JP5987467B2 - 電波時計用ムーブメントおよび電波時計 - Google Patents

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Description

本発明は、時刻情報を有する標準電波を受信するアンテナを内蔵する電波時計用ムーブメントおよび電波時計に関する。
標準電波を受信して時刻情報を取得し、表示時刻を自動的に修正する電波時計が知られている。この電波時計のうち、特に腕時計タイプの電波時計では、外装ケース内の空間も小さい。このため、電波の受信のために長さが必要なアンテナは、電池や輪列等の他の部品との取り合いを考慮すると、外装ケースの内周面に沿って配置される(例えば、特許文献1の従来例である段落0002〜0005および図9参照)。
特開2011−27572号公報
ところで、腕時計では、外観向上等のために金属製の外装ケース(胴)を用いることが多い。このような金属製の外装ケースの内周面に沿ってアンテナを配置すると、特許文献1の段落0007に記載されているように、受信時にアンテナで発生した磁束が外装ケースに流れて渦電流が発生し、受信性能が低下するという問題がある。
また、特許文献1の段落0008に記載されているように、渦電流の発生を抑えるために、外装ケースの内周面とアンテナとの距離を長くすると、時計が大型化してしまうという問題がある。
このため、特許文献1では、外装ケースの平面形状を角型や樽型とし、アンテナの両端部と外装ケースの内壁との最短距離が、コイルと外装ケースの内壁との最短距離よりも長くなるようにアンテナを配置することで、受信感度を高めていた。
しかしながら、特許文献1の発明は、平面形状が円形の外装ケースの腕時計には適用できないという問題があった。特に、腕時計では平面形状が円形の外装ケースを用いたものが主流であり、このような腕時計においても受信感度を向上できる電波時計が求められていた。
また、特許文献1では、平面円形のムーブメントを用いているが、このムーブメントを内蔵する外装ケースとしては、特許文献1の図1,6,7に示すように、時計の12時−6時方向の長さ寸法(高さ寸法)を、3時−9時方向の長さ寸法(幅寸法)よりも大きくしなければならず、外装ケースを必ずしも小型化できず、時計のデザインにも制約があるという問題もあった。
本発明の目的は、時計の平面形状の制約を少なくでき、受信性能を低下させずに小型の外装ケース内にも配置できる電波時計用ムーブメントおよび電波時計を提供することにある。
本発明は、アンテナコアおよび前記アンテナコアに巻かれたコイルを備えるアンテナを有する電波時計用ムーブメントであって、前記アンテナコアは、前記コイルが巻かれたコイル巻部と、前記コイル巻部の第1の端部に連続して形成された第1リード部と、前記コイル巻部の第2の端部に連続して形成された第2リード部とを備え、前記第1リード部および第2リード部は、前記コイル巻部側の基端部から、基端部および先端部間に設けられる中間部まで連続する第1外周面と、前記中間部から先端部まで連続する第2外周面とをそれぞれ備え、前記第1リード部の第1外周面および第2リード部の第1外周面は、同心円に沿った円弧状、または、前記同心円の円弧に近似させた直線状に形成され、前記第1リード部の第2外周面および第2リード部の第2外周面は、前記同心円の外側に突出していることを特徴とする。
本発明によれば、第1リード部および第2リード部において、基端部から中間部まで連続する各第1外周面を同心円に沿った円弧状または前記同心円の円弧に近似させた直線状に形成しているので、電波時計用ムーブメントを平面円形に構成した際に、ムーブメントの外周面から一定間隔離して前記第1外周面を配置できる。このため、電波時計用ムーブメントを金属製の外装ケース内に収納した場合に、各リード部において最も磁束密度が高い基端部を、ケース内周面から一定間隔離して配置でき、電波の受信時に発生する磁束が金属製の外装ケースに流れて渦電流が発生することを抑制でき、渦電流損失による受信性能の低下も抑えることができる。
また、第1リード部および第2リード部において、中間部から先端部まで連続する各第2外周面を前記同心円の外側に突出させているので、リード部の外周面を同心円に沿って配置している従来技術に比べて、アンテナコアの長さ寸法を容易に長くできる。すなわち、リード部を同心円状に湾曲させて延長する場合、特に小型のムーブメントでは、電池やモーターなどの他の部品に干渉するためアンテナコアを長くすることが難しい。
一方、本発明では、第2外周面を同心円の外側に突出しているので、各リード部の先端部をムーブメントの外周側つまり外装ケースの内周面に向かって延長できる。このため、電池やモーターなどの他の部品との取り合いを考慮することなく、アンテナコアの長さ寸法を容易に長くできる。そして、アンテナコアの長さ寸法を長くできることで、バーアンテナと同様に電波の受信感度を向上できる。
さらに、各リード部の先端部が、金属製の外装ケースの内周面に近づくことになるが、リード部の先端部は基端部に比べて磁束密度が低いため、渦電流損失も小さくできる。このため、特に腕時計用のムーブメントのように、アンテナも小型化する必要がある場合には、各リード部の先端部を外装ケースの内周面に近づけてアンテナコアの長さ寸法を長くすることによる受信性能の向上が、磁束密度が低い先端部が外装ケース内周面に近づくことで発生する渦電流損失による受信性能の低下を上回り、全体として受信性能を向上できる。
従って、本発明の電波時計用ムーブメントによれば、平面形状が矩形や樽型の外装ケースだけでなく、円形の外装ケースにも組み込むことができて時計の平面形状の制約を少なくできる。さらに、各リード部の基端部はムーブメント外周から一定間隔離して配置でき、外装ケースをムーブメントに対して大型化する必要がなく、女性用などに利用される小型の外装ケース内にも配置できる。そして、前述のように、アンテナコアの長さ寸法を長くし、かつ、磁束密度が高いリード部の基端部は外装ケースから離して配置できるので、従来技術に比べて受信性能を容易に向上できる。
本発明の電波時計は、前記電波時計用ムーブメントと、前記電波時計用ムーブメントの外周に取り付けられる中枠と、前記中枠および電波時計用ムーブメントが収納される外装ケースとを備え、前記中枠には、前記第1リード部および第2リード部の先端部がそれぞれ配置される凹部が形成されていることを特徴とする。
中枠に凹部を形成して、各リード部の先端部を配置しているので、同一サイズの中枠を用いた従来技術のアンテナに比べて、アンテナコアの長さ寸法を長くできる。このため、時計サイズを増大させることなく受信性能を向上できる。
本発明の電波時計において、前記外装ケースの内周面には、前記第1リード部および第2リード部の外周面に対向する凹部が形成されていることが好ましい。
外装ケースの内周面に凹部を形成したので、各リード部の外周面から外装ケースの内周面までの間隔を大きくでき、その分、渦電流損失の発生を抑制でき、受信性能を向上できる。
本発明の実施形態の電波時計を示す正面図。 前記実施形態の要部を示す分解斜視図。 前記実施形態の外装ケース、中枠、アンテナを裏面側から見た分解斜視図。 前記実施形態の要部を示す平面図。 前記実施形態の中枠およびアンテナを示す斜視図。 前記実施形態のアンテナを示す平面図。 比較例のアンテナを示す平面図。 本発明の変形例のアンテナを示す平面図。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。
[電波時計の構成]
図1は、本実施形態に係る電波時計(電波修正時計)1の平面図である。
アンテナ内蔵式電子時計である電波時計1は、図1に示すように、時刻を表示する時刻表示部10を備えた指針式腕時計(アナログ時計)である。この時刻表示部10は、時針11、分針12、秒針13、文字板14を備える。そして、電波時計1は、時刻情報を含む無線電波としての長波標準電波を受信し、受信した時刻情報に基づいて時針11、分針12、秒針13の指示位置を補正可能な時計である。
ここで、文字板14としては、例えば合成樹脂やセラミック等の非導電性素材から形成されていることが好ましく、これにより、カバーガラス120側から進入する長波標準電波が阻害されず、後述するアンテナ20にて良好に受信させることができる。
なお、アンテナ20によって長波標準電波を受信する受信回路の構成は、従来の電波時計と同じであるため、説明を省略する。
[電波時計の構造]
次に、電波時計1の具体的構造について説明する。
電波時計1は、外装ケース100を備えている。外装ケース100は、約リング状に形成されたケーシング(胴)110と、ケーシング110の表面側に装着されたカバーガラス120と、ケーシング110の裏面側に着脱可能に取り付けられた図示略の裏蓋とを備えている。
ケーシング110は、ステンレス鋼、真鍮、チタン等の金属材で構成されている。このケーシング110は、図2、3にも示すように、略円筒状に形成され、内周面111が平面略円形に形成されている。
内周面111には、後述するアンテナコア21の第1リード部23、第2リード部24の外周面に対向する2つの位置に、凹部112,113が形成されている。
図示略の裏蓋は、ケーシング110と同様な金属材で構成され、ケーシング110の裏面開口に固定されている。
外装ケース100内には、図2に示すようなムーブメント(モジュール)3が配置されている。ムーブメント3は、合成樹脂製の地板5を備えている。この地板5は、平面形状が略円形とされ、図4にも示すように、アンテナユニット2の他、モーター81,82、二次電池83や図示略の回路基板や輪列などが取り付けられている。
また、地板5の上面には、図示略の日車や日回し車等のカレンダー表示機構が配置される。さらに、カレンダー表示機構の上面には、図示略の太陽電池が配置され、この太陽電池の上面に前記文字板14が配置される。文字板14は、文字板受けリング130で支持されている。このような構成は従来から周知であるため、説明を省略する。
なお、本実施形態では、モーター81は、秒針13および分針12の駆動用であり、モーター82は時針11および日車の駆動用である。一般的な腕時計では、秒針用のモーターと、時分針用のモーターと、日車用のモーターとの3つのモーターを用いるが、本実施形態は、2つのモーター81,82のみで時分秒針(三針)および日車を駆動している。このため、ムーブメント3は、3つのモーターおよびアンテナユニット2を備える従来のムーブメントに比べて、特に直径が小さなムーブメントとされている。
本実施形態のムーブメント3は、図2に示すように、文字板受けリング130および中枠140で上下から挟まれて保持され、文字板受けリング130や中枠140を介して外装ケース100に取り付けられている。
従って、外装ケース100のサイズや平面形状に応じた文字板受けリング130や中枠140を用意することで、共通のムーブメント3を用いて、様々なサイズやデザインの腕時計を構成することができる。すなわち、本実施形態のムーブメント3は、前述のとおり従来の三針およびカレンダーを備える電波時計用ムーブメントに比べて小型であるため、図1に示すような女性用の小型の時計から大型の時計まで、ムーブメント3を共通して用いることができる。
[アンテナユニットの構造]
アンテナユニット2は、図2〜5に示すように、アンテナ20と、第1アンテナ枠40と、第2アンテナ枠50とを備えて構成されている。
アンテナ20は、アンテナコア21と、アンテナコア21に巻かれたコイル25とで構成され、必要に応じて、耐食性に優れるカチオン電着塗装等で絶縁が施される。
アンテナコア21は、例えば、磁性箔材としてのコバルト系のアモルファス金属箔(例;Co50wt%以上のアモルファスシート)を型で打ち抜くか、エッチングで成形したものを電波時計1の厚さ方向に10〜30枚程接着して重ね合わせ、焼鈍等の熱処理を行って磁気特性を安定化させたものである。
アンテナコア21は、図5、6に示すように、コイル巻部22と、第1リード部23と、第2リード部24とを備えて構成されている。
コイル巻部22は、ストレート(直線状)に延長されてコイル25が巻かれる棒状部分である。すなわち、コイル巻部22は、幅寸法が一定のバー状に形成されている。
第1リード部23は、コイル巻部22の長手方向の一方の端部である第1の端部211に連続して形成されている。
第2リード部24は、コイル巻部22の長手方向の他方の端部である第2の端部212に連続して形成されている。
第1リード部23は、図6に示すように、第1の端部211に連続する基端部23A側の幅寸法(第1リード部23の突出方向に直交する寸法)が大きくされ、基端部23Aから中間部23Bを介して先端部23Cに向かうにしたがって幅寸法が小さくなる先細りの形状とされている。
ケーシング110の内周面111に対向する第1リード部23の外周面230において、基端部23Aから中間部23Bまで連続する第1外周面231は、ムーブメント3の平面中心を中心点Oとする同心円220に沿って略円弧状に形成されている。なお、この同心円220は、前記内周面111よりも直径が小さく、かつ、内周面111と同心の円とされている。
一方、前記外周面230において、中間部23Bから先端部23Cまで連続する第2外周面232は、前記同心円220よりも外側(内周面111側)に突出している。
第2リード部24も、第1リード部23と同様に、第2の端部212に連続する基端部24A側の幅寸法(第2リード部24の突出方向に直交する寸法)が大きくされ、基端部24Aから中間部24Bを介して先端部24Cに向かうにしたがって幅寸法が小さくなる先細りの形状とされている。
そして、ケーシング110の内周面111に対向する第2リード部24の外周面240において、基端部24Aから中間部24Bまで連続する第1外周面241は、前記同心円220に沿って略円弧状に形成されている。
一方、前記外周面240において、中間部24Bから先端部24Cまで連続する第2外周面242は、前記同心円220よりも外側(内周面111側)に突出している。
従って、前記外周面230、240において、同心円220の中心点Oからの距離(長さ)が最も長いのは、第2外周面232、242における第1リード部23、第2リード部24の先端部23C,24Cである。
従って、前記同心円220の中心点Oから第1リード部23、第2リード部24の先端部23C,24Cの第2外周面232、242までの半径r11,r21は、中心点Oから第1リード部23、第2リード部24の基端部23A、24Aの第1外周面231、241までの半径r12,r22よりも長くされている。
ここで、アンテナコア21の各アモルファス箔は、厚さ寸法が0.01mm〜0.05mm程度であるため、例えば30枚積層した場合、アンテナコア21の積層方向の厚さ寸法は0.3〜1.5mm程度である。アモルファス箔材はフェライトに比べて磁気特性が良いため、より小型・薄型のアンテナを実現できる。
なお、アンテナコア21としては、積層アモルファス箔に限定されず、軟磁性金属薄帯等でもよい。また、アンテナコア21としては、性能は劣るが安価なフェライトを用いてもよく、この場合には、型等で成形し、熱処理して製造すればよい。
アンテナコア21のコイル巻部22に巻回されるコイル25は、長波標準電波(40〜77.5kHz)を受信する場合は、15〜50mH程度のインダクタンス値が必要となる。このため、本実施形態では、コイル25として直径約50μm程度のウレメット線を数百ターンほど巻いて構成している。
なお、アンテナにおける受信性能を向上させるために、前記第1リード部23、第2リード部24の表面に集磁板を貼り付けてもよい。
集磁板は、例えば、アモルファスシートからなる磁性箔体(アモルファス箔)を数枚(例えば3枚)積層して構成できる。アモルファス箔としては、例えばコバルト系アモルファス金属(Co-Fe-Ni-B-Si)や鉄系アモルファス金属などが挙げられる。
[第1アンテナ枠]
第1アンテナ枠40は、合成樹脂製の部材であり、前記アンテナコア21を保持する溝状の第1保持部41と、中枠140に位置決めされて保持される第1位置決め部42、第2位置決め部43を備えている。なお、第2位置決め部43の上面には前記第1リード部23の先端部23Cが載置されている。
第1アンテナ枠40には、地板5に形成されたピンが挿通される孔45と、地板5を通して図示略のネジが挿通される挿通孔46も形成されている。
[第2アンテナ枠]
第2アンテナ枠50は、第1アンテナ枠40と同様に合成樹脂製の部材であり、前記アンテナコア21を保持する溝状の第2保持部51と、中枠140に位置決めされて保持される第1位置決め部52、第2位置決め部53を備えている。なお、第2位置決め部53の上面には前記第2リード部24の先端部24Cが載置されている。
第2アンテナ枠50の第1位置決め部52には、地板5に形成されたピンが挿通される孔55が形成されている。
[中枠]
中枠140には、第1アンテナ枠40の第1位置決め部42、第2位置決め部43が配置される第1凹部141、第2凹部142と、第2アンテナ枠50の第1位置決め部52、第2位置決め部53が配置される第3凹部143、第4凹部144とが形成されている。
これらの各凹部141,142,143,144は、中枠140の内周面に開口され、かつ、中枠140の上面(文字板受けリング130に対向する面)に開口されている。
従って、第2位置決め部43、第2位置決め部53の上面に載置された第1リード部23、第2リード部24の先端部23C,24Cは、中枠140の内周面よりも外側に突出して配置されている。
[ケーシング]
前記アンテナ20を備えるムーブメント3と、文字板受けリング130、中枠140とをケーシング110内に組み込んだ場合、図4に示すように、ケーシング110の各凹部112,113が、前記第1リード部23、第2リード部24の外周面230、240に対向する位置に形成されている。
このため、第1リード部23の先端部23Cとケーシング110の内周面111までの間隔w11、第1リード部23の基端部23Aとケーシング110の内周面111までの間隔w12、第2リード部24の先端部24Cとケーシング110の内周面111までの間隔w21、第2リード部24の基端部24Aとケーシング110の内周面111までの間隔w22は、前記凹部112,113が形成されていない場合に比べて大きくなる。
このようなアンテナ20は、図1に示すように、外装ケース100の中心に対して6時から10時位置にわたって配置されている。
一方、外装ケース100の3時側には外部操作部材6が配置されている。外部操作部材6は、外装ケース100の3時位置に配置された、巻真および竜頭7と、2時位置および4時位置に配置されたボタン8,9とを備えている。
[受信性能評価]
次に、本実施形態のアンテナ20を用いた場合と、図7に示す従来のアンテナ200を用いた場合とにおける受信感度の評価結果について説明する。
図7に示すアンテナ200は、アンテナコア26の第1リード部27および第2リード部28の外周面270、280が同心円220から突出しない点が前記アンテナ20と相違する。
このため、中心点Oから外周面270、280までの半径rは、前記r12,22と同じ寸法である。
また、アンテナ20の各リード部23,24の先端間の長さL1は、アンテナ200のリード部27,28の先端間の長さL2よりも長くなる。
受信感度の評価に用いたアンテナ20におけるL1と、w11〜w22は以下の通りである。すなわち、L1=16.35mm、w11=0.935mm、w12=2.204mm、w21=0.815mm、w22=2.225mmである。
比較例となるアンテナ200におけるL2は14.31mmである。また、第1リード部27の先端部と凹部112との間隔(前記w11に対応する寸法)は2.237mmであり、第2リード部28の先端部と凹部113との間隔(前記w21に対応する寸法)は1.692mmである。なお、アンテナ200の各リード部27,28の基端部と凹部112,113との間隔は、アンテナ20のリード部23,24の基端部23A、24Aと凹部112,113との間隔w12,w22と同じ寸法である。
以上のアンテナ20、200を用いて日本の標準電波JJY40の受信感度を評価したところ、本実施形態のアンテナ20は、比較例のアンテナ200に対し、約1.5dbほど感度が良好であった。
同様に、ドイツの標準電波DCF77の受信感度を評価したところ、本実施形態のアンテナ20は、比較例のアンテナ200に対し、約2dbほど感度が良好であった。
以上の受信性能の違いは、主に以下の点によるものである。すなわち、アンテナ20はバーアンテナと同様の受信特性であるため、外部からの標準電波を受信するためにはアンテナコア21の長さ寸法が長いほど受信感度を向上できる。
一方、従来は、特許文献1に開示されていたように、アンテナコア21の先端が金属製の外装ケース100に近づくと渦電流損失によって受信感度も低下するものと考えられていた。これに対し、本発明者が解析したところ、アンテナコア21の各リード部23,24の先端部23C,24Cにおける磁束密度は、各リード部23,24の基端部23A、24Aの磁束密度に比べて低いため、リード部23,24の基端部23A、24Aを外装ケース100から離して配置すれば、リード部23,24の先端部23C,24Cが外装ケース100に近づいても渦電流損失の影響を低減できることが判明した。
以上のことから、リード部23,24においてムーブメント3の中心点Oから各リード部23,24の外周面230、240までの距離は、各リード部23,24の先端部23C,24Cを最も長くすることで、つまりムーブメント3の外周に配置される外装ケース100の内周面111との幅寸法を、各リード部23,24の先端部23C,24Cよりも基端部23A、24A側が大きくなるように構成することで、アンテナコア21の全長を長くできて受信感度を向上でき、かつ、渦電流損失の影響を抑制できる。このため、従来用いられていたアンテナ200に比べて受信性能を向上できる。
このような本実施形態によれば、次の効果が得られる。
(1)本実施形態によれば、ムーブメント3の中心点Oから各リード部23,24の外周面230、240までの距離は、各リード部23,24の先端部23C,24Cを最も長くし、外装ケース100の内周面111との幅寸法を、各リード部23,24の先端部23C,24Cよりも基端部23A、24A側が大きくなるように構成したので、アンテナコア21の長さ寸法を長くできて受信感度を向上でき、かつ、渦電流損失の影響を抑制できて、従来のアンテナ200に比べて受信性能を向上できる。
(2)また、各リード部23,24において、磁束密度が先端部23C,24Cに比べて高い基端部23A、24Aから中間部23B、24Bまでの第1外周面231、241は、ムーブメント3の中心点Oを中心とする同心円220に沿った円弧状に形成しているので、外装ケース100の内周面111との間隔も一定寸法以上確保しやすく、渦電流損失の発生を効果的に抑制できる。
さらに、磁束密度が基端部23A、24Aに比べて低い中間部23B、24Bから先端部23C,24Cまでの第2外周面232、242を、前記同心円220の外側に突出させているので、その分、アンテナコア21の長さ寸法を容易に長くでき、受信性能を向上できる。
(3)さらに、中枠140に第2凹部142、第4凹部144を形成して、各リード部23,24の先端部23C,24Cを配置しているので、比較例のアンテナ200を用いた場合に利用されていた中枠と外周面の直径サイズが同じ中枠140を用いても、アンテナコア21の長さ寸法を大きくできる。このため、女性用の小型の外装ケース100にも、中枠140を介してムーブメント3を配置でき、アンテナ200を用いた場合に比べて時計サイズを増大させることなく受信性能を向上できる。
(4)外装ケース100の内周面111に凹部112,113を形成したので、リード部23,24の外周面230、240から内周面111までの間隔を大きくでき、その分、渦電流損失の発生を抑制でき、受信性能を向上できる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではない。
例えば、図8に示すように、アンテナ20の各リード部23,24の外周面230A,240Aにおける第1外周面231A、241Aは、同心円220の円弧に近似させた直線形状としても良い。さらに、各リード部23,24の第1外周面は、同心円220の円弧に近似していれば、同心円220と曲率の異なる円弧形状としてもよい。要するに、第1外周面は、外装ケース100の内周面111から所定寸法離れて配置できるように形成されていればよい。そして、前記各リード部23,24の基端部23A、24Aは、前記同心円220の外側に突出しないように形成されていればよい。従って、前記同心円220は、例えば、前記基端部23A、24Aの外側を通るように設定すればよい。
また、前記実施形態では、アンテナ枠を第1アンテナ枠40および第2アンテナ枠50の2つの部材で構成していたが、各アンテナ枠40,50部分を連結する連結部を備えて一体化されたアンテナ枠を用いてもよい。さらに、アンテナ枠40,50を設けずに、アンテナコア21およびコイル25からなるアンテナ20を直接地板5に取り付けてもよい。
前記実施形態では、外装ケース100に凹部112,113を形成していたが、この凹部112,113を形成しない外装ケースを用いてもよい。特に、男性用等に用いられる大型の外装ケースに前記ムーブメント3を組み込む場合には、凹部112,113を設ける必要がないためである。
また、前記実施形態では、中枠140に第2凹部142、第4凹部144を形成して、リード部23,24の先端部を配置していたが、このような凹部を備えない中枠を用いてもよい。特に、男性用等に用いられる大型の外装ケースに前記ムーブメント3を組み込む場合には、ケースに比べてムーブメント3が小さく中枠も大径に形成できるため、凹部を設ける必要がないためである。
これらの場合も、各リード部23,24の外周面230、240と外装ケースの内周面との間隔を広くできて渦電流損失の発生を抑制できる。
さらに、本発明は中枠を用いずに、ムーブメントを直接外装ケース内に配置する場合にも利用できる。
前記実施形態の外装ケース100は平面形状が略円形のものであったが、平面形状が矩形や樽型などのケースを用いてもよい。この場合、ケース形状に合わせて、文字板受けリング130や中枠140を準備すればよい。
1…電波時計、2…アンテナユニット、3…ムーブメント、5…地板、20…アンテナ、21…アンテナコア、22…コイル巻部、23…第1リード部、24…第2リード部、23A、24A…基端部、23B、24B…中間部、23C,24C…先端部、25…コイル、40…第1アンテナ枠、50…第2アンテナ枠、100…外装ケース、110…ケーシング、111…内周面、112,113…凹部、130…文字板受けリング、140…中枠、141,142,143,144…凹部、220…同心円、230、240…外周面、231、241…第1外周面、232、242…第2外周面。

Claims (3)

  1. アンテナコアおよび前記アンテナコアに巻かれたコイルを備えるアンテナを有し、電波時計用の外装ケース内に収納される電波時計用ムーブメントであって、
    前記アンテナコアは、
    前記コイルが巻かれたコイル巻部と、
    前記コイル巻部の第1の端部に連続して形成された第1リード部と、
    前記コイル巻部の第2の端部に連続して形成された第2リード部とを備え、前記外装ケースの内周面から離間して配置可能とされ、
    前記第1リード部および第2リード部は、
    前記コイル巻部側の基端部から、基端部および先端部間に設けられる中間部まで連続する第1外周面と、
    前記中間部から先端部まで連続する第2外周面とをそれぞれ備え、
    前記第1リード部の第1外周面および第2リード部の第1外周面は、同心円に沿った円弧状、前記同心円の円弧に近似させた直線形状、または、前記同心円の円弧に近似した前記同心円と曲率の異なる円弧形状のいずれかの形状に形成され、
    前記第1リード部の第2外周面および第2リード部の第2外周面は、前記同心円の外側に突出している
    ことを特徴とする電波時計用ムーブメント。
  2. 請求項1に記載の電波時計用ムーブメントと、
    前記電波時計用ムーブメントの外周に取り付けられる中枠と、
    前記中枠および電波時計用ムーブメントが収納される外装ケースとを備え、
    前記中枠には、前記第1リード部および第2リード部の先端部がそれぞれ配置される凹部が形成されている
    ことを特徴とする電波時計。
  3. 請求項2に記載の電波時計において、
    前記外装ケースの内周面には、前記第1リード部および第2リード部の外周面に対向する凹部が形成されている
    ことを特徴とする電波時計。
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