JP5990160B2 - 抗酸化炎症モジュレーターを使用して肥満を処置する方法 - Google Patents
抗酸化炎症モジュレーターを使用して肥満を処置する方法 Download PDFInfo
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Description
本発明は一般に、生物学および医学の分野に関する。より詳しくは、抗酸化炎症モジュレーター(AIM)による肥満などの疾患の予防および/または処置のための方法に関する。
肥満は、米国および他の先進国における主要な健康問題となっている。米国では、成人人口の65%が過体重または肥満であると考えられ、成人の30%超が肥満の基準を満たしている。世界保健機関は世界の10億人超の成人が過体重であると推定しており、これらのうち3億人が臨床的に肥満であると考えられる(Hotamisligil, 2006)。多くの国では、子どもにおける肥満の発生率も急速に増大している。肥満は、心血管疾患、脳卒中、インスリン抵抗性、2型糖尿病、肝疾患、神経変性疾患、呼吸器疾患および他の重病の主要な危険因子であり、乳がんおよび結腸がんを含む特定の種類のがんの危険因子として意味づけられている。肥満は、身体的健康に対するその影響を除けば、生活の質および心理的幸福に対する著しい悪影響を示す。多くの国におけるますます座りがちな生活様式の結果として、既に高い肥満の発生率は増大する可能性が高い。さらに、特定の広く使用される精神科薬、特に非定型抗精神病薬は、体重増加、および糖尿病の危険性増加に関連している。精神症状の十分な制御を実現するためにこれらの薬物を慢性的に使用しなければならないこと、および精神障害を有する患者における処置服薬率がしばしば低いことから、これらの副作用は、服薬遵守に対する障壁と患者に対する著しいさらなる健康リスクとの両方を示すものである。
式中、
Wは電子吸引性基であり;
R1およびR2はそれぞれ独立して
水素、ヒドロキシ、アルキル(C≦8)、置換アルキル(C≦8)、アルケニル(C≦8)、置換アルケニル(C≦8)、アルコキシ(C≦8)または置換アルコキシ(C≦8)であり; あるいは、
R1およびR2は一緒になってアルカンジイル(C≦18)、アルケンジイル(C≦18)、アレーンジイル(C≦18)、アルコキシジイル(C≦18)、アルケニルオキシジイル(C≦18)、アルキルアミノジイル(C≦18)、アルケニルアミノジイル(C≦18)またはアルケニルアミノオキシジイル(C≦18)となり;
各R3は独立して
ヒドロキシ、ハロ、オキソ、アミノ、ヒドロキシアミノ、ニトロ、イミノ、シアノ、アジド、メルカプトまたはチオ;
アルキル(C≦12)、アルケニル(C≦12)、アルキニル(C≦12)、アリール(C≦12)、アラルキル(C≦12)、ヘテロアリール(C≦12)、ヘテロアラルキル(C≦12)、アシル(C≦12)、アルキリデン(C≦12)、アルコキシ(C≦12)、アルケニルオキシ(C≦12)、アルキニルオキシ(C≦12)、アリールオキシ(C≦12)、アラルコキシ(C≦12)、ヘテロアリールオキシ(C≦12)、ヘテロアラルコキシ(C≦12)、アシルオキシ(C≦12)、アルキルアミノ(C≦12)、ジアルキルアミノ(C≦12)、アルコキシアミノ(C≦12)、アルケニルアミノ(C≦12)、アルキニルアミノ(C≦12)、アリールアミノ(C≦12)、アラルキルアミノ(C≦12)、ヘテロアリールアミノ(C≦12)、ヘテロアラルキルアミノ(C≦12)、アルキルスルホニルアミノ(C≦12)、アミド(C≦12)、アルキルイミノ(C≦12)、アルケニルイミノ(C≦12)、アルキニルイミノ(C≦12)、アリールイミノ(C≦12)、アラルキルイミノ(C≦12)、ヘテロアリールイミノ(C≦12)、ヘテロアラルキルイミノ(C≦12)、アシルイミノ(C≦12)、またはこれらの基のいずれかの置換バージョンであるか; あるいは、
(R3)y中の任意の2個のR3は一緒になってアルカンジイル(C≦18)、アルケンジイル(C≦18)、アレーンジイル(C≦18)、アルコキシジイル(C≦18)、アルケニルオキシジイル(C≦18)、アルキルアミノジイル(C≦18)、アルケニルアミノジイル(C≦18)またはアルケニルアミノオキシジイル(C≦18)となり;
yは0〜8である。
式中、
Wは電子吸引性基であり;
R1およびR2はそれぞれ独立して
水素、ヒドロキシ、アルキル(C≦8)、置換アルキル(C≦8)、アルケニル(C≦8)、置換アルケニル(C≦8)、アルコキシ(C≦8)または置換アルコキシ(C≦8)であり; あるいは、
R1およびR2は一緒になってアルカンジイル(C≦18)、アルケンジイル(C≦18)、アレーンジイル(C≦18)、アルコキシジイル(C≦18)、アルケニルオキシジイル(C≦18)、アルキルアミノジイル(C≦18)、アルケニルアミノジイル(C≦18)またはアルケニルアミノオキシジイル(C≦18)となり;
各R3は独立して
ヒドロキシ、ハロ、オキソ、アミノ、ヒドロキシアミノ、ニトロ、イミノ、シアノ、アジド、メルカプトまたはチオ;
アルキル(C≦12)、アルケニル(C≦12)、アルキニル(C≦12)、アリール(C≦12)、アラルキル(C≦12)、ヘテロアリール(C≦12)、ヘテロアラルキル(C≦12)、アシル(C≦12)、アルキリデン(C≦12)、アルコキシ(C≦12)、アルケニルオキシ(C≦12)、アルキニルオキシ(C≦12)、アリールオキシ(C≦12)、アラルコキシ(C≦12)、ヘテロアリールオキシ(C≦12)、ヘテロアラルコキシ(C≦12)、アシルオキシ(C≦12)、アルキルアミノ(C≦12)、ジアルキルアミノ(C≦12)、アルコキシアミノ(C≦12)、アルケニルアミノ(C≦12)、アルキニルアミノ(C≦12)、アリールアミノ(C≦12)、アラルキルアミノ(C≦12)、ヘテロアリールアミノ(C≦12)、ヘテロアラルキルアミノ(C≦12)、アルキルスルホニルアミノ(C≦12)、アミド(C≦12)、アルキルイミノ(C≦12)、アルケニルイミノ(C≦12)、アルキニルイミノ(C≦12)、アリールイミノ(C≦12)、アラルキルイミノ(C≦12)、ヘテロアリールイミノ(C≦12)、ヘテロアラルキルイミノ(C≦12)、アシルイミノ(C≦12)、またはこれらの基のいずれかの置換バージョンであるか; あるいは、
(R3)y中の任意の2個のR3は一緒になってアルカンジイル(C≦18)、アルケンジイル(C≦18)、アレーンジイル(C≦18)、アルコキシジイル(C≦18)、アルケニルオキシジイル(C≦18)、アルキルアミノジイル(C≦18)、アルケニルアミノジイル(C≦18)またはアルケニルアミノオキシジイル(C≦18)となり;
yは0〜8である。
式中、
Wは電子吸引性基であり;
R1およびR2はそれぞれ独立して
水素、ヒドロキシ、アルキル(C≦8)、置換アルキル(C≦8)、アルケニル(C≦8)、置換アルケニル(C≦8)、アルコキシ(C≦8)または置換アルコキシ(C≦8)であり; あるいは、
R1およびR2は一緒になってアルカンジイル(C≦18)、アルケンジイル(C≦18)、アレーンジイル(C≦18)、アルコキシジイル(C≦18)、アルケニルオキシジイル(C≦18)、アルキルアミノジイル(C≦18)、アルケニルアミノジイル(C≦18)またはアルケニルアミノオキシジイル(C≦18)となり;
各R3は独立して
ヒドロキシ、ハロ、オキソ、アミノ、ヒドロキシアミノ、ニトロ、イミノ、シアノ、アジド、メルカプトまたはチオ;
アルキル(C≦12)、アルケニル(C≦12)、アルキニル(C≦12)、アリール(C≦12)、アラルキル(C≦12)、ヘテロアリール(C≦12)、ヘテロアラルキル(C≦12)、アシル(C≦12)、アルキリデン(C≦12)、アルコキシ(C≦12)、アルケニルオキシ(C≦12)、アルキニルオキシ(C≦12)、アリールオキシ(C≦12)、アラルコキシ(C≦12)、ヘテロアリールオキシ(C≦12)、ヘテロアラルコキシ(C≦12)、アシルオキシ(C≦12)、アルキルアミノ(C≦12)、ジアルキルアミノ(C≦12)、アルコキシアミノ(C≦12)、アルケニルアミノ(C≦12)、アルキニルアミノ(C≦12)、アリールアミノ(C≦12)、アラルキルアミノ(C≦12)、ヘテロアリールアミノ(C≦12)、ヘテロアラルキルアミノ(C≦12)、アルキルスルホニルアミノ(C≦12)、アミド(C≦12)、アルキルイミノ(C≦12)、アルケニルイミノ(C≦12)、アルキニルイミノ(C≦12)、アリールイミノ(C≦12)、アラルキルイミノ(C≦12)、ヘテロアリールイミノ(C≦12)、ヘテロアラルキルイミノ(C≦12)、アシルイミノ(C≦12)、またはこれらの基のいずれかの置換バージョンであるか; あるいは、
(R3)y中の任意の2個のR3は一緒になってアルカンジイル(C≦18)、アルケンジイル(C≦18)、アレーンジイル(C≦18)、アルコキシジイル(C≦18)、アルケニルオキシジイル(C≦18)、アルキルアミノジイル(C≦18)、アルケニルアミノジイル(C≦18)またはアルケニルアミノオキシジイル(C≦18)となり;
yは0〜7である。
式中、
Wは電子吸引性基であり;
R1およびR2はそれぞれ独立して
水素、ヒドロキシ、アルキル(C≦8)、置換アルキル(C≦8)、アルケニル(C≦8)、置換アルケニル(C≦8)、アルコキシ(C≦8)または置換アルコキシ(C≦8)であり; あるいは、
R1およびR2は一緒になってアルカンジイル(C≦18)、アルケンジイル(C≦18)、アレーンジイル(C≦18)、アルコキシジイル(C≦18)、アルケニルオキシジイル(C≦18)、アルキルアミノジイル(C≦18)、アルケニルアミノジイル(C≦18)またはアルケニルアミノオキシジイル(C≦18)となり;
各R3は独立して
ヒドロキシ、ハロ、オキソ、アミノ、ヒドロキシアミノ、ニトロ、イミノ、シアノ、アジド、メルカプトまたはチオ;
アルキル(C≦12)、アルケニル(C≦12)、アルキニル(C≦12)、アリール(C≦12)、アラルキル(C≦12)、ヘテロアリール(C≦12)、ヘテロアラルキル(C≦12)、アシル(C≦12)、アルキリデン(C≦12)、アルコキシ(C≦12)、アルケニルオキシ(C≦12)、アルキニルオキシ(C≦12)、アリールオキシ(C≦12)、アラルコキシ(C≦12)、ヘテロアリールオキシ(C≦12)、ヘテロアラルコキシ(C≦12)、アシルオキシ(C≦12)、アルキルアミノ(C≦12)、ジアルキルアミノ(C≦12)、アルコキシアミノ(C≦12)、アルケニルアミノ(C≦12)、アルキニルアミノ(C≦12)、アリールアミノ(C≦12)、アラルキルアミノ(C≦12)、ヘテロアリールアミノ(C≦12)、ヘテロアラルキルアミノ(C≦12)、アルキルスルホニルアミノ(C≦12)、アミド(C≦12)、アルキルイミノ(C≦12)、アルケニルイミノ(C≦12)、アルキニルイミノ(C≦12)、アリールイミノ(C≦12)、アラルキルイミノ(C≦12)、ヘテロアリールイミノ(C≦12)、ヘテロアラルキルイミノ(C≦12)、アシルイミノ(C≦12)、またはこれらの基のいずれかの置換バージョンであるか; あるいは、
(R3)y中の任意の2個のR3は一緒になってアルカンジイル(C≦18)、アルケンジイル(C≦18)、アレーンジイル(C≦18)、アルコキシジイル(C≦18)、アルケニルオキシジイル(C≦18)、アルキルアミノジイル(C≦18)、アルケニルアミノジイル(C≦18)またはアルケニルアミノオキシジイル(C≦18)となり;
yは0〜6である。
式中、
Wは電子吸引性基であり;
R1およびR2はそれぞれ独立して
水素、ヒドロキシ、アルキル(C≦8)、置換アルキル(C≦8)、アルケニル(C≦8)、置換アルケニル(C≦8)、アルコキシ(C≦8)または置換アルコキシ(C≦8)であり; あるいは、
R1およびR2は一緒になってアルカンジイル(C≦18)、アルケンジイル(C≦18)、アレーンジイル(C≦18)、アルコキシジイル(C≦18)、アルケニルオキシジイル(C≦18)、アルキルアミノジイル(C≦18)、アルケニルアミノジイル(C≦18)またはアルケニルアミノオキシジイル(C≦18)となり;
各R3は独立して
ヒドロキシ、ハロ、オキソ、アミノ、ヒドロキシアミノ、ニトロ、イミノ、シアノ、アジド、メルカプトまたはチオ;
アルキル(C≦12)、アルケニル(C≦12)、アルキニル(C≦12)、アリール(C≦12)、アラルキル(C≦12)、ヘテロアリール(C≦12)、ヘテロアラルキル(C≦12)、アシル(C≦12)、アルキリデン(C≦12)、アルコキシ(C≦12)、アルケニルオキシ(C≦12)、アルキニルオキシ(C≦12)、アリールオキシ(C≦12)、アラルコキシ(C≦12)、ヘテロアリールオキシ(C≦12)、ヘテロアラルコキシ(C≦12)、アシルオキシ(C≦12)、アルキルアミノ(C≦12)、ジアルキルアミノ(C≦12)、アルコキシアミノ(C≦12)、アルケニルアミノ(C≦12)、アルキニルアミノ(C≦12)、アリールアミノ(C≦12)、アラルキルアミノ(C≦12)、ヘテロアリールアミノ(C≦12)、ヘテロアラルキルアミノ(C≦12)、アルキルスルホニルアミノ(C≦12)、アミド(C≦12)、アルキルイミノ(C≦12)、アルケニルイミノ(C≦12)、アルキニルイミノ(C≦12)、アリールイミノ(C≦12)、アラルキルイミノ(C≦12)、ヘテロアリールイミノ(C≦12)、ヘテロアラルキルイミノ(C≦12)、アシルイミノ(C≦12)、またはこれらの基のいずれかの置換バージョンであるか; あるいは、
(R3)y中の任意の2個のR3は一緒になってアルカンジイル(C≦18)、アルケンジイル(C≦18)、アレーンジイル(C≦18)、アルコキシジイル(C≦18)、アルケニルオキシジイル(C≦18)、アルキルアミノジイル(C≦18)、アルケニルアミノジイル(C≦18)またはアルケニルアミノオキシジイル(C≦18)となり;
yは0〜8である。
式中、
X1およびX2は独立して
水素、ヒドロキシ、ハロ、オキソ、アミノ、ヒドロキシアミノ、ニトロ、イミノ、シアノ、アジド、メルカプトまたはチオ; あるいは
アルキル(C≦12)、アルケニル(C≦12)、アルキニル(C≦12)、アリール(C≦12)、アラルキル(C≦12)、ヘテロアリール(C≦12)、ヘテロアラルキル(C≦12)、アシル(C≦12)、アルキリデン(C≦12)、アルコキシ(C≦12)、アルケニルオキシ(C≦12)、アルキニルオキシ(C≦12)、アリールオキシ(C≦12)、アラルコキシ(C≦12)、ヘテロアリールオキシ(C≦12)、ヘテロアラルコキシ(C≦12)、アシルオキシ(C≦12)、アルキルアミノ(C≦12)、ジアルキルアミノ(C≦12)、アルコキシアミノ(C≦12)、アルケニルアミノ(C≦12)、アルキニルアミノ(C≦12)、アリールアミノ(C≦12)、アラルキルアミノ(C≦12)、ヘテロアリールアミノ(C≦12)、ヘテロアラルキルアミノ(C≦12)、アルキルスルホニルアミノ(C≦12)、アミド(C≦12)、アルキルイミノ(C≦12)、アルケニルイミノ(C≦12)、アルキニルイミノ(C≦12)、アリールイミノ(C≦12)、アラルキルイミノ(C≦12)、ヘテロアリールイミノ(C≦12)、ヘテロアラルキルイミノ(C≦12)、アシルイミノ(C≦12)、またはこれらの基のいずれかの置換バージョンであり;
Yは水素、ヒドロキシ、ハロ、アミノ、ヒドロキシアミノ、ニトロ、シアノ、アジド、メルカプト、アルキル(C≦12)、アルケニル(C≦12)、アルキニル(C≦12)、アリール(C≦12)、アラルキル(C≦12)、ヘテロアリール(C≦12)、ヘテロアラルキル(C≦12)、アシル(C≦12)、アルコキシ(C≦12)、アルケニルオキシ(C≦12)、アルキニルオキシ(C≦12)、アリールオキシ(C≦12)、アラルコキシ(C≦12)、ヘテロアリールオキシ(C≦12)、ヘテロアラルコキシ(C≦12)、アシルオキシ(C≦12)、アルキルアミノ(C≦12)、ジアルキルアミノ(C≦12)、アルコキシアミノ(C≦12)、アルケニルアミノ(C≦12)、アルキニルアミノ(C≦12)、アリールアミノ(C≦12)、アラルキルアミノ(C≦12)、ヘテロアリールアミノ(C≦12)、ヘテロアラルキルアミノ(C≦12)またはアルキルスルホニルアミノ(C≦12)である。
対象が(i)過体重または肥満であり; (ii)糖尿病を有さないと識別済みである、方法が提供される。
(a)該化合物の少なくとも一部分が、実質的に図1Cに示す通り約13.5°2θでのハローピークを有するX線回折パターン(CuKα)、および約120℃〜約135℃のTgを有する非晶形として存在し、
(b)対象が
(i)過体重または肥満であり;
(ii)糖尿病を有さないと識別済みである、方法が提供される。
それを必要とする対象において体重を減少させる方法であって、対象の体重を減少させるために十分な量で抗酸化炎症モジュレーター(AIM)を対象に投与する段階を含む、方法。
[本発明1002]
対象が過剰な体脂肪を有する、本発明1001の方法。
[本発明1003]
対象が過体重である、本発明1001の方法。
[本発明1004]
対象の肥満度指数(BMI)が25kg/m 2 〜30kg/m 2 である、本発明1001の方法。
[本発明1005]
対象が肥満であるかまたは肥満の1つもしくは複数の症状を示す、本発明1001の方法。
[本発明1006]
肥満がクラスIである、本発明1005の方法。
[本発明1007]
対象のBMIが30kg/m 2 〜35kg/m 2 である、本発明1001の方法。
[本発明1008]
肥満がクラスIIである、本発明1005の方法。
[本発明1009]
対象のBMIが35kg/m 2 〜40kg/m 2 である、本発明1001の方法。
[本発明1010]
肥満がクラスIIIである、本発明1005の方法。
[本発明1011]
対象のBMIが40kg/m 2 〜80kg/m 2 である、本発明1001の方法。
[本発明1012]
対象がヒト対象である、本発明1001〜1011のいずれかの方法。
[本発明1013]
対象においてNrf2を選択的に誘導しもする、本発明1001〜1013のいずれかの方法。
[本発明1014]
対象においてNF-κBの活性化を阻害しもする、本発明1001〜1013のいずれかの方法。
[本発明1015]
前記AIMが下記式の化合物、または下記式の薬学的に許容される塩もしくは互変異性体である、本発明1001〜1013のいずれかの方法:
式中、
Wは電子吸引性基であり;
R 1 およびR 2 はそれぞれ独立して
水素、ヒドロキシ、アルキル (C≦8) 、置換アルキル (C≦8) 、アルケニル (C≦8) 、置換アルケニル (C≦8) 、アルコキシ (C≦8) または置換アルコキシ (C≦8) であるか; あるいは、
R 1 およびR 2 は一緒になってアルカンジイル (C≦18) 、アルケンジイル (C≦18) 、アレーンジイル (C≦18) 、アルコキシジイル (C≦18) 、アルケニルオキシジイル (C≦18) 、アルキルアミノジイル (C≦18) 、アルケニルアミノジイル (C≦18) またはアルケニルアミノオキシジイル (C≦18) となり;
各R 3 は独立して
ヒドロキシ、ハロ、オキソ、アミノ、ヒドロキシアミノ、ニトロ、イミノ、シアノ、アジド、メルカプトまたはチオ;
アルキル (C≦12) 、アルケニル (C≦12) 、アルキニル (C≦12) 、アリール (C≦12) 、アラルキル (C≦12) 、ヘテロアリール (C≦12) 、ヘテロアラルキル (C≦12) 、アシル (C≦12) 、アルキリデン (C≦12) 、アルコキシ (C≦12) 、アルケニルオキシ (C≦12) 、アルキニルオキシ (C≦12) 、アリールオキシ (C≦12) 、アラルコキシ (C≦12) 、ヘテロアリールオキシ (C≦12) 、ヘテロアラルコキシ (C≦12) 、アシルオキシ (C≦12) 、アルキルアミノ (C≦12) 、ジアルキルアミノ (C≦12) 、アルコキシアミノ (C≦12) 、アルケニルアミノ (C≦12) 、アルキニルアミノ (C≦12) 、アリールアミノ (C≦12) 、アラルキルアミノ (C≦12) 、ヘテロアリールアミノ (C≦12) 、ヘテロアラルキルアミノ (C≦12) 、アルキルスルホニルアミノ (C≦12) 、アミド (C≦12) 、アルキルイミノ (C≦12) 、アルケニルイミノ (C≦12) 、アルキニルイミノ (C≦12) 、アリールイミノ (C≦12) 、アラルキルイミノ (C≦12) 、ヘテロアリールイミノ (C≦12) 、ヘテロアラルキルイミノ (C≦12) 、アシルイミノ (C≦12) 、またはこれらの基のいずれかの置換バージョンであるか; あるいは、
(R 3 ) y 中の任意の2個のR 3 は一緒になってアルカンジイル (C≦18) 、アルケンジイル (C≦18) 、アレーンジイル (C≦18) 、アルコキシジイル (C≦18) 、アルケニルオキシジイル (C≦18) 、アルキルアミノジイル (C≦18) 、アルケニルアミノジイル (C≦18) またはアルケニルアミノオキシジイル (C≦18) となり;かつ
yは0〜8である。
[本発明1016]
前記AIMが下記式の化合物、または下記式の薬学的に許容される塩もしくは互変異性体である、本発明1015の方法:
式中、
Wは電子吸引性基であり;
R 1 およびR 2 はそれぞれ独立して
水素、ヒドロキシ、アルキル (C≦8) 、置換アルキル (C≦8) 、アルケニル (C≦8) 、置換アルケニル (C≦8) 、アルコキシ (C≦8) または置換アルコキシ (C≦8) であるか; あるいは、
R 1 およびR 2 は一緒になってアルカンジイル (C≦18) 、アルケンジイル (C≦18) 、アレーンジイル (C≦18) 、アルコキシジイル (C≦18) 、アルケニルオキシジイル (C≦18) 、アルキルアミノジイル (C≦18) 、アルケニルアミノジイル (C≦18) またはアルケニルアミノオキシジイル (C≦18) となり;
各R 3 は独立して
ヒドロキシ、ハロ、オキソ、アミノ、ヒドロキシアミノ、ニトロ、イミノ、シアノ、アジド、メルカプトまたはチオ;
アルキル (C≦12) 、アルケニル (C≦12) 、アルキニル (C≦12) 、アリール (C≦12) 、アラルキル (C≦12) 、ヘテロアリール (C≦12) 、ヘテロアラルキル (C≦12) 、アシル (C≦12) 、アルキリデン (C≦12) 、アルコキシ (C≦12) 、アルケニルオキシ (C≦12) 、アルキニルオキシ (C≦12) 、アリールオキシ (C≦12) 、アラルコキシ (C≦12) 、ヘテロアリールオキシ (C≦12) 、ヘテロアラルコキシ (C≦12) 、アシルオキシ (C≦12) 、アルキルアミノ (C≦12) 、ジアルキルアミノ (C≦12) 、アルコキシアミノ (C≦12) 、アルケニルアミノ (C≦12) 、アルキニルアミノ (C≦12) 、アリールアミノ (C≦12) 、アラルキルアミノ (C≦12) 、ヘテロアリールアミノ (C≦12) 、ヘテロアラルキルアミノ (C≦12) 、アルキルスルホニルアミノ (C≦12) 、アミド (C≦12) 、アルキルイミノ (C≦12) 、アルケニルイミノ (C≦12) 、アルキニルイミノ (C≦12) 、アリールイミノ (C≦12) 、アラルキルイミノ (C≦12) 、ヘテロアリールイミノ (C≦12) 、ヘテロアラルキルイミノ (C≦12) 、アシルイミノ (C≦12) 、またはこれらの基のいずれかの置換バージョンであるか; あるいは、
(R 3 ) y 中の任意の2個のR 3 は一緒になってアルカンジイル (C≦18) 、アルケンジイル (C≦18) 、アレーンジイル (C≦18) 、アルコキシジイル (C≦18) 、アルケニルオキシジイル (C≦18) 、アルキルアミノジイル (C≦18) 、アルケニルアミノジイル (C≦18) またはアルケニルアミノオキシジイル (C≦18) となり;かつ
yは0〜8である。
[本発明1017]
前記AIMが下記式の化合物、または下記式の薬学的に許容される塩もしくは互変異性体である、本発明1015の方法:
式中、
Wは電子吸引性基であり;
R 1 およびR 2 はそれぞれ独立して
水素、ヒドロキシ、アルキル (C≦8) 、置換アルキル (C≦8) 、アルケニル (C≦8) 、置換アルケニル (C≦8) 、アルコキシ (C≦8) または置換アルコキシ (C≦8) であるか; あるいは、
R 1 およびR 2 は一緒になってアルカンジイル (C≦18) 、アルケンジイル (C≦18) 、アレーンジイル (C≦18) 、アルコキシジイル (C≦18) 、アルケニルオキシジイル (C≦18) 、アルキルアミノジイル (C≦18) 、アルケニルアミノジイル (C≦18) またはアルケニルアミノオキシジイル (C≦18) となり;
各R 3 は独立して
ヒドロキシ、ハロ、オキソ、アミノ、ヒドロキシアミノ、ニトロ、イミノ、シアノ、アジド、メルカプトまたはチオ;
アルキル (C≦12) 、アルケニル (C≦12) 、アルキニル (C≦12) 、アリール (C≦12) 、アラルキル (C≦12) 、ヘテロアリール (C≦12) 、ヘテロアラルキル (C≦12) 、アシル (C≦12) 、アルキリデン (C≦12) 、アルコキシ (C≦12) 、アルケニルオキシ (C≦12) 、アルキニルオキシ (C≦12) 、アリールオキシ (C≦12) 、アラルコキシ (C≦12) 、ヘテロアリールオキシ (C≦12) 、ヘテロアラルコキシ (C≦12) 、アシルオキシ (C≦12) 、アルキルアミノ (C≦12) 、ジアルキルアミノ (C≦12) 、アルコキシアミノ (C≦12) 、アルケニルアミノ (C≦12) 、アルキニルアミノ (C≦12) 、アリールアミノ (C≦12) 、アラルキルアミノ (C≦12) 、ヘテロアリールアミノ (C≦12) 、ヘテロアラルキルアミノ (C≦12) 、アルキルスルホニルアミノ (C≦12) 、アミド (C≦12) 、アルキルイミノ (C≦12) 、アルケニルイミノ (C≦12) 、アルキニルイミノ (C≦12) 、アリールイミノ (C≦12) 、アラルキルイミノ (C≦12) 、ヘテロアリールイミノ (C≦12) 、ヘテロアラルキルイミノ (C≦12) 、アシルイミノ (C≦12) 、またはこれらの基のいずれかの置換バージョンであるか; あるいは、
(R 3 ) y 中の任意の2個のR 3 は一緒になってアルカンジイル (C≦18) 、アルケンジイル (C≦18) 、アレーンジイル (C≦18) 、アルコキシジイル (C≦18) 、アルケニルオキシジイル (C≦18) 、アルキルアミノジイル (C≦18) 、アルケニルアミノジイル (C≦18) またはアルケニルアミノオキシジイル (C≦18) となり;かつ
yは0〜7である。
[本発明1018]
前記AIMが下記式の化合物、または下記式の薬学的に許容される塩もしくは互変異性体である、本発明1015の方法:
式中、
Wは電子吸引性基であり;
R 1 およびR 2 はそれぞれ独立して
水素、ヒドロキシ、アルキル (C≦8) 、置換アルキル (C≦8) 、アルケニル (C≦8) 、置換アルケニル (C≦8) 、アルコキシ (C≦8) または置換アルコキシ (C≦8) であるか; あるいは、
R 1 およびR 2 は一緒になってアルカンジイル (C≦18) 、アルケンジイル (C≦18) 、アレーンジイル (C≦18) 、アルコキシジイル (C≦18) 、アルケニルオキシジイル (C≦18) 、アルキルアミノジイル (C≦18) 、アルケニルアミノジイル (C≦18) またはアルケニルアミノオキシジイル (C≦18) となり;
各R 3 は独立して
ヒドロキシ、ハロ、オキソ、アミノ、ヒドロキシアミノ、ニトロ、イミノ、シアノ、アジド、メルカプトまたはチオ;
アルキル (C≦12) 、アルケニル (C≦12) 、アルキニル (C≦12) 、アリール (C≦12) 、アラルキル (C≦12) 、ヘテロアリール (C≦12) 、ヘテロアラルキル (C≦12) 、アシル (C≦12) 、アルキリデン (C≦12) 、アルコキシ (C≦12) 、アルケニルオキシ (C≦12) 、アルキニルオキシ (C≦12) 、アリールオキシ (C≦12) 、アラルコキシ (C≦12) 、ヘテロアリールオキシ (C≦12) 、ヘテロアラルコキシ (C≦12) 、アシルオキシ (C≦12) 、アルキルアミノ (C≦12) 、ジアルキルアミノ (C≦12) 、アルコキシアミノ (C≦12) 、アルケニルアミノ (C≦12) 、アルキニルアミノ (C≦12) 、アリールアミノ (C≦12) 、アラルキルアミノ (C≦12) 、ヘテロアリールアミノ (C≦12) 、ヘテロアラルキルアミノ (C≦12) 、アルキルスルホニルアミノ (C≦12) 、アミド (C≦12) 、アルキルイミノ (C≦12) 、アルケニルイミノ (C≦12) 、アルキニルイミノ (C≦12) 、アリールイミノ (C≦12) 、アラルキルイミノ (C≦12) 、ヘテロアリールイミノ (C≦12) 、ヘテロアラルキルイミノ (C≦12) 、アシルイミノ (C≦12) 、またはこれらの基のいずれかの置換バージョンであるか; あるいは、
(R 3 ) y 中の任意の2個のR 3 は一緒になってアルカンジイル (C≦18) 、アルケンジイル (C≦18) 、アレーンジイル (C≦18) 、アルコキシジイル (C≦18) 、アルケニルオキシジイル (C≦18) 、アルキルアミノジイル (C≦18) 、アルケニルアミノジイル (C≦18) またはアルケニルアミノオキシジイル (C≦18) となり;かつ
yは0〜6である。
[本発明1019]
前記AIMが下記式の化合物、または下記式の薬学的に許容される塩もしくは互変異性体である、本発明1001〜1013のいずれかの方法:
式中、
Wは電子吸引性基であり;
R 1 およびR 2 はそれぞれ独立して
水素、ヒドロキシ、アルキル (C≦8) 、置換アルキル (C≦8) 、アルケニル (C≦8) 、置換アルケニル (C≦8) 、アルコキシ (C≦8) または置換アルコキシ (C≦8) であるか; あるいは、
R 1 およびR 2 は一緒になってアルカンジイル (C≦18) 、アルケンジイル (C≦18) 、アレーンジイル (C≦18) 、アルコキシジイル (C≦18) 、アルケニルオキシジイル (C≦18) 、アルキルアミノジイル (C≦18) 、アルケニルアミノジイル (C≦18) またはアルケニルアミノオキシジイル (C≦18) となり;
各R 3 は独立して
ヒドロキシ、ハロ、オキソ、アミノ、ヒドロキシアミノ、ニトロ、イミノ、シアノ、アジド、メルカプトまたはチオ;
アルキル (C≦12) 、アルケニル (C≦12) 、アルキニル (C≦12) 、アリール (C≦12) 、アラルキル (C≦12) 、ヘテロアリール (C≦12) 、ヘテロアラルキル (C≦12) 、アシル (C≦12) 、アルキリデン (C≦12) 、アルコキシ (C≦12) 、アルケニルオキシ (C≦12) 、アルキニルオキシ (C≦12) 、アリールオキシ (C≦12) 、アラルコキシ (C≦12) 、ヘテロアリールオキシ (C≦12) 、ヘテロアラルコキシ (C≦12) 、アシルオキシ (C≦12) 、アルキルアミノ (C≦12) 、ジアルキルアミノ (C≦12) 、アルコキシアミノ (C≦12) 、アルケニルアミノ (C≦12) 、アルキニルアミノ (C≦12) 、アリールアミノ (C≦12) 、アラルキルアミノ (C≦12) 、ヘテロアリールアミノ (C≦12) 、ヘテロアラルキルアミノ (C≦12) 、アルキルスルホニルアミノ (C≦12) 、アミド (C≦12) 、アルキルイミノ (C≦12) 、アルケニルイミノ (C≦12) 、アルキニルイミノ (C≦12) 、アリールイミノ (C≦12) 、アラルキルイミノ (C≦12) 、ヘテロアリールイミノ (C≦12) 、ヘテロアラルキルイミノ (C≦12) 、アシルイミノ (C≦12) 、またはこれらの基のいずれかの置換バージョンであるか; あるいは、
(R 3 ) y 中の任意の2個のR 3 は一緒になってアルカンジイル (C≦18) 、アルケンジイル (C≦18) 、アレーンジイル (C≦18) 、アルコキシジイル (C≦18) 、アルケニルオキシジイル (C≦18) 、アルキルアミノジイル (C≦18) 、アルケニルアミノジイル (C≦18) またはアルケニルアミノオキシジイル (C≦18) となり;かつ
yは0〜8である。
[本発明1020]
Wがシアノ、フルオロまたは-CF 3 である、本発明1015〜1019のいずれかの方法。
[本発明1021]
前記AIMが下記式の化合物、または下記式の薬学的に許容される塩もしくは互変異性体である、本発明1015の方法:
式中、
X 1 およびX 2 は独立して
水素、ヒドロキシ、ハロ、オキソ、アミノ、ヒドロキシアミノ、ニトロ、イミノ、シアノ、アジド、メルカプトまたはチオ; あるいは
アルキル (C≦12) 、アルケニル (C≦12) 、アルキニル (C≦12) 、アリール (C≦12) 、アラルキル (C≦12) 、ヘテロアリール (C≦12) 、ヘテロアラルキル (C≦12) 、アシル (C≦12) 、アルキリデン (C≦12) 、アルコキシ (C≦12) 、アルケニルオキシ (C≦12) 、アルキニルオキシ (C≦12) 、アリールオキシ (C≦12) 、アラルコキシ (C≦12) 、ヘテロアリールオキシ (C≦12) 、ヘテロアラルコキシ (C≦12) 、アシルオキシ (C≦12) 、アルキルアミノ (C≦12) 、ジアルキルアミノ (C≦12) 、アルコキシアミノ (C≦12) 、アルケニルアミノ (C≦12) 、アルキニルアミノ (C≦12) 、アリールアミノ (C≦12) 、アラルキルアミノ (C≦12) 、ヘテロアリールアミノ (C≦12) 、ヘテロアラルキルアミノ (C≦12) 、アルキルスルホニルアミノ (C≦12) 、アミド (C≦12) 、アルキルイミノ (C≦12) 、アルケニルイミノ (C≦12) 、アルキニルイミノ (C≦12) 、アリールイミノ (C≦12) 、アラルキルイミノ (C≦12) 、ヘテロアリールイミノ (C≦12) 、ヘテロアラルキルイミノ (C≦12) 、アシルイミノ (C≦12) 、またはこれらの基のいずれかの置換バージョンであり;
Yは水素、ヒドロキシ、ハロ、アミノ、ヒドロキシアミノ、ニトロ、シアノ、アジド、メルカプト、アルキル (C≦12) 、アルケニル (C≦12) 、アルキニル (C≦12) 、アリール (C≦12) 、アラルキル (C≦12) 、ヘテロアリール (C≦12) 、ヘテロアラルキル (C≦12) 、アシル (C≦12) 、アルコキシ (C≦12) 、アルケニルオキシ (C≦12) 、アルキニルオキシ (C≦12) 、アリールオキシ (C≦12) 、アラルコキシ (C≦12) 、ヘテロアリールオキシ (C≦12) 、ヘテロアラルコキシ (C≦12) 、アシルオキシ (C≦12) 、アルキルアミノ (C≦12) 、ジアルキルアミノ (C≦12) 、アルコキシアミノ (C≦12) 、アルケニルアミノ (C≦12) 、アルキニルアミノ (C≦12) 、アリールアミノ (C≦12) 、アラルキルアミノ (C≦12) 、ヘテロアリールアミノ (C≦12) 、ヘテロアラルキルアミノ (C≦12) またはアルキルスルホニルアミノ (C≦12) である。
[本発明1022]
前記AIMがバルドキソロンメチルである、本発明1021の方法。
[本発明1023]
バルドキソロンメチルの少なくとも一部分が、約8.8、12.9、13.4、14.2および17.4°2θでの有意な回折ピークを含むX線回折パターン(CuKα)を有する結晶形として存在する、本発明1022の方法。
[本発明1024]
X線回折パターン(CuKα)が実質的に図1Aまたは図1Bに示す通りである、本発明1023の方法。
[本発明1025]
バルドキソロンメチルの少なくとも一部分が、約13.5°2θでのハローピークを有する実質的に図1Cに示す通りのX線回折パターン(CuKα)、およびT g を有する非晶形として存在する、本発明1022の方法。
[本発明1026]
T g 値が約120℃〜約135℃の範囲である、本発明1025の方法。
[本発明1027]
T g 値が約125℃〜約130℃の範囲である、本発明1026の方法。
[本発明1028]
対象の体重を減少させるために十分な量が、AIMの一日量約0.1mg〜約30mgである、本発明1001〜1027のいずれかの方法。
[本発明1029]
AIMが経口、動脈内または静脈内投与される、本発明1001〜1027のいずれかの方法。
[本発明1030]
AIMが硬カプセル剤もしくは軟カプセル剤または錠剤として製剤化される、本発明1001〜1027のいずれかの方法。
[本発明1031]
AIMが、(i)該化合物および(ii)賦形剤を含む固体分散体として製剤化される、本発明1001〜1027のいずれかの方法。
[本発明1032]
賦形剤がメタクリル酸-アクリル酸エチル共重合体(1:1)である、本発明1031の方法。
[本発明1033]
対象の体重が測定済みであるかまたは測定される予定である、本発明1001〜1032のいずれかの方法。
[本発明1034]
対象の体重が、AIMを投与する前に測定済みであり、かつAIMを投与した後に測定される予定である、本発明1033の方法。
[本発明1035]
対象のBMIが測定済みであるかまたは測定される予定である、本発明1001〜1032のいずれかの方法。
[本発明1036]
対象のBMIが、AIMを投与する前に測定済みであり、かつAIMを投与した後に測定される予定である、本発明1035の方法。
[本発明1037]
対象が腎疾患、心血管疾患、糖尿病、自己免疫疾患、呼吸器疾患、神経変性疾患、肝疾患、感染症、がんにも罹患しているか、あるいは移植を経験済みであるかまたは経験する予定である、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1038]
対象が腎疾患、心血管疾患、糖尿病、自己免疫疾患、呼吸器疾患、神経変性疾患、肝疾患、感染症またはがんに罹患していない、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1039]
対象が糖尿病を有する、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1040]
対象が糖尿病を有さない、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1041]
対象が糖尿病の1つまたは複数の症状を示す、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1042]
対象が糖尿病の症状を示さない、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1043]
対象が糖尿病を有すると識別済みである、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1044]
対象が糖尿病を有さないと識別済みである、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1045]
対象中の糖尿病のマーカーのレベルが測定済みであるかまたは測定される予定である、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1046]
対象が、糖尿病、心血管疾患、腎疾患、脂肪肝疾患またはメタボリックシンドロームに関連する少なくとも1つのバイオマーカーのレベル上昇を有する、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1047]
対象が、糖尿病、心血管疾患、腎疾患、脂肪肝疾患またはメタボリックシンドロームに関連する少なくとも1つのバイオマーカーのレベル上昇を有さない、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1048]
対象が、糖尿病、心血管疾患、腎疾患、脂肪肝疾患またはメタボリックシンドロームに関連する任意のバイオマーカーのレベル上昇を有さない、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1049]
バイオマーカーがインスリン抵抗性、レプチン抵抗性、アディポネクチン抵抗性、心血管ストレスまたは腎機能障害のマーカーである、本発明1046または1047の方法。
[本発明1050]
バイオマーカーがインスリン抵抗性のマーカーである、本発明1049の方法。
[本発明1051]
バイオマーカーが空腹時血糖またはヘモグロビンA1cである、本発明1050の方法。
[本発明1052]
バイオマーカーがレプチン抵抗性のマーカーである、本発明1049の方法。
[本発明1053]
バイオマーカーがアディポネクチン抵抗性のマーカーである、本発明1049の方法。
[本発明1054]
バイオマーカーがアディポネクチンである、本発明1053の方法。
[本発明1055]
バイオマーカーが心血管ストレスのマーカーである、本発明1049の方法。
[本発明1056]
バイオマーカーが循環内皮細胞またはC反応性タンパク質である、本発明1055の方法。
[本発明1057]
バイオマーカーが循環内皮細胞である、本発明1055の方法。
[本発明1058]
バイオマーカーがiNOS陽性循環内皮細胞である、本発明1057の方法。
[本発明1059]
バイオマーカーが腎疾患のマーカーである、本発明1049の方法。
[本発明1060]
バイオマーカーが血清クレアチニンである、本発明1059の方法。
[本発明1061]
バイオマーカーがシスタチンCである、本発明1059の方法。
[本発明1062]
バイオマーカーが尿酸である、本発明1059の方法。
[本発明1063]
対象が慢性腎疾患(CKD)を有するかまたはCKDの1つもしくは複数の症状を示す、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1064]
対象が慢性腎疾患(CKD)を有さない、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1065]
対象がCKDの症状を示さない、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1066]
対象がCKDを有すると識別済みである、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1067]
対象がCKDを有さないと識別済みである、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1068]
対象中のCKDのマーカーのレベルが測定済みであるかまたは測定される予定である、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1069]
CKDが、対象がヒト女性である場合の1.3〜3.0mg/DLの血清クレアチニンレベル、または対象がヒト男性である場合の1.5〜3.0mg/DLの血清クレアチニンレベルを特徴とする、本発明1063〜1067のいずれかの方法。
[本発明1070]
CKDがステージ4である、本発明1063の方法。
[本発明1071]
対象がステージ4慢性腎疾患(CKD)を有さない、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1072]
対象が糖尿病性腎症(DN)を有するかまたはDNの1つもしくは複数の症状を示す、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1073]
対象が糖尿病性腎症(DN)を有さない、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1074]
対象がDNの症状を示さない、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1075]
対象がDNを有すると識別済みである、本発明1072の方法。
[本発明1076]
対象がDNを有さないと識別済みである、本発明1072の方法。
[本発明1077]
対象中のDNのマーカーのレベルが測定済みであるかまたは測定される予定である、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1078]
投与する段階によって対象の推定糸球体濾過率(eGFR)の改善が生じる、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1079]
投与する段階によって対象中の血清クレアチニンのレベルが減少する、本発明1078の方法。
[本発明1080]
対象の血中の血清クレアチニンのレベルが測定済みであるかまたは測定される予定である、本発明1079の方法。
[本発明1081]
対象中の血中尿素窒素(BUN)のレベルが測定済みであるかまたは測定される予定である、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1082]
対象の血中のアディポネクチンのレベルが測定済みであるかまたは測定される予定である、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1083]
対象中のアンジオテンシンIIのレベルが測定済みであるかまたは測定される予定である、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1084]
対象がインスリン抵抗性を有するかまたはインスリン抵抗性の1つもしくは複数の症状を示す、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1085]
対象がインスリン抵抗性を有さない、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1086]
対象がインスリン抵抗性の症状を示さない、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1087]
対象がインスリン抵抗性を有すると識別済みである、本発明1084の方法。
[本発明1088]
対象がインスリン抵抗性を有さないと識別済みである、本発明1085の方法。
[本発明1089]
対象中のインスリン抵抗性のマーカーのレベルが測定済みであるかまたは測定される予定である、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1090]
対象中のヘモグロビンA1cのレベルが測定済みであるかまたは測定される予定である、本発明1084の方法。
[本発明1091]
対象の血糖値が測定済みであるかまたは測定される予定である、本発明1084の方法。
[本発明1092]
投与する段階によって対象中のヘモグロビンA1cまたは空腹時血糖のレベルが減少する、本発明1084の方法。
[本発明1093]
対象の空腹時血糖値が測定済みであるかまたは測定される予定である、本発明1091の方法。
[本発明1094]
対象のインスリン感受性が高インスリン正常血糖クランプ試験により測定済みであるかまたは測定される予定である、本発明1084の方法。
[本発明1095]
対象中の血糖消失率(GDR)が測定済みであるかまたは測定される予定である、本発明1084の方法。
[本発明1096]
対象が耐糖能障害を有するかまたは耐糖能障害の1つもしくは複数の症状を示す、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1097]
対象が耐糖能障害を有さない、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1098]
対象が耐糖能障害の症状を示さない、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1099]
対象が耐糖能障害を有すると識別済みである、本発明1096の方法。
[本発明1100]
対象が耐糖能障害を有さないと識別済みである、本発明1097の方法。
[本発明1101]
対象中の耐糖能障害のマーカーのレベルが測定済みであるかまたは測定される予定である、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1102]
対象中のヘモグロビンA1cのレベルが測定済みであるかまたは測定される予定である、本発明1096の方法。
[本発明1103]
対象の血糖値が測定済みであるかまたは測定される予定である、本発明1096の方法。
[本発明1104]
投与する段階によって対象中のヘモグロビンA1cまたは空腹時血糖のレベルが減少する、本発明1096の方法。
[本発明1105]
対象の空腹時血糖値が測定済みであるかまたは測定される予定である、本発明1103の方法。
[本発明1106]
対象のインスリン感受性が高インスリン正常血糖クランプ試験により測定済みであるかまたは測定される予定である、本発明1096の方法。
[本発明1107]
対象中の血糖消失率(GDR)が測定済みであるかまたは測定される予定である、本発明1096の方法。
[本発明1108]
対象が心血管疾患(CVD)を有するかまたはCVDの1つもしくは複数の症状を示す、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1109]
対象が心血管疾患(CVD)を有さないかまたはCVDの症状を示さない、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1110]
対象がCVDの症状を示さない、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1111]
対象がCVDを有すると識別済みである、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1112]
対象がCVDを有さないと識別済みである、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1113]
対象中のCVDのマーカーのレベルが測定済みであるかまたは測定される予定である、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1114]
対象の血中の循環内皮細胞(CEC)の数が測定済みであるかまたは測定される予定である、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1115]
CECがiNOS陽性循環内皮細胞である、本発明1114の方法。
[本発明1116]
投与する段階によって対象中の循環内皮細胞のレベルも減少する、本発明1108の方法。
[本発明1117]
投与する段階によって対象中のヘモグロビンA1cまたは空腹時血糖のレベルも減少する、本発明1116の方法。
[本発明1118]
対象が脂肪肝疾患(FLD)を有するかまたはFLDの1つもしくは複数の症状を示す、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1119]
対象が脂肪肝疾患(FLD)を有さないかまたはFLDの症状を示さない、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1120]
対象がFLDの症状を示さない、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1121]
対象がFLDを有すると識別済みである、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1122]
対象がFLDを有さないと識別済みである、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1123]
対象中のFLDのマーカーのレベルが測定済みであるかまたは測定される予定である、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1124]
対象ががんを有すると識別済みである、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1125]
対象ががんを有さないと識別済みである、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1126]
対象ががんおよび糖尿病を有すると識別済みである、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1127]
対象ががんおよび糖尿病を有さないと識別済みである、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1128]
十分な量が非肥満対象に投与される場合、非肥満対象の体重が有意に減少することがない、本発明1001〜1036のいずれかの方法。
[本発明1129]
対象の体重を減少させる方法であって、対象の体重を減少させるために十分な量で下記式の化合物を対象に投与する段階を含み、
対象が(i)過体重または肥満であり;かつ(ii)糖尿病を有さないと識別済みである、方法。
[本発明1130]
対象の体重を減少させる方法であって、対象の体重を減少させるために十分な量で下記式の化合物を対象に投与する段階を含み、
(a)該化合物の少なくとも一部分が、実質的に図1Cに示す通り約13.5°2θでのハローピークを有するX線回折パターン(CuKα)、および約120℃〜約135℃のT g を有する非晶形として存在し、
(b)対象が
(i)過体重または肥満であり;かつ
(ii)糖尿病を有さない
と識別済みである、方法。
[本発明1131]
対象がヒトであり、かつ量が一日量5mg〜50mgである、本発明1130の方法。
[本発明1132]
一日量が約10mgである、本発明1131の方法。
[本発明1133]
一日量が約20mgである、本発明1131の方法。
[本発明1134]
一日量が約40mgである、本発明1131の方法。
本開示の他の目的、特徴および利点は、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。しかし、本発明の真意および範囲内の各種の変更および修正がこの詳細な説明から当業者に明らかになることから、本発明の具体的な態様を示す詳細な説明および具体例が例示のみを目的として示されると理解すべきである。単に特定の化合物が1つの特定の一般式に帰することをもって、それが別の一般式にも属することができないことを意味するわけではないことに留意されたい。
本発明は、既存の糖尿病およびその合併症を有する患者において体重減少を誘導するために例えば使用可能であり、限定された副作用を示す、抗酸化炎症モジュレーター化合物を使用する方法を提供する。例えば、バルドキソロンメチルは、臨床的に肥満の患者において体重減少を誘導しながら同時に腎機能の尺度である血糖コントロールおよびインスリン抵抗性、ならびに心血管疾患を改善する。効果のこの組み合わせは現状技術における著しい進歩を示す。本発明のこれらのおよび他の局面を以下でさらに詳細に説明する。
化学基の文脈で使用する場合、「水素」は-Hを意味し、「ヒドロキシ」は-OHを意味し、「オキソ」は=Oを意味し、「ハロ」は独立して-F、-Cl、-Brまたは-Iを意味し、「アミノ」は-NH2を意味し(アミノという用語を含む基、例えばアルキルアミノの定義については以下を参照)、「ヒドロキシアミノ」は-NHOHを意味し、「ニトロ」は-NO2を意味し、イミノは=NHを意味し(イミノという用語を含む基、例えばアルキルイミノの定義については以下を参照)、「シアノ」は-CNを意味し、「アジド」は-N3を意味し、一価の文脈で「ホスフェート」は-OP(O)(OH)2またはその脱プロトン化体を意味し、二価の文脈で「ホスフェート」は-OP(O)(OH)O-またはその脱プロトン化体を意味し、「メルカプト」は-SHを意味し、「チオ」は=Sを意味し、「チオエーテル」は-S-を意味し、「スルホンアミド」は-NHS(O)2-を意味し(スルホンアミドという用語を含む基、例えばアルキルスルホンアミドの定義については以下を参照)、「スルホニル」は-S(O)2-を意味し(スルホニルという用語を含む基、例えばアルキルスルホニルの定義については以下を参照)、「スルフィニル」は-S(O)-を意味し(スルフィニルという用語を含む基、例えばアルキルスルフィニルの定義については以下を参照)、「シリル」は-SiH3を意味する(シリルという用語を含む基、例えばアルキルシリルの定義については以下を参照)。
」という記号は単結合または二重結合を意味する。結合を垂直に横切って描かれる際の「
」という記号は、基の結合点を示す。読者が結合点を迅速かつ明確に識別することを支援するために、比較的大きな基について結合点が通常このようにのみ識別されることに留意されたい。「
」という記号は、楔形の太い端部に結合した基が「頁の外側に向かう」単結合を意味する。「
」という記号は、楔形の太い端部に結合した基が「頁の内側に向かう」単結合を意味する。「
」という記号は、立体配座が不明であり(例えばRまたはSのいずれか)、幾何学的配置が不明であり(例えばEまたはZのいずれか)、あるいは化合物が立体配座または幾何学的配置の混合物(例えば50%/50%混合物)として存在する、単結合を意味する。
Rは、安定な構造が形成される限り、図示され、暗示され、または明示的に規定される水素を含む、任意の環原子に結合した任意の水素原子を置き換えることができる。
Rは、別途指定されない限り、いずれかの縮合環の任意の環原子に結合した任意の水素を置き換えることができる。安定な構造が形成される限り置き換え可能な水素としては、図示される水素(例えば、上記式中の窒素に結合した水素)、暗示される水素(例えば、図示されていないが存在していると理解される上記式の水素)、明示的に規定される水素、および、その存在が環原子の独自性に依存する任意的な水素(例えば、Xが-CH-と等しい場合の、X基に結合した水素)が挙げられる。図示される例では、Rは、縮合環系の5員環または6員環のいずれかに存在し得る。上記式中の括弧に囲まれる「R」基に直ちに続く「y」という添字は変数を表す。別途指定されない限り、この変数は0、1、2、または2を超える任意の整数であり得るものであり、環または環系の置き換え可能な水素原子の最大数によってのみ限定される。
2個のR基はそれぞれ同一のまたは異なる環原子上に存在し得る。例えば、Rがメチルであり、R基がいずれも同一の環原子に結合している場合、ジェミナルなジメチル基が生じる。特別に定められている場合、2個のR基は一緒になって、以下でさらに定義される1つの二価の基などの二価の基を形成し得る。そのような二価の基が同一の環原子に結合している場合、スピロ環構造が生じる。
といった基がアルカンジイル基の非限定的な例である。「置換アルカンジイル」という用語は、結合点としての1個または2個の飽和炭素原子を有し、直鎖もしくは分岐、シクロ、環式または非環式構造を有し、炭素-炭素二重結合または三重結合を有さず、N、O、F、Cl、Br、I、Si、PおよびSからなる群より独立して選択される少なくとも1個の原子を有する、一価の非芳香族基であって、アルキンジイル基が2個のσ結合により結合している一価の非芳香族基を意味する。以下の基が置換アルカンジイル基の非限定的な例である: -CH(F)-、-CF2-、-CH(Cl)-、-CH(OH)-、-CH(OCH3)-および-CH2CH(Cl)-。
といった基がアルケンジイル基の非限定的な例である。「置換アルケンジイル」という用語は、結合点としての2個の炭素原子を有し、直鎖もしくは分岐、シクロ、環式または非環式構造を有し、少なくとも1個の非芳香族炭素-炭素二重結合を有し、炭素-炭素三重結合を有さず、N、O、F、Cl、Br、I、Si、PおよびSからなる群より独立して選択される少なくとも1個の原子を有する、二価の非芳香族基であって、アルケンジイル基が2個のσ結合により結合している二価の非芳香族基を意味する。以下の基が置換アルケンジイル基の非限定的な例である: -CF=CH-、-C(OH)=CH-および-CH2CH=C(Cl)-。
「置換アレーンジイル」という用語は、環原子が炭素である1つまたは複数の6員の芳香環構造の一部を形成する結合点としての2個の芳香族炭素原子を有し、二価の基がN、O、F、Cl、Br、I、Si、PおよびSからなる群より独立して選択される少なくとも1個の原子をさらに有する、二価の基であって、アレーンジイル基が2個のσ結合により結合している二価の基を意味する。
という構造は
という構造を含む。当業者が理解するように、そのような環原子のどの1個も、2個以上の二重結合の一部を形成しない。
本開示の一局面では、それを必要とする患者において体重を減少させる方法であって、患者の体重を減少させるために十分な量で抗酸化炎症モジュレーター(AIM)を対象に投与する段階を含む方法が提供される。これらの化合物、ならびに同様の構造的特徴および薬理作用を含む分子は抗酸化炎症モジュレーターまたはAIMとして知られる。AIMが共有する構造的特徴は、α,β-不飽和カルボニル基とα炭素に結合したニトリル基、CF3基または他の電子吸引性基とを共に含む、少なくとも1つの部分構造の存在である。これらの化合物は、1つまたは複数のNrf2標的遺伝子(例えばNQO1またはHO-1; Dinkova-Kostova et al., 2005)の発現上昇により測定される、Nrf2を活性化させる能力を示した。さらに、これらの化合物は、NF-κBおよびSTAT3を含む炎症促進性転写因子の間接的および直接的阻害が可能である(Ahmad et al., 2006; Ahmad et al., 2008)。いくつかの局面では、それを必要とする対象において体重遺伝子を阻害する方法であって、対象において体重遺伝子を阻害するために十分な量で本明細書に開示される任意の特定の化合物を含む抗酸化炎症モジュレーター(AIM)を対象に投与する段階を含む方法が提供される。いくつかの局面では、それを必要とする対象において肥満を予防する方法であって、対象において肥満を予防するために十分な量で本明細書に開示される任意の特定の化合物を含む抗酸化炎症モジュレーター(AIM)を対象に投与する段階を含む方法が提供される。いくつかの局面では、それを必要とする対象において肥満の進行を予防する方法であって、対象において肥満の進行を予防するために十分な量で本明細書に開示される任意の特定の化合物を含む抗酸化炎症モジュレーター(AIM)を対象に投与する段階を含む方法が提供される。
式中、Wはニトリル、CF3または他の電子吸引性基であり、R1およびR2は上記および以下の特許請求の範囲に定義の通りである。このファーマコアは、例えばHonda et al. (2000a); Honda et al., (2000b); Honda et al. (2002); ならびに米国特許出願公開第2009/0326063号、第2010/0056777号、第2010/0048892号、第2010/0048911号および第2010/0041904号に記載のものなどの種々の合成トリテルペノイドに見られ、これらはそれぞれ参照により本明細書に組み入れられる。このファーマコアは種々の他の非トリテルペノイド化合物、例えば米国特許出願公開第2003/0232786号および第2008/0261985号に具現化される三環式ビス-エノン(例えばTBE-31)にも見られ、これらはいずれも参照により本明細書に組み入れられる。また、このファーマコアは米国特許出願公開第2010/0048887号にも開示されており、これも参照により本明細書に組み入れられる。トリテルペノイドおよび非トリテルペノイドの両方のこれらの化合物の多くは、抗酸化転写因子Nrf2の非常に強力で選択的なアクチベーターである。さらに、これらの化合物の多くは、インビトロおよびインビボでのヘムオキシゲナーゼ-1(HO-1)の誘導、CD11b発現の誘導、iNOS誘導の阻害、COX-2誘導の阻害、NO産生の阻害、がん細胞中のアポトーシスの誘導、NF-κBの阻害、JNK経路の活性化、ならびに第2相誘導(NAD(P)H-キノンオキシドレダクターゼおよびHO-1の上昇)などの抗増殖活性および/または抗酸化活性を例えば含む種々の抗炎症関連活性に関係している。第2相応答の誘導は、多くの抗酸化、抗炎症および細胞保護遺伝子のプロモーター領域内の抗酸化応答エレメント(ARE)を活性化することがわかった転写因子Nrf2の活性化に関連しており、第2相活性化は、活性化マクロファージ中でのNO産生の強力な阻害に非常に相関している(例えばDinkova-Kostova et al., 2005)。
炎症は、感染性生物または寄生性生物に対する抵抗性、および損傷組織の修復を与える、生物学的プロセスである。炎症は、限局性の血管拡張、発赤、腫脹および疼痛、感染部位または傷害部位に対する白血球の動員、TNF-αおよびIL-1などの炎症性サイトカインの産生、ならびに過酸化水素、スーパーオキシドおよびペルオキシナイトライトなどの活性酸素種または活性窒素種の産生を一般的に特徴とする。炎症の後期では、組織リモデリング、血管新生および瘢痕形成(線維症)が、創傷治癒プロセスの一部として生じ得る。正常な状況下では、炎症反応は制御されかつ一時的であり、感染症または傷害が適切に扱われれば組織的に消散する。しかし、急性炎症は、制御機構が機能停止した場合は過度でかつ生命を脅かすものになることがある。あるいは、炎症は慢性になりかつ累積的組織損傷または全身合併症を引き起こすこともある。
本開示の別の局面は、肥満の処置および予防用の新規の方法および化合物に関する。肥満は、過剰な体脂肪が健康に対して悪影響を示し得る程度まで蓄積された、医学的状態である。それは肥満度指数(BMI)により典型的に規定されるものであり、ウエスト-ヒップ比を介した脂肪分布、および心血管危険因子全体に関してさらに評価することができる。BMIは体脂肪割合と体脂肪量との両方に関連する。
血液からの代謝老廃物の不十分なクリアランスおよび血中の電解質の異常な濃度を生じさせる、腎不全は、世界の至る所、特に先進国において重大な医学的問題である。その全体が参照により本明細書に組み入れられる米国特許出願公開第2009/0326063A1号を参照。糖尿病および高血圧は、慢性腎疾患(CKD)としても知られる慢性腎不全の最も重要な原因のひとつであるが、それはループスなどの他の状態にも関連している。急性腎不全は、特定の薬物(例えばアセトアミノフェン)もしくは有毒化学物質に対する曝露、またはショックもしくは移植などの外科的手順に関連する虚血再灌流障害により生じることがあり、慢性腎不全を生じさせることがある。多くの患者では、腎不全は、患者が生存を続けるために定期的な透析または腎移植を必要とする段階に進む。これらの手順のいずれも非常に侵襲的であり、著しい副作用および生活の質の問題に関連している。副甲状腺機能亢進症および高リン血症などの腎不全のいくつかの合併症には有効な処置薬が存在するが、腎不全の根本的な進行を停止または逆転させる利用可能な処置薬はわかっていない。したがって、損なわれた腎機能を改善可能な薬剤は、腎不全の処置における著しい進歩を意味するであろう。
心血管(CV)疾患は、世界中で最も重要な死亡原因の1つであり、多くの先進国では最大の死因である。その全体が参照により本明細書に組み入れられる米国特許出願公開第2009/0326063A1号を参照。CV疾患の病因は複雑であるが、原因の大部分は、決定的な臓器または組織に対する不十分なまたは完全に中断した血液供給に関係している。多くの場合、そのような状態は1つまたは複数の動脈硬化巣の破裂により生じ、これは決定的な血管において血流を遮断する血栓の形成につながる。そのような血栓症は心発作の主な原因であり、心発作では冠動脈のうち1つまたは複数が遮断され、心臓それ自体に対する血流が中断される。生じる虚血は、虚血事象中の酸素の欠乏と、血流が修復された後のフリーラジカルの過度の形成(虚血再灌流障害として知られる現象)との両方により、心臓組織に対する損傷が大きい。脳血栓中、大脳動脈または他の主な血管が血栓症により遮断される際に、同様の損傷が脳内で生じる。対照的に、出血性脳卒中は、血管の破裂および周囲の脳組織に対する出血を包含する。これは、大量の遊離ヘムおよび他の活性種の存在による出血の直近区域における酸化ストレス、ならびに損なわれた血流による脳の他の部分における虚血を作り出す。脳血管攣縮を多くの場合伴うくも膜下出血も、脳内で虚血再灌流障害を引き起こす。
糖尿病は、グルコースの循環レベルを身体が制御することの失敗を特徴とする複合疾患である。その全体が参照により本明細書に組み入れられる米国特許出願公開第2009/0326063A1号を参照。この失敗は、各種組織におけるグルコースの産生と吸収との両方を制御するペプチドホルモンであるインスリンの欠乏により生じることがある。インスリンの欠乏は、筋肉、脂肪および他の組織がグルコースを適切に吸収する能力を損ない、高血糖(異常に高レベルの血中グルコース)につながる。最も一般的には、そのようなインスリン欠乏は、膵臓の島細胞での不十分な産生により生じる。大部分の場合では、これは、1型糖尿病または若年発症糖尿病として知られる状態である、これらの細胞の自己免疫破壊により生じるが、身体外傷または何らかの他の原因によることもある。
肝疾患(肝疾患(hepatic disease)とも呼ばれる)は、肝臓を冒す任意の単一数の疾患を記述する広義の用語である。多くは、系内のビリルビンのレベル増加が引き起こす黄疸を伴う。ビリルビンは死赤血球のヘモグロビンの分解により生じ、通常は、肝臓は血液からビリルビンを除去し、胆汁を通じてそれを排出する。
各種ウイルスにより主に引き起こされるがいくつかの毒(例えばアルコール)、自己免疫(自己免疫性肝炎)または遺伝的条件によっても引き起こされる肝臓の炎症である、肝炎;
肥満に関連しかつ肝臓中の脂肪の豊富さを特徴とする疾患の範囲である非アルコール性脂肪肝疾患。肝炎、すなわち脂肪性肝炎および/または肝硬変を導くことがある;
ウイルス性肝炎、アルコール依存症、または他の肝毒性化学物質との接触により引き起こされる肝硬変(死肝細胞を置き換える肝臓中の線維組織の形成);
体内で鉄の蓄積を引き起こし、最終的に肝損傷を導く遺伝性疾患であるヘモクロマトーシス;
肝がん(原発性肝細胞がんまたは胆管細胞がん、および通常は胃腸管の他の部分からの転移性がん);
身体に銅を保持させる遺伝性疾患であるウィルソン病;
胆管の炎症性疾患であり、おそらくは本質的に自己免疫性である原発性硬化性胆管炎;
小さな胆管の自己免疫疾患である原発性胆汁性肝硬変;
肝静脈の閉塞であるバッド・キアリ症候群;
人口の約5%に見られるビリルビン代謝の遺伝的障害であるジルベール症候群; ならびに
全身の進行性筋力低下(ミオパチー)を引き起こしかつ特に心臓、骨格筋、肝臓および神経系中の各種身体組織を冒す、グリコーゲンの蓄積である、糖原病II型。
本開示の化合物を種々の方法で、例えば経口的にまたは注射(例えば皮下、静脈内、腹腔内など)で投与することができる。投与経路に応じて、活性化合物を材料中にコーティングすることで、化合物を不活性化し得る酸の作用および他の自然条件から化合物を保護することができる。疾患または創傷部位の持続灌流/点滴によりそれらを投与することもできる。
単独療法としての使用に加えて、本発明の化合物は併用療法においても用途を見出す。有効な併用療法は、両薬剤を含む単一の組成物または薬理学的製剤により、または1つの組成物が本発明の化合物を含みかつもう1つが第2の薬剤を含む、同時に投与される2つの別個の組成物または製剤により実現することができる。あるいは、この療法は、数分〜数ヶ月の範囲の間隔で、他の薬剤処置に先行または後続する。
以下の実施例は、本発明の好ましい態様を示すために含まれる。以下の実施例で開示される技術が、本発明の実践において十分に機能することを本発明者が発見した技術を代表するものであり、したがってその実践の好ましい様式を構成すると考えることができることを、当業者は認識すべきである。しかし、当業者は、本開示に照らして、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、開示されている具体的な態様に多くの変更を行い、なお類似または同様の結果を得ることができることを認識するはずである。
第2相試験の臨床的体重減少データ
腎機能、血糖コントロール、インスリン抵抗性および心血管疾患の尺度に対する薬物の効果を測定するように設計された、2型糖尿病および慢性腎疾患を有する患者におけるバルドキソロンメチルの臨床試験において、すべてのこれらのパラメータの明らかな改善が見られた。その全体が参照により本明細書に組み入れられる米国特許出願公開第2009/0326063A1号を参照。
サルにおける毒性試験
試験の間、バルドキソロンメチルおよび媒体を1日1回353日間、経口胃管栄養を介してカニクイザルの群に投与した。すべての動物は健康で、試験開始時点での年齢について正常体重内であった。用量レベルは0、30/5、100/30および300mg/kg/日とし、投薬当たり用量3mLで投与した。対照群は処置群と同様にして媒体を受け取った。投与直前に、媒体を含む各動物用のシリンジに各動物用の試験物を加え、第42日(第6週)まで所望の濃度30、100および300mg/mLが実現されるように完全に混ざり合うまでボルテックスした。投与の間、試験物調製物を含む各動物用のシリンジを胃管栄養管を通して押し出した。次に媒体リンス1mLを投薬シリンジに加え、投与した。両方のボリュームの投与の後、媒体の5mL洗浄液を使用することで、胃管栄養管をすすぎ、かつ試験物の全量を確実に動物に投与した。第1日および第28日の全血試料の分析は、3つの用量レベルにわたる曝露の有意な差を示さなかった。したがって、異なる血液曝露を検査することができるように用量レベルを調整した。第7週の間、すべての動物に対する投薬を4日間(第43日〜第46日)停止した。初期用量レベル30および100mg/kg/日をそれぞれ5および30mg/kg/日に減少させ、投薬を第47日〜第353日に再開した。個々の用量は直近の体重に基づいた。この試験の結果を表5に要約する。すべての処置群は試験の間に体重を増加させ、これは、正常体重を有する健康なサルにおいてバルドキソロンメチル処置が体重減少を誘導しないことを示した。
第2b/3相試験の臨床的体重減少データ
ステージ3bまたはステージ4 CKDおよび2型糖尿病を有する患者における第2b/3相試験において、バルドキソロンメチルの有効性および安全性を試験した。体重測定値は基礎的臨床パラメータとして試験に含まれた。
試験は、20〜45mL/分/1.73m2のスクリーニング推定GFR(MDRD式を使用)を有する、中程度〜重度のCKDおよび2型糖尿病を有する成人をランダム化した。スクリーニング推定GFRは、3週間以内に少なくとも5日を空けて収集した2つの推定GFR結果(25%を超えて異なることはない)の平均値として計算した。スクリーニングの少なくとも8週前にアンジオテンシン変換酵素阻害剤、アンジオテンシン受容体遮断薬、またはその両方によって安定な用量で少なくとも3ヶ月間処置することが必要であり、患者の98%がこの基準を満たしていた。除外基準は1型糖尿病、非糖尿病性腎疾患、10%超のヘモグロビンA1c、450ミリ秒超のQTcフレデリシア(Fredericia)間隔、肝機能障害のエビデンス、および最近の心血管疾患を含んだ。
試験は、指定用量レベルに対する用量設定を含む52週間、プラセボ、バルドキソロンメチル25、75または150mgを受け取るように227名の患者を1:1:1:1にランダム化した。試験は4つの期間を有した。(1)21日間のスクリーニング/プラセボ導入; (2)ランダム化用量に到達するための8週間の用量設定期間。薬物を耐容する上で困難を示した患者、または8週間以内の用量設定完了を妨げる異常な検査室試験結果を示した患者においては最大20週間に延長; (3)用量設定の終了から第52週までの用量維持期間; および(4)試験薬物の最終投薬後の4週間の経過観察期間。試験薬物は朝に1日1回、食物摂取の1時間前に経口摂取された。用量設定は以下のように行われた。(1)プラセボ; (2)25mg; (3)25mgを4週間後に75mgに増加; および(4)25mgを4週間後に75mgに増加、さらに4週間後にさらに150mgに増加。ランダム化をCKDステージ(3b対4)、尿中アルブミン対クレアチニン比(ACR; ≦対>300mg/g)、および血糖コントロール(ヘモグロビンA1c<対≧7%)により層別化した。独立したData Safety Monitoring Boardが患者の安全性をモニタリングした。
推定GFRおよび定期安全性検査室試験を、中央検査室を使用してスクリーニング時およびその後4週ごとに行った。有害事象および臨床検査室パラメータを各訪問時に評価した。主要転帰、すなわち第24週でのベースライン推定GFRからの変化の分析が、すべてのランダム化患者が第24週を完了したかまたは既に試験を中断した後に行われた。調査結果は、第24週でのベースラインからの血清クレアチニン、血中尿素窒素、血清リン、尿酸、ACR、ヘモグロビンA1cおよびインタクト副甲状腺ホルモンの変化を含んだ。
処置群は一般にベースライン変数に関して十分にバランスが取れていた(表6)が、プラセボ群は男性の割合が活性群(59%)よりもわずかに低かった(49%)。平均年齢は67歳であった。糖尿病の診断とランダム化との間の平均時間は18年であり、糖尿病は十分に制御され、平均ベースラインヘモグロビンA1cは7.2%であった。試験開始時に、平均推定GFRは32.4mL/分/1.73m2であり、患者の62%はステージ3b CKDを示し、38%はステージ4 CKDを示した。ベースラインACR中央値は596mg/gであった。ACR 300mg/g超(マクロアルブミン尿)、30〜300mg/g(ミクロアルブミン尿)および30mg/g未満をそれぞれ患者の3分の1が構成した。患者の98パーセントはACE阻害剤、ARB治療薬またはその両方を受け取っており、残りの患者は、これらの薬物療法に不耐性であることから、組み入れ基準からの免除を受けた。
第24週に、すべてのバルドキソロンメチル群はベースラインとプラセボ群における変化との両方に対する推定GFRの増加を示し、プラセボと比較した平均増加は25、75および150mg群でそれぞれ8.3±1.1、11.5±1.1および10.6±1.1mL/分/1.73m2であった(すべての群でp<0.001)。プラセボ群は本質的に変化を示さなかった(0.1±1.1mL/分/1.73m2)(表7)。25mg群と75mg群との間の差は統計上有意であった(名目p=0.039)が、75mg群と150mg群との間の差はそうではなかった(p=0.54)。バルドキソロンメチル群では、処置開始4週間以内に推定GFRの増加が観察され、第12週でピークに達し、第24週まで安定なままとどまった(図2)。第24週に、バルドキソロンメチル患者の74%が推定GFRの10%超の増加を経験し、バルドキソロンメチル患者の24%が1名のプラセボ患者と比較して50%超の推定GFRの増加を報告した(データは示さず)。
12ヶ月間の処置により生じる臨床的体重減少
実施例3に記載の試験の継続において、患者はその指定の処置群(プラセボ、バルドキソロンメチル25mg/日、バルドキソロンメチル75mg/日、バルドキソロンメチル150mg/日)にさらに28週間とどまり、総処置期間は52週間となった。試験の二重盲検構造を52週間にわたって維持した。第52週に、すべての処置群の患者は第24週に対してさらに体重を減少させた。表8に示すように、プラセボ処置患者の21%に比較して、バルドキソロンメチルで処置した患者の少なくとも3分の2が、第52週までに5kg超を減少させた。プラセボ処置患者の6%に比較して、バルドキソロンメチルで処置した患者の約3分の1が、第52週までに10kg超を減少させた。表9は、全52週の処置期間にわたる各群の4週間単位の体重データを示す。すべての群において第52週に処置を中断し(プラセボ群を含む)、最終臨床および検査室測定を第56週に行った。表9のデータは、バルドキソロンメチル処置群の患者が52週間の処置期間にわたって相対的に均一な比率で体重を減少させたことを示す。
推定値は、(1)応答変数としてのベースライン後測定値; (2)処置群、時間、処置群-時間相互作用、ならびに連続共変量(ベースラインeGFR、ヘモグロビンA1cおよびACR); ならびに(3)テプリッツ共分散構造を有する縦断的モデルに由来する。
a. 各p値は、平均変化をゼロと比較する試験に由来する。
b. 各p値は、1つのバルドキソロンメチル群とプラセボとの間の平均値の差を比較する試験に由来する。
平均体重について、その時点での測定値を有する各ランダム化群内の処置患者の数を示す。ベースライン体重からの変化について、その時点でのベースラインとベースライン後測定値との両方を有する各ランダム化群内の処置患者の数を示す。
Claims (19)
- (a)患者が慢性腎疾患(CKD)を有さないか;
(b)患者が腎疾患に罹患していないか;または
(c)患者が糖尿病性腎症(DN)を有さない、
請求項1記載の薬学的組成物。 - (a)患者が糖尿病を有さないか;
(b)患者がインスリン抵抗性を有さないか;または
(c)患者が耐糖能障害を有さない、
請求項1記載の薬学的組成物。 - 患者が心血管疾患を有さない、請求項1記載の薬学的組成物。
- 患者が脂肪肝疾患を有さない、請求項1記載の薬学的組成物。
- 患者が、メタボリックシンドロームに関連する少なくとも1つのバイオマーカーのレベル上昇を有さない、請求項1記載の薬学的組成物。
- 患者ががんを有さない、請求項1記載の薬学的組成物。
- (a)患者が自己免疫疾患に罹患していないか;
(b)患者が呼吸器疾患に罹患していないか;
(c)患者が神経変性疾患に罹患していないか;
(d)患者が肝疾患に罹患していないか;または
(e)患者が感染症に罹患していない;
請求項1記載の薬学的組成物。 - 患者が肥満である、請求項1記載の薬学的組成物。
- 該化合物の少なくとも一部分が、13.5°2θでのハロピークを有するX線回折パターン(CuKα)、および120℃〜135℃のTgを有する非晶形として存在する、請求項1記載の薬学的組成物。
- 化合物が一日量5mg〜50mgで投与されるように用いられる、請求項1〜10のいずれか一項記載の薬学的組成物。
- 一日量が10mg、20mg、または40mgである、請求項11記載の薬学的組成物。
- 賦形剤が、メタクリル酸−アクリル酸エチル共重合体である、請求項13記載の固体分散体。
- メタクリル酸−アクリル酸エチル共重合体のモノマー比が1:1である、請求項14記載の固体分散体。
- 患者が過剰な体脂肪を有するか、または過体重である、請求項1記載の薬学的組成物。
- 患者が、25kg/m2〜30kg/m2、30kg/m2〜35kg/m2、35kg/m2〜40kg/m2、または40kg/m2〜80kg/m2の肥満度指数(BMI)を有する、請求項1記載の薬学的組成物。
- 患者が、クラスI、クラスII、またはクラスIIIの肥満を示す、請求項1記載の薬学的組成物。
- 患者の体重が1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%または65%減少する、請求項1記載の薬学的組成物。
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