの接続部15に軌道面敷設用敷板10bの接続部12が載置されており、軌道面敷設用敷板10bの接続部15に軌道面敷設用敷板10cの接続部12が載置されている。
そして、軌道面敷設用敷板の敷設構造1では、図1のように軌道面敷設用敷板10が天地方向互い違いに配されている。
そして、接続部12又は接続部15は、その一部がまくら木2から外側(本体部11側と対向する側)にはみ出している。一方、軌道面敷設用敷板10aの本体部11の下方には、まくら木2が位置していない。すなわち、軌道面敷設用敷板10aは、まくら木2a,2bによって両端支持されている。
また、軌道面敷設用敷板10bの接続部15の上面18(図4では下面)は、軌道面敷設用敷板10cの接続部12の上面17に面接触し、接合面27を形成している。接合面27は、接合面26と同様、まくら木2の天面に対して平行となっている。
軌道面敷設用敷板10bの本体部11の上面16(図4では下面)は、軌道面敷設用敷板10aの接続部15の下面25及び軌道面敷設用敷板10cの接続部12の下面23と、略同一平面を形成しており、略面一となっている。
ここでいう「略面一」とは、接合部位の上面と本体部の上面との高低差が0mm〜5mmであることをいい、接合部位の上面と本体部の上面との高低差が0mm〜3mmであることが好ましく、0mm、すなわち、面一であることが特に好ましい。
なお、本実施形態では、軌道面敷設用敷板10bの本体部11の上面16(図4では下面)は、軌道面敷設用敷板10aの接続部15の下面25及び軌道面敷設用敷板10cの接続部12の下面23と、同一平面を形成しており、面一となっている。
本実施形態では、軌道面敷設用敷板10bの接続部15の下面25(図4では上面)は、軌道面敷設用敷板10cの本体部11の上面16と同一平面を形成しており、面一となっている。
軌道面敷設用敷板10bの接続部12の突出方向l端面と、軌道面敷設用敷板10aの立壁部21とが接触しており、軌道面敷設用敷板10aの接続部15の突出方向l端面と、軌道面敷設用敷板10bの立壁部20と接触している。
また、軌道面敷設用敷板10bと軌道面敷設用敷板10cとの関係についても同様に、軌道面敷設用敷板10bの接続部15の突出方向l端面と、軌道面敷設用敷板10cの立壁部20とが接触しており、軌道面敷設用敷板10cの接続部12の突出方向l端面と、軌道面敷設用敷板10bの立壁部21と接触している。
まず、軌道面敷設用敷板10a及び軌道面敷設用敷板10cをそれぞれ隣接する複数のまくら木2(2aと2b,2cと2d)に跨がってまくら木2の天面上に載置する(図5(a))。
なお、まくら木2には、あらかじめ締結要素3と締結可能な締結穴7が形成されている。締結穴7は、鋼材5が位置しない領域6(図2参照)に設けられている。
このとき、軌道面敷設用敷板10a及び軌道面敷設用敷板10cは、隣接するレール8の内側(軌間)に配されている。
このとき、軌道面敷設用敷板10aの接続部15と、軌道面敷設用敷板10bの接続部12が重なっており、軌道面敷設用敷板10bの接続部15と、軌道面敷設用敷板10cの接続部12が重なっている。
このとき、締結要素3は、軌道面敷設用敷板10a,10bの接続部15,12に亘って挿通しており、その挿通箇所は接合面26を通っている。また、締結要素3は、軌道面敷設用敷板10b,10cの接続部15,12に亘って挿通しており、その挿通箇所は接合面27を通っている。
なお、締結要素3を2枚の軌道面敷設用敷板10a,10bに亘って挿通させる際には、軌道面敷設用敷板10を仮組した後に、軌道面敷設用敷板10に電動ドリルなどで締結穴7に対応する位置に仮穴を形成し、当該仮穴に締結要素3を挿通させる。
第2実施形態の軌道面敷設用敷板の敷設構造50で用いられる軌道面敷設用敷板51は、一方の接続部は、第1実施形態の軌道面敷設用敷板10の接続部15と同じであるが、もう一方の接続部52は、第1実施形態の軌道面敷設用敷板10の接続部12と張り出し位置が異なる。すなわち、軌道面敷設用敷板51の接続部52は、図6のように接続部12に比べて上側に位置している。
接続部52の上面53は、図7のように本体部11の上面16と同一平面を形成し、面一となっている。一方、軌道面敷設用敷板51の下側では、接続部52の下面55と本体部11の下面22は、立壁部56を介して段状に連続している。
接続部52の厚みは、本体部11の厚みより小さく、接続部15の厚みと等しい。本実施形態では、接続部12の厚みは、本体部11の半分となっている。
軌道面敷設用敷板の敷設構造50は、図8のように複数のまくら木2上に軌道面敷設用敷板51がそれぞれ配されており、接続部15上に接続部52が重なるように載置している。すなわち、軌道面敷設用敷板51aの接続部15に軌道面敷設用敷板51bの接続部52が載置されており、軌道面敷設用敷板51bの接続部15に軌道面敷設用敷板51cの接続部52が載置されている。
言い換えると、軌道面敷設用敷板の敷設構造50は、接続部15と接続部52とが重なった重なり部分58(接合部位)がある。
軌道面敷設用敷板51aの本体部11の上面16は、軌道面敷設用敷板51bの接続部52の上面53と、略同一平面を形成しており、略面一となっている。
なお、本実施形態では、軌道面敷設用敷板51aの本体部11の上面16は、軌道面敷設用敷板51bの接続部52の上面53と、同一平面を形成しており、面一となっている。
第3実施形態の軌道面敷設用敷板の敷設構造100は、第1実施形態の軌道面敷設用敷板の敷設構造1と、接続部12,15の張り出し長さL1,L3が異なる。
すなわち、軌道面敷設用敷板の敷設構造100に用いられる軌道面敷設用敷板101は、図9のように接続部12の本体部11からの張出長さL1が、接続部15の本体部11からの張出長さL3に等しく、本体部11の幅方向lの長さL2よりも大きい。
また、金型に成形原料を導入し断片的に成形する、いわゆるバッチ成形によって軌道面敷設用敷板101を成形する場合には、成形に使用する金型の大きさによって、軌道面敷設用敷板101の外形の大きさが決まるため、軌道面敷設用敷板101の設計に制限がある。そこで、隣接するまくら木2の幅方向lに対面する端部同士の間隔の内、軌道設計時に想定される最大の値をA、まくら木2の天面の幅をBとすると、接続部12の張出長さL1及び/又は接続部15の張出長さL3は、(A+2B)以上となっていることが好ましい。
すなわち、接続部12,15の張出長さL1,L3は、隣接するまくら木2の天面の長手方向lの外側端部間の距離L6(A+2B)以上となっていることが好ましい。
そして、その場合、接続部12,15の張出長さL1,L3は、本体部11の幅方向lの長さL2の4倍から7倍であることが好ましい。
第4実施形態の軌道面敷設用敷板の敷設構造150は、第1実施形態の軌道面敷設用敷板の敷設構造1と、本体部11の幅方向lの長さL2が異なる。
すなわち、軌道面敷設用敷板の敷設構造150に用いられる軌道面敷設用敷板151は、図10のように本体部11の幅方向lの長さL2は、接続部12,15の張出長さL1,L3よりも長い。
ここで、第3実施形態の軌道面敷設用敷板101と同様、バッチ成形によって軌道面敷設用敷板151を成形する場合には、上記したように金型の大きさによって、軌道面敷設用敷板151の外形の大きさが決まるため、軌道面敷設用敷板151の設計に制限がある。そこで、軌道面敷設用敷板151の推奨例として、図15の軌道面敷設用敷板151のように、隣接するまくら木2の幅方向lに対面する端部同士の間隔の内、軌道設計時に想定される最大の値をA、まくら木2の天面の幅をBとすると、接続部12の張出長さL1及び/又は接続部15の張出長さL3は、(A+2B)以上となっていることが好ましい。
すなわち、接続部12,15の張出長さL1,L3は、隣接するまくら木2の天面の長手方向lの外側端部間の距離L6(A+2B)以上となっていることが好ましい。
そして、その場合、接続部12,15の張出長さL1,L3は、本体部11の幅方向lの長さL2の4倍から7倍であることが好ましい。
本参考例の軌道面敷設用敷板の敷設構造200は、図16のようにまくら木2上に軌道面敷設用敷板202を連結し、当該連結部位を押さえ板203を載置されている。軌道面敷設用敷板の敷設構造200は、さらに締結要素3によって、まくら木2に軌道面敷設用敷板202と押さえ板203を固定されている。
軌道面敷設用敷板202は、本発明の第1実施形態の軌道面敷設用敷板10とほぼ同様の構成を有しており、本発明の第1実施形態の軌道面敷設用敷板10の接続部12,15の幅方向wの長さが異なる。また、図16のように軌道敷設時において、隣接する軌道面敷設用敷板202の接続部206,207間の接触部位が異なる。すなわち、上記した第1実施形態の軌道面敷設用敷板10は、天地方向に接続部12,15の積層構造を形成しているのに対して、本参考例の軌道面敷設用敷板202は、押さえ板203と積層構造を形成し、天地方向に接続部206,207が重なっていない。また、幅方向wに接続部206,207が重なっている。
接続部206と接続部207は、互いに幅方向wにずれた位置に位置している。すなわち、接続部206は、接続部207の長手方向lの延長上に位置しておらず、接続部207も、接続部206の長手方向lの延長上に位置していない。
軌道面敷設用敷板202の下側では、接続部206,207の下面23,25と本体部205の下面22は、同一平面を形成し、面一となっている。軌道面敷設用敷板202の上側では、接続部206,207の下面23,25と本体部205の下面22が、立壁部20,21を介して段状に連続している。
固定孔208は、2つの開口径が異なる孔が連なって形成されており、その開口中心は、同一直線上に並んでいる。
固定孔208は、大径部210と小径部211から形成されている。大径部210と小径部211は、ともに開口形状が円形状となっている。大径部210の内壁と小径部211の内壁は、壁部を介して段状に連続している。大径部210は、締結要素3の頭部を収納可能な大きさとなっており、小径部211は、締結要素3の軸部を収納可能な大きさとなっている。
一方、軌道面敷設用敷板202aの接続部207aの上面18aは、軌道面敷設用敷板202bの接続部206bの上面17bと同一平面を形成し、面一となっている。また、軌道面敷設用敷板の敷設構造200は、軌道面敷設用敷板202aの立壁部21aと、接続部207aの上面18aと、接続部206bの上面17bと、軌道面敷設用敷板202bの立壁部20bとによって、幅方向wに連続した溝状の固定空間212を形成している。
まず、図19に示すように、軌道面敷設用敷板202a,202bをそれぞれ隣接する複数のまくら木2に跨がってまくら木2の天面上に載置する。その後、軌道面敷設用敷板202aの接続部207aと、押さえ板203の重なり部分に締結要素3を挿通させ、まくら木2の締結穴7(図20参照)と締結させる。また、軌道面敷設用敷板202bの接続部206bと、押さえ板203の重なり部分に締結要素3を挿通させ、まくら木2の締結穴7と締結させる。
このとき、締結要素3は、図20のように軌道面敷設用敷板202aの接続部207aと押さえ板203に亘って挿通しており、その挿通箇所は接続部207aと押さえ板203との接合面を通っている。同様に、締結要素3は、軌道面敷設用敷板202bの接続部206bと押さえ板203に亘って挿通しており、その挿通箇所は接続部206bと押さえ板203との接合面を通っている。
締結要素3は押さえ板203の天面よりも下方の位置にあり、押さえ板203内に埋設されている。言い換えると、押さえ板203から上方に張り出していない。
3 締結要素
5 鋼材
8 レール
10,51,101,151 軌道面敷設用敷板
11 本体部
12,15,52 接続部(接合部)
30,31,58 重なり部分(接合部位)
Claims (5)
- レールを支持し、当該レールの延伸方向に並べられた複数のまくら木に固定される軌道面敷設用敷板の敷設構造であって、
複数の軌道面敷設用敷板が連なって一体構造を形成する軌道面敷設用敷板の敷設構造において、
前記軌道面敷設用敷板は、少なくとも2以上のまくら木に跨がって敷設されるものであり、
前記軌道面敷設用敷板は、本体部と、接合部を有し、
前記接合部は、他の軌道面敷設用敷板の接合部と接合可能であり、
前記接合部における他の軌道面敷設用敷板の接合部との接合部位の平均厚みが、本体部の平均厚みよりも薄いものであり、
接合状態において、接合部間の接合部位は、まくら木上に位置して厚み方向に積層した積層構造を形成するものであり、
前記接合部位に締結要素が挿通され、まくら木に固定されており、
接合状態において、前記接合部の端部は、まくら木からレールの延伸方向に張り出していることを特徴とする軌道面敷設用敷板の敷設構造。 - レールを支持し、当該レールの延伸方向に並べられた複数のまくら木に固定される軌道面敷設用敷板の敷設構造であって、
複数の軌道面敷設用敷板が連なって一体構造を形成する軌道面敷設用敷板の敷設構造において、
前記軌道面敷設用敷板は、少なくとも2以上のまくら木に跨がって敷設されるものであり、
前記軌道面敷設用敷板は、本体部と、接合部を有し、
前記接合部は、他の軌道面敷設用敷板の接合部と接合可能であり、
前記接合部における他の軌道面敷設用敷板の接合部との接合部位の平均厚みが、本体部の平均厚みよりも薄いものであり、
接合状態において、接合部間の接合部位は、まくら木上に位置して厚み方向に積層した積層構造を形成するものであり、
前記接合部位に締結要素が挿通され、まくら木に固定されており、
前記まくら木は、長手方向に鋼材が埋設されたコンクリートによって形成されており、
前記締結要素は、まくら木の幅方向中央部から所定の範囲内に位置していることを特徴とする軌道面敷設用敷板の敷設構造。 - レールを支持し、当該レールの延伸方向に並べられた複数のまくら木に固定される軌道面敷設用敷板の敷設構造であって、
複数の軌道面敷設用敷板が連なって一体構造を形成する軌道面敷設用敷板の敷設構造において、
前記軌道面敷設用敷板は、少なくとも2以上のまくら木に跨がって敷設されるものであり、
前記軌道面敷設用敷板は、本体部と、接合部を有し、
前記接合部は、他の軌道面敷設用敷板の接合部と接合可能であり、
前記接合部における他の軌道面敷設用敷板の接合部との接合部位の平均厚みが、本体部の平均厚みよりも薄いものであり、
接合状態において、接合部間の接合部位は、まくら木上に位置して厚み方向に積層した積層構造を形成するものであり、
前記接合部分は、複数のまくら木に亘って形成されており、
前記締結要素は、接合部位であって一方の接合部の端部に近接するまくら木に固定されることを特徴とする軌道面敷設用敷板の敷設構造。 - 前記接合部位の上面と本体部の上面は、略面一となっていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の軌道面敷設用敷板の敷設構造。
- 前記軌道面敷設用敷板は、多孔質体であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の軌道面敷設用敷板の敷設構造。
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