JP5988423B2 - 操作レバー自動化ユニット - Google Patents
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Description
このようなビールサーバーのビールサーバー本体には、操作レバーを備えたビールコックが取り付けられており、その操作レバーを手動で一方向へ傾斜させることで、ビールコックからビールが吐出される。
また、ビールを吐出させた場合とは逆の方向に操作レバーを傾斜させることで、ビールコックからは泡が吐出される。
このように、操作レバーの切り替え操作は手動で行われるため、ビールの吐出加減が難しく、熟練者でないと、常に決められた一定量のビールを容器に供給することは困難である。
このビールサーバー本体に設けられた駆動装置は、操作レバーを把持する把持部を備え、その把持部を動かして、操作レバーを傾斜させることにより、ビールコックからビールを吐出させる。
このとき、把持部の動きは駆動装置に搭載されたコンピュータによって制御されているので、上記ビールサーバー本体は操作する人間の技量に関係なく常に同じ量のビールを容器に供給することができる。
しかし、ビールコックの操作を手動でしか使えない構造となっているため、その既存のビールサーバーにおいてビールコックの操作を自動化することは不可能である。
そのため既存のビールサーバー本体を利用して、比較的、簡単に自動化できるものが望まれていた。
このような理由から、手動のビールサーバー本体を簡単に自動化することができる操作レバー自動化ユニットが開発された(特許文献2参照)。
これは操作レバー自動化ユニットを既存のビールサーバー本体に取り付けて自動化できるもので極めて有用である。
何故なら、既存のビールサーバー本体においてはシャンクや押さえスリーブ等の仕様は、主流のもの以外にも、種々のものがあり、常に、シャンクや押さえスリーブが操作レバー自動化ユニットに形成された取り付け孔に正確に嵌り込むことができるものではないからである。
すなわち、既存の手動のビールサーバー本体の仕様に影響されず操作レバー自動化ユニットを簡単に取り付けて自動化することができる操作レバー自動化ユニットを提供することを目的とする。
従来のように通過拡大孔に回り止めのためのキー溝を設ける必要がなく、孔加工だけで済む利点があり、しかもバカ孔を設けるだけですむため加工精度はさほど要求されない。
使用者はビールの吐出量を常に確認することにより、ビールサーバー本体の故障や異常に迅速に気付くことができる。
本発明の操作レバー自動化ユニットAはビールサーバー本体Bとは独立した別体品であるが、一旦、手動のビールサーバー本体Bに取り付けることにより、それを自動化することができるものである。
この操作レバー自動化ユニット自体は、手動のビールサーバー本体Bの前面に簡単に取り付けられる。
具体的にいうと、操作レバー自動化ユニットAに、詳しくは、操作レバー自動化ユニットAの一部品であるユニット基板B1に、通過拡大孔Hが設けられており、この通過拡大孔Hを介して操作レバー自動化ユニットAはビールサーバー本体Bに取り付け固定される。
また、更に、通過拡大孔Hの周囲には、間隔を開けて複数個(ここでは4個)の通孔H1が形成されている。
通過拡大孔Hは、ビールサーバー本体Bに組み込まれているシャンク2や押さえスリーブ4を通過させることができる十分な大きさとなっている。
換言すれば、通過拡大孔Hの径は、このシャンク2や押さえスリーブ4の外径より、大きく形成されている。
取り付け構造について更にいうと、図2に示すように、ビールコック1は、シャンク2、袋ナット3、押さえスリーブ4、座金6,ナット7等を使ってビールサーバー本体壁部5に取り付けられており、押さえスリーブ4とナット7とでの間でビールサーバー本体壁部5が締め込まれている。
尚、シャンク2はビールサーバー本体壁部5に嵌め込み固定された受けスリーブ51に挿入されナット7で固定されている。
しかも操作レバー自動化ユニットAは、既存の手動用のビールサーバー本体Bの仕様にかかわらずセットできる特徴を有し、汎用的であり有用性が高い。
図4は、既存のビールサーバー本体B(図3)からビールコック1を取り外した状態の取り付け部を示す断面図である。
まず、袋ナット3の螺合を解いて、ビールコック1のみをシャンク2から取り外すと、シャンク2の先は袋ナット3と共にビールサーバー本体壁部5から突出している状態となる。
次に、ビールサーバー本体1に操作レバー自動化ユニットAを取り付けることとなる。
本発明においては、先述したように、操作レバー自動化ユニットAのユニット基板B1に形成されている通過拡大孔Hは、既存のビールサーバー本体Bが備えているシャンク2、袋ナット3、押さえスリーブ4を通過させるだけの十分な大きさを有する。
従って、図4の状態から、ユニット基板B1を、一挙にシャンク2、袋ナット3、押さえスリーブ4を通過させて、ビールサーバー本体壁部5の表面に当接させることができる。
当接させた後は、ユニット基板B1を複数個(図では4個)の通孔H1を介してネジN等の固着具を使ってビールサーバー本体壁部5に固定する。
固着具がネジNの場合は、ビールサーバー本体壁部5にネジ込んで固定することとなる。
次に、ビールサーバー本体壁部5に突出した状態のシャンク2に対して、袋ナット3を締め込みビールコック1を取り付ける(図2参照)。
ところで操作レバー自動化ユニットAの全面上部には、操作レバー1Aを傾動させるための駆動部B2が取り付けられている。
そのため、操作レバー自動化ユニットAは装置全体としての重量バランスが悪く、回動し易くなっている。
このようなことから、従来は、取り付け孔には、ユニット基板B1の回り止めのためのキー溝が形成されていた。
しかし、本発明は、先述したように、通過拡大孔から離れた位置の数点で固定するのでこのような問題は全く生じない。
また、従来と違って本発明では通過拡大孔Hに更にキー溝を形成加工する必要がなく、ユニット基板にいわゆるバカ孔を設けるだけですむため加工が極めて簡単である。
図9は本実施形態の操作レバー自動化ユニットの正面図である。
図10は本実施形態の操作レバー自動化ユニットの側面図である。
図11は本実施形態の操作レバー自動化ユニットの上面の部分断面図である。
図9に示すように、本実施形態の操作レバー自動化ユニットAは、ベースとなるユニット基板B1を備えており、このユニット基板B1の全面上部には駆動部B2が上下移動可能に取り付けられている。
駆動部B2には、ビールコック1の操作レバー1Aを切り替えるためにそれを拘束して傾動させる把持部10と、該把持部10を移動させる第1駆動機構と、少なくとも該第1駆動機構を制御するための制御部13(制御部13は後述する第2駆動機構も制御することができる)を備えている。
制御部13には外部から容易に視認できるような表示画面13Aが備わっており、この表示画面13Aは、タッチパネル機能を有し、複数の画面をドリブン表示することができる。
ラッチボルト18は、駆動部B2の後壁面に形成された孔から、弾圧的に突出自在となるように、駆動部B2の内部に配設される。ラッチボルト18には摘み部が設けられており、その摘み部を手で把持し、移動させることで、ラッチボルト18を本体部の中に嵌め込むことができる。
駆動部B2が段部に接地された状態では、操作レバー1Aが後述する把持部10の把持孔10Aに挿通された位置となる。
レール部B12と案内部17とが嵌まり合うことで、駆動部B2は案内部17を介してユニット基板B1のレール部B12をガタ付くことなく上下方向に摺動する。
すなわち、本実施形態の操作レバー自動化ユニットAは、駆動部B2の上下の位置を変えることができるので、大きさが異なる様々な操作レバー1Aに対して柔軟に対応することができる。
なお、少なくとも操作レバー1Aが把持部10の拘束から脱した位置に対応するように嵌合孔が設けられている。
把持孔10Aの内径が操作レバー1Aの外径よりも若干大きいため、操作レバー1Aは把持孔10Aに挿通されると(すなわち把持孔10Aが操作レバー1Aを受け入れることにより)、把持部10に拘束された状態となる。
把持部10が操作レバー1Aを拘束したまま水平移動すると、操作レバー1Aは傾動する。
ラック11は把持部10に取り付けられているので、把持部10はラック11と一体となって水平方向に動く。
そして、ラック11と一体になって把持部10も水平移動を行う。把持部10が水平移動すると、操作レバー1Aは把持部10によって拘束されている状態なので傾動する。
制御部13にはモーターM1及び第2駆動機構の具体的な駆動方法を制御する制御プログラムが複数種類入力されている。
制御部13の表示画面13Aに表示されたボタン13B(タッチパネル)が押されると、そのボタン13Bに対応する制御プログラムが作動する。
本実施形態の制御部13は大ジョッキ用の制御プログラム及び小ジョッキ用の制御プログラムが入力されており、これらの制御プログラムにより把持部10が操作レバー1Aを傾斜させる時間がコントロールされている。
なお、制御プログラムの内容(例えば、把持部10が操作レバー1Aを傾斜させる時間)は表示画面13Aを操作することにより変更が可能である。
ビールの量を視認可能にするために表示されるものは特に限定されるものではなく、例えば、吐出量を示す数字、吐出量に応じて面積が増加する円グラフ、吐出量に応じて伸長する棒グラフ等が採用可能である。
具体的には、ボタン13Bが押されると図12(a)に示すように、表示画面13Aに空の容器、すなわちビールジョッキの絵が表示される。
このとき、表示画面13Aに表示されるビールの水面の推移は、実際のビールの水面の推移と、完全に同期させることができる。
そのため、実際の容器を見ていなくても、表示画面13Aに表示される画像さえ見れば容器に注入されたビールの量を確認することができる。
その結果、表示画面13Aに表示される絵は、現実に容器にビールが供給される状態を極めてよく現したものとなる。
図14は載置台を構成する揺動板の正面図及び側面図である。
図15は載置台を構成する第2駆動機構の正面図及び側面図である。
ビールジョッキ等の容器を載せるための載置台B3は、図13、図14に示すように、ユニット基板B1の下方に取り付けられる枠体14と、該枠体14に回動可能に取り付けられる揺動板15とを備えている。
このように上下2段の底板15A、15Bにより、大容器(大ジョッキ)、小容器(小ジョッキ)に対応させることができ便利である。
揺動板15を揺動させるのは、ユニット基板B1に取り付けられた第2駆動機構が備える押圧棒16を使う。
そのため、こぼれたビールが付着して汚れ易い揺動板15を容易に洗浄することができ清潔が保たれる。
押圧棒16を駆動させる第2駆動機構は制御部13にて制御される。
なお、底板15A、15Bは揺動板15に形成されているスリットTを介して固定具(止めボルト等)により固定されているので、その上下位置が調整可能である。
制御部13の表示画面13Aに表示されたボタン13Bの一つがタッチされると、制御部13に入力されている複数の制御プログラムの中から押されたボタン13Bに対応する制御プログラムが選択されて作動し、モーターM1及び第2駆動機構を駆動させる。
揺動板15が所定の角度まで傾けられると、制御部13は第2駆動機構の駆動を一旦停止させる。
すなわち、第2駆動機構は押圧棒16を枠体14の内方に少し引き戻し、揺動板15の傾斜度合いを緩めて小さくする。これでビールが容器から溢れるのが防止される。
操作レバー1Aが切り替えられると、ビールの吐出が停止し、押圧棒16が更に引き戻され、揺動板15が元の垂直な状態になる。
揺動板15が元の状態に戻った後、制御部13はモーターM1をさらに逆向きに回転させて、操作レバー1Aを傾斜させ、ビールコック1から泡を吐出させる。
以上の一連の操作は、制御部13がモーターM1、第2駆動機構の動きを制御することで容易に行われる。
例えば表示画面13Aに、図16(a)に示すような、その日に供給されたビールの杯数を確認することができる販売数確認画面や、図16(b)に示すような、小自動ボタンが押されたときに吐出されるビールの量及び大自動ボタンが押されたときに吐出されるビールの量を変更するための設定量変更画面を表示させると売り上げ管理が便利になる。
操作レバー・・・1A
シャンク・・・2
袋ナット・・・3
押さえスリーブ・・・4
ビールサーバー本体壁部・・・5
受けスリーブ・・・51
座金・・・6
ナット・・・7
キー・・・8
把持部・・・10
把持孔・・・10A
ラック・・・11
ピニオン・・・12
制御部・・・13
表示画面・・・13A
ボタン・・・13B
枠体・・・14
支持軸・・・14A
揺動板・・・15
底板・・・15A、15B
フック部・・・15C
押圧棒・・・16
案内部・・・17
ラッチボルト・・・18
操作レバー自動化ユニット・・・A
ビールサーバー本体・・・B
ユニット基板・・・B1
レール部・・・B12
駆動部・・・B2
載置台・・・B3
通過拡大孔・・・H
通孔・・・H1
モーター・・・M1
ネジ(固着具)・・・N
回り止め溝・・・S
スリット・・・T
Claims (7)
- ビールサーバー本体にシャンク、袋ナット、及び押さえスリーブを使って取り付けられたビールコックの操作レバーを自動的に操作することができ且つビールサーバー本体に取り付け可能となっている操作レバー自動化ユニットであって、ユニット基板を有し、該ユニット基板には、ビールサーバー本体に取り付けるための通過拡大孔が形成されており、通過拡大孔は、前記シャンク、袋ナット、及び押さえスリーブが通過できる(十分な大きさの)径を有し、ユニット基板が直接、ビールサーバー本体壁部に取り付け可能となっていることを特徴とする操作レバー自動化ユニット。
- 前記通過拡大孔の周囲に間隔を開けて複数個の通孔が設けられ、該通孔を介してユニット基板がビールサーバー本体壁部に固着具により固定可能となっていることを特徴とする請求項1記載の操作レバー自動化ユニット。
- 前記ユニット基板には上下に移動可能な駆動部、容器を載置する載置台及び該載置台を傾斜させる第2駆動機構が設けられ、駆動部には操作レバーを動かす把持部、該把持部を水平移動させる第1駆動機構及び少なくとも第1駆動機構を制御する制御部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の操作レバー自動化ユニット。
- 前記固着具がボルトであることを特徴とする請求項2記載の操作レバー自動化ユニット。
- 前記制御部が視認容易なタッチパネル機能を有する表示画面を備えることを特徴とする請求項3記載の操作レバー自動化ユニット。
- 前記表示画面には、ビールの吐出量と対応するような図形が表示されることを特徴とする請求項5記載の操作レバー自動化ユニット。
- 前記表示画面には容器にビールが注入されるアニメーション図と、容器に泡が注がれるアニメーション図とが区別して表示されるものであることを特徴とする請求項5記載の操作レバー自動化ユニット。
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